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X連鎖知的障害の遺伝子検査(114遺伝子):男の子に多い理由と、お母さん・姉妹の保因者まで

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

X連鎖知的障害の遺伝子検査(114遺伝子)

X連鎖知的障害とは、X染色体の上にある遺伝子の変化によって起こる知的障害のことで、男性の知的障害の5〜10%を占めるとされています[1]。X染色体を1本しか持たない男の子では、その1本に変化があると症状が出やすく、知的障害が男の子に多い理由の一つになっています。このページの検査は、X連鎖知的障害に関わる114の遺伝子を一度に調べます。原因がわかると、お子さんの見通しや合併症への備えだけでなく、次のお子さんで同じことが起こる確率や、お母さん・姉妹が保因者かどうかまで、具体的に考えられるようになります。ただし、脆弱X症候群の主な原因(リピート伸長)はこの検査ではわからないため、別の検査が必要です。発達障害・知的障害のほかの検査との選び方は、発達障害の遺伝子検査の選び方でまとめています。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

X連鎖知的障害に関わる114の遺伝子の小さな変化と、大きな欠失・重複を一度に調べます。脆弱X症候群のリピート伸長は対象外で、別の検査で調べます。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

知的障害や発達の遅れがある男の子、お母さんの家系に知的障害のある男性がいる方、ご自身が保因者かどうかを知りたい女性に向く検査です。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は血液・唾液・頬の粘膜などで、オンライン診療でも受けられます。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因が見つかれば、お母さん・姉妹の保因者検査や、次の妊娠での出生前診断を計画できます。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。

\ 一生変わらない遺伝子を知って、ご家族のこれからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

発達障害の遺伝子検査の選び方 | どの検査がよいか迷う方へ

1. X連鎖知的障害とは:男の子に知的障害が多い理由の一つ

X連鎖知的障害(X-linked intellectual disability:XLID)は、X染色体にある遺伝子の変化で起こる知的障害の総称で、男性の知的障害の5〜10%を占めると報告されています[1]。1つの病気の名前ではなく、原因になる遺伝子もたくさんあります。2012年の総説では、160を超える症候群が知られ、そのうち81の症候群で102の遺伝子との関係がわかっていました[1]。

X染色体が1本の男の子では、1つの変化で症状が出る

男の子は性染色体がXYで、X染色体を1本しか持っていません。そのため、X染色体の遺伝子に病気の原因になる変化があると、それを補うもう1本がなく、症状が出やすくなります。女の子はX染色体を2本持っているので、片方に変化があっても、もう片方の働きで症状が出ないか、軽くすむことが多いとされています[3]。

女の子の細胞では、2本のX染色体のうち1本が、細胞ごとに働かないよう眠らされています(X染色体不活化)。どちらのX染色体が眠るかは細胞ごとに決まるため、変化のあるX染色体が多くの細胞で眠っていれば症状は出にくく、反対の場合は症状が出ることがあります[3]。

知的障害の男女差と、X連鎖が占める割合

知的障害は、昔から男性に多いことが知られています。X連鎖知的障害の研究の歴史をまとめた総説によると、各地の研究で男性の多さが見られ、その差は平均すると約30%でした[1]。男性の多さを説明する理由の一つとして、X染色体の遺伝子の研究が進んできました。

ただし、男の子の知的障害の多くは、X連鎖以外の原因(ほかの染色体の遺伝子・染色体の数や構造の変化・妊娠中や出生前後の要因など)によるものです。知的障害全体の原因や生まれる確率については、知的障害児が生まれる確率と原因で解説しています。

知的障害以外の症状を伴う型と、伴わない型

X連鎖知的障害は、知的障害のほかに顔立ちの特徴・てんかん・体の形の違いなどを伴う「症候性」と、知的障害が主な症状の「非症候性」に分けて考えられてきました。ただ、同じ遺伝子の変化でも、どちらの形にもなることがあり、境目ははっきりしません。そのため、見た目や症状から原因の遺伝子を1つにしぼるのは難しく、関係する遺伝子をまとめて調べるパネル検査が役に立ちます。

代表的な病気:脆弱X症候群・レット症候群・ATR-X症候群など

X連鎖知的障害のなかで最も多い症候群は、脆弱X症候群です[1]。ほかにも、レット症候群(MECP2遺伝子)、ATR-X症候群(ATRX遺伝子)、コフィン・ローリー症候群(RPS6KA3遺伝子)など、多くの病気が含まれます。この検査で調べる遺伝子と病気の一覧は、第5章にまとめました。

