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先天性ミオパチーの遺伝子検査|原因・症状・寿命といつわかるかを臨床遺伝専門医が解説

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

先天性ミオパチーの遺伝子検査

先天性ミオパチーは、生まれつき筋肉のつくりや働きに問題があり、筋力や筋肉の張りが弱くなる遺伝性の筋疾患です。原因として報告されている遺伝子は数多く、病型によって遺伝のしかたも、見通しも、気をつけることも違います。原因の遺伝子がわかれば、病名が決まり、ご家族が次のお子さんのことを考える手がかりにもなります。生まれ持った遺伝子は一生変わらないので、一度の検査でわかったことは、この先ずっと使える情報になります。このページでは、症状・いつわかるか・寿命の見通し・遺伝のしかたと、61遺伝子を一度に調べる遺伝子検査でわかることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

先天性ミオパチーの原因として報告されている61遺伝子を一度に調べ、原因となる遺伝子の変化があるかを確かめます。見分けることが大切な先天性筋ジストロフィーなどの遺伝子も含みます。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

生まれつき・小さいころから体が柔らかい、筋力が弱い方、筋生検で先天性ミオパチーが疑われた方、ご家族に先天性ミオパチーの方がいる方です。お子さんの原因を知り、次の妊娠に備えたいご両親にも向いています。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です(至急オプションで約7日短縮)。検体は血液・唾液・口の内側の粘膜などで、オンライン診療にも対応しています。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因がわかれば、遺伝のしかたに合わせて次のお子さんへの確率や出生前診断の計画を考えられます。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 一生変わらない遺伝子を知って、これからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

1. 先天性ミオパチーとは

先天性ミオパチーは、生まれつき筋肉の組織のつくりに問題があり、筋力が弱い・体が柔らかいといった症状が生後まもなくから幼少期に現れる、遺伝性の筋疾患の総称です。国の指定難病111に指定されています。英語では congenital myopathy といいます。ミオパチーは筋肉の病気を意味し、筋肉そのものが壊れて減っていく筋ジストロフィーとは区別されます。

赤ちゃんのころから体が柔らかく、抱っこするとぐにゃっとした感じがする状態を「フロッピーインファント」と呼びます。先天性ミオパチーは、その原因のひとつです。病気そのものの詳しい解説は、先天性ミオパチー(病気の詳しい解説)もご覧ください。このページでは、遺伝子検査を受けるかどうかを決めるために必要なことを中心にお伝えします。

どれくらいの人がなる病気か

難病情報センターによると、国内の正確な頻度はわかっていませんが、海外の報告をもとに、国内にはおよそ1,000〜3,000人の患者さんがいると推定されています(2026年10月時点で確認)。米国ミシガン州南東部の18歳未満の子どもを対象にした研究では、2010年時点の有病率は約2万6,000人に1人で、原因として最も多かったのはRYR1遺伝子でした[2]。

病型と原因遺伝子

先天性ミオパチーは、筋肉の一部を顕微鏡で調べる検査(筋生検)で見える特徴から、いくつかの病型に分けられます。難病情報センターでは、ネマリンミオパチー、セントラルコア病、ミニコア病、ミオチュブラーミオパチー、中心核ミオパチー、筋線維タイプ不均等症、全タイプ1線維ミオパチー、分類できない先天性ミオパチーが挙げられています。

同じ病型でも原因となる遺伝子は1つではなく、反対に1つの遺伝子がいくつもの病型を起こすこともあります。たとえばRYR1遺伝子は、セントラルコア病・ミニコア病・中心核ミオパチー・筋線維タイプ不均等症のいずれの原因にもなります。筋生検の所見だけでは原因の遺伝子を1つに決められないため、関係する遺伝子をまとめて調べるパネル検査が役に立ちます。なお、難病情報センターは、少なくとも半数以上の患者さんでは原因遺伝子が特定されていないとしています。

知的障害はあるのか

先天性ミオパチーでは、脳(中枢神経)の症状はまれとされています。標準的なケアについての国際的な合意文書は、はっきりした知的な遅れがある場合は、先天性ミオパチー以外の原因も調べるべきとしています[1]。一方で難病情報センターは、知的障害やてんかんを伴うことがある病型もあるとしています。筋力の弱さに加えて発達や知的な面が気になる場合は、調べる範囲をどうするかを含めて、遺伝カウンセリングでご相談ください。

