InstagramInstagram

橋小脳低形成症(PCH)の遺伝子パネル検査|原因9遺伝子でわかること・CASK異常症・次のお子さんへの備え

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

ロイスディーツ症候群(Loeys-Dietz症候群)の遺伝子検査

ロイスディーツ症候群(ロイス・ディーツ症候群、Loeys-Dietz症候群:LDS)は、大動脈瘤や動脈解離が若いうちから起こりやすい、遺伝性の結合組織の病気です。両目の間が広い・口蓋垂(のどちんこ)が2つに分かれているなどの顔つきの特徴や、骨格・皮膚の特徴をともなうことがありますが、見た目だけでは判断できない方も少なくありません。生まれ持った遺伝子は一生変わりません。一度の検査で原因の遺伝子がわかれば、大動脈の手術を考える目安や画像検査の間隔、ご家族の検査、妊娠の計画まで、この先ずっと使える情報になります。このページでは、症状・顔つき・寿命の見通し・マルファン症候群との違いと、原因となる6つの遺伝子を一度に調べる遺伝子検査でわかることを、臨床遺伝専門医が解説します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. この検査で何がわかりますか?

ロイスディーツ症候群の主な原因遺伝子(TGFBR1・TGFBR2・SMAD3・TGFB2・TGFB3)と、よく似たマルファン症候群の原因遺伝子FBN1の、あわせて6遺伝子に病気の原因となる変化がないかを一度に調べます。原因の遺伝子によって、大動脈の手術を考える目安が変わります。

🧬 Q. どんな人が受けるとよいですか?

若いうちに大動脈基部の拡大・大動脈瘤・解離が見つかった方、全身の動脈の蛇行や動脈瘤がある方、両目の間が広い・口蓋垂が分かれているなどの特徴がある方、ご家族にロイスディーツ症候群や若くして大動脈解離を起こした方がいる方です。

🧬 Q. 費用・日数・検体は?

検査費用は330,000円(税込)、結果までは2〜3週間です(至急オプション55,000円で約7日短くなります)。検体は唾液・口の内側の粘膜・血液で、オンライン診療でも受けられます。遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)が別にかかります。

🧬 Q. 結果のあとはどうなりますか?

結果は臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。原因が見つかれば、お子さんに受け継がれる確率は2分の1で、ご両親・きょうだいも同じ場所を調べられます。意義がまだわからない変化(VUS)が見つかった場合の扱いもご説明します。

\ 一生変わらない遺伝子を知って、これからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

検査の前に臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明します。

お問い合わせはこちら | マルファン症候群・胸部大動脈瘤解離の遺伝子検査はこちら

1. ロイスディーツ症候群とは

ロイスディーツ症候群は、体の組織を支える「結合組織」に関わる遺伝性の病気で、大動脈の付け根(大動脈基部)が広がる大動脈瘤や、動脈の壁が裂ける動脈解離が、若いうちから、しかも大動脈以外の全身の動脈にも起こりやすいのが特徴です[1]。2005年に、ベルギー出身のLoeys(ロイス)医師と米国のDietz(ディーツ)医師らが、心臓・血管・顔・骨格の発達に広く影響する病気として報告したのが始まりで、2人の名前から病名がつけられました[3]。表記は「ロイス・ディーツ症候群」「ロイスディーツ症候群」「Loeys-Dietz症候群」などさまざまですが、同じ病気を指します。

どれくらいの人がなる病気か

遺伝性疾患の解説書GeneReviewsでは、正確な頻度はわかっていないとしたうえで、およそ5万人に1人と推定されています[1]。日本では、難病情報センターが、マルファン症候群とロイス・ディーツ症候群をあわせた推定患者数を約15,000〜20,000人、そのうちロイス・ディーツ症候群を3,000〜4,000人としています(2026年10月時点で確認)。診断されていない方もいると考えられるため、数字は目安として受け取ってください。

原因:TGF-βシグナルにかかわる遺伝子の変化

ロイスディーツ症候群は、細胞どうしの情報のやりとりに使われる「TGF-βシグナル伝達経路」にかかわる遺伝子の変化で起こります。最初の報告では、TGF-βの受け手(受容体)を作るTGFBR1遺伝子とTGFBR2遺伝子の変化が見つかりました[3]。その後、SMAD3遺伝子・TGFB2遺伝子・TGFB3遺伝子・SMAD2遺伝子などにも原因が見つかっています[1]。

GeneReviewsによる原因遺伝子ごとの割合は、TGFBR2が約55〜60%、TGFBR1が約20〜25%、SMAD3とTGFB2がそれぞれ約5〜10%、TGFB3とSMAD2がそれぞれ約1〜5%で、原因がわからない方も約5〜10%いるとされています[1]。原因の遺伝子によって病型を1型・2型…と呼び分けることもあり、当院のサイトでは1型(TGFBR1)・2型(TGFBR2)・3型(SMAD3)・4型(TGFB2)をそれぞれ解説しています。

