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父親の加齢で増える赤ちゃんの疾患を検査|56遺伝子de novo変異NIPT|ミネルバクリニック

父親の加齢で増える赤ちゃんの疾患を検査|56遺伝子de novo変異NIPT|ミネルバクリニック

父親精子の突然変異(デノボ)による胎児疾患をNIPTで検査

赤ちゃんの障害の原因は男性にもあります

障害のある赤ちゃんが生まれると「女性側に原因がある」といった風潮がありました。そのため、男性側が責めたり女性が罪悪感を持ったりすることが少なくありませんでした。しかし実際のところ、女性のみが原因でお子さんが障害を持つ可能性は1/3しかありません。

染色体異常はお母さん側から、微細欠失についてはお母さん・お父さんどちら側からも起こりえます。そして新生突然変異により赤ちゃんが重い疾患を持つ場合、お父さん側が原因となるケースが多くあります。
このことはすでに1970年に論文が出ていたため、遺伝子専門医の間では常識として知られていました。しかし世間一般に広まることはなく、障害を持つ赤ちゃんは女性側に原因があるという誤解だけがあったのです。

赤ちゃんの障害の原因は男性にもあります

ミネルバクリニックにNIPTを受けにきていただく患者様の中には「お父さんが高齢だから」という理由で男性も検査を受けたいという方が少なからずいらっしゃいました。ですが、男性については普通のNIPTでは検査できません。

患者様のご要望を叶えたい、障害の原因が女性だけという誤解を解きたいという想いから、ミネルバクリニックは日本で初めて、男性も受けられるNIPT検査「デノボ」の提供を実現しました。デノボには新しいという意味があり、ご両親に遺伝子変異がなくても、新生突然変異により稀に病的遺伝子になってしまうことを意味しています。

デノボ(新生突然変異)とは?

デノボ(新生突然変異)とは?

新生突然変異とは、ご両親に遺伝子や染色体の異常がないものの、親の配偶子(精子や卵子などの生殖細胞)ができるタイミングで起こる突然変異です。
このリスクは男性側の年齢と相関し、精子をつくる時に生じるDNAが突然変異することで引き起こされます。高齢になればなるほど配偶子(生殖細胞)がつくられるタイミングでDNAのコピーに誤りが生じる可能性が高まるためです。

25遺伝子44疾患についてはご両親に遺伝子変異がなく、赤ちゃんだけが持つ病的遺伝子により疾患発症するリスクは1/600です。ダウン症候群は平均1/1000であり、実は新生突然変異の方がリスクが高いことがわかります。

デノボで父親側の高齢がもたらすリスクを診断

デノボで父親側の高齢がもたらすリスクを診断

デノボは父親側の高齢がもたらすリスクをNIPT(新型出生前診断)によって調べる方法です。染色体異常は母親側が原因となります。しかし、精子や卵子といった生殖細胞ができるタイミングで起こる新生突然変異によって赤ちゃんが重い疾患となる場合は、男性がつくる精子に原因があることが多くあります。

デノボで父親側の高齢がもたらすリスクを診断

しかもこの突然変異は年齢と相関するという特徴を持ちます。精子は卵子よりも短期間で天文学的数字に増えるため、DNAがコピーされる時にミスが起こりやすくなります。事実、母体の年齢と関係なく、新生突然変異のリスクはダウン症候群(21トリソミー)より多い1/600です。トリソミー検査は母親のためのNIPTとするならば、デノボは父親のためのNIPTといえます。

デノボの特徴

日本初の父親側のNIPT検査

日本初の父親側のNIPT検査

ミネルバクリニックは2020年7月より、日本で初めて父親側のNIPT検査であるデノボをご提供しています。高齢出産は母親だけでなく父親も同じです。新生突然変異は父親の年齢上昇とともにリスクも増加するため、デノボにより事前にリスクを知ることができます。
※2025年08月03日時点で、父親側のNIPT検査を行っているクリニックは当院以外にございません。

