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父親の加齢で増える赤ちゃんの疾患を検査|56遺伝子de novo変異NIPT|ミネルバクリニック

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

父親の年齢が上がると、精子の中で遺伝子の新しい変化(de novo変異・新生突然変異)が少しずつ増え、その変化によって起こる赤ちゃんの病気も増えることが知られています。一方、「18トリソミーの原因は父親」と思われることがありますが、18トリソミーは主に母親の年齢と関係する病気で、父親の年齢とはほとんど関係がありません。このページでは、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランで調べる56遺伝子・30種以上の優性単一遺伝子疾患を、疾患ごとの原因遺伝子・発生頻度・主な特徴とともに一覧で紹介します。より広い最大155遺伝子(202疾患)はインペリアルプランで調べられます。各疾患名・遺伝子名をクリックすると、それぞれの解説ページをご覧いただけます。

この記事でわかること
📖 読了時間:約12分
🧬 de novo変異・単一遺伝子疾患・NIPT
★ 臨床遺伝専門医監修
  • ➤de novo変異(新生突然変異)とは何か、なぜ父親の年齢とともに増えるのか
  • ➤18トリソミーの原因は父親の年齢なのか(母親の年齢との違い)
  • ➤56遺伝子で調べる疾患の一覧(原因遺伝子・発生頻度・主な特徴)
  • ➤単一遺伝子疾患で生まれる確率と、検査の精度・結果が出るまでの期間
  • ➤ダイヤモンドプラン(56遺伝子)とインペリアルプラン(最大155遺伝子)の違い

⏱️ 30秒でわかる要約

👨 Q. 父親の年齢が高いと、赤ちゃんのどんな病気が増える?

増えるのは、遺伝子1つの新しい変化(de novo変異)で起こる単一遺伝子疾患です。父親の年齢が1歳上がるごとに、子に伝わる新しい変異は約2個ずつ増えると報告されています。軟骨無形成症、ヌーナン症候群、クルーゾン症候群などがその例で、家族歴がなくても起こります。

🧬 Q. 18トリソミーの原因は父親の年齢?

18トリソミーは、父親の年齢とはほとんど関係がありません。主に卵子ができるときの染色体の分かれ方の誤りで起こり、母親の年齢とともに増えます。父親の年齢で増えるのは単一遺伝子の病気のほうです。

🔬 Q. 当院のNIPTではどこまで調べられる?

ダイヤモンドプランは56遺伝子、インペリアルプランは最大155遺伝子(202疾患)のde novo変異を、染色体の検査と同じ1回の採血で調べます。陽性なら確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられます。

\ 父親の年齢が気になる方へ / 単一遺伝子の病気まで1回の採血で調べられます

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ダイヤモンドプラン | インペリアルプラン | NIPTの費用

de novo変異(新生突然変異)と単一遺伝子疾患について

単一遺伝子疾患とは、たった1つの遺伝子の変異によって発症する疾患群です。ここで扱うのは、そのうち優性(ドミナント)に発症し、多くがde novo変異(新生突然変異)を原因とするものです。

de novo変異とは、ご両親の遺伝子には存在せず、その赤ちゃんに初めて現れる遺伝子の変化のことです。精子や卵子がつくられる過程で偶然生じるため、家族歴がなくても発症しうるのが特徴です。とくに精子のもとになる細胞は生涯にわたって分裂を続けるため、父親の加齢とともにde novo変異が積み重なり、こうした疾患のリスクが高まることが知られています。アイスランドの78組の親子の全ゲノムを調べた研究では、子に伝わる新しい変異の多くは父親由来で、父親の年齢が1歳上がるごとに約2個ずつ増えていました[1]。

ダイヤモンドプランでは、代表的な56遺伝子に生じるde novo変異による30種類以上の優性単一遺伝子疾患をスクリーニングします。以下では、対象疾患を臨床的な特徴ごとにグループ分けして掲載しています。父親の年齢と子どもの病気の関係は父親の高齢と子どもの病気で、NIPTで単一遺伝子疾患を調べる意味はNIPTと単一遺伝子疾患|父親の年齢リスク(デノボ変異)とはで詳しく解説しています。

18トリソミーの原因は父親の年齢? ― 父親の年齢で増えるもの・増えないもの

「父親の年齢が高いと18トリソミーが増えるのでは」と心配される方がいますが、18トリソミーは父親の年齢とはほとんど関係がありません。18トリソミー(エドワーズ症候群)やダウン症候群のような染色体の数の異常は、主に卵子ができるときに染色体がうまく分かれないことで起こり、母親の年齢とともに増えます。これに対して、父親の年齢とともに増えるのは、上で説明した単一遺伝子の新生突然変異(de novo変異)です[1]。つまり、母親の年齢は染色体の検査、父親の年齢は単一遺伝子の検査と、年齢ごとに調べるべきものが違います。18トリソミーの原因と年齢の関係は18トリソミーの原因は母親?年齢と遺伝の誤解で詳しく解説しています。

