この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)
ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。
記事の作り方(編集方針)

不整脈源性右室心筋症(ARVC・不整脈原性右室心筋症)は、心臓の筋肉が少しずつ脂肪や線維に置き換わり、命にかかわる不整脈が起こりやすくなる遺伝性の心筋症です。若い人の突然死の原因の1つとして知られていますが、早く知れば、運動の仕方や定期検査、治療で備えることができます。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査でわかったことは、ご自身の健康管理だけでなく、ご家族の検査や、これからの結婚・妊娠の計画にも、ずっと使える情報になります。このページでは、症状・遺伝のしかた・治療と運動の考え方と、46遺伝子を一度に調べる遺伝子検査でわかることを、臨床遺伝専門医が解説します。
⏱️ 30秒でわかる要約
🧬 Q. ARVCとは?この検査で何がわかりますか?
ARVCは、心筋が脂肪や線維に置き換わって心室の不整脈が起こりやすくなる遺伝性の心筋症です。この検査では、デスモソームの遺伝子(PKP2・DSPなど)を中心に、ほかの心筋症・不整脈の遺伝子も含めた46遺伝子を一度に調べ、原因の変化を探します。
🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?
ARVCと診断された方・疑われている方、ご家族にARVCの方や若いうちに突然亡くなった方がいる方、結婚や妊娠を考えていて家族歴が気になる方です。運動中の失神などの症状がある方は、まず循環器内科を受診してください。
🧬 Q. 費用・日数・検体は?
検査費用は330,000円(税込)、結果までは2〜3週間です(至急オプション55,000円で約7日短縮)。血液・唾液・頬粘膜で検査でき、オンライン診療にも対応しています。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。
🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?
結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因の変化が見つかれば、ご家族(ご両親・きょうだい・お子さん)が同じ変化をもっているかを調べられるようになります。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。
1. 不整脈源性右室心筋症(ARVC)とは
不整脈源性右室心筋症(ARVC)は、心臓の筋肉(心筋)が少しずつ脂肪や線維(かたい組織)に置き換わり、命にかかわる心室の不整脈が起こりやすくなる、遺伝性の心筋症です[1]。主に右心室に起こり、若い人や運動選手の突然死の原因になりうることが知られています[1]。一方で、早く見つけて運動の仕方を見直したり、必要に応じて植込み型除細動器(ICD)などの治療を受けたりすることで、突然死に備えることができる病気でもあります[2][3]。
「源」「原」「ARVC」:呼び方の違い
日本語では「不整脈源性右室心筋症」と「不整脈原性右室心筋症」の2つの書き方が使われていますが、同じ病気です。英語の Arrhythmogenic Right Ventricular Cardiomyopathy の頭文字をとってARVC、古くは「異形成(dysplasia)」と呼ばれていたためARVDともいいます。最近は、左心室にも広がる型を含めて「不整脈原性心筋症(ACM)」とまとめて呼ぶこともあります[2]。このページでは、ARVCとして説明します。
心臓の中で起きていること:デスモソームの弱さ
心筋の細胞どうしは、「デスモソーム」という接着の装置でしっかりつながっています。ARVCは、このデスモソームの病気と位置づけられており、心筋の細胞が失われて、右心室の心筋が脂肪や線維に置き換わっていくのが特徴です[1]。置き換わった部分は電気がうまく伝わらないため、心室頻拍などの不整脈が起こりやすくなります。
💡 用語解説:心筋症と不整脈
心筋症は、心臓の筋肉そのものに異常が起こる病気の総称で、ARVCのほかに、心臓の壁が厚くなる肥大型心筋症、心臓が大きくなって動きが弱まる拡張型心筋症などがあります。不整脈は心臓のリズムが乱れる状態で、心室から起こる速い不整脈(心室頻拍・心室細動)は、突然死につながることがあります。病気の詳しい解説は不整脈原性右室心筋症(ARVC)総論にまとめています。
どれくらいの人に、何歳ごろ起こるか
小児慢性特定疾病情報センターの解説では、発生頻度は5,000人に1人といわれ、30歳前後での発症が多く、子どもでの発症は少ないとされています。2019年の米国不整脈学会(HRS)などの専門家合意では、ARVCは年齢とともに発症する人が増え、症状が出はじめるのは20〜30歳代が一般的で、10歳未満で病気が現れることはきわめてまれとされています[2]。
つまり、原因の変化を生まれつきもっていても、子どものうちは心臓に異常が見られないことが多く、大人になるにつれて病気が現れてくる、という経過をたどります。症状が出る前の時期があることが、ご家族の検査や定期検査に意味がある理由です。
2. 症状:動悸・失神、気づかないまま進むことも
ARVCでは、動悸や疲れやすさがみられることがありますが、症状がないまま進むこともあり、若い人の突然死の原因になりうる病気です(小児慢性特定疾病情報センターの解説)。欧米で1,001人を追った研究では、最初に受診した患者さん(発端者)の61%が、持続する心室の不整脈をきっかけに見つかっていました[4]。
心電図では、右胸の誘導でのT波の逆転、QRS波のあとの小さな波(イプシロン波)、左脚ブロック型の心室頻拍がみられることがあり、心臓超音波・MRI・CTでは、右心室のふくらみや動きの低下がみられます(小児慢性特定疾病情報センターの解説)。こうした所見は、診察と検査で見つかるもので、ご自身では気づけないことも少なくありません。
⚠️ 運動中の失神・強い動悸は、すぐに受診を
運動中に気を失った、胸がドキドキして倒れそうになった、という症状は、ARVCに限らず心臓の病気のサインのことがあります。遺伝子検査を待たずに、まず循環器内科を受診してください。遺伝子検査は、診察・心電図・心臓の画像検査とあわせて使う検査です。
3. 原因と遺伝:子どもに遺伝する確率は?