💡 用語解説:脆弱X症候群は、この検査では見つかりません

脆弱X症候群の主な原因は、FMR1遺伝子の中の3つの塩基(CGG)の繰り返しが長く伸びること(リピート伸長)です。この検査の方法では繰り返しの長さを測れないため、脆弱X症候群を調べるにはFMR1リピート伸長検査を別に受けていただく必要があります。

2. X連鎖の伝わり方:お母さんが保因者のとき、子どもへの確率

お母さんがX連鎖知的障害の原因となる変化を1本のX染色体に持っている(保因者である)場合、お子さん1人ごとに、男の子は2分の1の確率で変化を受け継いで発症し、女の子は2分の1の確率で保因者になります。お父さんに病気がある場合は、娘さんは全員保因者になり、息子さんには伝わりません。この伝わり方を「X連鎖遺伝」といいます。

🧬 X連鎖の伝わり方(お子さん1人あたりの確率)

変化を持っている人 男の子(息子さん) 女の子(娘さん)
お母さんが保因者
(Xが1本変化)
2分の1で変化を受け継いで発症
2分の1で受け継がない
2分の1で保因者
2分の1で受け継がない
お父さんが発症している
(Xが1本・変化あり)
受け継がない
(息子さんにはお父さんのY染色体が伝わるため)
全員が保因者
(お父さんのX染色体が必ず伝わるため)

※X連鎖潜性(劣性)遺伝の基本の形です。遺伝子によっては女性にも症状が出ることがあります(このあと説明します)。保因者の女性でも、症状の出方には個人差があります。

お母さんが保因者の場合:男の子は2分の1、女の子は2分の1で保因者

保因者のお母さんから生まれるお子さんでは、上の子が受け継いだかどうかにかかわらず、1人ごとに同じ確率です。お母さん自身は症状がないことが多いため、男の子に症状が出てはじめて、お母さんが保因者だったとわかることがあります。母方の叔父さん・いとこ・お兄さん・弟さんなど、お母さんの側の男性に知的障害のある方が複数いる家系では、X連鎖を考える手がかりになります。家系全体の考え方は、兄弟・家系に知的障害がある場合の考え方でも解説しています。

お父さんに病気がある場合:娘さんは全員保因者、息子さんには伝わらない

X連鎖の病気は、父親から息子へは伝わりません。息子さんがお父さんから受け取るのはY染色体だからです。一方、娘さんはお父さんのX染色体を必ず受け継ぐので、全員が保因者になります。「知的障害は父親から遺伝するの?」という疑問には、原因によって答えが違い、X連鎖の場合は「父親から息子へは伝わらないが、娘を通して孫の世代に伝わることがある」となります。

保因者の女性にも症状が出ることがある

X連鎖知的障害の保因者の女性は、症状がないか軽いことが多いものの、家系の中の女性に知的な困難がみられることもあると報告されています[1]。また、知的障害のある女性288人を調べたベルギーの研究では、22人(7.6%)でX染色体不活化に強いかたより(90%を超える)がみられました。そのうち19人のエクソーム解析で、6人に原因と考えられる変化が見つかり、その中にはMECP2・SMC1A・NHSなど、この検査で調べる遺伝子も含まれていました[3]。女の子でも、X染色体の遺伝子が原因になることはあります。

お母さんが保因者ではない場合:新しく起きた変化と性腺モザイク

お子さんに原因が見つかっても、お母さんの血液を調べると同じ変化がないことがあります。これは、変化がお子さんの代で新しく起きた(新生突然変異・de novo)場合です。上のベルギーの研究でも、調べられた候補の変化はすべて新しく起きたものでした[3]。新しく起きた変化だとわかれば、ご両親のせいではないことがはっきりします。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。

ただし、お母さんの卵子のもとになる細胞(生殖細胞)だけに変化がある「性腺モザイク」のこともあります。変化をもつ生殖細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化を受け継ぎます。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは実際の診療では調べられないため、お子さん1人あたりの確率は『最大で2分の1』とお伝えしています。血液で変化が見つからなかったことだけで、「次は大丈夫」と小さく見積もらないことが大切です。