👨‍👩 親の年齢で増えるものの違い

親の年齢 主に増えるもの 例 調べられる当院のプラン
母親の年齢 染色体の数の異常(卵子ができるときの誤り) ダウン症候群、18トリソミー、13トリソミー 全プラン(スタンダードから)
父親の年齢 単一遺伝子のde novo変異(精子での新しい変化) 軟骨無形成症、ヌーナン症候群、クルーゾン症候群など ダイヤモンド(56遺伝子)・インペリアル(最大155遺伝子)

💡 用語解説:de novo変異(デノボへんい)

「de novo」はラテン語で「新たに」という意味です。ご両親のどちらももっていない遺伝子の変化が、精子や卵子がつくられる過程で偶然生じ、赤ちゃんに初めて現れたものをde novo変異(新生突然変異)といいます。家族歴がなくても起こり、親の生活や行動が原因ではありません。

56遺伝子で調べる単一遺伝子疾患 一覧(臨床カテゴリ別)

骨系統疾患(25疾患)

軟骨・骨の形成に関わる遺伝子の変異で生じる、低身長や骨変形、骨脆弱性などを特徴とする疾患群です。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
軟骨無形成症2型/低軟骨形成症 COL2A1 約1/40,000 重度の四肢短縮性小人症。小さな胸郭と突出した腹部、椎体の骨化不全を伴い、多くは周産期に致死的。
軟骨無形成症 FGFR3 約1/15,000〜40,000 最も多い四肢短縮型小人症。低身長、前額突出と中顔面低形成、腰椎前弯、三尖手。知的発達は正常。
骨無形成症1型 FLNB 極めて稀 致死性軟骨異形成症。上腕骨・大腿骨遠位の低形成、中胸椎の低形成を伴う。
骨無形成症3型 FLNB 極めて稀 骨無形成症の一型。四肢長管骨の低形成・変形を特徴とする。
ブーメラン骨異形成症 FLNB 極めて稀 周産期致死性の骨軟骨異形成症。四肢骨と椎骨の欠損または骨化不良を特徴とする。
カンポメリック骨異形成症 SOX9 約1/200,000 長管骨の彎曲(特に下肢)、肩甲骨低形成、狭い腸骨。性分化異常の合併が多く、胸郭が小さく呼吸不全で致死的なことが多い。
鎖骨頭蓋異形成症 RUNX2 約1/1,000,000 頭蓋縫合の閉鎖遅延、鎖骨の低形成・無形成(肩を胸前で合わせられる)、恥骨結合の開大、歯の異常。知的発達は正常。
軟骨低形成症 FGFR3 約1/15,000〜40,000 四肢短縮型の低身長、腰椎前弯、短く幅広い骨。軟骨無形成症に似るが軽症。
ラーセン症候群 FLNB 約1/100,000 大関節の脱臼(股・膝・肘)と特徴的顔貌。内反足、へら状の指、脊椎異常、難聴。
上顎低形成を伴う骨幹端異形成症 RUNX2 極めて稀 長管骨の骨幹端開大、鎖骨内側の肥大、上顎低形成、様々な短指症、歯の形成不全。
骨形成不全症1型 COL1A1 約1/10,000〜15,000 青色強膜を伴う軽症型の骨形成不全症。骨脆弱性、易骨折性、難聴を伴うことがある。
骨形成不全症2型 COL1A1 / COL1A2 約1/15,000〜20,000 周産期致死型の最重症型。新生児期に致命的となることが多い。
骨形成不全症3型 COL1A1 / COL1A2 約1/15,000〜20,000 進行性変形型。重度の骨変形と低身長、多発骨折を来す。
骨形成不全症4型 COL1A1 / COL1A2 約1/15,000〜20,000 中等症型。軽度〜中等度の骨脆弱性を示す。
扁平椎骨格異形成症(トーランス型) COL2A1 稀 扁平椎、前方でカップ状の短肋骨、腸骨下部の低形成、管状骨の短縮。多くは周産期に致死的。
SADDAN異形成症 FGFR3 極めて稀 重度軟骨無形成に発達遅滞と黒色表皮腫を伴う。下肢の逆彎、羊角状の鎖骨。約半数が生後4週までに呼吸不全で死亡。
脊椎骨端異形成症先天型(SEDC) COL2A1 約1/100,000 不均衡型(短躯幹)低身長、椎体の扁平化、骨端異常。近視・網膜剥離、口蓋裂を伴うことがある。
スティックラー症候群1型 COL2A1 約1/7,500〜9,000 進行性の強度近視、若年からの網膜剥離リスク、感音難聴、口蓋裂、平坦な顔貌、早発性変形性関節症。
スティックラー症候群2型 COL11A1 約1/7,500〜9,000 スティックラー症候群の一型。強度近視・網膜剥離、難聴、口蓋裂、関節症状。
スティックラー症候群1型(非症候性眼型) COL2A1 稀 眼症状を主とする非症候性のスティックラー症候群1型。強度近視と網膜剥離のリスク。
骨形成不全症・エーラス・ダンロス症候群合併1型 COL1A1 極めて稀 骨形成不全症(脆い骨、易骨折、青色強膜)とエーラス・ダンロス症候群(関節過可動、伸展性皮膚)の合併。
クニースト骨異形成症 COL2A1 稀 短躯幹の低身長、小さな骨盤、四肢短縮。脊柱彎曲、大きな関節と早発性関節症、平坦な中顔面、口蓋裂、視覚・聴覚障害。
致死性骨異形成症1型 FGFR3 約1/20,000〜50,000 致死性の四肢短縮型小人症。彎曲した短い大腿骨、狭い胸郭による呼吸不全。多くは周産期に死亡。
致死性骨異形成症2型 FGFR3 約1/20,000〜50,000 致死性骨異形成症。直線的で比較的長い大腿骨と重度のクローバー葉状頭蓋を伴う。
骨幹端軟骨異形成症シュミット型 COL10A1 約1/100,000 低身長、O脚、動揺性歩行、股関節痛。骨幹端の不整を特徴とする比較的軽症の骨系統疾患。

