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遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)とは|男性も男女ペアで受ける理由・わかること・費用と一般的なブライダルチェックとの違い

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

結婚相手と受ける遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)

遺伝子ブライダルチェック(保因者検査・キャリアスクリーニング)は、結婚前・妊娠前のおふたりが、お子さんに伝わることのある潜性(劣性)遺伝の病気の「保因者どうし」かどうかを調べる遺伝子検査です。性感染症や風疹の抗体を調べる一般的なブライダルチェックとは別の検査で、男性も女性も、血液か唾液で受けられます。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査でわかったことは、これからの妊娠・出産の計画にも、ご家族の健康を考えるときにも、ずっと使える情報になります。このページでは、保因者のしくみ、男性も受ける理由、当院の5つの検査の選び方と費用、結果のあとにできることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. 遺伝子ブライダルチェックで何がわかりますか?

おふたりそれぞれが、潜性(劣性)遺伝やX連鎖遺伝の病気の保因者かどうかがわかります。常染色体潜性(劣性)の病気では、おふたりが同じ病気の保因者どうしなら、お子さん1人ごとに4分の1の確率でその病気が出ます。いまの体の状態を調べる一般的なブライダルチェックとは別の検査です。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

結婚前・妊娠前のカップルです。家族に病気の人がいなくても、保因者であることはふつうにあります。男性も受けないと、カップルとしての確率はわかりません。ご家族に遺伝の病気がある方、血縁のあるカップル、次の妊娠を考えている方にも向いています。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

女性版787遺伝子・男性版714遺伝子がお一人税込253,000円、女性版1009遺伝子・男性版911遺伝子がお一人税込275,000円です。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。検体は血液・唾液・頬の粘膜で、結果が出るまで、おおむね1か月です(検査会社の目安は2〜3週間ですが、検体の輸送や解析の状況によって前後します)。唾液・頬の粘膜ならオンライン診療で受けられます。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。おふたりとも同じ病気の保因者だった場合は、妊娠したときの羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで当院で受けられます。

\ 一生変わらない遺伝子を、ふたりのこれからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

1. 遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)とは

遺伝子ブライダルチェックは、おふたりそれぞれが、潜性(劣性)遺伝やX連鎖遺伝の病気の「保因者」かどうかを調べ、カップルとしてお子さんにその病気が出る確率があるかを知るための検査です。英語ではキャリアスクリーニング(carrier screening)と呼ばれ、たくさんの遺伝子をまとめて調べるものを「拡大版保因者スクリーニング」といいます。検査のしくみや歴史をさらに詳しく知りたい方は、保因者スクリーニング検査(キャリアスクリーニング)とはもご覧ください。

保因者とは:健康な人でも、ほとんどの人が何かを持っている

遺伝子は、父親から1つ、母親から1つ受け継いだ2つで1組になっています。保因者とは、1組のうち片方にだけ病気の原因となる変化をもち、もう片方は正常に働いているため、ご本人は発症していない人のことです。症状がなく、見た目やふつうの血液検査ではわかりません。

保因者であること自体は、珍しいことではありません。12万3,136人のエクソーム(遺伝子の情報)を使って、重い潜性(劣性)遺伝の病気に関わる415遺伝子を調べた研究では、どれか1つ以上の保因者である人の割合は、東アジア系で32.6%、アシュケナージ系ユダヤ人で62.9%でした[1]。つまり「家族に病気の人がいないから大丈夫」とは言えず、調べてはじめてわかります。

潜性(劣性)遺伝のしくみ:おふたりが同じ病気の保因者のとき

常染色体潜性(劣性)遺伝の病気は、両親から受け継ぐ同じ遺伝子の両方に病気の原因となる変化があるときに発症します。両親から受け継ぐ変化は、同じ場合も異なる場合もあります。おふたりが同じ病気の保因者どうしの場合、お子さん1人ごとの確率は次のとおりです。上のお子さんがどうだったかで、下のお子さんの確率は変わりません。

🧬 おふたりが同じ病気の保因者どうしのとき(お子さん1人ごと)