3. どんな人がこの検査を受けるとよいか

知的障害や発達の遅れがある男の子で原因を知りたい方、お母さんの家系に知的障害のある男性がいる方、ご自身が保因者かどうかを知りたい女性に向く検査です。見た目や家族歴だけで原因を決めることはできないので、迷ったら、まず遺伝カウンセリングで状況をお聞かせください。

知的障害や発達の遅れがある男の子で、原因を知りたい

原因がわかると、病名がはっきりし、合併症への備えや、使える支援・制度が決まります。そして、次のお子さんで同じことが起こる確率を、原因と遺伝のしかたに合わせて具体的に考えられるようになります。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)の系統的レビューでは、先天異常や知的障害のある子どもにエクソーム・ゲノム検査を行った研究で、最も多く報告された結果は、診療方針や次の妊娠についての判断が変わったことでした[4]。

お母さんの家系に、知的障害のある男性がいる

母方の叔父さん、お母さんの兄弟、いとこの男性など、お母さんの側の男性に知的障害の方が続いている場合は、X連鎖の可能性を考えます。ただし、家系の出方だけでX連鎖と決めることはできません。男性に多く見えるのは偶然のこともあり、X連鎖以外の原因のこともあります。

保因者かどうかを知りたい女性(お母さん・姉妹・母方の叔母)

お子さんやご家族に原因の変化が見つかっている場合、お母さん・姉妹・母方の叔母さんなどは、同じ場所を調べることで保因者かどうかを確かめられます。保因者とわかれば、妊娠の前から計画を立てられます。保因者とは何かは、保因者の解説をご覧ください。

ご兄弟に知的障害がある方からのご相談では、当院で検査を受けていただけるのは、症状のない相談者ご本人だけです。知的障害のあるご本人は、検査の意味を理解して同意することが難しく、代わりにご家族が同意するのは、ご本人の利益のためであることが前提です。きょうだいの将来のために、知的障害のあるご本人を検査することはできません。そのため、ご本人の原因がわからないまま、相談者の方がこのパネル検査を受けることになります。この場合、変化が見つからなくても、「保因者ではない」とまでは言えないことを、検査の前にご説明します(第6章)。ご自身のお子さんへのリスクの考え方は、きょうだいに知的障害がある場合の、私が産む子どもの遺伝リスクでも解説しています。

この検査より、別の検査が向いている場合

お母さんの家系の男性に知的障害が続いているなら、まずこの検査が候補です。一方で、次のような場合は、ほかの検査のほうが向いていることがあります。

\ あなたの1回の検査が、お母さん・姉妹が自分の状態を知る手がかりに /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

原因の変化がわかれば、ご家族は同じ場所を調べて保因者かどうかを確かめられます。ご家族の検査も、遺伝カウンセリングのうえでお受けしています。

妊娠前に保因者かどうかを広く調べたい方へ(保因者検査) | どの検査がよいか迷う方へ

4. 近い検査との選び分け

X連鎖知的障害パネルは、X染色体の114遺伝子にしぼって調べる検査です。知的障害の原因を広く調べる検査や、脆弱X症候群・染色体の変化を調べる検査とは、調べる範囲が違います。発達障害の検査全体の選び方は、発達障害の遺伝子検査の選び方をご覧ください。

🔍 この検査と近い検査の違い

検査 調べるもの 向いている場合
X連鎖知的障害パネル(このページ) X染色体の114遺伝子の小さな変化と、欠失・重複 男の子の知的障害、お母さんの家系に知的障害のある男性がいる
知的障害パネル(689遺伝子) 知的障害・発達の遅れに関わる689遺伝子(X染色体以外も含む) 男女の区別なく原因を広く調べたい
FMR1リピート伸長検査 FMR1遺伝子のCGGリピートの長さ 脆弱X症候群が気になる(パネル検査では見つからない)
マイクロアレイ染色体検査・CSA 全部の染色体の小さな欠失・重複 体の形の違いなどがあり、染色体の変化が気になる

※114遺伝子と689遺伝子の重なりは、ご希望の検査を決める遺伝カウンセリングでご説明します。どの検査が合うかは、症状・ご家族の情報で変わります。

5. 調べる114遺伝子と、わかる病気

この検査では、X連鎖知的障害との関係が報告されている114の遺伝子をまとめて調べます。下の表は、そのうち当院に病気の解説ページがある遺伝子と病気です。114遺伝子すべての一覧は、表の下の折りたたみからご覧ください。