頭蓋骨縫合早期癒合症(24疾患)

頭蓋骨の縫合が通常より早く癒合することで頭蓋・顔面の形態異常を来す疾患群です。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
アントレー・ビクスラー症候群2型 FGFR2 極めて稀 橈骨・上腕骨癒合を伴う頭蓋骨癒合症。中顔面低形成、後鼻孔狭窄、多発関節拘縮。新生児期の死亡率が高い。
アペルト症候群 FGFR2 約1/65,000〜100,000 頭蓋骨早期癒合、中顔面低形成、手足の合指(趾)症が特徴。知的障害を伴うことが多い。
ビアー・スティーブンソン皮膚回転症候群 FGFR2 極めて稀 皺状皮膚(cutis gyrata)、黒色表皮腫、頭蓋骨癒合、顔貌異形成、指趾・臍・肛門性器の異常。早期死亡。
彎曲骨異形成症候群1型 FGFR2 極めて稀 周産期致死性の骨異形成症。頭蓋の骨化不良、頭蓋骨癒合、顔貌異形成、長管骨の彎曲。
チタヤット症候群 ERF 極めて稀 出生時の呼吸障害、両側過剰指節骨による短い示指、外反母趾、特徴的顔貌(眼球突出、両眼隔離)。
頭蓋前頭鼻異形成症 EFNB1 稀 X連鎖性で女性の方が重症。前頭鼻異形成、頭蓋顔面非対称、頭蓋骨癒合、二分鼻尖。男性は両眼隔離のみのことが多い。
頭蓋骨癒合症1型 TWIST1 稀 頭蓋縫合の早期癒合により頭蓋変形と、時に頭蓋内圧亢進を来す。早期治療が必要。
頭蓋骨癒合症4型 ERF 稀 頭蓋骨癒合症の一型。複数縫合の早期癒合により頭蓋内圧亢進を来しうる。
クルーゾン症候群 FGFR2 稀 頭蓋骨癒合による顔面骨・顔貌の二次変化。両眼隔離、眼球突出、外斜視、鉤鼻、上顎低形成。
黒色表皮腫を伴うクルーゾン症候群 FGFR3 極めて稀 クルーゾン症候群の症状に黒色表皮腫を伴う。眼球突出、鉤鼻、上顎低形成。知的発達は通常正常。
ジャクソン・ワイス症候群 FGFR2 / FGFR1 稀 頭蓋縫合の早期癒合と足の画像的異常を特徴とする常染色体優性疾患。
ムエンケ症候群 FGFR3 約1/30,000 冠状縫合癒合、大頭症、中顔面低形成、発達遅滞。指節の異常、手根・足根骨癒合、難聴を伴うことがある。
ファイファー症候群 FGFR1 / FGFR2 稀 頭蓋骨癒合症に手足の特徴的異常(幅広い母指・母趾)を伴う。重症度により3型に分類され予後が異なる。
ロビノー・ゾーラウフ症候群 TWIST1 稀 頭蓋骨癒合、眼窩の非対称、平坦な顔、両眼隔離、細く尖った鼻、二分または部分重複した母趾。
セスレ・チョッツェン症候群(FGFR2) FGFR2 約1/25,000〜50,000 頭蓋骨癒合、顔貌異形成、手足の異常。冠状縫合癒合による短頭、顔面非対称、眼瞼下垂。
セスレ・チョッツェン症候群(TWIST1) TWIST1 約1/25,000〜50,000 冠状縫合癒合による短頭、顔面非対称、両眼隔離、上顎低形成、眼瞼下垂、手足の軽度合指症。
スウィーニー・コックス症候群 TWIST1 極めて稀 著明な顔面骨異形成(両眼隔離、眼瞼・顔面骨の欠損、口蓋裂/鼻咽腔閉鎖不全、低位で杯状の耳)。
三角頭蓋1型 FGFR1 稀 前頭縫合の早期閉鎖による三角形の頭蓋。
三角頭蓋2型 FREM1 稀 三角頭蓋の一型。前頭部が狭く尖った頭蓋形態、両眼隔離、指趾異常を伴うことがある。
C症候群(オピッツ三角頭蓋症候群) CD96 極めて稀 三角頭蓋、特徴的顔貌、多発関節拘縮、重度の精神運動発達遅滞などを特徴とする多発奇形症候群。
グレイグ頭蓋多合指症候群/パリスター・ホール症候群 GLI3 稀 多指・合指、頭蓋顔面の異常(前額突出、両眼隔離)を特徴とする。パリスター・ホール症候群では視床下部過誤腫を伴う。
脳肋骨下顎症候群 SNRPB 極めて稀 重度の小顎症、後鼻孔・肋骨の異常(肋骨欠損)、呼吸障害を特徴とする。知的障害を伴うことがある。
頭蓋骨癒合症3型 TCF12 稀 冠状縫合の早期癒合を主とする頭蓋骨癒合症。TWIST1と協調するTCF12の機能低下で生じ、顔面非対称などを伴う。
頭蓋骨癒合症6型 ZIC1 極めて稀 冠状縫合の早期癒合と学習障害を特徴とする頭蓋骨癒合症。ZIC1の機能獲得型変異で生じる。

