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頭蓋骨縫合早期癒合症はNIPTでわかる?いつわかるか・エコーの時期と遺伝・発達障害との関係

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

「赤ちゃんの頭の形の病気は、生まれる前にわかるの?」。頭蓋骨縫合早期癒合症(ずがいこつほうごうそうきゆごうしょう、狭頭症)は、頭の骨のつなぎ目が早く閉じてしまう病気で、出生2,100〜2,500人に1人の頻度とされています[1]。妊娠中のエコーでは見つからないことも多く、生まれる前に調べる方法は「エコーで形を見る」と「赤ちゃんの遺伝子を調べる」の2つに限られます。原因の遺伝子の一部は、当院の東京のNIPT(新型出生前診断)で調べられますが、遺伝子が原因とわかるのは少なくとも約2割で、すべてがNIPTでわかるわけではありません。わかること・わからないことを、エコー・NIPT・遺伝の順に整理します。

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. 頭蓋骨縫合早期癒合症はNIPTでわかる?

一部はわかります。原因になる遺伝子の一部(FGFR1・FGFR2・FGFR3・TWIST1など)に赤ちゃんで新しく起きた変化を、当院のダイヤモンドプランとインペリアルプランで調べられます。ほかのプランは単一遺伝子を調べません。

🩻 Q. いつわかる?エコーでわかる?

症候群性のものがエコーで疑われるのは、報告では妊娠20週以降が中心です。軽いものは妊娠中に見つからないことがあり、生まれたあと頭の形で気づかれることもあります。

👪 Q. 遺伝する?

遺伝的な原因がわかったものの多くは顕性(優性)遺伝で、その約半数はご両親にない新しい変化です。ご本人がお子さんを持つときは2分の1の確率で受け継がれます。

🧩 Q. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?

一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる遺伝子や染色体の変化の一部を調べられます。頭蓋骨縫合早期癒合症では、発達への影響は原因やタイプによって大きく異なります。

⚠️ Q. 陰性なら安心?

頭蓋骨縫合早期癒合症の多くは原因の遺伝子が見つからないタイプです。NIPTが陰性でも、頭蓋骨縫合早期癒合症がないとは言えません。

\ 頭の形の病気の原因遺伝子まで調べられるNIPTを /

当院のNIPTは、子育ての負担につながりやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられます。ダイヤモンドプランとインペリアルプランでは、頭蓋骨縫合早期癒合症の原因になるFGFR2・FGFR3・TWIST1などの遺伝子に赤ちゃんで新しく起きた変化を調べます。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。

📅NIPTを予約する

まだプランを決めていない方は、調べられる範囲を比べたページからご覧ください。
インペリアルとダイヤモンドの違い | NIPTの費用・料金

頭蓋骨縫合早期癒合症とは? ― 症候群性と非症候群性

頭蓋骨縫合早期癒合症とは、赤ちゃんの頭の骨どうしのつなぎ目(縫合)が、ふつうより早く閉じてしまう病気です。脳の成長に頭の骨の広がりが追いつかず、頭の形がゆがんだり、場合によっては頭の中の圧(頭蓋内圧)が高くなったりします。英語では craniosynostosis(クラニオシノストーシス)と呼ばれ、日本では「狭頭症」とも呼ばれます。

💡 用語解説:縫合(ほうごう)

赤ちゃんの頭の骨は1枚ではなく、何枚かの骨が「縫合」と呼ばれる柔らかいつなぎ目でつながっています。脳が大きくなるあいだ、縫合のところで骨が広がることで頭も大きくなります。主な縫合には、頭のてっぺんを前後に走る矢状縫合(しじょうほうごう)、額の両わきの冠状縫合(かんじょうほうごう)、額の真ん中の前頭縫合(ぜんとうほうごう、メトピック縫合)、後頭部のラムダ縫合があります。

頭蓋骨縫合早期癒合症は何人に1人?

