目次
山形県でNIPT(新型出生前診断)を受けたいと思って調べ始めると、どこで受けられるのか、認可施設とそれ以外で何が違うのかが分かりにくいことに気づきます。このページでは、山形県内の認可(認証)施設6か所と、それ以外の受け方を整理しました。県内の認証施設は山形市・酒田市・米沢市にあり、調べる対象は13・18・21トリソミーの3つです。それ以外の病気まで調べたい方や、通院の回数を減らしたい方には、Zoomで遺伝カウンセリングを受けて山形市で採血するオンラインNIPTという方法もあります。どの方法が合うかは、何を調べたいか、陽性のときにどこで確定検査を受けるかで変わります。臨床遺伝専門医の立場から、選ぶための材料を順にお伝えします。
- ➤山形県の認可(認証)施設6か所と、所在地・受診の条件(2026年10月時点)
- ➤認証施設と認証外の施設の違いと、選ぶ前に確かめたい4つのこと
- ➤費用を「料金に何が含まれるか」で比べる考え方
- ➤山形市で採血できる、ミネルバクリニックのオンラインNIPTの流れ
- ➤ダウン症候群以外に調べられる病気と、一部の自閉症・発達障害がNIPTでわかる理由

⏱️ 30秒でわかる要約
🏥 Q. 山形県ではどこでNIPTを受けられますか?
認可(認証)施設は、山形大学医学部附属病院・山形県立中央病院・済生会山形済生病院・さいとうバース&レディースクリニック(山形市)、日本海総合病院(酒田市)、米沢市立病院(米沢市)の6か所です(2026年10月16日現在)。このほか、認証外の施設や、県外のクリニックのオンラインNIPTで受ける方法があります。
❓ Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
大丈夫とは言えません。子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題です。それを伴いやすいのは、ダウン症候群よりも微小欠失症候群や単一遺伝子疾患で、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTはこれらの病気まで調べられます。
⚖️ Q. 認証施設と認証外の施設は何が違いますか?
認証施設で調べるのは13・18・21トリソミーの3つで、検査前後の遺伝カウンセリングと陽性後の対応が制度で決められています。認証外の施設は、調べられる範囲が広いところがある一方、遺伝カウンセリングや確定検査の体制が施設ごとに大きく違います。
💻 Q. ミネルバクリニックのNIPTは山形から受けられますか?
受けられます。オンラインNIPTなら、Zoomで臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングを受け、山形市などの提携施設で採血します。陽性のときは、確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで東京・北青山の当院で受けられます。
🧬 Q. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?
一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる遺伝子や染色体の変化の一部を調べられます。陰性でもこれらがないとは言えない点は、あわせて知っておいてください。
\ ダウン症候群だけで大丈夫ですか? /
当院のNIPTは、子育ての負担につながりやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
オンラインNIPT | NIPTの費用・料金
山形県でNIPTを受けるには|認可(認証)施設と認証外の違い・選び方
NIPT(新型出生前診断)は、妊婦さんの血液に含まれる赤ちゃん由来のDNAの断片を調べて、染色体や遺伝子の変化がある可能性を推定する検査です。採血だけで受けられますが、結果は「可能性が高い・低い」を示すもので、診断を確定させるには羊水(ようすい)検査や絨毛(じゅうもう)検査が要ります。山形県で受ける方法は、大きく分けて3つあります。県内の認可(認証)施設、県内の認証外の施設、県外のクリニックが行うオンラインNIPTです。
「認可施設」という呼び方が広く使われていますが、国や県が許可を出しているわけではありません。正式には、日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会が認証した「認証施設」です[1]。このページでは、検索でよく使われる「認可」に合わせて「認可(認証)」と書いています。
認可(認証)施設とは:基幹施設と連携施設
認証施設は、運営委員会が定めた指針の条件を満たした医療機関です[2]。指針は、NIPTで調べる対象を13トリソミー・18トリソミー・21トリソミー(ダウン症候群)の3つと定めています[2]。検査の前後に遺伝カウンセリングを行うことも条件です。連携施設では、臨床遺伝専門医であるか、出生前検査の研修を修了した産婦人科医が、遺伝カウンセリングに直接かかわることになっています[2]。
認証施設には「基幹施設」と「連携施設」があります。基幹施設は、羊水検査などの確定検査や陽性後の対応まで自施設で行える施設です。連携施設は、陽性の結果が出たときなどに基幹施設と協力して対応します[2]。山形県では山形大学医学部附属病院が基幹施設で、ほかの5施設が連携施設です[1]。
「35歳以上でないと受けられない」と思われがちですが、現在の指針に年齢の数字による制限は書かれていません。遺伝カウンセリングを受けても不安が残る妊婦さんについては、本人の意思決定を尊重するとしています[2]。県内でも、年齢制限を設けていないと公式サイトに書いている認証施設があります。
認証外の施設とは:調べられる範囲と体制は施設ごとに違う
認証を受けていない医療機関でも、NIPTは行われています。指針に、認証外での実施を違法とする記載はありません[2]。認証外の施設の特徴は、施設による差が大きいことです。13・18・21トリソミー以外に、性染色体、全染色体、微小欠失(びしょうけっしつ)、単一遺伝子の病気まで調べられる施設があります。その一方で、遺伝カウンセリングを誰が行うのか、陽性のときに確定検査をどこで受けるのかは、施設によって大きく異なります。