2. 症状と、いつわかるか

多くは生まれてすぐから乳幼児期に、体が柔らかい・首のすわりや歩き始めが遅いといったことで気づかれます。ただし、大人になってから力が入りにくい・疲れやすいといった症状で受診し、はじめてわかる方もいます。症状の重さには、病型や原因遺伝子によって大きな幅があります。

赤ちゃんのころにわかる場合

難病情報センターによると、重い型では、生まれてすぐから酸素や人工呼吸器が必要だったり、ミルクを飲む力が弱く管で栄養をとる必要があったりします。国際的な合意文書でも、ミオチュブラーミオパチーの重い例や、ACTA1遺伝子の変化による新生児期からの重い例が挙げられています[1]。また、乳児や子どもでは、ミルクを飲む・飲み込む力の弱さがよくみられるとされています[1]。

子どものころ・大人になってわかる場合

首のすわり、お座り、歩き始めなどの発達がゆっくりで気づかれることもあれば、幼少期以降に運動が苦手なことから気づかれることもあります。大人になって、力が入りにくい・疲れやすいといった症状で受診する方もいます(難病情報センター)。小児慢性特定疾病情報センターの解説では、乳児重症型・良性先天型・成人発症型に分けて説明されています。

顔つきや目の症状

難病情報センターでは、上あごの内側が高い(高口蓋)、まぶたが下がる(眼瞼下垂)、眼球の動きが乏しい、といった症状がみられることがあるとされています。国際的な合意文書は、中心核ミオパチーでは、まぶたの下がりを伴う、または伴わない眼球運動の制限がよくみられるとしています[1]。ただし、顔つきだけで先天性ミオパチーと診断することはできません。

呼吸・心臓・背骨・食事の合併症

先天性ミオパチーでは、筋肉以外にも気をつけたいことがあります。

  • ●呼吸:呼吸の筋肉の弱さによる症状(朝の頭痛、起きたときにぼーっとする、痰が出しにくい、日中の眠気など)がみられることがあります(難病情報センター)。眠っている間の呼吸の問題は自覚症状より先に起こることが多いため、国際的な合意文書は早いうちからの定期的な評価と、リスクが低い方でも少なくとも年1回の呼吸機能検査を勧めています[1]。
  • ●心臓:心臓の収縮の力の低下や不整脈がみられることがあります(難病情報センター)。合意文書は、症状のない方でもおよそ2年ごとの心臓の専門医による評価を勧めています[1]。
  • ●背骨・関節:背骨が曲がる側弯はよくみられ、早く見つけて管理することが大切とされています。50度を超えて進む側弯では、手術が検討されます[1]。
  • ●麻酔:RYR1遺伝子が原因の病型では、手術の麻酔で起こる悪性高熱症のリスクが特に高く、使う麻酔薬に注意が必要です[1]。

3. 寿命・予後と治療の今

先天性ミオパチーの寿命や見通しは、病型と重さによって大きく違います。乳児期早期に亡くなることがある重い型がある一方、歩けるようになり、進行しないかゆっくり進む型もあります。だからこそ、原因の遺伝子と病型を知ることが、見通しを考える出発点になります。

寿命・予後は病型で大きく違う

小児慢性特定疾病情報センターの解説では、新生児期から強い呼吸障害があり乳児期早期に亡くなることがある「乳児重症型」、乳児期から筋緊張低下や発達の遅れがあっても歩けるようになり、進行しないかゆっくり進む「良性先天型」、そして「成人発症型」があるとされています。難病情報センターは、筋力低下や呼吸・心臓・関節などの症状はゆっくり進むため、症状を和らげる治療を長く続ける必要があるとしています。

病型によっては、もっと具体的な見通しが示されています。たとえば遺伝性疾患の解説書GeneReviewsでは、X連鎖のミオチュブラーミオパチーの重い型の男の子は、生まれてすぐから呼吸の補助がほぼ必要で、少なくとも約25%が1歳までに亡くなるとされています[3]。同じ「先天性ミオパチー」でも、ここまで見通しが違うことが、原因を調べる意味のひとつです。