頭蓋骨縫合早期癒合症全体の頻度は、出生2,100〜2,500人に1人と見積もられています[1]。1つの縫合だけが閉じるタイプでは、矢状縫合が最も多く、冠状縫合、前頭縫合、ラムダ縫合の順と報告されています[1]。

症候群性と非症候群性の違い

頭蓋骨縫合早期癒合症は、大きく2つに分けて考えます。

  • ➤非症候群性:頭の骨のつなぎ目だけの問題で、ほかの体の特徴を伴わないタイプ。原因の遺伝子が見つからないことが多いタイプです。
  • ➤症候群性:アペール症候群・クルーゾン症候群・ファイファー症候群・ミュンケ症候群などのように、手足や顔、ほかの臓器の特徴を伴うタイプ。原因の遺伝子がわかっているものが多くあります。

英国の頭蓋顔面センターで10年間に診療したお子さんをまとめた報告では、1つの遺伝子の変化か染色体の異常が原因とわかったのは21%で、全体としては「少なくとも約2割」とされています(1つの遺伝子の変化が86%、染色体の異常が15%)[1]。原因の遺伝子として多かったのは、FGFR2(遺伝的な原因がわかった例の32%)、FGFR3(25%)、TWIST1(19%)、EFNB1(7%)でした[1]。

この数字は、出生前の検査を考えるうえで大切な意味を持っています。頭蓋骨縫合早期癒合症の多くは、遺伝子を調べても原因が見つからないということです。一方で、FGFR2・FGFR3・TWIST1・EFNB1の4つの遺伝子だけで、遺伝的な原因がわかった例の8割あまり(32%+25%+19%+7%=83%)を占めます[1]。原因がわかるものの中では、少数の遺伝子に集中している病気だと言えます。FGFR3遺伝子の特定の変化で起こるミュンケ症候群は、それだけで頭蓋骨縫合早期癒合症全体の約5%を占め、1つの遺伝子の異常としては最も多いとされています[1]。

病気そのものの症状・治療や、原因の遺伝子と病気の対応の詳しい一覧は、頭蓋骨縫合早期癒合症(狭頭症)の遺伝子検査のページで解説しています。症候群ごとの症状は、アペール症候群・クルーゾン症候群・ファイファー症候群などの各ページをご覧ください。

頭蓋骨縫合早期癒合症はいつわかる? ― エコーで見つかる時期と限界

結論からお伝えすると、頭蓋骨縫合早期癒合症は、妊娠中のエコーで見つかることもあれば、生まれるまでわからないこともあります。妊娠中のエコーでは、頭の前後・左右の長さの比(頭の形を表す指数)、頭の形、顔の形が普通と違うときに疑われますが、妊娠中の診断は難しいことがあると報告されています[3]。

ドイツの大学病院で、妊娠中に症候群性の頭蓋骨縫合早期癒合症が疑われた13例をまとめた報告では、疑われた時期は妊娠20週1日〜33週4日でした(アペール症候群8例、ゼーツレ・コッツェン症候群2例、クルーゾン症候群1例など)。そのうち9例が妊娠中期、4例が妊娠後期で、妊娠中期に疑うことはできるものの、頭の形の変化の程度がさまざまなので診断は難しいことがある、とまとめられています[2]。

つまり、エコーで手がかりが見えてくるのは、早くても妊娠中期(20週ごろ)以降が中心です。英国の専門家の総説でも、重いもの以外は、妊娠中に「頭蓋骨縫合早期癒合症はない」と自信をもって言い切ることには慎重であるべき、とされています[1]。症状が軽い非症候群性のものは、生まれたあとに頭の形から気づかれることがあるのはこのためです。

一方、NIPTは妊娠9週から受けられる血液の検査で、エコーで形の変化が見えてくるより前に、原因の遺伝子の一部を調べられます。「形が見えてから気づく」エコーに対して、NIPTは「形が見えてくる前に、原因の一部を調べる」、というのが、エコーとNIPTの役割の違いです。

エコーで頭の形を指摘されたら

エコーで頭の形の異常がすでに見つかっている場合は、NIPTではなく、確定検査(絨毛検査・羊水検査)で調べるのが基本です。赤ちゃんの細胞を直接調べるので、遺伝子や染色体を確定的に調べられます。当院では、絨毛検査は妊娠11〜13週、羊水検査は妊娠15週から院内で受けられます。NIPTは、まだエコーで何も言われていないけれど心配な方が、早い時期に調べるための検査と考えてください。

ファイファー症候群の重いタイプでみられる「クローバーリーフ頭蓋」のように、エコーで目立つ形の変化についてはクローバーリーフ頭蓋とはで解説しています。羊水検査・絨毛検査の受け方は羊水検査・絨毛検査をご覧ください。