🧬 この検査で調べる遺伝子と、関係する病気(当院に解説ページがあるもの)

遺伝子 関係する病気
ABCD1 副腎白質ジストロフィー
ACSL4 X連鎖知的発達障害63
AFF2 Fragile XE症候群(X連鎖知的発達障害109)※
AGTR2 X連鎖知的発達障害88
AIFM1 カウチョック症候群(X連鎖性シャルコー・マリー・トゥース病4)
AP1S2 ペティグリュー症候群
ARX パーティントン症候群
ATP6AP2 ヘデラ型X連鎖性症候性知的発達障害
ATP7A メンケス病
ATRX ATR-X症候群(アルファサラセミア/知的発達障害症候群)
BRWD3 X連鎖知的発達障害93
CASK FG症候群4型/小頭症と橋・小脳低形成を伴う知的発達障害(MICPCH)
CCDC22 リッチャー・スキンゼル症候群2
CDKL5 発達性てんかん性脳症2型(CDKL5欠損症)
CLCN4 X連鎖症候性知的発達障害32
CNKSR2 X連鎖症候性知的発達障害Houge型
CUL4B カベサス型X連鎖性症候性知的発達障害
DCX X連鎖性滑脳症
DKC1 先天性角化不全症
DLG3 X連鎖知的発達障害90
DMD デュシェンヌ型/ベッカー型筋ジストロフィー
EBP X連鎖優性点状軟骨異形成症(CDPX2)
FLNA 脳室周囲結節状異所性灰白質1型/耳口蓋指症候群2型
FMR1 脆弱X症候群※
GRIA3 GRIA3関連神経発達症
HCFC1 メチルマロン酸血症・ホモシステイン血症cblX型
HDAC8 コルネリア・デ・ランゲ症候群5型
IL1RAPL1・NLGN4X 非症候性X連鎖知的障害(MRX)
L1CAM X連鎖性水頭症/MASA症候群
LAMP2 ダノン病
MECP2 レット症候群/MECP2重複症候群/PPM-X症候群/MECP2遺伝子変異による重症新生児脳症
MID1 X連鎖Opitz G/BBB症候群
NSDHL CHILD症候群/CK症候群
OFD1 口顔指症候群1型
PLP1 ペリツェウス・メルツバッハ病
RPS6KA3 コフィン・ローリー症候群/X連鎖性知的発達症19型
SMC1A コルネリア・デ・ランゲ症候群2型/発達性およびてんかん性脳症85型
TIMM8A ジストニア難聴症候群1型(モール・トラネビャルグ症候群)
ZC4H2 ヴィーアッカー・ウォルフ症候群/女性限定型ヴィーアッカー・ウォルフ症候群
ZDHHC9 ZDHHC9関連X連鎖性知的障害

※114遺伝子のうち、当院に病気の解説ページがある41遺伝子を載せています(IL1RAPL1とNLGN4Xは同じ行)。どの遺伝子も、知的障害を伴うことがある病気の原因として報告されていますが、病気によって症状の出方や重さは大きく違います。※の付いた脆弱X症候群・Fragile XE症候群は、主な原因であるリピート伸長をこの検査では調べられません。

📋 この検査で調べる114遺伝子の全一覧(タップで開く)

ABCD1, ACSL4, AFF2, AGTR2, AIFM1, AP1S2, ARHGEF6, ARHGEF9, ARX, ATP6AP2, ATP7A, ATRX, BCOR, BRWD3, CASK, CCDC22, CDK16, CDKL5, CLCN4, CLIC2, CNKSR2, CUL4B, DCX, DKC1, DLG3, DMD, EBP, EIF2S3, FAAH2, FANCB, FGD1, FLNA, FMR1, FRMPD4, FTSJ1, GDI1, GK, GPC3, GRIA3, GSPT2, HCCS, HCFC1, HDAC8, HPRT1, HSD17B10, HUWE1, IDS, IGBP1, IL1RAPL1, IQSEC2, KDM5C, KLF8, L1CAM, LAMP2, LAS1L, MAGT1, MAOA, MBTPS2, MECP2, MED12, MID1, NAA10, NDP, NDUFA1, NEXMIF, NHS, NLGN3, NLGN4X, NSDHL, OCRL, OFD1, OGT, OPHN1, OTC, PAK3, PCDH19, PDHA1, PGK1, PHF6, PHF8, PLP1, PORCN, PQBP1, PRPS1, PTCHD1, RAB39B, RBM10, RPL10, RPS6KA3, SHROOM4, SLC16A2, SLC9A6, SMC1A, SMS, SOX3, SRPX2, SYN1, SYP, TAF1, THOC2, TIMM8A, TSPAN7, UBE2A, UPF3B, USP9X, WDR13, ZC4H2, ZCCHC12, ZDHHC9, ZMYM3, ZNF41, ZNF674, ZNF711, ZNF81(114遺伝子)

