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ヌーナン症候群はNIPTでわかる?検査と診断を解説|東京・ミネルバクリニック

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。2025年国際誌『Global Woman Leader』表紙抜擢など、世界基準の出生前診断と遺伝カウンセリングを提供。

📍 クイックナビゲーション

「ヌーナン症候群って聞いたことがない」「ダウン症とは違うの?」そんな疑問を持たれる方も多いでしょう。ヌーナン症候群は1963年にアメリカの心臓専門医ジャクリーン・ヌーナン博士によって報告された遺伝性疾患で、ダウン症候群に次いで2番目に多い先天性疾患です。

発症頻度は1,000〜2,500人に1人と決して稀ではなく、RAS/MAPK経路の遺伝子変異が原因です。にもかかわらず、従来のNIPTや羊水検査では発見できないという特徴があります。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🩺 遺伝性疾患・出生前診断
臨床遺伝専門医監修

  • ヌーナン症候群とは何か、発症頻度と基本情報
  • 心疾患・低身長・顔貌など主な症状と個人差
  • PTPN11をはじめとするRAS/MAPK経路の原因遺伝子
  • なぜ従来のNIPTでは検出できないのか
  • ダイヤモンドプランで妊娠10週から検査できる理由

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1. ヌーナン症候群とは|基本情報と発症頻度

【結論】 ヌーナン症候群はダウン症候群に次いで2番目に多い先天性疾患で、発症頻度は1,000〜2,500人に1人です。RAS/MAPK経路の遺伝子変異が原因で、特徴的な顔貌・先天性心疾患・低身長などを特徴とします。

ダウン症候群染色体の数の異常(21トリソミー)であるのに対し、ヌーナン症候群は特定の遺伝子の変異が原因です。そのため、従来のNIPTや羊水検査では発見できないという特徴があります。

📊 ヌーナン症候群の基本情報
  • 発症頻度:1,000〜2,500人に1人(ダウン症候群に次いで2番目)
  • 原因:RAS/MAPK経路の遺伝子変異(PTPN11・SOS1・RAF1など)
  • 遺伝形式:常染色体優性遺伝(約70%がde novo変異=新生突然変異)
  • 男女比:ほぼ同等(やや男性に多いという報告も)

💡 RASopathy(ラソパチー)とは

ヌーナン症候群は「RASopathy(ラソパチー)」と呼ばれる疾患群の代表的な疾患です。RAS/MAPK経路は細胞の成長・分化に関わる重要なシグナル伝達経路で、この経路に関わる遺伝子の変異によって引き起こされる疾患群を総称します。コステロ症候群・心臓顔面皮膚症候群(CFC症候群)・レジウス症候群なども同じ仲間です。

2. ヌーナン症候群の特徴・症状

【結論】 ヌーナン症候群の主な症状は特徴的な顔貌・先天性心疾患(約80%)・低身長です。症状の程度には個人差が大きく、軽症の方は成人後に診断されることもあります。

ヌーナン症候群の症状は非常に多岐にわたりますが、すべての方にすべての症状が現れるわけではありません。症状の重さには大きな個人差があり、日常生活にほとんど支障がない軽症の方から、医療的ケアを必要とする方まで様々です。

主な症状一覧

❤️ 心臓の症状(約80%)

  • 肺動脈弁狭窄(約50〜60%)
  • 肥大型心筋症(約20〜30%)
  • 心房中隔欠損
  • 心室中隔欠損

📏 成長の特徴

  • 低身長(約70%)
  • 出生時は正常範囲のことが多い
  • 成人男性の平均身長:約162cm
  • 成人女性の平均身長:約153cm

🧒 発達の特徴

  • 運動発達の遅れ(約25%)
  • 言語発達の遅れ
  • 軽度の知的障害(約15〜35%)
  • 多くの方は知的に正常範囲

🩸 血液・凝固の異常

  • 出血傾向(約50〜60%)
  • 血小板減少
  • 凝固因子の異常
  • あざができやすい

⚠️ 重要:ヌーナン症候群の症状は個人差が非常に大きいのが特徴です。軽症の方は大人になるまで診断されないケースもあり、ご家族の中に気づかれていない方がいることもあります。

3. ヌーナン症候群の顔つき・顔貌の特徴

【結論】 ヌーナン症候群には特徴的な顔貌があり、眼間開離・眼瞼下垂・低い耳介・短い首などが見られます。これらの特徴は年齢とともに変化し、成人になると目立たなくなることもあります。

