InstagramInstagram

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の遺伝子検査(13遺伝子)|思春期遅発症・カルマン症候群の原因と遺伝する確率、妊娠への道

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の遺伝子検査(13遺伝子)

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症は、脳の視床下部・下垂体から精巣や卵巣を動かすホルモンが十分に出ないために、思春期が来ない・途中で止まる、大人になって子どもができにくい、といった状態になる病気です。においがわからない型はカルマン症候群と呼ばれます。生まれつき(先天性)の場合、約半数で原因の遺伝子が見つかるとされています[1][2]。原因の遺伝子がわかると、合併症の見張り方、妊娠をめざす治療の考え方、そしてお子さんに伝わる確率がはっきりします。このページでは、原因の13遺伝子をまとめて調べる遺伝子検査でわかることと、結果のあとにできることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(カルマン症候群を含む)の原因として知られる13遺伝子(ANOS1・FGFR1・CHD7・GNRHR・NR0B1など)に、病気の原因となる変化があるかを一度に調べます。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

思春期が来ない・途中で止まった方(思春期遅発症と言われた方)、不妊の検査でLH・FSHが低いと言われた方、ご家族に同じ病気の方がいて、結婚や子どもを持つ前に知りたい方です。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・頬の内側の粘膜で、オンライン診療でも受けられます。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因がわかれば、遺伝のしかた(X連鎖・顕性・潜性)ごとにお子さんへの確率がわかります。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、子どもを持つ計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

1. 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症とは|思春期遅発症・カルマン症候群との関係

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症とは、精巣・卵巣(性腺)そのものではなく、それを動かす脳のホルモン(ゴナドトロピン)が足りないために、性腺が働かなくなる状態です。性腺機能低下症のうち「脳の側に原因がある型」で、中枢性・二次性・下垂体性の性腺機能低下症と呼ばれることもあります。生まれつきの場合は、先天性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(英語の略でCHH)と呼ばれます。

「低ゴナドトロピン性」とは:脳から性腺への3段階の指令

思春期を始めるのは、脳です。脳の視床下部からGnRH(性腺刺激ホルモン放出ホルモン)が一定のリズムで出ると、下垂体からLH(黄体形成ホルモン)とFSH(卵胞刺激ホルモン)というゴナドトロピン(性腺刺激ホルモン)が出ます。これを受けて、精巣ではテストステロンと精子が、卵巣ではエストロゲンと卵子がつくられます。「ゴナドトロピン分泌低下症」も、この指令が弱い状態を指す言葉です。

視床下部GnRHを出す
▶
下垂体LH・FSHを出す
▶
精巣・卵巣性ホルモン・精子・卵子
▶
思春期・妊娠する力二次性徴・生殖

低ゴナドトロピン性性腺機能低下症では、このうち「視床下部」か「下垂体」の段階で指令が止まっています。そのため血液検査では、LH・FSHが低く(または本来より低めで)、性ホルモンも低いという組み合わせになります。

においがわからない型(カルマン症候群)と、においが正常な型

カルマン症候群とは、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症に、においがわからない・わかりにくい(嗅覚障害)が組み合わさった状態です。GnRHをつくる神経細胞は、胎児のころに、においを感じる神経と同じ場所から脳へ移動していきます。この移動がうまくいかないと、思春期の指令とにおいの両方に影響が出ます。カルマン症候群の多くの方では、頭のMRIで嗅球(においの情報を受け取る脳の部分)が小さいか見当たらないとされています[2]。

米国の研究者がまとめた遺伝性疾患の解説書(GeneReviews)では、この病気の約60%がにおいの障害を伴うカルマン症候群、約40%がにおいの正常な型とされています[1]。カルマン症候群の特徴や見た目、においの異常を伴う場合に向く検査については、カルマン症候群の遺伝子検査のページでも詳しく解説しています。

思春期遅発症(体質性)・高ゴナドトロピン性との違い

「思春期遅発症」は、思春期の始まりが遅れている状態を表す言葉で、病名ではありません。欧州の専門家による合意文書では、男の子で14歳になっても精巣が大きくならない(4mL未満)、女の子で13歳になっても胸がふくらみ始めない場合を、思春期の遅れの目安としています[2]。

