この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)
ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。
記事の作り方(編集方針)

遺伝子検査は、生まれ持った遺伝子の変化を調べて、病気の原因・なりやすさ・ご家族やお子さんへの影響を知るための検査です。東京・北青山のミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医が常駐し、妊娠前の保因者検査から妊娠中の出生前診断、お子さんの発達や症状の原因、ご本人やご家族の遺伝の病気、がんや心臓の病気のなりやすさ、親子鑑定まで、病院で受ける遺伝子検査をご案内しています。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査でわかったことは、この先の健康管理や、結婚・妊娠・ご家族の計画にずっと使える情報になります。下のクイックナビから、目的や症状に合った検査へ直接移動できます。
⏱️ 30秒でわかる要約
🧬 Q. 病院で受ける遺伝子検査で何がわかりますか?市販のキットとは違いますか?
病気の原因になる遺伝子の変化があるかどうかがわかり、病気の診断に使えます。症状の原因を調べる検査、ご家族で見つかった変化を受け継いでいるかを調べる検査、ご夫婦が同じ病気の保因者かを調べる検査、妊娠中の赤ちゃんを調べる検査など、目的によって検査が違います。市販の遺伝子検査キットは、お酒の強さや太りやすさなどの体質や祖先を調べるもので、病気の診断はできません。キットで病気に関わる変化があると言われても、医療の検査で確かめると実際にはないこともあります。
🧬 Q. どの検査を選べばよいですか?
「けいれん」「ふらつき」「筋力が落ちる」など、症状ごとに「まずはこの検査」と、病名がわかっているときの個別の検査を分けて載せています。迷ったら、検査の前の遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
🧬 Q. 費用と結果までの日数は?
当院の検査と遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。遺伝カウンセリング料は30分22,000円(税込、出生前診断は30分33,000円)で、検査料とは別にかかります。疾患別の遺伝子パネル検査の多くは税込330,000円です。結果までの日数・検体は検査ごとに違うので、各検査のページでご確認ください。
🧬 Q. 親子鑑定もできますか?
できます。妊娠6週からの母体血での鑑定、羊水・絨毛での鑑定、出生後の鑑定の3つがあり、結果は1週間以内(最速2日)です。調停・裁判などに提出できる形式の法的鑑定にも対応しています。
📍 クイックナビゲーション
📖 目的から探す
🔎 症状・病気から検査を探す
🧠 脳・神経・筋肉(症状から)
🫀 臓器・領域から
1. 遺伝子検査とは?病院で受ける遺伝子検査でわかること
遺伝子検査(遺伝学的検査)は、血液・唾液・口の内側の粘膜などからDNAを取り出し、病気の原因になる遺伝子の変化があるかを調べる検査です。病院で受ける遺伝子検査は、症状や家族歴、妊娠の計画など、検査を受ける目的をはっきりさせてから、それに合った検査を選びます。目的によって、調べる遺伝子の数も、検体も、結果までの日数も変わります。
遺伝子検査の基本や、どんな種類があるかをもっと詳しく知りたい方は、遺伝子検査とは?(詳しい解説)もご覧ください。このページでは、当院で受けられる遺伝子検査の選び方と一覧を中心にご案内します。
病院の遺伝子検査と、市販の遺伝子検査キットの違い
市販の遺伝子検査キット(消費者向けの遺伝子検査)の多くは、体質や祖先などを調べるもので、病気の診断を目的とした検査とは作りが違います。病院で受ける遺伝子検査は、医師が目的に合った検査を選び、検査の前後に遺伝カウンセリングを行い、結果の意味を医学的に説明します。
米国の検査会社が、消費者向けの遺伝子検査の生データ(解析前のデータ)で病気に関わる変化があると言われ、確かめるために送られてきた49人分の検体を調べ直した研究では、生データで報告された変化の40%が、実際にはない「偽陽性」でした[2]。この研究は、生データで見つかった病気に関わる変化は、医療で使う検査でもう一度確かめる必要があると結論しています。
消費者向けの遺伝子検査と医療の遺伝子検査の違いについて、米国の学会の考え方はACMGの消費者向け遺伝子検査ステートメントの解説で詳しく取り上げています。