🧬 原因遺伝子とおおよその割合

原因遺伝子 割合(GeneReviews) 特徴
TGFBR2 約55〜60% 最も多い。TGFBR1と同じくらい重い傾向
TGFBR1 約20〜25% 最も重い型のひとつとされる
SMAD3 約5〜10% 早くから変形性関節症(骨関節症)が起こりやすい
TGFB2 約5〜10% やや軽く、マルファン症候群に似ることがある
TGFB3 約1〜5% 最も軽い傾向とされる
SMAD2 約1〜5% (この検査の対象外。第8章)
不明 約5〜10% 既知の遺伝子に原因が見つからない

※割合と特徴はGeneReviews(2024年9月更新)[1]による。どの型でも、同じ家族の中で症状の重さに大きな差があります。

病気のしくみをさらに詳しく知りたい方は、ロイス・ディーツ症候群 総論もご覧ください。このページでは、検査を受けるかどうかを決めるために必要なことを中心にお伝えします。

2. 症状と特徴:大動脈・顔つき・骨格・皮膚

ロイスディーツ症候群の症状は、血管・顔と頭の骨・骨格・皮膚、さらにアレルギーなど、全身に及びます。いちばん大事なのは血管の症状で、発端者(家族で最初に診断された方)の95%以上に大動脈基部の拡大がみられます[1]。ただし、症状の組み合わせや重さは人によって大きく違います。

血管:大動脈瘤・解離と、全身の動脈瘤・動脈蛇行

大動脈瘤は、大動脈の付け根(大動脈基部)に最も多くみられます。マルファン症候群より小さい大動脈の太さで、しかも若い年齢で解離が起こりうることが、この病気の重要な特徴です[1]。マルファン症候群では大動脈基部が5.0cm以上になると解離の危険が高まるとされるのに対し、ロイスディーツ症候群では3.9〜4.0cmでの解離が報告されています[2]。

また、調べられた方の約50%で、大動脈基部から離れた場所の動脈にも動脈瘤が見つかっています[1]。頭や首の血管が曲がりくねる「動脈蛇行」も多くみられます[1]。心臓の超音波検査(心エコー)だけでは見落とされる場所があるため、全身の血管の画像検査が欠かせません(第3章)。

顔つきの特徴:両目の間が広い・口蓋垂が分かれている

顔つきの特徴としては、両目の間が広い(眼間開離)、口蓋垂(のどちんこ)が2つに分かれている(二分口蓋垂)、口蓋裂、頭の骨のつなぎ目が早く閉じる頭蓋縫合早期癒合症などが知られています[1]。ただし、2014年の診断と管理の手引きでは「二分口蓋垂は最初に挙げられた特徴のひとつだが、この特徴をもたない人も多い」とされ、顔つきの特徴がない方では、皮膚の特徴が手がかりになることがあると書かれています[2]。

⚠️ 顔つきだけでは判断できません

顔の特徴がはっきりしている方もいれば、ほとんどわからない方もいます。「顔つきが典型的でないから違う」とは言えないため、若くして大動脈の拡大が見つかった方やご家族に心配がある方は、顔つきの印象ではなく遺伝子検査で確かめることをおすすめしています。

骨格・皮膚の特徴

骨格では、胸がへこむ・出っ張る(漏斗胸・鳩胸)、背骨の曲がり(側弯症)、関節がやわらかい、指が長い、生まれつきの内反足、首の骨(頸椎)の形の異常や不安定さなどがみられます[1]。TGFBR1・TGFBR2による型では、頸椎の所見が51%にみられたと報告されています[2]。

皮膚は、やわらかくビロードのような手ざわりで、薄く血管が透けて見えることがあり、あざができやすい、傷あとが広がりやすいといった特徴があります[1]。

アレルギー・そのほかの症状

ロイスディーツ症候群では、ぜんそく・食物アレルギー・湿疹・アレルギー性鼻炎などが多いことが知られています。食物アレルギーの頻度は控えめに見積もっても31%で、一般の人の6〜8%より高いと報告されています[2]。

3. 寿命・予後と、治療・定期的な管理

最初の報告では、平均死亡年齢は26.1歳とされていました。一方で、早く見つけ、定期的に画像検査を行い、早めに治療することで、寿命がのびることが期待されています[2]。つまり、寿命の見通しは「いつ診断され、どう管理されるか」に大きく左右されます。

「平均死亡年齢26歳」の数字をどう読むか

26.1歳という数字は、病気が報告されて間もない頃の患者さんのデータから出たものです[2]。この頃は、ロイスディーツ症候群という病名自体がまだ知られておらず、診断される前に大動脈解離で亡くなった方も含まれていると考えられます。今のGeneReviewsには、平均寿命の数字は書かれていません[1]。

