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ふたりの未来に、遺伝子レベルの安心を|保因者検査+不妊検査+81のActionable疾患遺伝子

遺伝子ブライダルチェックは遺伝性疾患のリスクを持つカップルを特定するための遺伝子検査です。これから出産を予定されているご夫婦や、すでに妊娠中のご夫婦は、推奨される遺伝子検査に関する情報を得るために、このページを熟読されることをおすすめします。

米国産科婦人科学会ACOGは、2017年からキャリアスクリーニングを妊娠中のすべての女性に提供することを推奨していますが、妊娠を検討している女性に提供されることが理想的です。また、米国産科婦人科学会(ACOG)は、Obstetrics & Gynecology誌に掲載された、妊娠中および妊娠前のすべての女性に対する遺伝性疾患のキャリアスクリーニングの拡大に関する勧告を発表しました。

さらに、米国人類遺伝学会(ACMG)は、妊娠前および出生前キャリアスクリーニングに関する最新のガイダンスを発表しています。最適なパネルサイズや、どの遺伝子を含めるべきかなど、複数の要因について考察されました。このガイダンスでは、キャリアスクリーニングを4つの段階に分けて、Tier3を推奨しています。さらに、ACMG委員会は、パネルを全人類的なものにすることと、これらの検査を人種および/または民族ごとに分けることの問題を扱いました。

関連記事:キャリア(保因者)スクリーニング検査|米国人類遺伝学会の推奨内容

日本では結婚前、妊娠前の検査はブライダルチェックと呼ばれてきましたので、これはまさに遺伝子ブライダルチェックに該当するでしょう。

重い遺伝病のお子さんがうまれるのを予防する方法

アメリカでは現在、お子さんを作る前に保因者検査をして、病気のお子さんが産まれる可能性がないのかを見ることが一般的になっています。保因者とは病的遺伝子を持っているが一生涯発症しない人を言います。

米国ではすでに保因者頻度が200人に1人以上の113遺伝子を含む保因者スクリーニング検査を妊娠前にすることが推奨されています。

関連記事:キャリア(保因者)スクリーニング検査|米国人類遺伝学会の推奨内容

お子さんが先天異常をもって生まれる確率は3%。実に30人に1人と多いものです。遺伝子の異常による疾患はその2割を占める多いものです。今では遺伝子検査でその可能性を事前に知ることができます。「転ばぬ先の遺伝子検査」として是非ご検討ください。

日本では、遺伝にまつわる話を避ける人が多く、また、こうした検査を受けると破談になったらどうしようとか怖くなるお気持ちもあると思いますが、重い遺伝病のお子さんが産まれてから自分たちが保因していたことを知るよりは、はじめから知り、避ける方法があれば避けるほうが現実的で解決的ではないでしょうか?

その解決を導くための検査が保因者スクリーニング検査なのです。保因者スクリーニング検査で当該カップルがある疾患の病的遺伝子を持っていて、1/4の確率でお子さんが病気になると判った場合には、体外受精をして着床前診断をすることにより疾患のないお子さんを持つことができる時代になっています。

少子化の時代。少ないお子さんを健康に産むためにも、保因者スクリーニング遺伝子検査がおすすめです。

院長アイコン

ミネルバクリニックでは、以下のブライダルチェック遺伝子検査を提供しています。ミネルバクリニックでは臨床遺伝専門医が常駐しており、お二人の未来の幸せなライフスタイルの実現をサポート致します。また、この検査はオンライン診療でも可能ですので、全国どこからでもミネルバクリニックにお越しにならずに完結致します。ブライダルチェック遺伝子検査は結婚後でも妊娠後でも大丈夫です。お子さんをもとうとする前に、一生に一度しか受ける必要がない検査ですので、是非ご検討下さい。

遺伝子検査でブライダルチェックのすすめ|明確な遺伝情報を手に入れ、健康なお子さんを
拡大版保因者(キャリア)スクリーニング遺伝子パネル検査女性版(787遺伝子)
拡大版保因者(キャリア)スクリーニング遺伝子パネル検査男性版
ふたりの未来に、遺伝子レベルの安心を|保因者検査+不妊検査+59のActionable疾患遺伝子

