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NIPTでトリソミー13陽性の場合の確定検査の重要性

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

NIPT(新型出生前診断)で「13トリソミー(トリソミー13、パトウ症候群)陽性」という結果を受け取ると、頭が真っ白になる方がほとんどです。最初にお伝えしたいのは、NIPTの陽性は確定診断ではなく、13トリソミーは三大トリソミーの中でも「陽性でも実際には赤ちゃんが13トリソミーではない」ことが比較的多いということです。報告されている陽性的中率は、検査室のデータで約25〜45%です。その理由の多くは、NIPTが調べているDNAが胎盤から来ていて、胎盤だけに13番染色体の異常がある「胎盤限局性モザイク」が起こりやすいことにあります。この記事では、なぜ確定検査が欠かせないのか、羊水検査と絨毛検査のどちらで確かめるのかを、臨床遺伝専門医の立場から解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約12分
🧬 NIPT陽性・13トリソミー・確定検査
★ 臨床遺伝専門医監修
  • ➤NIPTで13トリソミー陽性でも、赤ちゃんが13トリソミーとは限らない理由
  • ➤13トリソミーの陽性的中率の実際の数字(検査室ごとの報告)
  • ➤胎盤限局性モザイク(CPM)と、低頻度モザイクの考え方
  • ➤確定検査を羊水検査で行うことが勧められる理由(絨毛検査との違い)
  • ➤ミネルバクリニックでNIPT陽性だった場合の流れ

⏱️ 30秒でわかる要約

🧬 Q. NIPTで13トリソミー陽性なら、赤ちゃんは13トリソミーなの?

そうとは限りません。NIPTで13トリソミー陽性だった方のうち、確定検査で本当に13トリソミーだった割合(陽性的中率)は、米国の検査室のデータで45%、中国の検査室のデータで25.0%と報告されています。陽性の結果だけで判断せず、確定検査で確かめます。

🔬 Q. なぜ13トリソミーは偽陽性が多いの?

NIPTが調べている血液中のDNAは、正確には赤ちゃん本人ではなく胎盤から来ています。胎盤だけに13番染色体の異常があり、赤ちゃんの染色体は正常という「胎盤限局性モザイク」があると、NIPTは陽性になります。

💉 Q. 確定検査は羊水検査と絨毛検査のどっち?

絨毛検査は胎盤の組織を調べるため、胎盤限局性モザイクの影響を受けることがあります。13トリソミー陽性では、赤ちゃん由来の細胞を調べる羊水検査で確かめることが勧められています。ミネルバクリニックでは羊水検査・絨毛検査を院内で行っています。

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検査結果を受け取られた方へのメッセージ

NIPTで13トリソミー陽性という結果を受け取って、驚きやショックを感じるのは、とても自然なことです。そのうえで、まず知っておいていただきたいのは、NIPTは「可能性が高い人」を見つけるスクリーニング検査で、診断を確定する検査ではないということです。日本医学会の出生前検査認証制度で使われている説明冊子でも、NIPTの結果が「陽性」の場合には、羊水細胞や絨毛細胞を用いた確定検査が必要だとされています[1]。

13トリソミーは、21トリソミー(ダウン症候群)や18トリソミーに比べて、NIPTで陽性になっても実際には赤ちゃんが13トリソミーではない「偽陽性」の割合が高いことが知られています。その大きな理由が、この記事で詳しく説明する胎盤限局性モザイクです。

陽性の結果を受け取ってから確定検査の結果が出るまでの間は、とても長く感じられるはずです。けれども、大切な決断を、NIPTの結果だけで下さないことが何より重要です。NIPTの偽陽性全般の原因と確率はNIPT偽陽性の確率と原因で、陽性だったときの全体の流れはNIPT陽性だったらどうする?で解説しています。

💡 用語解説:スクリーニング検査と確定検査

スクリーニング検査は、多くの人の中から「可能性が高い人」を見つけ出すための検査で、NIPTはこれにあたります。確定検査は、羊水や絨毛(じゅうもう:胎盤のもとになる組織)を採って染色体を直接調べ、診断を確定させる検査です。なぜNIPTが確定診断にならないのかはスクリーニング検査と診断的検査の違いで解説しています。