ミネルバクリニックも認証外の施設です。そのうえで、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、確定検査まで院内で対応する体制をとっています。認証施設と認証外のどちらが良いという話ではなく、何を調べたいのか、陽性のときにどう動けるのかで選ぶものだと考えています。認可と無認可の違いは認可(認証)施設と無認可施設の違いでも解説しています。
⚖️ 認可(認証)施設と認証外の施設の違い
| 項目 | 認可(認証)施設 | 認証外の施設 |
|---|---|---|
| 調べる範囲 | 13・18・21トリソミーの3つ | 施設による(3つのみの施設から、性染色体・全染色体・微小欠失・単一遺伝子まで調べる施設まで) |
| 遺伝カウンセリング | 検査の前後に行う。担当する医師の条件が指針で決まっている | 施設による(誰が、どのくらいの時間、どの方法で行うかを確認) |
| 陽性のときの確定検査 | 基幹施設が対応。連携施設は基幹施設と協力する | 施設による(院内で行う施設と、他院に紹介する施設がある) |
| 受診の条件 | 山形県内では、紹介状やパートナーの同伴を求め、受診できる妊娠週数に期限を設けている施設が多い | 施設による |
認証施設の欄は指針[2]と県内各施設の公式サイト(2026年10月確認)にもとづきます。
選ぶ前に確かめたい4つのこと
1つ目は、何を調べたいかです。13・18・21トリソミーの3つでよいのか、それ以外の染色体や微小欠失、単一遺伝子の病気まで調べたいのかで、候補になる施設が変わります。この点はページの後半で詳しく説明します。2つ目は、遺伝カウンセリングを誰が行うかです。検査で何がわかり、何がわからないのかを、検査の前に専門の医師から聞けるかどうかを確かめてください。
3つ目は、陽性のときに確定検査をどこで受けるかです。NIPTを受けた施設で受けられるのか、別の病院を紹介されるのか、費用は誰が負担するのかを、予約の前に聞いておくと慌てずにすみます。4つ目は、通える週数と回数です。県内の認証施設には、受診できる妊娠週数に期限のあるところや、パートナーと一緒の来院が必要なところがあります。お住まいの地域から無理なく通えるかも含めて考えてください。
陽性的中率が低いと「無駄な確定検査」が増える? ― がん検診と比べて考える
4つの中でも、陽性のあと確定検査で確かめられる体制があるかどうかは、とくに確かめておきたい点です。調べる範囲を広げたNIPTには、「陽性的中率が低い項目があり、必要のない確定検査を増やす」という批判があります。この点を、同じく病気の可能性がある人を拾い上げる検査である、がん検診と比べて考えます。
がん検診も、陽性的中率は数%です。胸部X線で行う日本の自治体の肺がん検診では、国が2008年の報告書で示した陽性反応適中度(要精密検査とされた人のうち、実際に肺がんだった人の割合)の許容値は「1.3%以上」でした[19]。米国の大規模試験(NLST)では、2回目・3回目の検診の陽性的中率が、低線量CTで2.4〜5.2%、胸部X線で4.4〜6.7%でした[20]。それでも、低線量CTによる検診は、胸部X線による検診と比べて肺がんによる死亡を減らすことが示されています[21]。X線は「怪しい」と判定する人がCTより少ないぶん陽性的中率は少し高いものの、そのかわり見逃しも多くなります。CTは拾い上げを広げたぶん陽性的中率が下がりましたが、死亡を減らしました。陽性的中率が低いことが、そのまま「悪い検査」を意味するわけではありません。
精密検査に危険があるのも同じです。米国の診療データ(保険請求データ)を使った調査では、肺の異常を調べる精密検査を受けた人は、受けなかった人に比べて、重い合併症が針生検で4.0%、気管支鏡で13.4%、胸部手術で11.3%多く起きていました[22]。一方、出生前の確定検査については、英国の医療施設で行われた研究(1施設のコホート研究)で、絨毛検査・羊水検査を受けた人と受けなかった人の流産の割合の差は、絨毛検査で0.29%、羊水検査で−0.36%で、どちらも統計的な差は見られませんでした[23]。「陽性的中率が低いと、体に負担のかかる確定検査が増える」という心配は、少なくとも肺がん検診にも同じように当てはまり、がん検診ではそれでも検診が行われています。ただし、研究の規模や方法が違うため、数字を直接並べてどちらが安全かを比べることはできません。
それでも出生前検査に慎重な意見があるのには、理由があります。1つ目は、検査の結果が「妊娠を続けるかどうか」の判断に直結することです。2つ目は、いちばん大きな危険として、陽性のあと確定検査を受けずに妊娠をやめる選択をしてしまうと、陽性的中率が低い項目では、本当は病気のない赤ちゃんが失われるおそれがあることです。3つ目は、結果を待つ間の不安が大きく、判断できる期間にも限りがあることです。4つ目は、微小欠失などは症状の幅が広く、わかっても見通しが立てにくいことがあり、学会によって考え方が分かれていることです(このページの「22q11.2欠失症候群を調べる意味」の項もご覧ください)。どれも大切な指摘です。
一方で、陽性的中率だけを見ると「外れの陽性」ばかりに目が向きますが、拾い上げなければ、本当に病気がある赤ちゃんについて、ご家族が生まれる前に知り、出産する施設や生まれてすぐの治療を準備するか、妊娠を続けるかどうかを考える機会そのものがなくなります。見逃しにも、外れの陽性と同じように重い結果があります。実際に、先天的な病気が生まれる前にわかったお母さんは、生まれてから初めて知ったお母さんに比べて、心の面の生活の質が高かったという報告があります[24]。また、重い心臓の病気では、生まれる前にわかっていると生まれてすぐの治療を早く始められ、大血管転位症では手術の前後に亡くなる赤ちゃんが減ったと報告されています[25]。ただし、前者は対象の少ない研究で、生まれる前に知ることの受け止め方は研究によって結果が分かれています。
こうして見ると、弱点は検査そのものではなく、「確定検査で確かめる前に決めてしまうこと」にあります。いちばん大切なのは、確定検査で確かめる前に決めないことです。当院では、陽性になったら院内で確定検査(絨毛検査・羊水検査)を受けられ、主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料で、確定検査の費用は互助会で補助されます(補助に上限はありません)。
NIPTは、可能性のある赤ちゃんを見逃さずに拾い上げるための検査です。陽性になったときに大切なのは、確定検査で本当にそうかを確かめてから考えることです。当院では、その確定検査まで院内で受けられます。
