NIPTの世代による違いとは?

東京でNIPTを提供するミネルバクリニックです。NIPTは2011年に世界で始まって10年近くたちました。10年たつと技術もどんどん進みます。
第1世代→第2世代→第3世代と進歩しているのです。一般にはわかりにくい違いを説明したいと思います。
最も重要なのは『第三世代は146塩基対という【母親の血液の中で胎児のDNA比率が一番高い長さ】を選択的に測定するため、ほかの測定方法に比べて、胎児分画が高い状態で測定できる』という点です。ミネルバでは第2世代も扱っていますが、両方はかった患者さんのを比べると、大体第3世代の胎児分画が第2世代の2倍近くとなっています。胎児分画はNIPTの結果の正確性に最も影響します。そういう意味で最も優れた検査方法が第3世代と言えるでしょう。

世代とは?

たとえば、みなさんもよくお世話になるとおもわれる抗生物質。

セフェム系抗生物質(抗菌薬)には第1~4世代まであります。
開発された時期により分けています。
第1世代は一番古く、数字が増えるごとにあたらしくなります。
セフェム系抗菌薬は細菌の細胞壁の合成を阻害することで効果を発揮します。

第一世代セフェム
グラム陽性菌(肺炎双球菌など)に強く、グラム陰性菌(緑膿菌など)に弱い

第二世代セフェム
グラム陽性菌にやや強く、グラム陰性菌にやや強い

第三世代セフェム
グラム陽性菌に弱く、グラム陰性菌に強い

第四世代セフェム
グラム陽性菌に強く、グラム陰性菌に強い

とこんな感じで、それぞれ開発された時期により、特徴があります。
大体は前の世代の弱いところを克服するために技術開発がなされるので、改良版だと思っていただいていいと思います。

ただし!
抗菌薬の場合、乱用すると耐性菌が増えるので、正しい使い方が必要になります。
決して 第4世代つかって なんて患者さんが医師に指示するのはおやめください。

端的に言うとどこが変わったのか?!

第1世代のWGS法は、母子のDNAを区別して測定することはできなかったのですが、第3世代だとそれが正確にできるようになりました。
なので、正確性が格段に増しているんです。

おおざっぱに表で確認しましょう

 第3世代NIPT第2世代
(SNP-based NIPT)
第1世代
(Whole Genome Sequencing)
標的とする方法標的領域由来のcfDNA断片の
溶液内ハイブリダイゼーション・
キャプチャ
標的領域のマルチプレックス
PCR増幅
標的なし
オリジナル胎児断片もともとの断片を
母体血液からキャプチャ
使用しない.標的領域のPCR産物
クローンを使用。
もともとの断片を母体血液から
キャプチャ
定量法次世代シークエンサーを用いた
セルフリーDNAの
マルチエンジン解析(定量)
ハプロタイプ再構成と
モデル適合
ビン・フラグメントを計測する
解析方法(定性)
PCR による重複PCRで重複した
産物を除外して
解析可能
不可読取深度不足
のため不可
PCRエラーPCRエラー伝播を
検出・緩和できる
不可読取深度不足
のため不可
胎児分画非常に正確に
胎児分画を
測定可能
可能。FFは
モデル適合の
一部であり、
精度は低い
包括的モデル
適合を用いた
推定値
測定パネルの拡張性アッセイを
濃縮するための
付加プローブを
設計することによって
他の条件に拡張が
容易である
非常に難しい。
すべての領域で
SNPを見つけること
はできない
他の異数性や
微小欠失への
拡大は容易であるが、

精度および
PPVは低い。
微細欠失非常に高精度。
現在4種類の
微細欠失に対応。
1 Mbというサイズ
の微細欠失も検出。
精度がわるい。
陽性的中率が低い。
精度が悪い。
7Mb未満の小さな
欠失に対する感度
が低い。
バニッシング・ツイン可能。消失してから
4週間後に検体
採取。
不可通常は不可。

第1世代NIPT(全ゲノム)

第一世代は全ゲノムシークエンス(WGS)に基づいています。
プロトコルは
血清 ➜ DNA抽出 ➜  ライブラリーの準備  ➜ 塩基配列の測定 ➜ 解析 ➜ レポート
zスコアを用いた単純統計解析:正規化染色体値(normalized chromosome value ; NCV)
NCV >3➜陽性の場合;NCV≦0➜陰性の場合;0~3➜では結論が出ない
低深度(0.1~0.5X):シークエンサーで塩基配列を1回決定することをリード1といいますが、データーは積み下がっていく形なので深度とも表現します。1リード=1深度です。第1世代では50回しか読めませんでした。深れば深いほど正確に成のですが、ごみも増幅してしまうためゴミデータが除去できない場合は、ごみがそれらしく見えてしまい、判定を誤ってしまいます。ですので、第1世代では50回までしか読めませんでした。
胎児分画を測定できない
決定的でない結果の可能性
感度および特異度の不良
母親の血液由来の元のcfDNA断片へのアクセス

WGSベースのNIPTに関する詳細な説明はこちらをご覧ください。

第2世代NIPT (標的増幅)

multiplexed PCRを用いた濃縮法に基づいて
標的分析プロトコール
血漿➜ DNA抽出➜標的ライブラリ調製➜配列決定➜解析➜報告書
高い読取深度:第2世代はリードは500になっています。
SNPを用いて胎児分画を測定できる
第1世代NIPTと比較して高い感度と特異度
母親の血液から失われた元の断片
PCRクローンの分析
断片サイズ情報なし
PCRの重複を除去したり、PCRの誤りを軽減したりすることはできない
Multiplex PCR法は不均一な増幅効率を有する
Second Generation NIPT (Target Amplification)

第3世代NIPT (スーパーNIPT)

独自のTarget Capture Enrichment Technologyに基づき
標的分析プロトコール
血漿➜ DNA抽出➜標的ライブラリ調製➜配列決定➜解析➜報告書
非常に高い読影深度
胎児分画を非常に正確に測定できる:146塩基対という【胎児の比率が一番高い長さ】を選択的に測定するため、ほかの測定方法に比べて、胎児分画が高い状態で測定できます。ミネルバでは第2世代も扱っていますが、両方はかった患者さんのを比べると、大体第3世代の胎児分画が第2世代の2倍近くとなっています。胎児分画はNIPTの結果の正確性に最も影響します。そういう意味で最も優れた検査方法が第3世代と言えるでしょう。
母親の血液由来の元のcfDNA断片へのアクセス
フラグメントサイズ分析を行う能力
重複を除去し、PCRエラーを軽減できる
第1世代および第2世代NIPTと比較して非常に高い感度および特異度
複数の解析方法のスコアを用いて精度を向上させる
異数性を超えた遺伝性疾患の検出技術を拡大する能力

 

この記事の著者:仲田洋美医師

医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号