トリソミー13とモザイク現象について

トリソミー13(13トリソミー、パトウ症候群)は、13番染色体が通常の2本より1本多い3本ある染色体の変化です。生まれつきの重い病気の原因になることが多く、症状や経過、寿命についての情報は13トリソミー(パトウ症候群)とは?症状・顔貌・寿命・確率に、医学的な総論はパトウ症候群の総論にまとめています。この記事は「NIPTで陽性と言われたあと、どう確かめるか」に絞って解説します。

NIPTの結果を読むうえで欠かせないのが「モザイク」という考え方です。すべての細胞に13トリソミーがあるのではなく、13トリソミーの細胞と正常な細胞が混ざっている状態をモザイクといいます。そして、その異常な細胞が胎盤にだけあるのか、赤ちゃんの体にもあるのかで、意味がまったく違ってきます。

💡 用語解説:モザイク

同じ体(または同じ妊娠)の中に、染色体の数が違う細胞が混ざっている状態です。受精卵が分裂していく途中で染色体の分かれ方に誤りが起こると生じます。異常な細胞が胎盤だけにあるものを胎盤限局性モザイク、赤ちゃんの体にもあるものを胎児モザイクと呼び分けます。染色体異常の分類全体は染色体異常の種類(数的異常・構造異常・モザイク)で解説しています。

胎盤限局性モザイク(CPM)と胎児モザイク

NIPTは、お母さんの血液に浮かんでいるDNAの断片(cfDNA)を調べます。前述の説明冊子にあるとおり、そのうち赤ちゃん側のDNAは約10%で、正確には胎盤に由来します[1]。ふつうは胎盤と赤ちゃんの染色体は同じなので問題になりませんが、両者が食い違うことがあります。

胎盤と赤ちゃんの染色体が食い違い、異常が胎盤だけにある状態を胎盤限局性モザイク(Confined Placental Mosaicism:CPM)といいます。絨毛検査のデータからは、出生まで続く妊娠のおよそ1〜3%にみられるとされています[2]。胎盤に13トリソミーの細胞が多く含まれていれば、赤ちゃん本人の染色体が正常でも、NIPTは13トリソミー陽性になります。実際に、胎盤だけの13トリソミーのモザイクによってNIPTが陽性になった症例が報告されています[2]。

そして13トリソミーは、21トリソミーに比べて胎盤限局性モザイクとして見つかりやすい染色体の一つと考えられています。後で紹介する症例報告の著者らも、13トリソミーや18トリソミーの陽性では胎盤限局性モザイクの可能性が高いことを理由に、絨毛検査ではなく羊水検査を勧めています[5]。

胎盤に13トリソミーの細胞赤ちゃんは正常なことがある
▶
血液中のDNAに反映cfDNAは胎盤由来
▶
NIPTは陽性赤ちゃんの染色体は分からない
▶
羊水検査で確認赤ちゃん由来の細胞を調べる

胎盤限局性モザイクの仕組みと、それが偽陽性・偽陰性を起こすしくみはNIPTのモザイクとは?胎盤限局性モザイクが偽陽性・偽陰性を起こすしくみで、羊水検査での見分け方は限局性胎盤モザイク(CPM)と羊水検査の役割で詳しく解説しています。

💡 用語解説:胎盤限局性モザイク(たいばんげんきょくせいモザイク)

染色体の数が違う細胞が胎盤だけにあり、赤ちゃん本人にはない状態です。NIPTは胎盤由来のDNAを見ているため、胎盤と赤ちゃんの染色体が違うと、結果が赤ちゃんの実際と一致しないことがあります。胎盤と赤ちゃんが別の細胞からできていくために起こる現象で、受精の段階やその直後に偶然起こるものです。

NIPTでのトリソミー13検出と陽性的中率のデータ

「NIPTで陽性だった人のうち、本当にその病気だった人の割合」を陽性的中率(PPV)といいます。13トリソミーの陽性的中率は、三大トリソミーの中で最も低い値が報告されています。

