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13トリソミーはエコーでいつわかる?妊娠週数別の特徴一覧|東京・ミネルバクリニック

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

13トリソミー(パトウ症候群)は、エコーでいつ、どんな形でわかるのでしょうか。先に答えると、早ければ妊娠11〜13週に、首のうしろのむくみ(NT)が厚い、心拍が速い、全前脳胞症・臍帯ヘルニア・巨大膀胱がある、といった形で気づかれます[1]。妊娠18〜22週ごろの精密なエコーでは、心臓・脳・顔・手足などにおよそ9割で何らかの所見が見つかると報告されています[2][3][4]。ただし、エコーで異常が見えないことは、13トリソミーではないことの証明にはなりません。この記事では、13トリソミーの赤ちゃんにみられるエコーの特徴14項目を、見つかりやすい妊娠週数とあわせて解説します。染色体を採血で調べるNIPT(新型出生前診断)との違いも説明します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約12分
🩺 胎児エコー・NIPT
★ 臨床遺伝専門医監修
  • ➤週数別の一覧 → 妊娠10〜14週、15〜17週、18〜22週、22週以降に見つかりやすい所見
  • ➤脳・顔面の特徴 → 全前脳胞症、単眼症、口唇裂・口蓋裂、眼間狭小、小眼球症など
  • ➤身体・臓器の特徴 → 心奇形、臍帯ヘルニア、巨大膀胱、小耳症、停留精巣、単一臍帯動脈
  • ➤エコーの限界 → 所見がなくても13トリソミーは否定できない理由
  • ➤早く確かめる方法 → NIPTなら妊娠9週(当院の臨床研究は6〜8週)から検査できる

⏱️ 30秒でわかる要約

🩺 Q. 13トリソミーはエコーでいつ・何でわかる?

早ければ妊娠11〜13週です。13トリソミーの赤ちゃん181人の調査では、約78%で首のうしろのむくみ(NT)が厚く、約半数に全前脳胞症・臍帯ヘルニア・巨大膀胱のいずれかがありました。心臓・顔・手足の特徴は、妊娠18〜22週ごろの精密なエコーでそろってきます。

🔎 Q. エコーで異常がなければ、13トリソミーではない?

そうとは言えません。妊娠中期までのエコーで何らかの所見が見つかるのはおよそ9割で、残りは見つかっていません。確かめるには、採血だけで受けられるNIPT(当院は妊娠9週から。妊娠6〜8週は臨床研究)と、診断を確定する羊水検査・絨毛検査が必要です。

🧠 Q. 単眼症と13トリソミーはどう関係する?

単眼症は、脳が左右に分かれない全前脳胞症のうち、最も重いタイプでみられる顔の所見です。全前脳胞症を起こす染色体の病気で最も多いのが13トリソミーで、13トリソミーの赤ちゃんの約39%に全前脳胞症が見つかったと報告されています。

\ エコーで気になる所見があった方・早く確かめたい方へ /

13トリソミーは、当院のNIPTのすべてのプランで調べられます。「ダウン症候群だけで大丈夫?」と迷う方は、どこまで調べるかを、90分の受診枠の中で常駐する臨床遺伝専門医と決められます。

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13トリソミー(パトウ症候群)とは、通常は2本1組の13番染色体が3本になることで、体のさまざまな部分に症状が出るトリソミー症候群です。症状・寿命・生まれる確率といった全体像は13トリソミー(パトウ症候群)とは?症状・顔貌・寿命・確率で解説しています。

トリソミーなどの染色体の病気は、奇形(外から見てわかる形態異常)を伴うことが多いため、妊婦健診のエコーや胎児ドック(より精密な胎児超音波検査)で気づかれることがあります。産婦人科では以前から、超音波検査と母体血清マーカー検査を組み合わせたコンバインド検査などで出生前検査が行われてきました。このページは、13トリソミーのエコーでわかる特徴と、その特徴が妊娠何週ごろから現れるのかに絞って説明します。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「いつもの妊婦健診」でわかりますか?】

妊婦健診のエコーで赤ちゃんの異常が見つかるのかどうかは、多くの方が気にされる点だと思います。一般的な妊婦健診のエコーは、赤ちゃんが元気か、週数どおりに育っているかを確かめることが主な目的で、細かな形態異常を系統的に探す検査(胎児診断)とは目的が違います。

