目次
📍 クイックナビゲーション
NIPT(新型出生前診断)は、国の専門委員会の報告書では妊娠9〜10週頃以降に受ける検査とされています[2]。ミネルバクリニックのNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。一方、「何週まで」という答えは、検査そのものの期限ではなく、陽性だったときの確定検査と、ご夫婦で考える時間から逆算して決まるものです。年齢については、2022年に日本医学会が示した指針に「35歳以上」という数字はなく[1]、当院は年齢を問わず受けられます。この記事では、NIPTと出生前診断の「いつから・いつまで・何歳から」を、数字の由来とあわせて臨床遺伝専門医の立場から説明します。
⏱️ 30秒でわかる要約
📅 Q. NIPTはいつからいつまで受けられる?
当院のNIPTは妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)受けられ、10週を過ぎても、16週でも受けられます。「いつまで」は、陽性だったときの確定検査と考える時間から逆算します。おすすめは8週です。
🧩 Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
大丈夫とは言えません。子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題です。それを伴いやすいのは、ダウン症候群よりも微小欠失症候群や単一遺伝子疾患で、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTはこれらの病気まで調べられます。
🎂 Q. 何歳から受けられる?年齢制限は?
2022年の日本医学会の指針に「35歳以上」という数字はありません。当院は年齢を問わず受けられます。ただし若いほど陽性的中率が下がるため、陽性なら確定検査で確かめる前提で受けます。
⏳ Q. いつまでに受けると安心?
人工妊娠中絶が認められているのは妊娠22週未満です。結果まで10〜14日、陽性なら確定検査が必要なので、早く受けるほど考える時間を長く持てます。当院は確定検査まで院内で受けられます。
🧬 Q. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?
一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる遺伝子や染色体の変化の一部を調べられます。陰性でも自閉症・発達障害がないとは言えません。
ダウン症候群だけで大丈夫ですか? 当院のNIPTは、子育ての負担につながりやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
当院のNIPTは妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)。陽性でも、確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられ、主要項目は3日以内に結果が出ます。
まだプランを決めていない方は:料金とプランを比べる | 施設選びで確かめたいこと
NIPTはいつから受けられる?―当院は妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)
結論から言うと、NIPTは妊娠9〜10週頃以降に受ける検査です。国の専門委員会(厚生科学審議会のNIPT等の出生前検査に関する専門委員会)が2021年にまとめた報告書でも、NIPTは「妊娠9〜10週頃以降の妊婦から血液を採取して」行う検査と説明されています[2]。当院のNIPTは妊娠9週から通常の検査として受けられ、さらに早い時期に結果を知りたい方のために、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられる体制を整えています。
なぜ「妊娠9〜10週から」なのか ― 胎児分画という物差し
NIPTは、お母さんの腕から採った血液に含まれる、赤ちゃん(正確には胎盤)由来のDNAの断片を調べる検査です。このとき血液中のDNAのうち、赤ちゃん由来のものが占める割合を胎児分画(たいじぶんかく、FF)と呼びます。週数が早いほど胎児分画は少なく、判定できずに再検査(再採血)になることがあります。
検査会社は、それぞれが正確さを保証できる胎児分画の基準を決めています。当院のプランでは、スタンダード・プレミアム・ダイヤモンドは3%、インペリアル・双子マックスは3.5%です。この基準に届かなかったときは、結果を出さずに再検査(再採血)になります。つまり、早い週数で受けて「足りないまま結果が出てしまう」ことはなく、足りなければ採り直す、という仕組みです。胎児分画が結果の信頼性にどう関わるかは胎児分画が低いとどうなる?で詳しく説明しています。
💡 用語解説:「判定保留」と「再検査」は別のもの
論文や他院では、胎児分画が足りずに結果が出ないことも「判定保留(No-Call)」に含めることが多くあります。当院では、胎児分画が足りないときは「再検査(再採血)」と呼び、「判定保留」とは呼びません。当院のNIPTの判定保留は0%です。他院の数字と比べるときは、どちらの意味で使われているかを確かめてください。
当院のおすすめは妊娠8週 ― 再検査率は約5%
当院がおすすめしているのは妊娠8週です。妊娠8週で受けた場合の再検査率は、当院のデータで約5%でした。100人のうち5人ほどが採り直しになる計算で、残りの方はこの時期に結果を受け取れます。採り直しになった場合は、その分だけ結果が遅れます。なぜ8週を勧めるのか、9週・10週・12週と比べたときの違いはNIPTは何週がベスト?8週がおすすめな理由にまとめています。