🔍 病院で受ける遺伝子検査と、市販の遺伝子検査キット
※当院の遺伝子検査は医療として行う検査です。比べているのは検査の種類で、特定の商品・施設ではありません。
遺伝子検査でわかること・わからないこと
遺伝子検査でわかるのは、調べた遺伝子・調べた方法の範囲のことだけです。見つかった変化は、国際的な基準にそって「病的」「病的の可能性が高い」「意義がまだわからない(VUS)」「良性の可能性が高い」「良性」の5つに分けて判定されます[1]。
- ●わかること:症状の原因になっている遺伝子の変化、ご家族で見つかった変化を受け継いでいるか、ご夫婦が同じ潜性(劣性)の病気の保因者か、将来なりやすい病気(がん・心臓の病気など)の原因になる変化があるか
- ●わからないこと:調べていない遺伝子の変化、検査の方法では見つけにくい変化(遺伝子パネル検査では、繰り返し配列が長くなる「リピート伸長」や、大きな構造の変化など)、生活習慣や環境で決まる部分
- ●陰性の意味:「調べた範囲で原因が見つからなかった」という意味で、病気ではないことの証明ではありません
- ●VUS:意義がまだわからない変化が見つかることがあります。VUSだけで診断を決めたり、ご家族の発症リスクを判断したりはしません。ただし、その変化の意味を確かめるために、ご家族の検査を検討することがあります
意義がまだわからない変化の扱いはVUS(意義不明変異)の臨床的な取り扱い、調べた目的とは別の病気の原因が見つかった場合の当院の考え方は二次的所見の開示方針で説明しています。
💡 用語解説:保因者
潜性(劣性)遺伝の病気の原因になる変化を、対になった遺伝子の片方だけに持っている人のことです。ご本人はふつう発症しませんが、ご夫婦が同じ病気の保因者だと、お子さん1人ごとに4分の1の確率でその病気になります。
2. どの遺伝子検査を選べばよい?状況別の選び方
遺伝子検査は、「いま何を知りたいか」で選ぶ検査が変わります。まず下の表で、ご自身に近い状況を探してください。どれにも当てはまらない、または迷う場合は、遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
🧭 状況別・遺伝子検査の入口
※各ページで、検査の内容・費用・日数・検体をご案内しています。
妊娠前・結婚前に調べたい(保因者検査・ブライダルチェック)
ご夫婦が同じ潜性(劣性)遺伝の病気の保因者かどうかは、ご本人たちに症状がないため、調べないとわかりません。妊娠の前に知っておけば、妊娠したときの出生前診断まで計画できます。結婚前に、ご本人やご家族の病気が気になる方の相談もお受けしています。検査の結果を結婚相手やご家族に説明するための診断書の発行も行っています(当院で遺伝子検査を受けた方が対象)。
妊娠中に赤ちゃんを調べたい(出生前診断)
当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。ダウン症候群などの染色体の数の変化だけでなく、プランによって微小欠失や、新しく起きた遺伝子の変化による一部の病気まで調べられます。原因になる遺伝子・染色体の変化を調べることで、一部の自閉症・発達障害の原因まで調べられるプランもあります(すべての自閉症・発達障害がわかるわけではありません)。
NIPTで陽性になった場合は、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。確定検査の主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。エコーで赤ちゃんの形の異常が見つかったときの出生前の全エクソーム・全ゲノム検査や、ご家族の遺伝の病気を赤ちゃんで調べる検査にも対応しています。NIPTと同じ日に採血できるご夫婦の保因者検査(ファミリーセーフティ プラス)もあります。妊娠中の親子鑑定は4章でご案内しています。
家族に遺伝の病気がある・家族の遺伝子の変化がわかっている
ご家族がすでに遺伝子検査を受けていて原因の変化がわかっていれば、その結果がいちばんの手がかりになります(報告書をお持ちください)。わかっていれば、症状のないあなたご自身が、その変化だけを受け継いでいるかを調べられます。わかっていなければ、症状のないあなたご自身を、関係する病気の遺伝子パネル検査などで調べます。