13トリソミーは、染色体の病気の中ではエコーの特徴が出やすいほうですが、それでも精密なエコーを行わなければ気づかれないことがあります。私は、エコーは「形」を見る検査、NIPTや確定検査は「染色体」を調べる検査で、役割が違うものだと考えています。どちらか一方で済ませるのではなく、それぞれでわかること・わからないことを知ったうえで組み合わせることが大切です。

妊娠週数別:エコーで見つかりやすい所見一覧

【ポイント】妊娠週数によって「見つかりやすい所見」は変わります。妊娠初期は染色体の病気の”サイン”を拾う段階、中期以降は”形の異常を一つずつ評価する”段階です。

🗓️ 13トリソミーでエコーの所見が見つかりやすい時期

妊娠週数 見つかりやすい所見(例) この時期の意味
10〜14週 NT肥厚、心拍数が速い、嚢胞性ヒグローマ、全前脳胞症(重いタイプ)、巨大膀胱、病的な臍帯ヘルニア(大きさと中身で判断) 染色体の病気の「サイン」が出る時期。13トリソミーの約半数で、全前脳胞症・臍帯ヘルニア・巨大膀胱のいずれかが見つかる[1]
15〜17週 全前脳胞症、顔面正中の異常(眼間狭小など)、臍帯ヘルニア、心臓の大きな構造異常 大きな形の異常が見えやすくなる時期。ただし17週より前は、見つからないこともある[5]
18〜22週 心奇形の詳しい評価、口唇裂・口蓋裂、小眼球症、脳梁欠損、脳室の拡大、腎・尿路の異常、多指症 精密エコー(胎児ドック)で全身を系統的に見る中心の時期。17週以降の精密エコーでは95%で形か計測値の異常が見つかった[5]
22週以降 胎児発育不全(子宮内胎児発育遅延)、単一臍帯動脈、胎児水腫、合併する異常の再評価、(男児)停留精巣 経過の評価と、出産に向けた準備につながる時期

では、13トリソミーの赤ちゃんのうち、どのくらいがエコーで見つかるのでしょうか。13トリソミーの赤ちゃん33人のエコーを見直した研究では、30人(91%)に1つ以上の異常が見つかりました[2]。平均19.5週で検査された28人の研究でも89.3%[3]、妊娠中期の所見をまとめた総説でも約90%とされています[4]。多かったのは心臓と脳・顔の異常で、手足では多指症が目立ちます(出生した赤ちゃんの44%)[6]。

⚠️ 重要:エコーで「異常なし」でも否定はできません

エコーの所見は、検査をする人の技術・装置・赤ちゃんの向き・羊水の量で変わります。上の数字を裏返すと、およそ1割の赤ちゃんでは、13トリソミーであってもエコーで所見が見つかっていません。「異常が見えない=染色体の病気が否定できる」ではないため、必要に応じて遺伝学的検査(NIPT・確定検査)を組み合わせます。

妊娠初期に重要:NT・鼻骨・(必要なら)コンバインドテスト

【ポイント】妊娠11〜13週は、NT(項部浮腫)や関連する所見から「染色体の病気のシグナル」を拾いやすい時期です。

NT(項部浮腫)とは

NTは、赤ちゃんの首のうしろにある透明な液体の層の厚さです。すべての赤ちゃんにありますが、厚い場合は染色体の病気や心臓の病気の可能性が上がります。測るのは妊娠11週〜13週6日が基本です。

妊娠11〜13週の13トリソミーの赤ちゃん181人を調べた研究では、77.9%でNTが基準(95パーセンタイル)より厚く、71.3%で心拍数が基準より速いという結果でした[1]。別の研究では、NTの中央値は染色体が正常な赤ちゃんで1.8mm、13トリソミーの赤ちゃんで6.8mmでした[7]。

📏 NTの目安(一般的な考え方)

測る時期:妊娠11週〜13週6日。
厚いかどうかの判断:NTは赤ちゃんが大きくなるにつれて少しずつ厚くなるので、週数(赤ちゃんの大きさ)ごとの基準で判断します。週数別の基準値はNTの正常値(妊娠11週・12週・13週の基準値)にまとめています。
注意:NTが厚いことは「13トリソミーだけの特徴」ではありません。ダウン症候群(21トリソミー)でも約77%でNTが厚くなります[8]。NTだけで診断は確定できません。

鼻骨の評価

鼻骨が見えない・小さいという所見は、複数の染色体の病気でみられます。よく調べられているのはダウン症候群で、妊娠初期に鼻骨が見えない赤ちゃんは、ダウン症候群の69.0%、染色体が正常な赤ちゃんの1.4%と報告されています[8]。13トリソミーに特有の所見ではなく、これも単独では確定できません。NTやほかの所見、必要に応じて血清マーカーや遺伝学的検査と合わせて判断します。