思春期が遅れる理由で多いのは、遅れて自然に追いつく体質性思春期遅発症です。ただし、GeneReviewsは、体質性の遅れと低ゴナドトロピン性性腺機能低下症は、どの年齢でも確実には見分けられないとしています[1]。「そのうち来るはず」と待つだけでは区別できないことがある、というのが遺伝子検査を考える理由のひとつです。

一方、精巣・卵巣そのものに原因があると、脳は指令を強めるのでLH・FSHは高くなります。これを高ゴナドトロピン性(原発性)性腺機能低下症といい、男性のクラインフェルター症候群や女性のターナー症候群のような染色体の違いが代表です。この場合は、このページの検査ではなく染色体の検査が向いています。また、中年以降の男性でテストステロンが下がる加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)は、このページの検査の対象ではありません。

症状:男性・女性・赤ちゃんのとき・大人になってから

主な症状は、思春期が来ない・途中で止まることと、大人になってからの不妊です。男性は女性より3〜5倍多いとされています[2]。

  • ●男性の場合:精巣が大きくならない、声変わりやひげ・体毛が少ない、性欲が出にくい。合意文書は、テストステロンの不足で骨の成長の止まり(骨端線の閉鎖)が遅れるため、手足が長い体型(類宦官体型)になりやすいとしています[2]。
  • ●女性の場合:胸がふくらまない、15歳になっても月経が来ない(原発性無月経)[2]。
  • ●赤ちゃんのとき:男の子の小さな陰茎(小陰茎)や、精巣が陰のうに降りていない(停留精巣)は、この病気を考える手がかりになります。生後4〜8週ごろはホルモンが一時的に高くなる時期(ミニ思春期)で、この時期のホルモン検査が診断に使えるとされています[2]。女の子では、赤ちゃんのときに目立つ所見はないとされています[2]。
  • ●大人になってから:不妊や、骨がもろくなって起こる骨折をきっかけに見つかることもあります[2]。

日本では、日本小児内分泌学会がまとめた小児慢性特定疾病情報センターの解説で、先天性の低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の頻度は「10万人に1.2〜10名程度」(報告により異なる)とされています(2026年10月確認)。

2. どんな人がこの遺伝子検査を受けるとよいか

思春期が来ない方、不妊の検査でLH・FSHが低いと言われた方、ご家族に同じ病気の方がいる方に向く検査です。原因がわかることで、治療の見通し、ほかの病気の見張り、お子さんへの確率まで、これからの計画を具体的に立てられます。

受けるとよい場面

  • ●思春期が来ない方、思春期遅発症と言われたが原因がはっきりしない方(男子・女子とも)
  • ●思春期が始まったものの、途中で止まった方
  • ●不妊の検査で、LH・FSHが低く、テストステロンやエストロゲンも低いと言われた方(男性不妊の原因がホルモンにある場合を含む)
  • ●においがわからない・わかりにくいことに気づいている方
  • ●赤ちゃんのときに小陰茎・停留精巣を指摘された方
  • ●ご家族(親・きょうだい・おじ・おば)に、同じ病気やカルマン症候群の方がいる方

合意文書は、この病気の思春期の方では、自己評価の低さや自分のからだへの思い込み、不安や抑うつがみられることがあると指摘しています[2]。からだの変化が来ないことは、気持ちにも影響します。原因がわかることは、治療を始める後押しにもなります。

ご家族に同じ病気の方がいて、結婚や子どもを持つ前に知りたい方

結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択です。家族に病気の方がいることで、結婚を反対されたり、自分も子どもも同じになるのではと不安になったりする方もいます。遺伝の確率は、原因の遺伝子と遺伝のしかたで大きく違い、ご家族ごとに考える必要があります。

たとえばX連鎖のカルマン症候群(ANOS1)では、患者さんの男性から息子には伝わりませんが、娘さんは必ず保因者になります[2]。潜性(劣性)遺伝の型では、お子さんが発症するかどうかは、パートナーの方が同じ遺伝子の病的バリアントをもつか(保因者か)で変わります[2]。こうした「わかること」を妊娠の前に知っておくと、選べることが増えます。詳しくは第5章でご説明します。