52家系を調べた2006年の研究では、症状の重さがその後の経過を予測し、血管の手術を受けた方の手術中の死亡は少なかったと報告されています[4]。この病気で大切なのは、原因の遺伝子と大動脈の状態を知り、手術の時期を逃さないことです。

定期的な画像検査

GeneReviewsは、大動脈の付け根と上行大動脈を心エコーで少なくとも年に1回、頭から骨盤までの全身の動脈をMRAまたはCTAで少なくとも2年に1回調べ、必要に応じて間隔を短くすることを勧めています[1]。大動脈基部が1年に0.5cmを超えて大きくなるときは、早めに外科医に相談するべきとされています[2]。

手術を考える目安は、原因の遺伝子で変わる

ロイスディーツ症候群では、大動脈の手術を考える太さの目安が、原因の遺伝子によって違います。だからこそ、どの遺伝子に原因があるかを知ることに意味があります。

🫀 上行大動脈の手術を考える目安(GeneReviews)

原因遺伝子 手術を考える目安
TGFBR1・TGFBR2(思春期・成人) 約4.0cm
TGFBR1・TGFBR2(小さなお子さん) 最大径が99パーセンタイルを超え、弁輪径が1.8〜2.0cmに達したとき
SMAD2・SMAD3・TGFB2 約4.5cm
TGFB3 約5cm

※GeneReviews(2024年9月更新)[1]による目安。実際の手術の時期は、大きくなる速さ・ご家族の経過・ほかの所見をあわせて、心臓血管外科・循環器内科の主治医が判断します。

お薬と、日常生活で気をつけること

血管にかかる負担を減らすため、β遮断薬やアンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)が使われます。ただし、ロイスディーツ症候群でこの2つを比べた臨床試験はまだありません[1]。

GeneReviewsは、ぶつかり合う・競い合うスポーツ、力をこめて踏ん張るような運動、関節を傷めやすい運動を避けること、鼻づまりの薬(血管を縮める薬)や片頭痛薬のトリプタンを日常的に使わないことを勧めています[1]。血管を縮める作用や興奮作用のある薬は避けるべきとする手引きもあります[2]。新しい薬を使うときは、ロイスディーツ症候群であることを医師・薬剤師に伝えてください。

妊娠・出産のリスク

ロイスディーツ症候群の女性も、妊娠・出産を経験できます。ただし、妊娠は「ハイリスク妊娠」として扱うべきとされています[2]。TGFBR1・TGFBR2による型の女性12人・21回の妊娠を調べた報告では、6人に大きな合併症(大動脈解離4人、子宮破裂2人)が、妊娠中または出産直後に起こっていました[2]。妊娠中と出産後しばらくは、大動脈の画像検査の回数を増やすことが勧められています[1]。

妊娠を考えるときは、妊娠の前から循環器内科・心臓血管外科と、心臓の病気を持つ方の出産に対応できる周産期医療の施設に相談し、計画を立てることが大切です。ご自身が原因の遺伝子を持っているかを妊娠の前に知っておくことは、ご自身の安全のためにも、赤ちゃんのことを考えるためにも役立ちます(第9章)。

4. マルファン症候群との違い

ロイスディーツ症候群とマルファン症候群は、どちらも大動脈瘤・解離を起こす遺伝性の結合組織の病気で、骨格の特徴もよく似ています。大きな違いは、マルファン症候群でよくみられる水晶体のずれ(水晶体偏位)が、ロイスディーツ症候群ではみられないことです[1][2]。 一方、ロイスディーツ症候群では、両目の間が広い・二分口蓋垂などの顔つきや、全身の動脈瘤・動脈蛇行がみられ、より小さい太さで解離が起こりうる点が違います[1][2]。

🔍 ロイスディーツ症候群とマルファン症候群の違い

項目 ロイスディーツ症候群 マルファン症候群
主な原因遺伝子 TGFBR1・TGFBR2・SMAD3・TGFB2・TGFB3・SMAD2など FBN1
水晶体偏位 みられない 特徴的な所見
顔つき 眼間開離・二分口蓋垂・口蓋裂・頭蓋縫合早期癒合症など (ロイスディーツ症候群のような特徴はない)
大動脈以外の動脈 全身の動脈瘤・動脈蛇行が多い 大動脈基部が中心
解離が起こりうる太さ 3.9〜4.0cmでの解離の報告がある 5.0cm以上で危険が高まるとされる

※文献[1][2]による。症状が重なることも多く、見た目や画像だけで見分けるのが難しいことがあります。

両方の病気を見分けることが大切なのは、手術を考える大動脈の太さの目安が違うからです。この検査では、ロイスディーツ症候群の原因遺伝子と一緒に、マルファン症候群の原因であるFBN1遺伝子も調べるので、両疾患の原因となる遺伝子の変化を一度に調べ、鑑別診断に役立てることができます。マルファン症候群について詳しくはマルファン症候群の解説をご覧ください。