遺伝子ブライダルチェックパネル検査に含まれる内容

遺伝子ブライダルチェックに含まれるのは以下の検査内容となります。

1. キャリアスクリーニングパネル遺伝子検査

キャリア(保因者)とは、常染色体劣性またはX連鎖性疾患における病原性または病原性の可能性が高いバリアントを2つある同じ遺伝子の一方にもつヘテロ接合体である個体を指します。”常染色体劣性遺伝性疾患またはX連鎖性遺伝性疾患の子供を持つリスクのある個人やカップルを特定するために用いられる分子生物学的検査をキャリアスクリーニングと言います。一般的にキャリア(保因者)は健康であるが、例えばフラジャイルX(脆弱X症候群)のキャリアは早発卵巣機能不全のリスクがあるという風に、医学的な問題がある場合もあります。
キャリアスクリーニングは、患者さんに妊娠に関する知識を提供し、生殖の選択肢や管理計画について十分な情報を得た上で選択できるようにします。
女性では427遺伝子(男性はX連関遺伝がないためX連関遺伝子は検査しません)が含まれます。詳しくはキャリアスクリーニング遺伝子パネル検査のページをご覧ください。
関連記事:拡大型キャリアスクリーニング遺伝子パネル検査

2. 不妊症チェック遺伝子パネル検査

実は、約10~15%のカップルが不妊を経験しています。
「なかなか妊娠しない…」そう感じたら、もしかすると遺伝的な要因が関係しているかもしれません。

これから結婚やお子さんを考えているカップルにとって、遺伝子検査は重要な指針になります。
もし検査で異常が見つかれば、自然妊娠が難しいことが事前に分かるため、早めに体外受精などの不妊治療を検討することができます。

不妊症とは、避妊をせずに1年間性交を続けても妊娠しない状態を指します。
もし不妊について疑問や不安がある場合は、迷わず医療従事者に相談しましょう。

米国産科婦人科学会(ACOG)は、不妊が疑われる場合に医師が行うべき最初のワークアップに関するガイドラインを発表しています。
このガイドラインには、男性・女性ともに、病歴の確認、身体検査、遺伝子検査などの追加検査が含まれています。

詳しくは、ACOGのガイドラインをご覧ください:
ACOG|不妊カップルの評価に関するガイドライン

例えばフラジャイルXの保因者である女性は、40歳以前に卵巣が正常に機能しなくなる原発性卵巣機能不全になるリスクが高くなります。女性で対象となる遺伝子(女性不妊と関係する遺伝子)は、以下の通りです。
ANOS1, AR, BMP15, CBX2, CYP11A1, CYP19A1, CYP21A2, DHH, FGF8, FGFR1, FIGLA, FMR1, FOXL2, FSHB, FSHR, GNRH1, GNRHR, HESX1, HSD17B3, KISS1, KISS1R, LHB, LHCGR, LHX3, LHX4, MAP3K1, NOBOX, NR0B1, NR5A1, NSMF, POU1F1, PROKR2, PROP1, SEMA3A, SOHLH1, SRD5A2, TAC3, TACR3, TUBB8, WDR11, WNT4, ZP1 ( 42遺伝子 )