ARVCの多くは、親から子へ2分の1の確率で受け継がれる常染色体顕性(優性)遺伝の病気です。ただし、原因の変化を受け継いでも発症しない人や、症状がごく軽い人もいることがわかっています[2]。
原因になる遺伝子:デスモソームの遺伝子が中心
ARVCの原因として確かな根拠があるのは、PKP2・DSP・DSG2・DSC2・JUP・TMEM43の6遺伝子(根拠は「確定的」)と、DES・PLNの2遺伝子(「中程度」)の、あわせて8遺伝子です。国際的な専門家グループ(ClinGen)が、ARVCとの関係が報告されていた26遺伝子を評価し直したところ、残る18遺伝子は根拠が限られているか、根拠がないと判断されました。RYR2は、ARVCの原因遺伝子としては否定されています[5]。
同じ評価で、ClinVar(遺伝子の変化のデータベース)に病的または病的の可能性が高いと登録されたARVCの変化のうち97.4%(450件)がデスモソームの遺伝子にあり、根拠が限られた遺伝子にあったのは1.1%(5件)だけでした[5]。欧米で1,001人を追った研究では、ARVCの発端者の63%(439人中276人)で原因の変化が見つかっています[4]。逆にいえば、ARVCと診断されていても、原因の変化が見つからない方もいます。
常染色体顕性遺伝:お子さんへは2分の1。ただし発症しない人もいる
常染色体顕性(優性)遺伝では、対になった2本の遺伝子のうち1本に原因の変化があれば発症しうるため、お子さんに受け継がれる確率は、お子さん1人ごとに2分の1です。性別には関係しません。
一方で、ARVCは、原因の変化をもっていても発症しない人がいる(浸透率が100%ではない)、同じ変化でも症状の重さが人によって大きく違う(表現型の多様性)、という特徴をもつ病気です[2]。欧米の研究では、ARVCの発端者のご家族562人のうち、ARVCと診断されたのは37%(207人)で、ご家族の約3分の1にとどまっていました。原因の変化をもつご家族は、もたないご家族より、診断基準を満たす割合(40%と18%)や、持続する心室の不整脈が起こる割合(11%と1%)が高いと報告されています[4]。原因の変化をもっていても発症しない方がいる一方で、もっていれば発症しやすくなる、ということです。
⚠️ 「自分は症状がないから、子どもも大丈夫」とは言えません
親御さんが無症状で気づいていなくても、同じ変化を受け継いだお子さんが同じように無症状とは限りません。ARVCでは、同じ家族の中でも症状の出方に大きな差があり、ご家族では発端者より症状が軽いことが多いとされています[2]。症状の有無だけで判断せず、知ったうえで計画することに意味があります。
まれな潜性遺伝の型:ナクソス病・カルバハル症候群
ARVCには、両親からそれぞれ1つずつ変化を受け継いだときに発症する常染色体潜性(劣性)遺伝の型もあります。JUP遺伝子によるナクソス病と、DSP遺伝子によるカルバハル症候群がその代表です[2]。どちらも心臓だけでなく皮膚や髪にも症状が出る型で、DSP遺伝子による型は、OMIMに「羊毛のように縮れた髪と、手足の皮膚が厚くなる角化症を伴う心筋症」として登録されています。この型では、ご両親はふつう症状のない保因者で、次のお子さんが発症する確率は4分の1になります。
4. 診断・治療・運動・見通し
どうやって診断するか:遺伝子の結果も診断基準の1つ
ARVCは、1つの検査だけでは診断できず、心電図・不整脈・心臓の画像・組織・家族歴・遺伝子の結果などを組み合わせた国際的な診断基準(2010年改訂タスクフォース基準)で判断します。この基準では、ARVCに関係する病的な変化が見つかることが、家族歴の項目の「大基準」の1つになっています[6]。つまり、遺伝子検査の結果は、診断を確かめる手がかりの1つになります。
2019年のHRSの専門家合意は、ARVCと診断された方(亡くなったあとに診断された方を含む)について、確立した原因遺伝子を調べる遺伝子検査を行うことを、もっとも強い推奨(クラスI)としています[2]。
治療で目指すこと:ARVCは治るのか
ARVCの治療の中心は、命にかかわる不整脈と突然死に備えることと、心不全の悪化を防ぐことです。小児慢性特定疾病情報センターの解説では、不整脈には抗不整脈薬(β遮断薬など)、植込み型除細動器(ICD)、カテーテルアブレーションが検討され、心不全には心不全の薬を使い、それでも改善しない場合は心臓移植が検討されるとされています。HRSの専門家合意でも、ICDを入れた患者さんで生存率が高かったことが示されています[2]。
これらは不整脈や心不全に備えるための治療で、心筋が脂肪や線維に置き換わっていく変化そのものを元に戻す治療ではありません。そのため、「治る」というより、「早く見つけて、突然死に備えながら付き合っていく病気」と考えるのが実際に近いと、臨床遺伝専門医として考えています。どの治療が必要かは、循環器内科の主治医が、不整脈の起こり方や心臓の働きを見て判断します。
