この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)
ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。
記事の作り方(編集方針)

脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)は、脳の深い部分に鉄がたまり、体の動きが少しずつ不自由になっていく遺伝性の病気の総称です。原因になる遺伝子は1つではなく、遺伝子によって発症の時期も、遺伝のしかたも違います。そのため、MRIで「脳に鉄がたまっている」と言われても、どの型なのかは遺伝子を調べてはじめてはっきりします。原因がわからないまま病院を回る時間を、1回の検査で短くできる可能性があります。このページでは、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症(PKAN)・神経フェリチン症・無セルロプラスミン血症などを含む12遺伝子の検査でわかること・わからないこと、遺伝する確率、結果のあとにできることを、臨床遺伝専門医が解説します。
⏱️ 30秒でわかる要約
🧬 Q. この検査で何がわかりますか?
脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)の原因として知られる遺伝子と、脳の鉄沈着が報告されている関連疾患の遺伝子、あわせて12遺伝子の変化を一度に調べます。原因が見つかれば、PKAN・神経フェリチン症・無セルロプラスミン血症などのどの型かがわかります。
🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?
MRIで脳の鉄沈着を指摘された方、原因のわからないジストニアやパーキンソン症状がある方、ご家族にNBIAの方がいて、ご自身や次のお子さんへの影響を知りたい方です。
🧬 Q. 費用・日数・検体は?
検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。検体は唾液・頬の内側の粘膜・血液で、いずれもオンライン診療で受けられます(血液は全国の提携医療機関で採血)。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。
🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?
結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。型がわかると、ご家族やお子さんに遺伝する確率、気をつけたい合併症、使える制度が決まります。意義がまだわからない変化(VUS)の扱いもご説明します。
1. 脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)とは
脳内鉄沈着神経変性症(NBIA)は、脳の大脳基底核(とくに淡蒼球)に鉄がたまり、体の動きが少しずつ不自由になる遺伝性の病気の総称です。英語の Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation の頭文字をとって、NBIAと呼ばれます。原因遺伝子ごとに型(病型)が分かれ、それぞれ名前がついています[1]。
遺伝性疾患の解説書GeneReviewsによると、NBIAと診断された方の国際的な登録では、β-プロペラタンパク質関連神経変性症(BPAN)が40〜45%、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症(PKAN)が30〜35%、PLA2G6関連神経変性症(PLAN)が10〜15%、ミトコンドリア膜タンパク質関連神経変性症(MPAN)が5〜10%を占め、残りが無セルロプラスミン血症・神経フェリチン症などのまれな型です[1]。これは登録された方の内訳で、病気そのものの頻度を表す数字ではありません。日本では患者さんは100人に満たないと考えられている、きわめてまれな病気です(難病情報センター、2026年10月時点で確認)。
MRIで「脳に鉄がたまっている」と言われたら:原因と、ほかの病気との区別
MRIで脳の鉄沈着を指摘されても、それだけでNBIAとは決まりません。大脳基底核には健康な人でももともと鉄が多く、年齢とともに増えていくためです[13]。脳 鉄沈着の原因が病気によるものかどうかは、鉄がたまっている場所や形、年齢、症状をあわせて判断します。
GeneReviewsは、NBIAを疑うときの最初の検査として、鉄を映しやすいMRIの撮り方(SWI・GRE・T2強調画像)を挙げています[1]。病型によって鉄のたまり方には特徴があり、たとえば淡蒼球の真ん中が白く、まわりが黒く見える「虎の目(eye-of-the-tiger)サイン」はPKANにほぼ特有とされます[1]。ただし病気の初期には見えないこともあり[2]、MRIの所見だけで型を決めることはできません。型を確かめるのが、このページの遺伝子検査です。
なお、「鉄沈着症」という言葉は、肝臓などに鉄がたまる病気を指して使われることもあります。肝臓の鉄が主な問題であれば、ヘモクロマトーシス遺伝子検査のほうが向いています。また、脳と肝臓の両方に鉄がたまり、血液中のセルロプラスミンがほとんどない場合は無セルロプラスミン血症を考えます。銅の病気であるウィルソン病も、セルロプラスミンが低くなるため、見分ける相手になります。
