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遺伝子パネル検査とは?調べたい遺伝子を500個まで選べるカスタマイズ検査|費用・わかること

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

遺伝子パネル検査とは?調べたい遺伝子を500個まで選べるカスタマイズ検査

遺伝子パネル検査とは、病気に関係する複数の遺伝子を、1回の検査でまとめて調べる検査です。当院の「カスタマイズ遺伝子パネル検査」は、生まれつきもっている遺伝子を調べる検査で、調べたい遺伝子を最大500個まで自由に組み合わせられます。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査でわかったことは、ご自身の健康管理だけでなく、これからの妊娠・出産の計画や、ご家族の健康を考えるときにも、ずっと使える情報です。このページでは、がん組織を調べる「がん遺伝子パネル検査」との違い、わかること・わからないこと、費用と結果までの流れを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

選んだ遺伝子に、病気の原因になる生まれつきの変化があるかどうかです。調べる遺伝子は最大500個まで自由に選べます。がんの組織を調べる「がん遺伝子パネル検査」とは別の検査です。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

調べたい遺伝子の組み合わせが、病気ごとに組まれた既存のパネル検査にちょうど当てはまらない方です。ご家族の病気や、ご自身の症状に関係する遺伝子をまとめて確かめたい方に向いています。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

2個以上の遺伝子なら、遺伝子の数にかかわらず363,000円(税込)です(1つの遺伝子だけなら275,000円・税込)。結果までは3〜5週間、検体は血液・唾液・口の内側の粘膜です。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因が見つかれば、ご家族が検査を受けるときの手がかりにもなります。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 一生変わらない遺伝子を知って、これからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

1. 遺伝子パネル検査とは

遺伝子パネル検査とは、調べる遺伝子をあらかじめ決めておき、その遺伝子の配列を1回の検査でまとめて読む検査です。決めた遺伝子のセットを「遺伝子パネル」と呼びます。配列を読むには、たくさんのDNAを同時に読める次世代シークエンサー(NGS)という機械を使います。

1つの遺伝子だけを調べる検査では、その遺伝子に原因がなければ、また別の遺伝子を調べ直すことになります。パネル検査なら、同じ病気や症状に関係する遺伝子を一度に確かめられるので、原因を探す回り道を短くできる可能性があります。

「がん遺伝子パネル検査」とは別の検査です

インターネットで「遺伝子パネル検査」と調べると、多くはがんの治療のための「がん遺伝子パネル検査」の説明が出てきます。当院のカスタマイズ遺伝子パネル検査は、それとは調べるものも目的も違う検査です。

がん遺伝子パネル検査は、主に生検や手術で採ったがんの組織を使い、がん細胞に起きた遺伝子の変化を調べて、合う治療薬の手がかりを探す検査です。国立がん研究センターの「がん情報サービス」では、誰でも受けられるわけではなく、主に標準治療がない固形がんや、標準治療が終わった(終わる見込みの)固形がんの方が対象とされています(2026年10月時点で確認)。一方、当院の検査は、血液・唾液・口の内側の粘膜から、生まれつきもっている遺伝子(生殖細胞系列)の変化を調べます。

🧬 2つの「遺伝子パネル検査」の違い

項目 カスタマイズ遺伝子パネル検査(当院) がん遺伝子パネル検査
調べるもの 生まれつきもっている遺伝子の変化(親から受け継いだり、子に伝わったりしうる変化) がん細胞に起きた遺伝子の変化
主な検体 血液・唾液・口の内側の粘膜 主に生検や手術で採ったがんの組織
目的 病気の原因を確かめる、ご家族や将来の計画に役立てる がんの治療薬の手がかりを探す
調べる遺伝子 ご希望に合わせて最大500個まで選べる 検査ごとに決まったがん関連の遺伝子

※がん遺伝子パネル検査の内容は、国立がん研究センター「がん情報サービス」の解説による(2026年10月時点で確認)。がん細胞の変化と生まれつきの変化の違いは体細胞変異と生殖細胞系列変異のちがいで解説しています。

なお、がん遺伝子パネル検査でも、がんになりやすい生まれつきの遺伝子の変化が、二次的にわかることがあります。生まれつきの遺伝子の変化は、ご本人だけでなく血縁のご家族にも関わる情報なので、どちらの検査でも遺伝カウンセリングが大切になります。

カスタマイズ遺伝子パネル検査とは:調べたい遺伝子を最大500個まで選べる

当院の遺伝子パネル検査の多くは、病気(または病気のグループ)ごとに、関係する遺伝子を組み合わせたものです。それにうまく当てはまらない場合に、調べたい遺伝子を最大500個まで自由に組み合わせられるのが、カスタマイズ遺伝子パネル検査です。