📊 NIPT陽性後に確定検査をした例での陽性的中率

報告(対象) 21トリソミー 18トリソミー 13トリソミー
米国の検査室(NIPT陽性後に確定検査へ送られた712検体) 84% 76% 45%
中国の出生前診断検査室(2017〜2020年、468例) 86.1% 57.8% 25.0%(28例中7例)

出典:Petersenら(Am J Obstet Gynecol, 2017)[3]、Liuら(Mol Cytogenet, 2022)[4]。いずれもNIPTで陽性となり確定検査を受けた方の集計で、検査会社や対象者の年齢構成によって値は変わります。

中国の報告では、文献18件をまとめて比べており、13トリソミーの陽性的中率は報告によって10.0%から92.3%まで大きくばらついていました[4]。陽性的中率は、検査の性能だけでなく、検査を受けた人たちの中にその病気がどのくらいの頻度でいるか(年齢など)によっても変わるためです。13トリソミーはもともと頻度の低い病気なので、検査の精度が高くても、陽性のうちに占める偽陽性の割合が大きくなりやすいのです。

つまり、「陽性」という結果は「赤ちゃんが13トリソミーである可能性が高くなった」ことを示しますが、報告によっては陽性の半数以上が偽陽性だったということです。感度・特異度と陽性的中率の関係は感度・特異度と陽性的中率・陰性的中率で、染色体によって陽性的中率が違う理由はNIPTの陽性的中率が染色体異常によって異なる理由で解説しています。

症例:低頻度モザイクと健全な発達

NIPTで13トリソミー陽性となり、確定検査で胎盤限局性モザイクと分かった症例が、イタリアの医療機関から報告されています[5]。論文として公表された1例で、特定されないよう要点だけをまとめます。

🩺 報告された症例の経過

時期 検査と結果
妊娠12週 NIPTで13トリソミーの可能性(検査会社の報告書の陽性的中率は92.86%)。超音波検査は正常
妊娠14週 羊水検査:77個の細胞のうち、13トリソミーの細胞は1個のみ(低頻度モザイク)
妊娠19週 赤ちゃんの血液(臍帯血)を調べる検査:200個の細胞すべてが正常(46,XY)。詳しい超音波検査も正常
妊娠39週 発育がゆるやかになったため分娩誘発で出産。体重3,430g、外見上の異常なし
出産後 胎盤の検査で13トリソミーが見つかり、胎盤限局性モザイクと確認

出典:Bonanniら(Front Genet, 2022)[5]。1例の症例報告であり、同じ経過をたどることを保証するものではありません。

この症例から分かることは3つあります。1つ目は、報告書に高い陽性的中率が書かれていても、偽陽性はありうるということです。2つ目は、羊水検査で13トリソミーの細胞がごくわずかに見つかった場合、それが赤ちゃん本人のモザイクなのか、検査の過程で生じたものなのかを、超音波検査や追加の検査を組み合わせて慎重に判断する必要があるということです。この症例では最終的な結論までに47日かかったと報告されています[5]。3つ目は、この症例のように、確定検査のあとも出産まで赤ちゃんの発育を見守ることが大切だということです。

胎盤限局性モザイクが疑われた事例として、ミネルバクリニックのコラムではトリソミー22のNIPT陽性から羊水検査陰性への事例を、胎盤の働きと発育の関係は限局性胎盤モザイク(CPM)と胎児発育不良(FGR)の関係で紹介しています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「陽性」と「診断」のあいだにある時間】

13トリソミー陽性という結果は、ご家族にとって非常に重いものです。インターネットで病名を調べると、厳しい予後の情報がすぐに目に入ります。けれども、NIPTの陽性はまだ「入り口」です。13トリソミーは、胎盤と赤ちゃんの染色体が食い違うことが比較的多い染色体で、陽性の結果と赤ちゃんの実際が一致しないことが少なくありません。