主な症状:ジストニア・パーキンソン症状・話しにくさ・視力の低下
脳内鉄沈着神経変性症の主な症状は、体の動きの障害(ジストニアやパーキンソン症状)と、その進行です。病型によって、目・知的発達・心の症状などが加わります[1]。
- ●ジストニア:自分の意思と関係なく筋肉が縮み、手足や首、口のまわりがねじれたり固まったりする
- ●パーキンソン症状(パーキンソニズム):動きがゆっくりになる、体がこわばる、ふるえる
- ●痙縮(けいしゅく):足などの筋肉がつっぱって、歩きにくくなる
- ●話しにくさ・飲み込みにくさ:言葉がはっきりしなくなる(構音障害)、むせやすくなる
- ●目の症状:網膜の変性や視神経萎縮による視力の低下。典型的なPKANでは、網膜の色素変性が3分の2の方にみられます[2]
- ●発達・認知・心の症状:BPANでは子どものころの発達の遅れやてんかん、MPANでは抑うつや不安、もの忘れなどがみられることがあります[4][5]
何歳で発症し、どう進むか(予後):病型で大きく違う
脳内鉄沈着神経変性症の予後は、病型によって大きく違います。小児期に始まって比較的早く進む型もあれば、大人になってから始まる型もあります。同じ「NBIA」でも、見通しは型がわかってはじめて立てられます。
📅 主な病型の発症時期と経過(GeneReviewsより)
※数字は報告された方の範囲や平均で、目の前の一人の経過を決めるものではありません。
遺伝する確率:病型によって3つの遺伝のしかたがある
脳内鉄沈着神経変性症が遺伝する確率は、病型の遺伝のしかたで決まります。多くは常染色体潜性(劣性)遺伝ですが、神経フェリチン症は常染色体顕性(優性)遺伝、BPANはX連鎖の遺伝です[1]。
- ●常染色体潜性(劣性)遺伝(PKAN・PLAN・無セルロプラスミン血症など):ご両親がともに保因者の場合、お子さん1人ごとに、発症する確率は4分の1、保因者になる確率は2分の1です。保因者の方は、ふつう症状がありません。
- ●常染色体顕性(優性)遺伝(神経フェリチン症など):親が原因の変化をもっていれば、お子さん1人ごとに2分の1の確率で受け継ぎます。神経フェリチン症の浸透率(変化をもつ人が発症する割合)は100%とされています[6]。MPANの多くは潜性遺伝ですが、顕性遺伝の家族も報告されています[4]。
- ●X連鎖遺伝(BPAN):患者さんの多くは女性で、ほとんどが、お子さんの代で新しく起きた変化(de novo)によるものです[5][11]。
2. この検査を受けるとよい人
MRIで脳の鉄沈着を指摘された方、原因のわからない運動の症状がある方、ご家族にNBIAの方がいる方に向く検査です。見た目や家族歴だけでは判断できないことが多いので、迷ったら遺伝カウンセリングで状況をお聞かせください。
症状があり、原因を知りたい方
ジストニア、若年性パーキンソン病を思わせる症状、足のつっぱり、話しにくさ、視力の低下などがあり、MRIで大脳基底核の鉄沈着が見つかった方は、この検査で原因を探す意味があります。とくにクフォー・ラケブ症候群(ATP13A2)は、若くして始まるパーキンソン症状で気づかれることがあり、脳の鉄沈着がはっきりしない方もいます[1][10]。
希少な病気は、診断がつくまでに時間がかかりがちです。欧州41か国の希少疾患の方6,507人を対象にした調査では、診断までにかかった期間は平均4.7年でした[17]。原因がわからないまま病院を回る時間を、1回の検査で短くできる可能性があります。ただし、全員に原因が見つかるわけではありません。日本の未診断疾患イニシアチブ(IRUD)でも、全エクソーム解析まで終えた5,136家系のうち、診断が確定したのは2,247家系(43.8%)でした[18]。原因が見つからなかったときの次の手は、第5章でご説明します。
お子さんにNBIAが疑われるご両親へ:原因がわかると、次のお子さんの確率がわかる
お子さんが発達の遅れや運動の症状でNBIAを疑われたとき、読む方の多くはご両親だと思います。原因がわかると、病名と見通し、気をつけたい合併症、使える制度(第6章)が決まります。そして、次のお子さんで同じ病気が起こる確率と、次の妊娠でどう備えられるかを、具体的に考えられるようになります。
確率は原因と遺伝のしかたで大きく変わります。潜性遺伝の型ならご両親とも保因者で、次のお子さんも4分の1です。BPANのようにお子さんで新しく起きた変化なら、ご両親から受け継いだものではありません。遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。ただし、親の卵子や精子のもとになる細胞にだけ変化がある「性腺モザイク」と考えられる家族もBPANで報告されており[5]、次のお子さんの確率はゼロではありません。原因がわかっていれば次の妊娠で出生前診断を計画できますが、原因がわからないままでは、出生前に調べる的を決められません。
ご家族にNBIAの方がいる方・保因者かどうか知りたい方
きょうだいや親戚にNBIAの方がいて、ご自身が保因者かどうか、結婚や妊娠の前に知っておきたい方もいます。潜性遺伝の病気で、ご両親がともに保因者の場合、同じ両親から生まれ、その病気を発症する遺伝子の組み合わせをもたないと判断できるきょうだいは、3分の2の確率で保因者です。ただし、成人になってから発症する型では、現在症状がないだけでは判断できません。妊娠の前に知っておけば、パートナーの検査や出生前診断まで計画できます。
