目次
お父さんが単一遺伝子疾患(ひとつの遺伝子の変化で起こる病気)をお持ちで、これから赤ちゃんを迎えたいと考えているご夫婦へ。お母さんご自身が病気をお持ちの場合とは、NIPTでわかることのしくみが少し変わります。お父さん由来の変化はお母さんの血液には存在しないため、NIPTで見つかれば「赤ちゃんが受け継いだもの」と判断しやすいのです。この記事では、その理由と、当院のどのプランで調べられるか、そして一見お元気なお父さんから症状のあるお子さんが生まれることがある理由(浸透率・修飾遺伝子)を、臨床遺伝専門医の立場から解説します。
⏱️ 30秒でわかる要約
🧬 Q. お父さんの病気を赤ちゃんが受け継いだか、NIPTでわかる?
お父さん由来の変化はお母さんの血液にないため、NIPTで見つかれば赤ちゃん由来と判断しやすいのが特徴です。当院では、その遺伝子がダイヤモンドプラン(56遺伝子)かインペリアルプラン(最大155遺伝子)の対象に入っていれば調べられます。最終的な確認は絨毛検査・羊水検査で行います。
📊 Q. 子どもに遺伝する確率は?
常染色体顕性(優性)遺伝の病気で、お父さんがその変化を1つ持っている場合、お子さんが受け継ぐ確率は妊娠ごとに2分の1(50%)です。
🌸 Q. 父は元気なのに、子どもに症状が出ることはある?
あります。同じ変化を持っていても症状が出ない人がいる(不完全浸透)うえ、お子さんは遺伝的背景の半分をお母さんから受け継ぐため、症状の出方がお父さんと同じになるとは限りません。
\ お父さん由来の変化も、妊娠9週からのNIPTで手がかりを得られます /
陽性なら、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。
まだ決めていない方は:ダイヤモンドプラン | インペリアルプラン | NIPT専用ダイヤル 03-3408-3768
お父さん由来の変異は「赤ちゃんのもの」と判断しやすい ― お母さんのケースとの違い
NIPTは、お母さんの血液の中に流れているDNAのかけら(cell-free DNA)を調べる検査です。妊婦さんの血液中のcell-free DNAのうち、おおよそ10%は胎盤(赤ちゃん側)に由来します[1]。つまり、NIPTで調べているのは、お母さん由来のDNAと赤ちゃん由来のDNAが混ざったものです。
お母さんご自身が病気をお持ちの場合は、お母さん由来のDNAにも同じ変化があるため、見つかった変化がお母さん由来か赤ちゃん由来かを区別しにくい、という難しさがあります(くわしくは軟骨無形成症・クルーゾン病などのあるお母さんへ)。
ところが、お父さんが病気をお持ちの場合は事情が変わります。お父さんの病的バリアント(病気の原因となる遺伝子の変化)は、お母さんの体にも血液にも存在しません。ですから、お母さんがその変化を持っていないことが分かっていれば、NIPTでお父さん型の変化が見つかったとき、それは赤ちゃん(胎盤)由来のDNAから来たものと考えられます。お母さんの血漿で「お父さん由来の変化」を調べる方法は、海外でも嚢胞性線維症などで研究されてきました[5]。
ただし、NIPTはあくまで非確定的検査です。陽性のときは、絨毛検査[2]や羊水検査[3]といった確定検査で確かめます。当院では確定検査まで院内で受けられます。検査の精度についてはNIPTの精度と限界で解説しています。
💡 用語解説:なぜ「父由来」だと赤ちゃんのものと分かるの?
妊娠中のお母さんの血液には、お母さん自身のDNAと、胎盤からこぼれ出た赤ちゃん由来のDNAが混ざって流れています。お父さんのDNAは、お母さんの血液には流れていません。そのため、お父さんだけが持っている変化がNIPTで見つかったときは、その変化は赤ちゃん由来のDNAに含まれていたと考えるのが自然です。お母さんが同じ変化を持つケースとは、ここが大きく違います。
お父さんの病気が子どもに遺伝する確率は?