ヌーナン症候群の顔貌の特徴は、年齢によって変化するのが特徴的です。乳児期と成人期では顔つきが異なり、成人になるにつれて特徴が目立たなくなる方もいます。

👤 顔貌の特徴
  • 眼間開離(がんかんかいり):目と目の間隔が広い
  • 眼瞼下垂(がんけんかすい):まぶたが下がって目が開きにくい
  • 低い耳介(じかい):耳の位置が低く、後方に回転している
  • 高い前額(ぜんがく):おでこが高く突出している
  • 鼻根部の陥凹:鼻の付け根が平坦
  • 翼状頸(よくじょうけい):首の側面に皮膚のひだがある
  • 短い首、低い後頭部の髪の生え際

年齢による顔貌の変化

年齢 顔貌の特徴
新生児〜乳児期 顔貌の特徴が最も顕著。眼間開離・眼瞼下垂・低い耳介が目立つ
幼児期〜学童期 顔貌の特徴は続くが、次第に目立たなくなることも
思春期〜成人期 特徴が目立たなくなる方も多い。三角形の顔形になることも

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4. ヌーナン症候群の原因遺伝子(RAS/MAPK経路)

【結論】 ヌーナン症候群はRAS/MAPK経路の遺伝子変異が原因です。PTPN11が約50%を占め、SOS1・RAF1・KRAS・BRAFなど現在17以上の原因遺伝子が特定されています。

ヌーナン症候群の原因は染色体の数や構造の異常ではなく、特定の遺伝子の変異です。そのため、従来の染色体検査(Gバンド法やマイクロアレイ)では発見できません

💡 用語解説:RAS/MAPK経路とは

RAS/MAPK(ラス・マップキナーゼ)経路とは、細胞の増殖・分化・生存をコントロールするシグナル伝達の経路です。受容体から核へ「成長せよ」「分化せよ」というメッセージを伝えるリレーのようなもので、KRAS・RAF1・MEKなどのタンパク質が連鎖的に働きます。この経路に関わる遺伝子に変異が起きると、シグナルが過剰・異常に流れ続け、胎児発達に影響が出ます。

🧬 主な原因遺伝子と頻度
  • 1

    PTPN11:約50%(最も多い)
  • 2

    SOS1:約10〜13%
  • 3

    RAF1:約3〜17%(肥大型心筋症と関連が強い)
  • 4

    RIT1:約5%
  • 5

    KRAS:約2〜5%
  • BRAF・NRAS・MAP2K1・MAP2K2・SOS2など多数

💡 ダイヤモンドプランで検査可能な遺伝子

ダイヤモンドプランでは、ヌーナン症候群の原因となるPTPN11・SOS1・RAF1・RIT1・KRAS・BRAF・NRAS・MAP2K1・MAP2K2などを含む56遺伝子のde novo変異を検査可能です。COATE法により99.9%以上の精度で検出できます。

従来のNIPTでは検出できない理由

一般的なNIPTは染色体の数の異常(トリソミーなど)を検出する検査です。ヌーナン症候群は遺伝子の「塩基配列の変異」が原因のため、染色体の数は正常です。そのため、従来のNIPTや羊水検査(Gバンド法)では発見できません

❌ 検出できない検査

  • ×
    一般的なNIPT(21/18/13トリソミーのみ)
  • ×
    羊水検査(Gバンド法)
  • ×
    コンバインド検査

✓ 検出できる検査

  • ダイヤモンドプラン(de novo変異NIPT)
  • 羊水検査(遺伝子パネル検査)
  • 出生後の遺伝子検査

5. ヌーナン症候群の遺伝のしかた

【結論】 ヌーナン症候群は常染色体優性遺伝ですが、約70%はde novo変異(新生突然変異)で、両親のどちらにも変異がないケースです。de novo変異は父親の年齢が高いほどリスクが上昇します。

「家族に誰もヌーナン症候群の人がいないのに、どうして?」という疑問を持たれる方も多いでしょう。実は、ヌーナン症候群の多くは両親から遺伝したものではなく、受精前後に新たに発生した変異(de novo変異)が原因です。

💡 用語解説:de novo変異とは

de novo変異(デノボ変異)とは、両親のどちらにも存在しない、子どもで新たに生じた遺伝子変異のことです。精子や卵子が作られるとき、またはその後の細胞分裂の過程でDNAのコピーエラーが起きることで発生します。「遺伝した」のではなく「新たに発生した」変異であるため、家族歴がなくても発症します。