将来発症するかもしれない病気を、症状のないうちに調べる検査を発症前診断といいます。当院は、ライフステージごとに患者さんの人生をサポートするという考え方で診療しており、知りたいと願う方を拒むことはしません。遺伝カウンセリングで十分に考えたうえで、ご本人が知りたいと決めた場合は、その意思を尊重して検査まで行います。知らないでいることも、そのまま選べる選択肢です。
海外で着床前遺伝学的検査(PGT-M)を考えている方は、その前に原因の遺伝子の変化を確かめておく必要があります。英語の検査結果もお渡しできます(海外でPGT-Mを考えている方へ)。当院は体外受精・PGTは行っていません。
がん・心臓の病気のなりやすさを知りたい
遺伝性のがんや心臓の病気の一部は、原因の遺伝子の変化がわかれば、早めの検査や予防の計画を立てられます。あなたの結果は、ご両親・きょうだい・お子さんが自分のことを考える手がかりにもなります。がんはがんの遺伝子検査、心臓は心臓・血管の遺伝子検査をご覧ください。
原因がわからない・ほかの検査で見つからなかった
症状が多くの臓器にわたって病気をしぼれない場合や、パネル検査で原因が見つからなかった場合は、ほぼすべての遺伝子を調べる全エクソーム検査や全ゲノム検査が選択肢になります。全員に原因が見つかるわけではありませんが、陰性でも次の選択肢があります。
3. 症状・病気から探す:遺伝子検査の一覧
症状や臓器ごとに、「まずはこの検査」(症状から病気をしぼりきれないときの入口)と、「病名がわかっているときの個別の検査」に分けて載せています。同じ検査を、関係する複数の場所に載せているものもあります。お探しの病気が見つからない場合や、どれが合うかわからない場合は、遺伝カウンセリングでご相談ください。パネルに入っていない遺伝子も、追加して調べられることがあります(カスタマイズ遺伝子パネル検査)。
🧠 脳・神経・筋肉の病気(症状から探す)
🧩 発達の遅れ・知的障害・自閉症
ことばや運動の発達が遅い、知的障害・学習障害がある、自閉スペクトラム症と言われた、というとき。原因の一部は、遺伝子や染色体の変化です。
👉 まずはこの検査
発達障害の遺伝子検査(どの検査を選ぶか)
染色体の欠失・重複を調べる検査と、遺伝子を調べる検査のどちらから始めるかを、このページで整理しています。
個別の検査
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⚡ けいれん・てんかん
けいれん・てんかん発作をくり返す、薬が効きにくい、発達の遅れを伴う、というとき。発症した年齢で原因の遺伝子の顔ぶれが変わります。
👉 まずはこの検査
てんかん包括的遺伝子検査(1,057遺伝子)
発症年齢がはっきりしていれば、下の年齢別のパネルでしぼって調べることもできます。
発症した年齢で選ぶ
病名・タイプがわかっているとき
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🚶 ふらつき・歩きにくい・ろれつが回らない(運動失調・痙性対麻痺)
まっすぐ歩けない、手がふるえて字が書きにくい、ろれつが回らない(運動失調・脊髄小脳変性症)、足がつっぱって歩きにくい(痙性対麻痺)、というとき。日本人の遺伝性の脊髄小脳変性症は、繰り返し配列が長くなるタイプ(リピート伸長)が多く、通常の遺伝子パネルでは見つけにくいので、リピート伸長の検査と組み合わせて考えます。
発症した年齢・症状で選ぶ
脊髄小脳失調症(SCA)の型がわかっている・ご家族の型がわかっているとき
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💪 筋力が落ちる・筋肉がやせる(筋ジストロフィー・ミオパチー・筋無力症など)
階段がのぼりにくい、転びやすい、腕が上がりにくい、赤ちゃんのころから体がやわらかい(フロッピーインファント)、CK(筋肉の酵素)が高いと言われた、というとき。
👉 まずはこの検査
神経筋疾患遺伝子パネル(筋肉・神経の病気をまとめて)
顔面肩甲上腕型(FSHD)は通常のパネルでは調べられないため、専用の検査になります。
筋ジストロフィー
ミオパチー(筋肉そのものの病気)
筋肉の力が出たり消えたりする・こわばる
運動神経の病気・関節が固まる
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🦶 手足のしびれ・足先の筋肉がやせる・足の変形(遺伝性ニューロパチー)
足先や手先の感覚がにぶい・しびれる、足首が上がらずつまずく、土踏まずが高い(凹足)・つま先が曲がる、というとき。シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)が代表です。
