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ミネルバクリニックは高い専門性を誇り技術で皆さんにお答えする診療を行なっているため無料相談は受け付けておりません。問診票は医師が皆さんの状態を知るためや必要な情報を伝えるために作成しており診察の一部ですので配布の時点で診療料金が発生します。

羊水検査でわかることとは|リスクやいつ結果が出るのかを現役医師が解説

羊水検査とは

赤ちゃんは羊膜に包まれれて、羊水のなかに存在しています。羊水検査はこの羊水を採取して調べる検査のことです。

羊水とは、母体の子宮の中で胎児を包んでいる液体です(下図参照)。主に胎児の物質、つまり胎児の尿、分泌物、剥脱細胞、および漏出液から構成されています。そのため胎児の健康を評価するにはぴったりなのです。

検査のやり方

先ずは医師が超音波検査を行い、超音波画像診断装置の画面(テレビのようなものでモニターといいます)で赤ちゃんと子宮内の羊水の動き見ます。

医師または別の医師が画面を見ながら、お腹に針を刺します。そのとき、超音波によって子宮の大きさと形状を確認し、正中線(体の真ん中)に近い羊水腔をチェックします。針を皮膚に垂直に刺して、胎児と臍帯を避けて羊水腔の最も深い部分に針を挿入します。

羊水の中に針が差し込まれたら赤ちゃんを傷つけないように羊水を取ります。検査には大さじ1~2杯(15~30㏄)の羊水が必要です。検査の際に妊婦さんのお腹の中から少量の羊水を取り出す手術を羊水穿刺と言います。

羊水検査が可能な時期

羊水検査は、技術的には妊娠約11週以降ならどの妊娠週数でも可能です。ただ、最適なのは妊娠15~17週と言われています。

なぜなら15週以前に行うと流産および培養不全(細胞が培養できず染色体検査結果が出ない)を含む合併症発生率が高くなるからです。妊娠中期以降は、安全に検査ができますけど、検査結果が異常と出て中絶を選んだら中期中絶になるので母体への危険性が高まります。

妊娠15週から受け付けている病院もあれば、16週からというクリニックも多く存在しています。16週にしている理由は、羊膜は隣接する絨毛膜と羊膜の融合が終わるのが16週だからです。通常は絨毛膜と羊膜の融合が起きるまで穿刺しません。

また妊娠中絶できない22週以降でも、場合によっては羊水検査を実施することがあります。それは、妊娠後期に胎児の異常が発見された場合や、その情報がご両親のカウンセリングのための準備、ならびに最適な時間を出産までに持っていただくためです。他にも自然分娩窩帝王切開かなど分娩方法の計画、生まれた後の医学ケアを考えておくために有用だと判断したときにも実施する場合があります。

羊水検査でわかること

羊水検査でわかることは、赤ちゃんの健康状態です。健康状態にもいろいろあるのですが、羊水が検査される最も一般的な理由は、胎児がダウン症(21トリソミー)やその他の遺伝的な問題を持っているかどうかを調べるためです。

他の遺伝子検査、胎児の超音波検査、母親と父親の血液検査などとは別で、胎児に遺伝的問題があるかもしれないことが示された場合に行われるケースがほとんどです。羊水検査は、赤ちゃんが感染症にかかっているかどうかも判定できます。

羊水検査でわかることその1:染色体疾患

羊水の細胞を培養して染色体に異常がないかどうかをみることができます。
染色体は細胞が分裂しているときにしか見えないので、分裂像が得られないと結果は出ません。

1.染色体の数の異常

など羊水検査では1~22番の常染色体性染色体、つまりすべての染色体の異常を知ることができます。
2.染色体の構造の異常

※普通の染色体検査では大きな異常しかわからないので、微小欠失微細欠失)症候群はわかりません。FISH法と呼ばれる特別な検査が必要です。

羊水検査でわかることその2:遺伝子疾患

羊水の細胞を取って遺伝子を調べることにより、赤ちゃんに遺伝子疾患がないかをみることができます。

羊水検査でわかることその3:開放性神経管奇形

開放性二分脊椎無脳症などがないかどうかを羊水のAFP(α‐フェトプロテイン)と呼ばれる赤ちゃんが作っているタンパクの量を測定して開放性神経管奇形の確率があがるかどうかを調べます。最近では超音波画像診断装置の発達により、この目的で羊水検査をすることはほとんどありません。