妊娠6〜8週の臨床研究としてのNIPTについては、早期NIPTとは|費用やメリット・デメリットで、費用や注意点を含めて説明しています。早い時期に受けたい方がいる理由を、事実としてお伝えすると次のとおりです。
妊娠12週以降に妊娠を続けない選択をした場合は中期中絶となり、体への負担が大きくなります。また、妊娠4か月(85日)以降の流産・死産・人工妊娠中絶は、労働基準法では「出産」として扱われ、産後休業(少なくとも6週間)が必要になるため、仕事への影響を心配される方もいます。
一方で、早い週数ほど再検査になる可能性は高くなります。当院では、NIPTを受ける方全員に「安心検査結果保障制度」(1回のNIPTにつき6,000円)に加入していただいています。再検査が必要になったのに、流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金する仕組みです。妊娠初期は流産が起こりやすい時期でもあるため、早い時期に受ける方のために設けている制度です。
受ける前に、赤ちゃんの心拍を確かめる
週数が早いほど、受ける前に超音波で赤ちゃんの心拍と発育を確かめておくことが大切になります。心拍が止まったあとに採血すると、結果の解釈が難しくなるためです。当院では、2022年11月に導入した産婦人科用の超音波装置で4Dエコーを行ってから検査に進みます(4Dエコーのご案内)。理由はNIPTの前に胎児の心拍を確認する重要性でも説明しています。
🩺 院長コラム【「10週まで待つ」と「早く知りたい」のあいだで】
「10週になるまで受けられない」と言われて、その間を落ち着かない気持ちで過ごす方もいらっしゃいます。早く結果を知ることには、考える時間を長く持てるという意味があり、私はその価値を大切に考えています。
ただ、週数が早いほど赤ちゃん由来のDNAは少なく、再検査になる可能性は上がります。早さと確実さは、どちらか一方だけを取れるものではありません。だから当院では、正確さを保証できる胎児分画の基準に届かなければ結果を出さずに採り直す、という線を守ったうえで、8週をおすすめしています。何週で受けるかは、ご自身の週数や不安の大きさと合わせて考える材料にしていただきたいと考えています。
NIPTはいつまで受けられる?―「上限」より「逆算」で考える
NIPTそのものは、10週を過ぎても、16週でも受けられます。報告書でも、NIPTは「妊娠9〜10週頃以降」とされていて、終わりの時期は決められていません[2]。けれども、「いつまで受けられるか」と「いつまでに受けるとよいか」は別の問題です。後者を決めるのは、陽性だったときの確定検査の時期と、ご夫婦で考える時間です。
妊娠22週未満という期限と、NIPTの位置づけ
日本では、母体保護法にもとづく人工妊娠中絶が認められているのは妊娠22週未満(21週6日まで)です[5]。この時期は、厚生事務次官の通知によって決められていて、1991年1月からは「通常満22週未満」とされています[4]。
NIPTは「確定検査を受けるかどうかを判断するための検査」で、陽性という結果だけで病気があると確定するものではありません[1][3]。陽性なら、絨毛検査か羊水検査で赤ちゃんの染色体を直接調べて確かめます。陽性的中率や偽陽性についてはNIPTの精度・陽性的中率で詳しく説明しています。当院では、陽性の場合も確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。
受ける週数で、考えられる時間はこれだけ変わる
では、受ける週数によって、陽性だった場合にどれだけ時間が残るのでしょうか。報告書が示す確定検査の時期(絨毛検査は妊娠11〜14週、羊水検査は妊娠15週以降)[2]と、当院の結果までの日数(NIPTは10〜14日、確定検査の主要項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほど)を組み合わせると、次のような目安になります。
📊 受ける週数ごとの「考えられる時間」の目安
| NIPTを受けた週数 | NIPTの結果(目安) | 陽性なら受ける確定検査 | 確定検査の結果(目安) | 妊娠22週未満までの残り(目安) |
|---|---|---|---|---|
| 妊娠8週 | 9週半ば〜10週 | 絨毛検査(11週〜) | 主要項目:11週台/マイクロアレイ:13週台 | 約8〜10週 |
| 妊娠12週 | 13週半ば〜14週 | 絨毛検査(〜14週)または羊水検査(15週〜) | 主要項目:14〜15週台/マイクロアレイ:16〜17週台 | 約4〜7週 |
| 妊娠16週 | 17週半ば〜18週 | 羊水検査 | 主要項目:18週台/マイクロアレイ:20週台 | 約1〜3週 |
※報告書の確定検査の時期[2]と、当院の結果までの日数をもとに、結果を受け取ってすぐ確定検査を受けた場合を計算した目安です。実際には予約の日程や検査の内容(マイクロアレイ検査が必要かどうか)で前後します。
表から分かるとおり、16週で受けた場合は、マイクロアレイ検査が必要になると確定検査の結果から期限までの時間が1〜3週ほどしか残らないことがあります。一方、8週で受ければ、同じ流れでも8週以上の時間が残ります。早く受けることの意味は、「早く知ること」そのものより、「考える時間を確保できること」にあります。
すでに15〜16週を過ぎている方も、受けられないわけではありません。結果の受け取りから確定検査までの段取りを早めに決めておけば、時間をむだにせずにすみます。16週で受ける場合のスケジュールは妊娠16週のNIPTは手遅れ?22週までのスケジュールに、羊水検査をいつまでに受けるかは羊水検査はいつまで?に、中絶ができる時期と法律の扱いはNIPT陽性時の中絶はいつまで?法律と期間にまとめています。なお、当院は分娩や人工妊娠中絶は行っていません。
