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ウルリッヒ病・ベスレムミオパチーの遺伝子検査|原因遺伝子COL6A1・COL6A2・COL6A3と症状・寿命・遺伝のしかた

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

ウルリッヒ病・ベスレムミオパチーの遺伝子検査

ウルリッヒ病(ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー)とベスレムミオパチーは、筋肉を支える「コラーゲンVI」をつくる3つの遺伝子(COL6A1・COL6A2・COL6A3)の変化で起こる、ひと続きの病気です。ウルリッヒ病は生まれたときから症状がある重い型、ベスレムミオパチーは子どもから大人まで幅広い年齢で気づかれる、ゆっくり進む型です。原因の遺伝子の変化がわかると、病名がはっきりするだけでなく、次のお子さんで同じことが起こる確率や、次の妊娠でどう備えられるかを具体的に考えられるようになります。このページでは、症状・寿命の見通し・遺伝のしかたと、3つの遺伝子をまとめて調べる遺伝子検査でわかることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

ウルリッヒ病とベスレムミオパチーの原因になるCOL6A1・COL6A2・COL6A3の3遺伝子に、病気の原因となる変化があるかを一度に調べます。原因がわかれば、病名と、ご家族への遺伝のしかたがはっきりします。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

赤ちゃんのころから体がやわらかく、体の付け根の関節が固いのに手首や指の関節がやわらかすぎるお子さん、指・肘・足首の関節が伸びにくい大人の方、ご家族にこの病気の方がいる方、次の妊娠の前に原因を知っておきたいご両親です。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は税込330,000円で、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・口の内側の粘膜などで、オンライン診療でも受けられます。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因がわかれば、次のお子さんの確率と、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の計画まで院内で相談できます。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 一生変わらない遺伝子を知って、ご家族のこれからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | 先天性筋ジストロフィーについて

1. ウルリッヒ病・ベスレムミオパチーとは

ウルリッヒ病とベスレムミオパチーは、どちらもコラーゲンVIという筋肉の土台のたんぱく質がうまく働かないことで起こる遺伝性の筋疾患で、重い側がウルリッヒ病、軽い側がベスレムミオパチーです。遺伝性疾患の解説書GeneReviewsは、両者を「コラーゲンVI関連ジストロフィー(COL6-RD)」というひと続きの病気としてまとめ、そのあいだの重さの「中間型」も置いています[1]。

ウルリッヒ病は、国の指定難病(指定難病29)での名前です。医学の文献では「ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー(UCMD)」と呼ばれ、先天性筋ジストロフィー(生まれたときや乳児期から症状が出る筋ジストロフィー)のひとつに数えられます。ベスレムミオパチーは、英語の文献では「ベスレム型筋ジストロフィー」と呼ばれることもあります。

どれくらいの人がなる病気か

日本では、ウルリッヒ病は福山型先天性筋ジストロフィーに次いで2番目に多い先天性筋ジストロフィーです。日本の先天性筋ジストロフィーの患者さん362人の筋肉を調べた研究では、コラーゲンVIがもともと欠けているタイプが7.2%を占め、福山型先天性筋ジストロフィーに次いで多いと報告されました[2]。難病情報センターは、報告されている患者さんの数を約300人とし、実際にはもっと多い可能性があるとしています(2026年10月時点で確認)。

海外では、北イングランドでの推定として、ベスレムミオパチーが人口10万人あたり0.77人、ウルリッヒ型が0.13人と報告されています。ただし、GeneReviewsは正確な有病率はわかっていないとしています[1]。数字は調べ方によって変わるため、目安として受け取ってください。

ウルリッヒ型・中間型・ベスレム型の違い

3つの型は、はっきり線が引けるものではなく、重さの連続した幅のどこにいるか、という違いです。GeneReviewsの記載をもとに、目安を表にまとめます[1]。

🧬 コラーゲンVI関連ジストロフィーの3つの型

項目 ウルリッヒ型(UCMD) 中間型 ベスレムミオパチー
症状が出る時期 おなかの中〜生まれたとき 多くは生まれつき 生まれつき〜成人期の半ばまで幅がある
歩行 10〜11歳ごろまでに歩けなくなる 平均19歳ごろに車椅子が常に必要に 50歳を超えた方の3分の2以上が移動に補助の手段を使う
呼吸 全員で呼吸の力が弱くなる 10代後半〜20代前半に夜間の呼吸の補助が必要になる いつも起こるわけではない。必要になっても人生の後半
主な遺伝のしかた 多くは新しく起きた顕性の変化。潜性もある 多くは新しく起きた顕性の変化。潜性もある 多くは常染色体顕性。潜性もある

