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NIPT(新型出生前診断)を受ける施設を探すとき、費用や通いやすさに目が向きがちです。けれども、NIPTは受けて終わりの検査ではありません。結果が陽性だったとき、確定検査をどこで受けるのか、費用はどうなるのか、誰が説明してくれるのか。この記事では、陽性後に「あとは他院で」と言われて困らないための施設選びを、臨床遺伝専門医の監修で整理します。
- ➤ 施設選びの3条件 → 確定検査の費用の扱い・院内で確定検査ができるか・臨床遺伝専門医が継続して関わるか
- ➤ 陽性後のフォローがない場合のリスク → 転院先探しの負担・追加費用・心の負担
- ➤ トリプルリスクヘッジ → 金銭・時間・心理の3つのリスクに備える当院の体制
- ➤ 羊水検査費用 → 互助会(8,000円)で、陽性時の羊水検査・絨毛検査の検査費用を全額負担
- ➤ 2025年6月〜 → 羊水検査・絨毛検査を院内で実施
🏥Q. NIPTの施設選びでいちばん大切なことは?
結果が陽性だった場合のサポート体制です。確定検査(羊水検査など)の費用を負担する制度があるか、確定検査を院内で受けられるか、臨床遺伝専門医が継続して関わるかの3つを、検査の前に確認してください。
⚠️Q. 陽性後のフォローがない施設だと何が困りますか?
転院先探しの負担・追加費用・心の負担が重なります。動揺しているなかで次の受診先を自分で探すことになり、羊水検査の費用(一般に15〜20万円程度)も別にかかります。
⚖️Q. 認証施設と非認証施設はどちらがよいですか?
認証の有無だけでは決められません。遺伝の専門家が関わっているか、陽性後に確定検査までどう進むかを確かめてください。ミネルバクリニックは非認証施設で、常駐する臨床遺伝専門医が確定検査まで院内で対応しています。
1. NIPT施設選びで後悔しないための3つの条件
【結論】 NIPTを受ける施設を選ぶときは、「陽性だった場合のサポート体制」を最初に確認してください。検査の精度や費用とあわせて、確定検査の費用の扱い・確定検査を院内で受けられるか・専門医が継続して関わるかの3つがそろっているかどうかが、後悔しない施設選びの鍵です。
「どこでNIPTを受けても同じ」「費用が安いところでいい」と考える方もいらっしゃいます。けれども、NIPTは検査を受けて終わりではありません。NIPTは非確定的な検査で、結果が陽性だった場合は、羊水検査などの確定検査が必要になります[1]。
もし陽性だった場合、確定検査(羊水検査)を受けることになりますが、その費用は誰が負担するのか、どこで受けられるのか、誰が説明してくれるのか。この答えを検査の前に確かめておかないと、いざというときに次の受診先を自分で探すことになります。
✅ NIPT施設選び 3つの必須条件
① 確定検査(羊水検査など)の費用を負担する制度があるか 陽性時の確定検査の費用は施設によって異なりますが、一般に15〜20万円程度が目安です。この費用を負担する制度があるかどうかで、陽性だったときの経済的な負担が大きく変わります。
② 確定検査(羊水検査)を院内で実施できるか 「羊水検査は他院で」となる場合、妊婦さんは不安を抱えたまま次の受診先を探すことになります。院内で受けられれば、この負担がありません。
③ 臨床遺伝専門医が継続して関わるか 結果の説明だけでなく、その後の選択肢の整理まで、検査前から関わっている専門医が担当するかどうかを確認してください。
⚠️ 重要:NIPTの陽性率は、検査項目や受ける方の年齢によって異なります。当院の集計では、ダウン症候群(21トリソミー)は約70人に1人が陽性となっています。「自分は大丈夫」と思っていても、誰にでも起こりうることです。だからこそ、検査前の施設選びが大切です。
🔍 関連記事:NIPTはどこで受ける?施設の選び方(チェックリスト)
2. 陽性後のフォロー体制がない施設のリスク
【結論】 陽性後のフォロー体制が整っていない施設でNIPTを受けると、転院先探しの負担・予想していなかった追加費用・心の負担という3つが重なることがあります。費用や手軽さだけで選ぶと、後悔につながる可能性があります。