▶関連記事:低AMH早発性卵巣不全における遺伝子検査の最前線:分子メカニズムから臨床応用まで
ANOS1: 遺伝子変異はカロマン症候群(Kallmann syndrome)を引き起こし、嗅覚欠如と生殖機能の低下を伴います。
AR: アンドロゲン受容体遺伝子で、アンドロゲン不応症候群(AIS)と関連し、性分化異常を引き起こします。
BMP15: 卵巣発達に関与し、変異は卵巣機能不全や早発卵巣不全(POF)を引き起こします。
CBX2: 性決定に関与し、変異は性腺発達異常を引き起こします。
CYP11A1: ステロイド合成に関与し、変異はステロイドホルモン欠乏を引き起こし、性発達や生殖機能に影響を与えます。
CYP19A1: アロマターゼをコードし、エストロゲン合成に関与します。変異はエストロゲン欠乏を引き起こします。
CYP21A2: 先天性副腎過形成(CAH)と関連し、性発達異常を引き起こします。
DHH: 性分化に関与し、変異はゴナド異常を引き起こします。
FGF8: 生殖機能に関与し、変異はカロマン症候群と関連します。
FGFR1: フィブロブラスト成長因子受容体1で、カロマン症候群や性腺機能低下を引き起こします。
FIGLA: 卵子形成に関与し、変異は卵巣機能不全を引き起こします。
FMR1: フラジャイルX症候群に関連し、早発卵巣不全(POF)を引き起こします。
FOXL2: 卵巣発達と維持に関与し、変異はBlepharophimosis-ptosis-epicanthus inversus症候群(BPES)と関連します。
FSHB: 卵胞刺激ホルモンβサブユニットをコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
FSHR: 卵胞刺激ホルモン受容体をコードし、変異は卵巣機能不全や無月経を引き起こします。
GNRH1: ゴナドトロピン放出ホルモンをコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
GNRHR: ゴナドトロピン放出ホルモン受容体をコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
HESX1: 前脳発達に関与し、変異は性腺機能低下と関連します。
HSD17B3: 17β-ヒドロキシステロイド脱水素酵素をコードし、変異は性分化異常を引き起こします。
KISS1: キスペプチンをコードし、性腺機能の調節に関与します。変異は性腺機能低下を引き起こします。
KISS1R: キスペプチン受容体をコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
LHB: 黄体形成ホルモンβサブユニットをコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
LHCGR: 黄体形成ホルモン/絨毛性ゴナドトロピン受容体をコードし、変異は性腺機能低下や性分化異常を引き起こします。
LHX3: 下垂体前葉の発達に関与し、変異は性腺機能低下を引き起こします。
LHX4: 下垂体前葉の発達に関与し、変異は性腺機能低下を引き起こします。
MAP3K1: 性決定に関与し、変異は性分化異常を引き起こします。
NOBOX: 卵子発達に関与し、変異は早発卵巣不全(POF)を引き起こします。
NR0B1: アンドロゲン受容体遺伝子と相互作用し、変異は性分化異常を引き起こします。
NR5A1: ステロイドホルモン合成に関与し、変異は性腺機能低下を引き起こします。
NSMF: 神経軸索ガイダンスに関与し、変異はカロマン症候群と関連します。
POU1F1: 下垂体の発達に関与し、変異は性腺機能低下を引き起こします。
PROKR2: プロキネチシン受容体2をコードし、変異はカロマン症候群と関連します。
PROP1: 下垂体の発達に関与し、変異は性腺機能低下を引き起こします。
SEMA3A: 神経軸索ガイダンスに関与し、変異はカロマン症候群と関連します。
SOHLH1: 生殖細胞の発達に関与し、変異は男性および女性の不妊と関連します。
SRD5A2: 5α-レダクターゼをコードし、変異は性分化異常を引き起こします。
TAC3: ニューロキニンBをコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
TACR3: ニューロキニンB受容体をコードし、変異は性腺機能低下を引き起こします。
TUBB8: チューブリンβ8をコードし、変異は卵子の分裂異常を引き起こします。
WDR11: 神経発達に関与し、変異はカロマン症候群と関連します。
WNT4: 性分化と卵巣発達に関与し、変異はムラー管無発達症候群や卵巣形成異常を引き起こします。
ZP1: 卵胞膜タンパク質をコードし、変異は卵の成熟と受精過程に影響を与え、不妊を引き起こします。
これらの遺伝子に変異があると、卵巣機能不全、性分化異常、ホルモン不均衡、または生殖器の発達異常など、女性の不妊の原因となる様々な問題が発生する可能性があります。それぞれの遺伝子の役割や関連する疾患を理解することで、適切な診断と治療が可能となります。

例えばCFTR遺伝子に特定のバリアント(変異)を持つ男性は、精子を運ぶことができない精管の異常を持つ可能性があります。男性不妊と関係する対象遺伝子は以下の通りです。
AMH, AMHR2, ANOS1, AR, AURKC, CATSPER1, CFTR, CYP17A1, CYP19A1, CYP21A2, DNAI1, DPY19L2, FGF8, FGFR1, FSHB, FSHR, GNRH1, GNRHR, HESX1, HSD17B3, KISS1, KISS1R, KLHL10, LHB, LHCGR, LHX3, LHX4, NR0B1, NR5A1, NSMF, POU1F1, PROKR2, PROP1, RSPO1, SEMA3A, SOX3, SOX9, SPATA16, SRD5A2, SRY, TAC3, TACR3, USP9Y, WDR11, WNT4 ( 45 genes )
SOX3 現在の検査方法では、この遺伝子のトリヌクレオチドリピート拡張は評価されません。