出生前診断はいつからいつまで?検査の種類ごとの時期一覧
「出生前診断はいつから受けられるか」は、検査の種類によって大きく違います。国の専門委員会の報告書に書かれている時期を、検査の種類ごとに並べると次のとおりです[2]。いちばん早くから受けられるのはNIPTで、確定検査は絨毛検査が11週頃から、羊水検査が15週以降です。
🗓️ 出生前診断の種類と受けられる時期
| 検査 | 分類 | 受けられる時期(報告書の記載) | 何がわかるか |
|---|---|---|---|
| NIPT(新型出生前診断) | 非確定的検査(採血) | 妊娠9〜10週頃以降 (当院は9週から、6〜8週は臨床研究) |
染色体の病気の可能性(当院はプランにより微小欠失・単一遺伝子疾患まで) |
| コンバインド検査 | 非確定的検査(採血+超音波) | 妊娠11週から13週 | 染色体の病気の可能性(確率) |
| 母体血清マーカー検査(クアトロテストなど) | 非確定的検査(採血) | 妊娠15週〜20週 | 染色体の病気などの可能性(確率) |
| 胎児超音波検査(胎児ドックなど) | 画像による検査 | 妊娠11週頃以降 | 体のつくりの特徴・病気 |
| 絨毛検査 | 確定的検査 | 妊娠11〜14週 | 染色体の病気があるかどうか |
| 羊水検査 | 確定的検査 | 妊娠15週以降 | 染色体の病気があるかどうか |
出典:厚生科学審議会科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書(2021年5月)[2]。実施する時期は医療機関によって異なることがあります。
確定的検査(絨毛検査・羊水検査)はお腹に針を刺すため、流産のリスクがあり、その確率は絨毛検査で0.2%、羊水検査で0.1〜0.3%程とされています[3]。非確定的検査は流産のリスクがない代わりに、結果は「可能性」にとどまります。NIPTを先に受けて、陽性の場合だけ確定検査に進む、という順番にすれば、全員が針を刺す検査を受けなくてすみます。
それぞれの検査について詳しくは、コンバインド検査とは、クアトロテストを受けるべきか、胎児ドックはいつから?、絨毛検査について、羊水検査・絨毛検査をご覧ください。
💡 用語解説:非確定的検査と確定的検査
非確定的検査(ひかくていてきけんさ)は、赤ちゃんに染色体の病気がある可能性を調べる検査で、NIPT・コンバインド検査・母体血清マーカー検査がこれにあたります。確定的検査(かくていてきけんさ)は、絨毛(胎盤のもとになる組織)や羊水を採って赤ちゃんの染色体を直接調べ、病気があるかどうかを確かめる検査です。
NIPTは何歳から受けられる?年齢制限と2022年の指針
NIPTに「何歳から」という決まりはありません。2022年2月に日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会が示した指針(認証施設が従う指針)には、「35歳以上」という数字は書かれていません[1]。当院も、年齢を問わずNIPTを受けられます。
2022年の指針に書かれていること ―「撤廃」ではなく「意思決定の尊重」
「年齢制限が撤廃された」と説明されることがありますが、指針の書き方は少し違います。指針は、NIPTが受検の選択肢となる妊婦さんとして、対象の病気の頻度が高くなる次の状態を挙げています[1]。
- ➤高年齢の妊婦
- ➤母体血清マーカー検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された妊婦
- ➤染色体数的異常を有する児を妊娠した既往のある妊婦
- ➤両親のいずれかが均衡型ロバートソン転座を有していて、胎児が13トリソミーまたは21トリソミーとなる可能性が示唆される妊婦
- ➤胎児超音波検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された妊婦
そのうえで、「対象疾患の発生頻度によらず、適切な遺伝カウンセリングを実施しても胎児の染色体数的異常に対する不安が解消されない妊婦については、十分な情報提供や支援を行った上で受検に関する本人の意思決定が尊重されるべき」とされています[1]。つまり、「高年齢」は選択肢となる理由の1つとして残っていて、それ以外の方も、遺伝カウンセリングを受けたうえで本人が決められる、という書き方です。
認証施設と認証外の施設 ― 年齢以外に何が違うか
NIPTを受けられる施設は、以前は「認可施設」「無認可施設」と呼ばれることがありました。2013年に日本産科婦人科学会が作った指針にもとづいて、日本医学会が施設を「認定」する制度(前の制度)があり、2022年からは新しい「認証制度」に変わりました[18]。今の制度では、NIPTは「基幹施設」と、基幹施設の支援を受ける「連携施設」からなる地域ごとの体制で行われます[1]。基幹施設には、出生前検査にくわしい産婦人科医と小児科医がともに常時勤務し、少なくともどちらかが臨床遺伝専門医であることや、施設内で確定検査から妊娠の帰結までの対応ができることが求められています[1]。連携施設で陽性になり、その施設で確定検査とその後の対応ができない場合は、基幹施設に紹介されます[1]。
認証施設で受けられるNIPTの対象は、13トリソミー・18トリソミー・21トリソミーの3つです[1]。「35歳未満は認証施設では受けられない」と書かれた古い記事もありますが、今の指針では、年齢だけで受けられないとはされていません[1]。
