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高IgE症候群(ジョブ症候群)の遺伝子検査|STAT3・DOCK8など6遺伝子でわかる原因・遺伝・治療の選び方

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

高IgE症候群(ジョブ症候群)の遺伝子検査

高IgE症候群(ジョブ症候群・ヨブ症候群)は、湿疹、皮膚のおできと肺炎のくり返し、血液のIgEがとても高いこと、の組み合わせで疑う、生まれつきの免疫の病気です。原因の遺伝子は1つではなく、STAT3、DOCK8など、どの遺伝子が原因かによって、見通しも、治療の選び方も、ご家族への伝わり方も大きく変わります。原因の遺伝子がわかると、移植を考えるか、どんな合併症を見張るか、次のお子さんでどう備えるかといった「次の一手」が決まります。このページでは、症状、診断の目安、遺伝する確率と、6つの遺伝子をまとめて調べる高IgE症候群の遺伝子検査でわかることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. 高IgE症候群の遺伝子検査で何がわかりますか?

高IgE症候群と、IgEが高くなる関連の病気の原因となる6つの遺伝子(STAT3・DOCK8・PGM3・SPINK5・STAT6・TYK2)をまとめて調べ、どの型の病気かを確かめます。型によって、見通しと治療の選び方が変わります。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

湿疹があり、皮膚のおできや肺炎をくり返し、IgEがとても高いと言われた方、「アトピー」と言われ続けてきたけれど感染が多いことが気になる方、ご家族に高IgE症候群の方がいる方です。IgEが高いだけでは、この病気とは決まりません。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・頬の内側の粘膜などで、オンライン診療にも対応しています。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?寿命は?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。見通しは型によって大きく違い、STAT3型では多くの方が大人まで生き、現在では50代、さらにそれ以降まで生きる方も多いとされています。ご家族の検査や、意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 原因の遺伝子がわかれば、次の一手が決まります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | 免疫の病気が絞れない方へ(包括的原発性免疫不全症パネル)

1. 高IgE症候群(ジョブ症候群・ヨブ症候群)とは:湿疹・皮膚と肺の感染・IgE高値の組み合わせで疑う病気

高IgE症候群は、新生児期からの湿疹、黄色ブドウ球菌などによる皮膚の膿瘍(おでき)と肺炎のくり返し、血液のIgEがとても高いこと、の3つを特徴とする、生まれつきの免疫の病気(原発性免疫不全症のひとつ)です。厚生労働省の診断基準も、この3つを主な症状としています。英語では hyper-IgE syndrome(HIES)といい、ジョブ症候群(ヨブ症候群)とも呼ばれます。

いちばん多い型はSTAT3遺伝子の変化による型で、遺伝性疾患の解説書GeneReviewsでは、その頻度はおよそ100万人に1人と推定されています[1]。100万人に1人未満とする総説もあり[2]、とてもまれな病気です。

主な症状:湿疹・おでき・肺炎と肺の嚢胞、顔つき・歯・骨

GeneReviewsによると、STAT3型では新生児期に発疹が出て、その後、黄色ブドウ球菌の関わる湿疹のような皮膚炎になり、皮膚の膿瘍と肺炎をくり返します[1]。皮膚の膿瘍は、赤みや熱が少ない「冷たい膿瘍」になることがあります。肺炎が治りきらないと、肺に空気の袋(気瘤・肺嚢胞)ができたり、気管支が広がったまま戻らない気管支拡張症が残ったりします。皮膚や口の粘膜のカンジダ症もよく見られます[1]。

STAT3型には、免疫以外の特徴もあります[1]。

  • ●顔つき(顔貌):特徴的な顔つきは、多くは思春期までにはっきりしてきます。
  • ●歯:乳歯が抜けにくく、永久歯が生えるのをじゃますることがあります。
  • ●骨・関節:軽いけがでの骨折、背骨が曲がる側弯、関節がやわらかすぎる(過伸展)ことがあります。
  • ●血管:中くらいの太さの動脈が曲がりくねったり、冠動脈や脳の動脈に動脈瘤ができたりすることがあります。
  • ●リンパ腫:一般の方より起こりやすいとされています。