羊水検査を受ける前に知っておいてほしいこと

羊水検査を受ける前に妊婦さんが知っておいたほうがいいことがいくつかあります。妊婦さんの身体にも影響があるものもありますのでぜひ確認しておいてください。

検査時にお腹から針がさせない場合

お腹側に胎盤があったりすると、お腹側から刺すのが難しくなることがあります。可能であれば胎盤を避けて、最適な針刺入部位を選択します。経胎盤的羊水穿刺による胎児合併症のリスクが高いことを示唆する研究もあるためですが、この研究結果はほかの研究で異議を唱えられていて、議論のあるところです。

羊水検査で経胎盤的アプローチが必要な場合、選択肢としては、胎盤を横断するか、または妊娠が進むにつれてより大きな子宮内体積となるので、胎盤のないウインドウを作り出せる可能性があるために、処置を1週間遅らせることがあります。

胎盤を刺して羊水を採取する場合もあるのは本当か

結論から申し上げると「あります」が答えです。胎盤がお腹側にあってどうしても胎盤のないウインドウが作り出せない場合には、胎盤を貫いて羊水に到達するルートを選ばざるを得ません。

胎盤を貫通する方法を選択する場合は、針を胎盤の最も薄い部分を通すようにしないと母体に負担がかかります。超音波画像診断装置のカラーフローマッピングは、臍帯挿入部位の決定や大きな絨毛膜血管を同定し、これを回避するのに役立つことがあります。羊水検査では母体の膀胱が針の経路を妨げる場合もあるので、妊婦さんは針を挿入する前にお手洗いを済ませておくといいでしょう

羊水穿刺に使用する針は大きめのほうが安全か

一般に、羊水穿刺には20または22ゲージの脊椎針が用いられます。一般的な採血の針が22ゲージ、ちょっと細めの採血の針が23ゲージなので、割と細めです。実はあまりに細いと、しなってしまうので目的の場所にまっすぐ到達できない場合があります。そのため穿刺に手間取る原因となり、余計な時間がかかるため深い場所を刺すときに細すぎる針は使用しません。

臨床試験の結果、より大きな内径の針を使用することで、胎盤を通して針を挿入した場合、子宮内出血のリスクが低下します。ただ、内腔が大きいため22ゲージの針を使用した場合と比較してより迅速な羊水採取が可能となりましたけど、母体への不快感をより多く引き起こしました

大きなサイズの針のほうが予想外に出血が減少したことについては、羊水の吸引に必要な時間が少なくなる、短い針は ”しなる” ため痛みが少ない代わりに思ったように進んでくれません。つまり刺しても目的に到達するのに時間がかかるので大きな針のほうが手技が短くて済むのと関連している可能性があると考えられています。産婦人科医がそこまで説明してくれるかどうかわからないので、このコラムをご覧になった妊婦さんは、手技を行う医師と使用する針の大きさについて話し合ってみるものいいかもしれません。

羊水検査は脊椎針を使用します。この標準長は8.9cmで、より長い15㎝の針もあります。針の長さは、母体の脂肪織の厚さ、体液の標的ポケットの位置、および子宮収縮のような介在する事象が皮膚と標的との間の距離を増加させる可能性を考慮して決定すべきでしょう。

針挿入のとき、羊水穿刺前の超音波評価ではなく超音波ガイド(超音波画像診断装置のモニターで針をみながら針を進める)を同時に使用しても対照試験で流産率の低下とは関連していないことが報告されています。しかしながら、胎児は突然動いて針に当たるなどという事故もあるため、直接的な胎児の損傷を避け、穿刺回数や血液の混入を減らすためには、手技を通して針を連続的に可視化した超音波モニタリングを行うべきであると言われています。

羊水穿刺されると痛いのか

手技による痛みはほぼありませんし、局所麻酔を使うのは有益だと認められていません。やはり妊娠中はなるだけ不要な薬剤は避けたほうがよいでしょう。

◯リファレンス:Analgesia for amniocentesis or chorionic villus sampling

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羊水検査で避けるべきこと

胎盤は、約半数の妊婦さんで子宮前壁にあります。この場合、約60%で経胎盤穿刺となるのですが、経胎盤穿刺は可能であれば回避すべきでしょう。しかし、幸いなことに妊娠損失率(流産率)との相関性はみられないため、必要ならば行っても構いません。