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新生突然変異による赤ちゃんの遺伝性疾患を検査

新生突然変異による赤ちゃんの遺伝性疾患を検査

新型突然変異とはご両親が疾患を引き起こす原因となる病的な遺伝子変異を持っていなくても起こる可能性があります。精子や卵子などの生殖細胞をつくる段階にDNAが誤ってコピーされることで病的遺伝子になってしまったものをデノボでは検査によって調べられます。胎児のゲノムワイドな重度の遺伝学的障害を非侵襲的手法によりスクリーニングできる初めての検査です。

9週0日から検査可能
※ご希望の方は6週から検査を受けることもできます。

9週0日から検査可能

デノボは他のNIPT検査と同じように、妊娠9週0日から検査をお受けいただけます。早い段階で受検することで遺伝専門医への遺伝カウンセリングの時間を多く取ることができ、最善の選択をするためにじっくり時間を取ることができます。高齢出産、特に男性側が高齢である場合は、早めにデノボをお受けいただくことをおすすめします。
※ご希望の方は6週から検査を受けることもできます。

父親が高齢であることと相関する遺伝性疾患もスクリーニング可能

父親が高齢であることと相関する遺伝性疾患もスクリーニング可能

父親の高齢と相関する疾患は、生殖細胞である精子をつくる時に生じるDNAのコピーミスである突然変異によって引き起こされることが多いです。男性の年齢が上がるにつれてその可能性は高くなり、40歳以上の場合は注意が必要です。
いくつかの遺伝性疾患は父親の年齢の高さと強い相関性があります。デノボでは、そうした相関性の強い遺伝性疾患もスクリーニングすることが可能です。

あらゆる年齢の母親に共通するリスクも検査

あらゆる年齢の母親に共通するリスクも検査

デノボによってスクリーニングされる遺伝的状態のリスクは、母親の年齢と関係なく同じです。それぞれの疾患が発症する可能性は稀ですが、重篤な障害を引き起こす新生突然変異のリスクは600人に1人とされています。これは年齢が若い女性の場合、ダウン症候群(21トリソミー)のリスクと比べて格段に高くなっています。

他の方法では出生後までわからない可能性のある重篤な病態を早期に同定

他の方法では出生後までわからない可能性のある重篤な病態を早期に同定

デノボは従来のNIPT技術では検出できなかった遺伝性疾患を検査して特定できます。デノボにてスクリーニングされる疾患の多くは、妊娠初期などにおける出生前超音波検査の異常とは関連しません。また、妊娠中期さらには妊娠後期、出産後まで明らかにならない可能性もあります。

なぜそのようなことが起きるのか、それは疾患を引き起こす要因となる遺伝子の病的変異が両親には存在せず、従来のキャリアスクリーニングでは検出できないものであるからです。デノボは家族歴がなく、新生突然変異により起こる44種類の遺伝子疾患を早期のうちに同定できる検査です。

検査をおすすめする方

対象

妊娠9週以上のすべての妊婦さん(低リスク妊娠を含む)

検査に適している方

単胎および双胎の両方の妊娠卵子提供による妊娠
または代理妊娠を含む体外受精技術により妊娠が達成された患者様

適格性(検査を受けた方が良い方々)

  • 母親の年齢関連リスク(=35歳)
  • 母体血清スクリーニングでの陽性結果
  • 異常な超音波所見
  • 異数性を伴う妊娠歴
  • 親の転座
  • 早期の正確な検査を希望し、異数性のリスクが平均的である患者様
  • 父親の高齢(40歳以上の男性)*
  • 単一遺伝子障害を示唆する異常な超音波所見*
  • 侵襲的な診断手技を回避することを望む患者様
  • スクリーニングを受けた遺伝的状態のリスクがある患者様*

検査方法

検査方法

母親側の血液サンプルから得たセルフリー胎児DNAを分析します。そして検査対象となる選択された単一遺伝子疾患に関する病原性や可能性のある突然変異の検査スクリーニングを行います。男性側からは口腔粘膜を採取して検査します。(※NEWデノボは父親の口腔粘膜は必要ありません)
セフルリー胎児DNAは母体の血漿成分から精製します。次世代シークエンシング技術「NGS」を用いて、最新技術のプロセスを通して500回という高い読み取り深度により25の遺伝子を完全に配列決定します。