頭蓋骨縫合早期癒合症はNIPTでわかる? ― 原因遺伝子の一部をダイヤモンドとインペリアルで調べる

結論からお伝えすると、頭蓋骨縫合早期癒合症の原因になる遺伝子の一部は、当院のNIPTのダイヤモンドプラン(56遺伝子)とインペリアルプラン(最大155遺伝子・202疾患)で調べられます。スタンダード・プレミアム・双子マックスの各プランは単一遺伝子を調べないため、頭蓋骨縫合早期癒合症の原因遺伝子は対象に入っていません。

大切なのは、インペリアルプランがダイヤモンドプランの遺伝子をすべて含んでいるわけではない、という点です。ダイヤモンドプランにだけ入っている遺伝子(TCF12・ZIC1)と、インペリアルプランにだけ入っている遺伝子(MSX2)があります。調べたい病気がはっきりしている場合は、検査前の遺伝カウンセリングでプランの対象を確かめてください。各プランの内容はダイヤモンドプラン・インペリアルプランのページ、2つのプランの違いはインペリアルプランとダイヤモンドプランの違いでまとめています。

🧬 頭蓋骨縫合早期癒合症の主な原因遺伝子と、当院のNIPTのプラン

遺伝子 主な病気 ダイヤモンド インペリアル
FGFR2 アペール症候群、クルーゾン症候群、ファイファー症候群、ジャクソン・ワイス症候群、ベア・スティーブンソン症候群など ○ ○
FGFR1 ファイファー症候群、ジャクソン・ワイス症候群 ○ ○
FGFR3 ミュンケ症候群、黒色表皮腫を伴うクルーゾン症候群 ○ ○
TWIST1 ゼーツレ・コッツェン症候群、頭蓋縫合早期癒合症1型、ロビノー・ソローフ症候群 ○ ○
ERF 頭蓋縫合早期癒合症4型 ○ ○
EFNB1 頭蓋前頭鼻骨異形成症 ○ ○
SKI シュプリンツェン・ゴールドバーグ症候群 ○ ○
TCF12 頭蓋縫合早期癒合症3型 ○ ―
ZIC1 頭蓋骨縫合早期癒合症6型 ○ ―
MSX2 頭蓋骨癒合症2型(ボストン型) ― ○

○=対象、―=対象外。スタンダード・プレミアム・双子マックスは単一遺伝子を調べません(どの遺伝子も対象外)。病名はインペリアルプランの対象疾患の一覧と当サイトの解説ページによります。遺伝子の一覧は56遺伝子de novo変異NIPT(ダイヤモンド)・155遺伝子de novo変異NIPT(インペリアル)でご確認いただけます。対象の遺伝子でも、すべての変化を見つけられるとは限りません。

この表の遺伝子は、遺伝的な原因がわかる頭蓋骨縫合早期癒合症の多くをカバーしています。それでも、「頭蓋骨縫合早期癒合症がNIPTでわかる」とは言えません。全体の多くを占める、原因の遺伝子が見つからないタイプは、NIPTでは調べられないからです。NIPTで調べられるのは、あくまで「遺伝子が原因のもの」の一部です。

⚠️ 症候群ごとの詳しい話は、それぞれのコラムへ

代表的な3つの症候群は、エコーで見える所見・時期、遺伝のしかた、当院で調べられるプランを、それぞれのコラムで詳しく解説しています。
・アペール症候群はNIPTでわかる?妊娠中いつわかるか・エコー所見と確定検査
・クルーゾン症候群はNIPTでわかる?
・ファイファー症候群はいつわかる?妊娠中のエコーとNIPTでわかること・限界

そのほか、ミュンケ症候群(FGFR3)、ゼーツレ・コッツェン症候群(TWIST1)の病気そのものの解説もあります。手足や骨の形の病気をまとめて知りたい方は、骨系統疾患はNIPTで調べられる?もご覧ください。

単一遺伝子の精度は?

インペリアルプランと同じ155遺伝子・202疾患を調べる方法は、リスクの高い妊婦さん750人の血液で検証され(インペリアルの検証データ)、陽性的中率96.9%・感度100%・特異度99.9%と報告されています[4]。ダイヤモンドプランと同じ方法では、1,090人の検証で感度98.5%・特異度99.3%と報告されています[5]。

ただし、これらはリスクの高い妊婦さんを含む集団での、多くの遺伝子をまとめた全体の成績で、頭蓋骨縫合早期癒合症の遺伝子だけの精度を示すものではありません。もともと病気の赤ちゃんが少ない集団では、陽性的中率は低くなります。陽性なら確定検査で確かめます。NIPTの精度の読み方はNIPTの精度(陽性的中率)で解説しています。

何週に受ける?結果はいつわかる?

