この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)
ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。
記事の作り方(編集方針)
「オンラインNIPTの採血は、どこで受けるの?」「施設の名前はいつ分かるの?」。来院せずにNIPTを受けるオンラインNIPTでは、採血を東京以外の46道府県・全国110か所の提携施設で行います。このページでは、提携施設のしくみ、施設名をお伝えする時期とその理由、提携施設が急に採血できなくなったときの対応を、実際に起きた事例とあわせて説明します。
⏱️ 30秒でわかる要約
🏥 Q. オンラインNIPTの採血施設はどこ?
当院の提携施設で採血します。提携施設は全国110か所、東京以外の46道府県にあります。提携施設がある市町村は公開しており、申し込み前でもお問い合わせにお答えしています。
🔒 Q. 施設の名前はいつ分かる?
検査を受けると決まった段階で、遺伝カウンセリングの際にお伝えします。採血だけを引き受けてくださっている提携施設との連携を守るための方針です。
🚗 Q. 近くに採血施設がないときは?
当院で採血できる医療機関を探し、かかりつけ医での採血もできます。それでも見つからない緊急時に備えて、院長が休診日に出向いて採血する体制を残しています。2025年の夏には、静岡まで出向いて採血しました。
オンラインNIPTの採血は「提携施設」で行います
オンラインNIPTは、遺伝カウンセリングをZoomで行い、採血をお住まいの地域の提携施設で行う受け方です。NIPTは、妊婦さんの血液を10〜20mLほどとり、血液中に含まれる赤ちゃん(主に胎盤)由来のDNAの断片を調べる検査で[1]、検査に必要なのは採血だけです。そのため、遺伝カウンセリングと採血の場所を分けることができます。
流れは、オンラインでのご予約 → 臨床遺伝専門医によるZoomでの遺伝カウンセリング → 検査キットがご自宅に届く → キットを提携施設に持参して採血 → 検体を当院へ返送、です。キットには提携施設あての紹介状を同封しています。詳しくはオンラインNIPTのページをご覧ください。
💡 用語解説:採血提携施設とは
採血提携施設とは、当院の依頼を受けて、NIPTの採血を引き受けてくださっている地域の医療機関です。提携施設は全国110か所、東京以外の46道府県にあり、当院のスタッフが1か所ずつ連絡をとって協力をお願いしてきました。提携施設での採血料は、施設ごとに別途かかります(金額は遺伝カウンセリングの際にお伝えします)。
提携施設がある市町村はオンラインNIPTのページで公開しており、遺伝カウンセリングの前でも、どの地区に提携施設があるかはお問い合わせいただければお答えしています。ただし、ご希望のエリアでご紹介できるとは限りません。採血できる医療機関が近くにない場合は当院でお探ししますし、かかりつけ医が採血をしてくださる場合は、そちらでの採血も可能です。
💡 用語解説:遺伝カウンセリングとは
遺伝カウンセリングは、検査の目的・わかること・限界・陽性だったときの流れなどを説明し、検査を受けるかどうか、どのプランにするかを考えていただく場です。当院では、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。オンラインNIPTでは、これをZoomで行います。
提携施設をめぐって実際に起きた事例と当院の対応
インターネット上で「オンラインNIPTを申し込んだら、提携していない施設を紹介された」という書き込みを見て、不安になる方もいらっしゃいます。当院が、提携していない施設を採血先としてご案内したことはありません。ただ、提携施設は当院とは別の医療機関なので、当院の努力だけでは防げない出来事も起きてきました。これまでに起きたことと、当院がどう対応したかをお伝えします。
① 提携施設が、当院に連絡なく採血の受け入れをやめた(新潟県)
新潟県で、当院がご案内した提携施設が、当院への連絡がないまま採血の受け入れをやめており、患者さまに直接「採血できない」と伝えたことがありました。当時、新潟県内の提携施設はその1か所だけでした。年末の、医療機関が休みに入る時期でしたが、スタッフが新潟県内の医療機関に連絡を続け、年明けすぐに採血できる施設を確保しました。現在も新潟県内で採血できる体制を続けています。新潟県でNIPTを受けられる施設は新潟県のNIPTのページでもまとめています。
② 提携施設が、自由診療の採血を受けないと決めた
ある地域の提携施設から、「自由診療の採血は今後受けない」と申し出があったことがあります。このときは、すぐに県庁所在地の医療機関をご案内し、採血の日程に影響が出ないように対応しました。
③ 提携施設が閉院した(静岡県)
提携施設が、当院への連絡なく閉院していたこともあります。2025年の夏、静岡県の提携施設が閉院し、近くの施設も1か月先まで予約がとれないことがありました。このときは、院長が休診日の火曜日に東京から車で静岡まで出向き、採血を行いました。その後、スタッフが静岡県内に新しい提携施設を確保しています。くわしい経緯はオンラインNIPT診療での患者さんサポート体制と、院長ブログ静岡まで往復6時間!院長の出張採血に書いています。
④ 「いちばん近い医療機関で採血できる」と受け取られていた
「最寄りの医療機関で必ず採血できる」と受け取られていた方に、提携施設は地域によって数が限られていることをご説明したこともあります。提携施設は全国110か所ですが、ご自宅からいちばん近い医療機関で採血できるとは限りません。申し込みの前に、お住まいの地区に提携施設があるかをお問い合わせいただくと、移動の見通しが立てやすくなります。