カバー率は20×で96%ととなっています。

3. 将来の身体的状況が改善できる81の遺伝子

アクショナブル遺伝子(actionable genes)とは、医療や治療において具体的な行動や介入が可能な遺伝子のことを指します。これらの遺伝子に変異がある場合、特定の治療法、予防策、あるいは監視方法が推奨されることがあります。以下に、リストにある81の対象遺伝子について簡単に説明します。成人において将来の身体的状況が改善できる81の遺伝子は、”Actionable “遺伝子と言われ、その病的バリアントがあるとわかった場合、科学的根拠(エビデンス)に裏付けられた医療介入(サーベイランスを含む)が実行された場合、死亡率または重大な罹患の回避という点で、当該個人の転帰を改善すると期待される、特定の定義された医療勧告をもたらす、生命に関わる病的変異を有するものと定義されています。参考文献
基本的には、アクション可能な遺伝子に病原性の変異が見つかった場合、特定の予防や治療行為を推奨する根拠があることを意味します。米国医遺伝学会(ACMG)により、行動可能な遺伝子とされている遺伝子は多数あり、こちらで確認できます。

この内容についての詳しい説明は『アクショナブル遺伝子(心疾患・がんを含む)NGSパネル|医療的介入が可能な遺伝子』をご覧ください。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【遺伝子検査で人生設計が変わった——BRCA1病的バリアントが見つかったカップルの実例】

遺伝子ブライダルチェックを受けられた30代前半のカップルで、女性にBRCA1遺伝子の病的バリアントが見つかったケースをご紹介します。BRCA1は遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC:Hereditary Breast and Ovarian Cancer syndrome)の主要な原因遺伝子で、病的バリアントを持つ女性の70歳までの乳がん発症リスクは約64.6%、卵巣がん発症リスクは約40%にのぼります(日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン2022年版)。一般女性の乳がん生涯リスクが約12%、卵巣がんが約1〜2%ですから、いかに高いリスクかがわかります。

この女性には、乳がん・卵巣がんの家族歴がまったくありませんでした。「家族に乳がんや卵巣がんの人がいないから大丈夫」——そう思っていた方が、検査を受けて初めてBRCA1の病的バリアントを持っていたことを知った症例です。BRCA1/2の病的バリアント保持者の約半数は家族歴を持たないとも言われており、家族歴だけでリスクを判断することには大きな限界があります。遺伝子検査をしなければ、この女性は何も知らないまま年齢を重ね、がんを発症してから初めてBRCAを調べることになっていたかもしれません。遺伝子検査はしないとわからない——つくづくそう思った症例でした。

BRCA1の病的バリアントは常染色体優性遺伝の形式をとります。キャリアスクリーニングのように「二人ともが保因している場合にお子さんへのリスクが生じる」という性質ではなく、片方の親が持っているだけでお子さんに50%の確率で受け継がれます。このため、今回のケースは「アクショナブル遺伝子」のカテゴリーに属します——ご本人自身の将来のがん発症リスクに対して、医学的介入によって結果を変えることができるからです。

卵巣がんのリスクが本格的に上昇するのは30代後半から40代にかけてです。30代前半という早い段階で判明したことで、希望するだけお子さんを産んだのちに予防的手術を検討するという、時間的な猶予のある計画を立てることができました。「知ってしまった」のではなく「知ることができた」——その違いが、このカップルの人生設計に決定的な意味をもたらしました。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【BRCA1陽性と判明したら——国内外ガイドラインに基づく3つの選択肢】

①リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)
出産完了後に最も推奨される介入が、卵巣と卵管を予防的に摘出するRRSO(Risk-Reducing Salpingo-Oophorectomy)です。NCCNガイドラインはBRCA1病的バリアント保持者に対して35〜40歳を目安としたRRSOを推奨しており(BRCA2保持者は40〜45歳)、RRSOにより卵巣がんリスクは90%以上低減されます。2024年に発表された大規模国際研究(Kotsopoulos J, et al. JAMA Oncol. 2024)では、RRSOを受けたBRCA1保持者の75歳までの全死亡リスクが72%低下することも示されました。日本においても遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2024年版(第3版)で強く推奨されており、2020年4月より乳がん・卵巣がん診断患者を対象に保険収載されています。なお、閉経前のRRSOにより人工的な閉経状態となりますが、BRCA1保持者ではエストロゲン単独のホルモン補充療法(HRT)が乳がんリスクを上昇させないことが確認されており、自然閉経年齢までHRTを用いることで症状を大幅に軽減できます。

