レフサム病とは
レフサム病(Refsum disease)は、ペルオキシソーム病の一種で、フィタン酸という分枝脂肪酸が体内に蓄積することによって生じる常染色体劣性遺伝性疾患です。1945年にノルウェーの医師Refsumによって最初に報告されたことから、この名前で呼ばれています。
本疾患は、ペルオキシソームに局在するフィタノイルCoA水酸化酵素(phytanoyl-CoA hydroxylase; PHYH)の欠損により、フィタン酸のα酸化が障害されることが主な病因です。また、近年では、PEX7遺伝子異常を持つ患者の中にも、臨床的にレフサム病と区別がつかない症例が報告されています。
レフサム病の患者は英国や北欧に多く、これまでに日本人症例の報告はありませんが、診断技術の向上により今後日本でも症例が同定される可能性があります。フィタン酸は通常の食事から摂取される成分であり、適切な診断と食事療法により症状の進行を抑えることが可能な疾患です。
症状と病態
レフサム病の発症年齢は7ヶ月から50歳と幅広く、多くの症例では網膜色素変性症による夜盲症で発症します。小児期には気づかれないこともありますが、視野狭窄も徐々に進行します。
主要症状
- 網膜色素変性症(必発症状、夜盲症と視野狭窄)
- 無嗅覚症(嗅覚障害)
- 慢性多発性神経炎(末梢神経障害)
- 小脳性失調
- 神経性難聴
- 魚鱗癬(皮膚の角化異常)
- 心電図変化、心筋症
- 多発性骨端形成異常
重篤な合併症
レフサム病では、心臓の合併症が特に重要です。不整脈や心筋症を来たし、突然死に至る症例も報告されています。未治療症例の予後は不良で、約半数は30歳前に死亡しており、死因として心筋症による突然死が最も多いとされています。
急性増悪
経過は通常、慢性進行性ですが、体重減少やストレス、外傷、感染を契機に多発ニューロパチーや筋力低下、失調などを急激に来す「急性レフサム病」の報告もあります。これは、体内の脂肪組織に蓄積されていたフィタン酸が急速に血中に放出されることが原因と考えられています。
生化学的特徴
レフサム病の生化学的特徴は、血中フィタン酸の著明な増加です。フィタン酸は炭素数20の分枝脂肪酸で、そのままでは直接β酸化を受けることができず、α酸化により炭素数19のプリスタン酸に分解された後、β酸化により分解されます。このα酸化を担うのがPHYH酵素であり、レフサム病では本酵素の特異的な欠損が病因となります。
遺伝形式と原因遺伝子
レフサム病は常染色体劣性遺伝形式をとる遺伝性疾患です。つまり、両親がともに変異遺伝子の保因者である場合、子どもが発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%、正常な遺伝子を受け継ぐ確率は25%となります。
主要な原因遺伝子
PHYH遺伝子
レフサム病の最も主要な原因遺伝子です。染色体10pter-p11.2に位置し、フィタノイルCoA水酸化酵素をコードしています。この酵素はペルオキシソーム内に局在し、フィタン酸のα酸化の最初のステップを触媒します。PHYH遺伝子の変異により、この酵素の機能が失われることで、フィタン酸が体内に蓄積します。
PEX7遺伝子
染色体6q22-q24に位置する遺伝子で、ペルオキシソームへのタンパク質輸送に関与するPTS2受容体をコードしています。PEX7遺伝子の変異は、本来は根性点状軟骨異形成症1型(RCDP type1)の原因として知られていますが、近年、フィタン酸の増加を認めるものの、プラスマローゲンの減少が軽微から正常範囲で、臨床的にレフサム病患者と区別がつかない症例が報告されています。
PEX1、PEX2、PEX26遺伝子
これらはペルオキシソーム形成に関与する遺伝子で、ペルオキシソーム形成異常症の原因遺伝子として知られています。一部の症例では、レフサム病様の臨床症状を呈することがあり、鑑別診断において重要です。