軟骨無形成症やクルーゾン病など、単一遺伝子疾患の多くは常染色体顕性(優性)遺伝です。この遺伝のしかたでは、お父さんが2本ある遺伝子のうち1本に変化を持っていれば、お子さんに渡るのはどちらか1本なので、受け継ぐ確率は妊娠ごとに2分の1(50%)です。前の子が受け継いだかどうかで、次の子の確率は変わりません。
一方、潜性(劣性)遺伝やX連鎖遺伝の病気では、確率の考え方が変わります。お父さんの病気がどの遺伝のしかたかは、遺伝カウンセリングで病気ごとに確認します。なお、このページは「お父さんがすでに持っている、分かっている変化」の話です。お父さんの年齢が上がるほど増える、親が持っていない新しい変化(de novo変異)についてはNIPTと単一遺伝子疾患|父親の年齢リスク(デノボ変異)とはで解説しています。
お父さんの変化は、当院のどのNIPTで調べられる?
当院のNIPTのうち、単一遺伝子の変化を調べられるのはダイヤモンドプラン(56遺伝子)とインペリアルプラン(最大155遺伝子)の2つです。調べられるかどうかは遺伝子によって違い、お父さんの変化がある遺伝子が、そのプランの対象に入っているかで決まります。たとえば軟骨無形成症(FGFR3遺伝子)は、ダイヤモンドプランとインペリアルプランの両方の対象です。
それ以外の病気について、お父さんの遺伝子が対象に入っているかは、遺伝カウンセリングでお父さんの遺伝学的検査の結果報告書を確認して判断します。対象に入っていない遺伝子の変化は、NIPTでは調べられません。その場合は、最初から絨毛検査・羊水検査でお父さんの変化を目印に調べる方法を考えます(単一遺伝子疾患の出生前診断)。対象の遺伝子は、56遺伝子の一覧と155遺伝子の一覧で確認できます。
🧬 当院のNIPTと、お父さんの単一遺伝子の変化
※結果が出るまでは基本10〜14日です。インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間かかります(ダイヤモンドプランは単一遺伝子も10〜14日)。陽性のときは、確定検査で確かめます。
🩺 院長コラム【当事者として ― ご夫婦の迷いを知っているから】
私自身も、常染色体顕性(優性)遺伝の病気を持つ当事者です。この病気を子どもには受け継いでほしくないという思いと、それでも我が子を授かりたいという願いのあいだで揺れる気持ちを、自分のこととして知っています。お父さんが病気をお持ちのご夫婦にも、同じ揺れがあるのではないかと考えています。
臨床遺伝専門医としての役割は、特定の答えへ導くことではなく、「どの検査で、何が分かり、何が分からないか」を正確にお伝えし、ご夫婦がご自身の意思で選べるようにすることだと考えています。
実際にあったケース ― 2回続けて同じ変異、そしてお父さんの保因が判明
ある常染色体顕性(優性)遺伝の病気をめぐる、実際のお話です(個人が特定されないよう、細部は変えています)。最初の妊娠のとき、当院のNIPTで赤ちゃんにある遺伝子の病的バリアントが見つかりました。このときは、絨毛検査・羊水検査といった確定検査で確認しました。
その後、二人目の妊娠のときにも、NIPTで同じ遺伝子の、まったく同じ変異が見つかりました。今回は前回の経緯をふまえ、ご夫婦のお考えで、確定検査は行わないという選択をされました。
2回続けて同じ変異が見つかったことから、「偶然ではなく、ご両親のどちらかから受け継がれているのではないか」と考え、お父さんの遺伝学的検査を行いました。その結果、お父さんがこの病的バリアントを持っていることが分かったのです。お父さんは一見お元気で、日常生活にも問題はありませんでした。「症状がないのに、病的な変化を持っている」――この一見ふしぎな現象には、きちんとした理由があります。次の章で説明します。
一見健康なお父さんから、症状のあるお子さんが生まれるのはなぜ? ― 浸透率と修飾遺伝子
同じ変異でも、症状が出る人と出ない人がいる ― 浸透率
同じ病的バリアントを持っていても、症状が出る人と出ない人がいます。変化を持つ人のうち、実際に症状が出る人の割合を、遺伝学では浸透率(penetrance)と呼びます。変化を持つ人が必ず発症するわけではない状態を不完全浸透といい、同じ変化でも症状の重さに幅が出ることを可変的表現度といいます[4]。今回のお父さんは、この不完全浸透にあたると考えられます。