治る病気か:治療の今

難病情報センターによると、今のところ病気そのものを治す治療はありません。リハビリテーション、装具、手術で筋力低下や体の変形に対応し、呼吸の障害には人工呼吸器や呼吸のリハビリ、心臓の症状には薬を使うこともあります。2016年からは、この病気を含む8つの神経・筋疾患で、医療用の下肢のロボットスーツを使った「歩行運動処置」が保険適用になっています(2026年10月時点で確認)。

国際的な合意文書は、左右対称の持久的な運動を定期的に行うことを勧め、強い疲れや筋肉痛が出る場合は強さを下げ、衝撃の大きいスポーツは避けるとしています[1]。また、RYR1遺伝子が原因の場合などに備えて、悪性高熱症のリスクを書いたカードを持ち歩くことも勧めています[1]。病名と原因遺伝子がわかると、こうした「何に気をつけて暮らすか」が具体的になります。

研究中の遺伝子治療

X連鎖のミオチュブラーミオパチーでは、正常なMTM1遺伝子を補う遺伝子治療の臨床試験(ASPIRO試験)が行われました。2023年の報告では、投与を受けた参加者の半数を超える人が人工呼吸器から離れられた一方、投与を受けた4人が、遺伝子治療のあとの胆汁うっ滞性の肝不全を伴って亡くなり、試験は中断されています[4]。遺伝子治療は研究段階で、安全性を含めてまだ課題があります。最新の状況は主治医にご確認ください。

4. 遺伝のしかた:原因は親なのか

先天性ミオパチーは、原因遺伝子によって、常染色体顕性(優性)遺伝・常染色体潜性(劣性)遺伝・X連鎖遺伝のいずれかの形をとります。親から受け継がず、お子さんで新しく起きた変化で発症することもあります。どの形かによって、次のお子さんで同じ病気が起こる確率が大きく変わります。

3つの遺伝のしかたと、次のお子さんの確率

👪 遺伝のしかたと、次のお子さんの確率

遺伝のしかた どんなしくみか 次のお子さんの確率の考え方
常染色体顕性(優性) 2本ある遺伝子の片方に変化があれば発症しうる(例:DNM2、KBTBD13) 親が同じ変化をもっていれば、お子さん1人ごとに2分の1
常染色体潜性(劣性) 2本とも変化があると発症する。ご両親はふつう症状のない保因者(例:NEBの多く、SELENON) ご両親とも保因者なら、お子さん1人ごとに4分の1
X連鎖 X染色体にある遺伝子の変化(例:MTM1) お母さんが保因者なら、息子さんは2分の1で発症し、娘さんは2分の1で保因者

※確率の考え方は遺伝のしかたによる一般的なもの。X連鎖はGeneReviews[3]による。実際の確率は、ご家族の検査結果をもとに遺伝カウンセリングでご説明します。

難病情報センターの原因遺伝子の表では、同じNEB・ACTA1・TPM3遺伝子でも、顕性で遺伝する場合と潜性で遺伝する場合の両方が示されています。遺伝子の名前だけでは遺伝のしかたが決まらないことがあるため、見つかった変化の種類と、ご両親の検査結果をあわせて判断します。

家族歴がない場合:新しく起きた変化とモザイク

ご家族に同じ病気の方がいなくても、先天性ミオパチーになることはあります。お子さんで新しく起きた変化を「新生突然変異(de novo)」といいます。ミオチュブラーミオパチーでは、家族の中で一人だけ発症した男の子の場合、お母さんが保因者である確率は80〜90%で、残りの10〜20%はお子さんで新しく起きた変化とされています[3]。

注意したいのは、ご両親の血液で変化が見つからなくても、卵子や精子のもとになる細胞(生殖細胞)にだけ変化がある「性腺モザイク」がありうることです。GeneReviewsは、ミオチュブラーミオパチーでお母さんの血液から変化が見つからない場合でも、性腺モザイクの可能性があるため、次の妊娠でのきょうだいの確率は一般より高いとしています[3]。変化をもつ生殖細胞の前駆細胞がヘテロ接合性の場合、そこから作られる卵子・精子には原則として2分の1の確率で変化が受け継がれます。ただし、変化をもつ前駆細胞が生殖細胞全体のどれくらいを占めるかは、実際の診療ではわかりません。血液で測ったモザイクの割合も、生殖細胞の割合の目安にはなりません。そのため、次のお子さんへの確率は「最大で2分の1」と考えます。「新しく起きた変化だから次は大丈夫」と小さく見積もらないことが大切です。