当院のNIPTは妊娠9週から受けられます。さらに、できるだけ早い時期に結果を知りたい方のために、妊娠6〜8週から臨床研究として受けられる体制を整えています。結果は基本10〜14日で、ダイヤモンドプランは単一遺伝子も10〜14日、インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります。

受けられる時期の上限は設けていません。ただし、人工妊娠中絶ができるのは通常妊娠満22週未満とされています[12](当院は中絶を行っていません)。受ける時期と、結果を出産や生まれたあとの準備にどう生かすかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。週数が早いほど、血液中の赤ちゃん由来のDNAが少なく、判定できずに再検査になることがあります。受けられる時期はNIPTはいつからいつまで受けられる?でまとめています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「形が見えるのを待つ」ほかに、できることがある】

頭蓋骨縫合早期癒合症は、エコーで形の変化が見えてくるのが早くても妊娠20週ごろからで、軽いものは生まれるまでわからないこともある病気です。見つかった時期によっては、考えたり準備したりする時間が限られます。原因がわかるものの多くが、FGFR2・FGFR3・TWIST1など少数の遺伝子に集中していることは、妊娠の早い時期に原因の一部を調べられる、ということでもあると考えています。

ただし、NIPTで調べられるのは原因の一部です。陰性でも頭蓋骨縫合早期癒合症がないとは言えないこと、見つかっても症状の重さは予測できないことを、先に知っていただいたうえで選ぶ検査だと考えています。

頭蓋骨縫合早期癒合症は遺伝する? ― 約半数は新しく起こる変化

遺伝的な原因がわかる頭蓋骨縫合早期癒合症の多くは、常染色体顕性(優性)遺伝の病気で、そのうち約半数は、ご両親にない、お子さんで新しく起きた変化(de novo変異)によるものです[1]。ご両親が健康で、家族に同じ病気の人がいなくても起こる、ということです。

たとえばアペール症候群の原因の変化は、ほぼすべてが新しく起こり、しかもお父さん由来であることがわかっています[1]。新しく起きる遺伝子の変化は、お父さんの年齢が上がるほど増えることが知られています[6]。ただし、頭蓋骨縫合早期癒合症の一つひとつのリスクが年齢でどれだけ上がるかを示した数字ではないので、「父親が若ければ心配ない」とは言えません。

💡 用語解説:de novo(デノボ)変異

ご両親の血液の遺伝子にはなく、精子や卵子ができる過程や受精卵の早い時期に、お子さんで新しく起きた遺伝子の変化です。家族歴がなくても起こるため、家族の病歴から予測することができません。詳しくはde novo変異(新生突然変異)とはをご覧ください。

一方、ご本人がお子さんを持つ場合は、顕性遺伝なので、お子さん1人あたり2分の1の確率で変化が受け継がれます。顕性遺伝のしくみは常染色体顕性遺伝とはで解説しています。

お母さん・お父さんが当事者のときは?

お母さん自身が頭蓋骨縫合早期癒合症の当事者の場合、お母さんの病的バリアント(病気の原因になっている変化)は、できれば妊娠前に、お母さん本人の遺伝子検査で特定しておくのがよい。

まだ特定していない場合は、次の順で考えます。

  • ➤時間に余裕があるとき:まずお母さん本人の遺伝子検査で、病的バリアントを特定します。
  • ➤妊娠週数などの事情で時間に余裕がないとき:NIPTで、対象の病的バリアントがあるかどうかを調べます。このときのNIPTは、赤ちゃんが受け継いだかどうかを判定するためではなく、確定検査で調べる目印を把握するために使います。頭蓋骨縫合早期癒合症は原因の遺伝子が複数あり、病気によって原因の変化もさまざまなので、NIPTでお母さんの変化を決められるとは限りません。
  • ➤赤ちゃんが受け継いでいるかどうかは確定検査で調べる:見つかった変化を目印にして、絨毛検査(妊娠11〜13週)か羊水検査(妊娠15週から)で赤ちゃんの細胞を調べます。

お母さん自身が病的バリアントを持っている場合、通常のNIPTでは、見つかった病的バリアントがお母さん由来か赤ちゃん由来かを区別できません。詳しい流れは軟骨無形成症・クルーゾン病などのあるお母さんへ|NIPTと確定検査でわかることで、お父さんが当事者の場合はお父さんが単一遺伝子疾患をお持ちのご夫婦へで解説しています。