大人になってからは、肺の嚢胞や気管支拡張の部分に、緑膿菌やカビ(主にアスペルギルス)が感染することが、いちばん大きな問題になります。GeneReviewsでは、これが亡くなる原因として最も多く、喀血を起こすことがあるとされています。心筋梗塞や、脳動脈瘤によるくも膜下出血も原因になりえます[1]。

「IgEが高い」だけでは高IgE症候群ではありません:アトピー性皮膚炎との違い

血液検査でIgE(非特異的IgE)が高いと言われても、それだけで高IgE症候群とは決まりません。IgEはアレルギーに関わる抗体で、アトピー性皮膚炎でも高くなります。GeneReviewsでも、アトピー性皮膚炎は、IgEが高くなる病気として高IgE症候群と見分けるべき病気に挙げられています[1]。また、高IgE症候群でなくても、IgEが高く、重い感染を起こす病気がいくつもあります[2]。

見分けるときの手がかりは、IgEの数値だけではなく、症状の組み合わせです。STAT3型の方は、同じくらいIgEが高いアトピー性皮膚炎の方と比べて、アレルギーやアナフィラキシーが少ないと報告されています[2]。反対に、湿疹にくり返す皮膚の膿瘍や肺炎、肺の嚢胞、乳歯が抜けにくい、軽いけがでの骨折などが重なるときは、高IgE症候群を考える理由になります。

💡 用語解説:IgEの数値の目安

GeneReviewsでは、血液のIgEが2,000 IU/mLを超えること(成人の正常値は100 IU/mL未満)を、STAT3型を疑うきっかけの所見に挙げています[1]。下で紹介する診断の目安では、IgEが1,000 IU/mLを超えることが出発点になっています[3]。どちらも「この数値なら病気」という線ではなく、症状とあわせて考えるための目安です。

診断の目安(NIHスコア)と、遺伝子検査が果たす役割

高IgE症候群の診断には、米国国立衛生研究所(NIH)のグループが作った、症状に点数をつけて合計するスコアが使われてきました[1]。そのうえで、STAT3型を確定するのは遺伝子検査です。

2010年に発表された診断の目安では、次の3段階に分けています。強く疑われた100人を調べたこの研究では、64人でSTAT3遺伝子の変化が見つかりました[3]。

📋 STAT3型の高IgE症候群の診断の目安(2010年)

段階 条件
疑い(possible) IgEが1,000 IU/mLを超え、くり返す肺炎などの臨床の特徴に重みをつけたスコアが30を超える
可能性が高い(probable) 上の条件に加えて、Th17細胞(免疫細胞の一種)がない、または家族に確定した方がいる
確定(definitive) 上の条件に加えて、STAT3遺伝子にドミナントネガティブ型の変化がある

※Woellnerら(2010年)[3]による。

スコアはSTAT3型を見つけるために作られたもので、DOCK8欠損症などほかの型は、症状が違うためスコアだけでは拾いきれません。遺伝子検査は「高IgE症候群かどうか」を確かめるだけでなく、「どの型か」を決める検査です。型がわかると、見通しと治療の選び方、ご家族への伝わり方が決まります(第2章・第5章)。

免疫の病気の中での位置づけ:どの細胞の働きが落ちているか

厚生労働省の診断基準によると、高IgE症候群ではT細胞の数は正常ですが、その一種のTh17細胞が減り、B細胞の数は正常でも、特定の菌に対する抗体を作る力が落ちています。リンパ球の数そのものが少ない重症複合免疫不全症(SCID)や、抗体がほとんど作れない病気とは、ここが違います。免疫の病気は、どの細胞の働きが落ちているかで、選ぶ検査も変わります。

