InstagramInstagram

【医師監修】NIPT陰性でも染色体異常を疑われた体験談と検査の信頼性|出生前診断のメリットと精度

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。2025年国際誌『Global Woman Leader』表紙抜擢など、世界基準の出生前診断と遺伝カウンセリングを提供。

NIPTで染色体異常が陰性と判定されたにも関わらず、出生後に赤ちゃんに染色体異常を疑われるケースがあります。 この記事では実際の患者さんの体験談をもとに、NIPT検査の信頼性と限界、そして検査を受けるメリットについて臨床遺伝専門医が解説します。

この記事でわかること
  • NIPT陰性でも異常が疑われる具体的理由
  • 実際の体験談から学ぶ検査の限界と価値
  • フルコースNIPTでどこまでわかるのか
  • 出生後に異常が疑われた際の正しい対処法

\ 臨床遺伝専門医が全ての診療を直接担当します /


📅 臨床遺伝専門医への相談を予約する

NIPTで陰性判定後に染色体異常を疑われた実際の体験談

ミネルバクリニックで当時のフルコースNIPT検査を受けられた患者さんから、出産後の体験についてメールをいただきました。 この体験談は多くの妊婦さんにとって参考になる貴重な情報です。

生まれた赤ちゃんは哺乳がうまくいかず、吐いてしまい、脱水をおこして点滴が必要になりました。 停留睾丸、哺乳力不足、筋力低下などの症状から、プラダーウィリ症候群が疑われました。

不安でたまらない時間でしたが、ミネルバクリニックでフルコースの新型出生前診断を受けていたことが心の支えになっていました。「ミネルバクリニックで検査をフルコースしたのだからこれに関しては大丈夫かな」と落ち着こうとしていました。

この患者さんは、出生後の赤ちゃんの状態から染色体異常、特にプラダーウィリ症候群の可能性を疑われました。 しかし、最終的な染色体検査の結果では異常は見つからず、時間とともに赤ちゃんの哺乳力も向上しました。

検査結果と回復過程

「染色体検査の結果を告知されまして、染色体異常はなしでした。 Gバンド法の検査と、15q11-13に関して、FISH法の検査を行ったとのことでした。」

「本人は、哺乳に関しては問題なくできるようになり、結局は、適応障害で哺乳が下手な子という診断でした。精巣も降りてきて、二つとも袋の中にあります。」

なぜNIPT検査で陰性でも染色体異常が疑われることがあるのか

NIPT検査は極めて高い検出率を誇りますが、100%の保証ではありません。 偽陰性の可能性や、検査対象外の異常があるためです。

NIPT検査の原理と精度

NIPT(新型出生前診断)は、母体血液中に存在する胎児由来のDNAを分析します。 主に21、18、13トリソミーを高い精度で検出できます。

主要3疾患の検出率
  • ダウン症(21トリソミー):99%以上
  • エドワーズ症候群(18トリソミー):98%以上
  • パトー症候群(13トリソミー):99%以上

NIPTの限界:検出が難しいもの

どんなに優れた検査でも、以下のケースは検出が困難、または不可能な場合があります。

  • 染色体の微小欠失・微小重複
  • モザイク型染色体異常(一部の細胞のみの異常)
  • 均衡型転座(遺伝情報の量は変わらない場合)

検査の「限界」や「偽陰性」に不安を感じていませんか?

ネットの情報だけでは、ご自身の状況に当てはまる正確なリスクは分かりません。
臨床遺伝専門医と直接対話して、不安を解消しましょう。


📅 専門医に直接質問・相談する

本ケースで疑われたプラダーウィリ症候群とは

プラダーウィリ症候群は、15番染色体長腕の一部(15q11-13領域)に異常がある先天性疾患です。

主な特徴
  • 新生児期筋緊張低下、哺乳困難、停留睾丸
  • 幼児期以降過食、肥満、発達の遅れ

NIPTによるプラダーウィリ症候群の検出

通常のNIPTでは検出が困難ですが、ミネルバクリニックのフルコースNIPTなどの拡張型検査では、一部の微小欠失症候群も検査対象に含まれます。

フルコースのNIPT検査で検査できる範囲と限界

NIPT検査は技術の進歩とともに進化し、検査できる範囲が広がってきました。

世代 検査内容 検出可能な異常
第1世代 基本3トリソミー ダウン・18・13トリソミー
第2世代 全染色体検査 全ての常染色体・性染色体
第3世代 全染色体+微小欠失 特定の微小欠失症候群

NIPTを受けるメリット:心の準備と安心材料として

NIPTを受ける価値は、数値的な結果だけではありません。 「もしも」の時の準備時間を確保し、精神的な支えを得ることにあります。

「先生にしていただいた検査結果を支えにして過ごしていました。フルコースの新型出生前診断をやっていて本当に良かったです。」

納得して出産を迎えるために、今できる準備を。

出生前診断は、単なる検査ではありません。ご家族の未来のための大切なステップです。
一人で悩まず、医学的根拠に基づく「正しい選択肢」を一緒に見つけましょう。


📅 臨床遺伝専門医の診療を予約する

よくある質問(FAQ)

Q. NIPTの「偽陰性」はどのくらいの確率で起こりますか?

主要な3トリソミーに関しては1%未満と非常に低いですが、微小欠失症候群やモザイク、胎盤限局性モザイクなどの特殊なケースでは、検出が難しくなることがあります。

Q. NIPTで「陰性」なら、赤ちゃんの病気は100%心配ないですか?

残念ながら100%ではありません。 NIPTは染色体の特定領域を調べるスクリーニング検査であり、検査対象外の遺伝子疾患や、後天的な発達上の問題までは検出できません。

Q. 出生後に赤ちゃんに異常が疑われた場合、どうすればいいですか?

まずは小児科を受診してください。 必要に応じて臨床遺伝専門医との連携により、Gバンド法やFISH法などの確定的な染色体検査を行い、正確な診断と今後のケア計画を立てます。

Q. 「フルコースNIPT」では具体的にどんなことがわかりますか?

基本の3疾患に加え、全染色体の数的異常、特定の微小欠失症候群、さらにミネルバクリニックでは100遺伝子以上の遺伝子変異まで、国内最高水準の網羅的な検査が可能です。

Q. 検査結果が出るまでどのくらいの期間がかかりますか?

通常、採血から1〜2週間程度です。 詳しい遺伝子パネル検査を追加した場合は、さらに数日お時間をいただく場合がございます。 検査前のカウンセリングで詳細な目安をお伝えします。

Q. 遠方に住んでいますが、オンラインでの相談は可能ですか?

はい、オンライン診療に完全対応しております。 日本全国どこからでも、ご自宅から臨床遺伝専門医による詳細な遺伝カウンセリングを受けていただくことが可能です。

NIPT検査・遺伝カウンセリングのご予約

ミネルバクリニックでは、検査前後の充実した遺伝カウンセリング
専門医による丁寧な診療を提供しています。

予約はこちら

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

関連記事