個別の検査
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🧓 もの忘れ・ふるえ・体が勝手に動く(認知症・パーキンソン病・ジストニア・ハンチントン病)
若いうちからのもの忘れ、ふるえ・動作が遅い、体がねじれる・勝手に動く(ジストニア・舞踏運動)、ご家族に同じ病気が多い、というとき。
👉 まずはこの検査
パーキンソン病・アルツハイマー病・認知症パネル
ハンチントン病はリピート伸長の検査で調べます(下の一覧)。
個別の検査
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🧠 頭が小さい・大きい・MRIで脳の形の異常がある
頭囲が小さい(小頭症)・大きい(大頭症)、MRIや胎児エコーで脳のしわや小脳の形の異常を指摘された、というとき。画像でわかった所見の名前で選びます。
頭の大きさ
大脳の形の異常
小脳・脳幹の形の異常
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🩻 若いうちの脳卒中・MRIの白質の異常・片頭痛
若いのに脳梗塞・脳出血を起こした、MRIで白質の異常(白質脳症・白質ジストロフィー)を指摘された、脳に海綿状血管腫がある、前兆や麻痺を伴う片頭痛がある、というとき。
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👶 顔立ちの特徴・いくつもの奇形・体が小さい/大きい(先天異常症候群)
顔立ちの特徴と、心臓・手足・内臓などの奇形の組み合わせから、ある症候群が疑われるとき。症候群がしぼれればそのパネル、しぼれなければ全エクソーム・全ゲノム検査が選択肢です。
症候群の名前で選ぶ
体の大きさ・頭の形
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🫀 臓器・領域から探す
❤️ 心臓・血管の病気(心筋症・不整脈・突然死・大動脈)
心筋症・不整脈と言われた、若いご家族が突然亡くなった、大動脈瘤・解離がある、コレステロールが若いうちから高い、というとき。
心筋症
不整脈・突然死
大動脈・血管・結合組織
生まれつきの心臓病・脂質
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🩸 血液の病気(貧血・出血しやすい・血栓・白血球)
原因のわからない貧血、血が止まりにくい・あざができやすい、若いうちの血栓症、血小板や白血球が少ない、というとき。
貧血・骨髄の病気
出血しやすい
血栓・血栓性微小血管症(TMA)・白血球
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🫁 肺・気管支の病気
子どものころから痰・咳・副鼻腔炎が続く、くり返す気胸、若いうちの肺線維症、生まれてすぐの呼吸障害、というとき。
個別の検査
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🍽️ 肝臓・膵臓・腸の病気
赤ちゃんの黄疸が長引く・胆汁うっ滞、若いうちの膵炎をくり返す、生まれつき便秘がひどい(ヒルシュスプルング病)、幼いうちに発症した炎症性腸疾患、鉄が体にたまる、というとき。
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🫘 腎臓の病気
腎臓にのう胞がたくさんある、血尿・蛋白尿が続く、ネフローゼがステロイドで治らない、電解質(カリウム・マグネシウムなど)の異常が続く、生まれつき腎臓・尿路の形の異常がある、というとき。
のう胞ができる
血尿・蛋白尿・ネフローゼ
尿細管・電解質・結石
腎臓・尿路の形の異常
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低血糖をくり返す、アンモニアや乳酸が高い、新生児マススクリーニングで再検査になった、体調をくずすたびに意識がぼんやりする、肝臓・脾臓が大きい、というとき。
低血糖
アンモニア・有機酸・アミノ酸・ビタミン
ミトコンドリア病・乳酸が高い
物質がたまる病気(蓄積症)・糖鎖・ペルオキシソーム
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🦋 ホルモン・低身長・糖尿病の病気(内分泌)
背が低い、若いうちに糖尿病になった・家族に若年発症の糖尿病が多い、甲状腺・副甲状腺・副腎の異常、思春期が来ない、脂肪が極端に少ない、というとき。