🛡️ 免疫の病気のグループと、当院の遺伝子検査

病気のグループ どこが落ちているか 遺伝子検査
複合免疫不全 T細胞(とB細胞・NK細胞)の数 重症複合免疫不全症(SCID)パネル
抗体の病気 B細胞と抗体(免疫グロブリン) 無ガンマグロブリン血症パネル/原発性抗体欠損症パネル
食細胞の働き 好中球などが菌やカビを殺す力 慢性肉芽腫症(CGD)パネル
食細胞の数 好中球の数 好中球減少症パネル
高IgE症候群と関連の病気 Th17細胞・特異抗体を作る力、皮膚のバリアなど(型による) このページの検査(6遺伝子)
自己炎症性の病気 炎症を抑える働き(周期的な発熱など) 自己炎症性症候群の遺伝子検査
まだ絞れない —(感染が多いが、どのグループか決められない) 包括的原発性免疫不全症パネル(596遺伝子)

※高IgE症候群の免疫の特徴は、厚生労働省の指定難病「原発性免疫不全症候群」の診断基準による。どの検査が合うかは、症状と血液検査の結果で変わります。

2. 原因遺伝子で、見通しと治療の選び方が変わります

高IgE症候群の原因は1つの遺伝子ではありません。いちばん多いのはSTAT3遺伝子の変化による型(常染色体顕性)で、次に知られているのがDOCK8遺伝子の変化による型(常染色体潜性)です。この2つは、症状も、治療の考え方も、ご家族への伝わり方も違います。STAT3は、細胞の外から届いたサイトカインの信号を細胞の中に伝えるJAK-STAT経路の部品のひとつです(STATファミリー)。

STAT3型(常染色体顕性・多くは新生突然変異)

高IgE症候群1型(STAT3型)は、STAT3遺伝子の変化によって起こります。GeneReviewsによると、ほぼすべてが、変化したSTAT3が正常なSTAT3の働きまでじゃまをする「ドミナントネガティブ」型の変化です。そして、これまでに報告された方の多くは、ご両親から受け継いだのではなく、ご本人で新しく起きた変化(新生突然変異・de novo)によるものです[1]。厚生労働省の診断基準も、「主に散発性、まれに常染色体優性遺伝」としています。

治療の柱は、ブドウ球菌による膿瘍と肺炎を防ぐことです[1]。ブドウ球菌に効く抗菌薬(ST合剤など)を予防として飲み、消毒薬で体を洗うことが勧められています。皮膚や粘膜のカンジダには、抗真菌薬(フルコナゾールなど)で治療と予防を行います[2]。免疫グロブリンの補充は「検討されうる」治療とされています[1]。造血細胞移植については、GeneReviewsでは役割がまだ定まっていないとされ[1]、少ないデータながら症状の一部を改善しうるという報告があります[2]。

あわせて、思春期の側弯の定期的なチェック、乳歯を適切な時期に抜くための歯科の経過観察、成人では脳動脈瘤を見つけるための頭のMRA検査(3年ごと)などが勧められています[1]。

DOCK8欠損症(常染色体潜性)

DOCK8欠損症は、ご両親からそれぞれ1つずつ受け継いだDOCK8遺伝子の変化によって起こる、常染色体潜性(劣性)遺伝の病気です[4]。DOCK8遺伝子の働きが失われる変化(機能喪失型変異)が2つそろう(同じ変化が2つの場合も、違う変化が1つずつの複合ヘテロ接合の場合もあります)ことで発症します。

8家系11人を調べた2009年の研究では、単純ヘルペスや帯状疱疹のくり返す重い感染、アナフィラキシーを伴う重いアトピー、皮膚の扁平上皮がん(複数人)やT細胞リンパ腫(1人)が報告されました。IgEは5,630〜43,600 IU/mLととても高く、好酸球の著しい増加、T細胞とB細胞の減少もみられました[4]。GeneReviewsでは、STAT3型にみられる乳歯が抜けにくいなどの免疫以外の特徴は、DOCK8欠損症には通常ないとされています[1]。

DOCK8欠損症では、造血細胞移植が「多くの方で根治的で、第一に選ぶ治療」とされています。22施設で移植を受けた81人(移植時の年齢の中央値9.7歳)を調べた研究では、追跡期間の中央値26か月で68人(84%)が生存していました。毒性を抑えた前処置のほうが成績がよいことも報告されています[5]。STAT3型とDOCK8型では移植の位置づけがまったく違うため、どちらの型かを遺伝子で確かめることに大きな意味があります(造血幹細胞移植)。