また、親の病気とは別に、ご両親にない変化が赤ちゃんに新しく起こる単一遺伝子の病気もあります。こうした単一遺伝子疾患は1つひとつはまれですが、わずか30遺伝子・25疾患を合わせただけでも、約600人に1人(0.17%)の頻度になると報告されています[7][8]。これは30の遺伝子に絞って調べた研究での数字なので、実際にはこれより多いと考えています。ダウン症候群の出生頻度(米国の全国推計〔2004〜2006年の出生〕で約700人に1人)[9]より多い頻度です。そのため、お母さんの変化が妊娠前にわかっている場合でも、新しく起こる変化も含めて調べられるよう、NIPTは基本的に受けたほうがよいと考えています。

上の子が頭蓋骨縫合早期癒合症のとき、次の子に起こる確率は?

原因によって違います。上のお子さんで遺伝子の変化が見つかり、ご両親の血液の検査でその変化が見つからなければ、次のお子さんに起こる確率はとても低い(1%を大きく下回る)とされています[1]。ただし、ご両親の血液では見つからなくても、精子や卵子のもとになる細胞にだけ同じ変化がある「性腺モザイク」がまれにあるため、0ではありません。

原因の遺伝子が見つからない非症候群性の場合は、矢状縫合・前頭縫合の早期癒合で、きょうだいに起こる確率は2%程度という目安が示されています[1]。ご家族の変化がすでにわかっている場合は、その変化を直接調べる出生前診断(絨毛検査・羊水検査)を考えます。上のお子さんの遺伝子検査の結果をお持ちのうえで、検査前の遺伝カウンセリングで調べ方を確認します。

陽性・陰性の意味 ― NIPTでわかること・わからないこと

陽性なら、確定検査で確かめてから考える

NIPTは確定ではない検査(スクリーニング検査)です。陽性なら、確定検査で赤ちゃんの細胞を調べて確かめてから考えます。当院では臨床遺伝専門医が常駐し、陽性の場合も確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。

確定検査で遺伝子の変化が確かめられても、どの縫合が閉じるか、手術がいつ必要になるか、発達への影響があるかといった経過までは予測できません。同じ遺伝子の変化でも、病気の現れ方には幅があります。結果の意味は、変化の種類やご家族の情報とあわせて、臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングで確認します。陽性のあとの流れはNIPTで陽性だったらで解説しています。

生まれる前にわかっていれば、生まれてすぐに頭の形や呼吸・目の状態などを診てもらえるよう、小児の頭蓋顔面の診療に慣れた施設を早めに探しておくこともできます。どの選択も、ご家族が知ったうえで選べるようにすることが、出生前検査の役割だと考えています。

陰性でも「頭蓋骨縫合早期癒合症がない」とは言えない理由

陰性は「調べた範囲では、可能性が低い」という意味です。頭蓋骨縫合早期癒合症について、陰性でも言い切れない理由は4つあります。

  • ➤多くは原因の遺伝子が見つからない:1つの遺伝子の変化か染色体の異常が原因とわかるのは、少なくとも約2割です[1]。
  • ➤親から受け継いだ変化は、NIPTの主な対象ではない:NIPTで調べるのは、主に赤ちゃんで新しく起きた変化です。
  • ➤まれですが偽陰性の可能性がある:どの検査にも見逃し(偽陰性)の可能性はあります。
  • ➤プランの対象に入っていない遺伝子は調べていない:ダイヤモンドとインペリアルでは対象の遺伝子が少し違い、ほかのプランは単一遺伝子を調べていません。

妊娠中のエコーや、生まれたあとの頭の形で気になることがあれば、NIPTの結果にかかわらず、かかりつけの産婦人科や小児科で相談してください。NIPTが陰性だった場合の考え方はNIPTが陰性だったのに…(偽陰性)で解説しています。

頭蓋骨縫合早期癒合症と発達障害 ― 自閉症・発達障害・知的障害もNIPTで一部わかる

「頭蓋骨縫合早期癒合症があると、発達に影響するの?」と心配される方は少なくありません。結論からお伝えすると、発達への影響は、原因の遺伝子や症候群のタイプによって大きく異なり、一律には言えません。