一方、認証外の施設は、施設ごとに体制が大きく違います。だから、認証か認証外かという区分だけで決めず、「検査前後の遺伝カウンセリングを誰が行うか」「陽性の場合に確定検査をどこで受けるか」「どの病気まで調べられるか」を確かめて選んでください。当院は認証外の施設ですが、臨床遺伝専門医が運営・常駐し、検査前の遺伝カウンセリングから結果の判定、陽性後のケア、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で行っています。施設を選ぶときの確かめ方はNIPTクリニックの選び方にまとめています。
若い年齢で受けるときに知っておきたいこと ― 陽性的中率
指針は、遺伝カウンセリングで「母体年齢が下がるほど陽性的中率は下がる」ことを説明するよう求めています[1]。陽性的中率とは、NIPTで陽性と出たときに、本当にその病気がある割合です。検査の性能が同じでも、もともとその病気の頻度が低い集団では「外れの陽性(偽陽性)」の割合が相対的に増えるため、若い方ほど陽性的中率は下がります。
これは「若い人は受けても意味がない」という意味ではありません。陽性なら必ず確定検査で確かめる、という前提で受ければ、偽陽性で判断を誤ることは避けられます。自分の年齢で陽性・陰性の結果をどう読むかはNIPTで陽性・陰性と言われたら?確率の意味で、同じ年代の方がどのくらい出生前診断を受けているか、受けるかどうかの考え方は35歳でNIPTを受ける割合は?受けるべきか迷う方へと20代・30代前半が出生前診断を受ける割合は?で説明しています。
年齢で増える変化と、年齢と関係なく起こる変化
指針が「高年齢」を挙げているのは、ダウン症候群(21トリソミー)などの染色体の数の変化が、母親の年齢とともに増えるためです。染色体の数の変化が起こるしくみは染色体不分離で説明しています。年齢ごとの確率はダウン症胎児の流産メカニズムと母体年齢にまとめています。
一方で、年齢の影響の受け方が違う変化もあります。父親の年齢が上がるほど、赤ちゃんに新しく起こる遺伝子の変化(de novo変異)が増えることが分かっています[10]。こうした変化による単一遺伝子疾患は、当院のダイヤモンドプラン(56遺伝子)とインペリアルプラン(最大155遺伝子)で調べられます。詳しくはNIPTと単一遺伝子疾患|父親の年齢リスクをご覧ください。
(父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)
22q11.2欠失症候群は、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられ、微小欠失症候群の中で最も多い病気です[11]。多くは親から受け継いだものではなく新しく起こる変化で、母親の年齢とは関係がありません[11]。心臓の病気、免疫の働きの低下、低カルシウム血症、口蓋裂、発達の遅れなどを伴うことがあり、自閉スペクトラム症を伴う割合も一般より高いと報告されています[13][11]。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、年齢にかかわらずすべての妊婦さんに、22q11.2欠失症候群のNIPTを提供することを提案しています[12]。生まれる前に分かっていれば、出産する施設の選び方や、生まれてすぐの心臓・カルシウム・免疫の検査など、赤ちゃんを迎える準備ができます。当院では、スタンダードプランから22q11.2欠失症候群を調べられます。
ただし、微小欠失は染色体の数の変化より陽性的中率が低めで、陽性なら確定検査が必要です。米国母体胎児医学会(SMFM)は、22q11.2欠失を調べる場合は検査前に十分な説明を受けて選ぶことを求めています。だからこそ、どこまで調べるかは検査前の遺伝カウンセリングで決めることが大切です。22q11.2欠失症候群のNIPTについては22q11.2欠失症候群のNIPTを受ける前に知っておきたいことで詳しく説明しています。
🩺 院長コラム【年齢は「受けるかどうか」の条件ではなく、「結果の読み方」の条件】
年齢について考えるとき、私は「何歳から受けられるか」より、「その年齢で受けた結果をどう読むか」のほうが大切だと考えています。指針が若い方ほど陽性的中率が下がることの説明を求めているのは、年齢で受検を制限するためではなく、陽性の結果を確定検査で確かめずに判断してしまわないためだと受け止めています。
そしてもう1つ、年齢とともに増えるのは主に染色体の数の変化で、22q11.2欠失症候群のように母親の年齢と関係なく起こる変化や、父親の年齢とともに増える遺伝子の変化もあります。「若いから関係ない」とも、「高齢だからダウン症候群だけ見ればよい」とも言えない、というのが臨床遺伝専門医としての判断です。ご自身の年齢を、どの範囲まで調べるかを考える材料の1つにしていただきたいと考えています。
自閉症・発達障害・知的障害もNIPTで一部わかる ― 当院で調べられること
NIPTを受ける時期や年齢を調べている方の中には、「自閉症や発達障害も調べられるのか」が気になっている方も多いと思います。答えは、一部はわかります。当院のNIPTが調べる微小欠失・重複や単一遺伝子疾患には、自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある病気が含まれているためです。ただし、自閉症・発達障害の原因の多くはNIPTでは調べられず、陰性でも自閉症・発達障害がないとは言えません。
ダウン症候群だけを調べればよいわけではない
出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんの命や発達、そしてご家族の暮らしに大きくかかわるものです。ただ、その中身は病気によって大きく異なります。