ご家族がすでに検査を受けて原因がわかっていれば、その結果がいちばんの手がかりになります。知的障害などでご本人が同意できないご家族を、きょうだいの将来のために検査することはできません。その場合は、症状のない相談者ご本人の検査について、わかることと限界をご説明します。ご家族の中で原因がわかっていれば、ほかのご家族は同じ場所を調べることで、受け継いでいるかどうかを確かめられます。なお、当院の拡大版保因者スクリーニング(女性版787遺伝子)には、この検査の12遺伝子のうち、PANK2・PLA2G6・CP・C19orf12・FA2H・ATP13A2・COASY・DCAF17の8遺伝子が含まれています。
見た目や家族歴だけでは判断できない理由
潜性遺伝の病気の保因者は、ふつう症状がなく、ご家族に患者さんがいなくても保因者であることは珍しくありません。また、当院では、きょうだいのお子さんの病気をきっかけに念のため遺伝子パネル検査を受けた方に、まったく関係のない別の遺伝子の病的な変化が、体の一部の細胞にだけある状態(モザイク)で見つかったことがあります。ご本人は発症していませんでしたが、卵子や精子のもとになる細胞にもその変化があれば、お子さんが発症することがある病気でした。
変化をもつ生殖細胞からできる卵子・精子は2分の1の確率で変化を受け継ぎます。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは実際の診療では調べられないため、お子さん1人あたりの確率は『最大で2分の1』とお伝えしています。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。
この検査より別の検査が向いている場合
MRIで脳の鉄沈着がある、またはNBIAの家族歴があるなら、まずこの検査です。一方、症状の中心がジストニア・パーキンソン症状・足のつっぱりのどれかで、鉄沈着がはっきりしない場合は、次の検査のほうが向いていることがあります。遺伝性ジストニアの遺伝子検査とどちらを受けるか迷う方も、この表を目安にしてください。
🔍 症状に合わせた検査の選び方
※比べているのは検査の種類です。どれが合うかは、症状・MRI・ご家族の情報で変わります。パネル検査とエクソーム検査の違いはWESとパネル検査の違いで解説しています。
3. 調べる12遺伝子と、それぞれでわかる病気(病型)
この検査では、ATP13A2、C19orf12、COASY、CP、DCAF17、FA2H、FTL、GTPBP2、PANK2、PLA2G6、SCP2、WDR45の12遺伝子をまとめて調べます。このうち10遺伝子は、GeneReviewsがNBIAの原因として挙げている遺伝子です。GTPBP2とSCP2は、NBIAと見分ける必要がある病気として挙げられ、脳の鉄沈着が報告されています[1][14][15]。
🧬 対象遺伝子と関係する病気・遺伝のしかた
※病名・遺伝のしかたはOMIMの登録(NCBI・HPOの公開データで照合)とGeneReviewsによります。遺伝子名は検査の正式な表記のままです。
遺伝子ごとのはたらきを少し補足します。PANK2とCOASYは、体の中でエネルギーを使うときに欠かせない補酵素A(CoA)を作る段階にかかわります[2][9]。CPはセルロプラスミンという、鉄の出し入れを助けるタンパク質を、FTLは細胞の中で鉄を安全にしまっておくフェリチンの一部を作ります[6][7]。WDR45は、細胞が自分の中の不要なものを分解して作り直すオートファジーにかかわる遺伝子です[5]。
妊娠を考えている方へ:WDR45は、当院のNIPT(インペリアルプラン)でも調べられます。BPANの多くは赤ちゃんの代で新しく起きた変化なので、ご家族に患者さんがいなくても起こりえます。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。ほかの11遺伝子は、当院のNIPTでは調べられません。NIPTはスクリーニング検査であり、陽性の場合は、絨毛検査・羊水検査で得た検体を用いて該当する遺伝子の変化を確かめる必要があります。陰性でも、BPANを否定することはできません。
4. 検査でわかること・わからないこと(検査の限界)
この検査でわかるのは、12遺伝子の小さな変化と、遺伝子の一部や全体がなくなる・増える変化の一部です。遺伝子検査には必ず限界があり、すべての原因がわかるわけではありません。
わかること
次世代シークエンサー(NGS)で、12遺伝子のタンパク質の設計図にあたる部分(コード領域)と、その境目(スプライス部位)を読みます。調べられる主な変化は次のとおりです。
- ●遺伝子の文字(塩基)が1つ変わる変化、小さく入りこむ・抜ける変化
- ●遺伝子が丸ごとなくなる・増える変化(頬の粘膜・血液)と、隣り合う2つ以上のエクソンにまたがる変化(血液のみ)。1つのエクソンだけの変化は、見つかることはありますが、ふつうは検出の対象になりません
- ●見つかった欠失・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)でもう一度確かめてから報告します。読み取りの質が十分でない場所は、サンガー法で確かめます
専門家向けの情報(読み取りの深さ)
対象の領域の99%以上を、同じ場所を20回以上読み取る深さで解析します(≥99% at 20x)。同じ場所を何回も読むほど、読み違いを見分けやすくなります。