運動・スポーツはできるか
ARVCでは、激しい運動や持久力系の運動が、病気の現れ方と不整脈のリスクを高めることがわかっています。デスモソームの遺伝子の変化をもつ87人を調べた米国の研究では、持久力系のスポーツをしていた人は、症状が出た年齢が若く(平均30.1歳と40.6歳)、ARVCの診断基準を満たす割合も高い(82%と35%)結果でした。運動量が多い人ほど診断基準を満たしやすく、心室の不整脈や心不全が起こらずに過ごせる割合も低くなっていました[3]。
同じ研究では、運動量がもっとも多かった人たちのうち、運動を減らした人で心室の不整脈のリスクが低くなっていました[3]。これは、遺伝子の結果を知ることで、症状が出る前から運動の仕方を見直すという具体的な対策がとれる、ということでもあります。どの程度の運動まで続けてよいかは、心臓の状態によって違うので、循環器内科の主治医とご相談ください。
見通し(予後)と日本の制度(2026年10月時点)
欧米で1,001人を追った研究では、全体として、心臓の病気による死亡は6%、心臓移植が必要になったのは4%と低い結果でした。ICDを入れていない発端者では63人中10人が突然死したのに対し、ICDを入れた発端者では335人中2人でした[4]。早く見つけて、必要な人がICDなどの治療を受けることで、見通しは変わりうるといえます。
日本の制度では、「不整脈源性右室心筋症」は小児慢性特定疾病の対象疾病(慢性心疾患)に掲載されています(2026年10月時点で確認)。医療費の助成を受けるには、認定の基準を満たして申請する必要があります。大人の方の医療費助成(指定難病など)の扱いや申請の方法は、主治医やお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
5. どんな人がこの検査を受けるとよいか
ARVCと診断された方・疑われている方と、ご家族にARVCや若いうちの突然死の方がいる方に向く検査です。病名と原因がわかると、受けるべき検査、運動の仕方、治療の選び方が決まり、ご家族が検査を受けるための手がかりにもなります[7]。
ARVCと診断された方・疑われている方
心電図や心臓の画像検査でARVCと診断された方、またはARVCが疑われている方は、原因の遺伝子を調べることで、診断を確かめる手がかりが増えます(第4章)。2019年のHRSの専門家合意も、ARVCと診断された方の遺伝子検査を強く勧めています[2]。原因の変化がわかると、病名を確かめられるだけでなく、ご家族の検査ができるようになります。
- ●右心室から出る心室頻拍・心室期外収縮を指摘された方
- ●運動中や運動のあとに、動悸・めまい・失神を起こしたことがある方(まず循環器内科での診察を)
- ●心臓の画像検査で、右心室の拡大や動きの低下を指摘された方
ご家族にARVCの方・若いうちに突然亡くなった方がいる方
ご家族にARVCの方がいる場合、最初に、発症しているご家族(発端者)の原因の変化を確かめ、そのうえでほかのご家族が同じ変化をもっているかを調べるのが基本の流れです[2]。ご本人に症状がない場合、この検査は発症前の検査(予測的検査)になります。
当院は、ライフステージごとに患者さんの人生をサポートするという考え方で診療しており、知りたいと願う方を拒むことはしません。遺伝カウンセリングで十分に考えたうえで、ご本人が知りたいと決めた場合は、その意思を尊重して検査まで行います。知らないでいる選択も、同じように尊重します。結果を知ったあとの気持ちの変化は、陽性でも陰性でも起こりえます。当院では、結果をお伝えしたあとも、遺伝カウンセリングで相談を続けていただけます。
先が見えないまま過ごすより、わかったうえで、運動との付き合い方、仕事、結婚や出産、ご家族との話し合いなど、これからの人生を計画したいと考える方もいます。英国でハンチントン病の発症前検査を受けた人の理由として最も多かったのは「不確実さを減らすため」(70.5%)でした[8]。病気は違いますが、「知って計画を立てたい」という思いは、ARVCのご家族にも通じるものです。しかもARVCは、知ったあとに運動の仕方や定期検査という具体的な対策がとれる病気です[2]。
お子さんの検査について、日本医学会のガイドライン(2022年改定)は、成年期以降に発症する病気の未成年者への発症前の検査は、原則として本人が成人して自分で判断できるまで延期すべきとする一方で、未成年期に発症する病気で、発症前に診断することが健康管理上大きく役立つと予測される場合は、ご両親などの代わりの同意で行えるとしています。HRSの専門家合意は、ARVCのご家族(第1度近親者)に、10〜12歳から1〜3年ごとに心電図・心臓の画像などの診察を受けることを勧めています[2]。お子さんの検査をいつ、どのように考えるかは、この考え方を踏まえて、遺伝カウンセリングでご相談ください。
結婚・妊娠を考えている方