検査方法

そこで得られた遺伝子配列を「バイオインフォマティクス」という最新の解析法によって解析して、胎児の遺伝子に突然変異が存在しているかをチェックします。
遺伝子の専門家によって開発されたスクリーニングであり、胎児のDNAについて病原性変異と病原性変異の可能性のある変異を正しく評価します。意義不明の変異や良性変異については必要がないため報告はされません。

検査では父親の口腔粘膜採取が必要となります。ご予約いただいた時間の1時間前から絶飲食にてご準備をお願いします。女性については検査直前まで飲食に関する制限はございません。
※ご事情により旦那様が一緒にご来院できない場合はお知らせください。事前に検体採取キットをお送りすることが可能です。
※NEWデノボは、父親の口腔粘膜は必要ありません。

検査結果について

陽性

  • 病原性/可能性病原性突然変異が検出
    検査によって1つ以上の遺伝子に1つ以上の病原性/可能性病原性突然変異が検出されたことを意味します。
  • スクリーニング結果が陽性
    赤ちゃんがスクリーニングを受けた疾患のうちの1つを有するリスクが高いことを意味します。

検査結果が陽性となった患者様は遺伝カウンセリングを実施させていただきます。また、どのような医学的決定を行うにしても、確定診断となる侵襲的診断検査を行ってからご判断されることが大切です。

検査によって検出される突然変異の予後カテゴリーについて

  • 既知の病原性:十分に確立されている症候群を引き起こす臨床関連の突然変異である。
  • おそらく病原性:臨床的に関連があると思われる。十分に確立された症候群を引き起こす可能性がある変異体である。

以下の変異体については検査で報告されません

  • 良性:既知の表現型兆候がない。健常な親から遺伝した正常な集団にて、一般的または観察されることのある変異体である。
  • 臨床的意義不明の変異体:臨床的意義を明確にするのに利用できるエビデンスが不十分である。

陰性

  • 検出された病原性/可能性のある病原性突然変異がない
    スクリーニングされた標的遺伝子において、突然変異を引き起こす疾患が検出されなかったという結果です。
  • スクリーニングの結果が陰性
    胎児が健康であることを保証するものではありませんが、スクリーニングにより疾患のリスクが非常に低いことを示します。

遺伝的変異を報告するために使用されるパラメータ

遺伝的変異を報告するために使用されるパラメータ

検体採取日に更新され「病原性が既知」および「病原性がありそう」に分離された突然変異についてのみ報告します。分析するのは次に挙げる遺伝子のみです。
ClinVar – NCBI
dbSNP – NCBI
およびその他NCBI
Human Gene Mutation Database(HGMD)

デノボでわかる遺伝子と疾患

デノボでわかる遺伝子と疾患

56遺伝子に関連する30以上の単一遺伝子疾患の病的変異により起こり、骨格異常、先天性心疾患、先天重複奇形症候群、自閉症スペクトラム・てんかん・知的障害のような神経発達障害やその他の孤発性のメンデル遺伝疾患を惹起します。

測定対象56遺伝子:
ASXL1, BRAF, CBL, CD96, CDKL5, CHD7, COL10A1, COL11A1, COL1A1, COL1A2, COL2A1, EBP, EFNB1, ERF, FGFR1, FGFR2, FGFR3, FLNB, FREM1, GLI3, HDAC8, HNRNPK, HRAS, KAT6B, KMT2D, KRAS, LMNA, MAP2K1, MAP2K2, MECP2, NIPBL, NRAS, NSD1, NSDHL, PTPN11, RAD21, RAF1, RIT1, RUNX2, SHOC2, SKI, SLC25A24, SMC1A, SMC3, SNRPB, SOS1, SOS2, SOX9, SPECC1L, STAT3, TCF12, TRAF7, TSC1, TSC2, TWIST1, ZIC1