※GeneReviews[1]による。同じ型の中でも経過には個人差があります。

原因:コラーゲンVIと3つの遺伝子

コラーゲンVIは、COL6A1・COL6A2・COL6A3の3つの遺伝子からつくられる3本の鎖が組み合わさってできるたんぱく質で、どの遺伝子の変化でもこの病気が起こります[1]。コラーゲンには多くの種類があり、VI型は筋肉の細胞のまわりを取り囲む細胞外マトリックスにあって、筋肉の細胞の膜の外側にある基底膜と、そのまわりの組織をつなぐ役目をしています。

3本の鎖のうち1本に変化があっても、組み合わせ全体がうまくできなくなることがあります。変化をもった鎖が、正常な鎖と組み合わさって全体の働きをじゃまするしくみを「ドミナントネガティブ」といい、ウルリッヒ病は、潜性遺伝で働きが失われる変化のほか、このしくみをもつ新しく起きた顕性の変化でも起こります[4]。GeneReviewsによると、遺伝子の配列を読む検査で見つかる原因の割合は、COL6A1が約35〜38%、COL6A2が約44〜46%、COL6A3が約18〜19%です[1]。原因はこの3つの遺伝子に分かれているので、3つをまとめて調べることに意味があります。

2. 症状と特徴:体の付け根は固く、手先はやわらかい

ウルリッヒ病の特徴は、筋力低下に加えて、体の付け根に近い関節が固くなる(拘縮)一方で、手首や指など先の関節がやわらかすぎる、という組み合わせです。ベスレムミオパチーでは、指・肘・アキレス腱の拘縮が目立ちます[1]。こうした関節の特徴は、ほかの筋ジストロフィーと見分ける手がかりになります。

ウルリッヒ病(ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー)の症状

GeneReviewsによると、ウルリッヒ病の最初のサインは妊娠中に見られることもあり、胎動が少ないと言われることがよくあります。生まれたときには、体のやわらかさ(フロッピーインファント)、首が傾く斜頸、体の付け根の関節の拘縮、先の関節のやわらかすぎ、先天性の股関節脱臼、かかとが後ろに出っぱって見えることなどが特徴です[1]。

生まれてすぐの時期に、一時的に鼻からのチューブで栄養をとる必要があることもあります。背骨が曲がる側弯(後側弯)が生まれつき見られることもあり、歩ける子どもでは、歩けなくなる前に側弯が始まるとされています[1]。歩けるようになることが運動の発達のいちばん先の到達点であることが多く、ひとりで歩けるようにならないお子さんもいます[1]。

ベスレムミオパチーの症状

ベスレムミオパチーの症状が出る時期は、生まれつきから成人期の半ばまで幅があります。子どものころには、体のやわらかさや運動の発達の遅れがある方が多いとされます[1]。大人になると、体の付け根の筋力低下で座った姿勢から立ち上がりにくくなり、指を曲げる長い筋肉・肘・アキレス腱の拘縮が目立つようになります[1]。

皮膚・知能・心臓

コラーゲンVIは皮膚にもあるため、皮膚の症状が手がかりになることがあります。GeneReviewsは、毛穴が硬くぶつぶつする毛孔性角化症、盛り上がった傷あと(ケロイド)、薄く広がる傷あとを特徴的な皮膚の所見に挙げています[1]。

知能は正常か、高いとされています[1]。心臓については、ウルリッヒ型でも中間型でも心臓そのものが侵される証拠はなく、ベスレムミオパチーでも心臓の働きは正常とされています[1]。血液検査のクレアチンキナーゼ(CK)は、正常か、少し上がる程度です[1]。CKがとても高い筋ジストロフィーとは、この点でも違います。

福山型先天性筋ジストロフィーとの違い

日本で最も多い先天性筋ジストロフィーは福山型で、ウルリッヒ病はその次に多いと報告されています[2]。福山型はFKTN遺伝子が原因で、脳の発達の異常をともなう病気です。これに対してウルリッヒ病は、知能が保たれ、手先の関節がやわらかすぎることが目立ちます。原因の遺伝子がまったく違うので、調べる遺伝子検査も別になります。

