目次
📍 クイックナビゲーション
妊娠13週ごろのエコーで、赤ちゃんの首の後ろのむくみ(NT)を指摘されても、その時点で異常が確定したわけではありません。NTが3.5〜4.4mmの場合でも、約8割の赤ちゃんには染色体の異常がありません[2]。一方で、妊娠13週は、選べる検査がいちばん多く、しかも絨毛検査を受けられる時期の終わりに近い週数です。この記事では、13週でNTを指摘された方が、今なにをすればよいかを、検査の種類と進める順番にそって整理します。
- ➤NTの正常値 → 13週の終わりごろなら約2.7mmまでが多数派。3.5mm以上がひとつの目安で、3.5〜4.4mmでも約8割は染色体の異常がありません。
- ➤消える時期と注意点 → 妊娠14週以降に目立たなくなることが多いですが、消えても確率は変わりません。
- ➤健診エコーの限界 → 通常の妊婦健診では、条件がそろわないと正確に測れません。
- ➤13週での選択肢 → NIPT・絨毛検査・胎児ドックから選べます。
- ➤不安の整理 → 「様子を見る」より、確かめる順番を決めることが助けになります。
⏱️ 30秒でわかる要約
🩺 Q. 13週の健診でNT(首のむくみ)を指摘されました。今なにをすればよいですか?
まず、異常が確定したわけではないことを知ってください。NTが3.5〜4.4mmでも、約8割の赤ちゃんには染色体の異常がありません。次に、消えるのを待たずに、NIPT(採血の検査)か絨毛検査(確定検査)のどちらから始めるかを決めます。絨毛検査を受けられるのは妊娠13週までなので、13週は「待つ」より「決める」週です。
🧬 Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
大丈夫とは言えません。NTが厚いときに見つかるのは、ダウン症候群だけではないからです。22q11.2欠失症候群やヌーナン症候群とも関係します。また、子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題です。こうした問題を伴いやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患は、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTはこれらの病気まで調べられます。
👶 Q. NTとは何ですか?エコーで言われた「首のむくみ」「首の浮腫」のことですか?
同じものです。NTとは、妊娠11〜13週ごろの赤ちゃんの首の後ろに、エコーで黒く映る液体の層のことで、すべての赤ちゃんにあります。病名ではなく、染色体の病気や心臓の病気の確率を見積もるための目印です。妊娠14週以降は目立たなくなることが多いのですが、消えても、指摘された時点の確率は変わりません。
ダウン症候群だけで大丈夫ですか?
NTの肥厚は、22q11.2欠失症候群やヌーナン症候群とも関係します。当院のNIPTは、こうした微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられ、陽性のときは確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
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1. 【結論】胎児の首のむくみ(NT)とは何か?
妊娠13週ごろの健診で突然「むくみがある」と言われると、「自分のせい?」「障害が確定したの?」と頭が真っ白になるのは自然なことです。健診では「首のむくみ」「首の浮腫(ふしゅ)」「胎児のむくみ」「エコーでむくみが見える」など、いろいろな言い方で伝えられますが、多くの場合、指しているのは同じ所見です。まずは、その正体を正しく知ることから始めましょう。
✅ 結論
NT(Nuchal Translucency)とは、妊娠初期のエコーで、赤ちゃんの首の後ろに黒く映る液体がたまった層のことです。すべての赤ちゃんにある所見で、厚みがあること自体が病気を意味するわけではありません[1]。