②リスク低減乳房切除術(RRM)
乳がんリスクへの対応として、予防的に乳腺を切除するRRM(Risk-Reducing Mastectomy)があります。RRMにより乳がん発症リスクは90%以上低減されます。日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン2022年版でも推奨(推奨の強さ2)されており、2020年4月から乳がん・卵巣がん診断患者を対象に保険収載されています。RRMを希望しない場合には、25歳からの乳房MRI検査と25〜30歳からのマンモグラフィを組み合わせた強化サーベイランスによる早期発見を目指す選択肢もあります(NCCNガイドライン)。

③着床前診断(PGT-M)という選択肢
BRCA1病的バリアントを次世代に受け継がせたくないとお考えのカップルには、体外受精と組み合わせた着床前遺伝子検査(PGT-M)によって、バリアントを持たない胚を選択して移植するという方法もあります。ご希望に応じて専門の生殖医療機関へのご紹介も可能です。

ミネルバクリニックでは、このような結果が判明した際にも、臨床遺伝専門医による丁寧な遺伝カウンセリングのもと、患者さんご自身の価値観とライフプランに沿った意思決定をともに考えてまいります。「知ること」が未来を変える——それがアクショナブル遺伝子検査の本質です。

<参考ガイドライン>NCCN Clinical Practice Guidelines: Genetic/Familial High-Risk Assessment: Breast, Ovarian, and Pancreatic(最新版)/日本乳癌学会 乳癌診療ガイドライン2022年版 CQ3・CQ4/遺伝性乳癌卵巣癌(HBOC)診療ガイドライン2024年版 第3版(日本遺伝性乳癌卵巣癌総合診療機構)/Kotsopoulos J, et al. JAMA Oncol. 2024;10:484-492.

遺伝子ブライダルチェックパネル検査は誰のためのもの?

これから赤ちゃんを迎えたいと考えているカップルにおすすめの検査です。
遺伝的なリスクを事前に把握し、安心して妊娠・出産に臨むための第一歩となります。

この検査で得られるメリットとは?

遺伝子ブライダルチェックパネル検査では、米国臨床遺伝学会(ACMG)の基準を満たすキャリアスクリーニングを実施。
なんと787の遺伝子を対象に検査が可能です。

家族歴がなくても気づきにくい遺伝病のリスクを明らかにし、
重い遺伝病のお子さんを持つ可能性を知ることができるため、事前の対策が可能になります。

さらに、医学的介入で未来を変えられる81種類の遺伝子や、
不妊の原因となる遺伝子も一度に調べることができ、
カップルの家族計画をサポートする包括的な指針となります。

詳しくはこちらの記事をご覧ください:

キャリア(保因者)スクリーニング検査|米国人類遺伝学会の推奨内容

検査に必要な検体

検査に必要な検体は以下の通りです。

  • 血液
  • 唾液*
  • 口腔粘膜ぬぐい液*

*唾液・口腔ぬぐい液の場合、遠隔地の方でもオンライン診療(ビデオスルーでの診察の事をいいます)で遺伝カウンセリングをしたのち、検体を当院にお送りいただく形で、当院にお越しにならずに検査が可能です。遠方の方でもお受けいただけます。

検査には限界があります

どんな遺伝子検査にも限界があり、この検査も例外ではありません。
本検査は次世代シークエンサー(NGS)を用い、遺伝子のコード領域とスプライシングジャンクションを調べるために設計されています。

技術的な制約について

NGS技術とバイオインフォマティクス分析により、偽遺伝子や相同性の高い配列の影響を減らすことはできますが、
一部の病原性変異の検出が難しくなる場合があります。

また、低品質なデータを確認するためにサンガー法が用いられます。
欠失・重複分析では、特定のゲノム領域の変化を検出できますが、
単一エクソンの欠失や重複は必ずしも検出されるわけではありません。