コンバインドテスト(必要時)

妊娠初期の超音波の所見に、母体血清マーカーなどを組み合わせて確率を推定する方法です。実施しているかどうか、内容は施設によって異なります。現在はNIPTが広く使われるようになり、染色体をより直接的に調べるスクリーニングとして選ばれることが増えています。

エコー/NIPT/確定検査:役割の違い

🔬 3つの検査の役割

項目 エコー(胎児超音波) NIPT 確定検査(羊水・絨毛)
何を見る? 形(構造)・発育・血流など お母さんの血液中の胎盤由来のDNA断片から、染色体の病気の可能性を推定 赤ちゃんの細胞(または胎盤の組織)で染色体を直接調べる
時期 妊娠初期〜後期(目的で変わる) 当院は妊娠9週から(6〜8週は臨床研究) 絨毛検査:妊娠初期/羊水検査:妊娠中期以降
体への負担 なし 採血のみ あり(お腹に針を刺す検査)
位置づけ スクリーニング/精密評価 スクリーニング 確定診断

NIPTの13トリソミーに対する精度は、各国の研究をまとめた解析で検出率99.0%、偽陽性率0.04%と報告されています[9]。ただし、13トリソミーは症例が少ないため検出率の推定には幅があり(95%信頼区間65.8〜100%)、陽性と出たときに本当に13トリソミーである割合(陽性的中率)は、年齢などの条件で変わります。NIPTで陽性の場合は、確定検査で確かめることが前提です。

13トリソミーは、当院のすべてのプランで調べられます

ミネルバクリニックのNIPTでは、13トリソミーをスタンダードプランを含む5つのプランすべて(スタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・双子マックス・インペリアル)で調べられます。各プランで調べられる範囲はNIPT(新型出生前診断)のページにまとめています。陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。

13トリソミーのリスク要因

【ポイント】13トリソミーのような染色体の数の異常は、お母さんの年齢とともに増えます[10]。ただし、一人ひとりの妊娠での可能性は「年齢だけ」では決まりません。エコーの所見、これまでの妊娠の経過、検査の結果を合わせて考えます。

母体年齢 考え方(一般論)
〜34歳 もともとの確率は低めですが、ゼロではありません。エコーの所見があれば、年齢に関係なく検査を考えます。
35〜39歳 年齢とともに増えていきます。NIPTなどのスクリーニングを考える人が増える年代です。
40歳以上 さらに増えます。検査の組み合わせと、陽性のときの確定検査までの流れを前もって知っておくと、判断しやすくなります。

イングランドとウェールズのデータでは、13トリソミーの頻度は出生1万人あたり1.4人(およそ7,000人に1人)と見積もられています[10]。年齢別の確率、原因、症状や寿命については13トリソミー(パトウ症候群)の解説ページが担当しています。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|1.全前脳胞症

【結論】13トリソミーのエコー所見の中で、とくに特徴的なのが「全前脳胞症(ぜんぜんのうほうしょう)」です。脳の作られ方の異常に伴って、顔(目・鼻・口)にも特徴が現れやすくなります。

全前脳胞症は、妊娠のごく初期(受精後18〜28日ごろ)に左右に分かれるはずの大脳(前脳)がうまく分かれず、左右の大脳半球がつながったままになる状態です。重い順に、無葉型(最重症型)、半葉型、分葉型に分けられます[11]。出生1万6,000人に1人、妊娠ごく初期の段階では250人に1人と見積もられており[11]、妊娠11〜13週のエコーでは1,298人に1人に見つかっています[12]。

染色体との関係は次のとおりです。妊娠11〜13週に全前脳胞症が見つかった赤ちゃんの65.9%に、18トリソミーや13トリソミーを中心とする染色体の異常がありました[12]。無葉型・半葉型の27人を調べた研究では、染色体を調べた26人の半数(13人)に異常があり、最も多かったのが13トリソミー(7人)でした[13]。染色体の異常による全前脳胞症の約75%は13トリソミーとされています[14]。反対に、13トリソミーの赤ちゃん33人のうち13人(39%)に全前脳胞症が見つかったという報告があり[2]、13トリソミーのエコーでよくみられる特徴の一つです。