低身長・成長・骨のミネラル
糖尿病・肥満・脂肪萎縮
甲状腺・副腎・血圧
思春期・性腺(不妊・性分化はこちら)
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🛡️ 免疫の病気(くり返す感染・原因のわからない発熱)
重い感染症をくり返す、抗体(免疫グロブリン)が少ない、周期的に熱が出る、血球貪食症候群と言われた、というとき。
個別の検査
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🦴 骨・関節の病気(骨系統疾患)
骨折しやすい、手足が短い・骨の形の異常がある、骨にこぶ(外骨腫)がいくつもできる、関節がゆるい・固まる、というとき。
個別の検査
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👁️ 目の病気
夜盲・視野が狭くなる(網膜色素変性症など)、子どものころからの視力低下、白内障・緑内障が若いうちから、色の見え方の異常、目の形の異常、というとき。
網膜の病気・色覚
目と全身の病気
角膜・水晶体・緑内障・目の形
白皮症(皮膚・目の色素)
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👂 耳の病気(難聴)
新生児聴覚スクリーニングで再検査になった、子どものころからの難聴、難聴に目・腎臓・心臓などの症状を伴う、というとき。
個別の検査
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🧴 皮膚・毛・歯の病気
生まれつき皮膚がむける・水ぶくれができる、皮膚が厚くなる、日光に弱い、髪が少ない、歯の数が少ない・エナメル質が弱い、汗が出にくい、というとき。
皮膚・毛
歯・汗・爪(外胚葉)
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🤰 不妊・性分化・胎児の病気
不妊の原因を知りたい、性分化の違い(性分化疾患)があると言われた、胎児にむくみ(胎児水腫)があると言われた、というとき。流産をくり返す場合はご夫婦の染色体検査も選択肢です。
不妊
性分化・胎児
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🎗️ がんの遺伝子検査
若くしてがんになった、ご家族に同じがんが多い、がんを何度も経験した、というとき。がんの治療効果や再発を血液で見る検査もあります。
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4. 親子鑑定(DNA鑑定):妊娠中・出生後の父子鑑定
当院では、妊娠中の母体血による鑑定、羊水・絨毛による鑑定、出生後の鑑定の3つの親子鑑定を、臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングとあわせて行っています。結果はどれも1週間以内(最速2日)です。妊娠中の時期や、法的鑑定が必要かどうかで選ぶ方法が変わります。
👪 当院の親子鑑定3種類
※遺伝カウンセリング料(30分22,000円)は別にかかります。料金は2026年10月時点の当院の料金です。
- ●法的鑑定:鑑定を受ける方全員に来院いただき、写真付きの身分証で本人確認をして、院内で立ち会いのもと検体を採取し、受け渡しを記録します。報告書は、調停・裁判などに提出できる形式で作成します。
- ●羊水・絨毛での鑑定:日本産科婦人科学会の見解に合わせ、法的鑑定としてのみ行います。院内で採取し、原則として日曜日に実施しています。染色体の確定検査と同じ採取で行うこともできます。
- ●父親候補が来院できない場合:母体血での鑑定(私的鑑定)では、爪・毛髪などの検体で鑑定できることがあります。検体は正当に入手したものに限ります。
5. 病的変異が見つかったら、次にできること
遺伝子検査は、わかって終わりではありません。病的な変化が見つかったときに何ができるかを知ったうえで、受けるかどうかを決めていただきたいと考えています。できることは、立場によって変わります。
① 症状があるご本人:病名がわかり、次の一手が決まる
病名がわかると、見張るべき合併症と、いつ何を調べるか、使える治療や支援、指定難病・小児慢性特定疾病などの制度の対象になるかを確かめられます。治療や支援は、それぞれの病気の専門の医療機関で受けていただきます。