💡 お子さんで新しく起きた変化なら、ご両親のせいではありません

遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。原因の遺伝子と、それがご両親から受け継がれたものか新しく起きたものかがわかると、「なぜこうなったのか」という問いに、事実で答えられるようになります。

5. どんな人がこの検査を受けるとよいか

症状があって先天性ミオパチーの原因を知りたい方、お子さんの原因を知って次の妊娠に備えたいご両親、ご家族に先天性ミオパチーの方がいる方に向く検査です。

症状があり、原因を知りたい方

  • ●生まれつき、または小さいころから体が柔らかい・筋力が弱い方
  • ●首のすわり、お座り、歩き始めなどの運動の発達が遅れているお子さん
  • ●転びやすい、走れない、階段や立ち上がりが苦手といった症状がある方
  • ●筋生検で、ネマリン小体・コア構造・中心核・筋線維タイプ不均等などの所見を指摘された方
  • ●大人になって、力が入りにくい・疲れやすいといった症状があり、筋肉の病気を指摘された方

日本の未診断疾患イニシアチブ(IRUD)では、遺伝学的な解析を終えた5,136家系のうち2,247家系(43.8%)で診断が確定しました[5]。原因がわからないまま病院を回る時間を、検査で短くできる可能性があります。ただし、全員に原因が見つかるわけではありません。先天性ミオパチーについても、米国の小児の研究では、遺伝子の原因がわかったのは46人中16人でした(2005〜2010年の評価)[2]。見つからなかった場合の次の選択肢は、第8章でご説明します。

お子さんの原因を知り、次の妊娠に備えたいご両親

重い型の先天性ミオパチーでは、検査を考えるのはご本人ではなく、ご両親であることが多いと思います。原因がわかれば、次のお子さんで同じことが起こる可能性がどれくらいあるか、そして次の妊娠でどう備えられるかを、具体的に考えられるようになります。国際的な合意文書も、原因の遺伝子がわかった場合は、遺伝のしかたに応じて次の妊娠での再発の確率を説明すべきとしています[1]。原因がわからないままでは、出生前に何を調べればよいかが決められません。

ご家族に先天性ミオパチーの方がいる方

ご家族の中で原因の遺伝子がわかっていれば、ほかのご家族は同じ変化があるかを調べることで、ご自身の状態を知ることができます。あなたの1回の検査が、ご両親・きょうだい・お子さんが自分のことを考える手がかりになります。潜性遺伝やX連鎖の病型では、きょうだいの方が将来、結婚や出産を考えるときに、保因者かどうかを知る手がかりにもなります。

ご自身が保因者かどうかを広く調べる方法として、拡大版保因者スクリーニング(女性版787遺伝子・男性版714遺伝子、女性版1009遺伝子・男性版911遺伝子)もあります。先天性ミオパチーの原因遺伝子が対象に含まれるかは、遺伝子一覧でご確認ください。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」(女性787遺伝子・男性714遺伝子、単独では受けられません)もあります。

この検査より別の検査が向いている場合

筋生検や症状で病型がはっきりしぼれている場合や、筋肉以外の症状が目立つ場合は、ほかの検査のほうが向いていることがあります。比べる相手は検査の種類です。

🔍 症状や状況に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
生まれつき、または小さいころから筋力や筋肉の張りが弱く、先天性ミオパチーが疑われる このページの検査(61遺伝子)
筋生検でネマリン小体が見つかり、ネマリンミオパチーにしぼれている ネマリンミオパチーNGS遺伝子検査パネル
筋生検で筋線維タイプ不均等が指摘された 先天性筋線維タイプ不均等症 NGS遺伝子パネル検査
関節が固く、皮膚がやわらかいなど、コラーゲンVIの病気が疑われる ウルリッヒ型筋ジストロフィー・ベスレムミオパチー遺伝子検査
脳や目の症状も伴い、先天性筋ジストロフィーが疑われる ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー遺伝子検査
体の付け根の筋肉から弱くなり、大人になって気づいた 肢帯型筋ジストロフィーNGS遺伝子パネル検査
手先・足先から弱くなる 遠位型遺伝性ミオパチー遺伝子検査
筋肉の病気だが型をしぼれない 神経筋疾患遺伝子パネル検査
知的な遅れやほかの臓器の症状もあり、病気をしぼれない 全エクソーム検査(WES)