では、全前脳胞症はエコーでいつわかるのでしょうか。重いタイプは、妊娠11〜14週のエコーで診断された報告があります。この時期の正常な脳は、左右の脈絡叢が蝶の形に見えます(バタフライサイン)。それが見えないことが手がかりになります[15]。一方、軽いタイプ(分葉型)は、妊娠中期の精密なエコーでもわかりにくいことがあります。全前脳胞症の症状・原因・予後は全前脳胞症(ぜんぜんのうほうしょう)の症状・原因・顔についてで詳しく解説しています。

単眼症と13トリソミー・全前脳胞症のつながり

全前脳胞症では、脳と同じ時期に作られる顔の真ん中の部分にも影響が出ます。顔の所見には幅があり、軽いものは目の間隔が狭い(眼間狭小)、真ん中の口唇裂など、最も重いものが単眼症(たんがんしょう)です[11][14]。

👁️ 全前脳胞症でみられる顔の所見(重い順)

所見 どんな状態か
単眼症 目が1つ、または1つの眼窩の中で部分的に2つに分かれている。目の上に管のような形の鼻(象鼻)がある
篩頭症(しとうしょう) 眼窩は左右に分かれているが、目の間隔がきわめて狭い。目と目の間に象鼻がある
セボセファリー 目の間隔が狭く、鼻の穴が1つだけの鼻になる
真ん中の口唇裂・眼間狭小 上くちびるの真ん中が割れている、目の間隔が狭い、など

出典:[11][14]。顔に特徴が出ない全前脳胞症もあります。

ここで知っておきたいのは、「単眼症=13トリソミー」ではないということです。つながりは二段になっています。まず、単眼症は全前脳胞症の最も重い側でみられる顔の所見です。次に、全前脳胞症を起こす染色体の病気で最も多いのが13トリソミーです。18トリソミーや三倍体、単一遺伝子の変化でも全前脳胞症は起こります[11][14]。

エコーでは、無葉型・半葉型の全前脳胞症27人のうち24人に顔の異常があり、単眼症は5人中4人が生まれる前のエコーで指摘されていました[13]。単眼症や篩頭症の赤ちゃんは、生後早い時期に亡くなることが多いと報告されています[14]。顔の所見が見つかったときは、脳の形とあわせて、染色体の検査を検討します。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|2.脳梁欠損

脳梁の位置を示すイラスト

脳梁(のうりょう)は、大脳の左右の半球をつなぐ、いちばん大きな神経の束です。この脳梁が部分的に、またはすべて作られていない状態を脳梁欠損といいます。全前脳胞症のような脳の大きな形の異常に伴ってみられることがあり、その場合は頭の中の構造の見え方が変わります。

脳室(側脳室など)は広がって見えることが多く、左右の半球の間に嚢胞(液体のたまった袋)ができることもあります。13トリソミーの赤ちゃん33人の研究では、全前脳胞症以外の脳の異常が19人(58%)にみられました[2]。別の研究でも、脳の異常の中では脳室の拡大と全前脳胞症が多かったと報告されています[3]。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|3.眼間狭小

眼間狭小(がんかんきょうしょう)は、左右の目の間隔が狭い状態です。エコーでは、左右の眼窩(眼球が入っているくぼみ)の間の距離や、眼窩の左右の幅を測り、頭のいちばん大きな横幅(大横径)と比べて小さいかどうかで判断します。

眼間狭小は、全前脳胞症、とくに無葉型でみられることが多い所見です。顔の真ん中の部分が作られる過程と、脳が左右に分かれる過程が密接に関係しているためです[11]。眼間狭小がみられる病気は、13トリソミーをはじめとする染色体の病気や小頭症など、いくつもあります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|4.小眼球症、無眼球症

小眼球症は、生まれつき眼球が小さい状態です。眼球全体が小さいものと、角膜・水晶体・網膜・硝子体などの作られ方の異常に伴って眼球の発達が妨げられるものがあります。無眼球症は、その最も重い状態です。

13トリソミーで生まれた赤ちゃんの30%に目の異常があったと報告されています[6]。小眼球症・無眼球症が見つかったときは、染色体の病気(とくに13トリソミー)を考えるとともに、妊娠中の薬、放射線、サイトメガロウイルス・風疹・トキソプラズマなどの感染症についても調べます。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|5.口唇裂および口蓋裂、口唇口蓋裂