どの遺伝子を選んでも料金は同じで、2個以上なら遺伝子の数にかかわらず363,000円(税込)です。2個以上では、遺伝子の数が増えても解析にかかる手間が同じためです。1つの遺伝子だけを調べる場合は、一つの遺伝子の検査(単一遺伝子検査)で275,000円(税込)です。

2. どんな人がこの検査を受けるとよいか

調べたい遺伝子の候補があるのに、病気ごとに組まれた既存のパネル検査にちょうど合うものがない方に向く検査です。候補がはっきりしない場合も、遺伝カウンセリングで症状やご家族の情報をうかがい、どの検査が合うかを一緒に考えます。

既存のパネル検査に、調べたい組み合わせがない方

  • ●ご家族の病気と、ご自身の症状に関係する遺伝子が、別々のパネル検査に分かれている方
  • ●主治医から、調べたほうがよい遺伝子の候補を挙げられているが、それをまとめて調べられるパネル検査がない方
  • ●ご家族の中に、いくつかの違う遺伝性の病気の方がいて、関係する遺伝子をまとめて確かめたい方
  • ●結婚や妊娠を考えていて、ご家族の病気に関係する遺伝子を、前もって確かめておきたい方

見た目・家族歴・症状だけでは判断できないからこそ

遺伝子の変化をもっているかどうかは、見た目や家族歴、症状だけではわかりません。当院では、次のような経験があります。

  • ●きょうだいのお子さんに単一遺伝子の病気による知的障害・発達障害が見つかり、ご自身はどうなのかと遺伝子パネル検査を受けた方に、まったく関係のない別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞だけにある状態(モザイク)で見つかりました。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞(生殖細胞)にもその変化があれば、お子さんに受け継がれ、お子さんが発症することがある病気でした。
  • ●ご家族の病歴が濃いものの、ご本人は大学を卒業して会社に勤めていた方が念のため検査を受けたところ、染色体の微小欠失が見つかりました。

1つ目の例のようなモザイクでは、変化をもつ生殖細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化を受け継ぎます。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは実際の診療では調べられないため、お子さん1人あたりの確率は『最大で2分の1』とお伝えしています。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

この検査より別の検査が向いている場合

カスタマイズ遺伝子パネル検査は、「調べる遺伝子の候補がある」ときに力を発揮する検査です。候補をしぼれない場合や、遺伝子の配列を読む方法では見つけにくい変化が疑われる場合は、次の検査のほうが向いています。

🔍 目的に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
調べたい遺伝子の候補が2個以上あり、既存のパネルに合うものがない このページの検査(カスタマイズ遺伝子パネル検査)
調べたい遺伝子が1つだけ 単一遺伝子検査
病気がしぼれていて、その病気のパネル検査がある 病気ごとの遺伝子パネル検査(遺伝子検査の一覧から選べます)
知的障害・発達障害・自閉症の原因を調べたい 発達障害・学習障害・知的障害遺伝子検査、自閉症遺伝子検査
症状が多くの臓器にわたり、病気をしぼれない 全エクソーム検査(WES)
染色体の大きな欠失・重複が疑われる 染色体マイクロアレイ(CMA)などの染色体の検査
繰り返し配列が伸びる病気(リピート伸長)が疑われる リピート伸長を調べる専用の検査(例:FMR1遺伝子リピート伸長検査)
結婚・妊娠の前に、子どもに伝わる病気の保因者かを広く知りたい 拡大版保因者スクリーニング(女性版787遺伝子・男性版714遺伝子、女性版1009遺伝子・男性版911遺伝子)
医療で予防や早期発見につなげられる病気の遺伝子を調べたい アクショナブル遺伝子NGSパネル

※比べているのは検査の種類です。パネル検査と全エクソーム検査の違いはWESとパネル検査の違いでも解説しています。

\ 調べたい遺伝子を、あきらめずに一度で /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

調べたい遺伝子を最大500個まで選べ、2個以上なら遺伝子の数にかかわらず363,000円(税込)です。海外でPGT-Mを考えている方には、英語の検査結果をお渡しできます(検査の時にお申し出ください)。

1つの遺伝子だけを調べたい方へ | どの検査がよいか迷う方へ

3. 調べる遺伝子の決め方

調べる遺伝子は、ご希望の遺伝子をもとに、上限500個の範囲で自由に組み合わせられます。検査の前の遺伝カウンセリングで、選んだ遺伝子がどんな病気に関係し、どんな遺伝のしかたをするのか、結果がご家族にとってどういう意味をもつのかをご説明します。

