不妊症遺伝子検査|原因を知って最も適した治療法を特定可能
目次
不妊の正確な原因を知ることで、より適切な診断が可能になり、子供のリスクに関する親へのカウンセリングも充実したものになります。このように、遺伝子検査は、多くのカップルが子供を持ちたいという願いを叶える可能性があります。
不妊症や反復性妊娠損失を経験するカップルの最大10%は遺伝が原因であると推定されており、遺伝子検査は家族を持つことを望む多くのカップルを支援する可能性があります。
不妊症遺伝子検査のメリット
不妊症遺伝子パネル検査は、妊娠しにくい体質の方の突然変異を調べる新しい不妊症の遺伝子検査です。この不妊症遺伝子検査では、不妊症や性染色体異常に関連する遺伝子変異を特定することで正確な予後判定を行い、患者さんに最も適した治療法を特定することができるため、子供を持ちたいと願うすべてのカップルや個人に対して、最適な治療計画を導くことができます。
不妊症遺伝子パネル検査がすすめられるかた
不妊症パネルは、以下のような方にお勧めします。
- 1年以上妊娠を試みている方
- 月経不順または月経がない
- 精子の数、形態、動きが少ない
- 性器や第二次性徴(毛髪、乳房など)が小さい、または不規則である
- 不妊症と判明している
- 1回以上の流産を経験している
女性不妊症に関連する遺伝子変異スクリーニング
女性の不妊症に関連する遺伝子変異を調べるもので以下の疾患を対象としています。
- 早発卵巣機能不全
- 多嚢胞性卵巣症候群
- 卵巣過剰刺激症候群
- 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- コールマン症候群
不妊症遺伝子検査を受けるメリット
それは、生殖能力を維持するためにできることを知るという事です。
原発性卵巣機能不全の女性を早期に発見することで、若いうちに卵子を採取して凍結保存し、生殖能力を維持して患者さんが将来子供を持てるように卵子採取や凍結保存の必要性を判断することができます。
女性不妊症に関連する遺伝子変異スクリーニングに含まれる対象遺伝子
AIRE ANOS1 EIF2B3 BMP15 CAPN10 CHD7 CYP11A1 CYP17A1 CYP19A1 DENND1A DUSP6 EIF2B2 FEZF1 FGF8 FGF17 FGFR1 FIGLA FLRT3 FMR1 FOXL2 FSHB FSHR GALT GDF9 GNAS GNRH1 GNRHR HESX1 HS6ST1 INSR IRS1 IRS2 KISS1 KISS1R LHB LHCGR IL17RD INS NOBOX NR5A1 NSMF POF1B POLG PROK2 PROKR2 PSMC3IP SEMA3A SPRY4 STAG3 TAC3 TACR3 THADA WDR11 WT1 ZP1
以上の50遺伝子
男性不妊症に関連する遺伝子変異スクリーニング
男性不妊症の原因となる遺伝子変異を調べることが可能です。
- 性染色体の変化
- 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症
- Kallmann症候群などの疾患
遺伝子検査のメリット:こうした遺伝子変異は治療の予後を左右します
無精子症の男性は、正常な精子を持つ男性よりも、Y染色体上の微小欠失の頻度が高い。
治療の前に遺伝子検査を受けて病因を明らかにする必要がある。
無精子症と関連する3つの欠失のうち、精巣精子採取術(TESE)で精子を回収できる可能性があるのは1つだけです。
男性不妊症に関連する遺伝子変異スクリーニングに含まれる対象遺伝子
ANOS1 AR AURKC CATSPER1 CFTR CHD7 DAZL DDX25 DUSP6 FGF17 FGF8 FGFR1 FLRT3 FMR1 FSHB FEZF1 FSHR GNRH1 GNRHR HESX1 HS6ST1 IL17RD KISS1 KISS1R LHB LHCGR NR5A1 NSMF PRM1 PROK2 PROKR2 SEMA3A SRD5A1 SRY SPRY4 TAC3 TACR3 USP26 USP9Y WDR11
以上の45遺伝子
習慣性流産の原因となる血栓症の原因遺伝子検査も追加可能です
ACE AGT AGTR1 APOB APOE F13A1 F5 GP1BA GSTP1 ITGA2 ITGA2B ITGB3 MTHFR MTR MTRR SERPINE1
以上の16遺伝子
遺伝子検査のための検体
口腔粘膜(スワブ)につきオンライン診療で可能です。当方にお越しにならずに検査をする場合は、遺伝カウンセリング後に検査キットを輸送いたします。
結果が出るまでの期間
3~4週間
費用
検査料金
男性、女性ともお一人で受ける場合は187000円(税込)
カップルで同時検査はお二人で 352000円(税込)
オプションの追加は 14300円(税込)お二人で同時検査で追加の場合は22000円(税込)
遺伝カウンセリング料
基本料金30分16500円(税込)以後15分ごとに8250円(税込)加算