口唇裂・口蓋裂・口唇口蓋裂は、顔の形態異常の中でも多いもので、日本ではおよそ500〜600人に1人の割合で生まれると報告されています[16][17]。

口唇裂・口蓋裂は単独で起こることも多いのですが、小顎症(あごが小さい)、心奇形、耳の形の異常を伴うときは注意が必要です。13トリソミーで生まれた赤ちゃんの45%に口唇裂・口蓋裂があり[6]、エコーでも顔の異常が48%に見つかっています[2]。18トリソミーやダウン症候群に伴うこともあります。ほかの所見と合わせて染色体の病気が疑われるときは、羊水穿刺(羊水検査)などで染色体を調べます。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|6.小耳症

赤ちゃんの耳の長さ(耳介長)は、妊娠週数とともに大きくなります。正常な赤ちゃん124人を妊娠18〜42週に測った研究では、頭の横幅(大横径)と耳の長さの比は、妊娠週数に関係なくほぼ一定でした[18]。耳が小さい小耳症は、さまざまな先天異常の症候群に伴い、トリソミーの赤ちゃんは耳が小さいことが知られています[18]。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|7.嚢胞性ヒグローマ

嚢胞性ヒグローマは、リンパ管の作られ方の異常で、とくに首にできます。早ければ妊娠12週ごろから、赤ちゃんの首のうしろ(うなじ)に見えるようになります。

妊娠初期に嚢胞性ヒグローマが見つかった134人の研究では、約半数(51%)に染色体の異常があり、多い順にダウン症候群、ターナー症候群、18トリソミーでした[19]。13トリソミーでもみられ、33人の研究ではNT肥厚または嚢胞性ヒグローマが7人(21%)に[2]、妊娠初期に見つかった13トリソミーの赤ちゃん8人の研究では4人にありました[5]。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|8.肺低形成

肺低形成は、肺が十分に育っていない状態です。腎臓や尿路の異常で羊水が少ないとき、胸が小さいときなどに続いて起こり、13トリソミーでもみられることがあります。エコーでは胸や肺の大きさから推定しますが、生まれる前に正確に判断するのは難しい所見です。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|9.心奇形

【結論】心奇形(生まれつきの心臓の病気)は、13トリソミーで最もよくみられる所見の一つです。13トリソミーで生まれた赤ちゃんでは57%[6]、別の報告では76%[20]にみられ、生まれたあとの経過を左右する大切な合併症です。

生まれる前のエコーで心臓の異常が見つかるのは、およそ半数(48%[2]、53.6%[3])です。赤ちゃんに心臓の病気が見つかった場合、染色体の病気の可能性が上がります。

13トリソミーでは、心室中隔欠損症、心房中隔欠損症、大動脈弁狭窄症、肺動脈弁狭窄症などがみられます。エコーの研究では、左心低形成が21%にあり、心臓の中に白く光る点(腱索の高輝度)が30%にみられました。この光る点は、染色体が正常な赤ちゃんでは2%でした[2]。

心内膜床欠損症

心内膜床欠損症(房室中隔欠損症)の心臓構造と血流のイラスト

心内膜床は、心臓の中の仕切りを作るのに欠かせない組織です。これが十分に発達しないと、左右の心房を隔てる心房中隔と、左右の心室を隔てる心室中隔がきちんと作られません。これが心内膜床欠損症(房室中隔欠損症)です。心房と心室の間にある僧帽弁・三尖弁も、1つにつながった共通房室弁になります。左右の心室の大きさのバランスが悪く、一方が小さくなることもあります。

生まれる前に見つかった心内膜床欠損症では、染色体の異常を伴う割合が高く、染色体がわかった218人のうち39%がダウン症候群、10%がそのほかの染色体異常でした[21]。38人の研究では58%に染色体の異常があり、内訳はダウン症候群19人、18トリソミー1人、13トリソミー1人などでした[22]。多いのはダウン症候群ですが、13トリソミーでもみられます。

心内膜床欠損症では、心房から心室へ「収縮しなさい」という刺激を伝える線維の作られ方にも影響が出ることがあり、その場合は房室ブロックなどの不整脈を伴います。どちらかの心室が小さい場合や、大動脈・肺動脈のどちらかが極端に細い場合は、手術で根本的に治すことが難しくなります。

肺動脈狭窄症

肺動脈狭窄症:肺動脈への出口が狭くなり、右心室から肺動脈への血流が妨げられている状態のイラスト

肺動脈狭窄症は、右心室から肺動脈への出口が狭くなり、肺へ向かう血液が流れにくくなる病気です。心房中隔欠損や心室中隔欠損を伴うことがあります。染色体の病気との関係は強くありませんが、13トリソミーでみられることがあります。

