目次
📍 クイックナビゲーション
「他院でNIPTを受けて陽性。確定検査(絨毛検査)を受けられる病院を探しているのに、希望のスケジュールでは予約が取れない」――そんな切迫したお電話をいただくことがあります。陽性という結果そのものへの不安に加えて、確定検査を受ける場所が決まらないという不安は、本当に心細いものだと思います。この記事では、なぜ確定検査が必要なのか、なぜ「時間」が大切なのかを臨床遺伝専門医の立場からお伝えし、当院での絨毛・羊水検査のお引き受けについてもご説明します。
- ➤ NIPTが「確定診断」ではなく、陽性後に確定検査が必要な理由
- ➤ 確定検査の予約が遅れると中期中絶につながってしまう仕組み
- ➤ 絨毛検査と羊水検査の、受けられる時期や特徴の違い
- ➤ 当院の確定検査の体制(基本的に日曜・祝日に実施/主要項目は3日以内)
- ➤ 他院でNIPT陽性となった方のお引き受けと、最初から当院で受ける安心
NIPTは「確定診断」ではない ― 陽性が出たら確定検査が必要
NIPTは「可能性」を調べる検査です
NIPTは、お母さんの血液の中にわずかに含まれる赤ちゃん由来のDNAのかけらを調べて、染色体の変化の可能性を推定する検査です。とても精度の高い検査ですが、NIPTの陽性は「確定」ではありません。あくまで「その可能性が高い」という結果であり、本当にそうなのかを確かめるためには、絨毛検査や羊水検査という確定検査が必要になります[1]。
非確定的検査とは、病気の「可能性」を調べる検査のことです。NIPTや超音波マーカー検査がこれにあたります。結果が陽性でも、それだけで診断は確定しません。一方、確定的検査(確定検査)とは、赤ちゃんの細胞そのものを採取して染色体を直接調べる検査で、絨毛検査・羊水検査がこれにあたります。NIPTで陽性が出たあと、最終的な診断を確定させる役割を担うのが、この確定検査です。
なぜ確定検査の「場所」を別で探すことになるのか
NIPTを提供する施設のなかには、採血だけを行い、絨毛検査・羊水検査といった確定検査(おなかに針を進める侵襲的な検査)は実施していないところも少なくありません。そのため、陽性という結果を受け取った方が、確定検査を受けられる場所をご自身で探さなければならない場面が出てきます。
頭が真っ白になっているなかで、「では、確定検査はどこで受けられるのか」という現実に直面する。電話をかけても希望の日程が埋まっている。確定検査の受け入れ先が決まらないこと自体が、大きな不安になります。だからこそ、陽性が出たら、できるだけ早く確定検査の受け入れ先を確保しておくことが大切です。
確定検査の予約が遅れると、なぜ中期中絶につながるのか
「中期中絶を避けたい」という切実な思い
確定検査のうち、絨毛検査は羊水検査よりも早い週数で受けられます。そのため、少しでも早く確かな結果を知りたい――そして、もし結果を受けて妊娠の継続が難しいと判断する場合でも、中期中絶ではなく、より早い時期に向き合いたい。そう願って絨毛検査を希望される方が少なくありません。これは、けっして軽い気持ちでの選択ではなく、ご自身とおなかの赤ちゃんを思う、とても切実な理由からのものです。
中絶は、妊娠週数によって方法が変わります。妊娠12週以降に行うものを中期中絶と呼び、お産に近い形(陣痛を起こして分娩する形)になります。そのため、より早い時期に比べてお身体への負担も、お心への負担も大きくなります。確定検査の結果を早く得て、ご家族が時間に追われずに考えられることは、こうした負担を避けるうえでも大切な意味を持ちます。
ところが、確定検査の予約がなかなか取れずに時間を失うと、せっかく早く動いても、結果を待つうちに中期へ入ってしまうことがあります。だからこそ、「いつ・どこで確定検査ができるのか」が一日でも早く決まることが、何より大切なのです。
絨毛検査と羊水検査の違い
絨毛検査[2]と羊水検査[3]は、どちらも赤ちゃんの染色体を直接調べる確定検査ですが、受けられる時期や採取するものに違いがあります。下の表で整理しました。
どちらの検査が適しているかは、妊娠週数やお身体の状態、ご家族のお気持ちによって変わります。一日でも早くスケジュールを決められることが安心につながりますので、迷われたときは遺伝カウンセリングでご一緒に考えていきましょう。
当院の確定検査(絨毛・羊水検査)の体制
産婦人科併設で、院内で確定検査まで
当院は2025年6月に産婦人科を併設し、絨毛検査・羊水検査を院内で実施できる体制を整えました。検査は基本的に日曜日か祝日に行っています。平日にお仕事やご家庭の都合がある方、遠方からお越しの方にも、来院していただきやすいよう配慮しています。
🏥 当院の確定検査体制
カウンセリングから検査、結果のご説明まで、専門医が一貫して関わります
絨毛・羊水検査を院内で実施。陽性後の確定検査までワンストップで対応します