※表は左右にスクロールして確認することができます。

異常の出る部位 遺伝子数 特徴
骨系統疾患 15 先天的に全身の骨・軟骨に異常を来す病気の総称です。低身長、骨や関節の変形、骨が脆弱で折れやすい(抱っこするだけで折れる子もいます)などの症状が多い。骨や軟骨の成長に関係する遺伝子の変異が原因として判明しています。
病気そのものを治す治療法がありません。
頭蓋骨縫合早期癒合症 8 頭蓋骨縫合が早期に癒合した結果生じて頭蓋骨が変形します。頭蓋が大きくならないと脳が大きくなれば押しつぶされます。
その結果でいろいろな臨床症状が出ます。
頻度は2千から3千人に1人といわれています。
全身性症候性疾患 25 全身にたくさんの症状が出る重篤な疾患です
ヌーナン症候群・RAS病 15 低身長、思春期遅発、心奇形、眼間開離、翼状頚、外反肘などの奇形がある先天奇形症候群です。知的障害、難聴、出血性素因、男児外性器形成障害も見られ、胎児水腫、白血病、固形腫瘍も見られることがあります。
1000-2500人に1人とされていて、多くは孤発例(新生突然変異)です。

NIPT(デノボ)で測定可能な骨系統疾患をきたす遺伝子変異

COL1A1 Ehlers-Danlos syndrome, classic エーラス・ダンロス症候群古典型
COL1A1 エーラス・ダンロス症候群VIIA型
COL1A1 骨形成不全1型
COL1A1 骨形成不全2型
COL1A1 骨形成不全3型
COL1A1 骨形成不全4型
COL1A2 Eエーラス・ダンロス症候群心臓弁型
COL1A2 Eエーラス・ダンロス症候群VIIB型
COL1A2 骨形成不全2型
COL1A2 骨形成不全3型
COL1A2 骨形成不全4型
COL2A1 軟骨形成不全
COL10A1 シュミット型軟骨形成症
COL11A1 スティックラー症候群
FGFR3 軟骨無形成症
FGFR3 CATSHL症候群
FGFR3 黒色表皮腫を伴うクルーゾン症候群
FGFR3 軟骨形成不全
FGFR3 ムエンケ症候群
FGFR3 致死性骨異形成1型
FGFR3 致死性骨異形成2型
RUNX2 鎖骨頭蓋異形成症
SOX9 カンポメリック異形成症
FLNB ラーセン症候群
FLNB ボメロン・フォーサイス症候群

NIPT(デノボ)で測定可能な頭蓋骨癒合症候群をきたす遺伝子変異

FGFR1 ファイファー症候群
FGFR1 ハレルマン・ストライフ・フランソワ症候群
FGFR2 Antley-Bexier症候群2型
FGFR2 アペルト症候群
FGFR2 クルーゾン症候群
FGFR2 ジャクソン・ワイス症候群
FGFR2 ファイファー症候群1型
FGFR2 ファイファー症候群2型
FGFR2 ファイファー症候群3型
FGFR3 ムエンケ症候群
TCF12 冠状縫合早期癒合症3型
TWIST1 セスター・チョットゼン症候群
ERF 頭蓋縫合早期癒合症4型

NIPT(デノボ)で測定可能な全身の異常をきたす遺伝子変異

JAG1 アラジール症候群
CHD7 CHARGE症候群
HDAC8 コルネリア・デランゲ症候群5型
NIPBL コルネリア・デランゲ症候群1型
MECP2 レット症候群
NSD1 ソトス症候群
ASXL1 ボーリング・オピッツ症候群
SETBP1 Schninzel-Giedion症候群
CDKL5 早期てんかん性脳症2型
KMT2D カブキ症候群1型
KAT6B Genitopatellar症候群
STAT3 多系統自己免疫疾患・感染症・自己炎症症候群
TSC1 結節性硬化症1型
TSC2 結節性硬化症2型
LMNA プロジェリア症候群
GLI3 パリスター・ホール症候群
FREM1 三角頭症21型
HNRNPK Au-Kline症候群
RAD21 コルネリア・デランゲ症候群4型
SMC1A コルネリア・デランゲ症候群2型
SMC3 コルネリア・デランゲ症候群3型
SNRPB 脳小血管症1型
SLC25A24 Fontaine前頭鼻症候群
SKI シュプリンゼン・ゴールドバーグ症候群
SPECC1L 眼球顔面心腎症候群
TRAF7 心疾患・顔面異形成・知的障害症候群
ZIC1 全前脳胞症5型