🧬 遺伝形式のポイント
  • 遺伝形式:常染色体優性遺伝(1コピーの変異で発症)
  • de novo変異(新生突然変異):約70%(両親に変異なし)
  • 親から遺伝:約30%(特に母親からの遺伝が多い報告あり)
  • 父親の年齢:de novo変異のリスクは父親の年齢とともに上昇

(父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)

de novo変異と父親の年齢の関係

精子は生涯にわたって作られ続けるため、父親の年齢が上がるほど精子のDNA複製回数が増え、変異が蓄積しやすくなります。ヌーナン症候群を含む多くのde novo変異疾患は、父親由来の変異が多いことが知られています。

⚠️ 重要:de novo変異は「誰にでも起こりうる」ものであり、特定のご夫婦だけのリスクではありません。累積リスクは1/600程度と報告されており、決して稀なことではありません。当院の検査では約60人に1人が陽性となっています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「母親の年齢」だけが注目されてきた歴史的背景】

出生前診断の歴史において、長らく「母体年齢」だけがリスク因子として注目されてきました。これはダウン症候群などのトリソミーが卵子の減数分裂異常に起因し、母体年齢と相関するためです。

しかし近年、父親の年齢が関わるde novo変異疾患の重要性が明らかになってきました。ヌーナン症候群・軟骨無形成症・コステロ症候群などは、父親由来の新生突然変異が主な原因です。私のクリニックではダイヤモンドプランで56遺伝子のde novo変異を検査することで、これまで見逃されてきた疾患も発見できるようになりました。母親の年齢だけでなく、父親の年齢も考慮した「新しい出生前診断」をご提供しています。

6. ヌーナン症候群はいつわかる?診断時期と方法

【結論】 ヌーナン症候群は出生前でも出生後でも診断可能です。出生前はダイヤモンドプラン妊娠10週から検査でき、出生後は臨床症状と遺伝子検査で確定診断されます。

「ヌーナン症候群はいつわかるの?」「妊娠中に検査できるの?」という疑問を持たれる方は多いでしょう。診断のタイミングは「出生前」「出生後」に大きく分けられます。

🔍 診断のタイミング
  • 出生前診断(妊娠中)
    ダイヤモンドプラン(de novo変異NIPT)妊娠10週〜
    羊水検査(遺伝子パネル検査):妊娠15〜18週
    ・胎児超音波検査:NT肥厚・心疾患・胎児水腫などで疑い
  • 出生直後〜乳児期
    ・特徴的な顔貌・先天性心疾患・筋緊張低下などから疑い
    ・遺伝子検査(RASopathyパネル検査)で確定
  • 幼児期〜成人期
    ・低身長・発達遅延・心疾患などから疑い
    軽症例は大人になってから診断されることも

胎児超音波検査での所見

妊娠中の超音波検査で、ヌーナン症候群を疑わせる所見が見つかることがあります。ただし、これらの所見は他の疾患でも見られるため、確定診断には遺伝子検査が必要です。

超音波所見 頻度 特徴
NT(後頸部浮腫)肥厚 高頻度 首の後ろのむくみが厚い
嚢胞性ヒグローマ 中〜高頻度 首の後ろに袋状の腫れ
胎児水腫 比較的稀 全身にむくみが生じる
心疾患 約80% 肺動脈弁狭窄・肥大型心筋症など
腎異常 約10% 腎臓の形態異常

7. ヌーナン症候群の平均寿命・予後

【結論】 ヌーナン症候群の方の平均寿命は一般の方とほぼ変わらないとされています。ただし、心疾患の種類や重症度によって予後は異なります。適切な医療管理のもと、多くの方が社会生活を送っています。

「ヌーナン症候群の寿命は?」「普通に生活できるの?」という不安を持たれる方も多いでしょう。結論から言うと、多くの方は一般の方と変わらない寿命を期待でき、社会生活を送ることができます。

📊 予後に関するポイント
  • 平均寿命:一般の方とほぼ同等(心疾患の程度による)
  • 予後を左右する因子:心疾患の種類と重症度が最も重要
  • 肥大型心筋症(HCM):RAF1変異に多く、予後に影響する可能性
  • 社会生活:多くの方が就労・結婚・出産を経験