こうした「病的バリアントは持っているけれど、症状が出ていない方」を、非発症保因者と呼びます。常染色体顕性(優性)の病気では「変化を持つ=発症する」と思われがちですが、実際には症状がほとんど目立たない方もいます。
💡 用語解説:浸透率・表現度・非発症保因者
浸透率(penetrance)…ある変化を持つ人のうち、実際に症状が出る人の割合。100%未満なら「不完全浸透」。
表現度(expressivity)…症状が出た人どうしの「重さのばらつき」。同じ変化でも、軽い人から重い人までさまざま。
非発症保因者…病的バリアントを持っているけれど、症状が出ていない人。今回のお父さんはこれにあたります。
遺伝的背景が半分入れ替わる ― 修飾遺伝子の影響
では、なぜ浸透率や症状の重さに差が出るのでしょうか。要因のひとつが修飾遺伝子です。これは、主な原因遺伝子とは別に、症状の出方を強めたり弱めたりする他の遺伝子のことです。症状の出方は、ゲノム全体のほかの遺伝的な違い(遺伝的背景)にも影響されることが分かっています[4]。病気は「変化があるかどうか」だけでなく、その変化と遺伝的背景の組み合わせで出方が変わるのです。
お父さんは、たまたま症状を抑える方向の遺伝的背景を持っていて、症状が目立たなかった可能性があります。ところが、お子さんはゲノムの半分をお母さんから受け継ぐため、遺伝的背景がお父さんとは入れ替わります。その結果、お父さんで症状を抑えていた組み合わせが、お子さんにそのまま受け継がれるとは限りません。お母さん側から症状を強める方向の要素が加わることもあり、同じ変化でもお子さんでは症状が強く出ることがあります。
このほか、お父さんが体の一部の細胞だけに変化を持つモザイクのために症状が軽く、全身の細胞に変化を持つお子さんでは症状が出やすい、という場合もあります。また一部の病気では、世代を経るごとに症状が早く・強く出る表現促進現象が知られています。どれがあてはまるかは病気によって違うため、遺伝カウンセリングでお父さんの病気に合わせて説明します。
🔬 用語解説:修飾遺伝子・エピスタシス
修飾遺伝子は、主な原因遺伝子の働きを後押ししたり、和らげたりする別の遺伝子です。複数の遺伝子が影響し合うこうしたしくみをエピスタシス(遺伝子間相互作用)と呼びます。「変化が見つかった=必ず発症する」ではなく、「変化と遺伝的背景の組み合わせで出方が決まる」と理解しておくことが、遺伝カウンセリングの基本になります。
\ お父さんの変化が対象の遺伝子か、遺伝カウンセリングで確認してから選べます /
90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。
まだ決めていない方は:NIPTのプラン一覧 | NIPTの費用
NIPTで「思わぬこと」が分かったとき ― 受け止めと、ご家族へのサポート
NIPTは赤ちゃんのことを調べる検査ですが、今回のケースのように、結果としてお父さんご自身が病的バリアントを持っていたという「思わぬこと」が分かる場合があります。これはお父さんご自身の健康や、きょうだい・ご両親など血縁のある方々にも関わりうる、とてもデリケートな情報です。
こうした情報は、プライバシーに配慮しながら遺伝カウンセリングで扱います。何をどこまで調べるか、誰にどこまで伝えるかも含めて、当院は特定の選択へ誘導せず、ご夫婦がご自身の意思で選べるように情報をお伝えします。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。
当院でできること ― 検査・確定検査とサポート体制
当院は2025年6月に産婦人科を併設し、NIPTから確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられるようになりました。確定検査は基本的に日曜日か祝日に行っています。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。お父さんの変化を目印にした遺伝子の検査にかかる日数は、検査の内容によって異なるため、遺伝カウンセリングでお伝えします。
NIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。絨毛検査は妊娠11〜14週ごろ[2]、羊水検査は妊娠15〜16週以降[3]に行う検査です。インペリアルプランの単一遺伝子の結果は3〜4週間かかるため、確定検査や、その後のことを考える時間から逆算して、早めの時期に受けることを考えてください。
🏥 当院の検査・サポート体制
| 臨床遺伝専門医が運営 | 常駐する臨床遺伝専門医が、遺伝カウンセリングから結果の説明まで関わります |
| 産婦人科併設(2025年6月〜) | NIPTから確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます |
| 確定検査の結果 | 主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほど |
| 日曜・祝日に確定検査 | 確定検査は基本的に日曜日か祝日に行っています |
| 2つの互助会 | 羊水検査互助会(カトレア会・1回のNIPTにつき8,000円)で陽性時の確定検査費用を補助(上限なし)。安心検査結果保障制度(1回6,000円)は、再検査が必要になったのに流産して結果が出なかったとき、検査代金(諸費用を除く)を返金 |
| 中立・非指示的 | 特定の選択へ誘導せず、ご夫婦が選べるように情報をお伝えします |
※NIPTを受ける方は、2つの互助会に全員加入します(羊水検査互助会(カトレア会))。料金はNIPTの費用のページでご確認ください。
妊娠する前の選択肢として、体外受精でできた受精卵を調べる着床前診断(PGT-M)という方法もあります。当院は体外受精を行っていませんが、自然に妊娠したあとに確定検査で調べる方法との違いは遺伝性疾患があっても、子供を諦めないでほしい(PGT-Mだけが選択肢ではない理由)で解説しています。また、お父さんの病気とは別に、潜性(劣性)遺伝の病気の保因者かどうかをご夫婦で調べたい方には、NIPTと一緒に受ける保因者検査(ファミリーセーフティ プラス)があります。来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでのカウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます。
🩺 院長コラム【それでも、いちばん大切なこと】
NIPTで思いがけないことが分かれば、ご夫婦が動揺されるのは自然なことです。けれど、検査で分かることが増えても、いちばん大切なのは「おなかのお子さんが健康に生まれてきてほしい」というご夫婦の願いだと考えています。
だからこそ、検査の前に「お父さんの変化が対象の遺伝子かどうか」「見つかったら次に何をするか」を確かめておくことが大切です。陽性のときも、結果の説明から確定検査まで院内で対応する。それが、臨床遺伝専門医が運営するクリニックとしての役割だと考えています。
まとめ
お父さんが単一遺伝子疾患をお持ちの場合のNIPTについて、要点を整理します。
- ➤判断のしやすさ:父由来の変化はお母さんの血液にないため、NIPTで見つかれば赤ちゃんが受け継いでいる可能性が高い(確かめるのは確定検査)
- ➤遺伝する確率:常染色体顕性(優性)なら、妊娠ごとに2分の1
- ➤調べられるプラン:ダイヤモンド(56遺伝子)・インペリアル(最大155遺伝子)。対象の遺伝子かどうかは遺伝カウンセリングで確認
- ➤非発症保因者:症状が出ていなくても病的バリアントを持つことがある(不完全浸透)
- ➤重くなる理由:修飾遺伝子と遺伝的背景の入れ替わりなどにより、お子さんで症状が強く出ることがある
- ➤当院の体制:確定検査まで院内で受けられ、陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料
🏥 お父さんの変化を、妊娠中に確かめるために
当院のダイヤモンドプラン・インペリアルプランは、お父さんの変化がある遺伝子が対象に入っていれば、妊娠9週からのNIPTで調べられます。陽性なら、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。
まだ決めていない方は:ダイヤモンドプラン | インペリアルプラン | NIPTを受けるべきか迷う方へ
お急ぎの方は NIPT専用ダイヤル 03-3408-3768
よくある質問(FAQ)
Q1. お父さんが単一遺伝子疾患を持っている場合、子どもに遺伝する確率は?