この検査より別の検査が向いている場合

においが正常で、思春期の遅れと不妊だけが症状なら、まずこの検査が向いています。ほかの症状がある場合や、ホルモン検査の結果によっては、次の検査のほうが合うことがあります。比べているのは検査の種類です。

🔍 血液のホルモン検査・症状から、どの検査を選ぶか

こんなとき 向いている検査
LH・FSHが低く、性ホルモンも低い。においは正常で、ほかに目立つ症状がない このページの検査(13遺伝子)
においがわからない、腎臓が片方ない、難聴、口唇口蓋裂、片手を動かすともう片方も動く(鏡像運動)など カルマン症候群の遺伝子検査(19遺伝子):このページの13遺伝子をすべて含み、さらにPROK2・SOX10・SEMA3Aなど6遺伝子を調べる
成長ホルモン・甲状腺・副腎など、ほかの下垂体ホルモンも足りない 複合下垂体ホルモン欠損症の遺伝子検査/視神経が細い・脳の真ん中の構造の違いがあれば中隔視神経形成異常症の遺伝子検査
LH・FSHが高い(精巣・卵巣の側に原因がありそう) 染色体検査(Gバンド法)、男性不妊症の遺伝子検査(非閉塞性無精子症など)、女性不妊症の遺伝子検査
生まれたときに外性器の形の違いがあった 性分化疾患(DSD)の遺伝子検査、46,XY性分化疾患の遺伝子検査
背の低さが主な心配 低身長の遺伝子検査
症状が多く、病気をしぼれない 全エクソーム検査(WES)

※どの検査が合うかは、ホルモン検査・診察所見・ご家族の情報で変わります。遺伝カウンセリングで一緒に決めましょう。

カルマン症候群の遺伝子検査(19遺伝子)は、このページの13遺伝子をすべて含んでいます。においの異常やほかの症状があるときは、広く調べられるそちらが向いています。においが正常で症状が性腺だけのときは、この13遺伝子で、においが正常な型で報告の多い遺伝子(GNRHR・TACR3など[1])を確かめられます。調べる遺伝子が少ないぶん、意味のまだわからない変化(VUS)に出会う機会も少なくなる、というのが臨床遺伝専門医としての考えです。

\ 原因がわかれば、治療と家族の計画が具体的になります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

当院は臨床遺伝専門医が常駐し、陽性のときは羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

3. 調べる13遺伝子と、それぞれでわかる病気・遺伝のしかた

この検査では、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(カルマン症候群を含む)の原因として知られる13遺伝子を、まとめて調べます。これまでに25を超える遺伝子が知られていますが、1つの遺伝子だけで説明できるのは、それぞれ全体の10%以下とされています[1][2]。

🧬 調べる13遺伝子と、関係する病気・遺伝のしかた

遺伝子 関係する病気 遺伝のしかた 特徴・全体に占める割合
ANOS1(旧名KAL1) X連鎖カルマン症候群(HH1) X連鎖 においの障害を伴う。男性の患者さんで、片側の腎臓がない(約30%)、鏡像運動(約80%)[1]
FGFR1 カルマン症候群(HH2)・においが正常な型 常染色体顕性(症状が出ない人もいる) 全体の約10%。口唇口蓋裂、歯の欠損、鏡像運動(約10%)[1][2]
CHD7 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症5型(HH5)・CHARGE症候群 常染色体顕性 全体の5〜10%。難聴、歯の欠損、口唇口蓋裂[1]
FGF8 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症6型(HH6) 常染色体顕性 全体の2%未満。口唇口蓋裂、難聴[1]
PROKR2 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症3型(HH3) 常染色体潜性が基本(片方だけに変化をもつ人も多い) 全体の約5%[1][2]
NSMF 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症9型(HH9) 1つの型に決まっていない(ほかの遺伝子との組み合わせの報告あり) においの障害を伴うことも伴わないこともある
GNRHR 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症7型(HH7) 常染色体潜性 においは正常。全体の5〜10%[1]
GNRH1 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症12型(HH12) 常染色体潜性(多くの場合) においは正常。全体の2%未満[1]
KISS1 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症13型(HH13) 常染色体潜性(多くの場合) においは正常。全体の2%未満[1]
KISS1R 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症8型(HH8) 常染色体潜性(多くの場合) においは正常。全体の2%未満[1]
TAC3 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症10型(HH10) 常染色体潜性(多くの場合) においは正常。全体の2%未満[1]
TACR3 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症11型(HH11) 常染色体潜性 においは正常。全体の約5%[1]
NR0B1(DAX1) X連鎖性先天性副腎低形成症 X連鎖 副腎のホルモン不足(命に関わる)と、思春期の低ゴナドトロピン性性腺機能低下症[3]