※どの検査が合うかは、症状・診察や筋生検の所見・ご家族の情報で変わります。遺伝カウンセリングで一緒に決めましょう。

\ 原因がわかれば、次の一手が決まります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

当院では、羊水検査・絨毛検査を院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。

お問い合わせはこちら | 筋肉の病気をまとめて調べる検査はこちら

6. 調べる61遺伝子と、それぞれで関係する病気

この検査では、先天性ミオパチーの原因として報告されている61遺伝子をまとめて調べます。主な病型(ネマリンミオパチー、コアを伴うミオパチー、中心核ミオパチー、筋線維タイプ不均等症など)の遺伝子に加えて、症状が似ていて見分けることが大切な先天性筋ジストロフィーなどの遺伝子も含まれています。

1つずつ遺伝子を調べて、異常がなければ次の遺伝子を調べる方法では、何度も検査が必要になります。関係する遺伝子をまとめて調べることで、一度の検査で原因を探すことができます。

🧬 調べる61遺伝子と、それぞれで関係する病気

遺伝子 主に関係する病気・病型 遺伝のしかた
① ネマリンミオパチー(たんぱく蓄積を伴うミオパチー)に関わる遺伝子
ACTA1 ネマリンミオパチー、筋線維タイプ不均等症 顕性または潜性
NEB ネマリンミオパチー 顕性または潜性
TPM3 ネマリンミオパチー、筋線維タイプ不均等症 顕性または潜性
TPM2 ネマリンミオパチー、筋線維タイプ不均等症 顕性
KBTBD13 ネマリンミオパチー 顕性
KLHL40 ネマリンミオパチー 潜性
KLHL41 ネマリンミオパチー 潜性
TNNT1 ネマリンミオパチー 潜性
CFL2 ネマリンミオパチー 潜性
LMOD3 ネマリンミオパチー 潜性
② コア構造・中心核・筋線維タイプ不均等を伴うミオパチーに関わる遺伝子
RYR1 セントラルコア病、ミニコア病、中心核ミオパチー、筋線維タイプ不均等症、ネマリンミオパチー。悪性高熱症のなりやすさとも関係 顕性または潜性(病型による)
SELENON ミニコア病、筋線維タイプ不均等症 潜性
MTM1 ミオチュブラーミオパチー X連鎖
DNM2 中心核ミオパチー 顕性
CCDC78 中心核ミオパチー 顕性
BIN1 中心核ミオパチー 潜性
TTN 中心核ミオパチー 潜性
SPEG 中心核ミオパチー 潜性
MYH7 筋線維タイプ不均等症。努力性歩行を伴う遠位型ミオパチー(MPD1)、肥大型心筋症にも関係 顕性(筋線維タイプ不均等症)
MYL2 筋線維タイプ不均等症 潜性
③ ほかの先天性ミオパチー・筋疾患の遺伝子(当院のページで解説している病気)
STAC3 STAC3関連先天性ミオパチー(先天性ミオパチー13型) 病気のページを参照
CACNA1S 低カリウム血性周期性四肢麻痺1 病気のページを参照
BICD2 脊髄性筋萎縮症 下肢優位型2A 顕性
④ 見分けることが大切な筋ジストロフィーなどの遺伝子
FKTN 福山型先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
POMT1 ウォーカー・ワールブルグ症候群など、ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
POMT2 ウォーカー・ワールブルグ症候群など、ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
POMGNT1 筋・眼・脳病など、ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
FKRP、ISPD、LARGE1 ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
LAMA2 先天性筋ジストロフィー 病気のページを参照
COL6A1、COL6A2、COL6A3、COL12A1 ウルリッヒ型筋ジストロフィー・ベスレムミオパチーなど 病気のページを参照
LMNA LMNA関連先天性筋ジストロフィー、エメリー・ドレイフス型筋ジストロフィー、拡張型心筋症1A型 病気のページを参照
FHL1、SYNE1 エメリー・ドレイフス型筋ジストロフィー 病気のページを参照
DYSF 常染色体劣性肢帯型筋ジストロフィー2、三好型筋ジストロフィー1型、前脛骨発症遠位型ミオパチー 潜性
ANO5、CAV3、DNAJB6 肢帯型筋ジストロフィーなど 遺伝子による
GNE、SCN4A、CNTN1、ALG2 鑑別が必要なほかの筋疾患(遺伝子ページで解説) 遺伝子による
ATP2A1、BAG3、CHKB、CRYAB、DES、FLNC、ITGA7、LDB3、MEGF10、MTMR14、MYF6、MYH2、MYOT、STIM1、TIA1 鑑別が必要なほかの筋疾患 遺伝子による