てんかん性脳症・発作性疾患(2疾患)

乳幼児期に難治性のてんかん発作で発症し、発達に大きく影響する疾患群です。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
発達性てんかん性脳症85型 SMC1A 極めて稀 生後1年以内の難治性けいれんで発症するX連鎖性疾患。全般的発達遅滞、知的障害。正中線脳欠損を伴うことがある。
発達性てんかん性脳症2型 CDKL5 約1/40,000〜60,000 X連鎖優性。生後数か月以内のけいれん発症と重度の全般的発達遅滞。発話欠如、手の常同運動。

神経発達・知的障害症候群(23疾患)

知的障害・発達遅滞・自閉スペクトラム症などを中核症状とする、神経発達に関わる疾患群です。

このグループには、知的障害や発達の遅れ、自閉スペクトラム症を伴うことがある病気が含まれます。たとえばレット症候群・ソトス症候群・コルネリア・デ・ランゲ症候群・CHARGE症候群は、ダイヤモンドプランでもインペリアルプランでも調べられます。つまり、自閉症・発達障害・知的障害の原因の一部は、当院のNIPTで妊娠中に調べられます。ただし、調べられるのは原因のうちの一部で、陰性でも自閉症・発達障害・知的障害がないとは言えません。症状の重さも検査では予測できません。詳しくは自閉症はNIPTでわかる?をご覧ください。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
Au-Kline症候群 HNRNPK 極めて稀 筋緊張低下、全般的発達遅滞、特徴的顔貌(長い眼瞼裂、眼瞼下垂)、先天性心疾患、骨格異常。
ボーリング・オピッツ症候群 ASXL1 極めて稀 重度子宮内発育遅延、哺乳不良、重度知的障害、三角頭蓋、眼球突出、顔面の火炎状母斑、肘・手首の屈曲。
心・顔面・指趾異常を伴う発達遅滞症候群 TRAF7 極めて稀 多系統の発達障害で、心疾患・指趾異常・顔貌異形成を伴う。けいれんや眼・耳の異常を示すことがある。
チャージ症候群(CHARGE症候群) CHD7 約1/8,500〜12,000 後鼻孔閉鎖、心・内耳・網膜の奇形など複数の先天異常のパターンを示す。
CHILD症候群 NSDHL 極めて稀 X連鎖優性。片側性の魚鱗癬様紅皮症と四肢欠損を特徴とし、男児では致死的。
点状軟骨異形成症(コンラーディ・ヒューナーマン症候群) EBP 極めて稀 点状の骨石灰化、四肢短縮、Blaschko線に沿う一過性魚鱗癬、斑状脱毛、白内障、中顔面低形成。ほぼ女児に発症。
コルネリア・デランゲ症候群1型 NIPBL 約1/10,000〜30,000 特徴的顔貌(低い前額生え際、弓状眉毛、癒合眉)、出生前後の成長遅延、知的障害、上肢奇形。
コルネリア・デランゲ症候群2型 SMC1A 稀 コルネリア・デランゲ症候群の一型(X連鎖・軽度型)。学習障害や行動異常が主体となることが多い。
コルネリア・デランゲ症候群3型 SMC3 稀 コルネリア・デランゲ症候群の軽度型。四肢欠損は軽微で、知的障害も軽度〜境界域。
コルネリア・デランゲ症候群4型 RAD21 稀 コルネリア・デランゲ症候群の軽度〜中等度型。成長遅滞、軽度知的障害。
コルネリア・デランゲ症候群5型 HDAC8 稀 X連鎖性、主に男児発症。中等度知的障害、特徴的顔貌、成長遅滞、消化器症状。
フォンテーヌ早老症症候群 SLC25A24 極めて稀 出生前後の成長遅延、皮下脂肪減少、頭髪疎、三角顔、大泉門開大、鼻梁の広がり、小顎。早期死亡が多い。
陰部膝蓋骨症候群 KAT6B 極めて稀 小頭症、重度精神運動遅滞、粗な顔貌、下肢の屈曲拘縮、膝蓋骨の異常・欠損、泌尿生殖器の異常。
ハッチンソン・ギルフォード早老症症候群 LMNA 約1/4,000,000〜8,000,000 早老症。生後1年頃から急速な老化、脱毛、皮膚硬化、関節可動制限、低身長。動脈硬化により10代で死亡が多い。知的発達は正常。
高IgE症候群1型(反復感染を伴う) STAT3 稀 慢性湿疹、反復性ブドウ球菌感染、血清IgE上昇、好酸球増多。粗な顔貌、歯の異常、関節過伸展、骨折を伴うことがある。
カブキ症候群1型 KMT2D 約1/32,000 歌舞伎役者の隈取様の長い眼瞼裂、幅広く低い鼻尖、大きな耳、口蓋裂、低身長、知的障害、反復性中耳炎。