ダウン症候群は、医療や支援の進歩で平均寿命が50〜60歳まで延び[15][16]、成人して働いたり地域で暮らしたりする方も多い病気です。知的障害のあるお子さんを比べた研究では、ダウン症候群のお子さんは、自閉症や原因不明の発達の遅れのあるお子さんに比べて、行動の問題が少ないと報告されています[17]。自閉スペクトラム症を伴う割合も、出生前検査で調べるほかの病気と比べて少ないことが分かっています[13]。
一方、18トリソミーや13トリソミーでは、1歳まで生きられる赤ちゃんは約1割にとどまります[14]。また、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患の中には、重い知的障害やてんかんに加えて、自閉スペクトラム症を高い割合で伴い、ご家族の見守りや介護の負担が大きくなりやすい病気も少なくありません(例:レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、アンジェルマン症候群)[13]。ダウン症候群だけでなく、こうした病気まで調べられるかどうかは、検査を選ぶうえで大切なポイントです。
知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高いと報告されています[8]。ストレスを最も強く左右していたのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷などの行動の問題、睡眠の問題でした[8]。アンジェルマン症候群やスミス・マゲニス症候群では他人への攻撃的な行動が、コルネリア・デ・ランゲ症候群やスミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群では自傷が多いことが分かっています[9]。こうした病気はどれも当院のNIPTで調べられます(スミス・マゲニス、プラダー・ウィリー、アンジェルマンは全プラン、コルネリア・デ・ランゲはダイヤモンド・インペリアル、ウィリアムズはインペリアル・双子マックス)。ダウン症候群だけを調べればよいのか、検査を選ぶ前に考えていただきたい点です。
育てる大変さが知的発達の重さだけでは決まらないことは、ほかの研究からも分かっています。自閉スペクトラム症のお子さんの親の子育てのストレスを比べたメタ解析では、ほかの障害のお子さんの親と比べてもストレスが高く、その差は大きいものでした[6](ダウン症候群のお子さんの親との比較が結果に影響している可能性について、著者は解釈に注意を添えています)。また、22q11.2欠失症候群では、子どものADHD(注意欠如・多動症)が37%、25歳を超えた大人の精神病性障害が41%にみられたと報告されています[7]。知的発達への影響は軽めでも、心臓・免疫・精神面の合併症が多い病気です。
🧬 当院のNIPTで調べられる、自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある病気
| プラン | 微小欠失・重複 | 単一遺伝子 | 自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある主な病気 |
|---|---|---|---|
| スタンダード | 6種類7疾患 | ― | 22q11.2欠失症候群、プラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群、スミス・マゲニス症候群 など |
| プレミアム | 12種類13疾患 | ― | スタンダードの病気+2q33欠失、ジェイコブセン症候群 など |
| ダイヤモンド | 12種類13疾患 | 56遺伝子(de novo変異) | プレミアムの病気+レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、CHARGE症候群 など |
| 双子マックス | 92種類+5Mbを超える構造異常 | ― | ウィリアムズ症候群、16p11.2欠失・重複 など(単胎・双胎) |
| インペリアル | 92種類+5Mbを超える構造異常 | 最大155遺伝子(202疾患) | ダイヤモンド・双子マックスの病気+ピット・ホプキンス症候群、フェラン・マクダーミッド症候群 など |
※どの病気も、症状の重さは生まれる前には予測できません。陽性の場合は確定検査で確かめます。微小欠失・重複は数の異常より陽性的中率が低め(項目によって60〜70%程度)です。
ダイヤモンドプランは、米国の3大遺伝子検査会社の一角が提供する新技術「COATE法」(SNP法とターゲット法の組み合わせ)※で検査します。精度のデータはCOATE法のエビデンスで説明しています。自閉症とNIPTの関係は自閉症はNIPTでわかりますか?もご覧ください。
※「3大遺伝子検査会社」は、遺伝性がんや周産期(出生前検査・保因者検査)を含む遺伝子検査全般を手がける米国の検査専業会社のうち、2025年通期の売上高が上位の3社を指します(各社の決算発表にもとづく当院調べ)。がん検診やリキッドバイオプシーに特化した会社は含みません。
当院のNIPTは、ダウン症候群だけでなく、18・13トリソミーや微小欠失症候群、一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因まで調べられます。
妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)受けられ、どのプランにするかは、90分の受診枠の中で常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、一緒に考えます。