※①②の遺伝のしかたは難病情報センター「先天性ミオパチー(指定難病111)」の原因遺伝子の表(2026年10月時点で確認)による。顕性=常染色体顕性(優性)、潜性=常染色体潜性(劣性)。遺伝子名のリンクは当院の遺伝子ページ、病名のリンクは当院の疾患ページです。

7. この検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、61遺伝子の中の小さな変化(遺伝子の文字=塩基の置き換わりや、小さな挿入・欠失)と、遺伝子のまとまった欠失・重複です。一方で、遺伝子検査には必ず限界があります。

わかること

  • ●遺伝子の配列の変化:次世代シーケンサーで、タンパク質をつくる部分と、その境目(スプライス部位)を読みます。調べる範囲の99%以上を、同じ場所を20回以上読む精度で調べます。
  • ●欠失・重複:1つの遺伝子全体の欠失・重複(口の内側の粘膜・血液)と、2つ以上続くエクソンの大きさの変化(血液のみ)を調べられます。見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。
  • ●読み取りの確認:読み取りの質が十分でない部分は、サンガー法で確かめます。

わからないこと(検査の限界)

  • ●調べていない遺伝子:この検査は61遺伝子だけを対象にしています。それ以外の遺伝子の変化はわかりません。
  • ●見つけられない変化:染色体の一部が入れ替わる転座や逆位、同じ配列の繰り返しが長くなる変化(リピート伸長)、遺伝子の働きを調節する部分の多くや、エクソンから20塩基以上離れた部分の変化は見つけられません。
  • ●エクソン1つだけの欠失・重複:見つかることはありますが、この検査では日常的には検出できません。
  • ●よく似た配列:遺伝子とよく似た配列(偽遺伝子など)がある場所では、変化を見つけにくいことがあります。
  • ●モザイク:体の一部の細胞にだけ変化がある状態を見つけることを目的にした検査ではありません。腫瘍の組織を調べる検査にも使えません。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうか、まだ判断できない変化が見つかることがあります。

⚠️ 「陰性=先天性ミオパチーではない」ではありません

難病情報センターによると、少なくとも半数以上の患者さんでは原因遺伝子が特定されていません。この検査で原因が見つからなくても、先天性ミオパチーを否定することはできません。症状や筋生検の所見にもとづく診断と管理は、引き続き大切です。

8. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。陽性・陰性・VUSのそれぞれで、次にできることが違います。

原因がわかったとき:病名と、気をつけることが決まる

病名がわかると、受けるべき検査、気をつけたい麻酔、使える制度が決まります。たとえば国際的な合意文書は、定期的な呼吸機能検査や睡眠中の呼吸の評価、心臓の評価、側弯の早期発見などを勧めています。RYR1遺伝子の変化がわかれば、手術のときに麻酔科医へ伝えることが大切です[1]。指定難病や小児慢性特定疾病の制度を使うときにも、原因がわかっていることが手がかりになります(第9章)。

ご家族への影響と、ご家族が検査を受けるとき

原因の変化がわかると、ご両親が同じ変化をもっているかを調べることで、遺伝のしかたと次のお子さんの確率がはっきりします。症状のないご家族の検査は、知ることの意味をよく考えてから受けていただくため、検査の前に遺伝カウンセリングを行います。

原因が見つからなかったとき

原因が見つからなかった場合でも、先天性ミオパチーが否定されたわけではありません(第7章)。症状に合わせて、ほかの筋疾患のパネル検査や全エクソーム検査(WES)を考えます。国際的な合意文書は、診断がつかない場合に筋生検をもう一度行うことも検討するとしています[1]。研究が進めば、同じデータを解析し直して、新しくわかることもあります。