💡 用語解説:NT(胎児頚部浮腫)
妊娠11週0日〜13週6日ごろ(赤ちゃんの頭からおしりまでの長さが45〜84mmの時期)に、首の後ろの皮膚の下に見える液体の層です[1]。エコーでは黒く抜けて見えるため「透亮像(とうりょうぞう)」とも呼ばれます。NTは「病気」の名前ではなく、染色体の病気などの確率を見積もるための「スクリーニングの目印(マーカー)」の1つです。
首のむくみはいつわかるのか、という疑問もよく検索されています。エコーで評価できるのは、妊娠11週0日〜13週6日です。妊娠10週以前は赤ちゃんが小さく、むくみのように見えても評価が定まらないため、11週以降に測り直します。妊娠11週や妊娠12週で指摘された場合も、評価のしかたは13週と同じです。14週を過ぎるとNTは目立たなくなっていくので、妊娠14週や妊娠16週で指摘された首の後ろの厚みは、NTとは別の所見として評価します[1]。
「指標」であって「確定診断」ではありません
NTが一定の厚さを超えると、ダウン症候群(21トリソミー)などの染色体の病気や、生まれつきの心臓の病気が見つかる確率が上がることが分かっています[1][2][6]。しかし、NTが厚いから病気がある、薄いから病気がない、という単純なものではありません。NTは「確率を見積もる材料」で、診断を確定するのは絨毛検査や羊水検査です。
NTの正常値や測り方をくわしく知りたい方は、NTの正常値は?妊娠11週・12週・13週の基準値をご覧ください。このページでは、指摘されたあとに「今なにをするか」に絞って説明します。
2. 3.5mmの基準と確率:「厚い=ダウン症」は誤解です
NTの正常値は、1つの数字では決まりません。赤ちゃんが大きくなるにつれて、NTも少しずつ厚くなるためです。目安として、妊娠11週ごろ(頭からおしりまで45mm)では95%の赤ちゃんが約2.1mmまで、13週の終わりごろ(84mm)では約2.7mmまでに収まります[1]。一方、3.5mm以上は、週数にかかわらず99パーセンタイルを超える厚さにあたり、追加の検査を考えるひとつの目安とされています[2]。健診で「4mmある」と言われると動揺しますが、次の数字を知っておいてください。
✅ 結論
NTが3.5〜4.4mmの赤ちゃんで染色体の異常が見つかったのは約21%で、残りの約8割には染色体の異常がありませんでした[2]。厚くなるほど割合は上がりますが、「厚い=ダウン症候群」と決まるわけではありません。
📊 NTの厚さと、その後の経過(Soukaら 2005)
| NTの厚さ | 染色体の異常が見つかった割合 | 大きな病気がなく元気に生まれた割合 |
|---|---|---|
| 3.5〜4.4mm | 21.1%(約8割は染色体の異常なし) | 約70% |
| 6.5mm以上 | 64.5%(約35%は染色体の異常なし) | 約15% |
出典:Soukaら(Am J Obstet Gynecol, 2005)[2]。「元気に生まれた割合」が「染色体の異常なし」の割合より低いのは、染色体が正常でも、心臓の病気などが見つかる赤ちゃんがいるためです。
「首のむくみがあると、ダウン症の確率は何%ですか」という問いには、厚さだけでは答えられません。ダウン症候群の確率は、NTの厚さに、お母さんの年齢と週数を合わせて計算するからです[1]。また、上の表の「染色体の異常」には、ダウン症候群のほかに、18トリソミー・13トリソミー・ターナー症候群なども含まれます。
大切なのは、染色体が正常だと分かったあとの見通しです。赤ちゃんが妊娠の中ごろまで順調に育ち、妊娠20〜22週の詳しいエコーでも異常が見つからなければ、その後の経過や発達の遅れのリスクは、統計的には高くならないと報告されています[2]。「NTが厚い」は出発点であって、結論ではありません。厚さごとのダウン症候群の確率は、胎児の首のむくみ(NT)とは?ダウン症の確率・3.5mmの基準で詳しく説明しています。