ほかにも、シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群はロイスディーツ症候群に似た特徴をもちますが、ほぼ全員に発達の遅れがあり、大動脈基部の拡大は少ないとされています[1]。また、血管型エーラス・ダンロス症候群に似た症状(皮膚が薄く透けて見えるなど)をもつロイスディーツ症候群の方もいます[4]。似た病気が多いことも、遺伝子検査で原因を確かめる理由のひとつです。

5. 遺伝のしかた:同じ家族でも重さが違う

ロイスディーツ症候群は常染色体顕性(優性)遺伝で、親がロイスディーツ症候群の場合、お子さん1人あたり2分の1の確率で原因となる遺伝子の変化を受け継ぎます[1]。性別には関係せず、上のお子さんが受け継いだかどうかで、下のお子さんの確率が変わることもありません。

約75%は、ご本人の代で新しく起きた変化

GeneReviewsによると、ロイスディーツ症候群と診断された方の約75%は、ご両親から受け継いだのではなく、ご本人の代で新しく起きた遺伝子の変化(新生突然変異・de novo)によるものです[1]。難病情報センターも、親から受け継いだ方は約25%としています。ご家族にこの病気の方がいなくても、ロイスディーツ症候群であることは珍しくありません。

同じ変化でも、症状の重さは人によって大きく違う

同じ家族の中で同じ遺伝子の変化をもっていても、症状の出方には大きな差があることがわかっています(表現型の多様性)[1]。原因をもっていても発症しない方(浸透率が100%でない状態)はまれですが報告があり、その一部は、変化が体の一部の細胞にだけある「モザイク」で説明されています[1]。

⚠️ 「自分が軽いから、子どもも軽い」とは言えません

親御さんが軽い症状で気づいていなかったとしても、同じ変化を受け継いだお子さんの症状が同じ程度になるとは限りません。若くして大動脈解離を起こしたご家族がいる場合や、ご家族の誰かがロイスディーツ症候群とわかった場合は、症状の有無だけで判断せず、知ったうえで計画することに意味があります。

ご両親が検査で陰性だったとき:次のお子さんの確率

お子さんの変化が新しく起きたものに見えても、ご両親のどちらかの卵子や精子のもとになる細胞(生殖細胞)にだけ同じ変化がある「性腺モザイク」のことがあります。生殖細胞のうちどれくらいが変化をもつかは人によって違い、実際の診療ではわかりません。血液で測ったモザイクの割合も、生殖細胞の割合の目安にはなりません。

そのため、次のお子さんへの確率は「低い」と決めつけず、「最大で2分の1」と考えます。「新しく起きた変化だから、次は大丈夫」と小さく見積もらないことが大切です。次の妊娠を考えるときは、出生前診断ができるかも含めて当院でご相談いただけます(第9章)。

6. どんな人がこの検査を受けるとよいか

若いうちに大動脈の拡大や解離が見つかった方、ロイスディーツ症候群やマルファン症候群が疑われる特徴がある方、ご家族にロイスディーツ症候群の方や若くして大動脈解離を起こした方がいる方に向く検査です。見た目や家族歴だけでは判断できないことが多いので、迷ったら、まず遺伝カウンセリングで状況をお聞かせください。

症状があり、原因を確かめたい方

  • ●大動脈基部の拡大・大動脈瘤・大動脈解離が、若いうちに見つかった方
  • ●脳・首・おなかなど、大動脈以外の動脈に動脈瘤や蛇行が見つかった方
  • ●両目の間が広い、口蓋垂が分かれている、口蓋裂、頭蓋縫合早期癒合症などの特徴がある方
  • ●漏斗胸・鳩胸・側弯症・関節がやわらかい・内反足など、骨格の特徴がある方
  • ●皮膚が薄く透けて見える、あざができやすい、傷あとが広がりやすい方
  • ●マルファン症候群が疑われたが、水晶体のずれがない方

GeneReviewsでも、これらの血管・骨格・顔と頭・皮膚の所見や家族歴があるときにロイスディーツ症候群を疑うとしています[1]。病名がわかると、手術を考える大動脈の太さの目安、画像検査の間隔、避けたい薬や運動が決まり、指定難病の制度も使いやすくなります。

ご家族にロイスディーツ症候群の方がいる方

ご家族の中で原因の遺伝子の変化がわかっていれば、ほかのご家族は同じ場所を調べることで、受け継いでいるかどうかを確かめられます。受け継いでいるとわかれば、症状が出る前から大動脈の画像検査を始められます。受け継いでいなければ、ロイスディーツ症候群のための定期的な画像検査は必要なくなる可能性があります。ご家族の検査について、詳しくは第9章でご説明します。