お子さんの状態 確率
発症する(2つとも受け継ぐ) 4分の1
保因者になる(1つだけ受け継ぐ) 2分の1
受け継がない 4分の1

常染色体潜性(劣性)遺伝の病気では、どちらか一方だけが保因者の場合、お子さんが発症することは、ふつうはありません。保因者のしくみと確率の計算は劣性遺伝(潜性遺伝)とは?保因者の仕組みと子どもへ遺伝する確率で詳しく解説しています。

X連鎖の病気:女性が保因者のとき

X連鎖遺伝の病気は、X染色体にある遺伝子の変化で起こります。男性はX染色体を1本しかもたないため、母親から変化のあるX染色体を受け継いだ男の子は発症することがあります。そのため、X連鎖の病気は女性が保因者かどうかを調べることに意味があります。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)の指針も、X連鎖の遺伝子の保因者検査は、XX(女性)の方に提案するとしています[3]。当院の女性版の検査はX連鎖の遺伝子を含み、男性版は含みません。

💡 用語解説:拡大版保因者スクリーニング

かつての保因者検査は、特定の民族に多い一部の病気だけを調べていました。いまは、たくさんの遺伝子を一度に読める技術(次世代シーケンス)で、民族を問わず数百〜千以上の遺伝子をまとめて調べられます。これを拡大版保因者スクリーニングといいます。

2. 一般的なブライダルチェックとの違い

一般的なブライダルチェックは「いまの体の状態」を、遺伝子ブライダルチェックは「生まれ持った一生変わらない遺伝子」を調べます。名前は似ていますが、目的も、調べるものも、受ける回数も違います。

🔍 一般的なブライダルチェックと遺伝子ブライダルチェックの違い

項目 一般的なブライダルチェック 遺伝子ブライダルチェック(当院)
調べるもの 性感染症、風疹などの抗体、子宮・卵巣の超音波、子宮頸がん検診、貧血・甲状腺・血糖、AMH(卵巣の予備能)など、医療機関によって組み合わせが違う 潜性(劣性)遺伝・X連鎖遺伝の病気の保因者かどうか(女性787・1009遺伝子、男性714・911遺伝子)
わかること いまの健康状態・妊娠や出産に影響する病気や感染症 おふたりが同じ病気の保因者どうしか、お子さんにその病気が出る確率があるか
結果は変わるか 年月や生活で変わるので、時期をみて受け直す 生まれ持った遺伝子は一生変わらない(基本的に一度でよい)
検体 血液・尿・おりもの・診察など 血液・唾液・頬の粘膜
当院で受けられるか 当院では行っていません(婦人科・内科の医療機関で) 受けられます(オンライン診療にも対応)

一般的なブライダルチェックで調べること

一般的なブライダルチェックの多くは、性感染症や風疹の抗体、子宮や卵巣の病気など、妊娠・出産の前に治療や予防接種をしておきたいものを調べます。こうした検査は当院では行っていません。婦人科や内科の医療機関でご相談ください。両方を受けることで、「いまの体」と「生まれ持った遺伝子」の両面から妊娠の準備ができます。

遺伝子ブライダルチェックで調べること

遺伝子ブライダルチェックは、おふたりの「組み合わせ」を見る検査です。常染色体潜性(劣性)遺伝の病気では、保因者であってもご自身の健康には多くの場合影響しません(X連鎖の病気などでは、保因者の女性にも症状が出ることがあり、その場合は結果のご説明でお伝えします)。常染色体潜性(劣性)遺伝の病気で意味をもつのは、パートナーが同じ遺伝子の保因者かどうかです。そのため、ひとりではなく、男女ペアで受けることが基本になります。そもそもブライダルチェックが必要か迷っている方は、ブライダルチェックは必要ない?婦人科検診と遺伝子検査の違いもあわせてご覧ください。

3. ブライダルチェックを男性も受ける理由:おふたりの「組み合わせ」で決まる

常染色体潜性(劣性)遺伝の病気では、おふたりが同じ病気に関わる遺伝子の保因者どうしの場合、お子さん1人ごとに4分の1の確率で発症します。女性だけが受けても、カップルとしての確率はわかりません。だから男性のブライダルチェックにも意味があります。

米国産婦人科学会(ACOG)の見解(2023年に再確認)は、保因者検査の方法として、民族ごとの検査・民族を問わない検査・拡大版の検査のいずれも認められるとしたうえで、各医療機関が決まった方法を、できれば妊娠前にすべての患者さんに提示して話し合うよう求めています。また、女性が保因者とわかった場合は、パートナーにも検査を提案すべきとしています[2]。