💡 用語解説:遺伝カウンセリング
検査で何がわかり何がわからないのか、結果をどう受け止めるのかを、検査の前後に専門の医師と話し合う場です。検査を受けるかどうか、どこまで調べるかを自分で決めるための情報を得ることが目的で、特定の選択を勧めるものではありません。ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医が行います。専門医が担当する意味はNIPTを受けるなら臨床遺伝専門医のいる施設がいい理由にまとめています。
山形県でNIPTを受けられる施設の一覧(2026年10月時点)
認証施設は運営委員会の一覧(2026年10月16日現在)で確認し[1]、各施設の内容は2026年10月に公式サイトで確かめました。料金は変わることがあるため載せていません。受診の条件も変わることがあるので、予約の前に各施設へ確認してください。
🏥 山形県でNIPTを受けられる施設
| 施設名(所在地) | 施設の種類・調べられる範囲 | 遺伝カウンセリング・確定検査の体制 |
|---|---|---|
| 山形大学医学部附属病院 (山形市) |
種類:認証施設(基幹施設) 範囲:21・18・13トリソミー |
遺伝カウンセリング:検査の前後に行う。夫婦で来院 確定検査:院内で羊水検査などに対応 |
| 山形県立中央病院 (山形市) |
種類:認証施設(連携施設) 範囲:13・18・21トリソミー(認証制度の基準) |
遺伝カウンセリング:検査の前後に実施 確定検査:基幹施設と連携して対応 |
| 済生会山形済生病院 (山形市) |
種類:認証施設(連携施設) 範囲:13・18・21トリソミー |
遺伝カウンセリング:検査の前後に行う。パートナーと来院 確定検査:羊水検査などに対応。結果に応じて基幹施設と連携 |
| さいとうバース&レディースクリニック (山形市) |
種類:認証施設(連携施設) 範囲:13・18・21トリソミー(認証制度の基準) |
遺伝カウンセリング:検査の前後に実施 確定検査:基幹施設と連携して対応 |
| 日本海総合病院 (酒田市) |
種類:認証施設(連携施設) 範囲:13・18・21トリソミー(認証制度の基準) |
遺伝カウンセリング:検査の前に行う。パートナーと受診 確定検査:基幹施設と連携して対応 |
| 米沢市立病院 (米沢市) |
種類:認証施設(連携施設) 範囲:13・18・21トリソミー(認証制度の基準) |
遺伝カウンセリング:検査の前に行う。パートナーと来院 確定検査:基幹施設と連携して対応 |
| ミネルバクリニック(オンラインNIPT) (東京都港区/採血は山形市などの提携施設) |
種類:認証外 範囲:プランによる。13・18・21トリソミー+性染色体から、全常染色体・微小欠失・単一遺伝子まで |
遺伝カウンセリング:臨床遺伝専門医がZoomで行う 確定検査:東京・北青山の院内で羊水検査・絨毛検査に対応 |
出典:日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会「認証医療機関・認証検査分析機関一覧」(2026年10月16日現在)[1]、各施設の公式サイト。最新の認証施設は日本医学会の一覧でご確認ください。施設の種類以外の欄は、各施設の公式サイトと、そこに掲載された案内資料(2026年10月確認)によります。「認証制度の基準」は、公式サイトに対象の病気の記載がなく、指針の定め[2]を書いたものです。連携施設の「検査の前後に実施」「基幹施設と連携して対応」は、認証制度で決まっている体制[2]を書いたものです。
認可(認証)施設は6か所(山形市・酒田市・米沢市)
山形大学医学部附属病院は、県内の基幹施設です。公式サイトによると、検査は妊娠9〜15週の間に行い、通院中の産院の紹介状を添えて予約します。年齢制限は設けていません。済生会山形済生病院は、妊娠13週6日までに予約して受診する必要があり、予約は医療機関を通じたFAXで受け付けています(同院にかかっている方は外来に問い合わせます)。
日本海総合病院は、2023年4月から連携施設として認証されています。出産予定日が決まってから妊娠12週6日までに受診できる方が対象で、他院に通院中の方は、かかりつけ医を通じて紹介状を用意して申し込みます。年齢制限はありません。米沢市立病院は、2025年10月から連携施設として認証されています。置賜地域にお住まいで、妊娠13週6日までに受診できる方が対象です。本人からの直接の予約は受け付けておらず、かかりつけ医を通じて申し込みます。
山形県立中央病院は認証施設の一覧に載っていますが、公式サイトにNIPTの案内ページが見当たりませんでした(2026年10月時点)。受診を希望する場合は、病院に直接確認するか、かかりつけ医に相談してください。
認証外の施設と、オンラインで受ける方法
認証外でNIPTを受ける方法は、県内の施設で採血する方法と、県外のクリニックのオンラインNIPTを使う方法に分かれます。認証外の施設を検討するときは、調べられる範囲、遺伝カウンセリングを誰が行うか、陽性のときの確定検査をどこで受けるかを、予約の前に施設へ確かめてください。
一覧の最後に載せたミネルバクリニックのオンラインNIPTも、認証外の方法の一つです。遺伝カウンセリングは臨床遺伝専門医がZoomで行い、採血は山形市などの提携施設で受けます。流れと費用は、このあとの「ミネルバクリニックのNIPTを山形県から受ける方法」で説明します。
村山・庄内・置賜・最上、地域ごとの受け方
山形県は地域によって、近くにある施設が違います。村山地域(山形市・天童市・寒河江市・東根市など)は、山形市に認証施設が4か所あり、オンラインNIPTの採血も山形市でできます。庄内地域(酒田市・鶴岡市など)は、酒田市の日本海総合病院が認証施設です。置賜地域(米沢市・長井市・南陽市など)は、米沢市立病院が置賜地域にお住まいの方を対象にしています。
最上地域(新庄市など)には、運営委員会の一覧に載っている認証施設がありません(2026年10月16日現在)[1]。山形市の施設に通うか、オンラインNIPTを検討することになります。県内の認証施設の多くは受診できる妊娠週数に期限を設けているため、どの地域の方も、妊娠が分かったら早めにかかりつけの産婦人科へ相談してください。
🩺 院長コラム【認可かどうかより、陽性のあとを確かめてください】