🩺 院長コラム【採血ができないせいで、検査を受けられないことは避けたい】
提携施設が急に採血を受けられなくなることは、当院の努力だけでは防げません。だからこそ、代わりの施設を探す手順と、それでも見つからないときに院長が出向く手順を、あらかじめ決めておくことが大切だと考えています。静岡のときは、すでに遺伝カウンセリングを終えて、あとは採血だけという方でした。採血ができないせいで検査を受けられない、ということだけは避けたいと考え、休診日に車で向かいました。
オンラインNIPTの価値は、東京に来られない方にも同じ検査と同じ遺伝カウンセリングを届けられることにあります。提携施設の数を増やすことと、提携施設が欠けたときの備えを持つことは、そのための両輪だと考えています。
近くに採血先がないとき・急に採血できなくなったとき
採血先が見つからないときは、次の順で対応しています。
- ➤当院で代わりの提携施設を探す:お住まいの地域や近くの市で、採血できる医療機関を探してご案内します。
- ➤かかりつけ医での採血:かかりつけ医が採血をしてくださる場合は、そちらでの採血も可能です。
- ➤最後の手段として院長が出向く:それでも採血先が確保できない緊急の場合に備え、院長が休診日を使って出向き、採血する体制を残しています。
⚠️ ご注意
院長が出向くのは、提携施設が急に採血できなくなったときなどの緊急の備えです。ご自宅での採血(出張採血・往診)を、ふだんの受け方としてお選びいただけるものではありません。オンラインNIPTの採血は、原則として全国の提携施設で受けていただきます。
当院の休診日は火曜・水曜です(このほかに不定休があります)。最新の診療日は診療時間・アクセスでご確認ください。
採血施設の名前をお伝えする時期と、その理由
施設名は「検査を受けると決まった段階」でお伝えします
提携施設の名前などの詳しい情報は、遺伝カウンセリングを受けて、検査をお受けになると決まった方にだけお伝えしています。申し込みの前や、遺伝カウンセリングの前に、施設名をお伝えすることはしていません。一方で、提携施設がある市町村は公開しており、事前のお問い合わせにもお答えしています。
施設名を先にお伝えしない理由
- ➤提携施設の負担を避けるため:提携施設は、本来の診療のかたわら、当院の依頼で採血だけを引き受けてくださっている医療機関です。検査を受けると決まっていない方からの問い合わせが集まると、その負担で連携を続けられなくなるおそれがあります。
- ➤大切な採血の連携先を守るため:提携施設への嫌がらせによって、採血の連携先が失われることを防ぐためでもあります。
- ➤検査を安全に受けていただくため:採血は、遺伝カウンセリングを終え、検査の内容と手順が決まってから行います。施設には当院からの紹介状と検査キットを持参していただき、決まった手順で採血と検体の発送を行います。
提携施設が1か所欠けると、その地域の方は近くで採血できなくなります。施設名をお伝えする時期を決めているのは、これから検査を受ける方が、これからも近くで採血を受けられるようにするための方針です。
当院のルールとお願い
オンラインNIPTでは、採血施設について「遺伝カウンセリングを受け、検査をお受けになると決まった段階でお知らせする」というルールを設けています。出生前検査は、検査前の遺伝カウンセリングで、検査でわかること・わからないこと、陽性だったときの流れを理解していただくことが前提です。
お断りする場合について
このルールをご理解いただけず、施設名を先に知らせることを求め続けられるなど、当院の運営方針に沿った受診が難しい場合は、受診をお断りすることがあります。ご不便をおかけする点もありますが、提携施設との連携を守り、すべての方が採血を受けられる体制を続けるためのルールです。
🩺 院長コラム【「先に施設名を知りたい」と思うのは自然なことです】
知らない土地の医療機関で採血を受けるとなれば、先にどこなのかを知りたいと思うのは自然なことだと考えています。だから当院は、提携施設がある市町村を公開し、申し込みの前でも「この地区にありますか」というお問い合わせにはお答えしています。
そのうえで施設名は、検査を受けると決まった方にだけお伝えしています。提携施設は、当院の患者さんのために採血を引き受けてくださっている大切な協力先です。その協力を長く続けていただくことが、地方に住む妊婦さんがこれからもNIPTを受けられることにつながると考えています。
オンラインNIPTの結果と、陽性だったとき
結果は基本10〜14日で、陰性の結果はマイページでお知らせします(インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります)。オンラインNIPTでも、遺伝カウンセリングを行うのは臨床遺伝専門医です。
NIPTはスクリーニング検査なので、陽性なら確定検査で確かめます。当院では2025年6月から産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査とも院内で行っています。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。確定検査は当院(東京・北青山)で行うため、陽性のときは当院へお越しいただきます。精度の考え方はNIPTの精度と的中率をご覧ください。