同じ病気の保因者どうしのカップルは、決して多くはありません。先ほどの研究では、415遺伝子を調べた場合に「同じ病気の保因者どうし」とわかるカップルは、集団によって0.17〜2.52%と推定されています[1]。割合は小さくても、どのカップルが当てはまるかは、おふたりが検査を受けるまでわかりません。

同時に受けるか、ひとりずつ順番に受けるか

👫 おふたりの受け方

受け方 良い点 気をつけること
おふたりで同時に受ける 一度でカップルとしての結果がわかる。同じ診療枠で、かつ同時に検査を受けるので、遺伝カウンセリング料が一人分サービスになる おふたりの検査費用が同時にかかる
ひとりが先に受け、見つかった遺伝子をパートナーが調べる 費用を分けられる 結果がそろうまで時間がかかる。パートナーが同じ範囲を調べないと、別の遺伝子の組み合わせはわからない

どちらがよいかは、妊娠の予定の時期やご希望によって違います。遺伝カウンセリングで一緒に決めましょう。おふたりで受ける理由とパートナーへの切り出し方は、結婚相手と受けたい保因者検査|なぜ二人一緒に受けるのかでも解説しています。

男性の場合、当院の保因者検査は、精液そのものを調べる検査ではありません。精子の数や運動率などの精液検査は、不妊治療の医療機関でご相談ください。不妊に関わる遺伝子まで調べたい方には、保因者検査とセットのブライダルチェックパネル(第5章)や、男性不妊症遺伝子検査があります。

4. 遺伝子ブライダルチェックはどんな人が受けるとよいか

結婚前・妊娠前のすべてのカップルが対象です。家族に遺伝の病気がない方でも、受ける意味があります。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、妊娠中の方と妊娠を計画しているすべての方に、保因者の頻度が200人に1人以上の病気の保因者検査(Tier 3)を提案すべきとしています[3]。

結婚前・妊娠前のカップル

妊娠の前に結果がわかっていれば、おふたりとも保因者だったときに、妊娠前から準備できます。妊娠してから知るより、妊娠前に知ったほうが、選べることが増えます。当院では羊水検査・絨毛検査も院内で受けられるため、検査から出生前診断の相談まで続けて受けていただけます。妊娠前に調べられること全体を知りたい方は、妊娠前遺伝子検査もご覧ください。

ご家族に遺伝の病気がある方・きょうだい児の方

ご家族の病気を理由に結婚を心配したり、反対されたりすることがあります。ご家族の病気がお子さんに伝わる確率は、病気の原因と遺伝のしかたによって大きく違います。ご自身の検査とパートナーの保因者検査で、見通しが立つことがあります。ご家族の原因がすでにわかっている場合は、その変化だけを調べる既知の変異検査が向くこともあります。

なお、きょうだいやパートナーの家系に知的障害のある方がいる場合、検査を受けられるのは、症状のないご相談者ご本人です。知的障害のあるご本人は検査に同意することが難しく、代わりに同意するのは、ご本人の利益のためであることが前提です。そのため、きょうだいの将来のために、知的障害のあるご家族を検査することはできません。考え方はきょうだいに知的障害|私が産む子どもの遺伝リスクは?で、結婚前の不安については結婚前に考えたい遺伝性疾患のリスクで詳しく解説しています。

いとこ同士など、血縁のあるカップル

血のつながりのあるカップルは、同じ祖先から同じ遺伝子の変化を受け継いでいる可能性があるため、同じ病気の保因者どうしになりやすくなります。ACMGの指針は、またいとこ(はとこ)以上に近い血縁のカップルには、Tier 3よりさらに範囲の広い検査(Tier 4)を考えるとしています[3]。当院の1009遺伝子・911遺伝子の検査は、こうした目的にも使えます。

すでにお子さんがいて、次の妊娠を考えている方

上のお子さんが元気でも、おふたりが同じ常染色体潜性(劣性)の病気の保因者どうしなら、次のお子さんの確率は毎回4分の1です。次の妊娠の前に知っておくと、計画を立てられます。上のお子さんに病気があり原因がわかっている場合は、単一遺伝子疾患の出生前診断もご覧ください。