※リンクのある遺伝子は、当院の遺伝子の解説ページにつながります。FMR1・AFF2・SOX3はリピート伸長を調べず、配列の変化と欠失・重複だけを調べます。MECP2はエクソン1だけの欠失・重複を検出できません。

当院のNIPTでも調べられる遺伝子(一部)

この検査で調べる114遺伝子のうち10遺伝子は、新しく起きた変化(de novo)による病気として、当院のNIPTのダイヤモンドプランまたはインペリアルプランでも調べられます。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。陽性だった場合は、確定検査(羊水検査・絨毛検査)を院内で受けられます。

🤰 当院のNIPTで調べられる遺伝子(この検査の114遺伝子のうち)

調べられるプラン 遺伝子
ダイヤモンドプラン・インペリアルプランの両方 CDKL5・EBP・HDAC8・MECP2・NSDHL・SMC1A
インペリアルプランだけ CASK・FLNA・RPS6KA3・ZC4H2

※このほかの104遺伝子は、当院のNIPTでは調べられません。NIPTで調べられるのは一部の病気だけで、陰性でも知的障害・発達障害の心配がなくなるわけではありません。2つのプランの違いはインペリアルプランとダイヤモンドプランの違い、NIPT全体はNIPTのトップページをご覧ください。

6. 検査でわかること・わからないこと

わかること

この検査でわかるのは、114遺伝子の配列の小さな変化(1つの塩基の置き換わり・小さな欠失や挿入)と、遺伝子全体や連続する複数のエクソンにおよぶ大きな欠失・重複です。見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。読み取りの質が低かった部分の変化は、サンガー法で確かめます。検査では、対象とする遺伝子の領域の99%以上を、20回以上重ねて読み取ることを基準にしています。

わからないこと

遺伝子検査には、方法による限界があります。この検査では、次のことはわかりません。

  • ●リピート伸長:FMR1(脆弱X症候群)・AFF2(Fragile XE症候群)・SOX3の繰り返し配列の伸長は調べません。これらの遺伝子は、配列の小さな変化と欠失・重複だけを調べます。
  • ●MECP2のエクソン1:MECP2遺伝子のエクソン1だけの欠失・重複は、今の方法では検出できません。
  • ●1つのエクソンだけの欠失・重複:見つかることはありますが、決まって検出できるものではありません。
  • ●染色体の構造の変化:転座や逆位はわかりません。
  • ●遺伝子のスイッチや奥のほうの変化:遺伝子の働きを調節する領域(プロモーター)や、エクソンから20塩基より離れたイントロンの奥の変化は、ほとんど調べません。
  • ●モザイク:体の一部の細胞だけにある変化を見つけることは、この検査の目的に入っていません。
  • ●114遺伝子以外の原因:ほかの染色体の遺伝子、染色体の数や構造の変化、妊娠中や出生前後の要因などは調べていません。

「陰性=X連鎖知的障害ではない」ではありません

原因の変化が見つからなくても、X連鎖知的障害や、ほかの原因による知的障害を否定することはできません。X連鎖が疑われ、脆弱X症候群が否定された男性405人の家系を対象に、X染色体の遺伝子をすべて調べた研究では、すでに知られた遺伝子に原因が見つかったのは80家系(約2割)でした[2]。この研究は、X連鎖が強く疑われる家系を集めて調べたもので、この検査でのお一人ごとの見つかる割合を示すものではありません。それでも、X染色体の遺伝子を広く調べても、原因がわからないことが少なくないことがわかります。