遺伝子タイプによる違い

原因遺伝子によって、症状の傾向や予後に違いがあることが報告されています。

遺伝子 特徴的な症状 予後の傾向
PTPN11 肺動脈弁狭窄が多い・知的発達は比較的良好 比較的良好
SOS1 心疾患が少ない傾向・身長は比較的高い 良好
RAF1 肥大型心筋症(HCM)が多い 注意が必要
KRAS 重症例が多い傾向 症例による

💚 社会生活について

多くのヌーナン症候群の方は、普通学級で学び、就労し、結婚・出産を経験しています。軽度の知的障害がある場合でも、適切なサポートを受けながら社会生活を送ることができます。早期からの療育や医療的フォローが、その後の生活の質を高めることにつながります。

8. NIPTでヌーナン症候群を検査できる?

【結論】 一般的なNIPTではヌーナン症候群は検出できませんが、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランなら妊娠10週から検査可能です。COATE法により99.9%以上の精度で、ヌーナン症候群を含む56遺伝子のde novo変異を検出できます。

「ヌーナン症候群がNIPTでわかるようになったの?」と驚かれる方も多いでしょう。従来のNIPTでは染色体の数の異常しか検出できませんでしたが、技術の進歩により遺伝子変異まで検出できるようになりました

💎 ダイヤモンドプランの特徴
  • 56遺伝子のde novo変異を検査(ヌーナン症候群の原因遺伝子を含む)
  • COATE法による99.9%以上の精度
  • 検査時期:妊娠10週から検査可能
  • 検出可能な疾患:ヌーナン症候群・軟骨無形成症・コステロ症候群など30疾患以上
  • 陽性率:当院では約60人に1人が陽性(累積リスク約1/600)

ダイヤモンドプランで検出可能なヌーナン症候群関連遺伝子

ダイヤモンドプランでは、ヌーナン症候群およびRASopathyの原因となる以下の遺伝子を検査できます。

🧬 検査対象遺伝子(ヌーナン症候群関連)

PTPN11・SOS1・SOS2・RAF1・RIT1・KRAS・NRAS・BRAF・MAP2K1・MAP2K2など

※上記を含む計56遺伝子を検査し、30疾患以上を検出可能です。

なぜミネルバクリニックで検査できるのか

ミネルバクリニックでは、米国の大手遺伝子検査会社と提携し、世界最先端のCOATE法を採用しています。従来のNIPTとは異なる技術で、遺伝子の塩基配列レベルの変異を検出することが可能です。

🔬 COATE法とは

COATE法は、SNP解析とターゲット融合を組み合わせた最新技術。従来法では検出困難だった微小欠失・遺伝子変異を99.9%以上の精度で検出可能です。

🏥 院内で確定検査まで

2025年6月より産婦人科を併設。陽性時の羊水検査・絨毛検査も院内で対応可能。転院不要で心理的負担を軽減できます。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【ヌーナン症候群と「見逃されてきた疾患」を検出する意義】

「ヌーナン症候群はNIPTでわからない」というのが長らく常識でした。心疾患や特徴的な顔貌があっても、出生後にはじめて気づかれることがほとんどで、出生前に準備できる機会がほとんどありませんでした。

ダイヤモンドプランの導入により、妊娠10週から遺伝子レベルの変異を検出できるようになった今、保護者の方は出生前から心疾患のフォロー体制や支援計画を整えることができます。「知ること」は不安を増やすのではなく、準備のための力になります。検査をするかどうか、どこまで知りたいか——その選択に、臨床遺伝専門医として寄り添うことが私の使命です。

9. ミネルバクリニックのサポート体制

ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の専門性を活かした診療体制を整えています。ヌーナン症候群を含む遺伝性疾患の検査から、陽性時のフォローまで一貫してサポートいたします。

🔬 世界最高水準の検査技術

スーパーNIPT(第3世代)とCOATE法を採用。ヌーナン症候群を含む56遺伝子のde novo変異を99.9%以上の精度で検出します。

🏥 院内で確定検査まで対応

2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。転院の必要がなく、心理的負担を軽減できます。

👩‍⚕️ 臨床遺伝専門医が常駐

臨床遺伝専門医が検査前後の遺伝カウンセリングを担当。結果の説明から今後の選択肢まで、専門家が寄り添います。

💰 互助会で費用面も安心

互助会(8,000円)に加入いただくと、陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー上限なしで安心です。

一人で悩まず、専門医を頼ってください

不確かな情報で不安になる前に、医学的根拠に基づいた「正しい選択肢」を知りましょう。

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オンライン診療も対応可能です

よくある質問(FAQ)

Q1. ヌーナン症候群はNIPTで検査できますか?