3. 寿命・進行・治療の見通し

ウルリッヒ病は進行性の病気で、10〜11歳ごろまでに歩けなくなり、すべての方で呼吸の力が弱くなっていきます。寿命の見通しを大きく左右するのは、呼吸をどう支えるかです[1]。ベスレムミオパチーは、ゆっくり進むのが特徴です。

ウルリッヒ病は進行性?歩行の見通し

GeneReviewsによると、ウルリッヒ型では、筋力低下と関節の拘縮が進んで、10〜11歳ごろまでに歩けなくなり、移動には常に車椅子が必要になります。中間型では、歩けなくなる時期が平均19歳ごろとされています[1]。難病情報センターも、10歳ごろには自力で歩けなくなるとしています(2026年10月時点で確認)。

寿命は呼吸の管理に左右される

ウルリッヒ型では、呼吸の力が弱くなることがすべての方で起こり、GeneReviewsは、十分な呼吸の補助がないと10代で呼吸不全に至ることがあるとしています[1]。難病情報センターは、10〜20歳ごろから呼吸の能力が徐々に低下し、人工呼吸器が必要になるとしています(2026年10月時点で確認)。

寝ているあいだの呼吸が浅くなると、体重が増えにくくなる大きな原因にもなります[1]。そのためGeneReviewsは、ウルリッヒ型・中間型では、座った姿勢とあおむけの両方で6か月ごとに呼吸機能を調べ、必要に応じてマスク式の人工呼吸(BiPAP)で呼吸を支えることを勧めています[1]。寿命を数字で言い切ることはできませんが、早めに呼吸の変化を見つけて支えることが、見通しを変えるいちばんの手段です。

ベスレムミオパチーの見通し

ベスレムミオパチーは、多くの方が手すりなしで階段を上れるところまで発達し、その後ゆっくり進みます。50歳を超えた方の3分の2以上が、移動に何らかの補助の手段を使っていると報告されています[1]。呼吸の筋肉、とくに横隔膜が弱くなって呼吸の力が落ちることがありますが、夜間の人工呼吸が必要になる方は少なく、必要になっても人生の後半とされています[1]。

治療:根本的な治療はまだないが、できることは多い

難病情報センターは、ウルリッヒ病には根本的な治療法はないとしています(2026年10月時点で確認)。一方で、症状と合併症に合わせたケアで、できることは多くあります。GeneReviewsが挙げているのは、理学療法士・作業療法士による関節のストレッチの指導、水泳や水中運動、重い拘縮に対するアキレス腱の手術、側弯の手術、栄養と体重を保つための胃ろう、そして呼吸の補助です[1]。

COL6A1のイントロンの奥にある変化(後で説明します)については、その変化だけを狙ってスプライシングを直す方法が、細胞を使った研究で効果を示したと報告されています[3]。まだ研究の段階で、治療として使えるものではありません。研究の状況は時期によって変わるため、最新の情報は主治医にご確認ください。

4. 遺伝のしかた:同じ病気でも、ご家族ごとに確率が違う

コラーゲンVI関連ジストロフィーは、顕性(優性)遺伝のことも潜性(劣性)遺伝のこともあり、どちらかによって次のお子さんで同じ病気が起こる確率が大きく変わります。遺伝のしかたは、病名だけでは決まりません。原因の遺伝子の変化と、ご両親の検査の結果を合わせて決まります。

ウルリッヒ病の多くは、お子さんで新しく起きた顕性の変化

GeneReviewsは、ウルリッヒ型と中間型は、典型的にはお子さんで新しく起きた(新生突然変異・de novo)常染色体顕性(優性)の変化によって起こり、潜性遺伝はそれより少ないとしています[1]。日本の研究でも、コラーゲンVIが部分的に欠けていた29人のうち21人で3つの遺伝子のどれかの片方に変化が見つかり、どれも家族歴のない顕性の変化でした[2]。難病情報センターも、ウルリッヒ病の多くは突然変異で生じた変化を1つだけもって発症するとしています(2026年10月時点で確認)。

お子さんで新しく起きた変化だとわかれば、ご両親が何かをしたから起きたわけではないことが、はっきりします。遺伝子の変化は、誰にでも起こりうるものです。

潜性(劣性)遺伝の場合:次のお子さんは4分の1

ウルリッヒ型でも、ご両親がともに片方の遺伝子に変化をもつ保因者で、お子さんが両方を受け継いで発症する常染色体潜性(劣性)遺伝の場合があります。日本の研究では、コラーゲンVIが完全に欠けていた5人全員で、COL6A2かCOL6A3の両方の遺伝子に変化が見つかっています[2]。