臨床遺伝専門医として大切だと考えているのは、「何を、どの細胞で調べた結果なのか」を確かめてから次の判断に進むことです。NIPTは胎盤のDNA、絨毛検査は胎盤の細胞、羊水検査は赤ちゃん由来の細胞を見ています。この違いを知っていれば、どの結果をどの重みで受け止めればよいかが見えてきます。結論を急がず、確定検査の結果を手にしてから考えていただきたいと考えています。

確定検査が特に重要な理由

ここまでの内容をまとめると、NIPTで13トリソミー陽性と判定された場合、次の理由で確定検査が特に重要になります。

⚠️ 13トリソミー陽性で確定検査が欠かせない4つの理由

① 陽性的中率が低め:検査室の報告で約25〜45%と、21トリソミーや18トリソミーより低い値です[3][4]。
② 胎盤限局性モザイクの可能性:胎盤だけに異常があり、赤ちゃんは正常なことがあります[2][5]。
③ モザイクの程度で意味が変わる:赤ちゃん本人にモザイクがあるかどうか、あるならどの程度かは、確定検査と超音波検査を組み合わせないと分かりません。
④ NIPTはスクリーニング検査:陽性の場合は羊水細胞や絨毛細胞を用いた確定検査が必要とされています[1]。

「エコーで異常が見えないから大丈夫」「エコーで異常があるから確定検査は要らない」と、超音波検査だけで判断することもお勧めしません。超音波検査で所見が見つかることはありますが、時期によっては分からないこともあり、所見があっても染色体の確定にはなりません。13トリソミーで見られる超音波所見は13トリソミーはエコーでいつわかる?で解説しています。

確定検査を受けずに判断することの問題点は、NIPT陽性で羊水検査なしの判断は危険?偽陽性の真実で詳しく説明しています。陽性の結果を受けて考えを整理したい方はNIPTセカンドオピニオンもご覧ください。

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確定検査の選択:13トリソミー陽性なら羊水検査を

NIPT陽性のあとの確定検査には、羊水検査と絨毛検査があります。どちらも染色体を直接調べる検査ですが、何の細胞を調べるかが違います。13トリソミー陽性では、この違いが結果の解釈を大きく左右します。

💉 13トリソミー陽性のときの羊水検査と絨毛検査

項目 羊水検査 絨毛検査
調べる細胞 羊水に浮かぶ赤ちゃん由来の細胞 胎盤のもとになる絨毛の細胞
胎盤限局性モザイクの影響 受けにくい 受けることがある(NIPTと同じく胎盤を見ているため)
受けられる時期 絨毛検査より遅い 羊水検査より早い
13トリソミー陽性での位置づけ 確定検査として勧められる[5] 結果が胎盤だけの異常を反映する可能性を考えて解釈する

※検査を受けられる具体的な週数は羊水検査はいつまで?受診時期の解説をご覧ください。

絨毛検査は早い時期に結果が得られる利点がありますが、調べているのは胎盤の細胞です。NIPTの陽性が胎盤限局性モザイクによるものだった場合、絨毛検査でも同じ「13トリソミー」が見つかってしまい、赤ちゃん本人の染色体を確かめたことにはなりません。このため、症例報告の著者らは、21トリソミーでは絨毛検査も選択肢になる一方、13トリソミーや18トリソミーの陽性では羊水検査を勧めるとしています[5]。

羊水検査で13トリソミーの細胞が少数だけ見つかった場合(低頻度モザイク)は、すぐに結論を出さず、超音波検査で赤ちゃんの体のつくりや発育を確認し、必要に応じて追加の検査を検討します[5]。羊水検査・絨毛検査の違いは絨毛検査と羊水検査の違いは?リスクと選び方で、確定検査でもモザイクが問題になる理由は羊水検査・絨毛検査の精度とは?確定検査の正確性と限界で解説しています。

トリソミー13の発生メカニズムとCPMの関係

胎盤限局性モザイクが生じる道すじは、大きく2つに分けて考えられます。1つは、もともと正常な受精卵が分裂していく途中で、胎盤になる側の細胞だけに染色体の分かれ方の誤りが起こる場合です。もう1つは、受精卵の段階で13トリソミーだったものが、分裂の途中で余分な13番染色体を失った細胞が赤ちゃんの体をつくり、胎盤には13トリソミーの細胞が残る場合です。