認可(認証)施設かどうかは、施設を選ぶときの分かりやすい目印です。ただ、臨床遺伝専門医としては、目印そのものより、その先を見ていただきたいと考えています。検査の前に、何がわかって何がわからないのかを説明するのは誰か。陽性だったとき、確定検査はどこで、いつ受けられるのか。この2つの答えは、認証施設どうしでも、認証外の施設どうしでも違います。
NIPTは、受ける前より受けたあとのほうが判断の重い検査です。陽性の結果が出てから施設を探すのは負担が大きいので、予約の前に、陽性後の流れまで確かめておくことをお勧めします。山形県は施設の数が限られ、地域によっては通院の距離も長くなります。距離と回数も含めて、ご自身の生活に無理のない方法を選んでください。
NIPTの費用は「料金に何が含まれるか」で比べる
NIPTは保険がきかない自費の検査で、料金は施設やプランによって異なります。表示されている金額だけを並べても比べにくいのは、料金に含まれるものが施設ごとに違うからです。比べるときは、遺伝カウンセリングの費用、調べる範囲、陽性だったときの確定検査の費用、結果が出なかったときの再検査の扱いが、料金に入っているのか、別にかかるのかを確かめてください。
当院の料金には、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリング(90分の受診枠の中で行います)、NIPTでの性別判定、4Dエコー(来院の場合)が含まれます。検査結果の作成費用(3,300円)や互助会の会費は別にかかります。オンラインNIPTでは、検査キットの送料や、提携施設での採血料などが別にかかります。金額は変わることがあるため、NIPTの費用・料金のページでプラン別にご確認ください。検査費用のほかにかかるものはNIPTは検査費用以外に何がかかる?にまとめています。
ダウン症候群だけで大丈夫? ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ
「ダウン症候群だけが心配」という方は少なくありません。けれども、出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんとご家族の暮らしに大きくかかわるものです。そして、ご家族の子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」だと分かっています[8]。こうした行動の問題を伴いやすい病気には、ダウン症候群ではなく、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が多く含まれます[8][9]。三大トリソミーだけを調べる検査では、これらの病気は調べられません。
出生前検査は、その後の人生を左右するかもしれない検査です。「安さ」だけで選んで大丈夫でしょうか。
三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、1つの病気あたりは約3万3千円です。
当院のインペリアルプランは、全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患を調べます。検出対象疾患数は性染色体の数の変化も含めて320になり、1つの病気あたりは約1,719円です。さらに、5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、数えきれないほどの変化を調べていることになります。数えられる分だけでも、これだけの範囲を調べられます。
※価格は事前学習協力割引後の税込価格です(事前動画を見て理解を深める協力をしてくださった方に対する割引です)。最新の料金は料金ページをご確認ください。
※検出対象疾患数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。
※「三大トリソミーだけを調べる検査」は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。
調べられる病気の数が多いほど良い検査、というわけではありません。調べる範囲が広がると、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。だからこそ、検査前の遺伝カウンセリングでプランを選ぶことが大切です。どこまで調べたいかは、ご家族によって違います。90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。
ミネルバクリニックのNIPTを山形県から受ける方法
ミネルバクリニックは、東京・北青山にある、臨床遺伝専門医が常駐するクリニックです。山形県から受ける方法は、オンラインNIPTと来院の2つです。どちらの方法でも、遺伝カウンセリングは臨床遺伝専門医が行い、選べるプランと陽性のときの対応は同じです。
オンラインNIPT:Zoomの遺伝カウンセリングと山形市での採血
オンラインNIPTは、遺伝カウンセリングをZoomで受け、採血をお住まいの近くの提携施設で行う方法です。提携施設は全国に110か所あり、山形県では山形市などに採血できる提携施設があります。施設名は公開していないため、検査を受けることが決まった段階でお伝えしています。公開していない理由は採血施設の連携体制と運営方針に書いています。
採血料は提携施設ごとに別にかかります。山形市まで通うのが難しい地域の方は、かかりつけ医が採血に協力してくれる場合、そこで採血することもできます。遺伝カウンセリングは自宅で受けられるので、庄内や置賜、最上の方も、移動は採血のときだけですみます。
対面と違う点も知っておいてください。オンラインでは、当院の4Dエコーで赤ちゃんの様子を確認してから採血することができません。この点を重視する方は、来院での検査をご検討ください。オンラインNIPTの詳しい流れはオンラインNIPTのページにあります。
東京・北青山に来院して受ける
来院の場合は、90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。採血の前に4Dエコーで赤ちゃんの様子を確認できるのが、来院の利点です。山形新幹線で東京に出る予定に合わせて受ける方法もあります。場所は東京メトロ銀座線の外苑前駅から徒歩1分です(診療時間・アクセス)。当院のNIPTの全体は東京・北青山のミネルバクリニックのNIPTにまとめています。