羊水検査は入院が必要なのか

医療機関により異なりますが、最近では多くの病院では外来のみです。特に異常がなければ30分安静にして経過観察したあと、1時間くらいで帰れることが多いと思います。

羊水検査のリスク

羊水検査はお腹に針を刺すためどうしてもリスクがつきまといます。母体の血管や腸を傷つけたり、出血させたり、感染症を引き起こす可能性があるのです。

特に注意が必要なのが流産のリスクです。検査による流産率は0.3%とかなり低い値になっていますが、リスクを正しく理解したうえで検査を受けるようにしましょう。

羊水検査の検査方法の違い

採取した羊水を培養して得られた胎児の染色体を分析する方法はいくつかあります。現在は以下の三つです。

この三つの分析方法についてご紹介します。

染色体分析法

蛍光色素を使って全染色体(46個)を縞模様がはっきりと見えるようにして欠失や破損などを調べる分析方法です。最も一般的に使われてきた方法で、G-バンド法と呼ばれることもあります。

染色体の数の異常、構造異常(逆位、転座、大きい欠失や重複)などが見つけやすいのが特徴です。一方検出感度が高くないので、顕微鏡で見えないくらい細かい染色体異常を見つけるのは難しい手法です。

FISH法

FISH法はFluorescence In Situ Hybridisationの略で、サンプルに対して培養なしで行うことができる特殊な検査です。24~48時間以内に限られた核型結果を出すことができます

この分析方法では21番、18番、13番、X、Y染色体を特異的に検出し、異数性の最も一般的な原因である13、18、21、X、およびY染色体の異数性を検出するためのものです。FISH法で確定診断できるのは、大きな染色体欠失や重複のみで、遺伝子レベルの微小な欠失などの検出について調べるのに適してはいません。ただ、赤ちゃんの性別の判定ができます。

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マイクロアレイ

多数の染色体の変化を細かく見ることが可能な方法です。微小欠失および微小重複を同定できるため、従来の核型分析よりも診断率を高めることができます。通常の染色体分染法で検出できない、染色体のより微細な過剰や欠失を検出できる分析方法です。

また、単離した細胞から抽出した高品質のDNAについて直接試験を行うことができるため、培養に時間がかかりません(直接試験では3~5日、培養細胞を用いた場合は10~14日の結果を要する)。そのため結果が返ってくる時間も早くなっています。

羊水検査のおおよその費用

医療機関によって変わってきますが、約10万円から20万円の間です。保険適用外となるので全額自己負担となります。

ただし、羊水検査の前にNIPT新型出生前診断)を受けた方は病院から補助金が出る場合がありますので確認しておいてください。

羊水検査の結果が出るまで

通常の染色体検査は結果が出るまで2-3週間かかります。培養して分裂期の細胞を染色し、染色体を同定するのに時間がかかるためです。

ターゲットが決まっていてFISH法で見られる場合は1週間程度に短縮が可能です。ただ遺伝子検査の場合、検査内容により異なりますが、2-4週間程度が一般的でしょう。また、染色体分析(核型分析)は結果を得るのに7~14日ほどかかります。

羊水検査後に医師に連絡すべき症状とは?

検査が終わった後に何かしらの症状が出るかもしれません。ほとんどの場合、気にするほどではないですけど、程度がひどいと医師に相談したほうがいいでしょう。

では、羊水検査後に医師に連絡すべきかどうかは、どのような症状があるのでしょう。以下にまとめています。ただ、どの程度ひどいのかによって異なります。

  • 1.出血しているか、膣から体液が漏れている
  • 2.痙攣が悪化している
  • 3.38℃以上の熱がある

羊水穿刺の後、短時間の間、お腹に軽い痙攣があるのは特に問題ありません。

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この記事の著者:仲田洋美医師
医籍登録番号 第371210号
日本内科学会 総合内科専門医 第7900号
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法専門医 第1000001号
臨床遺伝専門医制度委員会認定 臨床遺伝専門医 第755号

 

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