※割合は、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症全体(米国の大きな患者集団など)に占める目安で、GeneReviews[1]による。NR0B1は文献[3]、NSMFの遺伝のしかたは遺伝子データベース(UniProt)の記載による。FGFR1は、このほかにハーツフィールド症候群、ファイファー症候群(FGFR2が原因のことも)、ジャクソン・ワイス症候群(主な原因はFGFR2で、FGFR1の報告もある)、オステオグロフォニック異形成症、三角頭蓋1型など、骨や頭の形に関わる病気の原因にもなります。

遺伝のしかたは4通り:X連鎖・顕性・潜性・複数の遺伝子の組み合わせ

この病気は、X連鎖・常染色体顕性(優性)・常染色体潜性(劣性)のどの遺伝形式でも起こり、さらに複数の遺伝子の変化が組み合わさって起こることもあります。

  • ●X連鎖(ANOS1・NR0B1):X染色体にある遺伝子です。男性に多く、患者さんの男性から息子には伝わりません[2][3]。
  • ●常染色体顕性(FGFR1・CHD7・FGF8):変化が1つあると発症しうる型です。ただしFGFR1では、同じ変化をもっていても症状が出ない人がいます(不完全浸透)[2]。同じ家族の中でも症状の重さが違うことがあります(表現型の多様性)[1]。
  • ●常染色体潜性(GNRHR・TACR3・KISS1R・GNRH1・KISS1・TAC3・PROKR2):両親から1つずつ、2つの変化を受け継いで発症する型です[1][2]。
  • ●オリゴジェニック遺伝:2つ以上の遺伝子の変化が組み合わさって発症する型です。大きな患者集団の研究では、少なくとも20%がこの型と考えられています[2]。この場合、お子さんへの確率は一律には決まりません[2]。

原因の遺伝子でわかる合併症

原因の遺伝子がわかると、思春期や生殖以外に、どこに気をつけて見ていけばよいかが見えてきます。

  • ●ANOS1:男性の患者さんの約30%で片側の腎臓がなく、多くは症状がありません。約80%で鏡像運動がみられます[1]。腎臓の超音波検査で確かめておくと安心です(先天性腎尿路異常)。
  • ●FGFR1・FGF8:口唇口蓋裂や骨の異常、FGFR1では歯が生えてこない(歯の欠損)ことがあります[1][2]。
  • ●CHD7:難聴、歯の欠損を伴うことがあり、CHARGE症候群の一部としてみられることもあります[1][2](遺伝性難聴)。
  • ●NR0B1:副腎のホルモン(コルチゾールなど)の不足が、男の子の約60%では生後すぐ(平均生後3週)、約40%では1〜9歳に起こるとされています[3]。副腎の不足は命に関わるため、診断がつけば副腎の見張りと治療を最優先にします。

新しく起きた変化と、妊娠中の検査(NIPT)

ご両親に同じ変化がなく、お子さんの代で新しく起きた変化を、新生突然変異(de novo)といいます。13遺伝子のうちCHD7とFGFR1は、当院のNIPT(ダイヤモンドプラン・インペリアルプラン)でも、赤ちゃんに新しく起きた変化を調べる対象に入っています。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。陽性の場合は、確定検査(羊水検査・絨毛検査)を院内で受けられます。父親の年齢とともに増える新しい変化については、56遺伝子のde novo変異を調べるNIPTで解説しています。ほかの11遺伝子は、当院のNIPTの対象には入っていません。