3. NTはいつ消える?消えたら安心していいの?
「次の健診でむくみが消えていたら大丈夫ですか?」という疑問は、とても多く検索されています。医学的な事実は、少し違います。
✅ 結論
NTは、赤ちゃんのリンパの流れが整うにつれて、妊娠14週以降に目立たなくなることが多い所見です[1]。しかし、「消えたから、染色体の病気の確率もなくなった」わけではありません。
NTが評価に使えるのは、妊娠11週〜13週6日に測った厚さです[1]。その時期に厚かったという事実は、あとでむくみが消えても変わりません。むくみが小さくなった・消えたという経過については、エコーで首のむくみ(NT肥厚)は何ミリから?正常値・消えた体験談で扱っています。
⚠️ 注意
「消えるまで様子を見る」あいだに、絨毛検査を受けられる時期(妊娠13週まで)を過ぎてしまうことがあります。様子を見るかどうかは、どの検査をいつまでに受けられるかを確かめてから決めてください。
4. 妊婦健診でのエコーの限界を知る
健診で「少しむくみがあるかもしれません」とあいまいに言われて、不安になっている方もいるでしょう。実は、通常の妊婦健診のエコーは、NTを正確に測ること(NT検査)を目的にした検査ではありません。
📏 NTの計測には決まった条件があります
NTを正しく測るには、赤ちゃんを真横から見た断面(正中矢状断面)が出ていること、首が曲がりすぎても反りすぎてもいないこと、画面を十分に拡大していることなど、国際的に決められた条件を満たす必要があります[1]。短い時間の健診エコーでは条件がそろわないことがあり、実際より厚く出ることも、薄く出ることもあります。
測り直しを考える場合は、NTの計測に慣れた施設での胎児ドック(胎児超音波検査)という方法があります。NT以外に、鼻の骨や心臓の血液の流れなども合わせて見るため、確率の見積もりがより正確になります。検査の内容は胎児ドックとは?検査でわかることをご覧ください。ただし、測り直しのために日数を使いすぎないことも大切です。
5. 妊娠13週はチャンスの時期:今すぐ選べる検査オプション
妊娠13週でNTを指摘された方は、選べる検査がいちばん多い時期にいます。待つのではなく、自分で検査を選ぶことが、不安を小さくする近道です。
🔬 13週で選べる主な検査
| 検査 | 方法と時期 | 分かること・注意点 |
|---|---|---|
| NIPT(新型出生前診断) | 採血のみ。検査による流産のリスクはありません。 | 染色体の数の異常などの可能性を調べるスクリーニング検査です。結果は基本10〜14日で出ます。陽性のときは確定検査で確かめます。 |
| 絨毛検査 | お腹に針を刺して、胎盤のもとになる細胞を採ります。妊娠11〜13週。 | 診断を確定する検査です。マイクロアレイ検査を合わせると、染色体の微細な欠失・重複も調べられます[4]。 |
| 胎児ドック | NTの計測に慣れた施設での詳しいエコー。 | NTの測り直しに加えて、鼻の骨や心臓などを見て、確率を見積もり直します。診断を確定する検査ではありません。 |
※NIPTの結果は、インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけ3〜4週間かかります。
絨毛検査には、検査に伴う流産のリスクがあると説明されてきました。ただ、近年の大規模な解析では、検査を受けなかった妊婦さんと比べた流産の上乗せは、ほとんど見られないと報告されています[7]。絨毛検査の流れと時期は絨毛検査について|検査の流れ・注意点・検査時期で、当院の確定検査は羊水検査・絨毛検査のページで説明しています。
NTが厚いとき、調べたいのはダウン症候群だけではありません
NTが99パーセンタイルを超えていた226人の赤ちゃんを調べた研究では、84人(37%)に遺伝学的な異常が見つかりました。内訳は、13・18・21トリソミーが68人、性染色体の数の異常が6人(うち4人はX染色体が1本のターナー症候群)、そのほかの染色体異常が3人、染色体の微細な欠失・重複が5人、ヌーナン症候群が2人でした[3]。つまり、13・18・21トリソミーだけを調べる検査では、見つかった異常の19%(84人中16人)が対象の外で、性染色体まで調べても12%(84人中10人)は対象の外でした[3]。
別の研究をまとめた解析では、NTが3.5mm以上で染色体検査が正常だった赤ちゃんのうち、マイクロアレイ検査で新たに原因が見つかったのは、NTだけが所見の場合で4.0%でした。最も多かったのは22q11.2欠失です[4]。22q11.2欠失症候群は微小欠失症候群の中で最も多く、妊娠中の赤ちゃんのおよそ1,000人に1人にみられ、母親の年齢とは関係なく起こります[11]。米国臨床遺伝・ゲノム学会(ACMG)は、年齢にかかわらずすべての妊婦さんに、この病気のNIPTを提供することを提案しています[10]。また、エコーの所見からヌーナン症候群の仲間(ラソパチー)の遺伝子検査に出された424人の赤ちゃんでは、9.4%で原因となる変化が見つかり、最も多い所見はNTの肥厚や嚢胞性ヒグローマでした[5]。