この場合、次のお子さんが発症する確率は、妊娠のたびに4分の1です。発症していないきょうだいは、原則として3分の2の確率で保因者です[1]。保因者のしくみは、劣性遺伝(潜性遺伝)とは?保因者の仕組みと子どもへ遺伝する確率で詳しく解説しています。

ベスレムミオパチー:お子さんへは2分の1

ベスレムミオパチーは、多くが常染色体顕性遺伝で、潜性遺伝の例も報告されています[1]。顕性遺伝の場合、親御さんがもっている変化は、お子さん1人ごとに2分の1の確率で受け継がれます[1]。性別には関係しません。

親御さんがモザイクのことがある:次のお子さんは「最大で2分の1」

お子さんで新しく起きた変化に見えても、親御さんが体の一部の細胞だけに同じ変化をもつ「モザイク」のことがあります。GeneReviewsは、顕性のコラーゲンVI関連ジストロフィーでは、親御さんの体細胞モザイクと、それにともなう性腺モザイクはまれではないとしています[1]。親御さんのモザイクが4家族で報告され、性腺モザイクによって異父母きょうだいの2人にウルリッヒ型がくり返し起きた家族も報告されています[4]。

卵子や精子のもとになる細胞(生殖細胞)に変化がある場合、その細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化をもちます。ただ、生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは人によって違い、実際の診療ではわかりません。血液や唾液で測ったモザイクの割合も、生殖細胞の割合の目安にはなりません。そのため、次のお子さんへの確率は「最大で2分の1」と考えます。「新しく起きた変化だから、次は大丈夫」と小さく見積もらないことが大切です。

⚠️ 「親は症状がないから大丈夫」とは言えません

モザイクの親御さんは、症状がないか、ごく軽いことがあります。モザイクの変化は、配列を読む方法によっては見落とされることがあり、次世代シーケンサーで初めて見つかった例も報告されています[4]。お子さんの原因がわかったら、ご両親の検査まで含めて考えることで、次の妊娠の計画が立てやすくなります。

同じ家族でも重さが違うことがある

同じ原因でも症状の重さが人によって違うことを「表現型の多様性」といいます。コラーゲンVI関連ジストロフィーでは、親御さんのモザイクが、家族の中で重さが違う理由のひとつになります[4]。また、変化の種類や場所と重さにはある程度の関係(遺伝子型-表現型相関)があり、たとえばコラーゲンの3本の鎖がらせん状に組み合わさる部分の、グリシンという部品が置き換わる変化は、重くなりやすいとされています[1]。ただし、これだけで一人ひとりの見通しを決めることはできません。

5. どんな人がこの検査を受けるとよいか

お子さんに体のやわらかさと関節の拘縮があり原因を知りたいご両親、指・肘・足首の拘縮がある大人の方、ご家族にこの病気の方がいる方に向く検査です。見た目や家族歴だけでは判断できないことが多いので、迷ったら、まず遺伝カウンセリングで状況をお聞かせください。

お子さんに症状があり、原因を知りたいご両親

  • ●生まれたときから体がやわらかく、肘・膝・股関節が固いのに、手首や指の関節がやわらかすぎる
  • ●先天性の股関節脱臼、斜頸、かかとが後ろに出っぱっている
  • ●運動の発達が遅く、CKは正常か少し高い程度で、知的な発達は保たれている
  • ●筋肉や皮膚の細胞の検査で、コラーゲンVIが少ない・形がおかしいと言われた

原因がわかると、病名・見通し・呼吸や側弯への備え・使える制度が決まります。そして、次のお子さんで同じことが起こる確率と、次の妊娠でどう備えられるかを、具体的に考えられるようになります。原因がわからないままでは、次の妊娠で出生前に調べる的を決められません。

大人になって筋力低下や関節の拘縮がある方

座った姿勢から立ち上がりにくい、指・肘・足首(アキレス腱)が伸びにくい、昔から体が固いと言われてきた、ケロイドができやすい、といった方は、ベスレムミオパチーの可能性があります[1]。原因がはっきりすると、呼吸機能や側弯の定期的な確認など、何に気をつけて過ごせばよいかが決まります。ベスレムミオパチーの多くは顕性遺伝なので、結果はご自身の結婚・妊娠の計画や、お子さん・きょうだいの健康を考える手がかりにもなります。