4. この検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、13遺伝子の中にある、病気の原因となる小さな変化(1文字の変化や、短い挿入・欠失)と、遺伝子の一部または全体がまとまって抜けている・増えている変化(欠失・重複)です。次世代シーケンサー(NGS)で、遺伝子のたんぱく質をつくる部分(エクソン)と、そのつなぎ目(エクソンに接するイントロンの10塩基程度)を読みます。

  • ●陰性でもこの病気を否定できません:先天性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症では、遺伝学的解析によって約半数で原因が見つかるとされています[1][2]。ただし、これは本検査の13遺伝子だけを調べた場合の検出率ではありません。原因が見つからなくても、ホルモン検査などで診断されている病気そのものは変わりません。
  • ●調べていない遺伝子があります:カルマン症候群の検査で調べるPROK2・SOX10・SEMA3Aや、IL17RDなどはこの13遺伝子に入っていません[1]。たとえばTCF12による26型(HH26)も対象外です。
  • ●見つけにくい変化:染色体の一部の入れかわり(転座・逆位)、同じ配列のくり返しが長くなる変化、遺伝子のスイッチ部分(プロモーター)や、エクソンから離れたイントロンの奥の変化は、通常の検査対象外です。また、体の一部の細胞だけにある変化(モザイク)は、割合が低い場合などに検出できないことがあります。
  • ●欠失・重複の検出:1つのエクソンだけの欠失・重複は、見つからないことがあります。見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうかまだ判断できない変化が見つかることがあります。
  • ●1つの変化だけでは決まらないことがあります:複数の遺伝子の組み合わせで起こる型もあるため、病的バリアントが1つ見つかっても、それだけで重さや遺伝の確率が決まらないことがあります[2]。

5. 病的変異が見つかったら、次にできること

原因の遺伝子がわかると、病名が確かになるだけでなく、治療の考え方、ほかの病気の見張り、ご家族の検査、お子さんを持つときの選択肢まで、次の一歩が具体的になります。治療は、内分泌内科・小児内分泌科・泌尿器科・婦人科などの専門の医療機関で受けていただきます。

ご本人:思春期を起こす治療と、妊娠をめざす治療

この病気は、足りないホルモンを補うことで、思春期の変化を起こし、妊娠をめざすことができます。GeneReviewsと欧州の合意文書による治療の考え方は次のとおりです[1][2]。

💊 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の治療の考え方

目的 主な治療
思春期の変化を起こし、保つ 男性:テストステロン、またはhCG/女性:エストロゲンと黄体ホルモン
妊娠をめざす(精子・卵子をつくる) hCGとFSH(hMGまたは遺伝子組換えFSH)を組み合わせる治療、またはGnRHを一定のリズムで注射するGnRHパルス療法。精巣がとても小さい男性では、先にFSHで準備してからhCGを使う方法も報告されている
それでも妊娠に至らないとき 体外受精などの生殖補助医療を検討する
骨を守る 骨密度を最初に測り、治療の経過でも確かめる

※文献[1][2]による。治療の選び方は、専門の医療機関でご相談ください。

男性不妊について、合意文書は、長期の治療で約75%の男性で精子が出てくるが、精子の数が正常の範囲まで届くことはまれ、としています[2]。それでも、精子が少しでもあれば、顕微授精などで子どもを持てる可能性があります。女性では、排卵をうながす治療で1つの卵子を育てることを目標にします[2]。

治療の途中で、自分の力でホルモンが出るようになる方が約10〜20%いるとされます(可逆性)[1][2]。ただし、元に戻ったあとも続くとは限らず、また低下することがあるため、経過を見ていくことが勧められています[2]。原因がNR0B1の場合は、副腎の治療(ステロイドの補充)と、体調を崩したときの増量が欠かせません。NR0B1の男性の多くは不妊で、ゴナドトロピンやGnRHの治療が効きにくいことがあるとされています[3]。

💡 合意文書の勧め:妊娠をめざす治療の前に

欧州の合意文書は、常染色体顕性の遺伝が疑われるときは、妊娠をめざす治療を始める前に、ご本人とパートナーが遺伝カウンセリングを受けるべきだとしています[2]。治療で妊娠できる見通しが立つ病気だからこそ、お子さんに伝わる確率を先に知っておくことに意味があります。