先天性筋ジストロフィー(LMNA関連) LMNA 稀 先天性筋ジストロフィーの一型。出生時〜生後数か月で筋緊張低下、筋力低下、関節拘縮を呈する。
オピッツGBBB症候群2型/テービ両眼隔離症症候群1型 SPECC1L 稀 両眼隔離、前額突出、広く低い鼻梁と短い鼻、厚い眉毛。手の軽度合指、心奇形、口唇口蓋裂を伴うことがある。
レット症候群 MECP2 約1/10,000〜15,000(女児) ほぼ女児に発症。6〜18か月で発達が停止・退行、発話消失、手の常同運動、小頭症、けいれん、知的障害。
SBBYSS症候群(セイ・バーバー・ビーゼッカー・ヤング・シンプソン症候群) KAT6B 極めて稀 重度眼瞼裂狭小、仮面様の無表情、球状鼻尖、小さな口。乳児期の重度筋緊張低下と哺乳障害、長い母指・母趾、膝蓋骨の異常。
ソトス症候群 NSD1 約1/10,000〜50,000 出生前からの過成長、骨年齢促進、大頭を伴う特徴的顔貌、脳異常やけいれん、知的障害。
結節性硬化症1型 TSC1 約1/6,000〜10,000 脳・皮膚・心・腎・肺の過誤腫。てんかん、学習・行動の問題、自閉症、腎血管筋脂肪腫。
結節性硬化症2型 TSC2 約1/6,000〜10,000 TSC1型より重症で、新生児期に心横紋筋腫による心不全を来すことがある。皮膚・脳・腎の多臓器病変。

ヌーナン症候群・RAS病(17疾患)

RAS/MAPKシグナル伝達経路の遺伝子変異により生じる一連の疾患(RAS病)で、心疾患・特徴的顔貌・低身長などを共通の特徴とします。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
心臓顔面皮膚症候群1型 BRAF 約1/810,000 先天性心疾患(肺動脈弁狭窄、肥大性心筋症)、特徴的顔貌、皮膚異常、巻き毛や脆い毛髪、知的障害。
心臓顔面皮膚症候群2型 KRAS 極めて稀 心臓顔面皮膚症候群の一型。心疾患・皮膚異常・発達遅滞を伴う。
心臓顔面皮膚症候群3型 MAP2K1 極めて稀 心臓顔面皮膚症候群の一型。心疾患・皮膚異常・発達遅滞を伴う。
心臓顔面皮膚症候群4型 MAP2K2 極めて稀 心臓顔面皮膚症候群の一型。肥大性心筋症・皮膚症状・発達遅滞を伴う。
コステロ症候群 HRAS 約1/300,000〜1,250,000 粗な顔貌、低身長、特徴的な手の姿勢、重度の哺乳障害、成長不良。心疾患、発達障害。悪性腫瘍のリスクが高い。
レオパード症候群3型 BRAF 極めて稀 多発性の黒子、心伝導異常、両眼隔離、肺動脈狭窄、性器異常、成長遅延、感音難聴。
ヌーナン症候群1型 PTPN11 約1/1,000〜2,500 先天性心疾患(肺動脈弁狭窄、肥大性心筋症)、低身長、翼状頚、特徴的顔貌、停留精巣、出血傾向、軽度知的障害。
ヌーナン症候群3型 KRAS 稀 心疾患(肺動脈弁狭窄、心房中隔欠損)、特徴的顔貌、低身長を主症状とするヌーナン症候群の一型。
ヌーナン症候群4型 SOS1 約1/2,500 肺動脈弁狭窄の頻度が高く、肥大性心筋症は少ない。毛髪異常は軽度。知的障害は軽度のことが多い。
ヌーナン症候群5型 RAF1 稀 肥大性心筋症の頻度が高く、重篤な心症状を示すことが多い。心臓の定期的検査と管理が重要。
ヌーナン症候群6型 NRAS 稀 若年性骨髄単球性白血病の発症リスクが他型より高い。心疾患、成長障害も併発。
ヌーナン症候群7型 BRAF 稀 ヌーナン症候群の一型。心疾患、特徴的顔貌、低身長を伴う。
ヌーナン症候群8型 RIT1 稀 肥大性心筋症の頻度が高く、リンパ系異常(リンパ浮腫、乳び胸水)を高頻度で合併。
ヌーナン症候群9型 SOS2 稀 比較的軽症のヌーナン症候群。知的発達はほぼ正常のことが多く、予後は比較的良い。
レオパード症候群1型 PTPN11 稀 多発性の黒子、心伝導異常、両眼隔離、肺動脈狭窄、性器異常、成長遅延、感音難聴。
若年性骨髄単球性白血病を伴う/伴わないヌーナン症候群様疾患 CBL 稀 ヌーナン症候群類似の顔貌異形成、多彩な心疾患、成長低下、認知障害。若年性骨髄単球性白血病のリスク。
成長期脱毛を伴うヌーナン症候群類縁疾患1型 SHOC2 稀 ヌーナン症候群様の顔貌と、抜けやすく疎で細い成長期毛の異常。低身長、成長ホルモン欠乏、心疾患。