そのほかの型:PGM3欠損症・ネザートン症候群(SPINK5)・TYK2欠損症・STAT6

このパネルでは、IgEが高くなる、次の4つの遺伝子も調べます。

  • ●PGM3欠損症(PGM3-CDG):体の中で糖鎖を作る酵素の病気で、常染色体潜性遺伝です(米国国立医学図書館 MedlinePlus Genetics)。IgEが高くなるほか、発達の遅れや、リンパ球・好中球などの血球の減少を伴うことが特徴とされています[1]。
  • ●ネザートン症候群(SPINK5):SPINK5遺伝子の変化で起こる常染色体潜性遺伝の病気です[8]。生まれたときから皮膚が赤くうろこ状になり(魚鱗癬様紅皮症)、髪が折れやすい「竹様毛」、食物アレルギーなどのアトピーとIgEの高値がみられます。新生児期は皮膚のバリアが弱く、脱水や感染で命に関わることがあります。新生児20万人に1人と推定されています(MedlinePlus Genetics)。
  • ●TYK2欠損症:常染色体潜性遺伝です。最初に報告された日本人の1人は高IgE症候群の特徴を示しましたが、その後に見つかった7人には高IgE症候群の特徴はなく、抗酸菌やウイルスの感染が中心でした[6]。
  • ●STAT6:働きが強くなりすぎる変化(機能獲得型)を1つもつことで、早く始まる重いアレルギー(治療が効きにくい広い範囲のアトピー性皮膚炎、IgEの高値、好酸球の増加など)を起こすことが、2023年に10家系16人で報告されました。新しく起きた例と、常染色体顕性遺伝の家系の両方があります。この報告では、アトピー性皮膚炎の治療薬デュピルマブがよく効いたとされています[7]。

3. 高IgE症候群の遺伝子検査を受けるとよい人

「アトピー」と言われて治療を続けてきたけれど、皮膚のおできや肺炎が多い、IgEがとても高いと言われた、という方は、原因を確かめる意味があります。原因がわからないまま病院を回る時間を、1回の検査で短くできる可能性があります。ただし、すべての方で原因が見つかるわけではありません(第6章)。

  • ●新生児期・乳児期から湿疹があり、皮膚の膿瘍(おでき)や肺炎をくり返している方
  • ●血液のIgEがとても高いと言われ、肺の嚢胞や気管支拡張症を指摘された方
  • ●乳歯が抜けにくい、軽いけがで骨折した、側弯がある、などの症状が湿疹や感染と重なっている方
  • ●重いアトピーやアナフィラキシーに加えて、単純ヘルペスや帯状疱疹などのウイルス感染をくり返す方(DOCK8欠損症を考える場合)
  • ●生まれたときから皮膚が赤くうろこ状で、髪が折れやすい方(ネザートン症候群を考える場合)
  • ●ご家族に高IgE症候群の方がいて、ご自身やお子さんのことを知りたい方、妊娠を考えている方

病名がわかると、受けるべき検査、気をつけたい合併症、使える制度(指定難病・小児慢性特定疾病、第8章)が決まります。とくに、STAT3型とDOCK8型のどちらかによって、移植を考えるかどうかが大きく変わります(第2章)。

この検査より別の検査が向いている場合

高IgE症候群らしい症状がそろっているなら、まずこの6遺伝子のパネルです。一方で、症状から病気を絞りきれない場合は、次の検査のほうが向いていることがあります。比べているのは検査の種類で、どれが合うかは症状と血液検査の結果で決まります。

🔍 症状に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
湿疹・皮膚の膿瘍と肺炎のくり返し・IgEの高値がそろう このページの検査(高IgE症候群パネル・6遺伝子)
感染が多いが、免疫の病気のどのグループか絞れない 包括的原発性免疫不全症パネル(596遺伝子。このページの6遺伝子もすべて含む)
生まれつきの皮膚の赤みやうろこが中心 魚鱗癬の遺伝子パネル検査(44遺伝子。SPINK5を含む)
細菌やカビの重い感染。好中球の数は正常 慢性肉芽腫症(CGD)パネル
好中球の数が少ないと言われた 好中球減少症パネル