先天異常や知的障害のあるお子さんに全エクソーム・全ゲノム検査を行った研究を集めた米国の学会の系統的レビューでは、対象になった167件の研究の95%が、患者さんかご家族の診療方針に何らかの変化があったと報告していました[3]。変化の中身や大きさは研究ごとに違い、「95%の人の治療が変わった」という意味ではありませんが、名前がつくことが次の一手につながることを示しています。
② 症状のないご本人:自分の健康と、お子さんへの確率がわかる
ご家族の病気をきっかけに受けた方や、保因者とわかった方は、ご自身の健康で気をつけること(あれば)、パートナーの検査が必要か、お子さんに受け継がれる確率を、遺伝のしかたごとにご説明します。たとえば常染色体顕性(優性)遺伝なら、お子さん1人ごとに2分の1の確率で受け継がれます。
③ 子どもを持つときの選択肢:知ってから選べる
原因の変化がわかっていれば、妊娠したときに赤ちゃんで同じ変化があるかを調べられます。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。ただし、出生前診断を行えるかは病気の重さや国内の指針を踏まえて個別に判断するので、妊娠を考えている段階からご相談ください。新しく起きた変化による一部の病気は、NIPTのダイヤモンドプラン・インペリアルプランでも調べられます(対象の遺伝子は各プランのページでご確認ください)。
体外受精で受精卵を調べる着床前遺伝学的検査(PGT-M)は、日本産科婦人科学会の審査を経て国内で受ける方法と、海外で受ける方法があります。当院は体外受精・PGT-Mを行っていませんが、海外用の英語の検査結果をお渡しできます。何もしないでそのまま産むことも、選べる選択肢のひとつです。
④ ご家族:同じ変化を持っているかをピンポイントで調べられる
あなたの結果がわかれば、ご両親・きょうだい・いとこなどの血縁者は、同じ変化を持っているかだけを調べる検査(既知の変異検査)を受けられます。症状のない方の検査は、ご本人の同意があって行います。
⑤ 当院でのその後:結果は臨床遺伝専門医が説明する
NIPT以外の遺伝子検査の結果は、必ず一度、遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医がお伝えしてからマイページにアップします。結果をどう生かすかを一緒に考え、必要な検査や、ご家族の検査、妊娠の計画へつなげます。報告書の読み方はNIPT・遺伝子検査結果の見かたでも説明しています。
⚠️ 不安をあおるための検査ではありません
先が見えないまま過ごすより、わかったうえで、仕事・結婚や出産・住まい・ご家族の介護の準備など、これからの人生を計画したいと考える方もいます。英国でハンチントン病の発症前検査を受けた人に理由を尋ねた報告では、「不確かさを減らすため」が70.5%、「将来の計画のため」が57.7%でした[4]。一方で、結果を知ったあとの気持ちの変化は陽性でも陰性でも起こりうるので、検査の前後に遺伝カウンセリングで時間をかけて考えることを大切にしています。
6. 検査の方法で選ぶ:遺伝子検査の種類
遺伝子検査には、1つの遺伝子だけを調べるものから、ほぼすべての遺伝子を調べるものまで、いくつかの種類があります。広く調べるほど見つかる可能性は上がりますが、意義がまだわからない変化(VUS)も見つかりやすくなります。目的に合った広さを選ぶことが大切です。
🧪 遺伝子検査の種類と向いている場面
※遺伝子パネル検査は、染色体の欠失・重複を調べる検査ではありませんが、比較的大きな欠失・重複が見つかることがあります。全エクソーム検査などで、潜性(劣性)の病気の保因者だというデータがあっても、原則として報告されないなど、報告する範囲には決まりがあります。
そのほかの検査
7. 遺伝子検査の費用・結果までの日数・受診の流れ
当院の検査と遺伝カウンセリングは、すべて自費診療です。遺伝カウンセリング料は30分22,000円(税込、出生前診断は30分33,000円)で、検査料とは別にかかります。検査料・結果までの日数・検体は検査ごとに違うので、各検査のページでご確認ください。
💴 費用の目安(税込)
※料金は2026年10月時点の当院の料金です。
受診の流れ
ご予約来院・オンライン
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取血液・唾液など
▶
結果の説明そのあとマイページへ
- ●ご予約:予約フォームから、または代表電話(03-3478-3768)でご予約ください。遠方の方はオンライン診療で受けられる検査もあります(検体の採り方は検査ごとに違います)。