病気が常染色体顕性(優性)遺伝で、お父さんがその遺伝子の変化を1つ持っている場合、お子さんが受け継ぐ確率は妊娠ごとに2分の1(50%)です。受け継がなかったお子さんは、その変化を持ちません。潜性(劣性)遺伝やX連鎖遺伝の病気では確率の考え方が変わるため、遺伝カウンセリングで病気ごとに確認します。
Q2. お父さんの変化を赤ちゃんが受け継いだか、NIPTでわかりますか?
お母さんがその変化を持っていなければ、NIPTでお父さん型の変化が見つかったとき、赤ちゃん(胎盤)由来のDNAから来たと考えられます。ただし、当院で調べられるのは、その遺伝子がダイヤモンドプラン(56遺伝子)かインペリアルプラン(最大155遺伝子)の対象に入っている場合です。NIPTは非確定的検査のため、最終的には絨毛検査・羊水検査で確かめます。
Q3. どのプランを選べばよいですか?
単一遺伝子を調べられるのはダイヤモンドプランとインペリアルプランで、どちらも単胎のみです。お父さんの変化がある遺伝子がどちらの対象に入っているかは遺伝子によって違うため、遺伝カウンセリングでお父さんの遺伝学的検査の結果を確認して決めます。たとえば軟骨無形成症(FGFR3遺伝子)は両方のプランの対象です。スタンダード・プレミアム・双子マックスは染色体を調べるプランで、単一遺伝子は対象外です。
Q4. お父さんは症状がないのに、なぜ子どもに症状が出ることがあるのですか?
同じ変化でも症状が出ない人がいたり(不完全浸透)、症状の重さに幅があったり(可変的表現度)します。その差には修飾遺伝子などの遺伝的背景が関わっています。お子さんはゲノムの半分をお母さんから受け継ぐため遺伝的背景が入れ替わり、お父さんで症状を抑えていた組み合わせが受け継がれるとは限らないため、症状が強く出ることがあります。
Q5. 症状がないのに病的バリアントを持つ人を、何と呼びますか?
病的バリアントを持っているけれど症状が出ていない方を「非発症保因者」と呼びます。浸透率が100%に達しない「不完全浸透」という現象によるもので、常染色体顕性(優性)の病気でも起こりえます。
Q6. 確定検査は必ず受けないといけませんか?
受けるか受けないかは、ご夫婦が決めることです。本文で紹介したケースでも、最初の妊娠では確定検査で確認し、次の妊娠では前回の経緯をふまえて受けないという選択をされました。当院は中立的な立場で、それぞれの選択で分かること・分からないことをお伝えします。
Q7. NIPTでお父さんの変化が分かった場合、その情報はどう扱われますか?
お父さんご自身の健康や血縁の方にも関わりうるデリケートな情報のため、プライバシーに配慮しながら遺伝カウンセリングで扱います。何をどこまで調べるか、誰にどこまで伝えるかも、ご夫婦の意思を尊重して進めます。
Q8. 確定検査はいつ受けられ、結果はどのくらいで出ますか?
絨毛検査は妊娠11〜14週ごろ、羊水検査は妊娠15〜16週以降に行う検査です。当院では2025年6月から産婦人科を併設し、どちらも院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。お父さんの変化を目印にした遺伝子の検査にかかる日数は、検査の内容によって異なるため、遺伝カウンセリングでお伝えします。
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参考文献
- [1] 出生前検査認証制度等運営委員会「NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)」 [公式サイト]
- [2] 出生前検査認証制度等運営委員会「絨毛検査」 [公式サイト]
- [3] 出生前検査認証制度等運営委員会「羊水検査」 [公式サイト]
- [4] Kingdom R, Wright CF. Incomplete Penetrance and Variable Expressivity: From Clinical Studies to Population Cohorts. Front Genet. 2022;13:920390. [DOI 10.3389/fgene.2022.920390] [PubMed 35983412]
- [5] Hill M, Twiss P, Verhoef TI, et al. Non-invasive prenatal diagnosis for cystic fibrosis: detection of paternal mutations, exploration of patient preferences and cost analysis. Prenat Diagn. 2015;35(10):950-958. [DOI 10.1002/pd.4585]
※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。お父さんの病気と妊娠については、遺伝カウンセリングで個別にご確認ください。