NIPTを受ける方は全員、2つの互助会に加入します。羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、陽性のときの確定検査の費用を補助します(補助の上限なし)。安心検査結果保障制度は1回6,000円で、再検査が必要になったのに流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金します。
オンラインでも選べるNIPTのプラン
当院のNIPTは、ダウン症候群(21トリソミー)・18トリソミー・13トリソミーに加えて、微小欠失症候群まで調べられ、プランによっては単一遺伝子の病気まで調べられます。一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因になる染色体や遺伝子の変化も含まれます。
🧬 当院のNIPTプランと調べられる範囲
料金はNIPTの費用・料金のページでご確認ください。料金には臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリング・4Dエコー・性別判定が含まれます(提携施設での採血料は別途)。
よくある質問(FAQ)
Q1. オンラインNIPTの採血は、どこで受けますか?
お住まいの地域にある当院の提携施設で受けていただきます。提携施設は全国110か所、東京以外の46道府県にあります。遺伝カウンセリングはZoomで行い、ご自宅に届く検査キットを提携施設に持参して採血を受けていただきます。
Q2. 採血施設の名前は、いつ教えてもらえますか?
検査をお受けになると決まった段階で、遺伝カウンセリングの際にお伝えします。申し込み前や遺伝カウンセリングの前に、施設名をお伝えすることはしていません。
Q3. 申し込む前に、近くに採血施設があるか知る方法はありますか?
あります。提携施設がある市町村はオンラインNIPTのページで公開しており、遺伝カウンセリングの前でも、どの地区に提携施設があるかはお問い合わせいただければお答えしています。
Q4. 近くに提携施設がない場合はどうなりますか?
ご希望のエリアでご紹介できるとは限りませんが、採血できる医療機関が近くにない場合は当院でお探しします。かかりつけ医が採血をしてくださる場合は、そちらでの採血も可能です。それでも採血先が見つからない緊急の場合に備えて、院長が休診日に出向いて採血する体制も残しています。
Q5. なぜ事前に採血施設の名前を教えてもらえないのですか?
提携施設は、当院の依頼を受けて採血だけを引き受けてくださっている地域の医療機関です。提携施設への嫌がらせや、検査を受けると決まっていない方からの問い合わせによって、大切な採血の連携先が失われることを防ぐため、施設名は検査を受けると決まった方にだけお伝えしています。
Q6. 提携施設が急に採血できなくなったら、どうなりますか?
これまでにも、提携施設が採血の受け入れをやめたり、閉院したりしたことがありました。その都度、当院で代わりの提携施設を探してご案内しています。年末の時期に起きたときも、年明けすぐに採血できる施設を確保しました。
Q7. 提携施設での採血料はかかりますか?
かかります。提携施設での採血料は施設ごとに別途かかり、金額は施設によって異なるため、遺伝カウンセリングの際にお伝えします。NIPTの料金はNIPTの費用・料金のページでご確認ください。
Q8. 「当院が提携していない施設を紹介された」という書き込みを見ましたが、本当ですか?
当院が、提携していない施設を採血先としてご案内したことはありません。ご案内したあとで提携施設が採血の受け入れをやめていたことはありましたが、その場合も当院で新しい提携施設を確保してご案内しています。
Q9. 当院のルールに従えない場合はどうなりますか?
出生前検査は、検査前の遺伝カウンセリングで検査の意味や限界を理解していただくことが前提です。施設名を先に知らせることを求め続けられるなど、当院の運営方針をご理解いただけない場合は、受診をお断りすることがあります。
Q10. オンラインNIPTで陽性だった場合、確定検査はどこで受けますか?
確定検査(羊水検査・絨毛検査)は、2025年6月から併設した産婦人科で、当院(東京・北青山)で行います。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。
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参考文献
※本ページは当院のオンラインNIPTの運営方針をお知らせするものです。提携施設の数・所在地は変わることがあります。最新の情報はオンラインNIPTのページでご確認ください。
この記事の監修・執筆者:仲田 洋美
(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)
ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。
出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。
ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。
また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。
出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。
日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。
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