当院のNIPTでは、18・13トリソミーはすべてのプランで、ターナー症候群などの性染色体の数の異常はスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアルの各プランで、22q11.2欠失症候群はスタンダードプランから調べられます。ヌーナン症候群は、ダイヤモンドプランとインペリアルプランの単一遺伝子の検査の対象です(ヌーナン症候群はNIPTでわかる?)。
限界も知っておいてください。微小欠失は、染色体の数の異常に比べて陽性的中率が低めなので、陽性のときは確定検査で確かめることが前提です。NIPTが陰性でも、対象に入っていない病気までは否定できません。心臓の病気は、染色体が正常な赤ちゃんでも1,000人に1.7人にみられ、その56%はNTが厚めだった(95パーセンタイル超)と報告されていますが[6]、これはNIPTではなく、妊娠18〜20週ごろの詳しいエコーで確かめるものです。上の研究の著者らは、NTが99パーセンタイルを超える場合、NIPTだけでは遺伝学的な異常の12〜19%を見逃すと述べており[3]、NTがはっきり厚いときは、最初から絨毛検査とマイクロアレイ検査を選ぶ考え方もあります。
6. 不安を鎮めるための「行動の順番」
NTを指摘された直後は、「どうしよう」と考えが止まりがちです。次の一手を、順番に決めていきましょう。
💡 進め方は2とおりあります
① まず、検査による流産のリスクがないNIPTを受け、陽性のときだけ絨毛検査または羊水検査に進む。
② NTがはっきり厚い(3.5mm以上など)とき、または早く診断を確定したいときは、NIPTをはさまずに最初から絨毛検査を選ぶ。
①を選ぶときに知っておきたいのは日数です。13週でNIPTを受けると、結果が出るのは15週前後になります。その時点では絨毛検査の時期を過ぎていることが多く、陽性のときの確定検査は羊水検査(妊娠15〜16週以降)になります。②を選ぶ場合は、絨毛検査を受けられる週数を、主治医や検査を行う施設に早めに確かめてください。どちらの道を選んでも、染色体が正常だった場合は、妊娠18〜20週ごろの詳しいエコーで心臓と体の形を確かめるところまでが一続きです。
📝 補足:当院でNIPTを受ける場合の費用と確定検査
当院でNIPTを受ける方は全員、羊水検査互助会(カトレア会・8,000円)と安心検査結果保障制度(6,000円)に加入します(どちらも消費税の対象外です)。NIPTが陽性だった場合、確定検査(絨毛検査・羊水検査)の費用はカトレア会から補助され、補助に上限はありません。確定検査は院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。
7. よくある誤解:ネット検索で傷つかないために
誤解①:NTが厚いのは母親のせい
お母さんの食事・運動・仕事・ストレスが原因でNTが厚くなる、という根拠はありません。NTが厚くなる背景として知られているのは、赤ちゃんの染色体や遺伝子の変化、心臓の働き、リンパの流れの発達などです[1]。ご自身を責める必要はありません。
誤解②:消えたからもう検査は不要
NTは妊娠14週以降に目立たなくなることが多いのですが、むくみが消えても、赤ちゃんの染色体は変わりません。「消えた=病気がなかった」ではないため、指摘された時点の厚さをもとに検査を考えます。
誤解③:とりあえず様子を見るのが安全
結果が分からないまま数週間を過ごすことは、それ自体が大きな負担です。妊娠13週は、絨毛検査を選べる時期の終わりに近い週数で、様子を見ているあいだに選べる検査が減っていきます。
8. 臨床遺伝専門医からのメッセージ:不安な夜を終わらせましょう
🩺 院長コラム【「NTが厚い=異常」ではありません】
健診で突然「首のむくみ」と言われれば、頭が真っ白になるのは自然なことです。けれども、NTの肥厚は「確率が上がる」というサインであって、「異常が確定した」という意味ではありません。
臨床遺伝専門医として大切だと考えているのは、検索を重ねて不安を大きくするより先に、確かめられる方法で確かめることです。NIPTは可能性を絞り込む検査、絨毛検査・羊水検査は診断を確定する検査で、役割が違います。そして、NTが厚いときに考える病気は、ダウン症候群だけではありません。何をどこまで調べるかを検査の前に決めておくことが、結果を受け止める準備になると考えています。
ダウン症候群だけで大丈夫? ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ
NTを指摘されてNIPTを探しはじめると、「とにかくダウン症候群かどうかだけ分かればいい」と考える方は少なくありません。けれども、5章で見たとおり、NTの肥厚と関係する病気はダウン症候群だけではありません。そして、出生前検査で調べる病気はどれも、赤ちゃんとご家族の暮らしに大きくかかわります。ご家族の子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった「行動の問題」だと報告されています[8]。行動の問題を伴いやすい病気は、微小欠失症候群や単一遺伝子疾患に多く含まれます[8][9]。三大トリソミーだけを調べる検査では、これらの病気は調べられません。