結合組織・骨格・その他(1疾患)

結合組織や骨格、その他の臓器に関わる遺伝子の変異で生じる疾患群です。

疾患名 原因遺伝子 発生頻度 主な特徴
シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群 SKI 極めて稀 頭蓋骨癒合、マルファン様体型、骨格・神経・心血管・結合組織の異常。両眼隔離、高口蓋、小顎。

赤ちゃんが単一遺伝子疾患で生まれる確率と、この検査でカバーされる範囲

まず前提として、生まれてくる赤ちゃんの3〜5%に何らかの先天異常があるとされ、そのうち単一遺伝子の変異による疾患は、およそ新生児の1%程度にみられるとされています。

こうした単一遺伝子疾患は1つひとつはまれですが、わずか30遺伝子・25疾患を合わせただけでも、約600人に1人(0.17%)の頻度になると報告されています[2][3]。これは、ダウン症候群の出生頻度と同じくらいの数字です。家族歴がなく、母親の年齢に着目する染色体の検査や保因者検査では見つからないため、事前に予測するのが難しい病気です。

染色体の検査に単一遺伝子を加えると、見つかる病気は約1.6倍に

超音波検査で赤ちゃんに異常が疑われた妊婦さんを対象にした研究では、染色体の検査に加えて単一遺伝子の病気も調べると、見つかった病気の数が約1.6倍(61件→98件)に増えたと報告されています[4]。この研究での単一遺伝子の検査の感度は98.5%、特異度は99.3%でした[4]。なお、これは異常が疑われた妊婦さんでの数字で、すべての妊婦さんで1.6倍になるという意味ではありません。

検査の精度と、結果が出るまでの期間

155遺伝子・202疾患を対象にしたde novo変異NIPTを高リスク妊娠750例で検証した研究では、陽性的中率96.9%・感度100%・特異度99.9%と報告されています[5]。これはインペリアルプランの単一遺伝子検査の検証データです。結果が出るまでの目安は基本10〜14日で、ダイヤモンドプランは単一遺伝子の結果も10〜14日、インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります。

🔬 単一遺伝子を調べる当院のプラン

プラン 染色体の範囲 単一遺伝子 結果の目安
ダイヤモンド 13・18・21・15・16・22トリソミー/微小欠失12種類13疾患(プレミアムと同じ範囲)/単胎のみ 56遺伝子 10〜14日(単一遺伝子も同じ)
インペリアル 全常染色体の数の異常/92種類の微小欠失・重複+5Mbを超える構造異常/単胎のみ 最大155遺伝子(202疾患) 10〜14日(単一遺伝子は3〜4週間)

単一遺伝子を含まないプランはスタンダード・プレミアム・双子マックスです。料金はNIPTの費用・料金のページでご確認ください。

この検査でわからないこと

ただし、大切な注意点があります。この検査は、あくまで選定された遺伝子・疾患に対するスクリーニングです。単一遺伝子疾患は7,000種類以上が知られており、それらすべてを調べられるわけではありません。両親から1つずつ受け継いで発症する劣性遺伝の病気も対象外です。劣性遺伝の病気が心配な方には、ファミリーセーフティ プラス(NIPTと同時に行うカップルの保因者検査)で、ご夫婦が同じ病気の保因者かどうかを調べる方法があります。