まだプランを決めていない方は:ダイヤモンドプラン | インペリアルプラン | 料金とプランを比べる
ダウン症候群だけで大丈夫? ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ
「ダウン症候群だけが心配」という方は少なくありません。けれども、出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんとご家族の暮らしに大きくかかわるものです。そして、ご家族の子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」だと分かっています[8]。こうした行動の問題を伴いやすい病気には、ダウン症候群ではなく、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が多く含まれます[8][9]。三大トリソミーだけを調べる検査では、これらの病気は調べられません。
出生前検査は、その後の人生を左右するかもしれない検査です。「安さ」だけで選んで大丈夫でしょうか。
三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、1つの病気あたりは約3万3千円です。
当院のインペリアルプランは、全常染色体と性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患を調べます。性染色体の数の異常も含めて、数えられる病気だけで320になり、1つの病気あたりは約1,719円です。さらに、5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、数えきれないほどの変化を調べていることになります。数えられる分だけでも、これだけの範囲を調べられます。
| プラン | 主に調べる範囲 | 数えた病気の数 | 1つの病気あたり |
|---|---|---|---|
| 三大トリソミーだけを調べる検査 (仮に10万円とした場合) |
13・18・21トリソミー | 3 | 約33,333円 |
| スタンダード(220,000円) | 13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患 | 14 | 約15,714円 |
| プレミアム(264,000円) | 13・18・21・15・16・22トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失12種類13疾患 | 23 | 約11,478円 |
| ダイヤモンド(407,000円) | プレミアムの範囲+単一遺伝子56 | 79 | 約5,152円 |
| 双子マックス(440,000円) | 全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常 | 114+α | 約3,860円 |
| インペリアル(550,000円) | 全常染色体の数の異常、性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常、単一遺伝子202疾患 | 320+α | 約1,719円 |
※価格は事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の税込価格です。最新の料金は料金ページをご確認ください。※病気の数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています(性染色体を調べるのはスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアル。双子マックスは調べません)。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。※『三大トリソミーだけを調べる検査』は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。
ただし、病気の数が多いほど良い検査、というわけではありません。調べる範囲が広がると、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。どこまで調べたいかは、ご家族によって違います。だから当院では、90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、どのプランが合うかを一緒に考えます。
🔍 関連記事
予約から結果・陽性後まで ― 当院でNIPTを受ける流れ
「いつ受けるか」が決まったら、次は「予約してから何が起こるか」です。当院でNIPTを受ける場合の流れは次のとおりです。週数を逆算するときは、予約から採血までの日数も含めて考えてください。
- ➤予約と事前学習動画:プラン選びに必要な説明は、予約時に事前学習動画で見ていただきます。動画を見て来院した方には当日割引が適用されます。
- ➤来院(90分の受診枠):4Dエコーで赤ちゃんの心拍と発育を確かめたうえで、90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、プランを決めて採血します。性別判定も料金に含まれます。
- ➤結果:基本は10〜14日です。インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります(ダイヤモンドプランは単一遺伝子も10〜14日)。陰性の場合は、結果をマイページでお知らせします。
- ➤陽性の場合:陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。