お子さんに伝わる確率:遺伝のしかたごとに違う

👪 遺伝のしかたと、お子さんに伝わる確率

遺伝のしかた お子さんへの伝わり方
X連鎖(ANOS1・NR0B1):患者さんが男性 息子さんには伝わらない。娘さんは全員が保因者になる[2][3]
X連鎖:お母さんが保因者 妊娠ごとに2分の1の確率で変化を受け継ぐ。受け継いだ息子さんは発症する可能性が高く、受け継いだ娘さんはヘテロ接合者(保因者)になります。女性では通常症状がありませんが、症状が現れる場合もあります[3]
常染色体顕性(FGFR1・CHD7・FGF8) お子さん1人あたり2分の1の確率で受け継ぐ。受け継いでも症状が出ない、または軽いことがあり、逆に重いこともある[1][2]
常染色体潜性(GNRHR・TACR3など) ご両親がともに保因者なら、きょうだいが発症する確率は4分の1。ご本人が常染色体潜性の病気を発症している場合、お子さんの発症確率はパートナーが同じ遺伝子の病的バリアントをもつかどうかで異なります。パートナーが保因者でなければ、お子さんは原則として発症せず、全員が保因者になります[2]
オリゴジェニック(複数の遺伝子の組み合わせ) 確率は一律に決まらず、ご家族ごとに考える[2]

※4分の1・2分の1は、それぞれの遺伝形式の基本の考え方。実際の確率はご家族の検査結果で変わります。

ご家族の検査:同じ変化をピンポイントで調べる

ご本人の原因がわかれば、ご両親・きょうだい・お子さんは、同じ変化だけを調べて、受け継いでいるかを確かめられます。X連鎖や潜性の型では、症状のない保因者のご家族も確かめられるとされています[1]。症状のないご家族の検査は、ご本人の同意のもと、遺伝カウンセリングでよく考えてから行います。

子どもを持つときの選択肢

知ったうえで選べることは、いくつもあります。どれを選ぶか、あるいは選ばないかは、ご夫婦が決めることです。

  • ●妊娠してから赤ちゃんを調べる:ご家族の原因の変化がわかっていれば、妊娠中に赤ちゃんを調べる出生前検査が可能とされています[1]。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。この病気で出生前診断を行うかどうかは、病気の重さや国内の指針を踏まえて個別に考えますので、妊娠を考えている段階からご相談ください(羊水検査・絨毛検査)。
  • ●パートナーの検査・保因者検査:潜性やX連鎖の型では、パートナーの方が同じ遺伝子の保因者かどうかも大切です。13遺伝子のうちGNRHRとNR0B1は、当院の拡大版保因者スクリーニング(女性版787遺伝子)の対象に入っています。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」(単独では受けられません)もあります。
  • ●NIPT:CHD7・FGFR1に赤ちゃんで新しく起きた変化は、ダイヤモンドプラン・インペリアルプランで調べられます(第3章)。
  • ●PGT-M(着床前遺伝学的検査):日本でも、日本産科婦人科学会の指針にもとづく審査を経て、PGT-Mが行われています(当院は体外受精・PGT-Mを行っていません)。準備に必要なことは海外でPGT-Mを考えている方へで解説しています(PGT-Mとは)。
  • ●何もしないで産むこと:この病気は、治療で思春期を起こし、妊娠をめざせる病気です。検査をせずに産むことも、そのまま選べる選択肢です。

当院での結果のあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明し、次にどうするかを一緒に考えます。ご家族の検査、パートナーの保因者検査、妊娠したときの出生前診断まで、院内で続けてご相談いただけます。

6. 陰性・VUSだったとき/結果の受け取り方

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。

陰性だったとき

13遺伝子に原因が見つからなくても、病気そのものが否定されるわけではありません(第4章)。においの異常やほかの症状があれば、さらに広く調べるカルマン症候群の検査(19遺伝子)、症状が多ければ全エクソーム検査を考えます。治療は、遺伝子の結果にかかわらず、ホルモン検査にもとづいて進められます。