「検査だけ受けられればいい」「陽性になったらそのとき考える」と思っていても、実際に陽性の結果を受け取ると、短い期間のうちにいくつものことを決めなければなりません。
⚠️ フォロー体制がない場合の3つのリスク
① 転院先探しの負担 陽性の結果を受けた直後、動揺しているなかで、羊水検査を受けられる病院を自分で探すことになります。大学病院などでは紹介状が必要だったり、予約が数週間先になったりすることもあります。
② 予想していなかった追加費用 羊水検査の費用は、一般に15〜20万円程度が目安です。NIPTの費用に加えてこの金額を負担することになり、NIPTの費用だけで比べたときとは総額が変わります。
③ 心の負担 「陽性です」と伝えられたあと、「あとは他院で」と言われて次の受診先をひとりで探す経験は、大きな心の負担になります。この時期に説明し支えてくれる専門家がいるかどうかは、その後の妊娠・出産の受け止め方にも影響します。
📋 実際にあった声(概要)
「陽性と言われた後、『羊水検査は大学病院で受けてください』と言われました。でも、大学病院に電話したら『紹介状がないと受けられない』と。結局、元のクリニックに紹介状を書いてもらい、大学病院の予約を取り、2週間以上待ちました。その2週間がどれだけ長く、不安だったか…。もっとよく調べてから施設を選べばよかったと心から後悔しています。」
3. トリプルリスクヘッジ|3つのリスクをすべてカバー
【結論】 ミネルバクリニックでは、「金銭的リスク」「時間的リスク」「心理的リスク」の3つに備える「トリプルリスクヘッジ」の体制を整えています。陽性だった場合も、確定検査まで院内で進めることができます。
NIPTで陽性の結果が出たとき、妊婦さんが直面するリスクは大きく3つあります。当院は、この3つそれぞれに備える体制を用意しています。
💰 金銭的リスクヘッジ
- 互助会(8,000円)で、陽性時の羊水検査・絨毛検査の検査費用を全額負担
- 上限額の定めなし(入院費とマイクロアレイ検査は対象外)
- 確定検査の費用を気にせずに進められる
⏱️ 時間的リスクヘッジ
- 2025年6月から院内で羊水検査・絨毛検査を実施
- 多くの検査結果は3日以内に返却
- 転院先を探す時間が不要
💜 心理的リスクヘッジ
- 院内で完結するため、転院の負担がない
- 検査前から関わる臨床遺伝専門医が継続して担当
- 結果を待つ時間をできるだけ短く
💡 ポイント:互助会は、当院でNIPTを受ける方全員にご加入いただいています。考え方は海外旅行保険と同じです。「まさか自分が」と考えて加入しなかった方だけが困る、という事態を防ぐため、全員加入とすることで、陽性になった方の確定検査の費用を支える仕組みにしています。
4. 認証施設と非認証施設の違い|無認可施設のリスクと誤解を解消
【結論】 「認証施設=安心」「非認証施設=危険」という単純な図式では判断できません。確かめたいのは認証の有無だけでなく、臨床遺伝専門医が関わっているか、陽性後のフォロー体制が整っているかという点です。
NIPTを受ける施設を探していると、「認証施設」「非認証施設」という言葉を目にします。ここでは、この記事のテーマである「陽性後の体制」に関わる範囲にしぼって、違いを整理します。
💡 用語解説:認証施設と非認証施設
認証施設:日本医学会の出生前検査認証制度等運営委員会が、2022年2月の指針にもとづいて認証した施設です。基幹施設・連携施設・暫定連携施設があり、13トリソミー・18トリソミー・21トリソミーを対象にNIPTを行います[1]。
非認証施設:この認証を受けていない施設です。認証を受けていないこと自体は違法ではなく、ただちに体制の不備を意味するものでもありません。検査項目や遺伝カウンセリングの体制は、施設ごとに異なります。
以前の制度では、NIPTの対象は高年齢の妊婦さんなどに限られていました。現在の指針では、遺伝カウンセリングを受けても不安が解消されない場合は、年齢にかかわらず本人の意思決定が尊重されると整理されています[1]。「認証施設は年齢制限があるから受けられない」という理解は、今の制度にはあてはまりません。
認証施設・非認証施設の比較