また、病気の原因かどうかまだ判断できない変化(意義がまだわからない変化・VUS)が見つかることがあります。ご希望により、報告書からVUSを外すこともできます(VUS除外・無料)。

7. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。原因が見つかった場合・見つからなかった場合・VUSの場合で、次にできることが違います。

病的な変化が見つかったら、次にできること

原因となる病的な変化が見つかると、「わかった」で終わりではなく、お子さん・お母さんと姉妹・これからの妊娠・ご家族のそれぞれで、次にできることがはっきりします。どれを選ぶか、選ばないかは、ご家族ごとに違ってかまいません。

① お子さん(ご本人):病名が決まり、見張る合併症と支援がわかる
病名がわかると、その病気で起こりやすい合併症(てんかん・心臓・目や耳など、病気によって違います)を前もって見張ることができ、療育や支援の手がかりになります。どの合併症を、いつ、どう調べるかは病気ごとに違うため、第5章の表にある各病気の解説ページと、主治医の指示を目安にしてください。合併症の検査・治療や療育は、それぞれ専門の医療機関で受けていただきます。病気によっては、国の医療費助成の対象(指定難病)になっているものもあります。たとえば、レット症候群(指定難病156)、コフィン・ローリー症候群(同176)、ATR-X症候群(同180)、脆弱X症候群(同206)、メンケス病(同169)、副腎白質ジストロフィー(同20)が、厚生労働省の指定難病の一覧に載っています(2026年10月時点で確認)。医療費の助成を受けるには、認定の基準を満たして申請する必要があります。詳しくは難病情報センターや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。

② お母さん・姉妹:保因者かどうかをピンポイントで調べられる
お子さんにX連鎖の原因が見つかった場合、お母さんが保因者である可能性があり、お母さんが保因者なら、姉妹も保因者の可能性があります。ご家族の中で原因の変化がわかっていると、ほかのご家族は114遺伝子をすべて調べ直さなくても、同じ場所だけをピンポイントで調べて、保因者かどうかを確かめられます。保因者のお母さんから生まれるお子さんは、1人ごとに、男の子は2分の1の確率で変化を受け継いで発症し、女の子は2分の1の確率で保因者になります(第2章)。また、遺伝子によっては、保因者の女性にも症状が出ることがあります(第2章)。あなたの1回の検査が、ご家族が自分の状態を知る手がかりになります。X連鎖の病気の保因者検査を受けた姉妹の実例は、副腎白質ジストロフィーの保因者検査を受けた姉妹の体験談でもご紹介しています。

③ 子どもを持つときの選択肢:知ってから選べること
次のお子さんで同じことが起こる確率は、お母さんが保因者かどうかで大きく変わります。保因者なら、男の子では1人ごとに2分の1です。お母さんが保因者でなくても、性腺モザイクのことがあるため、確率は『最大で2分の1』と考えます(第2章)。原因がわかっていれば、次のような選択肢の中から、ご家族で考えて選べます。

  • ●自然に妊娠して、出生前診断を受ける:ご家族で原因の遺伝子の変化がわかっていれば、妊娠したときに、赤ちゃんで同じ変化があるかを調べられます。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。その病気で出生前診断を行えるかは、病気の重さや国内の指針を踏まえて個別に考えますので、妊娠を考えている段階からご相談ください。院内で受けられる羊水検査・絨毛検査については、こちらをご覧ください。脆弱X症候群の家族歴をもつ女性が出産に至るまでの実例は、脆弱X症候群の家族歴を持つ女性の症例で紹介しています。
  • ●着床前遺伝学的検査(PGT-M):体外受精でできた受精卵の一部の細胞を調べ、ご家族でわかっている変化を受け継いでいない受精卵を選んで子宮に戻す方法です。日本では、日本産科婦人科学会の「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)」に関する指針(2026年9月改定)にもとづき、症例ごとに学会の審査を受け、そのうえで実施施設の倫理委員会の承認を得て行われます。海外で受ける方もいます。当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。準備に必要なことは海外でPGT-M(着床前診断)を考えている方へで解説しています。
  • ●何もせずに、そのまま産む:出生前診断も着床前検査も受けずに、そのまま妊娠・出産を迎えることも、選べる選択肢のひとつです。原因がわかっていれば、生まれてから早めに必要な検査や支援につなげる準備ができます。