たとえばアペール症候群では、学校で特別な支援が必要になる学習の障害が44%にみられる[1]。TWIST1遺伝子を含む大きな欠失がある場合は、学習面の障害のリスクが高くなるとされています[1]。ZIC1遺伝子の変化で起こる病気の中には、構造的脳異常・知的発達障害・頭蓋縫合早期癒合症(BAIDCS)のように、知的発達の障害を伴うものもあります。

お子さんの自閉症や発達障害を心配されるのは、自然なことです。原因はさまざまで、その一部は染色体や遺伝子の変化が原因だとわかっています。当院のNIPTが調べる微小欠失・重複や単一遺伝子疾患には、自閉症・発達障害・知的障害を伴う病気が含まれています。そのため、一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因は、プランによってNIPTで調べられます。

🧩 プラン別:自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある主な病気

プラン 微小欠失・重複 単一遺伝子 伴うことがある主な病気
スタンダード 6種類7疾患 ― 22q11.2欠失症候群、アンジェルマン症候群、プラダー・ウィリー症候群
プレミアム 12種類13疾患 ― スタンダードの病気に加えて、ジェイコブセン症候群など
ダイヤモンド 12種類13疾患 de novo 56遺伝子 レット症候群、コルネリア・デ・ランゲ症候群、CHARGE症候群
双子マックス 92種類+5Mbを超える構造異常 ― 16p11.2欠失・重複、ウィリアムズ症候群
インペリアル 92種類+5Mbを超える構造異常 最大155遺伝子(202疾患) フェラン・マクダーミッド症候群、ピット・ホプキンス症候群、16p11.2欠失・重複

病気の名前は一部の例です。プランごとの範囲は各プランのページでご確認ください。

一方で、正直にお伝えしておきたい限界もあります。陽性なら確定検査が必要です。微小欠失・重複は、染色体の数の異常より陽性的中率が低めで、項目によっても異なります。陰性でも、自閉症・発達障害・知的障害がないとは言えません。脆弱X症候群のようにNIPTで調べられない原因もあり、見つかった場合でも症状の重さは予測できません。

出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんの命や発達、そしてご家族の暮らしに大きくかかわるものです。ただ、その中身は病気によって大きく異なります。知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高いと報告されています[10]。ストレスを最も強く左右していたのは、知的障害の程度よりも、お子さんの行動や気持ちの面の問題でした[10]。

アンジェルマン症候群やスミス・マゲニス症候群では他人への攻撃的な行動が、コルネリア・デ・ランゲ症候群やスミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群では自傷が多いことがわかっています[11]。スミス・マゲニス症候群・プラダー・ウィリー症候群・アンジェルマン症候群はスタンダードプランから、コルネリア・デ・ランゲ症候群はダイヤモンド・インペリアルで、ウィリアムズ症候群はインペリアル・双子マックスで調べられます。

\ 頭蓋骨縫合早期癒合症の原因遺伝子まで調べられるNIPTを /

📅NIPTを予約する

ダウン症候群だけでなく、18・13トリソミーや微小欠失症候群、一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因まで、当院のNIPTでわかります。
まだ決めていない方は:ダイヤモンドプラン | インペリアルプラン

1つの病気あたりで考える ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ

出生前検査で調べる病気は、どれも赤ちゃんとご家族の暮らしに大きくかかわるものです。そして、ご家族の子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」だと分かっています[10]。こうした行動の問題を伴いやすい病気には、ダウン症候群ではなく、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患が多く含まれます[10][11]。三大トリソミーだけを調べる検査では、これらの病気は調べられません。

出生前検査は、その後の人生を左右するかもしれない検査です。『安さ』だけで選んで大丈夫でしょうか。

三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、1つの病気あたりは約3万3千円です。当院のインペリアルプランは、全常染色体と性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患を調べます。性染色体の数の異常も含めて、数えられる病気だけで320になり、1つの病気あたりは約1,719円です。さらに、5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、数えきれないほどの変化を調べていることになります。数えられる分だけでも、これだけの範囲を調べられます。

プラン 主に調べる範囲 数えた病気の数 1つの病気あたり
三大トリソミーだけを調べる検査
(仮に10万円とした場合)
13・18・21トリソミー 3 約33,333円
スタンダード(220,000円) 13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患 14 約15,714円
プレミアム(264,000円) 13・18・21・15・16・22トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失12種類13疾患 23 約11,478円
ダイヤモンド(407,000円) プレミアムの範囲+単一遺伝子56 79 約5,152円
双子マックス(440,000円) 全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常 114+α 約3,860円
インペリアル(550,000円) 全常染色体の数の異常、性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常、単一遺伝子202疾患 320+α 約1,719円