一般的なNIPT(21/18/13トリソミーのみ対象)では検出できません。しかし、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランなら、ヌーナン症候群の原因遺伝子(PTPN11・SOS1・RAF1など)を含む56遺伝子のde novo変異99.9%以上の精度で検査できます。

Q2. ヌーナン症候群の発症頻度はどのくらいですか?

ヌーナン症候群の発症頻度は1,000〜2,500人に1人で、ダウン症候群に次いで2番目に多い先天性疾患です。しかし、軽症例は見逃されていることが多く、実際の頻度はもっと高い可能性があります。

Q3. ヌーナン症候群は遺伝しますか?

ヌーナン症候群は常染色体優性遺伝ですが、約70%はde novo変異(新生突然変異)で、両親のどちらにも変異がありません。約30%は親から遺伝したものです。de novo変異は父親の年齢が高いほどリスクが上昇します。

Q4. ヌーナン症候群の赤ちゃんはどんな症状がありますか?

主な症状は特徴的な顔貌(眼間開離・眼瞼下垂・低い耳介)・先天性心疾患(約80%)・低身長などです。症状の程度には個人差が大きく、軽症の方もいます。多くの方は知的に正常範囲ですが、約15〜35%に軽度の知的障害が見られます。

Q5. ヌーナン症候群の寿命は?

ヌーナン症候群の方の平均寿命は一般の方とほぼ同等とされています。ただし、心疾患の種類(特に肥大型心筋症)や重症度によって予後は異なります。多くの方が社会生活を送り、就労・結婚・出産を経験しています。

Q6. なぜ羊水検査でもヌーナン症候群が見つからないのですか?

一般的な羊水検査(Gバンド法)は染色体の数や大きな構造異常を調べる検査です。ヌーナン症候群は染色体の数は正常で、遺伝子の塩基配列の変異が原因のため、染色体検査では発見できません。発見するには遺伝子パネル検査が必要です。

Q7. ダイヤモンドプランで陽性だった場合、どうすればいいですか?

陽性の場合は羊水検査・絨毛検査(遺伝子パネル検査)による確定診断をお勧めします。当院では院内で確定検査まで対応可能で、転院の必要がありません。また、互助会にご加入いただいていれば確定検査費用は全額カバーされます。

Q8. de novo変異のリスクはどのくらいですか?

de novo変異疾患全体の累積リスクは約1/600と報告されています。当院の検査では約60人に1人が陽性となっています。de novo変異は父親の年齢が高いほどリスクが上昇しますが、どなたにも起こりうるものです。

Q9. 遠方ですが検査を受けられますか?

はい、オンラインNIPTにより全国どこからでも受検可能です。臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングもオンラインで受けていただけます。

🏥 一人で悩まないでください

ヌーナン症候群について心配なこと、検査を受けるかどうか迷っていること、
どんなことでもお気軽にご相談ください。臨床遺伝専門医があなたとご家族に寄り添います。

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参考文献

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  2. Tartaglia M, et al. Noonan syndrome and clinically related disorders. Best Pract Res Clin Endocrinol Metab. 2011;25(1):161-179. [PubMed]
  3. Romano AA, et al. Noonan syndrome: clinical features, diagnosis, and management guidelines. Pediatrics. 2010;126(4):746-759. [PubMed]
  4. Kong A, et al. Rate of de novo mutations and the importance of father’s age to disease risk. Nature. 2012;488(7412):471-475. [PubMed]
  5. Zenker M. Clinical overview on RASopathies. Am J Med Genet C Semin Med Genet. 2022;190(4):431-443. [PubMed]
  6. Aoki Y, et al. Germline mutations in HRAS proto-oncogene cause Costello syndrome. Nat Genet. 2005;37(10):1038-1040. [PubMed]
  7. National Institutes of Health – GeneReviews. Noonan Syndrome. [GeneReviews]
  8. American College of Medical Genetics and Genomics (ACMG). Practice guidelines. [ACMG]
  9. RASopathies Network. Clinical Practice Guidelines. [RASopathies Network]
  10. 日本小児遺伝学会. RASopathy診療ガイドライン. [日本小児遺伝学会]

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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