結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択です。ARVCの当事者の方にとっても、きょうだいにARVCの方がいる方にとっても、ご自身が原因の変化をもっているかを妊娠の前に知っておくと、選べることが増えます。妊娠したときの出生前診断や、海外でのPGT-M(着床前遺伝学的検査)を考えるときも、出発点は「ご家族の原因の変化がわかっていること」です(第8章)。
この検査より別の検査が向いている場合
ARVCが疑われているなら、まずこの検査です。ただし、症状や心臓の所見によっては、次の検査のほうが向いていることがあります。比べているのは検査の種類で、どれも当院で受けられます。
ご家族で原因の変化がすでにわかっている場合は、その変化を調べることが目的になります。どの検査で調べるのがよいかは、ご家族の結果をお持ちいただき、遺伝カウンセリングでご相談ください。
6. 調べる46遺伝子と、それぞれの遺伝子でわかる病気
この検査では、ARVCの原因として報告されている遺伝子に加えて、ほかの心筋症や遺伝性の不整脈の遺伝子も含めた46遺伝子を一度に調べます。ARVCは、症状や検査の所見がほかの心筋症・不整脈の病気と重なることがあるため、幅広く調べることで、見分ける手がかりになります。
ただし、表の46遺伝子がすべてARVCの原因というわけではありません。ARVCの原因として確かな根拠があるのは、①の表のPKP2・DSP・DSG2・DSC2・JUP・TMEM43と、②の表のDES・PLNの8遺伝子です[5]。そのほかの遺伝子は、ほかの心筋症や遺伝性不整脈の原因として知られている遺伝子で、ARVCとよく似た症状の病気を見分けるために含まれています。たとえば③の表のRYR2はARVCの原因としては否定されていますが、カテコラミン誘発多形性心室頻拍の原因遺伝子です。
🧬 ① ARVCの原因として報告されている遺伝子(デスモソームなど)(8遺伝子)
🧬 ③ 不整脈(イオンチャネルなど)の遺伝子(24遺伝子)
※病名と遺伝のしかたは、OMIM(ヒトの遺伝性疾患のデータベース)の遺伝子と病気の対応にもとづきます(2026年10月時点)。1つの遺伝子が複数の病気に関係することがあり、表には主なものを載せています。「登録なし」は、OMIMにその病気の遺伝のしかた、または病名の登録がないものです。
7. この検査でわかること・わからないこと
この検査でわかるのは、46遺伝子の、たんぱく質を作る部分(エクソン)とその境目に起きた、小さな変化(1文字の変化や、小さな欠失・挿入)です。次世代シーケンサーという装置で遺伝子の配列を読み、ほぼすべての領域(99%以上)を、20回以上重ねて読む精度で調べます。一方で、遺伝子検査には必ず限界があります。
- ●大きな欠失・重複:欠失・重複の解析を行う場合、遺伝子1つ分の大きさ(頬粘膜・血液)や、連続した2つ以上のエクソンの大きさ(血液のみ)の変化を見つけられます。エクソン1つ分の小さな欠失・重複は、見つかることもありますが、ふつうは検出できません。見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。
- ●調べられない種類の変化:染色体の一部の入れ替わり(転座・逆位)、同じ配列のくり返しが伸びる変化、遺伝子のスイッチの部分(プロモーター)の多く、エクソンから離れた場所(20塩基より奥)の変化は調べられません。
- ●よく似た配列がある場所:よく似た配列(偽遺伝子など)がある場所では、解析の工夫をしても、変化の見つけにくさが残ることがあります。読み取りの質が低かった変化は、別の方法(サンガー法)で確かめます。
- ●モザイク:体の一部の細胞にだけ変化がある状態(モザイク)を見つけることは、この検査の目的に含まれていません。腫瘍の組織を調べる検査にも使えません。
- ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうか、今の知識では判断できない変化が見つかることがあります(第8章)。
- ●陰性でもARVCは否定できません:病的な変化が見つからなくても、ARVCではないとは言えません。ARVCの発端者でも、原因の変化が見つかるのは研究によって6割ほどで[4]、まだ見つかっていない原因や、この検査で調べられない種類の変化が残る可能性があります。
8. 結果が出たあと
結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。病的な変化が見つかったとき・見つからなかったとき・VUSのときで、次にできることが違います。
病的な変化が見つかったとき:診断と、ご家族の検査
原因の変化が見つかると、診断を確かめる手がかりになり(第4章)、運動の仕方や定期検査の計画を、ご自身の結果にもとづいて考えられるようになります。名前がつくと、次の一手が決まります。エクソーム・ゲノム検査の研究を系統的にまとめた報告では、167件の研究のうち95%で、患者さんやご家族の診療方針に何らかの変化があったとされています[7](対象はARVCではなく、先天異常や発達の遅れのある方の研究です)。