また、陰性であってもすべての病気を否定するものではないこと、スクリーニング検査であり確定診断ではないことは、必ず知っておいていただきたい点です。陽性の場合は確定検査(羊水検査・絨毛検査)で確かめます。当院では確定検査も院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。

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仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「親のせい」ではない変化を、前もって知るという選択】

de novo変異は、ご両親のどちらももっていない変化が、精子や卵子がつくられるときに偶然生じたものです。父親の年齢とともに増えるとはいっても、それは誰の行動のせいでもありません。にもかかわらず、生まれたあとに診断がつくと、ご両親が「自分の何がいけなかったのか」と考えてしまうことは少なくないと考えています。

家族歴がない病気は、そもそも心配のしようがありません。だからこそ、母親の年齢で増える染色体の病気とは別の軸として、父親の年齢で増える単一遺伝子の病気があることを知っていただきたいと考えています。調べられるのは一部であり、陰性でもすべてを否定できるわけではありません。その限界も含めて知ったうえで、検査を受けるかどうかを選んでいただくことが大切だと考えています。

検査対象56遺伝子リスト

ダイヤモンドプランで解析する56遺伝子です。各遺伝子名から、遺伝子ごとの解説ページをご覧いただけます。インペリアルプランでは、より広い最大155遺伝子を対象にしています。

ASXL1, BRAF, CBL, CD96, CDKL5, CHD7, COL10A1, COL11A1, COL1A1, COL1A2, COL2A1, EBP, EFNB1, ERF, FGFR1, FGFR2, FGFR3, FLNB, FREM1, GLI3, HDAC8, HNRNPK, HRAS, KAT6B, KMT2D, KRAS, LMNA, MAP2K1, MAP2K2, MECP2, NIPBL, NRAS, NSD1, NSDHL, PTPN11, RAD21, RAF1, RIT1, RUNX2, SHOC2, SKI, SLC25A24, SMC1A, SMC3, SNRPB, SOS1, SOS2, SOX9, SPECC1L, STAT3, TCF12, TRAF7, TSC1, TSC2, TWIST1, ZIC1

🏥 父親の年齢で増える病気まで、1回の採血で

ダイヤモンドプランは56遺伝子、インペリアルプランは最大155遺伝子(202疾患)の単一遺伝子の病気を、染色体の検査と同時に調べます。陽性でも、確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に結果が出ます。90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでのカウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます。

よくあるご質問

Q1. 18トリソミーの原因は父親の年齢ですか?

18トリソミーは、父親の年齢とはほとんど関係がありません。18トリソミーのような染色体の数の異常は、主に卵子ができるときの染色体の分かれ方の誤りで起こり、母親の年齢とともに増えます。父親の年齢とともに増えるのは、このページで扱う単一遺伝子の新生突然変異(de novo変異)で、父親の年齢が1歳上がるごとに子に伝わる新しい変異が約2個ずつ増えると報告されています[1]。原因と年齢の関係は18トリソミーの原因は母親?年齢と遺伝の誤解で詳しく解説しています。

Q2. 赤ちゃんが単一遺伝子疾患で生まれる確率はどのくらいですか?

生まれてくる赤ちゃんの3〜5%に何らかの先天異常があるとされ、そのうち単一遺伝子(1つの遺伝子)の変異による疾患は、およそ新生児の1%程度にみられるとされています。こうした単一遺伝子疾患は1つひとつはまれですが、30遺伝子・25疾患を合わせただけでも約600人に1人(0.17%)の頻度になると報告されており、ダウン症候群の出生頻度と同じくらいです。

Q3. この検査で単一遺伝子疾患のすべてが分かりますか?

いいえ。単一遺伝子疾患は7,000種類以上が知られていますが、ダイヤモンドプランで調べるのは選定された56遺伝子と、それに関連する30種類以上の優性疾患です。劣性遺伝の疾患、多因子遺伝による疾患は対象外です。より広い範囲を調べたい場合は、最大155遺伝子(202疾患)を対象とするインペリアルプランがあります。劣性遺伝の病気が心配な場合は、NIPTと同時に行うカップルの保因者検査(ファミリーセーフティ プラス)で、ご夫婦が同じ病気の保因者かどうかを調べる方法があります。

Q4. 家族に同じ病気の人がいないのに、なぜ赤ちゃんに起こるのですか?

多くがde novo変異(新生突然変異)によって起こるためです。de novo変異とは、ご両親の遺伝子には存在せず、その赤ちゃんに初めて現れる遺伝子の変化のことです。精子や卵子がつくられる過程で偶然生じるため、家族歴がなくても発症しうるのが特徴です。原則として親の生活や行動が原因ではなく、次の妊娠で必ず繰り返すものでもありません。

Q5. 父親の年齢が高いと、なぜリスクが上がるのですか?