遺伝子ごとに、遺伝のしかたが違います

同じ「遺伝子の変化」でも、1本の変化で発症しうる常染色体顕性(優性)遺伝、2本とも変化があって発症する常染色体潜性(劣性)遺伝、X染色体の上にあるX連鎖遺伝など、遺伝のしかたは遺伝子ごとに違います(くわしくは遺伝形式とは)。潜性遺伝の病気では、変化を1本だけもつ人は多くの場合発症せず、保因者と呼ばれます。何個の遺伝子を選ぶかだけでなく、それぞれの結果をどう読むかまで考えておくことが大切です。

また、顕性遺伝の病気では、同じ遺伝子の変化をもっていても、症状の重さが人によって大きく違うことがあります。原因をもっていても発症しない人がいることを「浸透率が100%ではない」といいます。親は軽い症状で気づいていなくても、お子さんが重い症状で発症することもあるため、「自分が軽いから子どもも軽い」とは言えません。どの遺伝子でそうしたことが起こりうるかも、遺伝カウンセリングでご説明します。

遺伝子を多く選ぶときに知っておきたいこと

500個まで選べるといっても、多ければよいというわけではありません。調べる遺伝子が増えると、目的と関係のない病気の原因(二次的所見)や、意義がまだわからない変化(VUS)に出会う場面も増えます。目的に合った遺伝子を選び、予想される結果の範囲をあらかじめ知っておくことで、結果を受け止めやすくなります。

4. この検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、選んだ遺伝子の、たんぱく質の設計図にあたる部分(コード領域)と、その境目(スプライシングジャンクション)にある小さな変化です。一方で、遺伝子の配列を読む方法には、どの検査にも限界があります。

わかること

  • ●遺伝子の小さな変化:DNAの文字(塩基)が1つ変わる変化や、小さな挿入・欠失。遺伝子の読み取りの区切りに関わる部分(スプライシングの境目)の変化も調べます。
  • ●大きめの欠失・重複:遺伝子1つ全体を含む欠失・重複(血液・口の内側の粘膜の検体)と、2つ以上続いたエクソンにわたる欠失・重複(血液の検体のみ)を調べられます。

💡 欠失・重複も調べたいなら、検体は血液がおすすめです

2つ以上続いたエクソンにわたる欠失・重複は、血液の検体でのみ調べられます。唾液や口の内側の粘膜は来院せずに受けられる便利さがありますが、欠失・重複が原因になりやすい遺伝子を調べたい場合は、どの検体がよいかを遺伝カウンセリングでご相談ください。

わからないこと(検査の限界)

  • ●染色体の組み換わり:染色体の一部が入れかわる転座や、向きが逆になる逆位は見つけられません。
  • ●繰り返し配列が伸びる変化:3つや6つの塩基のくり返しが伸びる変化(リピート伸長)は見つけられません。
  • ●調べていない場所:遺伝子の働きを調節する部分(プロモーター領域)の多くや、エクソンから20塩基より奥のイントロンの変化は調べていません。
  • ●体の一部の細胞にだけある変化:この検査は、体の一部の細胞にだけ変化があるモザイクや、生まれたあとに起きた変化を見つけるようには作られていません。
  • ●似た配列がある遺伝子:よく似た配列(偽遺伝子など)がある遺伝子では、変化を見つけにくいことがあります。解析で影響をできるだけ減らしていますが、ゼロにはなりません。
  • ●1つのエクソンだけの欠失・重複:見つかることもありますが、いつも見つけられるわけではありません。
  • ●選ばなかった遺伝子:当然ながら、選ばなかった遺伝子の変化はわかりません。

⚠️ 「陰性」は「病気の原因がない」という意味ではありません

選んだ遺伝子に原因となる変化が見つからなくても、上のような限界で見つからない変化や、選ばなかった遺伝子に原因がある可能性は残ります。陰性の結果は、「今回調べた範囲・方法では見つからなかった」という意味です。

🔬 検査の方法をくわしく知りたい方へ(専門的な説明)

配列は次世代シークエンサーで読み、読み取りの質が十分でない変化は、別の原理の方法(サンガー法)でもう一度確かめます。調べるべき場所が十分な質で読めているかを確かめるためにも、サンガー法が使われます。

欠失・重複の疑いが見つかった場合は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。1つの方法だけで判断しないのは、見かけ上の欠失・重複を誤って報告しないためです。

意義がまだわからない変化(VUS)が見つかることがあります

見つかった遺伝子の変化は、国際的な基準にもとづき、「病的」「病的の可能性が高い」「意義不明(VUS)」「良性の可能性が高い」「良性」の5つに分類されます[1]。くわしい分け方はACMG/AMP 変異解釈ガイドラインで解説しています。