確定検査は基本的に日曜日か祝日に実施。遠方の方も予定を立てやすくなります
大抵の項目は検査後3日以内に結果返却を目標(マイクロアレイは約2週)
不安な時間を最小限に。落ち着いて次の一歩を考えていただけます
陽性後の不安にも、お電話でのご相談に対応しています
他院でNIPT陽性となった方のお引き受けについて
本来、確定検査は検査を行った施設が責任を持って案内するのが望ましい流れです。当院の絨毛・羊水検査も、もともとは当院でNIPTを受けた患者さんのための確定検査としてお引き受けしてきました。そのため当院で受検された方を優先させていただいています。
そのうえで、他院でNIPT陽性となり、確定検査の受け入れ先が決まらずに困っていらっしゃる方についても、できる範囲でお引き受けしています。確定検査を受ける場所が決まることそのものが、大きな安心につながると、現場で何度も感じてきたからです。
検査前のエコーで分かること ― 後頸部のむくみという所見
エコーで見つかる「むくみ」
当院では、確定検査の前に超音波(エコー)で赤ちゃんの様子を丁寧に確認します。このとき、首の後ろから背中にかけてのむくみ(後頸部のむくみ)が見つかることがあります。これはダウン症に特徴的というわけではありませんが、染色体の変化と関わることのある所見の一つとして知られています[4]。
妊娠初期に赤ちゃんの首の後ろにみられる、皮膚の下のすき間(液体のたまり)を、超音波で測る指標をNT(後頸部透亮像)といいます。NTがやや厚い場合や、首から背中にかけてむくみがみられる場合は、染色体の変化と関わることがあると報告されています。ただし、むくみがあるからといって必ず病気があるわけではなく、あくまで「確定検査でくわしく確かめましょう」という手がかりの一つです。
つらいことも、いまから準備するために
所見があったとき、私はあいまいに濁すのではなく、考えられることを正直にお伝えするようにしています。同時に、結果が出たあとに進む道についても、いまから少しずつ心の準備をしていきましょうとお話しします。つらいことをお伝えする場面ではありますが、これも、ご家族が慌てずに次を考えていくための大切な準備だと考えています。
「最初から確定検査までできる場所」を選ぶ安心
陽性後に慌てないために
ここまでお伝えしてきたことを踏まえると、これからNIPTを受けようと考えていらっしゃる方には、陽性が出たときに確定検査やその後のサポートまで一貫して受けられる場所を、最初から選んでおくことをおすすめしたいと思います。そうすることで、いざというときに「確定検査の受け入れ先を探す」という不安そのものが生じにくくなります。
陽性は、どなたにとっても想定外の出来事です。だからこそ、「もし陽性だったら、その先はどうなるのか」まで見据えて受検先を選んでおくことが、結果的にご自身とご家族を守ることにつながります。
当院でNIPTを受けた方の安心の仕組み(互助会)
当院でNIPTを受けた方には、互助会(8,000円)により、陽性時の羊水検査費用が全額補助されます。これはNIPTを受けるすべての方に適用される仕組みで、「陽性になったら検査費用が心配で動けない」ということがないよう、最初から備えておくためのものです。
費用や保証の仕組みは、はじめての方には分かりにくい部分もあります。なぜこうした仕組みがあるのか、何が含まれるのかは、下記の記事でくわしくご説明していますので、あわせてご覧ください。
まとめ:確定検査の場所が決まることが、最初の安心になります
NIPTで陽性が出たあと、確定検査を受けられる場所が決まらないという不安は、本当に切実なものです。最後に、この記事の要点を整理します。
- • NIPTは非確定的検査:陽性は「可能性」であり、確定には絨毛・羊水検査が必要
- • 時間がカギ:確定検査が遅れると、結果を待つうちに中期へ入ってしまうことがある
- • 絨毛検査は早い時期:羊水検査より早い週数で受けられる
- • 当院の体制:産婦人科併設で院内実施、基本的に日曜・祝日、主要項目は3日以内
- • 一番の安心:確定検査までできる場所を最初から選んでおくこと
確定検査は、結論を急かすためのものではなく、ご家族が落ち着いて考え、納得して次の一歩を選ぶための時間を取り戻すためのものです。今、受け入れ先が決まらずに不安を抱えている方は、どうか一人で抱え込まず、ご相談ください。
よくある質問(FAQ)
🏥 ミネルバクリニックへのご相談
確定検査の受け入れ先が決まらずに不安を抱えている方は、臨床遺伝専門医が在籍するミネルバクリニックへ、どうぞお気軽にご相談ください。
🏥 確定検査でお困りの方へ
お急ぎの方は、NIPT専用ダイヤル 03-3408-3768 へ
✓ 臨床遺伝専門医が在籍する稀有な体制
✓ 産婦人科併設で、絨毛・羊水検査を院内実施(2025年6月〜)
✓ 確定検査は基本的に日曜・祝日に実施、主要項目は3日以内
✓ 院内完結で転院不要、不安な時間を最小限に

