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既知の変異検査/部位特異的変異試験(Known Mutation Testing: KMT)

ミネルバクリニックでは、ご家族の方がすでに遺伝子検査を受けており、特定の遺伝子変異(バリアント)が確認されている場合に、同じ変異をお持ちかどうかを調べる既知の変異検査を提供しています。

検査を受ける際の必要事項

  • 調べる遺伝子変異の情報(遺伝子名・バリアント情報)がわかるような資料を提出してください。
  • ご家族の方(プロバンド)が検査を受けた際の情報も必要ですので、可能な範囲で以下をご準備ください。
    • プロバンドの氏名
    • 検査を受ける方との続柄(親子、兄弟姉妹など)
    • 生年月日

他の検査機関でプロバンドの検査を受けた場合

ご家族の方の検査がミネルバクリニックの機関で遺伝子検査を行われた場合、適格性を確認する必要があります。その際は、その検査機関の検査レポートのコピーをミネルバクリニックまでご提出ください。

検体

  • 血液(4mL EDTAチューブ × 2本、ラベンダーキャップ)
  • 抽出DNA(EBバッファー中に3µg)
  • 口腔スワブ
  • 唾液

検査の限界について

すべての臨床検査には限界があります。本検査の結果は、検査室に受領された検体が正しく対象者のものであり、検体の取り違えや混入がないことを前提としています。

  • 陽性の結果であっても、患者様のゲノムに他の病的な変異がないことを保証するものではありません。
  • 陰性の結果であっても、検査の対象となった疾患の遺伝的要因が完全に否定されるわけではありません。
  • 本検査は、ご申告いただいた家族関係が正しいことを前提としています。
  • 本検査は、体細胞モザイクや体細胞変異の検出を目的としたものではなく、これに対する検証は行われていません。
  • 本検査は、指定された遺伝子バリアントのみを解析します。
  • 異なるアイソフォーム間で遺伝子の命名法が異なる可能性があるため、正確な解析のためには対象とする遺伝子のアイソフォーム(NM番号)を提供することが重要です。
  • 本検査の結果の解釈は、報告時点で利用可能な情報に基づいています。将来的に新たな情報が得られる可能性がありますが、それは結果に反映されません。
  • まれに、化学的または計算上の問題、あるいは人的ミスによりDNAバリアントが検出されない場合があります。
  • 陽性の家族内対照検体が提供されない場合、まれに誤りが生じる可能性があります。

使用される検査手法

最適な結果を得るために、以下の検査手法のいずれかを用います。

  • 次世代シーケンシング(Next Generation Sequencing, NGS)
  • Sangerシーケンシング
  • 定量PCR(qPCR)
  • リピートプライムPCR(rpPCR)
  • 多重ライゲーション依存プローブ増幅(MLPA)

費用

  • バリアント1か所につき:198000円
  • 胎児(出生前診断)の場合:275000円
  • 遺伝カウンセリング料:30分16500円

結果が出るまでの期間

2~3週間

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。

仲田洋美のプロフィールはこちら