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NIPT(新型出生前診断)は確定診断ですか?

東京でNIPTを提供するミネルバクリニックです。NIPTは確定診断ですか?というお問合せにお答えいたします。陰性の場合はそれ以上の検査は必要ありません。陽性の場合はどんなにNIPTの精度が高くてもこの検査だけで確定診断することはできません。理由をお書きしておりますのでぜひ目を通していただければと思います、

確定診断とは?

確定診断とは、自覚症状、身体所見、いろんな検査結果を総合的に参考に下した最終的診断のことを言います。
最近では迅速診断キットが出現し、インフルエンザなどの診断に使われていますよね。
たとえば、インフルエンザの迅速診断キットでは、感度(陽性をちゃんと陽性と出した率)、特異度(陰性を陰性と出した率)ともに90%くらいです。

NIPTは精度が高いのが特徴ですよね。感度特異度ともにインフルエンザキットより断然高いです。

じゃあ、インフルエンザキットでインフルエンザと診断していいのに、なぜNIPTでたとえばダウン症候群(21トリソミー)だと診断してはいけないのでしょうか?

なぜNIPTで確定してはいけないのか?

あ。いえいえ。全部だめってわけじゃないです。
陰性は陰性でいいんですよ。
すべてのスクリーニング検査は陰性は陰性です。
逆も真なり。
すべてのスクリーニング検査は陽性は対象の疾患を疑わせる原因でしかありません。

それでは、なぜ、NIPTでは陽性を確定してはいけないのかというと。
赤ちゃんのDNA(cffDNA)は赤ちゃん自身ではなく胎盤に由来しているからです。

胎盤も赤ちゃんも一つの受精卵に起源を同じくするのですが。

細胞分裂のとき、同じ染色体は常染色体なら2本ありますよね。
分裂する前に増やして4本にします。それを分けます。
4本を3と1に分けてしまうと、トリソミーができますね?
常染色体のモノソミーは生きていけないので死滅しますが。
トリソミーは生き残る。

小さくても体が出来上がってからなら、比率の問題でほとんどの細胞が正常なので問題はほとんどない。
しかし。細胞が1個→2個→4個→8個 こんな時期に分裂の事故でトリソミーが混ざったらどうなるのでしょう?
正常と異常が混ざったモザイクになります。

モザイクができるパターンは3つ。
胎盤のみ、赤ちゃんのみ、その両方。

胎盤のみでモザイクの場合、NIPTでは陽性になりますが、赤ちゃんは無事です。
そしてこの赤ちゃんが無事なことが羊水検査をしないとわからないんです。

だから、陽性は「疑い」にしかできません。

大きな理由はこれです。

しかし。偽陽性の原因はほかにもあります。

インフルエンザがたとえば偽陽性で、これをもって確定診断したことが不適切であったとします。抗インフルエンザ薬が効かないのに投与されたとしても、人間の体の免疫の力で何日かすると感染症はよくなり、不利益は抗インフルエンザ薬を必要もないのにのんだ、ということくらいです。

しかし、しかし、しかーしっ!!
NIPTではどうでしょうか???

偽陽性で無事な赤ちゃんなのに、羊水検査もせずにそれを知ることもせず、そのまま命が絶たれてしまいます。

同じ「偽陽性」でもインフルエンザの検査と違って不利益は「命が失われること」と重たいのです。

だから。こういうことをちゃんと理解して落ち着いてほしいし、ミネルバではよその医療機関で説明を受けずに検査して陽性で混乱する人を受け入れています。

赤ちゃんを守りたいからです。

プロフィール
仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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