VUSは、病気の原因かどうかを今の知識では判断できない変化です。遺伝性の病気の遺伝子検査を受けた約169万人(主に複数の遺伝子をまとめて調べるパネル検査)を対象にした米国の研究では、41%の人に少なくとも1つのVUSが見つかりました。また、VUSのうち見直しで分類が変わったのは7.3%で、その多くは「良性」の側に変わっていました[2]。VUSが見つかることは珍しくなく、多くは病気と関係がない変化だと考えられる、ということです。

5. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけを郵送やメールでお送りすることはありません。報告書の読み方はNIPT/遺伝子検査結果の見かたもご覧ください。

原因となる変化が見つかったとき:名前がつくと、次の一手が決まる

病気の原因となる変化が見つかると、病名がはっきりし、受けるべき検査や気をつけたい合併症、使える医療費助成の制度など、次に何をすればよいかが決まりやすくなります。米国臨床遺伝学会(ACMG)の系統的レビューでは、先天異常や知的障害のあるお子さんにエクソーム・ゲノム検査を行った167件の研究のうち95%で、患者さん本人またはご家族の診療方針に何らかの変化があったと報告されています[3]。対象はパネル検査ではなく、変化の中身も研究ごとに違いますが、「原因がわかることで、次の行動が変わりうる」ことを示すデータです。

あなたの結果が、ご家族を守る手がかりになる

生まれつきの遺伝子の変化は、ご両親・きょうだい・お子さんも同じ変化をもっている可能性があります。ご家族の中で原因となる変化がわかっていると、ほかのご家族は、その変化があるかどうかを確かめることで、自分の状態を知ることができます。症状のないご家族が検査を受ける場合は、検査の前に遺伝カウンセリングで、知ることの意味をよく考えていただきます。

見つからなかったとき(陰性)

選んだ遺伝子に原因が見つからなかった場合も、それで終わりではありません。検査の限界(第4章)で見つからない変化の可能性や、ほかの遺伝子に原因がある可能性を考え、必要に応じて全エクソーム検査(WES)や染色体の検査など、次の選択肢をご一緒に考えます。研究が進めば、同じデータを解析し直して新しくわかることがある(再解析)点も、遺伝子検査の特徴です。

意義がまだわからない変化(VUS)だったとき

VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査に使ったりはしません。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。扱い方はVUS(意義不明変異)の臨床的取り扱いでも解説しています。また、調べた目的とは別の病気の原因が見つかった場合(二次的所見)の扱いは、当院の二次的所見の開示方針のとおりです。

妊娠を考えている方:知っていれば、選べることが増える

ご家族の病気の原因となる変化がわかっていれば、妊娠したときに赤ちゃんを調べる出生前診断を計画できます。原因がわからないままでは、出生前に調べる的を決められません。当院では羊水検査・絨毛検査を院内で行っています(2025年6月から産婦人科を併設)。潜性遺伝の病気では、パートナーが同じ遺伝子の保因者かどうかも大切なので、パートナーの検査や遺伝子ブライダルチェック(保因者検査)もあわせてご検討ください。

日本でも、日本産科婦人科学会の指針にもとづく審査を経て、PGT-M(着床前遺伝学的検査)が行われています(当院は体外受精・PGT-Mを行っていません)。海外でPGT-Mを考える方の準備に必要なことは、海外でPGT-Mを考えている方へで解説しています。

結果の報告書の言語

結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。

6. 保険の遺伝学的検査との関係(2026年10月時点)

当院のカスタマイズ遺伝子パネル検査は、保険のきかない自費の検査です。日本では、保険診療で受けられる遺伝学的検査もありますが、診療報酬の「遺伝学的検査」の対象は、決められた病気が疑われる場合に限られています(2026年10月時点で確認)。

当院の検査の違いは、ご希望の遺伝子を最大500個まで選べること、結果までの期間が3〜5週間であること、検査の前後に臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングがあることです。ご自身の病気が保険の対象になるかどうかは、主治医にご確認ください。

7. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

2個以上の遺伝子なら遺伝子の数にかかわらず363,000円(税込)、結果までは3〜5週間です。唾液・口の内側の粘膜を検体にする場合は、オンライン診療(ビデオ通話での診察)で遺伝カウンセリングを受けたあと、検体を当院にお送りいただく形で、ご来院なしで受けられます。

ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取血液・唾液・口の粘膜
▶
結果のご説明3〜5週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
調べる遺伝子 ご希望の遺伝子を最大500個まで(どの遺伝子でも料金は同じ)
検査費用 2個以上:363,000円(税込)
1個のみ(単一遺伝子検査):275,000円(税込)
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別
検体 血液・唾液・口の内側の粘膜(ぬぐい液)
結果までの期間 3〜5週間
オンライン診療 唾液・口の内側の粘膜の検体なら、オンライン診療のあと検体をお送りいただけます。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。
結果の報告書 基本は日本語版。英語の原本が必要な方には英語版(検査の時にお申し出ください)。英語版と日本語版の双方は追加料金5,500円

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分(おふたりで30分22,000円・税込)になります(検査費用の割引はありません)。オンライン診療の詳しい流れはオンライン診療のご案内をご覧ください。

検査の前に、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。選んだ遺伝子で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明し、検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ご家族とこれからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

臨床遺伝専門医が常駐し、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明してからマイページにアップします。唾液・口の粘膜の検体なら、ご来院なしで受けられます。

お問い合わせはこちら | オンライン診療のご案内

8. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【検査をしないと、何も言えない】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。前もって知っておくことは、その後の選択肢を増やすことにつながると考えています。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。既存のパネル検査に合わないからといって、調べたい遺伝子をあきらめてほしくない。カスタマイズ遺伝子パネル検査は、そうした方のための選択肢です。

わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択です。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 遺伝子パネル検査とは何ですか?

複数の遺伝子を一度に調べる検査です。次世代シークエンサーという機械で、あらかじめ選んだ遺伝子の配列をまとめて読み、病気の原因になる変化がないかを調べます。当院のカスタマイズ遺伝子パネル検査は、生まれつきの遺伝子を調べる検査で、調べる遺伝子を最大500個まで選べます。

Q2. がんの「遺伝子パネル検査」とは違うのですか?

違う検査です。がん遺伝子パネル検査は、主に生検や手術で採ったがんの組織を使い、がん細胞に起きた遺伝子の変化を調べて治療薬の手がかりを探します。当院のカスタマイズ遺伝子パネル検査は、血液・唾液・口の内側の粘膜から、生まれつきもっている遺伝子の変化を調べます。

Q3. 費用はいくらですか?

2個以上の遺伝子を調べる場合は、遺伝子の数にかかわらず363,000円(税込)です。1つの遺伝子だけを調べる場合は275,000円(税込)です。どの遺伝子を選んでも料金は同じです。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が検査料とは別にかかります。

Q4. 結果が出るまでどのくらいかかりますか?

検体をお預かりしてから3〜5週間です。結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。

Q5. 遠方でも受けられますか?

唾液または口の内側の粘膜を検体にする場合は、オンライン診療で遺伝カウンセリングを受けたあと、検体を当院にお送りいただく形で、ご来院なしで受けられます。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。

Q6. 遺伝子パネル検査のデメリットは?

調べた遺伝子に変化が見つからなくても、病気の原因がないとは言い切れません。転座・逆位・リピート伸長・深いイントロンの変化など、この検査では見つけにくい変化があります。また、意義がまだわからない変化(VUS)が見つかることもあり、主に複数の遺伝子をまとめて調べた約169万人の研究では、41%の人にVUSが見つかっていました。検査の前の遺伝カウンセリングで、こうした限界もご説明します。

Q7. 家族と一緒に受けられますか?

受けられます。ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分(おふたりで30分22,000円・税込)になります。検査料の割引はありません。

Q8. 海外でPGT-Mを受けたいのですが、英語の検査結果はもらえますか?

お渡しできます。結果は基本的に日本語版でお渡ししていますが、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。なお、当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。

🧬 調べたい遺伝子を選んで、ご自身とご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。カスタマイズ遺伝子パネル検査なら、既存のパネル検査に合わない組み合わせでも、調べたい遺伝子を最大500個まで一度に確かめられます。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、ご家族の検査、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

  • [1] Richards S, Aziz N, Bale S, et al. Standards and guidelines for the interpretation of sequence variants: a joint consensus recommendation of the American College of Medical Genetics and Genomics and the Association for Molecular Pathology. Genet Med. 2015;17(5):405-424. [DOI: 10.1038/gim.2015.30]
  • [2] Chen E, Facio FM, Aradhya KW, et al. Rates and classification of variants of uncertain significance in hereditary disease genetic testing. JAMA Netw Open. 2023;6:e2339571. [DOI: 10.1001/jamanetworkopen.2023.39571](PMID: 37878314)
  • [3] Malinowski J, Miller DT, Demmer L, et al. Systematic evidence-based review: outcomes from exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability. Genet Med. 2020;22(6):986-1004. [DOI: 10.1038/s41436-020-0771-z]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

記事の作り方と生成AIの使い方は、編集方針をご覧ください。

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