※遺伝子の数は、それぞれの検査ページの記載による(2026年10月時点)。

\ 病名と型がわかれば、治療の選び方が変わります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

6つの遺伝子を1回の検査でまとめて調べ、結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明します。

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4. 調べる6つの遺伝子と、わかる病気

この検査では、高IgE症候群と、IgEが高くなる関連の病気の原因となる6つの遺伝子(DOCK8・PGM3・SPINK5・STAT3・STAT6・TYK2)を、1回の検査でまとめて調べます。遺伝子ごとに、関係する病気と遺伝のしかたが違います。

🧬 高IgE症候群パネルの対象遺伝子(6遺伝子)

遺伝子 関係する病気 遺伝のしかた お子さんに伝わる確率
STAT3 高IgE症候群1型(STAT3型・ジョブ症候群) 常染色体顕性(優性)。多くは新しく起きた変化 患者さんのお子さんへ、1人ごとに2分の1
DOCK8 DOCK8欠損症 常染色体潜性(劣性) ご両親とも保因者なら、1人ごとに4分の1
PGM3 PGM3欠損症(PGM3-CDG) 常染色体潜性(劣性) ご両親とも保因者なら、1人ごとに4分の1
SPINK5 ネザートン症候群 常染色体潜性(劣性) ご両親とも保因者なら、1人ごとに4分の1
TYK2 TYK2欠損症(抗酸菌・ウイルスの感染が中心) 常染色体潜性(劣性) ご両親とも保因者なら、1人ごとに4分の1
STAT6 STAT6機能獲得型による早く始まる重いアレルギー 常染色体顕性(優性)。新しく起きた例もある 患者さんのお子さんへ、1人ごとに2分の1

※対象遺伝子は当院の検査内容による。病気と遺伝のしかたは、GeneReviews[1]、文献[4][6][7][8]、MedlinePlus Genetics(PGM3)による。

5. 高IgE症候群は遺伝する?お子さん・きょうだいに伝わる確率

高IgE症候群が遺伝するか、どれくらいの確率でお子さんやきょうだいに伝わるかは、原因の遺伝子で決まります。STAT3型は常染色体顕性(優性)遺伝、DOCK8欠損症などは常染色体潜性(劣性)遺伝です。だからこそ、型を確かめることが、ご家族の計画の出発点になります。

STAT3型:お子さんへは2分の1。家族歴がなくても、きょうだいの確率はゼロではない

GeneReviewsによると、STAT3型の方のお子さんは、1人ごとに2分の1の確率で変化を受け継ぎます[1]。性別には関係しません。

STAT3型の多くは、ご本人で新しく起きた変化です。ただし、ご両親の血液の検査で変化が見つからなくても、ご両親のどちらかの、卵子や精子のもとになる細胞(生殖細胞)にだけ変化がある「生殖細胞モザイク」の可能性があるため、きょうだいの確率は一般の方より高いとされています[1]。変化をもつ生殖細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化を受け継ぎます。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは実際の診療では調べられないため、お子さん1人あたりの確率は『最大で2分の1』とお伝えしています。「新しく起きた変化だから、次は大丈夫」と小さく見積もらないことが大切です。

潜性の型(DOCK8・PGM3・SPINK5・TYK2):ご両親とも保因者なら4分の1

常染色体潜性遺伝の病気では、ご両親はそれぞれ変化を1つずつもつ保因者で、ふつうは症状がありません。ご両親とも保因者の場合、お子さん1人ごとに、病気になる確率は4分の1、保因者になる確率は2分の1、どちらの変化も受け継がない確率は4分の1です。上のお子さんの結果で、次のお子さんの確率が変わることはありません。