大動脈狭窄症

大動脈弁は通常3枚の弁でできていますが、弁どうしがくっついて2枚(二尖弁)になり、大動脈弁狭窄を起こすことがあります。

お腹の中にいる間は、大動脈弁がかなり小さい場合を除いて、血液の流れに大きな影響が出ないことがほとんどです。ただし、弁どうしのくっつきが強い場合や、弁そのものが小さい場合は重くなります。左心室の壁が厚くなったり、働きが落ちたりして、お腹の中で亡くなる危険があるほか、生まれたあとも全身への血流を動脈管に頼ることになり、経過が厳しくなります。

女の子で大動脈弁狭窄が見つかった場合は、ターナー症候群の可能性も考えます。13トリソミーでもみられることがあります。

\ 陽性のときも、確定検査まで院内で /

NIPTは妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)。陽性の場合は、羊水検査・絨毛検査を院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に結果が出ます。

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13トリソミーのエコーで分かる特徴|10.臍帯ヘルニア

臍帯ヘルニアに似た状態は、実は妊娠初期の赤ちゃん全員にあります。妊娠7週の終わりから8週ごろ、腸のもとになる部分(中腸)が急に伸びて、へその緒の付け根からへその緒の中へいったん出ていきます。この時期は肝臓と腎臓がお腹の大部分を占めていて、腸が入る場所が足りないためです。これを生理的臍帯ヘルニアといいます。腸は、赤ちゃんの頭からお尻までの長さ(CRL)が44mmを超えるころ(妊娠11週ごろ)にはお腹の中へ戻り、エコーでも見えなくなります[23]。そのため、腸だけが出ている臍帯ヘルニアが異常かどうかは、この時期を過ぎた妊娠12〜13週以降に判断します。

ただし、生理的臍帯ヘルニアが7mmを超えることはないので、それより大きければ、早い週数でも病的な臍帯ヘルニアと判断できます[23]。

臍帯ヘルニアは、染色体の病気を伴うことが多い所見です。妊娠11〜13週のエコーでは381人に1人に見つかり、その55.3%に染色体の異常(主に18トリソミーと13トリソミー)がありました[12]。一方、染色体が正常で、出ているのが腸だけの場合は、92.5%が妊娠20週までに自然に治まっていました[12]。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴|11.膀胱出口部閉塞

膀胱の出口がふさがる状態は男の子に起こりやすく、多くは後部尿道弁が原因です。後部尿道弁は、本来なくなるはずの膜が尿道に残ってしまったものと考えられています。尿道閉鎖でも同じような状態になり、こちらは女の子にも起こります。尿の通り道がふさがると、腎臓に尿がたまって腫れる水腎症や、膀胱が大きくなる巨大膀胱が起こります。

巨大膀胱は、早ければ妊娠10〜14週に気づかれます。この時期に膀胱の長さが7mm以上あった145人の研究では、膀胱の長さが7〜15mmの赤ちゃんの23.6%に染色体の異常(主に13トリソミーと18トリソミー)があり、15mmを超える赤ちゃんでは11.4%でした[24]。染色体が正常で7〜15mmの場合は、90%で自然に治まっていました[24]。

13トリソミーのエコーで分かる特徴|12.停留精巣

停留精巣は、エコーで見える陰嚢の中に精巣が見えないことで気づかれます。精巣は妊娠の終わりごろにならないと下りてこないこともあるため、妊娠後期にならないと判断できません。ほとんどの停留精巣は単独、つまり停留精巣だけがある状態ですが、停留精巣を伴う症候群には、prune-belly症候群、ヌーナン症候群、13トリソミー、18トリソミー、ダウン症候群などがあります。

13トリソミー胎児のエコーでわかる特徴|13.単一臍帯動脈

単一臍帯動脈は、へその緒に通常2本ある動脈が1本しかない状態です。20万人あまりを調べた研究では0.44%にみられ、染色体の異常がある割合は、単一臍帯動脈がない場合の約15倍でした[25]。

染色体の検査を受けた妊娠11〜14週の赤ちゃんの研究では、単一臍帯動脈は18トリソミーの77.8%、ダウン症候群の11.4%、そのほかの染色体異常の9.5%にみられました[26]。13トリソミーだけの数字は示されていませんが、ほかの所見と重なるときは染色体の検査を考える手がかりになります。