どちらの場合も、胎盤と赤ちゃんで染色体が異なるという結果は同じで、NIPTはその胎盤の状態を映します。胎盤のどの部分に異常な細胞があるかによって、絨毛検査の結果も変わることがあります。「NIPT」「絨毛検査」「羊水検査」がそれぞれ何を見ているのかを知っておくことが、結果を正しく受け止める助けになります。13番染色体のさまざまな変化については13番染色体異常とは?でまとめています。

ミネルバクリニックのNIPTで陽性だったとき

13トリソミーは、ミネルバクリニックのNIPTのすべてのプランで調べる項目です。スタンダードプラン(13・18・21トリソミー+性染色体、微小欠失6種類7疾患)、プレミアムプラン(13・18・21・15・16・22トリソミー、微小欠失12種類13疾患)、ダイヤモンドプラン(プレミアムと同じ範囲+単一遺伝子56)、双子マックスプラン(全常染色体、92種類の微小欠失・重複+5Mb超の構造異常)、インペリアルプラン(全常染色体、92種類+5Mb超の構造異常+単一遺伝子 最大155遺伝子・202疾患)のどれを選んでも、13トリソミーは対象に含まれます。

陽性だった場合の流れは次のとおりです。

NIPT陽性結果を臨床遺伝専門医が説明
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陽性カウンセリング何度でも無料
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院内で確定検査羊水検査・絨毛検査
▶
結果の説明主要項目は3日以内

ミネルバクリニックでは、2025年6月から羊水検査・絨毛検査を院内で行っています。転院の手続きがいらず、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性のときの遺伝カウンセリングは何度でも無料で受けられ、臨床遺伝専門医が常駐しているので、NIPTの結果の意味から確定検査の結果の解釈までを同じ医師の目で確認できます。

また、NIPTを受ける方は全員、羊水検査の費用を補助する互助会「カトレア会」(会費8,000円)と、流産などで再検査ができず結果が出ない場合に備える「安心検査結果保障制度」(会費6,000円)に加入します。13トリソミー陽性のように確定検査が欠かせない場面でも、費用を理由に確定検査をあきらめずに済むようにするための仕組みです。陽性後の支援の詳細はNIPT陽性後の不安を守る|羊水検査の費用負担と院内確定検査をご覧ください。

🏥 陽性のときこそ、確定検査まで一貫した支援を

ミネルバクリニックは臨床遺伝専門医が常駐し、NIPTの陽性カウンセリング(何度でも無料)から院内での羊水検査・絨毛検査まで対応します。主要な検査項目は3日以内に結果をお伝えします。NIPT専用ダイヤル:03-3408-3768

よくある質問(FAQ)

Q1. NIPTで13トリソミー陽性でも、赤ちゃんが13トリソミーではないことはありますか?

あります。NIPTが調べているDNAは胎盤に由来するため、胎盤だけに13トリソミーの細胞がある胎盤限局性モザイクでは、赤ちゃんの染色体が正常でも陽性になります。13トリソミーは三大トリソミーの中でも偽陽性の割合が高いとされ、陽性の結果だけで判断せず、確定検査で確かめることが必要です。

Q2. 13トリソミーのNIPTの陽性的中率はどのくらいですか?

NIPT陽性後に確定検査を受けた例の集計では、米国の検査室で45%、中国の検査室で25.0%(28例中7例)と報告されています。文献によって10.0%から92.3%まで幅があり、検査会社や受けた人の年齢構成で変わります。21トリソミーや18トリソミーより低い傾向があります。

Q3. 確定検査は羊水検査と絨毛検査のどちらを選べばよいですか?

13トリソミー陽性では、赤ちゃん由来の細胞を調べる羊水検査が勧められています。絨毛検査は胎盤の細胞を調べるため、NIPTの陽性が胎盤限局性モザイクによるものだった場合、絨毛検査でも同じ異常が見つかり、赤ちゃん本人の染色体を確かめたことにならないためです。

Q4. 羊水検査で13トリソミーの細胞がわずかに見つかった(低頻度モザイク)と言われたら?