意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき

VUSは、それだけで確定診断やご家族の発症リスクの判定には使いません。ただし、病気との関係を調べるため、ご家族にも同じ変化があるかを確認することがあります。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。調べた目的とは別の病気の原因が見つかった場合の扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。

次の妊娠を考えている方:出生前診断の相談

ご家族の原因となる遺伝子の変化がわかっていれば、次の妊娠で赤ちゃんに同じ変化があるかを調べる出生前検査を計画できます。GeneReviewsは、ミオチュブラーミオパチーで家族の変化がわかっている場合に出生前検査が可能とし、お母さんの血液で変化が見つからない場合でも、性腺モザイクの可能性から男の子の赤ちゃんの出生前検査を考えるべきとしています[3]。

当院では、羊水検査・絨毛検査を院内で行っています(2025年6月から産婦人科を併設)。妊娠を考えている段階から、出生前診断をどのように進められるかを含めてご相談いただけます。赤ちゃんの遺伝子を広く調べる出生前全エクソーム(WES)検査にも対応しています。

9. 日本の制度(2026年10月時点)

先天性ミオパチーは、指定難病111に指定されています。また、小児慢性特定疾病の「神経・筋疾患」の対象疾病(告示番号43)にもなっています。難病情報センターと小児慢性特定疾病情報センターの資料で確認しました(2026年10月時点)。医療費の助成を受けるには、それぞれの制度の認定の条件を満たし、申請する必要があります。病名によっては対象にならない場合もあるため、詳しくは主治医やお住まいの自治体の窓口でご確認ください。

保険で受けられる遺伝学的検査もあります

先天性ミオパチーには、保険で受けられる遺伝学的検査があります。日本人類遺伝学会が公開している保険収載の遺伝学的検査の一覧(2026年7月9日更新)では、対象は18遺伝子(ACTA1、BIN1、CCDC78、CFL2、DNM2、KBTBD13、KLHL40、KLHL41、LMOD3、MTM1、MYF6、NEB、RYR1、SELENON、SPEG、TNNT1、TPM2、TPM3)で、結果までは検体到着後60営業日以内とされています。

当院の検査は自費診療で、この18遺伝子に加えて、見分けることが大切な筋ジストロフィーなどの遺伝子を含む61遺伝子を、2〜3週間で調べます。検査の前後には、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。どちらの検査が合うかは、症状・主治医の考え・急ぐ必要があるかによって変わります。

10. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・口の内側の粘膜などで、オンライン診療でも受けられます。

ご予約
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遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
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検体の採取来院・オンライン
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結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
調べる遺伝子 先天性ミオパチーの原因として報告されている61遺伝子
調べる変化 遺伝子の配列(塩基配列)の変化(小さな挿入・欠失を含む)と、対象範囲の欠失・重複(料金に含まれる)
検査費用 税込330,000円
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別
結果までの期間 2〜3週間
至急オプション 結果までの期間が約7日短くなります(55,000円)
VUS除外オプション 意義がまだわからない変化(VUS)を報告から除く選択ができます(無料)
検体 血液(EDTA採血管〔紫色のキャップ〕4mL×2本)、抽出したDNA、口の内側の粘膜(頬粘膜スワブ)、唾液
オンライン診療 唾液・口の内側の粘膜・血液のいずれでも可能。血液の場合は全国の提携医療機関で採血します

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。保険は適用されない自費診療です。

オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただきます。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。検体を採るキットは、検査料金をお支払いいただいたあとにお送りします。検体の取り違えや品質の問題を防ぐため、ご自身で勝手に検体を採取しないでください。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ご家族のこれからの計画に /

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11. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【原因がわかってはじめて、次の妊娠を考えられる】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

先天性ミオパチーは、同じ名前の病気でも、原因の遺伝子によって、遺伝のしかたも、見通しも、気をつけることも違います。顕性遺伝なのか、潜性遺伝なのか、X連鎖なのか、お子さんで新しく起きた変化なのか。それによって、次のお子さんの確率も、出生前に何を調べればよいかも変わります。原因がわからないままでは、次の妊娠でどう備えるかを具体的に考えることができません。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。たとえば、きょうだいのお子さんの病気をきっかけに念のため検査を受けた方に、まったく別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞だけにある状態(モザイク)で見つかったことがあります。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞にもその変化があれば、お子さんが発症することがある病気でした。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで次の妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 先天性ミオパチーの寿命は?