認証施設の内容は、日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会の指針にもとづきます[1]。非認証施設は施設ごとに体制が異なるため、受ける前に各施設へご確認ください。
認証制度のしくみや、「認可」「無認可」という言葉との関係は、NIPTの認可(認証)施設と無認可施設の違いで詳しく解説しています。
💡 ミネルバクリニックの位置づけ
当院は非認証施設ですが、臨床遺伝専門医が開業したクリニックです。検査前の遺伝カウンセリングから、NIPT、陽性時の確定検査、その後のフォローまで、常駐する臨床遺伝専門医が一貫して対応します。
5. 羊水検査費用の補助|互助会制度について
【結論】 ミネルバクリニックの互助会(8,000円)は、NIPTを受ける方全員にご加入いただく制度です。結果が陽性、または結果が確定できなかった場合に、カウンセリングのうえ当院の指示で羊水検査・絨毛検査を受けるときの検査費用を、全額(実費)負担します。
「NIPTが陽性だったら、羊水検査にいくらかかるの?」と心配される方は少なくありません。羊水検査の費用は施設によって異なりますが、一般には15〜20万円程度が目安です。
💰 互助会制度のポイント
入会金:8,000円(NIPTの検査費用とは別。検査のたびにお支払いいただきます)
負担内容:羊水検査・絨毛検査の検査費用の実費を全額(上限額の定めはありません)
加入:当院でNIPTを受ける方全員
確定検査を受ける施設:当院のほか、他の医療機関で受けた場合も対象です(一部対象外の施設があるため、事前にご連絡ください)
対象外:入院費、マイクロアレイ検査、性染色体の数の異常のみが陽性だった場合、カウンセリングを受けずにご自身の判断で確定検査を受けた場合など
なぜ互助会制度を設けているのか
加入を任意にすると、「自分は大丈夫」と考えて加入しなかった方だけが、陽性になったときに確定検査の費用を負担することになります。「入っておけばよかった」という後悔を生まないための仕組みです。
海外旅行保険を考えてみてください。「自分は事故に遭わない」と考えて加入しない方もいますが、いざというときに困るのはその方だけです。同じように、NIPTで陽性になる確率は高くはありませんが、誰にでも起こりうることです。だからこそ全員にご加入いただき、陽性になった方が費用を気にせず確定検査に進めるようにしています。
⚠️ 安心結果保証制度(6,000円)も全員加入です:「再検査が必要とわかったのに、流産となり検体を提出できなかった」場合に適用される制度です。
6. COATE法による高精度検査|微細欠失・単一遺伝子まで調べる方法
【結論】 ミネルバクリニックのダイヤモンドプランなどでは、COATE法(COATE-seq)という検査方法を採用しています。染色体の数の異常に加えて、微細欠失と単一遺伝子の変化までを1回の採血で調べる方法で、1,090例を対象にした研究では、全体の感度98.5%、特異度99.3%と報告されています[2]。
NIPTは、検査会社によって使う技術や解析の体制が異なり、調べられる範囲や精度も一律ではありません。どの方法で、何を調べる検査なのかを確かめることも、施設選びの一部です。
💡 用語解説:COATE法とは
COATE法(COATE-seq):お母さんの血液に含まれるDNA断片(cfDNA)のうち、調べたい領域にしぼって読み取り、赤ちゃん(胎盤)由来の変化をお母さん由来のDNAと区別して解析する方法です。染色体の数の異常、微細欠失、単一遺伝子の変化を同時に調べることができます[2]。
従来のNIPTとCOATE法の精度比較
※どちらも非確定的な検査です。陽性の場合は、羊水検査・絨毛検査による確定検査が必要です[1]。COATE法の研究の詳細はCOATE法のエビデンスをご参照ください。
💡 検査精度と価格の関係
NIPTの費用の差には、検査方法や解析の体制、検査前後の遺伝カウンセリングが含まれるかどうかといった違いが反映されています。費用だけでなく、何が含まれているのかを比べてください。