すでに妊娠している方

妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」(女性787遺伝子・男性714遺伝子)があります。NIPTとは別の検査で、単独では受けられません。NIPTについてはNIPTのページをご覧ください。

\ 妊娠の前に知れば、選べることが増えます /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

おふたりとも保因者だった場合、妊娠したときの出生前診断(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられます。

羊水検査・絨毛検査について | どの検査がよいか迷う方へ

5. 当院の遺伝子ブライダルチェック5種類と選び方

当院の遺伝子ブライダルチェックは、拡大版保因者スクリーニング4種類(女性版2・男性版2)と、保因者検査・不妊の遺伝子・アクショナブル遺伝子をまとめたセット1種類の、全部で5種類です。女性版と男性版を組み合わせて、おふたりで受けます。

5つの検査の一覧(遺伝子数・料金)

🧬 当院の遺伝子ブライダルチェック

検査 対象 調べる範囲 検査費用(お一人・税込)
拡大版保因者スクリーニング 女性版787遺伝子 女性 常染色体潜性(劣性)とX連鎖の病気 253,000円
拡大版保因者スクリーニング 男性版714遺伝子 男性 常染色体潜性(劣性)の病気(X連鎖は含まない) 253,000円
拡大版保因者スクリーニング 女性版1009遺伝子 女性 常染色体潜性(劣性)とX連鎖の病気 275,000円
拡大版保因者スクリーニング 男性版911遺伝子 男性 常染色体潜性(劣性)の病気(X連鎖は含まない) 275,000円
遺伝子ブライダルチェックパネル(セット) 女性・男性 保因者検査(女性787・男性714遺伝子)+不妊症チェック遺伝子パネル(女性42・男性45遺伝子)+アクショナブル遺伝子84 495,000円(おふたりで990,000円)

※遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。基本はおひとりずつかかり、おふたりが同じ診療枠で、かつ同時に検査を受ける場合だけ、一人分をサービスします。女性版787遺伝子と男性版714遺伝子、女性版1009遺伝子と男性版911遺伝子が、それぞれペアの組み合わせです。

どの検査を選べばよいか

🔍 目的に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
カップルで、お子さんに伝わる潜性(劣性)の病気の保因者か知りたい 拡大版保因者スクリーニング(女性1009遺伝子・男性911遺伝子/女性787遺伝子・男性714遺伝子)
保因者検査に、不妊の遺伝子・アクショナブル遺伝子もまとめて調べたい 遺伝子ブライダルチェックパネル(セット)
家族に遺伝の病気があり、原因の遺伝子の変化がわかっている 既知の変異検査/妊娠中なら単一遺伝子疾患の出生前診断/体外受精で調べたい場合はPGT-M(当院では行っていません)
不妊・流産をくり返す 染色体検査(Gバンド法)・女性不妊症遺伝子パネル・男性不妊症遺伝子パネル
妊娠中に赤ちゃんの染色体・病気を調べたい NIPT(陽性なら羊水検査・絨毛検査を院内で)/カップルの保因者検査はファミリーセーフティ プラス

787遺伝子と1009遺伝子のどちらにするかは、調べたい範囲とご予算で決めます。血縁のあるカップルや、より広く調べたい方には1009遺伝子・911遺伝子が向いています。迷ったら遺伝カウンセリングでご相談ください。

米国の学会の推奨と、当院の検査の範囲

ACMGは2021年の指針で、保因者検査を4つの段階(Tier)に分け、保因者の頻度が200人に1人以上の病気を調べるTier 3を、妊娠中の方と妊娠を計画しているすべての方に提案すべきとしました。Tier 3として挙げられたのは、常染色体潜性(劣性)の97遺伝子と、X連鎖の16遺伝子です[3]。当院の女性版(787・1009遺伝子)はこのTier 3の遺伝子をすべて含み、男性版(714・911遺伝子)は、そのうち常染色体潜性(劣性)の遺伝子をすべて含みます。ACOG・ACMGの推奨の詳しい内容は、キャリア(保因者)スクリーニング検査|米国人類遺伝学会の推奨内容で解説しています。