あなたの1回の検査が、ご家族を守る手がかりになります。常染色体顕性遺伝のARVCでは、ご両親・きょうだい・お子さん(第1度近親者)が、それぞれ2分の1の確率で同じ変化をもっている可能性があります。発端者で病的または病的の可能性が高い変化が見つかったら、ご家族は同じ変化だけを調べる検査(カスケード検査)を受けられるようになります[2]。ご家族の検査に使うのは、病的または病的の可能性が高い変化だけで、意義がまだわからない変化(VUS)は使いません[2]。
HRSの専門家合意は、病的な変化がわかっているご家族で、その変化をもっておらず心臓の診察も正常だった方は、症状が出たら受診するよう伝えたうえで、定期的な検査から外れることも妥当でありうる、としています[2]。ご家族の誰かが「変化をもっていない」とわかることにも、大きな意味があります。当院では、ご家族の遺伝子検査も、遺伝カウンセリングのうえでお受けしています。
病的な変化が見つからなかったとき
病的な変化が見つからなかった場合も、ARVCを否定することはできません(第7章)。症状や心臓の所見に合わせて、心臓の定期的な検査を続けることが大切です。ご家族の検査は、発端者で原因の変化がわかっていないとできないため、ご家族は遺伝子検査ではなく、心電図や心臓の画像などの診察で経過をみることになります。症状によっては、より広く調べる遺伝性不整脈パネル(77遺伝子)や全エクソーム検査を考えます。研究が進めば、同じデータを解析し直して新しくわかることもあります。
意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき
VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査に使ったりはしません[2]。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。目的と別の病気の原因が見つかった場合の扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。
妊娠・出産を考えている方へ
ご家族でARVCの原因の変化がわかっていれば、妊娠したときに赤ちゃんで同じ変化があるかを調べることができます。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。当院では、絨毛検査・羊水検査を院内で行っています(2025年6月から産婦人科を併設)。ARVCは大人になってから発症することが多い病気のため、出生前診断をどのように考えるかは、病気の見通しや国内の指針を踏まえて個別に判断します。出生前診断ができるかも含めて、妊娠を考えている段階からご相談ください。
なお、この検査の46遺伝子のうち、LMNAは当院のNIPTのダイヤモンドプランとインペリアルプランで、KCNJ2はインペリアルプランで調べられます。これらのプランは、赤ちゃんに新しく起きた変化(de novo)による単一遺伝子の病気を調べるもので、当院のNIPTは妊娠9週から、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。陽性の場合の確定検査(羊水検査・絨毛検査)も院内で受けられます。ほかの44遺伝子は、当院のNIPTでは調べられません。詳しくはNIPTのトップページをご覧ください。
ナクソス病・カルバハル症候群のような潜性遺伝の型や、X連鎖のEMD遺伝子の病気では、パートナーの方の検査も意味をもちます。妊娠前のご夫婦の検査には拡大版保因者スクリーニングがあります(対象の遺伝子は一覧でご確認ください)。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」もあります(単独では受けられません)。
海外でPGT-M(着床前遺伝学的検査)を考えている方へ:英語の検査結果をお渡しできます
当院には、「海外でPGT-Mを受けたい」というお問い合わせが多く寄せられています。当院では、海外でPGT-Mを受けるときに使える英語の検査結果をお渡しできます。英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。なお、当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。当院でできるのは、原因の遺伝子の確定、英語の検査結果のご用意、遺伝カウンセリング、ご家族の遺伝子検査、妊娠後の絨毛検査・羊水検査(院内)です。
PGT-Mは、体外受精でできた受精卵(胚)の一部の細胞を調べ、ご家族でわかっている遺伝子の変化を受け継いでいない胚を選んで子宮に戻す検査です。欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)の指針[9]によると、準備には次の3つが必要です。