精子のもとになる細胞は生涯にわたって分裂を続けるため、父親の年齢が上がるほど、DNAのコピーの誤り(de novo変異)が精子に積み重なります。アイスランドの78組の親子の全ゲノムを調べた研究では、子に伝わる新しい変異の多くは父親由来で、父親の年齢が1歳上がるごとに約2個ずつ増えていました。この増え方は年齢とともに少しずつ続くもので、何歳から急に増えるという境目があるわけではありません。

Q6. 母親の年齢は関係ありますか?

ダウン症候群や18トリソミーなどの染色体の数の異常は、主に母親の年齢と関連して増えます。一方、このページで扱うde novo変異による単一遺伝子疾患は、主に父親の年齢と関連します。母体年齢に着目する染色体の検査とは別の軸のリスクなので、両方を併せて考えることが大切です。ダイヤモンドプランとインペリアルプランは、染色体の検査と単一遺伝子の検査を1回の採血で行います。

Q7. どんな種類の病気を調べますか?

臨床的な特徴ごとに、骨系統疾患(軟骨無形成症、骨形成不全症など)、頭蓋骨縫合早期癒合症(クルーゾン症候群、アペルト症候群など)、てんかん性脳症、神経発達・知的障害症候群(レット症候群、ソトス症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、CHARGE症候群など)、ヌーナン症候群・RAS病などを調べます。いずれも、お子さんとご家族の生活に長く影響しうる疾患です。

Q8. これらの病気は超音波(エコー)では分からないのですか?

多くの疾患は、とくに妊娠初期の超音波検査では特徴的な所見が現れにくく、指摘が難しいのが実情です。妊娠後期になって初めて所見が現れる場合や、出生後・乳幼児期になって発達の遅れなどで気づかれる場合も少なくありません。超音波では見えにくい疾患を妊娠の早い時期にスクリーニングできることが、この検査の意義のひとつです。

Q9. インペリアルプランとの違いは何ですか?

ダイヤモンドプランは、プレミアムプランと同じ染色体の範囲(13・18・21・15・16・22トリソミー、微小欠失12種類13疾患)に、56遺伝子の単一遺伝子検査を加えたプランです。インペリアルプランは、全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複と5Mbを超える構造異常に、最大155遺伝子(202疾患)の単一遺伝子検査を加えたプランです。インペリアルの単一遺伝子の検査は、155遺伝子・202疾患の検証研究で陽性的中率96.9%・感度100%・特異度99.9%と報告されています。どちらも単胎のみが対象です。

Q10. 結果はいつわかりますか?

結果が出るまでの目安は、基本は10〜14日です。ダイヤモンドプランは単一遺伝子の結果も10〜14日です。インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります。陰性の結果はマイページでお知らせします。

Q11. 陰性なら赤ちゃんは健康だと考えてよいですか?

陰性は、検査の対象となる遺伝子について、赤ちゃんにde novo変異が検出されなかったことを意味します。対象疾患の可能性が低いことを示しますが、対象外の疾患や、検査で検出できない変異の可能性を否定するものではありません。この検査はスクリーニングであり、すべての病気がないことを保証するものではありません。

Q12. 陽性となった場合はどうすればよいですか?

この検査はスクリーニング検査であり、確定診断ではありません。陽性の場合は、確定検査(羊水検査・絨毛検査)で確かめてから判断することが大切です。ミネルバクリニックでは確定検査も院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料で、臨床遺伝専門医が結果の意味と次のステップを説明します。

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参考文献

  • [1] Kong A, Frigge ML, Masson G, et al. Rate of de novo mutations and the importance of father’s age to disease risk. Nature. 2012;488(7412):471-475. [PubMed 22914163]
  • [2] Zhang J, Li J, Saucier JB, et al. Non-invasive prenatal sequencing for multiple Mendelian monogenic disorders using circulating cell-free fetal DNA. Nat Med. 2019;25(3):439-447. [DOI 10.1038/s41591-018-0334-x]
  • [3] Mohan P, Lemoine J, Trotter C, et al. Clinical experience with non-invasive prenatal screening for single-gene disorders. Ultrasound Obstet Gynecol. 2022;59(1):33-39. [DOI 10.1002/uog.23756]
  • [4] Zhang J, Wu Y, Chen S, et al. Prospective prenatal cell-free DNA screening for genetic conditions of heterogenous etiologies. Nat Med. 2024;30(2):470-479. [DOI 10.1038/s41591-023-02774-x]
  • [5] Chen S, Xu W, Zhang L, et al. Expanded noninvasive prenatal screening for dominant single-gene disorders: proof-of-concept, performance, and challenges. Am J Obstet Gynecol. 2025;233(6):673.e1-673.e21. [PubMed 40550458]

※各疾患の症状・重症度には個人差があり、ここでの記載は一般的な特徴の概説です。実際の診断・解釈は、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングと確定検査を併せて行います。本ページは一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断を示すものではありません。

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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