調べる病気の例

4つの拡大版保因者スクリーニングで調べる病気の一部を挙げます(X連鎖の病気は女性版だけ)。どの病気も、保因者の頻度は民族や地域によって違います。

🧬 調べる遺伝子と病気の例

遺伝子 関係する病気 遺伝のしかた
SMN1 脊髄性筋萎縮症(SMA) 常染色体潜性(劣性)
CFTR 嚢胞性線維症 常染色体潜性(劣性)
GJB2 先天性の難聴(非症候群性難聴) 常染色体潜性(劣性)
FKTN 福山型先天性筋ジストロフィー 常染色体潜性(劣性)
SLC25A13 シトリン欠損症 常染色体潜性(劣性)
PAH フェニルケトン尿症 常染色体潜性(劣性)
ATP7B ウィルソン病 常染色体潜性(劣性)
GAA ポンペ病 常染色体潜性(劣性)
HBB βサラセミア 常染色体潜性(劣性)
FMR1 脆弱X症候群(女性版のみ) X連鎖
DMD デュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー(女性版のみ) X連鎖

ここに挙げたのは一部です。すべての遺伝子は各検査のページでご確認ください。

日本人に多い福山型の「挿入変異」も報告の対象です

上の表にある福山型先天性筋ジストロフィーは、日本人に多い常染色体潜性(劣性)遺伝の病気です。日本人の患者さんの多くは、FKTN遺伝子(フクチンというタンパク質をつくる遺伝子)の3’非翻訳領域に、約3kbのレトロトランスポゾン(SVA)と呼ばれる配列が入り込んだ変化をもっています。遠い祖先に起きた1回の変化が受け継がれてきた「創始者変異」です[6]。日本全国の調査では、この挿入の保因者は約188人に1人でした[7]。

このような長い挿入は、一般的な遺伝子検査(次世代シーケンス)では見つけにくい種類の変化です。当院の保因者検査(女性787・1009遺伝子、男性714・911遺伝子)では、この挿入も報告の対象になっていることを検査会社に確認しています。ご夫婦の両方がこの挿入(またはFKTNのほかの病的な変化)の保因者のとき、お子さん1人ごとに4分の1の確率で発症します。女性版と男性版を組み合わせておふたりで受ければ、カップルとして確かめられます。

なお、福山型は、同じ表にあるデュシェンヌ型・ベッカー型筋ジストロフィー(DMD遺伝子・X連鎖)とは、原因の遺伝子も遺伝のしかたも違う病気です。お子さんがすでに福山型と診断されている、または疑われている場合の診断のための検査は、福山型筋ジストロフィーの遺伝子検査(症候性先天性筋ジストロフィー5遺伝子パネル)をご覧ください。

6. 遺伝子ブライダルチェックでわかること・わからないこと

わかるのは、調べた遺伝子に、病気の原因とわかっている変化(病的変異)をもっているかどうかです。一方で、遺伝子検査には必ず限界があります。

  • ●陰性でも、保因者の可能性はゼロにはなりません:検査は、調べた遺伝子の、見つけられる種類の変化だけを調べます。陰性は、調べた範囲で報告対象となる変化が見つからなかったという意味です。保因者である可能性は下がりますが、どの程度下がるかは病気や検査方法によって異なり、「どの病気の保因者でもない」という意味ではありません。
  • ●調べていない遺伝子・病気はわかりません:パネルに入っていない遺伝子の病気、染色体の数や構造の変化、多くの要因が関わる病気(多因子の病気)は、この検査の対象ではありません。
  • ●見つけにくい変化があります:たとえば脊髄性筋萎縮症(SMN1)では、片方の染色体にSMN1が2つ並び、もう片方に1つもない「2+0型」の保因者は、この検査では直接見つけられません。そのため陰性でも、保因者の可能性を完全には否定できません。一方、福山型先天性筋ジストロフィーの日本人に多い挿入変異は、一般的な遺伝子検査では見つけにくい種類の変化ですが、当院の保因者検査では報告の対象です(第5章)。
  • ●男性版はX連鎖の病気を調べません:脆弱X症候群などのX連鎖の病気は、女性版で調べます。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):保因者検査の報告は、病気の原因とわかっている変化(病的・おそらく病的)に限られます。研究が進んで、のちに意味が変わることがあります。