陽性だったときの確定検査と、2つの互助会
陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。当院は2025年6月から産婦人科を併設しており、NIPTを受けた施設と確定検査を受ける施設が分かれません。他院でNIPTを受けて陽性になった方の確定検査も受け入れています。オンラインNIPTで受けた方が当院で確定検査を受ける場合は、東京・北青山への来院が必要です。陽性の場合は、陽性後のカウンセリングを何度でも無料で受けられます。当院の絨毛検査・羊水検査は、基本的に日曜日に行っています(月曜日が祝日の場合は月曜日)。
💡 用語解説:マイクロアレイ検査
染色体のごく小さな欠失(一部が欠けること)や重複(一部が増えること)を調べる検査です。顕微鏡で染色体を見る通常の検査では分からない細かな変化を調べられます。微小欠失・重複がNIPTで陽性になった場合、確定のためにマイクロアレイ検査が必要になることがあり、結果まで2週間ほどかかります。
費用の面では、2つの制度があります。当院でNIPTを受ける方は、羊水検査互助会(カトレア会)に加入します。1回のNIPTにつき8,000円で、陽性時の確定検査の費用を補助し、補助に上限はありません(補助の対象になる検査は、互助会のページでご確認ください)。もう1つは安心検査結果保障制度で、1回のNIPTにつき6,000円です。再検査が必要になったのに、流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金します。
受けられる時期:通常は妊娠9週から、6〜8週は臨床研究として
一般的にNIPTは妊娠10週ごろから受ける検査ですが、当院では通常妊娠9週から受けられ、できるだけ早い時期に結果を知りたい方のために、妊娠6〜8週から臨床研究として受けられる体制を整えています。早い時期に結果を知ることで、考える時間を持てます。ただし、週数が早いほど、血液中の赤ちゃん由来のDNAが少なく、判定できずに再検査になることがあります。先ほどの安心検査結果保障制度は、こうした再検査のときに流産していて再検査ができなかった場合の仕組みです。早い時期の検査については早期NIPTとはで解説しています。
ダウン症候群だけを調べればよいのか|NIPTで調べる病気の見方
県内の認証施設で調べるのは、13・18・21トリソミーの3つです。3つで十分か、それ以外も調べたいかを決めるには、NIPTで調べる病気がそれぞれどういうものかを知っておく必要があります。全体像はダウン症だけじゃない!出生前診断で調べる疾患の全体像でも解説しています。
病気によって、命と暮らしの見通しは大きく違う
出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんの命や発達、そしてご家族の暮らしに大きくかかわるものです。ただ、その中身は病気によって大きく異なります。ダウン症候群は、医療や支援の進歩で平均寿命が50〜60歳まで延び[3][4]、成人して働いたり地域で暮らしたりする方も多い病気です。就学前の知的障害のあるお子さんを比べた研究では、ダウン症候群のお子さんは、自閉症や原因不明の発達の遅れのあるお子さんに比べて、行動の問題が少ないと報告されています[5]。自閉スペクトラム症を伴う割合も、出生前検査で調べるほかの病気と比べて少ないことが分かっています[6]。
一方、18トリソミーや13トリソミーでは、1歳まで生きられる赤ちゃんは約1割にとどまります(18トリソミー13.4%、13トリソミー11.5%)[7]。また、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患の中には、知的障害やてんかんに加えて、自閉スペクトラム症を高い割合で伴い、ご家族の見守りや介護の負担が大きくなりやすい病気も少なくありません。自閉スペクトラム症を伴う割合は、レット症候群(女性)で61%、コルネリア・デ・ランゲ症候群で43%、アンジェルマン症候群で34%、ダウン症候群で16%と報告されています[6]。
当院では、アンジェルマン症候群はすべてのプランで、レット症候群とコルネリア・デ・ランゲ症候群はダイヤモンドプランとインペリアルプランで調べられます。ダウン症候群だけでなく、こうした病気まで調べられるかどうかは、検査を選ぶうえでのポイントの一つです。
ご家族の負担と「行動の問題」
知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高いと報告されています[8]。ストレスと最も一貫して関係していたのは、知的障害の程度よりも、お子さんの情緒や行動の問題でした[8]。アンジェルマン症候群やスミス・マゲニス症候群では他人への攻撃的な行動が、コルネリア・デ・ランゲ症候群やスミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群では自傷が多いことが分かっています[9]。
こうした病気はどれも当院のNIPTで調べられます。スミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群はすべてのプランで、コルネリア・デ・ランゲ症候群はダイヤモンドプランとインペリアルプランで、ウィリアムズ症候群はインペリアルプランと双子マックスプランで対象になります。ダウン症候群だけを調べればよいのか、検査を選ぶ前に考えていただきたい点です。
22q11.2欠失症候群を調べる意味
22q11.2欠失症候群(にじゅうにキューいちいちてんにけっしつしょうこうぐん)は、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられ、微小欠失症候群の中で最も多い病気です[10]。多くは親から受け継いだものではなく新しく起こる変化で、母親の年齢とは関係がありません[10]。心臓の病気、免疫の働きの低下、低カルシウム血症、口蓋裂、発達の遅れなどを伴うことがあり、自閉スペクトラム症を伴う割合も一般より高いと報告されています[6][10]。
米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、年齢にかかわらずすべての妊婦さんに、22q11.2欠失症候群のNIPTを提供することを提案しています[11]。生まれる前に分かっていれば、出産する施設の選び方や、生まれてすぐの心臓・カルシウム・免疫の検査など、赤ちゃんを迎える準備ができます。当院では、スタンダードプランから22q11.2欠失症候群を調べられます。ただし、微小欠失の陽性的中率は染色体の数の異常より低めなので、陽性の場合は必ず確定検査が必要です。