- ●病気の原因と確かめられた遺伝子の変化:可能な限り、その変化を確かめておくことが勧められています。
- ●変化の内容が書かれた元の報告書:どの遺伝子のどの変化かが書かれた報告書を、認定を受けた検査室から取り寄せることが勧められています。
- ●ご家族の検体:下で詳しくご説明します。
受精卵から取れるDNAはごくわずかで、変化を直接読むだけでは、2本あるうちの片方が読み取れない「アレルドロップアウト」などで判定を誤るおそれがあります。そのため、変化のある場所の両側にある目印(STR・SNPなどの多型マーカー)を使って、「変化をもつ染色体」を家系の中でたどる方法(ハプロタイプ解析)を組み合わせます[9]。どちらの染色体に変化が乗っているかを決めるには、ご夫婦に加えて、病気の有無がわかっている血縁者のDNAが必要です。ARVCのような顕性遺伝の病気では、指針の目安は「患者さん少なくとも1人(できれば2人)、および/または発症していない方1人」です[9]。
ご本人の検査結果だけでは、PGT-Mの準備はふつう整いません。血縁者がいない場合について、指針は、ご夫婦で目印を調べたうえで、治療周期の受精卵や1個の精子を調べて変化の乗った染色体を決める方法を挙げていますが、できるかどうかは施設や家系の状況で大きく変わり、受けられないこともあります[9]。海外でPGT-Mを考えている方は、ご本人の検査の段階から、検査に協力していただけるご家族(とくに同じ変化をもつ方)がいるかを考えておくことが大切です。当院では、ご家族の遺伝子検査も、遺伝カウンセリングのうえでお受けしています。家族の検体が必要な理由は、PGT-Mはなぜ本人だけでは検査できないのかでも解説しています。
臨床遺伝専門医としての判断を添えると、意義がまだわからない変化(VUS)は病気の原因と確かめられていないため、そのままPGT-Mの対象にするのは難しいと考えます。また、海外の施設によって求められる書類や検体は違うので、受ける予定の施設にも前もって確認してください。
⚠️ PGT-Mは診断ではなく、スクリーニング検査です
PGT-Mは受精卵のごく一部の細胞を調べる検査で、結果が赤ちゃんの状態と食い違うことがあります。ESHREの指針は、多くの施設で誤った結果になる割合は全体で1〜3%まで下げられているとしたうえで、PGTのあとに妊娠したすべての方に出生前診断を提案すべきとしています[10]。当院は、PGT-Mで選んだ胚で妊娠した場合も、妊娠中に赤ちゃんそのものを調べる確定検査(絨毛検査・羊水検査)で確かめることが望ましいと考えています。当院では絨毛検査・羊水検査を院内で行っており、海外でPGT-Mを受けたあとの妊娠でもご相談いただけます。
日本では、日本産科婦人科学会の「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)」に関する指針(2026年9月改定)にもとづき、PGT-Mは症例ごとに学会の審査を受け、そのうえで実施施設の倫理委員会が承認して行われます。この指針の「重篤」は、原則として、成人に達する前に日常生活が著しく損なわれる、または生存が危ぶまれる状態になる疾患で、申請の時点で有効な治療法がないか、治療法があっても高度かつ侵襲度の高いもの、とされています。成人に達する前に生存が危ぶまれるわけではないものの、日常生活が著しく損なわれる状態が現れる疾患では、その病気の専門医の意見書などを追加で出す仕組みになっています。ARVCが日本で対象になるかどうかは、審査で症例ごとに決まります。
どの病気がPGT-Mの対象になるかは、国によっても違います。日本では、学会が症例ごとに審査しており、審査が続いている申請も多くあります(学会の発表では、2025年7月〜2026年6月の1年間に審査した73件のうち、37件が審査継続中。2026年9月発表)。英国では、公的機関(HFEA)がPGT-Mを使える病気の一覧を公表しており、2,000を超える病気が載っています(2026年9月17日更新の一覧で2,067)。英国では、不整脈原性右室心筋症の多くの型が、PGT-Mを行ってよい病気としてこの一覧に載っています(2026年9月時点)。米国には、PGTを直接規制する連邦や州の法律はなく、主に医師・施設の判断で行われています[11]。米国生殖医学会(ASRM)の倫理委員会は2024年、大人になってから発症する病気に対するPGT-Mも倫理的に許容されうるとする意見を出しています[12]。どの病気がPGT-Mの対象になるかは、国や制度、施設によって違います。同じ病気でも、ある国では対象になり、別の国では個別の審査が必要になることがあります。受ける国の制度と、施設の条件を前もって確かめてください。
必要な3つのこと・ご家族の検体が要る理由・妊娠後の確定検査は、海外でPGT-Mを考えている方へのコラムで詳しくまとめています。
9. 検査の流れと費用・結果までの日数・検体