結婚・妊娠を考えている方

結婚するか、子どもを持つかは、その人の生き方そのものに関わる大きな選択です。ロイスディーツ症候群の当事者の方にとっても、きょうだいにこの病気の方がいる方にとっても、ご自身が原因の遺伝子をもっているかを妊娠の前に知っておくと、選べることが増えます。妊娠中の大動脈の管理を計画できるだけでなく、ご家族の変化がわかっていれば、赤ちゃんの出生前診断も可能とされています[1]。

この検査より別の検査が向いている場合

ロイスディーツ症候群らしい特徴があるなら、まずこの検査です。ただし、この検査で調べるのは6遺伝子に限られます。大動脈瘤・解離の原因になる遺伝子はほかにも多いため、症状によっては次の検査のほうが向いていることがあります。

🔍 症状に合わせた検査の選び方

こんなとき 向いている検査
眼間開離・二分口蓋垂・動脈蛇行など、ロイスディーツ症候群らしい特徴がある このページの検査(6遺伝子)
大動脈瘤・解離が中心で、病気をしぼれない/マルファン症候群も含めて広く調べたい マルファン症候群・胸部大動脈瘤解離遺伝子検査
皮膚・関節の症状が中心で、エーラス・ダンロス症候群も考えたい エーラス・ダンロス症候群(EDS)遺伝子検査、結合組織疾患NGSパネル検査
頭の骨のつなぎ目が早く閉じることが主な症状 頭蓋骨縫合早期癒合症NGS遺伝子検査パネル
発達の遅れなどほかの症状も多く、病気をしぼれない 全エクソーム検査(WES)

※どの検査が合うかは、症状・画像所見・ご家族の情報で変わります。遺伝カウンセリングでご相談ください。大動脈の遺伝性の病気全体については遺伝性大動脈疾患 総論で解説しています。

\ 名前がつくと、次の一手が決まります /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

原因の遺伝子がわかれば、手術を考える目安や画像検査の間隔、ご家族の検査まで具体的に考えられます。臨床遺伝専門医が常駐しています。

ご家族の検査を考えている方も、遺伝カウンセリングを予約する | どの検査がよいか迷う方へ

7. この検査で調べる6つの遺伝子

この検査では、FBN1・SMAD3・TGFB2・TGFB3・TGFBR1・TGFBR2の6遺伝子を、次世代シークエンサー(NGS)でまとめて調べます。以前は、1つの遺伝子を調べて見つからなければ次の遺伝子を調べる、という順番の検査が必要でしたが、この検査では6遺伝子を一度に確かめられます。

🧬 調べる遺伝子と、関係する病気

遺伝子 関係する病気 遺伝のしかた
TGFBR1 ロイス・ディーツ症候群1型 常染色体顕性(優性)
TGFBR2 ロイス・ディーツ症候群2型 常染色体顕性(優性)
SMAD3 ロイス・ディーツ症候群3型(大動脈瘤と早期の変形性関節症) 常染色体顕性(優性)
TGFB2 ロイス・ディーツ症候群4型 常染色体顕性(優性)
TGFB3 TGFB3によるロイスディーツ症候群(最も軽い傾向) 常染色体顕性(優性)
FBN1 マルファン症候群(ロイスディーツ症候群との見分けのため) 常染色体顕性(優性)

※調べる遺伝子は当院の検査内容による。遺伝のしかたと特徴はGeneReviews[1]による。

TGFBR1とTGFBR2は、TGF-βを受け取る受容体の部品を作る遺伝子です。SMAD3は、受容体が受け取った合図を細胞の核へ運ぶたんぱく質を作ります。TGFB2とTGFB3は、合図そのもの(TGF-β2・TGF-β3)を作る遺伝子です。FBN1は、結合組織の線維を作るフィブリリン1の遺伝子で、マルファン症候群の原因です。

GeneReviewsによると、SMAD3の変化では変形性関節症が起こりやすく、TGFB2の変化ではやや軽くマルファン症候群に似た症状になることがあり、TGFB3の変化が最も軽い傾向とされています。ただし、どの遺伝子でも同じ家族の中で重さに大きな差があります[1]。

🔬 専門的な検査の性能(クリックで開く)

検査対象の遺伝子の99%以上の領域を、20回以上読み取る設計です(≥99% at 20x)。同じ場所を何度も読むほど、読み間違いを減らせます。

読み取りの質が十分でない場所や、見つかった変化の確認には、別の方法(サンガー法)でもう一度読み直します。

8. この検査でわかること・わからないこと

この検査でわかるのは、6遺伝子の中の小さな変化(1つの文字の置き換わりや、小さな文字の抜け・入り込み)と、遺伝子の一部または全体の大きな抜け・重複です。一方で、遺伝子検査には必ず限界があります。