👪 型ごとの遺伝する確率

型 ご本人のお子さん きょうだい(次のお子さん)
STAT3型(顕性) 1人ごとに2分の1 親が同じ変化をもてば2分の1。新しく起きた変化でも、生殖細胞モザイクの可能性があるため一般より高い(最大で2分の1)
DOCK8・PGM3・SPINK5・TYK2(潜性) パートナーが同じ遺伝子の保因者でなければ、病気になる確率は低い(お子さんは全員保因者) ご両親とも保因者なら、1人ごとに4分の1

※STAT3型は文献[1]による。

6. 検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、6つの遺伝子のたんぱく質の設計図にあたる部分(コード領域)と、その境目(スプライス部位)にある小さな変化と、一部の欠失・重複です。どんな遺伝子検査にも限界があります。

  • ●わかること:塩基(遺伝子の文字)1つの置き換わりや、小さな挿入・欠失。調べる部分の99%以上を、それぞれ20回以上読み取ります。
  • ●欠失・重複:遺伝子まるごとの欠失・重複(頬の粘膜と血液の検体)と、となり合う2つ以上のエクソン(遺伝子の区画)にわたる欠失・重複(血液の検体のみ)を見つけられます。エクソン1つだけの欠失・重複は、見つかることもありますが、ふだんは検出の対象外です。見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。
  • ●わからないこと:染色体の一部の入れ替わり(転座・逆位)、同じ配列の繰り返しが長くなる変化(リピート伸長)、遺伝子のスイッチの部分(プロモーター)や、エクソンから20塩基以上離れた部分の変化は調べられません。体の一部の細胞にだけ変化がある状態(体細胞モザイク)の検出も目的にしていません。
  • ●よく似た配列:よく似た配列(偽遺伝子など)がある場所では、変化を見つけにくいことがあります。読み取りの質が十分でない部分は、サンガー法という別の方法で補います。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうか、まだ判断できない変化が見つかることがあります。
  • ●陰性でも否定はできません:このパネルは6つの遺伝子だけを調べます。高IgE症候群や似た病気には、ほかの遺伝子が原因のものもあり、原因が見つからなくても病気を完全に否定することはできません。

7. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。報告書の読み方は遺伝子検査結果の見かたで解説しています。目的と別の病気の原因が見つかった場合の扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。

病的変異が見つかったら、次にできること

原因の遺伝子がわかったら、それで終わりではありません。立場ごとに、次にできることがはっきりします。

① ご本人(症状がある方)
病名と型が決まり、何を見張ればよいかが決まります。STAT3型なら、抗菌薬・抗真菌薬による感染の予防、思春期の側弯のチェック、歯科での乳歯の管理、成人の脳MRAなどです[1][2]。DOCK8欠損症なら、多くの方で根治的とされる造血細胞移植を、専門の医療機関で検討する理由になります[5]。治療や移植は、免疫の病気の専門の医療機関で行います(当院は治療・移植を行っていません)。

② 症状のないご本人(保因者だった方・ご家族の検査で受けた方)
潜性の型の保因者は、ふつうご自身に症状はありません。お子さんを考えるときは、パートナーが同じ遺伝子の保因者かどうかで確率が変わります。DOCK8・PGM3・SPINK5は、当院の拡大版保因者スクリーニング(女性版787遺伝子)の対象遺伝子一覧に入っています(男性版は遺伝子一覧でご確認ください)。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査ファミリーセーフティ プラスもあります(単独では受けられません)。

③ 子どもを持つときの選択肢
ご家族で原因の遺伝子の変化がわかっていれば、妊娠したときに、赤ちゃんで同じ変化があるかを調べられます。STAT3型について、GeneReviewsは出生前診断と着床前検査が可能としています[1]。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。羊水検査・絨毛検査は院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。その病気で出生前診断を行えるかは個別に判断しますので、妊娠を考えている段階からご相談ください。

この病気の原因遺伝子のうちSTAT3は、当院のNIPT(ダイヤモンドプラン・インペリアルプラン)でも調べられます。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。陽性の場合は、確定検査(羊水検査・絨毛検査)を院内で受けられます。

日本でも、日本産科婦人科学会の指針(「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)に関する指針」、2026年9月改定)にもとづく審査を経て、PGT-Mが行われています(当院は体外受精・PGT-Mを行っていません)。準備に必要なことは海外でPGT-Mを考えている方へで解説しています。また、何もしないでそのまま出産することも、同じように尊重される選択肢です。どの選択をされても、当院はその選択を尊重します。