ご家族の病気の原因遺伝子が、このパネルに入っていないこともあります。パネルに入っていない遺伝子も、追加して調べることができます。遺伝カウンセリングのときにご相談ください(カスタマイズ遺伝子パネル検査)。

7. 結果が出たあと:保因者とわかったら、次にできること

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。保因者とわかっても、それだけで将来が決まるわけではありません。わかったことから、次にできることがあります。

おひとりだけが保因者だったとき

常染色体潜性(劣性)遺伝の病気では、パートナーが同じ遺伝子の保因者でなければ、その病気がお子さんに出ることは、ふつうはありません。ただし、パートナーの検査が陰性でも、保因者の可能性は残ります。女性がX連鎖の病気の保因者の場合は、パートナーの結果とは別に、お子さんへの影響を考える必要があります。パートナーがまだ受けていない場合は、同じ遺伝子を調べることで、カップルとしての確率がわかります。パートナーが別の範囲の検査を受けていると、同じ遺伝子を調べていないことがあります。結果を見比べるときは、遺伝カウンセリングでご確認ください。

おふたりとも同じ病気の保因者だったとき:選べる道

おふたりが同じ病気の保因者どうしだとわかっても、お子さんを持つことをあきらめる必要はありません。知ったうえで、おふたりに合った道を選べます。どの道を選んでも、その選択は尊重されるべきものです。

  • ●自然に妊娠して、出生前診断を受ける:おふたりの遺伝子の変化がわかっていれば、妊娠したときに、赤ちゃんが同じ変化を受け継いでいるかを調べられます。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。その病気で出生前診断を行えるかは、病気の重さや国内の指針を踏まえて個別に判断しますので、妊娠を考えている段階からご相談ください。
  • ●PGT-M(着床前遺伝学的検査):日本でも、日本産科婦人科学会の指針にもとづく審査を経て、PGT-Mが行われています(当院は体外受精・PGT-Mを行っていません)。準備に必要なことは海外でPGT-M(着床前診断)を考えている方へで解説しています。PGT-M以外の選択肢については着床前診断(PGT-M)だけが選択肢ではない理由もご覧ください。
  • ●そのまま妊娠・出産を選ぶ:検査をせずに出産を迎えることも、そのまま選べる選択肢です。病気によっては、生まれたあとの早い時期から治療や備えを始められるものもあり、前もって知っていることが準備につながります。

結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。報告書の読み方は遺伝子検査結果の見かたをご覧ください。

ご家族への情報

保因者とわかった場合、ご両親やきょうだいも同じ変化をもっている可能性があります。きょうだいが将来、結婚や妊娠を考えるとき、あなたの結果は、同じ変化をピンポイントで調べる手がかりになります。あなたの1回の検査が、ご家族が自分のことを考えるきっかけにもなります。ご家族に伝えるかどうか、どう伝えるかも、遺伝カウンセリングでご相談いただけます。

ブライダルチェックパネルで、ご自身の病気の手がかりが見つかったとき(当院での一例)

セットのブライダルチェックパネルでは、保因者検査に加えて、見つかれば予防や早期発見につなげられる「アクショナブル遺伝子」84遺伝子を調べます。この84遺伝子は、米国臨床遺伝・ゲノム学会が2025年に更新した二次的所見の遺伝子リスト(ACMG SF v3.3)にもとづくもので、このリストでは前の版からABCD1・CYP27A1・PLNの3遺伝子が加わりました[5]。

当院で、このパネル検査を受けた女性に、遺伝性乳がん卵巣がんの原因となるBRCA1の病的バリアントが見つかったことがありました。BRCA1の病的バリアントをもつ女性6,036人を追跡した前向きの研究では、80歳までに乳がんになる累積リスクは72%、卵巣がんは44%と報告されています[4]。

この場合、選択肢の一つとして、お子さんを望むなら妊娠の計画を早め、そのあとにがんのリスクを下げるための予防的な手術を検討する、という道があります。結婚前・妊娠前という早い段階でわかったことで、「いつ子どもを持ち、いつ予防に踏み切るか」を、時間の余裕をもって選べるようになります。遺伝性乳がん卵巣がんについてはHBOC総論(遺伝性乳がん卵巣がん症候群)を、実際のご夫婦のお話は患者様の体験談|遺伝子ブライダルチェックでBRCA1が見つかった夫婦の選択をご覧ください。※この事例は、個人が特定されないよう内容に配慮しています。調べた目的と別の病気の原因が見つかったときの扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。

8. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検体は血液・唾液・頬の粘膜のいずれかで、結果が出るまで、おおむね1か月です(検査会社の目安は2〜3週間ですが、検体の輸送や解析の状況によって前後します)。唾液・頬の粘膜の場合は、オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを受けたあと、検体をお送りいただく形で、ご来院なしで受けられます。

ご予約来院またはオンライン
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取血液・唾液・頬の粘膜
▶
結果のご説明おおむね1か月後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
検査費用(お一人・税込) 女性版787遺伝子・男性版714遺伝子:253,000円/女性版1009遺伝子・男性版911遺伝子:275,000円/ブライダルチェックパネル(セット):495,000円(おふたりで990,000円)
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別。基本はおひとりずつかかります。おふたり(ご家族)が同じ診療枠で、かつ同時に検査を受ける場合だけ、一人分をサービスします(おふたりで22,000円)。検査を受けない場合(ご相談だけの場合)は、人数分かかります
検体 血液・唾液・頬の粘膜
結果までの期間 結果が出るまで、おおむね1か月です(検査会社の目安は2〜3週間ですが、検体の輸送や解析の状況によって前後します)
オンライン診療 唾液・頬の粘膜で受けられます。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。
結果の言語 基本は日本語版。英語の原本が必要な方は検査の時にお申し出ください(英語版と日本語版の双方は追加料金5,500円)

当院の検査と遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。

このページでご案内している遺伝子検査は、すべて遺伝診療先進国・米国の3大遺伝子検査会社の一角で行います。※

※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がおふたりとご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。院内は全室個室で、90分の受診枠をほかの患者さんと時間が重ならないように予約しているため、院内でほかの患者さんと顔を合わせることはありません。キッズスペースはありませんが、お子さま連れでもお越しいただけます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ふたりの将来設計に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで院内で続けて受けられます。

お問い合わせはこちら | 遺伝カウンセリングについて

9. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【結婚・出産を、知ったうえで選べるように】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。潜性(劣性)遺伝の病気の保因者は、ほとんどの人が何かしら持っているものです。結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択で、遺伝の病気の当事者の方にとっても、きょうだいに病気のある方にとっても、大きな問題になります。だからこそ、結婚前・妊娠前という早い段階で知っておくことに意味があると考えています。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。家族歴が濃いものの、ご本人は大学を卒業して会社に勤めていた方が、念のため検査を受けたところ、染色体の微小欠失が見つかったこともあります。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。当院は、結婚前・妊娠前・妊娠中・子育てと、ライフステージごとの皆様を遺伝の専門医として支えたいと考え、検査・遺伝カウンセリング・出生前診断まで続けて受けられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 遺伝子ブライダルチェックと、一般的なブライダルチェックの違いは?

一般的なブライダルチェックは、性感染症・風疹の抗体・子宮や卵巣の状態など、いまの体の状態を調べる婦人科・内科の検査です。遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)は、生まれ持った遺伝子を調べ、おふたりが同じ潜性(劣性)遺伝の病気の保因者どうしかどうかを確かめる検査です。いまの体の状態は年月で変わりますが、生まれ持った遺伝子は一生変わりません。当院は遺伝子ブライダルチェックを行っており、一般的なブライダルチェック(性感染症・風疹抗体・子宮がん検診など)は行っていません。

Q2. ブライダルチェックは男性も受けたほうがいいですか?

はい、男女ペアで受けることをおすすめします。潜性(劣性)遺伝の病気は、おふたりが同じ遺伝子の保因者どうしのときに、お子さん1人ごとに4分の1の確率で発症します。女性だけが受けても、カップルとしての確率はわかりません。米国産婦人科学会も、女性が保因者とわかった場合はパートナーにも検査を提案すべきとしています。当院には男性版(714遺伝子・911遺伝子)があります。

Q3. 家族に遺伝の病気の人がいなくても、受ける意味はありますか?