ご家族にこの病気の方がいる方・妊娠を考えている方

ご家族の中で原因の遺伝子の変化がわかっていると、ほかのご家族は同じ場所を調べることで、自分が変化をもっているかを確かめられます。結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択です。妊娠の前に知っておけば、出生前診断まで計画できます。当院では、羊水検査・絨毛検査も院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。

この検査より別の検査が向いている場合

症状がこの病気らしくない場合や、もっと広く調べたい場合は、次の検査のほうが向いていることがあります。GeneReviewsは、ウルリッヒ型と見分けるべき病気として、COL12A1遺伝子に関係する病気、ほかの先天性筋ジストロフィー、先天性ミオパチー、脊髄性筋萎縮症などを、ベスレムミオパチーでは肢帯型筋ジストロフィーやエメリー・ドレイフス型筋ジストロフィーなどを挙げています[1]。

🔍 症状に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
体の付け根の拘縮と手先のやわらかすぎ、CKが正常〜軽度上昇 このページの検査(COL6A1・COL6A2・COL6A3)
コラーゲンVIの病気が疑わしく、COL12A1まで含めて調べたい VI型コラーゲン異常症NGS遺伝子検査パネル(COL6A1・COL6A2・COL6A3・COL12A1の4遺伝子)
先天性筋ジストロフィーで、脳や目の症状もある ジストログリカン関連先天性筋ジストロフィー遺伝子検査、症候性先天性筋ジストロフィー遺伝子検査
生まれつき体がやわらかいが、関節の特徴がはっきりしない 先天性ミオパチー遺伝子検査パネル
大人で体の付け根の筋力低下が主で、拘縮は目立たない 肢帯型筋ジストロフィーNGS遺伝子パネル検査
筋肉の病気だが型をしぼれない 神経筋疾患遺伝子パネル検査
筋肉以外の症状も多く、病気をしぼれない 全エクソーム検査(WES)

※どの検査が合うかは、症状・診察所見・ご家族の情報で変わります。遺伝カウンセリングで一緒に決めましょう。

\ 原因がわかれば、次の妊娠への備えが具体的になります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

原因がわかったご家族は、羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで院内で相談できます(2025年6月から産婦人科を併設)。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

6. この検査で調べる遺伝子と、わかる病気

この検査では、COL6A1・COL6A2・COL6A3の3つの遺伝子をまとめて調べます。3つのどの遺伝子でも、ウルリッヒ型からベスレムミオパチーまでの幅広い重さの病気が起こり、顕性遺伝のことも潜性遺伝のこともあります[1]。

🧪 ウルリッヒ病・ベスレムミオパチー遺伝子検査で調べる遺伝子

遺伝子 つくるもの 関係する病気 遺伝のしかた
COL6A1 コラーゲンVIのα1鎖 ウルリッヒ病(ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー)、中間型、ベスレムミオパチー 常染色体顕性/常染色体潜性
COL6A2 コラーゲンVIのα2鎖 ウルリッヒ病(ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー)、中間型、ベスレムミオパチー 常染色体顕性/常染色体潜性
COL6A3 コラーゲンVIのα3鎖 ウルリッヒ病(ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィー)、中間型、ベスレムミオパチー 常染色体顕性/常染色体潜性

※対象遺伝子は当院の検査内容(3遺伝子)による。関係する病気と遺伝のしかたはGeneReviews[1]による。

遺伝子の配列は次世代シークエンサーで読みます。読む範囲は、たんぱく質の設計図になる部分(エクソン)と、その境目(スプライス部位)です。GeneReviewsによると、この3つの遺伝子では、原因の99%以上が配列を読む方法で見つかり、遺伝子の一部がまとまって欠ける・重なる変化(欠失・重複)は1%未満です[1]。

この検査では、欠失・重複も調べる料金に含まれています。遺伝子まるごとの欠失・重複は、血液と口の内側の粘膜のどちらの検体でも、2つ以上の続いたエクソンにわたる欠失・重複は血液の検体で調べられます。エクソン1つだけの欠失・重複は、見つかることもありますが、いつも検出できるわけではありません。欠失・重複が見つかったときは、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。

7. この検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、3つの遺伝子のエクソンとその境目にある小さな変化と、まとまった欠失・重複です。一方で、遺伝子検査には必ず限界があります。