④ ご家族
ご家族の中で原因がわかると、きょうだい・ご両親・お子さんは、同じ変化があるかどうかを、その場所だけピンポイントで調べられます(症状のない方は、ご本人の同意のうえで)。GeneReviewsは、リスクのある血縁者を調べることで、早く診断し、治療や予防を早く始められるとしています[1]。生まれてきたお子さんを早めに調べることもできます。また、移植のドナーにきょうだいを考える場合は、そのきょうだいが同じ病気の変化をもっていないかを、移植を行う医療機関と相談しながら確かめられます。

⑤ 当院でのその後
結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングでご説明し、次にどうするかを一緒に考えます。ご家族の検査や、妊娠を考えるときの出生前診断まで、続けてご相談いただけます(遺伝カウンセリング料は第9章のとおりです)。

陰性だったとき/VUSが見つかったとき

陰性だったとき:6つの遺伝子に原因が見つからなかった場合でも、高IgE症候群や似た病気が否定されたわけではありません(第6章)。症状に合わせて、より多くの遺伝子を調べる包括的原発性免疫不全症パネルなどを考えます。

VUSが見つかったとき:VUSは、それだけで診断したり、ご家族の発症リスクや出生前診断の判断根拠にしたりはしません。ただし、その変化の意味を調べるために、ご家族の同意のうえで家族検査を検討することがあります。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。

8. 日本の制度:指定難病・小児慢性特定疾病

高IgE症候群は、指定難病「原発性免疫不全症候群」(告示番号65)の診断基準に含まれ、小児慢性特定疾病でも「高IgE症候群」(告示番号49)として対象になっています(2026年10月時点で確認)。

指定難病の医療費助成は、原発性免疫不全症候群全体の重症度分類で「中等症以上」が対象とされています。補充療法、ステロイド・免疫抑制薬、造血幹細胞移植などの治療を、おおむね6か月以上続けて行っている場合は「重症」とされます。基準に届かなくても、高額な医療を続ける必要がある場合は対象になることがあります。認定の条件や申請の方法は、難病情報センター・小児慢性特定疾病情報センターや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。

なお、厚生労働省の診断基準では、STAT3型を「1型」、TYK2の異常による型を「2型」と分けています。その後の研究で、TYK2欠損症の多くの方には高IgE症候群の特徴がないことがわかっており[6]、DOCK8欠損症も常染色体潜性の型として知られています[4]。「1型・2型」という呼び方が、資料によって違う遺伝子を指すことがある点にご注意ください。

9. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は税込330,000円で、結果までは2〜3週間です。唾液・頬の内側の粘膜・血液のいずれでもオンライン診療が可能で、ほとんどの検査は唾液・頬の粘膜で受けられます。血液の検体の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。

ご予約
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遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医・オンライン可
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検体を採ってお送りいただくお支払い後にキットを発送
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結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

この検査は、遺伝診療先進国・米国の3大遺伝子検査会社の一角で行います。※

※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。

💴 費用・日数・検体

項目 内容
対象遺伝子 DOCK8・PGM3・SPINK5・STAT3・STAT6・TYK2(6遺伝子)
検査費用 税込330,000円(塩基配列と、欠失・挿入の解析を含む)
結果までの期間 2〜3週間
オプション 至急(結果までの期間が約7日短くなります):55,000円/VUS除外:無料
検体 血液(紫色のキャップのEDTA採血管4mL×2本)、抽出DNA(3μg)、頬の内側の粘膜(スワブ)、唾液
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別
オンライン診療 対応しています。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。

検体を採るキットは、検査料金をお支払いいただいた後にお送りします。キットが届く前に、ご自身で検体を採らないでください。決められた手順で採らないと、検体の取り違えや品質の低下で、正しい結果が出せなくなるおそれがあるためです。なお、この検査は体細胞モザイクの検出を目的としておらず、腫瘍の組織での検査は対象外です。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ご家族とこれからの計画に /

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原因がわかったご家族は、妊娠したときの出生前診断(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられます。

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10. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「アトピー」のままにせず、名前をつけて次の一手を】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

高IgE症候群は、湿疹とIgEの高値がアトピー性皮膚炎と重なるため、見た目や血液検査の数値だけでは見分けにくい病気です。そして、同じ「高IgE症候群」でも、原因の遺伝子によって、移植を考えるかどうか、何を見張るか、ご家族への伝わり方がまったく違います。名前がつくと、次の一手が決まります。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 高IgE症候群の原因は?