※価格は事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の税込価格です。最新の料金は料金ページをご確認ください。※病気の数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています(性染色体を調べるのはスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアル。双子マックスは調べません)。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。※『三大トリソミーだけを調べる検査』は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。

もちろん、病気の数が多いほどよい検査、というわけではありません。調べる範囲が広がると、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。だからこそ、どこまで調べたいかを、検査前の遺伝カウンセリングでプランを選びながら決めていただいています。

当院でNIPTを受ける流れと、生まれたあとの遺伝子検査

頭蓋骨縫合早期癒合症の原因遺伝子を含めて調べたい場合の流れは次のとおりです。90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。プラン選びに必要な説明は、予約時に事前学習動画で見ていただきます。

① 遺伝カウンセリング臨床遺伝専門医がプラン選びから説明
▶
② 4Dエコー・採血妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)
▶
③ 結果基本10〜14日・インペリアルの単一遺伝子は3〜4週間
▶
④ 陽性なら確定検査絨毛検査・羊水検査も院内で

結果は、陰性でも陽性でもまずマイページでお知らせします。陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。絨毛検査と羊水検査の違いは絨毛検査と羊水検査の違いをご覧ください。

NIPTを受ける方は全員、2つの互助会に加入します。羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、陽性のときの確定検査の費用を補助します(補助の上限なし)。安心検査結果保障制度は1回6,000円で、再検査が必要になったのに流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金します。来院が難しい方は、Zoomでのカウンセリングと全国110か所の提携施設での採血を組み合わせたオンラインNIPT(全国対応)もご利用いただけます(オンラインの遺伝カウンセリングの料金は事前支払いです)。

認証施設のNIPTとの違い

日本医学会の出生前検査認証制度で認証された施設のNIPTは、13・18・21トリソミーの3つを調べる検査で、おおむね妊娠10週以降に行われています[13]。頭蓋骨縫合早期癒合症のような単一遺伝子の病気は対象に入っていません。当院は認証外の施設ですが、臨床遺伝専門医が運営・常駐し、検査前の遺伝カウンセリングから陽性後のケア、確定検査まで院内で行っています。違いはNIPTの認証施設と認証外の違いで解説しています。

生まれたあとに頭蓋骨縫合早期癒合症と診断されたときの遺伝子検査

生まれたあとに頭蓋骨縫合早期癒合症と診断され、原因を知りたいときや、次の妊娠に備えて確率を知りたいときは、ご本人の血液などで原因遺伝子を調べる検査があります。当院では、頭蓋骨縫合早期癒合症(狭頭症)の遺伝子検査(62遺伝子)と、FGFR1・FGFR2・FGFR3の3つを調べるFGFR関連頭蓋骨縫合早期癒合症の遺伝子検査を行っています。頭の形の診断や手術そのものは、小児の脳神経外科・形成外科などの主治医が担当します。検査の前後には、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを行います。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「わからない」部分を先にお伝えする理由】

頭蓋骨縫合早期癒合症は、原因がわかるものと、わからないものが混ざった病気です。NIPTで調べられるのは、原因がわかるものの一部にすぎません。それでも、FGFR2やFGFR3のように、原因がわかる例の多くを占める遺伝子が対象に入っていることには意味があると考えています。

臨床遺伝専門医として大切にしているのは、検査で「何がわかり、何がわからないのか」を先にお伝えすることです。陰性でも頭蓋骨縫合早期癒合症がないとは言えないことを知ったうえで、どこまで調べるかをご家族ご自身で選べるようにすることが、出生前検査の意味だと考えています。

🏥 頭蓋骨縫合早期癒合症の原因遺伝子まで調べられるNIPT

ダイヤモンドプランとインペリアルプランでは、FGFR1・FGFR2・FGFR3・TWIST1など、頭蓋骨縫合早期癒合症の原因になる遺伝子に赤ちゃんで新しく起きた変化を調べます。臨床遺伝専門医が常駐し、陽性なら絨毛検査・羊水検査まで院内で受けられます。

まだ決めていない方は:インペリアルとダイヤモンドの違い | NIPTの費用・料金

よくある質問(FAQ)

Q1. 頭蓋骨縫合早期癒合症はNIPTでわかりますか?