出生前検査は、その後の人生を左右するかもしれない検査です。13週という限られた時間の中で選ぶからこそ、物差しが「安さ」だけでよいのかを、申し込む前に一度考えてみてください。
考え方の1つとして、検査の費用を、調べられる病気の数で割ってみます。三大トリソミーだけを調べる検査を仮に10万円とすると、1つの病気あたりは約3万3千円です。当院のインペリアルプランは、全常染色体と性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、202の単一遺伝子疾患を調べます。性染色体の数の異常も含めて、数えられる病気だけで320になり、1つの病気あたりは約1,700円です。5Mbを超える欠失・重複はすべての染色体が対象なので、実際には、この数に入らない変化も調べています。
🧬 プラン別:調べる範囲と、1つの病気あたりで考えた場合
| プラン | 主に調べる範囲 | 数えた病気の数 | 1つの病気あたり |
|---|---|---|---|
| 三大トリソミーだけを調べる検査 (仮に10万円とした場合) |
13・18・21トリソミー | 3 | 約33,333円 |
| スタンダード (220,000円) |
13・18・21トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失6種類7疾患 | 14 | 約15,714円 |
| プレミアム (264,000円) |
13・18・21・15・16・22トリソミー、性染色体の数の異常、微小欠失12種類13疾患 | 23 | 約11,478円 |
| ダイヤモンド (407,000円) |
プレミアムの範囲+単一遺伝子56 | 79 | 約5,152円 |
| 双子マックス (440,000円) |
全常染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常 | 114+α | 約3,860円 |
| インペリアル (550,000円) |
全常染色体の数の異常、性染色体の数の異常、92種類の微小欠失・重複、5Mbを超える構造異常、単一遺伝子202疾患 | 320+α | 約1,719円 |
※価格は事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の税込価格です。最新の料金は料金ページをご確認ください。
※病気の数は、数の異常・微小欠失・重複・単一遺伝子疾患を1つずつ数えたものです。性染色体の数の異常は4種類(ターナー症候群・クラインフェルター症候群・トリプルX症候群・XYY症候群)として数えています(性染色体を調べるのはスタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・インペリアル。双子マックスは調べません)。5Mbを超える構造異常は数に入れていないため、双子マックスとインペリアルは実際にはさらに多くの変化を調べています。
※「三大トリソミーだけを調べる検査」は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。
ただし、調べる病気の数が多いほどよい検査、ということではありません。調べる範囲が広がると、陽性になる可能性も、確定検査が必要になる場面も増えます。NTを指摘されたあとは気持ちが急ぎがちですが、どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで決めます。当院では、90分の受診枠の中で、常駐する臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行い、NTの厚さや週数をふまえて、どのプランが合うかを一緒に考えます。
NIPTはスクリーニング検査なので、陽性のときは確定検査で確かめてから考えることが前提です。当院では、その確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。検査の精度の見方はNIPTの精度・確率は?感度・特異度と陽性的中率で、施設を選ぶときに確かめたい点はNIPTクリニックの選び方|どこで受ける?でまとめています。
🏥 13週でNTを指摘され、不安な方へ
当院のNIPTは、ダウン症候群だけでなく、18・13トリソミー、22q11.2欠失症候群などの微小欠失症候群、ヌーナン症候群などの単一遺伝子疾患(ダイヤモンドプラン・インペリアルプラン)まで調べられます。陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられ、主要な検査項目は3日以内に結果が出ます。来院が難しい方は、オンラインNIPT(Zoomでの遺伝カウンセリング+全国110か所の提携施設で採血)もご利用いただけます。
よくある質問(FAQ)
Q1. 13週でNTを指摘されました。ダウン症は確定ですか?