生まれつきの遺伝子の変化です。いちばん多いのはSTAT3遺伝子の変化による型(常染色体顕性)で、多くはご本人で新しく起きた変化です。ほかに、DOCK8遺伝子の変化による型(常染色体潜性)などがあります。原因の遺伝子によって、症状、治療の選び方、ご家族への伝わり方が変わります。

Q2. どんな症状がありますか?大人になってからは?

新生児期からの湿疹、黄色ブドウ球菌による皮膚の膿瘍と肺炎のくり返し、血液のIgEの高値が特徴です。STAT3型では、乳歯が抜けにくい、軽いけがでの骨折、側弯、特徴的な顔つきなどもみられます。大人になってからは、肺の嚢胞や気管支拡張の部分に起こるカビなどの感染が大きな問題になります。

Q3. 高IgE症候群の寿命は?

型によって大きく違います。STAT3型では、多くの方が大人まで生き、現在では50代、さらにそれ以降まで生きる方も多いとされています(GeneReviews)。DOCK8欠損症では、造血細胞移植を受けた81人のうち、追跡期間の中央値26か月で84%が生存していたという報告があり、移植が多くの方で根治的な治療とされています。

Q4. 血液検査でIgEが高いと言われました。高IgE症候群でしょうか?

IgEが高いだけでは、高IgE症候群とは決まりません。IgEはアトピー性皮膚炎でも高くなります。湿疹に加えて、皮膚の膿瘍や肺炎のくり返し、肺の嚢胞、乳歯が抜けにくい、軽いけがでの骨折などが重なるときに、高IgE症候群を考えます。気になる場合は、症状とあわせて遺伝カウンセリングでご相談ください。

Q5. 高IgE症候群は遺伝しますか?子どもに遺伝する確率は?

型によって違います。STAT3型は常染色体顕性遺伝で、患者さんのお子さんは1人ごとに2分の1の確率で変化を受け継ぎます。DOCK8欠損症などの潜性の型では、ご両親とも保因者の場合、お子さん1人ごとに4分の1です。STAT3型が新しく起きた変化でも、生殖細胞モザイクの可能性があるため、きょうだいの確率は一般の方より高いとされています。

Q6. 高IgE症候群は結婚に差し支えますか?

病気があることが、結婚できない理由になることはありません。お子さんに伝わる確率は型とご家族によって違い、ご自身の原因の遺伝子やパートナーの保因者検査の結果などをもとに評価します。ただし、検査で原因や保因の有無が明確にならない場合もあります。わかったことと検査の限界を踏まえ、出生前診断などの選択肢も含めて計画を立てられます。当院ではご家族の検査から出生前診断まで、続けてご相談いただけます。

Q7. 高IgE症候群の治療は?

STAT3型では、ブドウ球菌に効く抗菌薬による予防、消毒薬での洗浄、カンジダに対する抗真菌薬が治療の柱で、免疫グロブリンの補充が検討されることもあります。DOCK8欠損症では、造血細胞移植が第一に選ぶ治療とされています。治療は、免疫の病気の専門の医療機関で行います。

Q8. 検査の費用と、結果までの日数は?

検査費用は税込330,000円で、結果までは2〜3週間です(至急オプション55,000円で約7日短くなります)。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。唾液や頬の粘膜の検体ならオンライン診療でも受けられます。

🧬 一度の検査で、ご自身とご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。高IgE症候群の原因の遺伝子がわかれば、ご自身の治療や合併症への備えだけでなく、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が検査の前後の遺伝カウンセリングを行い、羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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