東京でNIPT(新型出生前診断)をはじめとする遺伝子検査を提供するミネルバクリニックです。NIPTでは陽性の結果は確定できません。羊水検査をしないといけないのですが。このご夫婦はスーパーNIPTジーンプラスの遺伝子検査部分で陽性になり、悩んだ末に羊水検査を受けずに出産することを選びました。
この記事の著者:仲田洋美医師 臨床遺伝専門医、がん薬物療法専門医、総合内科専門医
NIPTでは陽性の結果は確定できません。羊水検査をしないといけないのですが。羊水検査を受けずに出産を選んだ人たちがいます。どういうお気持ちでそうなってしまったのかをケースレポートしたいと思います。
スーパーNIPTで赤ちゃんに常染色体劣性遺伝性疾患
当院では2020年1月より第三世代NIPTに単一遺伝子疾患をチェックできるスーパーNIPTを提供しています.
当院ではもともと327種類の遺伝子について病的変異の有無を検査するキャリア(保因者)診断パネルをご用意しています。
4万人に一人の確率の常染色体劣性疾患だと保因者(キャリア)は100人に一人。
10万人に一人だと保因者は158人に一人です。
そのご夫婦の組み合わせでお子さんに遺伝性疾患が起こる可能性があるかどうかを検討する検査です。スーパーNIPTでは基本検査(トリソミー21、トリソミー18、トリソミー13)と4か所の微小欠失に加えて
キャリア検査にも含まれる遺伝子を100個検査できます。
基本検査+微細欠失の費用が18万円で、スーパーNIPTが21万5千円なので、35000円の追加で100遺伝子分のご夫婦のキャリア診断ができるんですよね。
これ、非常にお得な検査となってます。
そして、実際にスーパーNIPTを扱い始めて1か月もしないうちに、陽性になったご夫婦がいました。
対処法がある疾患だったので、いろいろお話し、確定のための羊水検査は受けずにそのまま出産することに決めたそうです。
羊水検査で赤ちゃんに及ぶ危険があるので、やりたくないということでした。
事前にわかっていると、生まれる前から生まれた後のケアを考えることができるので
この検査って本当にいい検査だなと思いました。
患者さんも結果を産婦人科に伝えたら
今もうこんなことまでわかるようになってるんだね、といわれたそうです。
なので、時代はとっくに進化していて
もはや普通の産婦人科で扱う検査ではなくなっていくと遺伝子検査の専門医である遺伝専門医のわたしたちは考えています。
技術はどんどん進歩していきます。
スーパーNIPTでわかる疾患たちは、赤ちゃんがお腹にいるときにしか診療しない産婦人科の先生たちにとっては
なじみのない疾患ばかりです。
というか、産婦人科はお腹にいるときだけなので、微小欠失症候群もほとんど関与しませんからね。
そういう疾患についてきちんと知識があって、陽性になったときにその意味をきちんとお伝えして
ご夫婦にとってベストな選択をできるようにサポートすることの重要性をひしひしと感じた症例でした。
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