病型と重さによって大きく違います。小児慢性特定疾病情報センターの解説では、新生児期から呼吸障害が強く乳児期早期に亡くなることがある重い型がある一方、歩けるようになり、進行しないかゆっくり進む型や、大人になってから発症する型もあるとされています。原因遺伝子がわかると、見通しを考える手がかりになります。

Q2. 先天性ミオパチーはいつわかりますか?

多くは生まれてすぐから乳幼児期に、体が柔らかい、首のすわりや歩き始めが遅いといったことで気づかれます。一方で、幼少期以降に運動の苦手さで気づかれたり、大人になって力が入りにくい・疲れやすいといった症状で受診したりする方もいます。

Q3. 先天性ミオパチーに知的障害はありますか?

先天性ミオパチーでは、脳(中枢神経)の症状はまれとされています。標準的なケアの国際的な合意文書では、はっきりした知的な遅れがある場合は、先天性ミオパチー以外の原因も調べるべきとしています。ただし、知的障害やてんかんを伴うことがある病型も報告されています。

Q4. 先天性ミオパチーは治りますか?

今のところ、病気そのものを治す治療はありません。リハビリテーション、呼吸の管理、栄養管理、背骨や関節の治療などで、症状や合併症に対応します。遺伝子治療の研究も行われていますが、研究段階です。

Q5. 原因は親ですか?遺伝しますか?

原因遺伝子によって、常染色体顕性(優性)、常染色体潜性(劣性)、X連鎖のいずれかの形で遺伝します。親から受け継がず、お子さんで新しく起きた変化で発症することもあります。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰かのせいではありません。

Q6. 先天性ミオパチーは顔つきに特徴がありますか?

難病情報センターでは、上あごの内側が高い(高口蓋)、まぶたが下がる、眼球の動きが乏しい、といった症状がみられることがあるとされています。ただし症状は病型によって違い、顔つきだけで診断することはできません。

Q7. 先天性ミオパチーは出生前診断できますか?

ご家族の原因となる遺伝子の変化がわかっていれば、次の妊娠で赤ちゃんに同じ変化があるかを調べる出生前検査を計画できます。原因がわからないままでは、何を調べればよいかが決められません。当院では羊水検査・絨毛検査を院内で行っています。

Q8. 保険で受けられる遺伝子検査との違いは?

先天性ミオパチーには保険で受けられる遺伝学的検査があり、日本人類遺伝学会の一覧(2026年7月9日更新)では18遺伝子を調べ、結果までは検体到着後60営業日以内とされています。当院の検査は自費診療で、鑑別が必要な筋ジストロフィーなどの遺伝子を含む61遺伝子を、2〜3週間で調べます。

🧬 一度の検査で、ご本人とご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。先天性ミオパチーの原因がわかれば、合併症への備えだけでなく、ご家族の検査や、次の妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

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  • [2] Amburgey K, McNamara N, Bennett LR, et al. Prevalence of congenital myopathies in a representative pediatric United States population. Ann Neurol. 2011;70(4):662-665. [DOI: 10.1002/ana.22510](PMID: 22028225)
  • [3] Dowling JJ, Lawlor MW, Das S. X-Linked Myotubular Myopathy. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2002 (Updated 2018 Aug 23). [NCBI Bookshelf NBK1432]
  • [4] Shieh PB, Kuntz NL, Dowling JJ, et al. Safety and efficacy of gene replacement therapy for X-linked myotubular myopathy (ASPIRO): a multinational, open-label, dose-escalation trial. Lancet Neurol. 2023;22(12):1125-1139. [DOI: 10.1016/S1474-4422(23)00313-7]
  • [5] Takahashi Y, Date H, Oi H, et al. Six years’ accomplishment of the Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases: nationwide project in Japan to discover causes, mechanisms, and cures. J Hum Genet. 2022;67(9):505-513. [DOI: 10.1038/s10038-022-01025-0]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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