13トリソミー胎児のエコーで分かる特徴│14. 子宮内胎児発育遅延

何らかの原因で赤ちゃんの発育が遅れ、妊娠週数に見合った大きさに育っていない状態を、子宮内胎児発育遅延(胎児発育不全・FGR)といいます。

染色体の病気、とくに18トリソミーと13トリソミーでは、妊娠の早い時期から発育の遅れが現れることがあります。妊娠9〜13週の研究では、頭からお尻までの長さ(CRL)が週数から予想される値より14mm以上短いと、染色体の病気の可能性が明らかに高くなっていました[27]。この研究では、13トリソミーの赤ちゃんはCRLが短い傾向がありましたが、ダウン症候群の赤ちゃんには差がありませんでした[27]。妊娠中期以降では、13トリソミーの赤ちゃんの48%に発育の遅れがみられたと報告されています[2]。

よくある質問(FAQ)

Q1. 13トリソミーのエコー所見はいつから確認できますか?

所見によって時期が違います。早いものは妊娠10〜14週で、NT肥厚、全前脳胞症、臍帯ヘルニア、巨大膀胱などがこの時期に見つかります[1]。心臓・顔・手足の所見の多くは、妊娠18〜22週ごろの精密なエコーではっきりします。停留精巣などは、妊娠後期にならないと判断できません。

Q2. エコーで13トリソミーの特徴が見つからない場合、安心できますか?

特徴的な所見が見えなくても、13トリソミーを否定することはできません。報告では、エコーで何らかの所見が見つかるのはおよそ9割で[2][3]、残りの赤ちゃんでは見つかっていません。軽い所見は見逃されることもあります。染色体を調べるには、NIPTや羊水検査などの遺伝学的検査が必要です。

Q3. 13トリソミーのエコー所見の中で最も多く見られるのはどれですか?

エコーで見つかる頻度が高いのは、心臓の異常(約半数)と脳・顔の異常です[2][3]。その中で13トリソミーに特徴的なのが全前脳胞症で、約39%にみられます[2]。ほかに口唇裂・口蓋裂、多指症、臍帯ヘルニア、発育の遅れなどがあります。ただし、これらの所見は13トリソミー以外の病気でもみられます。

Q4. エコー検査だけで13トリソミーの確定診断は可能ですか?

できません。エコーの所見は手がかりになりますが、確定診断には羊水検査や絨毛検査で染色体を調べる必要があります。NIPTは採血だけで受けられるスクリーニング検査で、これも確定診断ではありません。

Q5. 13トリソミーの疑いがある場合、どのような検査を受けるべきですか?

エコーで所見を指摘された場合は、まず主治医のもとで精密なエコー(胎児ドック)による評価を受けます。染色体については、NIPTでスクリーニングを行い、陽性なら羊水検査または絨毛検査で確かめる方法と、最初から確定検査を受ける方法があります。どちらが合うかは所見の内容と週数によって変わるため、検査の前に遺伝カウンセリングで確認してください。ミネルバクリニックでは、NIPTと確定検査(羊水検査・絨毛検査)を院内で受けられます。

Q6. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

エコーの所見がきっかけで検査を考える場合は、それだけで足りるとは限りません。13トリソミー・18トリソミー・ダウン症候群(21トリソミー)は当院のすべてのプランで調べられますが、首のうしろのむくみ(NT)や心臓の病気、口蓋の異常といった所見は、この3つ以外の病気でもみられるからです。たとえば、心臓の病気や口蓋の異常を伴うことがある22q11.2欠失症候群[28]は、当院のスタンダードプランから調べられます。NTが厚いなどの所見があり染色体が正常だった赤ちゃんの17.3%で、ヌーナン症候群の原因遺伝子の変化が見つかったという報告もあり[29]、ヌーナン症候群は当院のダイヤモンドプランとインペリアルプランで調べられます。こうした病気は、三大トリソミーだけの検査では調べられません。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医と決められます。なお、微小欠失は陽性的中率が低めのため、陽性の場合は確定検査で確かめることが前提です。

Q7. 13トリソミーのエコー所見は他の染色体異常と区別できますか?18トリソミーとの違いは?

多くの所見は13トリソミー・18トリソミー・ダウン症候群に共通していて、エコーだけで染色体の病気の種類を特定することはできません。ただし傾向の違いはあります。13トリソミーでは全前脳胞症や顔の真ん中の異常、多指症が特徴的で、生まれた赤ちゃんの45%に口唇裂・口蓋裂、44%に多指症がありました[6]。18トリソミーでは心臓の病気がより多く(生まれた赤ちゃんの80%。13トリソミーは57%)[6]、妊娠11〜14週の単一臍帯動脈が77.8%にみられます[26]。18トリソミーの所見は18トリソミーのエコーでわかる特徴、ダウン症候群の所見はダウン症のエコーでわかる時期と特徴で解説しています。

Q8. 妊娠初期のエコーで注意すべき13トリソミーの所見はありますか?