性染色体の数の異常は、分けて考える
性染色体の数の異常(クラインフェルター症候群、トリプルX、XYY、ターナー症候群など)は、ほかの染色体の病気とは事情が大きく異なります。知的障害を伴うことは少なく、成人の多くは自立して生活しています[12]。ただし、言葉の発達がゆっくりだったり、読み書きなど学習面に苦手さが出たりすることがあり、自閉スペクトラム症などの発達特性がみられる割合も一般より高いと報告されています[12][13]。早く分かっていれば、ことばの支援や学習の支援を早めに始めることができます。当院のNIPTでも性染色体の数の異常を調べられます(対象はプランによって異なります)。
自閉症・発達障害・知的障害もNIPTで一部わかる ― 当院で調べられること
自閉症や発達障害の原因は多様です。原因はさまざまで、多くは一つに特定できませんが、一部は染色体や遺伝子の変化が原因だと分かっています。知的障害の遺伝的な原因で最も多いのはダウン症候群です。また、発達の遅れ・知的障害・自閉症のあるお子さんを染色体マイクロアレイ検査で調べると、約15〜20%で染色体の微細な欠失や重複が見つかると報告されています[14]。
当院のNIPTが調べる微小欠失症候群や単一遺伝子疾患には、自閉症・発達障害・知的障害を伴う病気が含まれています。そのため、自閉症・発達障害・知的障害に関連する一部の遺伝学的変化は、当院のNIPTで検出対象となります。どのプランで何が対象になるかは、次の表のとおりです。
🧬 プラン別:自閉症・発達障害・知的障害にかかわる検査の範囲
| プラン | 微小欠失・重複 | 単一遺伝子 | 自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある主な疾患 |
|---|---|---|---|
| スタンダード(単胎・双胎) | 6種類7疾患 | 対象外 | 22q11.2欠失症候群、アンジェルマン症候群、プラダー・ウィリー症候群、スミス・マゲニス症候群 |
| プレミアム(新規受付停止・単胎のみ) | 12種類13疾患 | 対象外 | スタンダードの疾患に加え、2q33欠失症候群、9p欠失症候群、ジェイコブセン症候群 など |
| ダイヤモンド(単胎のみ) | 12種類13疾患 | 56遺伝子 | プレミアムの疾患に加え、レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、CHARGE症候群 |
| インペリアル(単胎のみ) | 92種類の微小欠失・重複+5Mbを超える構造異常 | 最大155遺伝子(202疾患) | ダイヤモンドの疾患に加え、16p11.2欠失・重複、ウィリアムズ症候群、フェラン・マクダーミッド症候群、ピット・ホプキンス症候群 |
| 双子マックス(単胎・双胎) | 92種類の微小欠失・重複+5Mbを超える構造異常 | 対象外 | 22q11.2欠失症候群、アンジェルマン症候群、プラダー・ウィリー症候群、16p11.2欠失・重複、ウィリアムズ症候群 など |
「12種類13疾患」はプレミアムプラン(新規受付停止)とダイヤモンドプラン、「92種類」はインペリアルプランと双子マックスプランの数字です。
こうした単一遺伝子疾患は1つひとつはまれですが、複数の疾患を合わせた頻度は個々の疾患より高くなります[15][16]。ただし、疾患群の頻度とダウン症候群の出生頻度を単純に比較することはできません。当院のインペリアルプランでは、最大155遺伝子(202疾患)に関連する疾患の原因となる変異を対象にしています(ダイヤモンドプランは56遺伝子)。
💡 用語解説:de novo変異(デノボへんい)
親から受け継いだものではなく、精子や卵子ができるとき、または受精のあとに新しく起こる遺伝子の変化のことで、新生突然変異(しんせいとつぜんへんい)ともいいます。ご両親に同じ変化がなくても起こるため、家族に同じ病気の方がいなくても、赤ちゃんに見つかることがあります。
年齢との関係も整理しておきます。母親の年齢が自閉症に与える影響は、小さいもののゼロではないと報告されています[17]。一方、父親の年齢が上がるほど、de novo変異が増えることが分かっています[18]。父親の年齢が高い場合は、de novo変異を調べられるダイヤモンドプランやインペリアルプランという考え方もあります。詳しくはNIPTと単一遺伝子疾患|父親の年齢リスクをご覧ください。ここに挙げた病気は、大多数のお子さんには当てはまらないものです。
⚠️ 検査の前に知っておいてほしい限界
NIPTは確定検査ではないため、陽性の場合は必ず確定検査が必要です(当院では院内で行います)。微小欠失・重複の陽性的中率は、対象疾患の頻度、検査性能、陽性判定の条件などによって大きく異なり、一律の数値では示せません。陰性でも、自閉症・発達障害・知的障害がないとは言えません。脆弱X症候群など、NIPTでは調べられない原因もあります。症状の重さは、検査では予測できません。まれですが、偽陰性の可能性もあります。微小欠失の陽性的中率はNIPT 微小欠失の陽性的中率はどのくらい?で詳しく説明しています。
🩺 院長コラム【「3つだけ」を、知ったうえで選ぶ】
出生前検査の話になると、ダウン症候群だけが取り上げられがちです。しかし、出生前検査で調べるほかの病気と比べると、ダウン症候群は命や自立の見通しが比較的立てやすい病気です。NIPTで調べられる病気の中には、命の見通しがより厳しいものや、ご家族の見守りの負担がより大きくなりやすいものがあります。何を調べる検査なのかを知らないまま「3つだけ」を選ぶのと、知ったうえで選ぶのとでは、同じ選択でも意味が違うと考えています。
一方で、調べる範囲を広げれば、確定検査が必要になる場面も増えます。微小欠失の陽性的中率が高くないことも、陰性が「何もない」ことの証明にならないことも、検査の前に知っておいていただきたい事実です。広く調べることを勧めたいのではありません。調べる・調べないのどちらを選ぶにしても、正確な情報にもとづいて決めていただきたい、というのが臨床遺伝専門医としての立場です。
よくある質問(FAQ)
Q1. 山形県でNIPTを受けられる認可(認証)施設はどこですか?