米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は2021年、常染色体潜性(劣性)とX連鎖の病気の保因者検査についての指針で、妊娠中の方と妊娠を考えているすべての方に、100を超える病気を対象とする保因者検査(Tier 3)を提供するよう勧めています[5]。ご家族に原因がわかっていない方でも、妊娠の前に保因者かどうかを広く調べたい方には、拡大版保因者スクリーニングがあります(女性版787遺伝子・男性版714遺伝子)。女性版787遺伝子の一覧には、FMR1・ABCD1・OTC・DMDなど、X連鎖の病気の遺伝子も含まれていますが、この検査の114遺伝子すべてが入っているわけではありません。妊娠中の方には、NIPTと同じ日に採血できるカップルの保因者検査「ファミリーセーフティ プラス」(女性787遺伝子・男性714遺伝子。この検査だけを単独で受けることはできません)もあります。

④ ご家族:お母さんの家系の女性も調べられる
お母さんが保因者とわかった場合、その変化はお母さんのご両親のどちらかから受け継いだものか、お母さんの代で新しく起きたものかのどちらかです。受け継いだものであれば、母方のおばさんや、おばさんの娘さん(いとこ)など、お母さんの家系の女性も保因者の可能性があります。こうしたご家族も、同じ場所をピンポイントで調べられます。症状のないご家族の検査は、ご本人が知りたいと考え、ご本人の同意のうえで受けていただくものです。

⑤ 当院でのその後:臨床遺伝専門医と一緒に考える
結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明します。そのうえで、お子さんの今後のこと、ご家族の検査、次の妊娠をどうするかを、一緒に考えます。遺伝カウンセリング料は30分22,000円(税込)です(第8章)。ご家族の検査も、遺伝カウンセリングのうえでお受けしています。

原因が見つからなかった場合:次の検査

原因が見つからなかった場合は、症状やご家族の情報に合わせて、脆弱X症候群を調べるFMR1リピート伸長検査、染色体の小さな欠失・重複を調べるマイクロアレイ染色体検査、X染色体以外の遺伝子も含めて調べる知的障害パネルや全エクソーム検査などを考えます(第4章)。

VUSが見つかった場合

VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査に使ったりはしません。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。結果の伝え方については、当院の二次的所見の開示方針もあわせてご覧ください。

8. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。唾液・頬の粘膜・血液のどれでも、オンライン診療で受けていただけます。

ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の採取キットは支払い後に送付
▶
結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
検査内容 X連鎖知的障害に関わる114遺伝子(配列の変化と欠失・重複を含む)
検査費用 税込330,000円
結果までの期間 2〜3週間
至急オプション 55,000円(結果までの期間が約7日短くなります)
VUS除外 無料(意義がまだわからない変化を報告書から外します)
検体 血液(EDTA採血管4ml×2本)、抽出DNA、頬の粘膜(スワブ)、唾液
オンライン診療 可能(血液の場合は、全国の提携医療機関で採血)
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別

※当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。

この検査は、遺伝診療先進国・米国の3大遺伝子検査会社の一角で行います。※

※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。

検査の流れ

まず臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。オンライン診療の場合は、ビデオ通話で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただきます。検体採取キットは、検査料金をお支払いいただいたあとにお送りします。検体の取り違えや品質の低下を防ぐため、ご自身の判断で先に検体を採らないでください。結果が出たら、遺伝カウンセリングで直接ご説明します。結果の報告書の読み方は、遺伝子検査結果の見かたで解説しています。遺伝カウンセリングについては、遺伝カウンセリングとはをご覧ください。

結果の報告書の言語

結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、次の妊娠の計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

ご家族で原因がわかれば、妊娠したときの羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます(2025年6月から産婦人科を併設)。

発達障害の遺伝子検査の選び方 | どの検査がよいか迷う方へ

9. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【家族歴だけではわからないから、検査で確かめる】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

X連鎖の病気では、お母さんにほとんど症状がないことが多く、男の子が生まれてはじめて家系の中の変化がわかることがあります。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。前もって知っておくことは、その後の選択肢を増やすことにつながります。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。たとえば、きょうだいのお子さんに単一遺伝子の病気による知的障害・発達障害が見つかり、ご自身はどうなのかと知的障害の遺伝子パネル検査を受けた方に、まったく関係のない別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞だけにある状態(モザイク)で見つかったことがあります。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞にもその変化があれば、お子さんが発症することがある病気でした。変化をもつ生殖細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化を受け継ぎます。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは実際の診療では調べられないため、お子さん1人あたりの確率は『最大で2分の1』とお伝えしています。また、家族歴が濃いものの、ご本人は大学を卒業して会社に勤めていた方が、念のため検査を受けたところ、染色体の微小欠失が見つかったこともあります。

こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. 知的障害は父親から遺伝しますか?