46遺伝子を一度に調べる検査で、費用は330,000円(税込)、結果までは2〜3週間です。検体は血液のほか、唾液・口の内側の粘膜(頬粘膜)でも受けられ、オンライン診療にも対応しています。
ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取血液・唾液・頬粘膜
▶
結果のご説明2〜3週間後・マイページへ
💴 費用・日数・検体
※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。
オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただく流れです。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。検体は、取り違えや品質の問題を防ぐため、当院のご案内に沿って採取してください。
結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。報告書の読み方は、遺伝子検査結果の見かたでも解説しています。
10. 院長コラム
🩺 院長コラム【症状がないうちに知ることの意味】
私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。
ARVCは、原因の変化をもっていても症状がない方が多く、同じ家族の中でも症状の出方が大きく違う病気です。そして、症状が出る前から、運動との付き合い方や定期的な心臓の検査という、具体的な対策がとれる病気でもあります。「症状がないから大丈夫」という見た目の印象ではなく、わかったことにもとづいて、ご自身とご家族の計画を立ててほしいと考えています。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。
遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。たとえば、家族歴が濃いものの、ご本人は大学を卒業して会社に勤めていた方が、念のため検査を受けたところ、染色体の微小欠失が見つかったことがあります。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。
わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、ご家族の検査から出生前診断まで、当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 不整脈源性右室心筋症(ARVC)とはどんな病気ですか?
心臓の筋肉が少しずつ脂肪や線維に置き換わり、命にかかわる心室の不整脈が起こりやすくなる遺伝性の心筋症です。主に右心室に起こり、若い人や運動選手の突然死の原因になりうることが知られています。「不整脈原性右室心筋症」と書かれることもありますが、同じ病気です。
Q2. ARVCの症状は?
動悸や疲れやすさ、めまい、失神などがみられることがありますが、症状がないまま進むこともあります。欧米の研究では、発端者の61%が持続する心室の不整脈をきっかけに見つかっていました。運動中に気を失った、強い動悸で倒れそうになったという場合は、まず循環器内科を受診してください。
Q3. ARVCは治りますか?
不整脈には抗不整脈薬、植込み型除細動器(ICD)、カテーテルアブレーションが、心不全には心不全の薬が使われ、改善しない場合は心臓移植が検討されます。これらは不整脈や心不全に備えるための治療で、心筋の変化そのものを元に戻す治療ではありません。早く見つけて、突然死に備えながら付き合っていく病気と考えるのが実際に近いと考えています。
Q4. スポーツや運動はできますか?
デスモソームの遺伝子の変化をもつ87人を調べた研究では、持久力系のスポーツをしていた人は症状が早く出て、診断基準を満たす割合も高い(82%と35%)結果でした。運動を減らした人では不整脈のリスクが低くなっていました。どの程度の運動まで続けてよいかは心臓の状態によって違うため、循環器内科の主治医とご相談ください。
Q5. 子どもに遺伝する確率は?
多くは常染色体顕性遺伝で、お子さん1人ごとに2分の1の確率で受け継がれます。ただし、原因の変化を受け継いでも発症しない方や症状が軽い方もいます。ナクソス病やカルバハル症候群のような潜性遺伝の型では、ご両親がともに保因者のとき、お子さんが発症する確率は4分の1です。
Q6. 家族は検査を受けたほうがよいですか?
発端者で病的または病的の可能性が高い変化が見つかれば、ご両親・きょうだい・お子さんは、同じ変化だけを調べる検査を受けられます。変化をもっていないとわかり、心臓の診察も正常だった方は、定期的な検査から外れることも考えられます。米国不整脈学会などの専門家合意は、ご家族に10〜12歳から1〜3年ごとの心臓の診察を勧めています。
Q7. ARVCは難病の医療費助成の対象ですか?