  • ●調べていない遺伝子:ロイスディーツ症候群はSMAD2の変化や、IPO8という遺伝子の両方のコピーの変化でも起こるとされていますが[1]、この検査の対象には含まれていません。原因不明の方も約5〜10%います[1]。
  • ●大きな抜け・重複の検出範囲:遺伝子1つ分まるごとの抜け・重複は、頬の粘膜でも血液でも調べられます。2つ以上続くエクソン(遺伝子の中の区画)の抜け・重複は、血液の検体でだけ調べられます。エクソン1つだけの抜け・重複は、見つかることはあっても、いつも検出できるわけではありません。見つかった抜け・重複は、別の原理の方法(qPCR法やMLPA法)で確かめてから報告します。
  • ●見つけられない種類の変化:染色体の一部が入れ替わる・逆向きになる変化、同じ配列の繰り返しが長くなる変化、遺伝子のスイッチの部分(プロモーター)や遺伝子の中の奥深い部分(エクソンから20塩基以上離れた場所)の変化は、この検査では見つけられません。よく似た配列(偽遺伝子など)があると、読み取りが難しくなることもあります。
  • ●モザイク:体の一部の細胞にだけ変化がある状態は、この検査の対象として設計されていません。がんなどの腫瘍の組織の検査には使えません。
  • ●意義がまだわからない変化(VUS):病気の原因かどうか、まだ判断できない変化が見つかることがあります。ご希望で、VUSを報告に含めない選択(VUS除外・無料)もできます。
  • ●陰性でも否定はできません:原因が見つからなくても、ロイスディーツ症候群やほかの遺伝性大動脈疾患の可能性が残ることがあります。症状と画像検査にもとづく管理は続けてください。

9. 結果が出たあと

結果は、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングで直接ご説明してから、マイページにアップします。結果だけをお送りすることはありません。原因の遺伝子の変化が見つかった(陽性)・見つからなかった(陰性)・VUSのそれぞれで、次にできることが違います。

陽性だったとき:診断の確定と、管理の方針

病的バリアントが見つかると、診断がはっきりし、どの遺伝子かによって手術を考える目安(第3章の表)が決まります。心エコーを年1回以上、全身の動脈のMRA・CTAを2年に1回以上という画像検査の計画[1]、避けたい運動や薬、妊娠のときの注意など、具体的な管理の方針を主治医と立てられます。指定難病の申請にも、遺伝子検査の結果が使われます(第10章)。

ご家族への影響と、ご家族が検査を受けるとき

あなたの1回の検査が、ご両親・きょうだい・お子さんが自分の状態を知る手がかりになります。ご家族の中で原因の変化がわかっていると、ほかのご家族はその1か所を調べるだけで、受け継いでいるかどうかを確かめられます。ロイスディーツ症候群では、症状が軽い、あるいは気づいていないご家族が受け継いでいることもあるため(第5章)、症状がないご家族にも意味のある検査です。

症状のないご家族の検査は、発症前の検査(予測的検査)になります。ロイスディーツ症候群では、受け継いでいるとわかれば早くから画像検査を始められるという具体的な利点がありますが、知ることの意味は人によって違います。検査の前に、遺伝カウンセリングでよく考えていただきます。

陰性だったとき

6遺伝子に原因が見つからなかった場合でも、ロイスディーツ症候群を否定することはできません。SMAD2・IPO8など検査対象外の原因遺伝子や、この検査では検出できない種類の変化があるためです(第8章)。症状に合わせて、大動脈瘤・解離に関わる遺伝子をより広く調べるマルファン症候群・胸部大動脈瘤解離遺伝子検査や、全エクソーム検査を考えます。どちらの場合も、画像検査による大動脈の管理は続けることが大切です。

意義がまだわからない変化(VUS)が見つかったとき

VUSは、それだけで診断に使ったり、ご家族の検査に使ったりはしません。研究が進んで、のちに意味がはっきりすることもあります。調べた目的とは別の病気の原因が見つかった場合の扱いは、当院の二次的所見の開示方針をご覧ください。

妊娠を考えている方:出生前診断の相談

GeneReviewsは、ご家族の原因の遺伝子の変化がわかっていれば、出生前の遺伝学的検査が可能としています[1]。当院では、羊水検査・絨毛検査を院内で行っています(2025年6月から産婦人科を併設)。妊娠を考えている段階から、出生前診断をどのように進められるかをご相談いただけます。出生前診断の遺伝カウンセリング料は30分33,000円(税込)です。あらかじめご家族の原因を確かめておくことが、出生前診断を計画するための出発点になります。

なお、当院は分娩を行っていません。ロイスディーツ症候群の方の妊娠中の大動脈の管理と出産は、循環器の診療と周産期医療の整った施設で受けていただく必要があります(第3章)。

10. 日本の制度(2026年10月時点)