原因によって違います。X連鎖知的障害の場合、お父さんから息子さんへは伝わりません。息子さんがお父さんから受け取るのはY染色体だからです。一方、娘さんはお父さんのX染色体を必ず受け継ぐので全員が保因者になり、その娘さんのお子さんの世代に伝わることがあります。

Q2. 知的障害が母親から遺伝する確率は?

X連鎖知的障害で、お母さんが保因者の場合、お子さん1人ごとに、男の子は2分の1の確率で変化を受け継いで発症し、女の子は2分の1の確率で保因者になります。お母さんが保因者かどうかは、お子さんで原因の変化がわかっていれば、同じ場所を調べて確かめられます。

Q3. 男の子に知的障害が多いのはなぜですか?

理由の一つが、X染色体の遺伝子の変化です。男の子はX染色体を1本しか持たないため、変化があると補うもう1本がなく、症状が出やすくなります。X連鎖知的障害は、男性の知的障害の5〜10%を占めると報告されています。ただし、男の子の知的障害の多くは、X連鎖以外の原因によるものです。

Q4. 母方の叔父(兄弟)に知的障害があります。子どもへのリスクは調べられますか?

当院で検査を受けていただけるのは、症状のない相談者ご本人です。知的障害のあるご本人は同意が難しく、きょうだいの将来のための検査はできないためです。ご本人の原因がわからないまま相談者の方がこのパネル検査を受けた場合、変化が見つからなくても保因者ではないとまでは言えません。検査の前に遺伝カウンセリングでご説明します。

Q5. 脆弱X症候群もこの検査でわかりますか?

わかりません。脆弱X症候群の主な原因はFMR1遺伝子のCGGリピートが長く伸びることで、この検査の方法では繰り返しの長さを測れないためです。脆弱X症候群が気になる場合は、FMR1リピート伸長検査を別に受けていただく必要があります。

Q6. 女性でも受けられますか?保因者でも症状は出ますか?

受けられます。X連鎖知的障害の保因者の女性は、症状がないか軽いことが多いものの、症状が出ることもあります。知的障害のある女性で、MECP2やSMC1Aなど、この検査で調べる遺伝子に原因が見つかったという報告もあります。

Q7. 陰性なら、子どもが知的障害になる心配はありませんか?

そうとは言えません。この検査で調べるのは114遺伝子だけで、リピート伸長や染色体の構造の変化などはわかりません。また、知的障害の多くはX連鎖以外の原因によるものです。結果の意味は、遺伝カウンセリングで臨床遺伝専門医がご説明します。

Q8. 費用はいくらですか?

検査費用は税込330,000円で、結果までは2〜3週間です。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。

🧬 一度の検査で、お子さんとご家族のこれからを考える

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。X連鎖知的障害の原因がわかれば、お子さんの合併症への備えや支援の手がかりだけでなく、お母さん・姉妹の保因者検査や、次の妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

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  • [2] Hu H, Haas SA, Chelly J, et al. X-exome sequencing of 405 unresolved families identifies seven novel intellectual disability genes. Mol Psychiatry. 2016;21(1):133-148. [DOI: 10.1038/mp.2014.193]
  • [3] Fieremans N, Van Esch H, Holvoet M, et al. Identification of intellectual disability genes in female patients with a skewed X-inactivation pattern. Hum Mutat. 2016;37(8):804-811. [DOI: 10.1002/humu.23012](PMID: 27159028)
  • [4] Malinowski J, et al. Systematic evidence-based review: outcomes from exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability. Genet Med. 2020;22(6):986-1004. [DOI: 10.1038/s41436-020-0771-z]
  • [5] Gregg AR, Aarabi M, Klugman S, et al. Screening for autosomal recessive and X-linked conditions during pregnancy and preconception: a practice resource of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genet Med. 2021;23(10):1793-1806. [DOI: 10.1038/s41436-021-01203-z](PMID: 34285390)

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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