あります。保因者は症状がないため、家族に病気の人がいなくても保因者であることはふつうにあります。12万人あまりのデータを使った研究では、重い潜性(劣性)遺伝の病気に関わる415遺伝子のどれかの保因者である人は、東アジア系で32.6%、集団によっては62.9%でした。見た目や家族歴だけではわからないので、検査ではじめてわかります。

Q4. 遺伝子ブライダルチェックの費用はいくらですか?保険は使えますか?

検査費用はお一人あたり、女性版787遺伝子・男性版714遺伝子が税込253,000円、女性版1009遺伝子・男性版911遺伝子が税込275,000円です。保因者検査・不妊の遺伝子・アクショナブル遺伝子をまとめたブライダルチェックパネルは、お一人税込495,000円です。別に遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)がかかり、基本はおひとりずつかかります。おふたりが同じ診療枠で、かつ同時に検査を受ける場合だけ、一人分をサービスし、おふたりで22,000円です。検査を受けずにご相談だけの場合は、人数分かかります。当院の検査と遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。

Q5. ブライダルチェックは必要ない?受けて後悔することはありませんか?

受けるかどうかは、おふたりが決めることです。常染色体潜性(劣性)遺伝の病気の保因者とわかっても、ご本人の健康には多くの場合影響しません(X連鎖の病気などでは、保因者の女性にも症状が出ることがあります)。大切なのは、おふたりが同じ病気の保因者どうしかどうかです。ふたりとも保因者とわかったときに戸惑う方もいるため、当院では検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで、わかること・わからないこと・結果のあとの選択肢をご説明し、納得してから受けるかどうかを決めていただきます。結果も遺伝カウンセリングで直接ご説明します。

Q6. 不妊検査とブライダルチェック、どちらを受ければいいですか?

調べることが違います。妊娠しにくさの原因を調べたい方は不妊検査、お子さんに伝わる潜性(劣性)遺伝の病気をおふたりで確かめたい方は遺伝子ブライダルチェックです。当院のブライダルチェックパネルは、保因者検査に、不妊に関わる遺伝子(女性42遺伝子・男性45遺伝子)とアクショナブル遺伝子84を組み合わせたセットです。ホルモン値や精液などの一般的な不妊検査は、かかりつけの婦人科・不妊治療の医療機関でご相談ください。

Q7. きょうだいに遺伝の病気があり、結婚を反対されないか心配です。

ご家族の病気がお子さんに伝わる確率は、病気の原因と遺伝のしかたによって大きく違い、ゼロのこともあれば、パートナーの検査で見通しが立つこともあります。症状のないご本人の遺伝子検査と、パートナーの保因者検査で、わかることがあります。知ったうえで、妊娠中の出生前診断などの選択肢も考えられます。なお、知的障害のあるご家族を、きょうだいの将来のために検査することはできません。検査を受けられるのは、症状のないご相談者ご本人です。

Q8. いとこ同士の結婚では、遺伝子ブライダルチェックを受けたほうがいいですか?

血のつながりのあるカップルは、同じ潜性(劣性)遺伝の病気の保因者どうしになる可能性が高くなります。米国臨床遺伝・ゲノム学会の指針は、またいとこ(はとこ)以上に近い血縁のカップルには、ふつうより範囲の広い保因者検査を考えるとしています。当院の1009遺伝子・911遺伝子の検査は、その目的にも使えます。

Q9. 日本人に多い福山型の挿入変異も調べられますか?

調べられます。日本人の福山型先天性筋ジストロフィーの多くは、FKTN遺伝子(フクチンというタンパク質をつくる遺伝子)の3’非翻訳領域に、約3kbのレトロトランスポゾン(SVA)が入り込んだ変化が原因です。日本全国の調査では、この挿入の保因者は約188人に1人でした。このような長い挿入は、一般的な遺伝子検査(次世代シーケンス)では見つけにくい種類の変化ですが、当院の保因者検査(女性787・1009遺伝子、男性714・911遺伝子)では、この挿入も報告の対象になっていることを検査会社に確認しています。福山型は常染色体潜性(劣性)遺伝の病気で、ご夫婦の両方が保因者のときに、お子さん1人ごとに4分の1の確率で発症します。

🧬 一度の検査で、ふたりのこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。おふたりが同じ病気の保因者どうしかを妊娠前に知っておけば、出生前診断まで計画できます。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。唾液・頬の粘膜なら、オンライン診療で全国から受けられます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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