  • ●イントロンの奥の変化:エクソンから20塩基より離れたイントロンの奥の変化は、基本的に調べる範囲に入っていません。COL6A1には、イントロンの奥の変化(c.930+189C>T)が余分なエクソン(偽エキソン)を生み出して病気を起こす例があり、GeneReviewsは配列の検査にこの変化を含めるべきとしています[1]。この深部イントロン変異は、コラーゲンVI関連ジストロフィーで最も多い原因のひとつになりつつあると報告されていますが、エクソンとその境目だけを読む通常の解析では見つからない場合があります[3]。
  • ●モザイク:この検査は、体の一部の細胞にだけある変化(モザイク)を見つけるようには作られていません。コラーゲンVI関連ジストロフィーでは親御さんのモザイクがまれではないため[1]、ご両親の結果の読み方には注意が必要です。
  • ●調べられない種類の変化:染色体の組み換わり(転座・逆位)、繰り返し配列が長くなる変化、遺伝子の働きを調節する領域の多くの変化は、この検査では見つかりません。よく似た配列(偽遺伝子など)があると、まれに判定が難しくなることがあります。
  • ●調べていない遺伝子:この検査はCOL6A1・COL6A2・COL6A3の3遺伝子です。COL12A1など、ほかの遺伝子は含まれていません。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうか、まだ判断できない変化が見つかることがあります。
  • ●陰性でも否定はできません:原因が見つからなくても、この検査で検出できない変化が残っている可能性や、別の病気の可能性があります。

8. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。陽性・陰性・VUSのそれぞれで、次にできることが違います。

陽性だったとき:診断の確定と、呼吸・側弯への備え

原因の変化が見つかると、病名がはっきりし、何に気をつけて過ごせばよいかが決まります。GeneReviewsは、ウルリッヒ型・中間型では6か月ごとの呼吸機能の検査(座った姿勢とあおむけ)、年1回の心臓の確認、6か月ごとのリハビリと栄養の評価を、ベスレムミオパチーでは年1回の呼吸機能検査、側弯の確認、心臓の検査を勧めています[1]。指定難病などの制度を使うときにも、原因が確定していることが手がかりになります(第9章)。

次のお子さんの確率と、次の妊娠への備え

陽性だったときは、次にご両親が同じ変化をもっているかを調べることで、遺伝のしかたが決まり、次のお子さんの確率がわかります。

  • ●変化が1つで、ご両親にない(新しく起きた変化):確率は低くなりますが、ゼロではありません。親御さんの性腺モザイクがありうるため、最大で2分の1と考えて計画します(第4章)。
  • ●変化が1つで、親御さんのどちらかがもっている(顕性遺伝):次のお子さんへは2分の1です。
  • ●両方の遺伝子に変化があり、ご両親が保因者(潜性遺伝):次のお子さんは4分の1です。

GeneReviewsは、ご家族の原因の変化がわかっていれば、リスクのある妊娠で出生前検査が可能としています[1]。当院では、羊水検査・絨毛検査を院内で行っています(2025年6月から産婦人科を併設)。原因がわかっていることが、次の妊娠で出生前診断を計画するための出発点になります。どの選択(調べる・調べない、出生前診断を受ける・受けない)も尊重します。

ご家族(きょうだい・親戚)が検査を受けるとき

ご家族の中で原因がわかっていれば、ほかのご家族は同じ場所を調べることで、変化をもっているかを確かめられます。潜性遺伝の場合、発症していないきょうだいが将来、結婚・出産を考えるときに、保因者かどうかを知る手がかりになります。顕性遺伝のベスレムミオパチーでは、症状の軽いご家族が、自分も同じ変化をもっていると気づくきっかけになることもあります。

陰性だったとき

3つの遺伝子に原因が見つからなかった場合でも、この病気が否定されたわけではありません(第7章)。症状からこの病気が強く疑われるときは、イントロンの奥の変化やモザイクも考えて、次の検査を相談します。症状に合わせて、ほかの筋疾患のパネル検査や全エクソーム検査を考えることもあります。全エクソーム検査でも、全員に診断がつくわけではありません。日本の未診断疾患イニシアチブ(IRUD)では、全エクソーム解析を終えた5,136家系のうち、診断がついたのは2,247家系(43.8%)でした[5]。陰性でも、次の選択肢はあります。