わからないこと
- ●調べ方の都合で見つからない変化:染色体の一部が入れかわる転座や逆位、同じ配列の繰り返しが長くなるリピート伸長、遺伝子のスイッチにあたる部分(プロモーター)や、エクソンから20塩基より離れたイントロンの奥の変化
- ●体の一部の細胞にだけある変化(モザイク):この検査は、モザイクを見つけるようには作られていません
- ●12遺伝子以外の原因:たとえば、子どもで報告された神経フェリチン症の一種(FTH1遺伝子、NBIA9)は、この検査には含まれていません[1][16]
- ●腫瘍の組織:がんの組織を調べる検査ではありません
「異常なし」でも、NBIAではないとは言い切れない理由
原因が見つからなくても、NBIAではないとは言い切れません。GeneReviewsは、症状やMRI、ときには病理の所見からNBIAと考えられる方のかなりの割合で、知られている遺伝子に原因が見つからないとしています[1]。まだ見つかっていない原因遺伝子があると考えられているためです。
また、意義がまだわからない変化(VUS)が見つかることがあります。調べた目的と別の病気の原因が見つかった場合(二次的所見)の扱いは、当院の二次的所見の開示方針に沿ってご説明します。
5. 結果が出たあと
結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。原因が見つかった・見つからなかった・VUSだった、のそれぞれで、次にできることが違います。
病的変異が見つかったら、次にできること
原因が見つかると、病型が決まり、ご本人・ご家族それぞれに、次に取れる行動がはっきりします。先天異常や知的障害のあるお子さんのエクソーム・ゲノム検査の研究をまとめた報告では、対象の167研究のうち95%で、患者さんかご家族の診療方針に何らかの変化があったとされています[19](変化の中身は研究ごとに違い、「95%の人の治療が変わった」という意味ではありません)。
① ご本人(症状がある方)
病名が決まり、型に合わせた見張り方がわかります。たとえば無セルロプラスミン血症では、神経の症状のほかに、糖尿病・貧血・網膜の変性に注意します[7]。PKANでは網膜の検査が大切です[2]。治療やリハビリは、神経内科・小児神経科など専門の医療機関で受けます。
治療は、今のところ症状をやわらげるものが中心です。PKANでは、脳深部刺激療法で最初は効果がみられることがあるものの、病気が進むと効果が続かないことがあるとされています[2]。鉄を体の外へ出す鉄キレート療法(デフェリプロン)は、PKANの方88人を対象にしたランダム化比較試験で、18か月後のジストニアの悪化がやや小さい傾向を示しましたが、はっきりした差(統計的な有意差)はありませんでした[12]。無セルロプラスミン血症では、デフェロキサミンと新鮮凍結血漿の組み合わせで肝臓の鉄が減ったと報告されていますが、決まった治療法はまだありません[7]。
② 症状のない方(家族歴で受けた方・保因者だった方)
潜性遺伝の型の保因者とわかった場合は、パートナーが同じ遺伝子の保因者かどうかを確かめると、お子さんの確率がわかります。神経フェリチン症など顕性遺伝の型で、症状のないうちに原因の変化がわかった場合は、将来の発症を前もって知る発症前の検査(予測的検査)になります。知ったうえで、仕事・結婚や出産・住まいなどの計画を立てたいと考える方もいれば、知らないでいることを選ぶ方もいます。どちらの選択も尊重します。
③ 子どもを持つときの選択肢(知ってから選べること)
ご家族で原因の変化がわかっていれば、妊娠したときに赤ちゃんで同じ変化があるかを調べられます。絨毛・羊水からの胎児の出生前診断は当院で承っております。その病気で出生前診断を行えるかは、病気の重さや国内の指針を踏まえて個別に判断しますので、妊娠を考えている段階からご相談ください。WDR45は当院のNIPT(インペリアルプラン)でも調べられます(第3章)。体外受精で受精卵を調べるPGT-Mという方法もあります(下の項目)。何もしないで妊娠・出産することも、もちろん選べる選択肢です。
④ ご家族
ご家族の中で原因がわかっていると、きょうだい・ご両親・いとこなどは、同じ場所だけをピンポイントで調べられます。症状のない方の検査は、ご本人の同意で行います。米国で遺伝性乳がん卵巣がんのBRCA遺伝子の検査を考えた120人の研究では、家族のためを大事な理由に挙げた人が約25%いました[20]。あなたの1回の検査が、ご家族が自分のことを考える手がかりになります。
⑤ 当院でのその後
結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングでご説明し、次にどうするかを一緒に考えます。ご家族の検査、パートナーの保因者検査、妊娠したときの出生前診断まで、当院で続けてご相談いただけます(遺伝カウンセリング料は第7章のとおりです)。
異常が見つからなかったとき:次の検査の選択肢
12遺伝子に原因が見つからなかった場合でも、第4章のとおり、NBIAではないとは言い切れません。症状とMRIの所見をもう一度見直し、別の遺伝子パネル検査(第2章の表)や全エクソーム検査(WES)を考えます。
意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき
VUSは、病気の原因かどうかまだ判断できない変化です。それだけで診断に使ったり、ご家族の検査や出生前診断に使ったりはしません。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。