- ●遺伝カウンセリング:臨床遺伝専門医が、症状・ご家族の情報・目的をうかがい、合う検査と、わかること・わからないことをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めてください。
- ●検体の採取:検査によって、血液・唾液・口の内側の粘膜などを使います。
- ●結果の説明:臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、結果をマイページにアップします。
- ●院内のようす:全室個室で、90分の受診枠をほかの患者さんと時間が重ならないように取っているため、院内でほかの患者さんと顔を合わせることはありません。
遺伝カウンセリングについては遺伝カウンセリングとは、当院の遺伝子検査の考え方はNIPT以外の遺伝子検査の診療方針でも説明しています。アクセスは診療時間・アクセスをご覧ください。
8. もっと詳しく調べたい方へ:遺伝子・病気の索引と基本のページ
遺伝子名や病名から当院の解説ページを探したい方は、索引をご利用ください。遺伝子検査や遺伝カウンセリングの基本、結果の見かたもまとめています。
遺伝子・病気の索引と用語
遺伝子検査の基本のページ
9. 院長コラム
🩺 院長コラム【検査をしないと、何も言えない】
私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。
遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。きょうだいのお子さんに単一遺伝子の病気による知的障害・発達障害が見つかり、ご自身はどうなのかと検査を受けた方に、まったく関係のない別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞だけにある状態(モザイク)で見つかったことがあります。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞にもその変化があれば、お子さんが発症することがある病気でした。家族歴が濃いものの、ご本人は大学を卒業して会社に勤めていた方が、念のため検査を受けたところ、染色体の微小欠失が見つかったこともあります。見た目や家族歴、学歴では判断できません。
こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。
結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方の大きな問題です。知ってから結婚して子どもを持つのと、知らずにそうするのとでは違います。知って問題が見つかったとしても、当院は出生前診断まで続けて支えられる体制を整えています。わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 遺伝子検査はどこで受けられますか?病院とキットは何が違いますか?
遺伝子検査は、病院・クリニックで受ける検査と、市販の遺伝子検査キットがあります。病院で受ける遺伝子検査は、医師が目的に合った検査を選び、検査の前後に遺伝カウンセリングを行い、結果の意味を医学的に説明します。市販のキットで病気に関わる変化があると言われた場合は、医療で使う検査でもう一度確かめることが勧められています。当院(東京・北青山)では、臨床遺伝専門医が常駐して遺伝子検査を行っています。
Q2. 遺伝子検査の費用はいくらですか?保険は使えますか?
当院の検査と遺伝カウンセリングは、すべて自費診療です。遺伝カウンセリング料は30分22,000円(税込、出生前診断は30分33,000円)で、検査料とは別にかかります。疾患別の遺伝子パネル検査の多くは税込330,000円です。そのほかの検査の料金と、結果までの日数は、検査ごとに違うので各検査のページでご確認ください。
Q3. 症状はあるのですが、どの検査を選べばよいかわかりません。
このページの「症状・病気から探す」で、けいれん、ふらつき、筋力低下、手足のしびれなどの症状ごとに「まずはこの検査」を載せています。症状が多くの臓器にわたってしぼれない場合は、全エクソーム・全ゲノム検査が選択肢です。迷う場合は、遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医が症状とご家族の情報をうかがって、合う検査を一緒に決めます。
Q4. 遺伝子検査は意味ない?デメリットはありますか?
