NIPTで検査可能なエドワーズ症候群とは

NIPTで検査できるエドワーズ症候群(トリソミー18)は18番染色体が3本あるため低体重・小さい顎・耳介低位・指の重なり・重度の心疾患などがみられます。

エドワーズ症候群の原因

エドワーズ症候群染色体異常により発症する先天性疾患です。
エドワーズ症候群の特徴

1960年にイギリスのエドワーズにより報告されました。

エドワーズ症候群は胎児の18番染色体が通常は2本一組であるところ、
3本のトリソミー(三染色体性)になることが原因ですので18トリソミー(Trisomy 18)とも呼ばれます。

エドワーズ症候群の頻度

エドワーズ症候群の頻度は1/3000〜1/10000人という報告がなされています。

妊婦が高齢になるほど発生するリスクは高くなります。

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エドワーズ症候群の症状

エドワーズ症候群の特徴としては低体重・小さい顎・耳介低位・指の重なり・重度の心疾患などがあります
50-90%が流産死産となります。
エドワーズ症候群では生後の生存率も低く、2ヶ月までには半数が亡くなり,1年生存率は10%程度とされています。
低体重で、著しい成長障害や精神発達遅滞が見られます。

エドワーズ症候群の予後

エドワーズ症候群の男児の平均寿命は2-3ヶ月,女児の平均寿命は10ヶ月、と教科書にはいまだに書かれてありますが、平均寿命は6歳くらいに伸びてきているそうです。
新生児特定集中治療室 (NICU)の発達により退院することができる新生児が増えています。
再発危険率は約1%と言われていますが、転座型では次の児も高率に同症候群になるため、出生前診断を含め遺伝カウンセリングを受けることが重要となります。

エドワーズ症候群の染色体異常の種類

 

標準型(フルトリソミーエドワーズ症候群:80%

標準型は配偶子卵子精子)が形成される際に減数分裂が失敗して染色体不分離を起こしたもので、
卵子精子のどちらかの18番染色体が2本1組の状態で残ってしまいます。そのため受精後にトリソミーとなるのです。

モザイクエドワーズ症候群:10%

モザイク受精卵の体細胞分裂が正しく行われないことが原因となります。モザイクというのは、同じ起源から違う性質のものが混在することを言います。この場合は、18トリソミーと正常な細胞が混在する、という意味です。

細胞分裂の際に2本一組が2倍になって、分裂する娘細胞に半分ずつ分けられるのですが、そのとき4本を3本と1本に分けてしまうことが原因です。正常細胞と18トリソミー細胞が混在することからモザイクの場合は臨床的に症状が軽度となります。

転座型エドワーズ症候群:5%

転座型エドワーズ症候群は18番染色体が別の染色体の一部と交換される部分トリソミー、あるいは短腕が欠けた染色体同士がくっついてしまう長腕同腕染色体となることで起こります。転座型エドワーズ症候群染色体が構造異常を起こすことに由来するトリソミーで両親のどちらかが均衡転座保因者である可能性が高いのですが、突然変異のこともあります。
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不明・その他のエドワーズ症候群 5%

重複トリソミーといって、18番染色体以外の染色体が同時にトリソミーとなってしまうものがあげられます。重複するのは性染色体トリソミーが多いという報告があります。

エドワーズ症候群の症状

出生前

羊水過多
胎動不良
単一臍帯動脈
脳嚢胞
指を握ったままの屈曲拘縮(overlapping finger)

外表奇形

顎が小さい
耳が低い位置に付着
後頭部が突き出す
首が短い

エドワーズ症候群でみられるその他の異常

90%で先天性心疾患が見られる
心室中隔欠損症
心内膜床欠損症
単心室
総肺静脈還流異常症
ファロー症候群

18トリソミー(エドワーズ症候群)の診断

胎児超音波検査

胎児超音波検査で成長が不十分であることや特徴的な手などの何らかの奇形から疑われることもあります

母体血清マーカー検査

母の血液中の成分で異常の有無を推測します、診断はできません

出生前検査

NIPT非侵襲的出生前検査)、絨毛検査、羊水検査など

全体を通して

NIPTなど非侵襲的検査は妊娠9週から行うことが可能です。
侵襲的検査は流産の危険性もあり、受けられる時期は妊娠16週から大体19週くらいまでと限られています。
胎児期の超音波検査や出生後の奇形から疑い、18番染色体が3本あることが染色体検査でわかると診断が確定されます。
心臓や中枢神経系の異常を調べるため、心臓超音波検査などおこない心臓の合併奇形を確認します。
頭部超音波検査やMRI検査も行い、脳の状況を確認します。
X線やCTで消化管や腎の異常がないかどうかもを確認する必要があります。

18トリソミー(エドワーズ症候群)の治療法

エドワーズ症候群の根本的な治療法はありませんので、合併している症状に対する対症療法となります。
心臓の奇形に対しては手術、という具合に。
手術が必要だけれども手術に体が耐えられないなど奇形の程度によっては治療がすぐには難しいこともあります。
その場合には無理に治療をせず、症状を和らげる治療を行って、手術が可能になったら行うなどの待機的状況になります。
自宅での療養の際には医療・福祉でサポートが必要となりますので、自治体との綿密な打ち合わせも必要となります。

この記事の著者:仲田洋美
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号