妊娠初期(10〜14週)では、NT肥厚、心拍数が速い、全前脳胞症、巨大膀胱(膀胱の長さ7mm以上)、臍帯ヘルニア(7mmを超えるもの)、嚢胞性ヒグローマ、発育の遅れが注意する所見です[1][24][23]。こうした所見が見つかった場合は、精密なエコーと遺伝学的検査を検討します。

Q9. 全前脳胞症はエコーでいつわかりますか?単眼症とはどう関係しますか?

重いタイプの全前脳胞症は、妊娠11〜14週のエコーで診断された報告があります[15]。軽いタイプは、妊娠中期でもわかりにくいことがあります。単眼症は、全前脳胞症の最も重いタイプでみられる顔の所見です[14]。全前脳胞症を起こす染色体の病気で最も多いのが13トリソミーですが、単眼症や全前脳胞症があれば必ず13トリソミーというわけではありません。

Q10. 13トリソミーの赤ちゃんを妊娠していると、妊娠中にお母さんに症状は出ますか?

お母さんの体に、13トリソミーに特有の自覚症状が出ることは知られていません。妊娠中に気づかれるきっかけは、ほとんどが赤ちゃん側の所見です。エコーで赤ちゃんの発育の遅れ(約48%)や、心臓・脳・顔の異常が見つかります[2]。自覚症状がないため、エコーやNIPTなどの検査が手がかりになります。

まとめ

13トリソミー(パトウ症候群)は、NIPT(新型出生前診断)で調べられる病気の一つです。NIPTは、お母さんの血液に流れ出た胎盤(絨毛)由来のDNAの断片を調べて、赤ちゃんの染色体の病気の可能性を調べる検査で、陽性の場合は羊水検査や絨毛検査などの確定検査で確かめます。

このページでは、13トリソミーのエコーでわかる特徴を14項目にまとめました。早いものは妊娠11〜13週に見つかりますが、心臓・顔・手足の特徴の多くは妊娠18〜22週ごろにならないとはっきりしません。エコーで特徴が現れる時期は、NIPTを受けられる時期よりかなり遅いことがおわかりいただけると思います。また、およそ1割の赤ちゃんでは、エコーで所見が見つかっていません。

ミネルバクリニックでは、年齢制限なしで妊娠9週からNIPTを受けられます。妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。臨床遺伝専門医が常駐し、90分の受診枠の中で遺伝カウンセリングを行います。

ミネルバクリニックのサポート体制

ミネルバクリニックは、臨床遺伝専門医が運営し、常駐しているクリニックです。検査前の遺伝カウンセリングから、結果の説明、確定検査までを院内で行っています。

🏥 13トリソミーの検査に関する当院の体制

項目 内容
調べられるプラン 13トリソミーは5つのプランすべてで調べられます
受けられる時期 妊娠9週から。妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます
結果が出るまで 基本は10〜14日(インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間)
陽性のとき 陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料。羊水検査・絨毛検査も院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます
互助会 NIPTを受ける方全員が加入します。羊水検査互助会(カトレア会)8,000円:陽性のときの確定検査の費用を補助(上限なし)/安心検査結果保障制度6,000円:再検査が必要になったのに流産して結果が出なかったときに検査代金(諸費用を除く)を返金
来院が難しい方 オンラインNIPT(Zoomで臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)

※NIPTの料金には4Dエコーが含まれますが、形の異常を系統的に調べる胎児ドックとは別の検査です。胎児ドックについては胎児ドック(胎児超音波スクリーニング検査)とはをご覧ください。

🏥 13トリソミーを、エコーより早い時期に調べるために

ミネルバクリニックのNIPTは妊娠9週から(妊娠6〜8週は臨床研究)受けられ、13トリソミーはすべてのプランで調べられます。陽性の場合は、羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に結果が出ます。

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※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。エコーで指摘を受けた所見については、主治医にご相談ください。

プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続け、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、検査結果の数値そのものだけでなく、「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、日本人として異文化の中で生活した経験があります。価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。この経験は現在の診療においても、「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、36週6日で一人を死産した経験があります。その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、家族の未来に関わる重要な意思決定です。年齢や統計だけで判断するのではなく、医学的根拠と心理的支援の両面から、ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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