海外でPGT-M(着床前遺伝学的検査)を考えている方へ:英語の検査結果をお渡しできます
海外でPGT-Mを受けたいというお問い合わせは多く、その前提になる「原因遺伝子の確定」と「英語の検査結果」は、当院の検査で用意できます。当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。くわしくは海外でPGT-Mを考えている方へで解説しています。
PGT-Mは、体外受精でできた受精卵(胚)の一部の細胞を調べ、ご家族でわかっている遺伝子の変化を受け継いでいない胚を選んで子宮に戻す検査です。NBIAの中でも、大人になってから発症する神経フェリチン症(顕性遺伝)や無セルロプラスミン血症(潜性遺伝)の当事者・保因者の方は、ご自身の子どもを持つことを考える場面があります。
欧州ヒト生殖医学会(ESHRE)の指針では、PGT-Mの準備に、病気の原因と確かめられた遺伝子の変化と、その内容が書かれた元の報告書が必要とされています[21]。ご本人の検査結果だけでは、PGT-Mの準備はふつう整いません。受精卵から取れるDNAはごくわずかで、2本あるうちの片方が読み取れない「アレルドロップアウト」などで判定を誤るおそれがあるため、変化の両側にある目印(多型マーカー)で、変化をもつ染色体を家系の中でたどる方法(ハプロタイプ解析)を組み合わせます。そのため、ご夫婦に加えて、病気の有無がわかっている血縁者のDNAが必要になります。指針の目安は、顕性遺伝では患者さん少なくとも1人(できれば2人)、および/または発症していない方1人、潜性遺伝では患者さん・保因者・保因者でない方です[21]。
血縁者がいない場合、指針は、ご夫婦で目印を調べたうえで治療周期の受精卵や1個の精子を調べる方法を挙げていますが、できるかどうかは施設や家系の状況で大きく変わり、受けられないこともあります。また、BPANのように新しく起きた変化が多い型で、これまでに妊娠歴のないご夫婦では、一般的なハプロタイプ解析の方法は使えないとされています[21]。海外でPGT-Mを考えている方は、ご本人の検査の段階から、検査に協力していただけるご家族(とくに同じ変化をもつ方)がいるかを考えておくことが大切です。当院では、ご家族の遺伝子検査も、遺伝カウンセリングのうえでお受けしています。
臨床遺伝専門医としての判断も添えます。VUSは病気の原因と確かめられていないため、そのままPGT-Mの対象にするのは難しいと考えます。潜性遺伝の型では、ご夫婦それぞれがどの変化をもっているかを確かめておく必要があります。海外の施設によって求められる書類や検体は違うので、受ける予定の施設にも前もって確認してください。
⚠️ PGT-Mは診断ではなく、スクリーニング検査です
PGT-Mは受精卵のごく一部の細胞を調べる検査で、結果が赤ちゃんの状態と食い違うことがあります。ESHREの指針は、多くの施設で誤った結果になる割合は全体で1〜3%まで下げられているとしたうえで、PGTのあとに妊娠したすべての方に出生前診断を提案すべきとしています[22]。当院では、PGT-Mで選んだ胚で妊娠した場合も、妊娠中に赤ちゃんそのものを調べる確定検査(絨毛検査・羊水検査)で確かめることが望ましいと考えています。羊水検査・絨毛検査は院内で行っており、海外でPGT-Mを受けたあとの妊娠でもご相談いただけます。
日本では、日本産科婦人科学会の「重篤な遺伝性疾患を対象とした着床前遺伝学的検査(PGT-M)に関する指針」(2026年9月改定)にもとづき、症例ごとに学会の審査を受け、実施施設の倫理委員会の承認を得て行われます。指針の「重篤」とは、原則として、成人に達する前に日常生活が著しく損なわれる、または生存が危ぶまれる状態になる疾患で、申請の時点で有効な治療法がないか、あっても高度かつ侵襲度の高いものとされています。成人に達する前に生存が危ぶまれるわけではないが日常生活が著しく損なわれる疾患では、その病気の専門医の意見書などを追加で出す仕組みもあります(2026年10月時点で確認)。審査が続いている申請も多く、学会の発表では、2025年7月〜2026年6月の1年間に審査した73件のうち37件が審査継続中でした(2026年9月発表)。
どの病気がPGT-Mの対象になるかは、国によって違います。英国では、公的機関(HFEA)がPGT-Mを使える病気の一覧を公表しており、2,000を超える病気が載っています(2026年9月17日更新の一覧で2,067)。一覧にない病気は、施設を通じて申請し、HFEAが審査します。米国では、PGTを直接規制する連邦や州の法律はなく、主に医師・施設の判断で行われています[23]。米国生殖医学会の倫理委員会は2024年、大人になってから発症する病気に対するPGT-Mも倫理的に許容されうるとする意見を出しています[24]。どの病気がPGT-Mの対象になるかは、国や制度、施設によって違います。同じ病気でも、ある国では対象になり、別の国では個別の審査が必要になることがあります。受ける国の制度と、施設の条件を前もって確かめてください。
結果の報告書について
結果は、基本的に日本語版でお渡ししています。海外でPGT-Mを受けるなど、英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。報告書の読み方は遺伝子検査結果の見かたで解説しています。