- ➤費用の補助:NIPTを受ける方は全員、羊水検査互助会(カトレア会、1回のNIPTにつき8,000円)に加入し、陽性時の確定検査の費用が補助されます(補助の上限はありません)。
結果が出るまでの日数や結果の見方はNIPTの結果はいつわかる?で、陽性になったときの流れはNIPT陽性だったらどうする?で、互助会の規約は羊水検査互助会(カトレア会)で説明しています。料金に含まれるものと金額はNIPTの費用・料金をご確認ください(検査結果の作成費用は別途3,300円です)。
来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでのカウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます(オンラインNIPT)。採血料は施設ごとに別にかかります。郵送や日程の調整に日数がかかることがあるため、週数が進んでいる方は早めに予約してください。
🩺 院長コラム【「いつまでに」を決めるのは、検査ではなく、その後の時間】
NIPTの「いつまで」を考えるとき、私は検査の締め切りより、その後に残る時間のほうを見ていただきたいと考えています。陽性という結果は、確定検査で確かめるまでは「可能性」にすぎません。その可能性を確かめ、ご夫婦で考えるための時間が、受ける週数によって大きく変わります。
だから当院は、陽性になったときに院内で確定検査まで受けられ、主要な項目は3日以内に結果が出る体制を大切にしています。生涯にかかわる検査だからこそ、早さだけでなく、確定検査で確かめてから考えられる時間を残すこと。それが、受ける時期を考えるうえでいちばん大切なことだと考えています。
よくある質問(FAQ)
Q1. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
ダウン症候群だけを調べれば大丈夫、とは言えません。知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高く、ストレスを最も強く左右していたのは知的障害の程度よりも行動の問題でした。こうした病気は三大トリソミーだけを調べる検査ではわかりません。当院ではスタンダードプランから22q11.2欠失症候群やプラダー・ウィリー症候群、アンジェルマン症候群などの微小欠失を、ダイヤモンドプラン・インペリアルプランでは単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。
Q2. NIPTは妊娠何週から受けられますか?
国の専門委員会の報告書では、NIPTは妊娠9〜10週頃以降に受ける検査とされています。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、さらに妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。当院のおすすめは妊娠8週です。週数が早いほど血液中の赤ちゃん由来のDNAが少なく、判定できずに再検査(再採血)になることがあり、妊娠8週で受けた場合の再検査率は当院のデータで約5%です。
Q3. NIPTは何週までに受ければいいですか?
当院のNIPTは、10週を過ぎても、16週でも受けられます。大切なのは「何週まで受けられるか」より、陽性だった場合の確定検査と、ご夫婦で考える時間から逆算することです。人工妊娠中絶が法律上認められているのは妊娠22週未満(21週6日まで)なので、結果を待つ期間(10〜14日)と確定検査の時期を考えると、できるだけ早い時期に受けるほど考える時間を長く持てます。
Q4. 妊娠9週でNIPTを受けても、結果は正確ですか?
当院のNIPTは妊娠9週から通常の検査として受けられます。検査会社は、正確さを保証できる胎児分画(お母さんの血液中の赤ちゃん由来のDNAの割合)の基準を決めていて、当院のプランでは3%(インペリアル・双子マックスは3.5%)です。基準に届かなかったときは結果を出さずに再検査(再採血)になるため、基準に届かないまま結果を出すことはありません。
Q5. 妊娠15〜16週でもNIPTは間に合いますか?
受けられます。ただし、16週で採血すると結果が出るのは17〜18週頃になり、陽性の場合は羊水検査で確かめることになるため、考える時間は短くなります。当院では羊水検査・絨毛検査を院内で行い、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。週数が進んでいる方は、予約の段階で週数をお知らせください。
Q6. NIPTに年齢制限はありますか?
2022年に日本医学会が示した指針では、NIPTが選択肢となる妊婦さんの1つとして「高年齢の妊婦」が挙げられていますが、35歳という数字は書かれておらず、遺伝カウンセリングをしても不安が解消されない妊婦さんは、年齢にかかわらず本人の意思決定が尊重されるとされています。当院は年齢を問わずNIPTを受けられます。
Q7. 認証施設と認証外の施設は、何が違いますか?
認証施設は、日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会が認証した医療機関で、基幹施設と連携施設からなる体制でNIPTを行います。認証施設で受けられるNIPTの対象は、13・18・21トリソミーの3つです。認証外の施設は施設ごとに体制が違うため、検査前後の遺伝カウンセリングを誰が行うか、陽性の場合に確定検査をどこで受けるか、どの病気まで調べられるかを確かめて選んでください。当院は認証外の施設ですが、臨床遺伝専門医が運営・常駐し、確定検査まで院内で行っています。
Q8. 20代でもNIPTを受ける意味はありますか?