一部はわかります。当院のNIPTでは、ダイヤモンドプランとインペリアルプランで、頭蓋骨縫合早期癒合症の原因になる遺伝子の一部(FGFR1・FGFR2・FGFR3・TWIST1・ERF・EFNB1・SKIなど)に赤ちゃんで新しく起きた変化を調べられます。TCF12・ZIC1はダイヤモンドプランだけ、MSX2はインペリアルプランだけが対象です。ただし、頭蓋骨縫合早期癒合症のうち遺伝子や染色体の変化が原因とわかるのは少なくとも約2割で、多くは原因の遺伝子が見つからないため、NIPTが陰性でも頭蓋骨縫合早期癒合症がないとは言えません。

Q2. 頭蓋骨縫合早期癒合症はいつわかりますか?エコーでわかりますか?

エコーで頭の形や顔つきの特徴から疑われることがありますが、妊娠中の診断は難しいことがあります。症候群性の頭蓋骨縫合早期癒合症が疑われた13例をまとめたドイツの報告では、疑われた時期は妊娠20週1日〜33週4日で、9例が妊娠中期、4例が妊娠後期でした。重いもの以外は、妊娠中のエコーで「ない」と言い切ることはできず、生まれたあとに頭の形から気づかれることもあります。

Q3. 頭蓋骨縫合早期癒合症は遺伝しますか?

遺伝的な原因がわかった頭蓋骨縫合早期癒合症の多くは常染色体顕性(優性)遺伝で、そのうち約半数はご両親にない新しい変化(de novo変異)によるものと報告されています。ご本人が病的バリアントを持っている場合、お子さん1人あたり2分の1の確率で受け継がれます。お母さん自身が病的バリアントを持っている場合、通常のNIPTでは見つかった変化がお母さん由来か赤ちゃん由来かを区別できないため、赤ちゃんが受け継いでいるかどうかは絨毛検査・羊水検査で調べます。

Q4. 上の子が頭蓋骨縫合早期癒合症です。次の子に起こる確率はどのくらいですか?

原因によって違います。上のお子さんで遺伝子の変化が見つかり、ご両親の血液の検査でその変化がなければ、次のお子さんに起こる確率はとても低い(1%を大きく下回る)とされています。原因の遺伝子が見つからない矢状縫合・前頭縫合の早期癒合では、きょうだいに起こる確率は2%程度という目安が示されています。上のお子さんの検査結果をお持ちのうえで、検査前の遺伝カウンセリングで確認します。

Q5. 頭蓋骨縫合早期癒合症は何人に1人ですか?

頭蓋骨縫合早期癒合症全体の頻度は、出生2,100〜2,500人に1人と見積もられています。そのうち、1つの遺伝子の変化か染色体の異常が原因とわかるものが少なくとも約2割です。

Q6. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?

一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる遺伝子や染色体の変化の一部を、プランごとに調べられます。頭蓋骨縫合早期癒合症では、発達への影響は原因やタイプによって大きく異なり、たとえばアペール症候群では学校で特別な支援が必要になる方が44%と報告されています。ただし、自閉症・発達障害・知的障害の原因はさまざまで、陰性でも心配がないとは言えません。

Q7. 何週から受けられますか?結果はいつわかりますか?

当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。結果は基本10〜14日で、ダイヤモンドプランは単一遺伝子も10〜14日です。インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります。

Q8. エコーで頭の形を指摘されたら、NIPTを受ければよいですか?

エコーで形の異常がすでに見つかっている場合は、赤ちゃんの細胞を直接調べる確定検査(絨毛検査・羊水検査)で調べるのが基本です。NIPTは、まだエコーで何も言われていないけれど心配な方が、受ける時期の早いうちに調べるための検査です。当院では確定検査まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。

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参考文献

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※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・検査の選択を示すものではありません。検査については臨床遺伝専門医にご相談ください。

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

Google公認:仲田洋美 公式プロフィール

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続け、遺伝医療と出生前診断に携わっています。当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、検査結果の数値そのものだけでなく、「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、日本人として異文化の中で生活した経験があります。価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。この経験は現在の診療においても、「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、36週6日で一人を死産した経験があります。その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、家族の未来に関わる重要な意思決定です。年齢や統計だけで判断するのではなく、医学的根拠と心理的支援の両面から、ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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