「不整脈源性右室心筋症」は、小児慢性特定疾病の対象疾病(慢性心疾患)に掲載されています(2026年10月時点で確認)。助成を受けるには認定の基準を満たして申請する必要があります。大人の方の医療費助成の扱いや申請の方法は、主治医やお住まいの自治体の窓口でご確認ください。
Q8. 海外でPGT-Mを受けたいのですが、英語の検査結果はもらえますか?
はい。当院では、海外でPGT-Mを受けるときに使える英語の検査結果をお渡しできますので、検査の時にお申し出ください。なお、当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。PGT-Mの準備には、ご本人の結果に加えて、病気の有無がわかっているご家族の検体がふつう必要になります。
🧬 一度の検査で、ご自身とご家族の心臓のこれからを考える
生まれ持った遺伝子は一生変わりません。ARVCの原因がわかれば、運動の仕方や定期検査の計画だけでなく、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、ご家族の遺伝子検査、絨毛検査・羊水検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。
お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768
参考文献
- [1] Corrado D, Basso C, Judge DP. Arrhythmogenic cardiomyopathy. Circ Res. 2017;121(7):784-802. [DOI: 10.1161/CIRCRESAHA.117.309345](PMID: 28912183)
- [2] Towbin JA, McKenna WJ, Abrams DJ, et al. 2019 HRS expert consensus statement on evaluation, risk stratification, and management of arrhythmogenic cardiomyopathy. Heart Rhythm. 2019;16(11):e301-e372. [DOI: 10.1016/j.hrthm.2019.05.007](PMID: 31078652)
- [3] James CA, Bhonsale A, Tichnell C, et al. Exercise increases age-related penetrance and arrhythmic risk in arrhythmogenic right ventricular dysplasia/cardiomyopathy-associated desmosomal mutation carriers. J Am Coll Cardiol. 2013;62(14):1290-1297. [DOI: 10.1016/j.jacc.2013.06.033](PMID: 23871885)
- [4] Groeneweg JA, Bhonsale A, James CA, et al. Clinical presentation, long-term follow-up, and outcomes of 1001 arrhythmogenic right ventricular dysplasia/cardiomyopathy patients and family members. Circ Cardiovasc Genet. 2015;8(3):437-446. [DOI: 10.1161/CIRCGENETICS.114.001003](PMID: 25820315)
- [5] James CA, Jongbloed JDH, Hershberger RE, et al. International evidence based reappraisal of genes associated with arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy using the Clinical Genome Resource framework. Circ Genom Precis Med. 2021;14(3):e003273. [DOI: 10.1161/CIRCGEN.120.003273](PMID: 33831308)
- [6] Marcus FI, McKenna WJ, Sherrill D, et al. Diagnosis of arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy/dysplasia: proposed modification of the Task Force Criteria. Eur Heart J. 2010;31(7):806-814. [DOI: 10.1093/eurheartj/ehq025](PMID: 20172912)
- [7] Malinowski J, Miller DT, Demmer L, et al. Systematic evidence-based review: outcomes from exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability. Genet Med. 2020;22(6):986-1004. [DOI: 10.1038/s41436-020-0771-z]
- [8] Baig SS, Strong M, et al. 22 Years of predictive testing for Huntington’s disease: the experience of the UK Huntington’s Prediction Consortium. Eur J Hum Genet. 2016;24(10):1396-1402. [DOI: 10.1038/ejhg.2016.36]
- [9] ESHRE PGT-M Working Group, Carvalho F, Moutou C, et al. ESHRE PGT Consortium good practice recommendations for the detection of monogenic disorders. Hum Reprod Open. 2020;2020(3):hoaa018. [DOI: 10.1093/hropen/hoaa018]
- [10] ESHRE PGT Consortium Steering Committee, Carvalho F, Coonen E, et al. ESHRE PGT Consortium good practice recommendations for the organisation of PGT. Hum Reprod Open. 2020;2020(3):hoaa021. [DOI: 10.1093/hropen/hoaa021]
- [11] Nakasato K, Yamamoto BA, Kato K. Evaluating standards for ‘serious’ disease for preimplantation genetic testing: a multi-case study on regulatory frameworks in Japan, the UK, and Western Australia. Hum Genomics. 2022;16:16. [DOI: 10.1186/s40246-022-00390-3]
- [12] Ethics Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Use of preimplantation genetic testing for monogenic adult-onset conditions: an Ethics Committee opinion. Fertil Steril. 2024;122(4):607-611. [DOI: 10.1016/j.fertnstert.2024.05.165]
関連記事