あります。ただ、受ける前に知っておいていただきたいのは、母体年齢が若いほど陽性的中率(陽性と出たときに本当にその病気がある割合)が下がることです。陽性なら必ず確定検査で確かめる前提で受けることが大切です。また、22q11.2欠失症候群のように母親の年齢と関係なく起こる微小欠失もあり、当院ではスタンダードプランから調べられます。
Q9. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?
一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある微小欠失症候群(22q11.2欠失症候群、アンジェルマン症候群など)や単一遺伝子疾患(レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群など)を、プランに応じて調べられます。ただし、自閉症・発達障害の原因の多くはNIPTでは調べられないため、陰性でも自閉症・発達障害がないとは言えません。
Q10. 遠方に住んでいますが、受けられますか?
受けられます。オンラインNIPTでは、Zoomで臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングを受け、全国110か所の提携施設で採血できます。採血料は施設ごとに別にかかります。
🏥 NIPTを受ける時期と範囲を、臨床遺伝専門医と決める
ダウン症候群だけで大丈夫ですか? 当院のNIPTは、ダウン症候群だけでなく、18・13トリソミーや微小欠失症候群、一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因まで調べられます。妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)受けられ、陽性でも確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられます。
関連記事
参考文献
- [1] 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会. NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針. 2022年2月. [PDF]
- [2] 厚生科学審議会科学技術部会 NIPT等の出生前検査に関する専門委員会. NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書. 2021年5月. [厚生労働省 PDF]
- [3] こども家庭庁. 出生前検査とは?(妊娠中の検査に関する情報サイト). [こども家庭庁]
- [4] 竹内正人. 人工妊娠中絶手術の実際. 医学書院, 2003年3月, pp.194-199. [DOI 10.11477/mf.1665100480]
- [5] 奈良市. 人工妊娠中絶について(相談先のご案内). [奈良市 PDF]
- [6] Hayes SA, Watson SL. The impact of parenting stress: a meta-analysis of studies comparing the experience of parenting stress in parents of children with and without autism spectrum disorder. J Autism Dev Disord. 2013;43(3):629-642. [PubMed 22790429]
- [7] Schneider M, Debbané M, Bassett AS, et al. Psychiatric disorders from childhood to adulthood in 22q11.2 deletion syndrome: results from the International Consortium on Brain and Behavior in 22q11.2 Deletion Syndrome. Am J Psychiatry. 2014;171(6):627-639. [PubMed 24577245]
- [8] Fitzgerald J, Gallagher L. Parental stress and adjustment in the context of rare genetic syndromes: A scoping review. J Intellect Disabil. 2022;26(2). [DOI 10.1177/1744629521995378]
- [9] Arron K, Oliver C, Moss J, Berg K, Burbidge C. The prevalence and phenomenology of self-injurious and aggressive behaviour in genetic syndromes. J Intellect Disabil Res. 2011;55(2):109-120. [DOI 10.1111/j.1365-2788.2010.01337.x]
- [10] Kong A, Frigge ML, Masson G, et al. Rate of de novo mutations and the importance of father’s age to disease risk. Nature. 2012;488(7412):471-475.
- [11] McDonald-McGinn DM, Sullivan KE, Marino B, et al. 22q11.2 deletion syndrome. Nat Rev Dis Primers. 2015;1:15071. [DOI 10.1038/nrdp.2015.71]
- [12] Dungan JS, Klugman S, Darilek S, et al. Noninvasive prenatal screening (NIPS) for fetal chromosome abnormalities in a general-risk population: An evidence-based clinical guideline of the American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Genet Med. 2023;25(2):100336.
- [13] Richards C, Jones C, Groves L, Moss J, Oliver C. Prevalence of autism spectrum disorder phenomenology in genetic disorders: a systematic review and meta-analysis. Lancet Psychiatry. 2015;2(10):909-916.
- [14] Meyer RE, Liu G, Gilboa SM, et al. Survival of children with trisomy 13 and trisomy 18: A multi-state population-based study. Am J Med Genet A. 2016;170A(4):825-837. [DOI 10.1002/ajmg.a.37495]
- [15] Glasson EJ, Sullivan SG, Hussain R, et al. The changing survival profile of people with Down’s syndrome: implications for genetic counselling. Clin Genet. 2002;62(5):390-393.
- [16] Zhu JL, Hasle H, Correa A, et al. Survival among people with Down syndrome: a nationwide population-based study in Denmark. Genet Med. 2013;15(1):64-69.
- [17] Eisenhower AS, Baker BL, Blacher J. Preschool children with intellectual disability: syndrome specificity, behaviour problems, and maternal well-being. J Intellect Disabil Res. 2005;49(Pt 9):657-671.
- [18] 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会. 「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」に関するQ&A. [PDF]
※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。受ける時期や検査の選び方は、遺伝カウンセリングでご相談ください。