当検査パネルでは、これらの5つの遺伝子(PEX1、PEX2、PEX26、PEX7、PHYH)を対象としています。これにより、典型的なレフサム病だけでなく、レフサム病様の症状を呈するペルオキシソーム病の鑑別診断も可能になります。
ミネルバクリニックのレフサム病遺伝子パネル検査の特徴
「レフサム病 NGSパネル検査」とは、現在レフサム病およびレフサム病様症状の原因として報告されている5つの遺伝子に異常があるかどうかを、一度に調べられる検査方法です。
従来の検査方法の場合、複数の関連遺伝子を調べるために、A遺伝子の検査をして異常がなければ次にB遺伝子を検査する、というように何度も検査する必要がありました。もちろん、検査のたびに高額な料金がかかります。
何度も検査することでかかる費用や手間は、患者さんにとって大きな負担になります。ミネルバクリニックではそうした不便を解消するために、レフサム病に関連する5遺伝子を一度に調べられる「レフサム病 NGSパネル検査」を採用しています。
一般的な遺伝子検査のメリットとデメリットについてはこちらのページをご覧ください。
1.費用がリーズナブル
一般的な医療機関でレフサム病の遺伝子検査を行う場合、単一遺伝子ごとに数万円から数十万円の費用がかかることが多く、複数の遺伝子を調べる場合は非常に高額になります。
当院では、レフサム病に関係するとされる5つの遺伝子を一度に調べられる「レフサム病 NGSパネル検査」をリーズナブルに受けられます。(費用はページの一番下をご確認ください。)
2.結果が出るまでがはやい
一般的な医療機関で行えるレフサム病の遺伝子検査の場合、結果が出るまでには通常数週間から数ヶ月かかることがあります。また、単一遺伝子の検査で異常が見つからなかった場合、追加の遺伝子検査が必要になることもあります。
当院で行う「レフサム病 NGSパネル検査」の場合、5つの遺伝子を、2~3週間程度で一度に調べることが可能です。
3.一気にまとめてできる
臨床症状からレフサム病を疑って単一遺伝子検査を行っても、病的変異が見つからないことがあります。また、他の遺伝子に変異があるかどうかまでは分かりません。
当院で行う「レフサム病 NGSパネル検査」ならば、臨床的に重要な5つの原因遺伝子を同時に検査できるという利点があります。
オプション
塩基配列 (料金に含まれる)
欠失・挿入 (料金に含まれる)
至急:結果が出るまでの期間が約7日短くなります。 33,000円
VUS除外 *VUS(variant of unknown significance)とは病的意義がよく分かっていない変異の事を指します。(無料)
検査内容
「レフサム病 NGSパネル検査」では、レフサム病に関係するとされる5種類の遺伝子(PEX1、PEX2、PEX26、PEX7、PHYH)をまとめて検査します。
「レフサム病 NGSパネル検査」は、レフサム病の遺伝的原因をお持ちの方を見つける可能性を高められると同時に、現在および将来的に活用できる情報を提供します。
どんな人が受けたらいいの?
【レフサム病の個人歴または家族歴のある方】に
「レフサム病 NGSパネル検査」を受けることをおすすめします。
この検査は以下のような方に適しています:
・網膜色素変性症の診断を受けた方
・夜盲症や視野狭窄がある方
・嗅覚障害がある方
・慢性多発性神経炎(末梢神経障害)がある方
・小脳性失調がある方
・神経性難聴がある方
・魚鱗癬などの皮膚症状がある方
・心電図異常や心筋症がある方
・血中フィタン酸の上昇が認められた方
・レフサム病またはペルオキシソーム病の家族歴がある方
・将来子どもを持つことを考えている保因者の方で、リスク評価を希望される方
このパネル検査は、血液、抽出DNA、頬粘膜スワブ、または唾液検体で実施可能です。モザイク現象の検出は目的としておらず、腫瘍組織での検査は適応外です。
検査で得られる患者さんの潜在的利益は?