2026年10月16日現在、山形大学医学部附属病院(基幹施設)、山形県立中央病院、済生会山形済生病院、さいとうバース&レディースクリニック、日本海総合病院、米沢市立病院の6か所です。山形市に4か所、酒田市と米沢市に1か所ずつあります。調べる対象は13・18・21トリソミーの3つで、受診できる妊娠週数や予約の方法は施設ごとに決まっています。
Q2. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
ダウン症候群だけを調べれば大丈夫、とは言えません。知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高く、ストレスを最も強く左右していたのは知的障害の程度よりも行動の問題でした[8]。こうした病気は三大トリソミーだけを調べる検査ではわかりません。当院ではスタンダードプランから22q11.2欠失症候群やプラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群などの微小欠失を、ダイヤモンドプラン・インペリアルプランでは単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。
Q3. 山形で認可(認証)施設以外でNIPTを受けても大丈夫ですか?
認証外の施設で受けること自体を違法とする定めは、認証制度の指針にはありません。ただし、遺伝カウンセリングを誰が行うか、陽性のときに確定検査をどこで受けられるかは、施設によって大きく違います。施設の種類だけで決めず、調べられる範囲・遺伝カウンセリング・陽性後の対応を、予約の前に確かめてください。
Q4. 山形から東京のクリニックのNIPTを受けられますか?
受けられます。ミネルバクリニックのオンラインNIPTは、Zoomで臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングを受け、山形市などの提携施設で採血する方法です。採血料は提携施設ごとに別にかかります。東京・北青山に来院して受けることもでき、その場合は採血の前に4Dエコーで赤ちゃんの様子を確認できます。
Q5. 仙台まで行かないとNIPTは受けられませんか?
いいえ。山形県内に認証施設が6か所あり、オンラインNIPTの採血も山形市でできます。お住まいの地域や調べたい範囲によっては県外の施設が候補になることもあるので、通院の回数と距離を含めて比べてください。
Q6. 山形県内の認証施設でNIPTを受けるのに、紹介状は必要ですか?
施設によります。公式サイトの記載(2026年10月時点)では、山形大学医学部附属病院と日本海総合病院は紹介状を求めており、済生会山形済生病院と米沢市立病院は、かかりつけの医療機関を通じた申し込みを原則としています。まずは通院中の産婦人科に相談してください。
Q7. NIPTは妊娠何週から受けられますか?
一般的には妊娠10週ごろから受ける検査です。山形県内の認証施設には、妊娠12週6日や13週6日までの受診を条件にしているところがあります。ミネルバクリニックでは通常妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週から臨床研究として受けられる体制も整えています。週数が早いほど、判定できずに再検査になることがあります。
Q8. NIPTの費用は、どう比べればよいですか?
金額だけでなく、料金に何が含まれているかで比べてください。遺伝カウンセリング、調べる範囲、陽性時の確定検査の費用、再検査の扱いが主な確認点です。ミネルバクリニックの料金は、料金ページでプラン別に案内しています。
Q9. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?
一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる遺伝子や染色体の変化の一部を調べられます。ただし原因のすべてを調べられるわけではなく、陰性でも自閉症や発達障害がないとは言えません。陽性の場合は確定検査が必要です。
🏥 山形県からのNIPTを、正確な情報にもとづいて選ぶために
90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでのカウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます。
他の都道府県から施設を探す
- 北海道
- 青森県
- 岩手県
- 宮城県
- 秋田県
- 山形県
- 福島県
- 茨城県
- 栃木県
- 群馬県
- 埼玉県
- 千葉県
- 東京都
- 神奈川県
- 新潟県
- 富山県
- 石川県
- 福井県
- 山梨県
- 長野県
- 岐阜県
- 静岡県
- 愛知県
- 三重県
- 滋賀県
- 京都府
- 大阪府
- 兵庫県
- 奈良県
- 和歌山県
- 鳥取県
- 島根県
- 岡山県
- 広島県
- 山口県
- 徳島県
- 香川県
- 愛媛県
- 高知県
- 福岡県
- 佐賀県
- 長崎県
- 熊本県
- 大分県
- 宮崎県
- 鹿児島県
- 沖縄県
関連記事
参考文献
- [1] 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会. 認証医療機関・認証検査分析機関一覧(2026年10月16日現在). [出生前検査認証制度等運営委員会](2026年10月24日閲覧)
- [2] 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会. NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針. 2022年2月. [厚生労働省掲載PDF]
- [3] Glasson EJ, Sullivan SG, Hussain R, et al. The changing survival profile of people with Down’s syndrome: implications for genetic counselling. Clin Genet. 2002;62(5):390-393. [DOI 10.1034/j.1399-0004.2002.620506.x]
- [4] Zhu JL, Hasle H, Correa A, et al. Survival among people with Down syndrome: a nationwide population-based study in Denmark. Genet Med. 2013;15(1):64-69. [DOI 10.1038/gim.2012.93]
- [5] Eisenhower AS, Baker BL, Blacher J. Preschool children with intellectual disability: syndrome specificity, behaviour problems, and maternal well-being. J Intellect Disabil Res. 2005;49(9):657-671. [DOI 10.1111/j.1365-2788.2005.00699.x]
- [6] Richards C, Jones C, Groves L, et al. Prevalence of autism spectrum disorder phenomenology in genetic disorders: a systematic review and meta-analysis. Lancet Psychiatry. 2015;2(10):909-916. [DOI 10.1016/S2215-0366(15)00376-4]
- [7] Meyer RE, Liu G, Gilboa SM, et al. Survival of children with trisomy 13 and trisomy 18: A multi-state population-based study. Am J Med Genet A. 2016;170(4):825-837. [DOI 10.1002/ajmg.a.37495]
- [8] Fitzgerald J, Gallagher L. Parental stress and adjustment in the context of rare genetic syndromes: A scoping review. J Intellect Disabil. 2022;26(2):522-544. [DOI 10.1177/1744629521995378]