すぐに結論を出さず、超音波検査で赤ちゃんの体のつくりや発育を確認し、必要に応じて追加の検査を検討します。報告された症例では、羊水検査で77個中1個の細胞に13トリソミーが見つかったものの、赤ちゃんの血液の細胞はすべて正常で、外見上の異常なく生まれています。ただし1例の報告であり、同じ経過を保証するものではありません。

Q5. 超音波検査で異常がなければ、確定検査を受けなくても大丈夫ですか?

超音波検査だけでは染色体の状態は確定できません。時期によっては所見が見えないこともあります。NIPTが陽性の場合は、羊水細胞や絨毛細胞を用いた確定検査で確かめることが必要とされています。

Q6. ミネルバクリニックでNIPT陽性だった場合、確定検査はどこで受けられますか?

院内で受けられます。2025年6月から羊水検査・絨毛検査を院内で行っており、主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性のときの遺伝カウンセリングは何度でも無料で、NIPTを受ける方は全員、羊水検査の費用を補助する互助会「カトレア会」に加入しています。

まとめ

NIPTは採血だけで受けられる、母体にも赤ちゃんにも負担の少ない検査ですが、13トリソミーの陽性結果には特に慎重な解釈が必要です。陽性的中率は報告によって約25〜45%と低めで、その背景には、NIPTが胎盤のDNAを見ていることと、13トリソミーが胎盤限局性モザイクとして起こりやすいことがあります。

📌 最終的なアドバイス

NIPTで13トリソミー陽性と言われても、その結果だけで大切な決断をしないでください。赤ちゃん由来の細胞を調べる羊水検査で確定し、超音波検査で赤ちゃんの状態を合わせて確認することが大切です。低頻度モザイクが見つかった場合も、臨床遺伝専門医と一緒に一つずつ確かめていきましょう。

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参考文献

  • [1] NIPT(母体血を用いた出生前遺伝学的検査)説明冊子(日本産科婦人科学会・日本小児科学会・日本人類遺伝学会の協力により作成). 2022年9月. 出生前検査認証制度等運営委員会. [PDF]
  • [2] Liu XY, Zhang HG, Wang RX, Chen S, Yu XW, Liu RZ. Placental mosaicism for Trisomy 13: a challenge in providing the cell-free fetal DNA testing. J Assist Reprod Genet. 2014;31(5):589-594. [PubMed 24497298]
  • [3] Petersen AK, Cheung SW, Smith JL, et al. Positive predictive value estimates for cell-free noninvasive prenatal screening from data of a large referral genetic diagnostic laboratory. Am J Obstet Gynecol. 2017;217(6):691.e1-691.e6. [DOI 10.1016/j.ajog.2017.10.005]
  • [4] Liu S, Yang F, Chang Q, et al. Positive predictive value estimates for noninvasive prenatal testing from data of a prenatal diagnosis laboratory and literature review. Mol Cytogenet. 2022;15:29. [PubMed 35794576]
  • [5] Bonanni G, Trevisan V, Zollino M, et al. Case Report: Challenges of Non-Invasive Prenatal Testing (NIPT): A Case Report of Confined Placental Mosaicism and Clinical Considerations. Front Genet. 2022;13:881284. [DOI 10.3389/fgene.2022.881284]

※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。NIPTの結果や確定検査については、臨床遺伝専門医・主治医にご相談ください。

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

Google公認:仲田洋美 公式プロフィール

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続け、遺伝医療と出生前診断に携わっています。当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、検査結果の数値そのものだけでなく、「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、日本人として異文化の中で生活した経験があります。価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。この経験は現在の診療においても、「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、36週6日で一人を死産した経験があります。その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、家族の未来に関わる重要な意思決定です。年齢や統計だけで判断するのではなく、医学的根拠と心理的支援の両面から、ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

記事の作り方と生成AIの使い方は、編集方針をご覧ください。

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