検出できない変異もあります

この検査では、以下のような変異を検出することはできません:

  • 転座や逆位
  • 繰り返し配列の変異(例:トリヌクレオチドやヘキサヌクレオチド)
  • 大部分の調節領域(プロモーター領域)や深部イントロン領域(エクソンから20bp以上離れた部分)

さらに、この検査は体細胞モザイク現象や体細胞突然変異の検出を目的としていません。

結果が出るまでの期間

3-5週間

検査費用

お一人様385,000円(税込)。遺伝カウンセリングは別途30分16500円(税込)かかります。カップルで同時に受ける場合には、検査料金の合計金額が55000円お値引きの715,000円(税込)となります。

※カップルで検査を受けた場合の遺伝カウンセリング料金は、同じ検査を同時に同じ説明で受けた、同日検査をカップルでする場合、16500円としております。お支払総額が少しでも高くならないようにするための配慮です。それ以外の場合は、グループとして1診療とみなすことができないため、遺伝カウンセリング料金は各自30分16500円をお支払いください。

未来の家族のために、遺伝子検査を

「検査費用が高い…」そう感じるかもしれません。
でも、50万人に1人が発症するような希少な遺伝病でも、その原因となる遺伝子を持っている人は約350人に1人の割合で存在します。

実は、誰でも平均5〜10個の病的な遺伝子を持っていると言われています。
通常は症状が出ませんが、もしもパートナーも同じ変異を持っていたら…。
お子さんが遺伝病を発症する可能性が高くなるのです。

この検査、一生に一度でOK

遺伝子は生涯変わりません。
だからこそ、この検査は人生で一度受ければ十分
未来の家族の健康のために、今できることを考えてみませんか?

「もしも」を減らし、安心してお子さんを迎えるための第一歩
遺伝子検査は、あなたと家族の未来を守るための大切な選択です。

よくあるご質問

遺伝子ブライダルチェックは結婚前でないと受けられませんか?
結婚後でも、妊娠後でも受けることができます。お子さんをもとうとお考えになった時点で、いつでもお受けいただけます。一生に一度受ければ十分な検査ですので、気づいたタイミングでご検討ください。
家族に遺伝病の人がいませんが、検査の意味はありますか?
大いにあります。保因者(キャリア)は通常まったく症状がないため、家族歴がなくても病的な遺伝子変異を持っている場合があります。実際に当院でBRCA1の病的バリアントが見つかった患者さんも、乳がん・卵巣がんの家族歴がまったくありませんでした。遺伝子検査をしなければわからない——それがキャリアスクリーニングの本質です。
保因者(キャリア)とわかった場合、必ず子どもに遺伝しますか?
常染色体劣性遺伝の疾患では、カップル両者が同じ遺伝子の保因者である場合に、お子さんが発症する確率は25%(4人に1人)です。一方のみが保因者であれば、お子さんが発症するリスクはほとんどありません。両者ともに保因者と判明した場合には、着床前遺伝子検査(PGT-M)を用いることで疾患のないお子さんを持つ選択肢があります。
検査でBRCA1やBRCA2の病的バリアントが見つかった場合はどうなりますか?
BRCA1/2はキャリアスクリーニングではなく「アクショナブル遺伝子」として検出されます。陽性と判明した場合は、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングのもと、リスク低減卵管卵巣摘出術(RRSO)やリスク低減乳房切除術(RRM)の検討、MRIを含む強化サーベイランス、着床前診断(PGT-M)など、ライフプランに沿った選択肢を一緒に考えてまいります。
検査はオンラインで完結できますか?
唾液または口腔粘膜ぬぐい液を検体とする場合、オンライン診療(ビデオ通話による遺伝カウンセリング)ののち、ご自宅から検体を郵送いただく形で、全国どこからでも来院せずに検査が可能です。血液検査の場合は採血のためご来院が必要です。
結果が出るまでどのくらいかかりますか?また費用はいくらですか?
結果が出るまでの期間は3〜5週間です。費用はお一人様385,000円(税込)で、遺伝カウンセリングは別途30分16,500円(税込)となります。カップルで同時に受けられる場合は合計金額から55,000円割引の715,000円(税込)となります。

ミネルバクリニックでは患者さまへ正しい情報をお届けするために、
遺伝子ブライダルチェックに関する様々な情報を公開しています。

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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