当院の検査費用には遺伝カウンセリング料(33,000円)が含まれています。検査当日の説明だけでなく、陽性時に何度でも受けられるカウンセリングや、妊娠経過中の心配事(サイトメガロウイルスの初感染など)への対応も含みます。費用がかかるから聞きにくいということがないようにするためです。
7. 検査プランの比較|どのプランを選ぶべきか
【結論】 染色体の数の異常(ダウン症候群など)、微細欠失(22q11.2欠失症候群など)、単一遺伝子の疾患(ヌーナン症候群など)を1回の検査でまとめて調べるのがダイヤモンドプラン(78項目)です。
ミネルバクリニックでは、調べたい範囲に合わせて複数の検査プランをご用意しています。それぞれの位置づけは次のとおりです。
主な検査プランの比較
ダイヤモンドプランは単胎妊娠が対象です。各プランの費用はNIPTの費用をご覧ください。
💡 用語解説:56遺伝子と症候性自閉症
ダイヤモンドプランで調べる56遺伝子には、症候性(重度)自閉症の原因となる疾患が含まれています。これらの多くは、両親にはない新しい変化(新生突然変異)として生じ、父親の年齢が上がるほど増える傾向が知られています。重い知的障害や行動面の特性を伴うことがあり、事前に知ることで、生まれたあとの医療や支援の準備につなげることができます。
8. ミネルバクリニックのサポート体制
ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。NIPTから陽性時のフォローまで、院内で一貫して対応します。
🏥 院内で確定検査まで対応
2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査を院内で実施しています。転院の必要がありません。
👩⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐
臨床遺伝専門医が検査前後の遺伝カウンセリングを担当します。結果の説明から今後の選択肢の整理まで対応し、陽性時のカウンセリングは何度でも無料です。
💰 互助会で費用面にも備える
互助会(8,000円)により、陽性時の確定検査(羊水検査・絨毛検査)の検査費用を全額負担します。
⚠️ 他院でNIPT陽性となった方へ:他院で検査を受けて陽性になった場合、その後の説明や確定検査の案内は、まず検査を受けた施設にご確認ください。お困りの場合はお問い合わせください。なお、当院でNIPTを受けた方への対応を優先しています。
よくある質問(FAQ)
🏥 一人で悩まないでください
NIPTは、結果が陽性だったときの流れまで含めて選ぶ検査です。ミネルバクリニックでは、常駐する臨床遺伝専門医が、検査前の遺伝カウンセリングから結果の説明、陽性だった場合の確定検査(羊水検査・絨毛検査)までを院内で担当します。NIPTは、妊娠9週以降は通常の検査として、妊娠6〜8週は臨床研究として受け付けています。
関連記事
参考文献
- [1] 日本医学会 出生前検査認証制度等運営委員会. NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針. 令和4年(2022年)2月. [PDF]
- [2] Zhang J, et al. Prospective prenatal cell-free DNA screening for genetic conditions of heterogenous etiologies. Nat Med. 2024;30(2):470-479. [DOI]
- [3] Gil MM, Accurti V, Santacruz B, Plana MN, Nicolaides KH. Analysis of cell-free DNA in maternal blood in screening for fetal aneuploidies: updated meta-analysis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2017;50(3):302-314. [DOI]
※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。検査や妊娠経過については、必ず主治医・専門医にご相談ください。