- [9] Arron K, Oliver C, Moss J, et al. The prevalence and phenomenology of self-injurious and aggressive behaviour in genetic syndromes. J Intellect Disabil Res. 2011;55(2):109-120. [DOI 10.1111/j.1365-2788.2010.01337.x]
- [10] McDonald-McGinn DM, Sullivan KE, Marino B, et al. 22q11.2 deletion syndrome. Nat Rev Dis Primers. 2015;1:15071. [DOI 10.1038/nrdp.2015.71]
- [11] Dungan JS, Klugman S, Darilek S, et al. Noninvasive prenatal screening (NIPS) for fetal chromosome abnormalities in a general-risk population: An evidence-based clinical guideline of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genet Med. 2023;25(2):100336. [DOI 10.1016/j.gim.2022.11.004]
- [12] Leggett V, Jacobs P, Nation K, et al. Neurocognitive outcomes of individuals with a sex chromosome trisomy: XXX, XYY, or XXY: a systematic review. Dev Med Child Neurol. 2010;52(2):119-129. [DOI 10.1111/j.1469-8749.2009.03545.x]
- [13] Bishop DVM, Jacobs PA, Lachlan K, et al. Autism, language and communication in children with sex chromosome trisomies. Arch Dis Child. 2011;96(10):954-959. [DOI 10.1136/adc.2009.179747]
- [14] Miller DT, Adam MP, Aradhya S, et al. Consensus statement: chromosomal microarray is a first-tier clinical diagnostic test for individuals with developmental disabilities or congenital anomalies. Am J Hum Genet. 2010;86(5):749-764. [DOI 10.1016/j.ajhg.2010.04.006]
- [15] Mohan P, Lemoine J, Trotter C, et al. Clinical experience with non-invasive prenatal screening for single-gene disorders. Ultrasound Obstet Gynecol. 2022;59(1):33-39. [DOI 10.1002/uog.23756]
- [16] Zhang J, Li J, Saucier JB, et al. Non-invasive prenatal sequencing for multiple Mendelian monogenic disorders using circulating cell-free fetal DNA. Nat Med. 2019;25(3):439-447. [DOI 10.1038/s41591-018-0334-x]
- [17] Sandin S, Hultman CM, Kolevzon A, et al. Advancing maternal age is associated with increasing risk for autism: a review and meta-analysis. J Am Acad Child Adolesc Psychiatry. 2012;51(5):477-486.e1. [DOI 10.1016/j.jaac.2012.02.018]
- [18] Kong A, Frigge ML, Masson G, et al. Rate of de novo mutations and the importance of father’s age to disease risk. Nature. 2012;488(7412):471-475. [DOI 10.1038/nature11396]
- [19] 厚生労働省 がん検診事業の評価に関する委員会. 今後の我が国におけるがん検診事業評価の在り方について 報告書. 2008年3月(プロセス指標:肺がん検診の陽性反応適中度の許容値 1.3%以上). [厚生労働省]
- [20] Aberle DR, DeMello S, Berg CD, et al. Results of the two incidence screenings in the National Lung Screening Trial. N Engl J Med. 2013;369(10):920-931. [DOI 10.1056/NEJMoa1208962]
- [21] National Lung Screening Trial Research Team; Aberle DR, Adams AM, Berg CD, et al. Reduced lung-cancer mortality with low-dose computed tomographic screening. N Engl J Med. 2011;365(5):395-409. [DOI 10.1056/NEJMoa1102873]
- [22] Huo J, Xu Y, Sheu T, Volk RJ, Shih YT. Complication rates and downstream medical costs associated with invasive diagnostic procedures for lung abnormalities in the community setting. JAMA Intern Med. 2019;179(3):324-332. [DOI 10.1001/jamainternmed.2018.6277]
- [23] Beta J, Zhang W, Geris S, Kostiv V, Akolekar R. Procedure-related risk of miscarriage following chorionic villus sampling and amniocentesis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2019;54(4):452-457. [DOI 10.1002/uog.20293]
- [24] Fonseca A, Nazaré B, Canavarro MC. Parental psychological distress and quality of life after a prenatal or postnatal diagnosis of congenital anomaly: a controlled comparison study with parents of healthy infants. Disabil Health J. 2012;5(2):67-74. [DOI 10.1016/j.dhjo.2011.11.001]
- [25] Li YF, Zhou KY, Fang J, Wang C, Hua YM, Mu DZ. Efficacy of prenatal diagnosis of major congenital heart disease on perinatal management and perioperative mortality: a meta-analysis. World J Pediatr. 2016;12(3):298-307. [DOI 10.1007/s12519-016-0016-z]
※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。各施設の受診条件は変わることがあるため、予約の前に各施設へご確認ください。