6. 日本の制度:指定難病121「脳内鉄沈着神経変性症」
脳内鉄沈着神経変性症は、指定難病121に指定されています。厚生労働省の資料では、PKAN・PLAN・神経フェリチン症・MPAN・BPAN・CoPAN・無セルロプラスミン血症・FAHN・クフォー・ラケブ症候群・ウッドハウス・サカティ症候群の10疾患がこの病気に含まれています。医療費助成の対象になるのは、日常生活の動作を点数で表すバーセル指数(Barthel Index)が85点以下の方などで、軽症でも高額な医療を続ける必要がある方は対象になります。難病情報センターは、病名によっては医療費助成の対象とならないこともあるので主治医に相談するよう案内しています(2026年10月時点で確認)。
18歳未満のお子さんでは、小児慢性特定疾病の「神経・筋疾患」に、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症と乳児神経軸索ジストロフィーが「脳の鉄沈着を伴う神経変性疾患」として載っています(小児慢性特定疾病情報センター、2026年10月時点で確認)。どちらの制度も、認定の条件を満たして申請する必要があります。遺伝子検査で病型が確定していることは、申請の手がかりになります。
なお、当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。
7. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体
検査費用は税込330,000円、結果までは2〜3週間です。唾液・頬の内側の粘膜・血液のいずれの検体でも、オンライン診療で受けられます。
ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医
▶
検体の提出唾液・粘膜・血液
▶
結果のご説明2〜3週間後・マイページへ
💴 費用・日数・検体
※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。
この検査は、遺伝診療先進国・米国の3大遺伝子検査会社の一角で行います。※
※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。
オンライン診療(ビデオ通話での診療)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただきます。血液の場合は、全国の提携医療機関で採血をお願いします。検体採取キットは、検査料金をお支払いいただいたあとにお送りします。ご自身で勝手に検体を採取しないでください。検体の取り違えを防ぎ、検査に使える品質を保つためです。
遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。
8. 院長コラム
🩺 院長コラム【「脳に鉄」と言われた日から、次の一歩を】
私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。
遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。脳内鉄沈着神経変性症は、「NBIA」とひとくくりに呼ばれても、型によって発症の時期も、遺伝のしかたも、ご家族への影響もまったく違います。MRIの画像だけで先のことを考えようとすると、必要以上に悲観したり、反対に大事なことを見落としたりしかねません。型がわかってはじめて、ご本人の見通しと、ご家族が考えるべきことが決まります。
遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査でわかったことは、ご自身の健康管理だけでなく、これからの妊娠・出産の計画や、ご家族の健康を考えるときにも、ずっと役に立ちます。
わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。
よくある質問(FAQ)
Q1. 脳内鉄沈着神経変性症は遺伝しますか?遺伝する確率は?
遺伝します。確率は病型の遺伝のしかたで決まります。多くの型は常染色体潜性(劣性)遺伝で、ご両親がともに保因者の場合、お子さん1人ごとに4分の1の確率で発症します。神経フェリチン症は常染色体顕性(優性)遺伝で、親が原因の変化をもっていれば、お子さんに受け継がれる確率は2分の1です。BPANはX連鎖の遺伝で、ほとんどが新しく起きた変化によるものです。
Q2. MRIで脳に鉄沈着があると言われました。この検査を受けたほうがよいですか?
大脳基底核には健康な人でももともと鉄が多く、年齢とともに増えるため、鉄沈着があるだけでNBIAとは決まりません。ジストニアやパーキンソン症状などの症状があり、鉄のたまり方がNBIAに合う場合は、この検査で原因を調べる意味があります。症状がはっきりしない場合も含めて、遺伝カウンセリングで状況をお聞きしてから、受けるかどうかを決めていただけます。
Q3. 遺伝性ジストニアの遺伝子検査と、どちらを受ければよいですか?
MRIで大脳基底核の鉄沈着がある場合や、ご家族にNBIAの方がいる場合は、このNBIAの検査が向いています。鉄沈着がはっきりせず、ジストニアが症状の中心であれば、ジストニア・ジスキネジア遺伝子検査(25遺伝子)が向いていることがあります。SCP2遺伝子は両方の検査に含まれています。
Q4. 神経フェリチン症や無セルロプラスミン血症も調べられますか?