意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき

VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査や出生前診断に使ったりはしません。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります(VUSの臨床的な扱い)。調べた目的とは別の病気の原因が見つかった場合の扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。

結果の報告書

結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。報告書の見方は、NIPT・遺伝子検査結果の見かたで解説しています。

7. 日本の制度(2026年10月時点)

小児慢性特定疾病の対象疾病には、内分泌疾患の「低ゴナドトロピン性性腺機能低下症」として、「カルマン症候群」と「低ゴナドトロピン性性腺機能低下症(カルマン症候群を除く。)」が掲載されています。大人では、指定難病78「下垂体前葉機能低下症」の関連として「ゴナドトロピン分泌低下症」が挙げられています(いずれも2026年10月時点で、小児慢性特定疾病情報センター・医薬基盤・健康・栄養研究所の難病データベースで確認)。

医療費の助成を受けるには、それぞれの制度の認定の基準を満たし、申請する必要があります。生まれつきの低ゴナドトロピン性性腺機能低下症がどこまで対象になるかは、認定の基準で個別に判断されます。小児慢性特定疾病情報センター・難病情報センターや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。

8. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・頬の内側の粘膜から選べ、オンライン診療でも受けられます。

ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取血液・唾液・頬の粘膜
▶
結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
調べる遺伝子 ANOS1, CHD7, FGF8, FGFR1, GNRH1, GNRHR, KISS1, KISS1R, NR0B1, NSMF, PROKR2, TAC3, TACR3(13遺伝子)
調べ方 遺伝子の配列(塩基配列)と、欠失・重複(どちらも料金に含まれます)
検査費用 税込330,000円
結果までの期間 2〜3週間(至急オプション:約7日短くなります。55,000円)
VUS除外オプション 意義がまだわからない変化(VUS)を報告に載せない選択ができます(無料)
検体 血液(4mL×2本)、唾液、頬の内側の粘膜(抽出済みDNAも可)
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別
オンライン診療 唾液・頬の粘膜・血液のいずれでも可能。血液の場合は、全国の提携医療機関で採血していただきます

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。

この検査は、遺伝診療先進国・米国の3大遺伝子検査会社の一角で行います。※

※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。

オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただく流れです。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。検体採取キットは、検査料金をお支払いいただいた後にお送りします。検体の取り違えを防ぎ、検査に使える品質を保つため、ご自身で勝手に検体を採取しないでください。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します(遺伝カウンセリングとは・遺伝子検査とは)。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ご自身とご家族のこれからに /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

13遺伝子を2〜3週間で。臨床遺伝専門医が常駐し、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明してからマイページにアップします。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

9. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「そのうち来る」を待つ前に、一生変わらない設計図を知る】

私自身、内分泌の希少な遺伝性疾患の当事者です。小さいころから背が低く、診断がついたのは医学部に入る前の年でした。からだのことで周りと違うと感じながら過ごす時間の重さは、よくわかります。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

思春期が来ないとき、「体質だから、そのうち来る」と言われることがあります。実際に追いつく方も多いのですが、体質による遅れと低ゴナドトロピン性性腺機能低下症は、年齢だけでは見分けきれないとされています。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。原因の遺伝子を知ることは、治療を始める判断だけでなく、結婚や子どもを持つときの計画にも使える、一生ものの情報になると考えています。

また、お子さんが発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。遺伝子検査は、やってみないとわからないことを何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

この病気は、ホルモンを補えば思春期を迎えられ、妊娠をめざす治療もある病気です。知ったうえで、治療も、家族の計画も、前に進められます。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 低ゴナドトロピン性性腺機能低下症とは何ですか?

脳の視床下部・下垂体から、精巣や卵巣を動かすホルモン(ゴナドトロピン:LH・FSH)が十分に出ないために、性腺が働かなくなる状態です。思春期が来ない・途中で止まることや、大人になってからの不妊の原因になります。においがわからない型をカルマン症候群と呼びます。

Q2. 思春期遅発症とはどう違いますか?何科を受診すればよいですか?