確定ではありません。NT(首の後ろのむくみ)はすべての赤ちゃんにある所見で、厚いことは「確率が上がる」というサインです。NTが3.5〜4.4mmの赤ちゃんでも、約8割には染色体の異常がなかったと報告されています。診断を確定できるのは、絨毛検査や羊水検査です。
Q2. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?
NTを指摘された場合は特に、ダウン症候群だけを調べれば大丈夫、とは言えません。NTが99パーセンタイルを超えていた赤ちゃんの研究では、13・18・21トリソミーだけを調べる検査では、見つかった遺伝学的な異常の19%が対象の外でした。また、子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題だと報告されており、こうした問題を伴いやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患は、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTでは、22q11.2欠失症候群はスタンダードプランから、ヌーナン症候群はダイヤモンドプランとインペリアルプランで調べられます。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。
Q3. 首のむくみはいつわかる?いつから(妊娠何週目で)エコーで見えますか?
妊娠11週0日〜13週6日(赤ちゃんの頭からおしりまでが45〜84mmの時期)です。10週以前は赤ちゃんが小さく、むくみのように見えても評価が定まらないため、11週以降に測り直します。14週を過ぎるとNTは目立たなくなることが多く、14週や16週で指摘された首の後ろの厚みは、NTとは別の所見として評価します。
Q4. 13週のNTの正常値は何ミリですか?
1つの数字では決まりません。NTは赤ちゃんの大きさとともに厚くなるためで、13週の終わりごろ(頭からおしりまで84mm)では、95%の赤ちゃんが約2.7mmまでに収まります。3.5mm以上は、週数にかかわらず99パーセンタイルを超える厚さで、追加の検査を考える目安とされています。施設によって基準の表が違うこともあるので、何mmだったか、どの基準と比べたのかを確認してください。
Q5. むくみが消えれば安心していいですか?
むくみが消えても、指摘された時点の確率が消えるわけではありません。NTは妊娠14週以降に目立たなくなることが多い所見ですが、評価に使うのは妊娠11〜13週に測った厚さです。消えるのを待たずに、NIPTや絨毛検査で確かめることを考えてください。
Q6. 首のむくみを指摘されない(首のむくみなし)なら、ダウン症候群ではないと言えますか?
言えません。NTが正常の範囲でも、ダウン症候群の赤ちゃんはいます。NTは確率を見積もる目印の1つで、薄ければ確率は下がりますが、ゼロにはなりません。染色体の病気を調べたい場合は、NTの厚さにかかわらず、NIPTなどの検査を考えます。
Q7. 13週ですが、今から受けられる検査はありますか?
あります。13週は選べる検査が多い時期で、採血だけのNIPT、診断を確定する絨毛検査(妊娠11〜13週)、詳しいエコーの胎児ドックから選べます。絨毛検査は受けられる時期が限られるので、どの検査から始めるかを早めに決めることが大切です。
Q8. NIPTでNTの原因はすべてわかりますか?
すべてではありません。NIPTは、染色体の数の異常や、プランによっては微小欠失・単一遺伝子の変化の可能性を調べるスクリーニング検査で、心臓の病気などの体の形の異常はわかりません。心臓や体の形は、妊娠18〜20週ごろの詳しいエコーで確かめます。また、NIPTが陰性でも、対象に入っていない病気までは否定できません。
Q9. エコーで言われる「首のむくみ」「首の浮腫」と、NTは同じものですか?
多くの場合、同じ所見を指しています。妊娠11〜13週ごろのエコーで、赤ちゃんの首の後ろに黒く映る液体の層がNTで、健診では「首のむくみ」「首の浮腫」「胎児のむくみ」などと伝えられます。何mmだったか、何週で測ったかを確認しておくと、その後の検査を選びやすくなります。
Q10. 地方に住んでいますが、検査を受けられますか?
受けられます。当院のオンラインNIPTでは、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングをZoomで受け、採血は全国110か所の提携施設で行います。採血料は施設ごとに別にかかります。
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参考文献
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※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。NTを指摘されたあとの検査については、主治医・専門医にご確認ください。