遺伝子検査により原因が判明すると、レフサム病の診断確定や、適切な治療・管理方針の決定に役立ちます。また、リスクが判明した場合には、適切な食事療法、定期的な心機能モニタリング、眼科的フォローアップを行うことができます。
遺伝子検査により以下の利益が期待できます:
・適切な診断の確立または確認
・他のペルオキシソーム病との鑑別
・フィタン酸制限食の開始による症状進行の抑制
・心筋症や不整脈のリスク評価と管理
・網膜色素変性症の進行モニタリング
・急性増悪を引き起こす要因(感染、外傷、体重減少)の回避
・血漿交換療法やアフェレシスの適応判断
・疾患の進行予測と長期的な管理計画の立案
・追加の関連症状のリスクの特定
・関連リソースやサポートへの患者の接続
・より個別化された治療と症状管理
・家族の危険因子に関する情報提供
・家族計画のためのオプション提供
・出生前・着床前診断の選択肢提供
患者さんで病原性変異が同定された場合、常染色体劣性遺伝のため、兄弟姉妹が発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。家族を検査することでそのリスクを明らかにすることが重要です。
対象遺伝子
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PEX1, PEX2, PEX26, PEX7, PHYH ( 5遺伝子 )
各遺伝子の詳細:
・PHYH遺伝子:
フィタノイルCoA水酸化酵素(phytanoyl-CoA hydroxylase)をコードする遺伝子。染色体10pter-p11.2に位置します。レフサム病の最も主要な原因遺伝子で、この酵素はペルオキシソーム内でフィタン酸のα酸化の最初のステップを触媒します。PHYH遺伝子の変異により酵素活性が失われると、フィタン酸が体内に蓄積し、典型的なレフサム病の症状を引き起こします。
・PEX7遺伝子:
ペルオキシソームターゲティングシグナル2型(PTS2)受容体をコードする遺伝子。染色体6q22-q24に位置します。PEX7遺伝子の変異は、本来は根性点状軟骨異形成症1型(RCDP type1)の原因として知られていますが、フィタン酸の増加を認めるものの、プラスマローゲンの減少が軽微から正常範囲で、臨床的にレフサム病と区別がつかない症例が報告されています。この遺伝子の変異により、PHYH酵素のペルオキシソームへの輸送が障害されることがあります。
・PEX1遺伝子:
ペルオキシン1(peroxin 1)をコードする遺伝子。ペルオキシソーム形成に必須のタンパク質で、ATPアーゼ活性を持ちます。PEX1遺伝子の変異は、ツェルウェガー症候群スペクトラムなどのペルオキシソーム形成異常症の主要な原因の一つです。一部の症例では、レフサム病様の臨床症状を呈することがあります。
・PEX2遺伝子:
ペルオキシン2(peroxin 2)をコードする遺伝子。ペルオキシソーム膜に局在し、ペルオキシソームの形成と機能維持に重要な役割を果たします。PEX2遺伝子の変異は、ペルオキシソーム形成異常症の原因となり、一部の症例ではフィタン酸蓄積を伴うことがあります。
・PEX26遺伝子:
ペルオキシン26(peroxin 26)をコードする遺伝子。ペルオキシソーム膜タンパク質で、ペルオキシソームの生合成に関与します。PEX26遺伝子の変異は、ペルオキシソーム形成異常症の原因の一つであり、フィタン酸代謝異常を伴う可能性があります。
カバレッジ
カバレッジとは、遺伝子検査においてDNA配列がどの程度正確に読み取られたかを示す指標です。「20x」は同じ部位を20回読み取ることを意味し、読み取り回数が多いほど検査の精度が高くなります。
≥99% at 20x(読み取り深度20回以上)
これは、検査対象遺伝子の99%以上の領域を、20回以上の高い精度で読み取ることができることを示しています。
検体
血液(EDTAチューブ4ml×2本、紫色キャップ)、抽出DNA(EBバッファー中3μg)、頬粘膜スワブ、唾液(要請により採取キット提供)
※唾液・口腔粘膜擦過組織・血液いずれもオンライン診療が可能です。
ほとんどの検査は唾液・口腔粘膜擦過組織で実施できます。
血液検体の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。
オンライン診療(ビデオ通話での診療)で遺伝カウンセリングを行った後、検体を当院にお送りいただく流れとなります。
検体採取キットは検査料金をお支払いいただいた後にお送りいたします。ご自身で勝手に検体を採取しないでください。
検査の限界
- 詳しくはこちら
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すべての配列決定技術には限界があります。この分析は次世代シーケンシング(NGS)により実施され、コード領域とスプライス接合部の検査を目的として設計されています。次世代シーケンシング技術と当院のバイオインフォマティクス分析により、偽遺伝子配列やその他の高度に相同な配列の寄与は大幅に減少しますが、これらは配列決定および欠失/重複分析の両方において病原性変異体対立遺伝子を同定するアッセイの技術的能力を時に妨げる可能性があります。
低品質スコアの変異確認および被覆標準を満たすためにサンガー配列決定が使用されます。注文された場合、欠失/重複分析は、1つの完全な遺伝子(頬粘膜スワブ検体および全血検体)および2つ以上の連続するエキソンサイズ(全血検体のみ)のゲノム領域の変化を同定できます。単一エキソンの欠失または重複が時に同定される場合がありますが、この検査では日常的に検出されません。同定された推定欠失または重複は、直交法(qPCRまたはMLPA)により確認されます。
この検査では、疾患を引き起こす可能性がある特定のタイプのゲノム変化は検出されません。これには、転座や逆位、反復伸長(例:三塩基またはヘキサ塩基)、ほとんどの調節領域(プロモーター領域)または深部イントロン領域(エキソンから20bp以上)の変化が含まれますが、これらに限定されません。この検査は体細胞モザイクまたは体細胞変異の検出を目的として設計または検証されていません。
※この検査パネルでは、5つの原因遺伝子のみを対象としています。レフサム病は比較的稀な疾患であり、新たな原因遺伝子が今後同定される可能性もあります。検査で病原性変異が検出されなくても、疾患を完全に否定することはできません。臨床診断や血中フィタン酸測定などの生化学的検査と併せて総合的に判断する必要があります。
結果が出るまでの期間
2~3週間
※至急オプションを利用すると、結果が出るまでの期間が約7日短くなります。
料金
税込み275,000円
遺伝カウンセリング料金は別途30分16,500円(税込)
よくあるご質問
- どのような症状があれば検査を受けるべきですか?