調べられます。神経フェリチン症の原因であるFTL遺伝子と、無セルロプラスミン血症の原因であるCP遺伝子は、どちらもこの検査の12遺伝子に含まれています。神経フェリチン症は平均40歳ごろ、無セルロプラスミン血症は30歳以降に症状がそろうことが多い、大人になってから発症する型です。
Q5. 脳内鉄沈着神経変性症に治療法はありますか?予後は?
今のところ、症状をやわらげる治療が中心で、病気そのものを治す治療は確立していません。PKANでデフェリプロンという薬を調べたランダム化比較試験では、ジストニアの悪化がやや小さい傾向はあったものの、はっきりした差はありませんでした。予後は病型によって大きく違い、小児期に始まる典型的なPKANでは、発症から10〜15年以内に歩けなくなることが多いとされる一方、大人になってから発症する型もあります。
Q6. 家族に遺伝の病気の人がいると、結婚を反対されることはありますか?
ご家族の病気を理由に、結婚に反対されて悩む方は実際にいらっしゃいます。ただ、遺伝する確率は病気とご家族ごとに違い、検査でわかることがあります。ご自身が原因の変化をもっているか、パートナーが同じ遺伝子の保因者か、お子さんへの確率がどれくらいかを知ったうえで、出生前診断などの選択肢も含めて考えられます。どの選択も、その方の生き方として尊重されるべきものです。
Q7. 海外でPGT-Mを受けたいのですが、英語の検査結果はもらえますか?
お渡しできます。英語の原本が必要な方には英語版をお渡ししますので、検査の時にお申し出ください。英語版と日本語版の双方を希望される方は、追加料金5,500円で承ります。ただし、ご本人の検査結果だけでは、PGT-Mの準備はふつう整いません。ご家族の検体が必要になることが多いので、検査の段階からご相談ください。当院は体外受精・PGT-Mを行っていません。
Q8. 保険は使えますか?指定難病の医療費助成は受けられますか?
当院の検査・遺伝カウンセリングはすべて自費診療です。脳内鉄沈着神経変性症は指定難病121で、認定の条件を満たして申請すると医療費助成を受けられることがあります。病名によっては対象にならないこともあるので、主治医にご相談ください。18歳未満では、パントテン酸キナーゼ関連神経変性症と乳児神経軸索ジストロフィーが小児慢性特定疾病の対象です(2026年10月時点)。
🧬 一度の検査で、ご自身とご家族のこれからを考える
生まれ持った遺伝子は一生変わりません。脳内鉄沈着神経変性症の型がわかれば、ご自身の見通しと合併症への備えだけでなく、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりになります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、ご夫婦とも保因者だった場合の羊水検査・絨毛検査による出生前診断まで、院内で続けて受けていただけます。
お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768
診療時間・アクセス | 結婚相手と受けたい保因者検査 | 妊娠中の方:ファミリーセーフティ プラス
参考文献
- [1] Gregory A, Kurian MA, Wilson J, et al. Neurodegeneration with Brain Iron Accumulation Disorders Overview. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2013 (Updated 2025 Mar 6). [NCBI Bookshelf NBK121988](PMID: 23447832)
- [2] Gregory A, Hayflick SJ. Pantothenate Kinase-Associated Neurodegeneration. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2002 (Updated 2017 Aug 3). [NCBI Bookshelf NBK1490](PMID: 20301663)
- [3] Gregory A, Kurian MA, Soo AKS, Wilson JL, Hogarth P, Hayflick SJ. PLA2G6-Associated Neurodegeneration. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2008 (Updated 2026 Apr 14). [NCBI Bookshelf NBK1675](PMID: 20301718)
- [4] Gregory A, Klopstock T, Kmiec T, et al. Mitochondrial Membrane Protein-Associated Neurodegeneration. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2014 (Updated 2021 Mar 4). [NCBI Bookshelf NBK185329]
- [5] Gregory A, Kurian MA, Haack T, et al. Beta-Propeller Protein-Associated Neurodegeneration. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2017. [NCBI Bookshelf NBK424403]
- [6] Chinnery PF. Neuroferritinopathy. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2005 (Updated 2022 Oct 20). [NCBI Bookshelf NBK1141](PMID: 20301320)
- [7] Miyajima H, Hosoi Y. Aceruloplasminemia. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2003 (Updated 2018 Sep 27). [NCBI Bookshelf NBK1493](PMID: 20301666)
- [8] Gregory A, Venkateswaran S, Hayflick SJ. Fatty Acid Hydroxylase-Associated Neurodegeneration. In: GeneReviews®. University of Washington, Seattle; 2011 (Updated 2018 Sep 27). [NCBI Bookshelf NBK56080]
- [9] Dusi S, Valletta L, Haack TB, et al. Exome sequence reveals mutations in CoA synthase as a cause of neurodegeneration with brain iron accumulation. Am J Hum Genet. 2014;94(1):11-22. [DOI: 10.1016/j.ajhg.2013.11.008](PMID: 24360804)
- [10] Schneider SA, Paisan-Ruiz C, Quinn NP, et al. ATP13A2 mutations (PARK9) cause neurodegeneration with brain iron accumulation. Mov Disord. 2010;25(8):979-984. [DOI: 10.1002/mds.22947](PMID: 20310007)