ロイスディーツ症候群は、指定難病167「マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群」に含まれています。難病情報センターの解説(令和6年4月1日付)では、診断は臨床所見と遺伝学的検査によって確定するとされ、家族歴のない方では、所見に加えてTGF-βシグナル伝達系の関連遺伝子に病原性バリアントがあることが求められています。

医療費の助成を受けるには、重症度の基準(大動脈基部の拡大の程度、手術が検討される動脈瘤・解離があるかなど)を満たし、申請する必要があります。基準を満たさなくても、高額な医療を続ける必要がある場合は対象になることがあります。認定の基準や申請の方法は、難病情報センターや、お住まいの自治体の窓口でご確認ください。

当院のこの検査は自費診療で、保険は使えません。

11. 検査の流れ・費用・結果までの日数・検体

検査費用は330,000円(税込)、結果までは2〜3週間です。唾液・口の内側の粘膜・血液のいずれでも、オンライン診療で受けられます。

ご予約
▶
遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医・オンライン可
▶
検体の採取お支払い後にキット送付
▶
結果のご説明2〜3週間後・マイページへ

💴 費用・日数・検体

項目 内容
調べる遺伝子 FBN1・SMAD3・TGFB2・TGFB3・TGFBR1・TGFBR2(6遺伝子)
検査費用 330,000円(税込)※遺伝子の配列と、抜け・重複の解析を含む
結果までの期間 2〜3週間
至急オプション 55,000円(税込):結果までの期間が約7日短くなります
VUS除外 無料:意義がまだわからない変化(VUS)を報告に含めない選択
検体 血液(EDTA採血管4ml×2本)、抽出したDNA(3μg)、頬の粘膜、唾液
遺伝カウンセリング料 30分22,000円(税込)※検査費用とは別
オンライン診療 唾液・口の内側の粘膜・血液のいずれでも可能。血液の場合は、全国の提携医療機関で採血していただきます

※ご夫婦・カップルで同じ検査を同じ日に一緒に受ける場合は、遺伝カウンセリング料が1人分になります(検査費用の割引はありません)。

オンライン診療(ビデオ通話)で遺伝カウンセリングを行ったあと、検体を当院にお送りいただく流れです。オンラインの場合は、遺伝カウンセリング料金を事前にお支払いください。検体採取キットは、検査料金をお支払いいただいた後にお送りします。検体の取り違えや品質の問題を防ぐため、キットが届く前にご自身で検体を採取しないでください。

遺伝カウンセリングでは、検査で何がわかり、何がわからないか、結果がご家族にとってどういう意味をもつかをご説明します。検査を受けるかどうかは、説明を聞いて納得してから決めていただきます。

\ 人生に一度の遺伝子検査を、ご家族とこれからの計画に /

📅この検査を予約する(遺伝カウンセリングの予約)

臨床遺伝専門医が常駐し、結果も臨床遺伝専門医が直接ご説明してからマイページにアップします。

お問い合わせはこちら | どの検査がよいか迷う方へ

12. 院長コラム

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【大動脈は、知っていれば守れる時間がある】

私自身、希少な常染色体顕性(優性)遺伝性疾患の当事者です。子どもに病気を受け渡したくない、という遺伝の病気をもつ方の思いはよくわかります。また、お子さんが重い症状で発症したのをきっかけに、ご自身も同じ遺伝子の変化を持っていたとわかり、自分のせいだと責めてしまう親御さんを、何度も見てきました。私の当事者としての話は、遺伝性疾患の当事者として、臨床遺伝専門医になった理由に書いています。

遺伝子の変化は誰にでも起こりうるもので、誰のせいでもありません。ロイスディーツ症候群では、診断された方の約4分の3が、ご本人の代で新しく起きた変化によるものです。そして、同じ家族の中でも症状の重さは大きく違います。だからこそ、「顔つきが典型的でないから」「家族に症状のある人はいないから」という見た目の印象だけで、将来を決めてしまわないでほしいと考えています。

ロイスディーツ症候群は、原因の遺伝子によって大動脈の手術を考える目安が違う病気です。遺伝子がわかることは、病名がつくというだけでなく、「いつ、どんな手を打つか」が決まることを意味します。大動脈の病気は、知らないうちに進み、ある日突然起こることがあります。逆にいえば、知っていれば、画像検査で見守り、手術の時期を選べる時間があるということです。

遺伝子検査は、やってみないとわからないことを、何度も経験してきました。検査をしないと何も言えない、というのが私の確固たる考えです。こうした経験から、当院では、検査を受けずにリスクだけをご説明することはしておりません。検査をせずにリスクをお伝えするほうが、かえって危険だと考えているためです。

わからないまま悩み続けるより、わかったことから次を考えるほうが前に進める、と考えています。知ったうえで結婚や妊娠を考えたい方には、出生前診断まで当院で続けて支えられる体制を整えています。どの選択をされても、その選択を尊重します。

よくある質問(FAQ)

Q1. ロイスディーツ症候群は何人に1人くらいですか?