意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき

VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査や出生前診断に使ったりはしません。ご両親の検査や、研究が進むことで、のちに意味がはっきりすることもあります。当院のオプションには、報告からVUSを除く「VUS除外」(無料)もあります。結果の伝え方については、当院の二次的所見の開示方針もあわせてご覧ください。

妊娠を考えている方:保因者検査と出生前診断

ご家族で潜性遺伝の原因がわかっている場合、パートナーの方がその遺伝子の保因者かどうかも、次のお子さんの確率に関わります。拡大版保因者スクリーニングでは、女性版1009遺伝子と男性版911遺伝子にCOL6A2が含まれていますが、COL6A1・COL6A3は含まれていません。女性版787遺伝子には、3つとも含まれていません(2026年10月時点、各ページの遺伝子一覧で確認)。ご家族の原因がわかっている場合は、その遺伝子を調べる方法を遺伝カウンセリングでご提案します。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」もあります(対象の遺伝子は一覧でご確認ください)。

9. 日本の制度(2026年10月時点)

ウルリッヒ病は指定難病29です。また、小児慢性特定疾病の対象疾病に「ウルリヒ(Ullrich)型先天性筋ジストロフィー(類縁疾患を含む。)」が掲載されています。小児慢性特定疾病情報センターの解説では、コラーゲンVIの異常によって重症型のウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーと軽症型のベスレム型ミオパチーが生じる、と説明されています(いずれも2026年10月時点で確認)。

ベスレムミオパチーが指定難病29の対象に含まれるかは、難病情報センターのウルリッヒ病のページには書かれていません。医療費の助成を受けるには、それぞれの制度の認定の条件を満たし、申請する必要があります。認定の基準や申請の方法は、難病情報センター・小児慢性特定疾病情報センターや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。当院のこの検査は自費診療で、保険は使えません。

10. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は税込330,000円で、結果までは2〜3週間です。唾液・口の内側の粘膜・血液のどれでもオンライン診療で受けられます。オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただく流れです。

ご予約
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遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
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検体の採取唾液・粘膜・血液
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結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
対象遺伝子 COL6A1・COL6A2・COL6A3(3遺伝子)
検査費用 税込330,000円(塩基配列と欠失・挿入の解析を含む)
結果までの期間 2〜3週間
オプション 至急(結果までの期間が約7日短くなります):55,000円/VUS除外:無料
検体 血液(EDTA採血管4ml×2本)、抽出DNA(EBバッファー中3μg)、口の内側の粘膜(頬粘膜スワブ)、唾液(採取キットをお送りします)
オンライン診療 唾液・口の内側の粘膜・血液のいずれも可能。血液の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。

オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。検体の採取キットは、検査料金をお支払いいただいたあとにお送りします。ご自身の判断で先に検体を採取しないでください。検体の取り違えを防ぎ、検査に使える品質を保つため、キットの説明に沿って採取していただく必要があります。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。遺伝カウンセリングについては、遺伝カウンセリングとはでも解説しています。

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臨床遺伝専門医が常駐し、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明してからマイページにアップします。オンライン診療でも受けられます。

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11. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「新しく起きた変化だから大丈夫」では、次の計画は立てられない】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

ウルリッヒ病の多くは、お子さんで新しく起きた変化によるものです。原因がわかれば、それはご両親のせいではないことがはっきりします。一方で、親御さんが体の一部の細胞にだけ同じ変化をもつモザイクのことがあり、症状のない親御さんでも、次のお子さんで同じことが起こる可能性は残ります。私は、この可能性を小さく見積もらないことが、次の妊娠を考えるご両親への誠実さだと考えています。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。たとえば、きょうだいのお子さんの病気をきっかけに念のため検査を受けた方に、まったく別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞だけにある状態(モザイク)で見つかったことがあります。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞にもその変化があれば、お子さんが発症することがある病気でした。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。原因を知ったうえで次の妊娠を考えたいご両親には、羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで、当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. ウルリッヒ病は進行性ですか?

はい。遺伝性疾患の解説書(GeneReviews)では、ウルリッヒ型先天性筋ジストロフィーは筋力低下と関節の拘縮が進んで10〜11歳ごろまでに歩けなくなり、すべての方で呼吸の力が弱くなっていくとされています。ベスレムミオパチーはゆっくり進み、50歳を超えた方の3分の2以上が移動に何らかの補助の手段を使っていると報告されています。

Q2. ウルリッヒ病は日本に何人くらいいますか?