- 網膜色素変性症(夜盲症、視野狭窄)がある方、嗅覚障害、末梢神経障害、小脳失調、難聴、魚鱗癬などの複数の症状がある方におすすめします。特に、これらの症状が組み合わさって出現している場合や、血中フィタン酸の上昇が認められた場合は、レフサム病の可能性が高くなります。また、家族に同様の症状がある場合も検査をご検討ください。
- 検査はどのように行いますか?
- 血液採取(4ml×2本)または唾液・頬粘膜スワブで検査可能です。唾液や頬粘膜の場合はオンライン診療も可能で、遠方の方でもクリニックにお越しいただかずに検査を受けられます。
- レフサム病は治療できますか?
- 現在のところ根本的な治療法はありませんが、フィタン酸制限食により症状の進行を抑えることが可能です。フィタン酸は乳製品、反芻動物の肉、一部の魚などに含まれているため、これらの食品を制限することで血中フィタン酸濃度を下げることができます。また、急性増悪時には血漿交換療法(アフェレシス)により血中フィタン酸を除去する治療も行われます。早期診断と適切な食事療法により、症状の進行を大幅に抑制できることが報告されています。
- 家族も検査を受ける必要がありますか?
- レフサム病は常染色体劣性遺伝形式をとるため、患者さんの兄弟姉妹が発症するリスクは25%、保因者となるリスクは50%です。保因者の方は通常発症しませんが、保因者同士のカップルでお子さんを持つ場合、お子さんが発症するリスクは25%となります。ご家族の検査により、将来の家族計画に重要な情報を提供できます。
- 検査で異常が見つからなかった場合はどうなりますか?
- 検査で病原性変異が検出されなくても、臨床症状や血中フィタン酸の上昇などからレフサム病が疑われる場合は、臨床診断に基づいた治療と管理が引き続き重要です。また、今後新たな原因遺伝子が同定される可能性もあります。
- 保険は適用されますか?
- 当検査は自費診療となり、保険適用外です。費用は税込み275,000円、別途遺伝カウンセリング料金(30分16,500円)が必要です。
- 結果はどのように説明されますか?
- 検査結果は遺伝カウンセリングにて詳しくご説明いたします。結果の意味、今後の対応、ご家族への影響、治療・管理選択肢などについて、専門的な観点から分かりやすくお伝えします。
- 子どもや将来の妊娠への影響はありますか?
- レフサム病は常染色体劣性遺伝のため、患者さんのお子さんは必ず保因者となりますが、パートナーが保因者でない限り発症することはありません。保因者同士のカップルの場合、検査結果により、出生前診断や着床前診断など、将来の家族計画についてもご相談いただけます。
- 予後はどうですか?
- 未治療の場合、予後は不良で約半数が30歳前に死亡します。主な死因は心筋症による突然死です。しかし、早期診断と適切な食事療法(フィタン酸制限食)により、症状の進行を大幅に抑制できることが報告されています。定期的な心機能モニタリングと眼科的フォローアップも重要です。
- 日本人でもレフサム病になりますか?
- レフサム病は英国や北欧に多く、これまで日本人症例の報告はありませんでした。しかし、遺伝子検査技術の向上により、今後日本でも症例が同定される可能性があります。網膜色素変性症、末梢神経障害、小脳失調などの複数の症状がある場合や、血中フィタン酸の上昇が認められた場合は、レフサム病の可能性を考慮する必要があります。
- 他の医療機関での検査との違いは何ですか?
- 当院では臨床的に重要な5つの原因遺伝子を一度に検査でき、従来の単一遺伝子検査と比べて費用・時間を短縮できます。また、臨床遺伝専門医が常駐しており、すべての患者さんに対して専門医が必ず診療と遺伝カウンセリングを行います。オンライン診療にも対応しており、全国どこからでも専門的な診療を受けることが可能です。
この記事の監修・執筆者:仲田 洋美
(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)
ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。
出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。
ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。
また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。
出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。
日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。