- [11] Hayflick SJ, Kruer MC, Gregory A, et al. β-Propeller protein-associated neurodegeneration: a new X-linked dominant disorder with brain iron accumulation. Brain. 2013;136(Pt 6):1708-1717. [DOI: 10.1093/brain/awt095](PMID: 23687123)
- [12] Klopstock T, Tricta F, Neumayr L, et al. Safety and efficacy of deferiprone for pantothenate kinase-associated neurodegeneration: a randomised, double-blind, controlled trial and an open-label extension study. Lancet Neurol. 2019;18(7):631-642. [DOI: 10.1016/S1474-4422(19)30142-5](PMID: 31202468)
- [13] Kruer MC, Boddaert N, Schneider SA, et al. Neuroimaging features of neurodegeneration with brain iron accumulation. AJNR Am J Neuroradiol. 2012;33(3):407-414. [DOI: 10.3174/ajnr.A2677](PMID: 21920862)
- [14] Ferdinandusse S, Kostopoulos P, Denis S, et al. Mutations in the gene encoding peroxisomal sterol carrier protein X (SCPx) cause leukencephalopathy with dystonia and motor neuropathy. Am J Hum Genet. 2006;78(6):1046-1052. [DOI: 10.1086/503921](PMID: 16685654)
- [15] Jaberi E, Rohani M, Shahidi GA, et al. Identification of mutation in GTPBP2 in patients of a family with neurodegeneration accompanied by iron deposition in the brain. Neurobiol Aging. 2016;38:216.e11-216.e18. [DOI: 10.1016/j.neurobiolaging.2015.10.034](PMID: 26675814)
- [16] Shieh JT, Tintos-Hernandez JA, Murali CN, et al. Heterozygous nonsense variants in the ferritin heavy-chain gene FTH1 cause a neuroferritinopathy. HGG Adv. 2023;4(4):100236. [DOI: 10.1016/j.xhgg.2023.100236](PMID: 37660254)
- [17] Faye F, Crocione C, Anido de Peña R, et al. Time to diagnosis and determinants of diagnostic delays of people living with a rare disease: results of a Rare Barometer retrospective patient survey. Eur J Hum Genet. 2024;32(9):1116-1126. [DOI: 10.1038/s41431-024-01604-z](PMID: 38755315)
- [18] Takahashi Y, Date H, Oi H, et al. Six years’ accomplishment of the Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases: nationwide project in Japan to discover causes, mechanisms, and cures. J Hum Genet. 2022;67(9):505-513. [DOI: 10.1038/s10038-022-01025-0](PMID: 35318459)
- [19] Malinowski J, Miller DT, Demmer L, et al. Systematic evidence-based review: outcomes from exome and genome sequencing for pediatric patients with congenital anomalies or intellectual disability. Genet Med. 2020;22(6):986-1004. [DOI: 10.1038/s41436-020-0771-z](PMID: 32203227)
- [20] Garg R, Vogelgesang J, Kelly K. Impact of genetic counseling and testing on altruistic motivations to test for BRCA1/2: a longitudinal study. J Genet Couns. 2016;25(3):572-582. [DOI: 10.1007/s10897-015-9911-z](PMID: 26578231)
- [21] ESHRE PGT-M Working Group, Carvalho F, Moutou C, et al. ESHRE PGT Consortium good practice recommendations for the detection of monogenic disorders. Hum Reprod Open. 2020;2020(3):hoaa018. [DOI: 10.1093/hropen/hoaa018]
- [22] ESHRE PGT Consortium Steering Committee, Carvalho F, Coonen E, et al. ESHRE PGT Consortium good practice recommendations for the organisation of PGT. Hum Reprod Open. 2020;2020(3):hoaa021. [DOI: 10.1093/hropen/hoaa021]
- [23] Nakasato K, Yamamoto BA, Kato K. Evaluating standards for ‘serious’ disease for preimplantation genetic testing: a multi-case study on regulatory frameworks in Japan, the UK, and Western Australia. Hum Genomics. 2022;16:16. [DOI: 10.1186/s40246-022-00390-3]
- [24] Ethics Committee of the American Society for Reproductive Medicine. Use of preimplantation genetic testing for monogenic adult-onset conditions: an Ethics Committee opinion. Fertil Steril. 2024;122(4):607-611. [DOI: 10.1016/j.fertnstert.2024.05.165](PMID: 38944787)
関連記事