正確な頻度はわかっていませんが、遺伝性疾患の解説書(GeneReviews)では、およそ5万人に1人と推定されています。日本では、難病情報センターがロイス・ディーツ症候群の推定患者数を3,000〜4,000人としています。診断されていない方もいると考えられます。

Q2. ロイスディーツ症候群の寿命はどれくらいですか?

最初の報告では平均死亡年齢は26.1歳とされましたが、これは病気が知られる前の、診断前に亡くなった方も含むデータです。早く見つけ、定期的な画像検査と適切な時期の手術を受けることで、寿命がのびることが期待されています。見通しは、いつ診断され、どう管理されるかに大きく左右されます。

Q3. ロイスディーツ症候群の顔つきの特徴は?

両目の間が広い(眼間開離)、口蓋垂が2つに分かれている(二分口蓋垂)、口蓋裂、頭の骨のつなぎ目が早く閉じる頭蓋縫合早期癒合症などが知られています。ただし、こうした特徴がはっきりしない方も多く、顔つきだけでは判断できません。気になる場合は遺伝子検査で確かめます。

Q4. マルファン症候群との違いは何ですか?

どちらも大動脈瘤・解離を起こす遺伝性の病気ですが、マルファン症候群でみられる水晶体のずれ(水晶体偏位)は、ロイスディーツ症候群ではみられません。ロイスディーツ症候群では、眼間開離や二分口蓋垂などの顔つき、全身の動脈瘤・動脈蛇行がみられ、より小さい大動脈の太さで解離が起こりうる点が違います。この検査では、マルファン症候群の原因遺伝子FBN1も一緒に調べます。

Q5. ロイスディーツ症候群は指定難病ですか?

はい。指定難病167「マルファン症候群/ロイス・ディーツ症候群」に含まれています(2026年10月時点、難病情報センターの情報)。医療費の助成を受けるには、重症度の基準を満たし、申請する必要があります。

Q6. ロイスディーツ症候群の診断基準は?

GeneReviewsでは、広く合意された臨床的な診断基準はまだ発表されていないとされ、原因遺伝子の病的な変化と、大動脈基部の拡大などの所見や家族歴をあわせて診断します。日本の指定難病の基準でも、家族歴のない方では、所見に加えて関連遺伝子の病原性バリアントが求められています。

Q7. 家族に患者さんがいなくてもなりますか?

なります。ロイスディーツ症候群と診断された方の約75%は、ご本人の代で新しく起きた遺伝子の変化によるものです。ご両親が検査で陰性でも、卵子や精子のもとになる細胞にだけ変化がある場合があるため、次のお子さんへの確率は最大で2分の1と考えます。

Q8. この検査は保険が使えますか?

当院のこの検査は自費診療で、検査費用は330,000円(税込)です。別に遺伝カウンセリング料(30分22,000円・税込)がかかります。

🧬 一度の検査で、ご自身とご家族の大動脈を守る計画を

生まれ持った遺伝子は一生変わりません。ロイスディーツ症候群の原因の遺伝子がわかれば、手術を考える大動脈の太さの目安や画像検査の間隔が決まり、ご家族の検査や、結婚・妊娠の計画を考える手がかりにもなります。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、検査の前後の遺伝カウンセリングから、羊水検査・絨毛検査による出生前診断の相談まで、院内で続けて受けていただけます。

お電話でのお問い合わせ:03-3478-3768

参考文献

  • [1] Loeys BL, Dietz HC. Loeys-Dietz Syndrome. In: Adam MP, et al., editors. GeneReviews®. University of Washington, Seattle; Initial Posting 2008 Feb 28 (Last Update 2024 Sep 12). [NCBI Bookshelf NBK1133]
  • [2] MacCarrick G, Black JH 3rd, Bowdin S, et al. Loeys-Dietz syndrome: a primer for diagnosis and management. Genet Med. 2014;16(8):576-587. [DOI: 10.1038/gim.2014.11](PMID: 24577266)
  • [3] Loeys BL, Chen J, Neptune ER, et al. A syndrome of altered cardiovascular, craniofacial, neurocognitive and skeletal development caused by mutations in TGFBR1 or TGFBR2. Nat Genet. 2005;37:275-281. [DOI: 10.1038/ng1511]
  • [4] Loeys BL, Schwarze U, Holm T, et al. Aneurysm syndromes caused by mutations in the TGF-β receptor. N Engl J Med. 2006;355(8):788-798. [DOI: 10.1056/NEJMoa055695](PMID: 16928994)

関連記事

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

記事の作り方と生成AIの使い方は、編集方針をご覧ください。