目的に合った検査を選べば、病名がわかって次の検査や治療・支援が決まる、ご家族の検査や妊娠の計画に使えるなどの意味があります。一方で、意義がまだわからない変化(VUS)が見つかる、調べた目的とは別の病気の原因が見つかる、結果を知ったあとに気持ちが揺れる、といった面もあります。こうした点を検査の前の遺伝カウンセリングでご説明し、納得してから受けるかどうかを決めていただきます。
Q5. 子どもや胎児の遺伝子検査もできますか?
できます。お子さんの発達・知的障害・自閉症などの原因を調べる検査や、生まれたばかりの赤ちゃんの遺伝子を調べる検査があります。妊娠中はNIPTのほか、絨毛検査・羊水検査を院内で行い、赤ちゃんの染色体や、ご家族で見つかった遺伝子の変化を調べられます。出生前の全エクソーム・全ゲノム検査にも対応しています。
Q6. 親子鑑定(DNA鑑定)もできますか?
できます。妊娠6週から受けられる母体血での鑑定(220,000円)、羊水・絨毛での鑑定(羊水286,000円・絨毛330,000円)、出生後の鑑定(165,000円)があり、結果はどれも1週間以内(最速2日)です。料金は税込で、遺伝カウンセリング料は別にかかります。調停・裁判などに提出できる形式の法的鑑定にも対応しています。
Q7. 遺伝カウンセリングは誰が行いますか?
臨床遺伝専門医が行います。90分の受診枠の中で、症状やご家族の情報、検査の目的をうかがい、合う検査と、わかること・わからないことをご説明します。NIPT以外の遺伝子検査の結果も、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してからマイページにアップします。
Q8. オンラインや遠方からでも受けられますか?
オンライン診療で受けられる検査もあります。検体の採り方(採血・唾液・口の内側の粘膜)は検査ごとに違うので、各検査のページでご確認ください。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。
Q9. このページにない検査や遺伝子も調べられますか?
調べられることがあります。疾患別の遺伝子パネルに入っていない遺伝子は、追加して調べることができます(カスタマイズ遺伝子パネル検査)。お探しの検査が見つからない場合は、遺伝カウンセリングでご相談ください。
🧬 一度の検査で、ご自身とご家族のこれからを考える
生まれ持った遺伝子は一生変わりません。遺伝子検査でわかったことは、ご自身の健康管理だけでなく、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、パネルにない遺伝子の追加から、検査の前後の遺伝カウンセリング、羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで、院内で続けて受けていただけます。
お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768
参考文献
- [1] Richards S, Aziz N, Bale S, et al. Standards and guidelines for the interpretation of sequence variants: a joint consensus recommendation of the American College of Medical Genetics and Genomics and the Association for Molecular Pathology. Genet Med. 2015;17(5):405-424. [DOI: 10.1038/gim.2015.30](PMID: 25741868)
- [2] Tandy-Connor S, Guiltinan J, Krempely K, et al. False-positive results released by direct-to-consumer genetic tests highlight the importance of clinical confirmation testing for appropriate patient care. Genet Med. 2018;20(12):1515-1521. [DOI: 10.1038/gim.2018.38](PMID: 29565420)
- [3] Malinowski J, Miller DT, Demmer L, et al. Systematic evidence-based review: outcomes from exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability. Genet Med. 2020;22(6):986-1004. [DOI: 10.1038/s41436-020-0771-z](PMID: 32203227)
- [4] Baig SS, Strong M, Rosser E, et al. 22 Years of predictive testing for Huntington’s disease: the experience of the UK Huntington’s Prediction Consortium. Eur J Hum Genet. 2016;24(10):1396-1402. [DOI: 10.1038/ejhg.2016.36](PMID: 27165004)
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