思春期遅発症は、思春期の始まりが遅れている状態を表す言葉です。遅れて自然に追いつく体質性のものが多い一方、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症とは年齢だけでは確実に見分けられないとされています。お子さんは小児内分泌科、大人は内分泌内科・泌尿器科・婦人科で、ホルモンの検査を受けるのが一般的です。原因の遺伝子を調べたい場合は、遺伝カウンセリングでご相談ください。

Q3. テストステロンが少ないのは生まれつきですか?

生まれつきの場合もあれば、大人になってからの病気や加齢による場合もあります。LH・FSHが低く、思春期が来なかった・途中で止まった場合は、生まれつきの低ゴナドトロピン性性腺機能低下症が考えられ、約半数で原因の遺伝子が見つかるとされています。中年以降にテストステロンが下がる加齢男性性腺機能低下症候群(LOH症候群)は、この検査の対象ではありません。

Q4. 治療すれば子どもを持てますか?

hCGとFSHを組み合わせる治療やGnRHパルス療法で、精子や卵子をつくることをめざします。欧州の合意文書では、長期の治療で約75%の男性で精子が出てくるが、数が正常の範囲に届くことはまれとされています。精子が少しでもあれば、顕微授精などで子どもを持てる可能性があります。治療は専門の医療機関でご相談ください。

Q5. 子どもに遺伝する確率はどれくらいですか?

原因の遺伝子と遺伝のしかたで違います。常染色体顕性(FGFR1など)ではお子さん1人あたり2分の1の確率で受け継ぎます。X連鎖(ANOS1など)の男性の患者さんからは、息子さんには伝わらず、娘さんは全員が保因者になります。常染色体潜性では、パートナーが同じ遺伝子の保因者でなければ、お子さんは原則として発症せず、全員が保因者になります。複数の遺伝子の組み合わせによる型では、確率は一律に決まりません。

Q6. 結婚や子どもを持つことに影響しますか?

この病気は、治療で思春期を迎え、妊娠をめざすことができる病気です。お子さんに伝わる確率は遺伝のしかたによって違い、遺伝子検査でご自身の原因がわかれば、パートナーの保因者検査や、妊娠したときの出生前診断など、知ったうえで選べることが増えます。当院では、妊娠中の羊水検査・絨毛検査まで院内でご相談いただけます。

Q7. カルマン症候群の遺伝子検査とどちらを選べばよいですか?

カルマン症候群の遺伝子検査(19遺伝子)は、この検査の13遺伝子をすべて含み、さらに6遺伝子を調べます。においの異常、腎臓・難聴・口唇口蓋裂などの症状があるときは、そちらが向いています。においが正常で、症状が思春期の遅れや不妊だけのときは、この13遺伝子の検査が向いています。迷う場合は、遺伝カウンセリングで一緒に決めましょう。

Q8. 検査で異常が見つからなければ、この病気ではないのですか?

そうとは限りません。先天性低ゴナドトロピン性性腺機能低下症で遺伝学的解析により原因が見つかるのは約半数とされ(この13遺伝子だけの検出率ではありません)、まだ知られていない原因や、この13遺伝子に入っていない遺伝子が原因のこともあります。治療は、遺伝子の結果にかかわらず、ホルモンの検査にもとづいて進められます。

🧬 一度の検査で、ご自身とご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。低ゴナドトロピン性性腺機能低下症の原因がわかれば、治療の見通しや合併症への備えだけでなく、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

  • [1] Balasubramanian R, Crowley WF Jr. Isolated Gonadotropin-Releasing Hormone (GnRH) Deficiency. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2007 (Updated 2022 May 12). [NCBI Bookshelf NBK1334]
  • [2] Boehm U, Bouloux PM, Dattani MT, et al. Expert consensus document: European Consensus Statement on congenital hypogonadotropic hypogonadism—pathogenesis, diagnosis and treatment. Nat Rev Endocrinol. 2015;11(9):547-564. [DOI: 10.1038/nrendo.2015.112]
  • [3] Achermann JC, Vilain EJ. NR0B1-Related Adrenal Hypoplasia Congenita. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle (Updated 2018 Jan 25). [NCBI Bookshelf NBK1431]

関連記事

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

記事の作り方と生成AIの使い方は、編集方針をご覧ください。