難病情報センターは、報告されている患者さんの数を約300人とし、実際にはもっと多い可能性があるとしています(2026年10月時点)。日本では、福山型先天性筋ジストロフィーに次いで2番目に多い先天性筋ジストロフィーと報告されています。

Q3. ウルリッヒ病の原因は何ですか?

筋肉の土台のたんぱく質であるコラーゲンVIをつくる、COL6A1・COL6A2・COL6A3の3つの遺伝子のどれかの変化です。多くはお子さんで新しく起きた顕性の変化によるもので、ご両親とも保因者の潜性遺伝の場合もあります。

Q4. ウルリッヒ病の平均寿命は?

寿命を数字で言い切ることはできません。寿命の見通しを大きく左右するのは呼吸の管理です。GeneReviewsは、十分な呼吸の補助がないと10代で呼吸不全に至ることがあるとし、6か月ごとの呼吸機能の検査と、必要に応じたマスク式の人工呼吸で呼吸を支えることを勧めています。

Q5. ウルリッヒ病は治りますか?

難病情報センターは、根本的な治療法はないとしています(2026年10月時点)。一方で、関節のストレッチなどのリハビリ、側弯やアキレス腱の手術、栄養の管理、呼吸の補助など、症状と合併症に合わせたケアでできることは多くあります。一部の原因に対しては研究が進められていますが、まだ治療として使える段階ではありません。

Q6. ウルリッヒ病は指定難病ですか?

はい。ウルリッヒ病は指定難病29です。小児慢性特定疾病の対象疾病にも「ウルリヒ(Ullrich)型先天性筋ジストロフィー(類縁疾患を含む。)」が掲載されています(2026年10月時点)。医療費の助成を受けるには、それぞれの制度の認定の条件を満たす必要があります。

Q7. 筋ジストロフィーは子どもに遺伝しますか?

型と原因によって違います。コラーゲンVI関連ジストロフィーでは、顕性遺伝ならお子さんへは2分の1、ご両親とも保因者の潜性遺伝なら次のお子さんは4分の1です。お子さんで新しく起きた変化に見えても、親御さんがモザイクのことがあるため、次のお子さんの確率は最大で2分の1と考えます。どれに当たるかは、遺伝子検査とご両親の検査でわかります。

Q8. ウルリッヒ病の遺伝子検査は何科で受けられますか?

症状の診察やリハビリ・呼吸の管理は、主治医のもとで続けます。原因の遺伝子を調べ、ご家族への遺伝や次の妊娠について相談したいときは、臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングを受けられる施設が向いています。当院では、オンライン診療でもこの検査を受けられます。

🧬 一度の検査で、ご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。ウルリッヒ病・ベスレムミオパチーの原因がわかれば、呼吸や側弯への備えだけでなく、次のお子さんの確率や、ご家族の検査、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

  • [1] Foley AR, Mohassel P, Donkervoort S, Bolduc V, Bönnemann CG. Collagen VI-Related Dystrophies. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2004 (Updated 2021 Mar 11). [NCBI Bookshelf NBK1503]
  • [2] Okada M, Kawahara G, Noguchi S, Sugie K, Murayama K, Nonaka I, et al. Primary collagen VI deficiency is the second most common congenital muscular dystrophy in Japan. Neurology. 2007;69(10):1035-1042. [DOI: 10.1212/01.wnl.0000271387.10404.4e]
  • [3] Bolduc V, Foley AR, Solomon-Degefa H, Sarathy A, Donkervoort S, Hu Y, et al. A recurrent COL6A1 pseudoexon insertion causes muscular dystrophy and is effectively targeted by splice-correction therapies. JCI Insight. 2019;4(6). [DOI: 10.1172/jci.insight.124403]
  • [4] D’Amico A, Fattori F, Tasca G, Petrini S, Gualandi F, Bruselles A, et al. Somatic mosaicism represents an underestimated event underlying collagen 6-related disorders. Eur J Paediatr Neurol. 2017;21(6):873-883. [DOI: 10.1016/j.ejpn.2017.07.009]
  • [5] Takahashi Y, Date H, et al.; IRUD Consortium. Six years’ accomplishment of the Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases: nationwide project in Japan to discover causes, mechanisms, and cures. J Hum Genet. 2022;67(9):505-513. [DOI: 10.1038/s10038-022-01025-0]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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