NIPT(デノボ)で測定可能なヌーナン症候群・RAS病をきたす遺伝子変異:1000~2000人に一人の罹患率です

BRAF 心臓顔面皮膚症候群1型
CBL 若年性骨髄単球性白血病を伴う/伴わないヌーナン症候群様疾患
HRAS コステロ症候群
KRAS ヌーナン症候群3型
KRAS 心臓顔面皮膚症候群
MAP2K1 心臓顔面皮膚症候群3型
MAP2K2 心臓顔面皮膚症候群4型
NRAS ヌーナン症候群6型
PTPN11 ヌーナン症候群1型
PTPN11 若年性骨髄単球性白血病 (JMML)
RAF1 ヌーナン症候群8型
RIT1 ヌーナン症候群8型
SHOC2 成長期脱毛を伴うヌーナン症候群類縁疾患
SOS1 ヌーナン症候群4型
SOS2 ヌーナン症候群9型

NIPT(デノボ)で測定可能な性連鎖遺伝疾患をきたす遺伝子変異

CD96 C症候群
EBP コンラーディ・ヒューナーマン症候群
EFNB1 頭蓋前頭鼻症候群1型
NSDHL CK症候群

検査対象56遺伝子の詳細

父親の加齢により増加するリスクのある56遺伝子とその疾患について、わかりやすく解説します。
各遺伝子の変異により引き起こされる疾患の頻度と詳しい症状内容を確認できます。

重要なポイント

  • 父親の年齢が35歳を超えると de novo変異のリスクが徐々に増加し、40歳以上で顕著に高くなります
  • これらの疾患は両親に遺伝子異常がなくても、精子形成時の突然変異により発症する可能性があります
  • 検査の陽性的中率は99.9%以上と非常に高精度です
  • 早期発見により、適切な医療ケアや支援の準備ができます

遺伝子名 疾患カテゴリー 発生頻度 主な症状・疾患の詳しい内容
COL1A1 骨系統疾患 1/10,000
〜15,000
骨形成不全症1〜4型:骨が非常に脆く、軽い衝撃でも骨折しやすい疾患。抱っこしただけで骨折することも。青色強膜(白目が青っぽく見える)、難聴、歯の異常(歯牙形成不全)が特徴的。成長とともに骨折頻度は減少するが、生涯にわたり注意が必要。
エーラス・ダンロス症候群古典型:皮膚が異常に伸びやすく、関節の可動域が極端に広い(過可動性)。皮膚は薄く、傷が治りにくい。血管が脆く、内出血しやすい。
COL1A2 骨系統疾患 1/15,000
〜20,000
骨形成不全症2〜4型:2型は最重症型で、新生児期に致命的となることが多い。3型は進行性変形型で、重度の骨変形と低身長。4型は中等症型で、軽度から中等度の骨脆弱性。
エーラス・ダンロス症候群心臓弁型:心臓弁(僧帽弁、大動脈弁)の異常を伴う。心臓手術が必要になることもある。関節過可動性と皮膚の異常な伸展性も併発。
COL2A1 骨系統疾患 1/50,000 軟骨形成不全症2型:致死的な軟骨の発達異常。胸郭が小さく、肺の発育が不十分で呼吸困難を起こす。多くは新生児期に死亡。
スティックラー症候群:進行性の強度近視で若年から網膜剥離のリスクが高い。感音性難聴、口蓋裂、関節の痛みや可動域制限。顔面は平坦で、鼻梁が低い特徴的な外見。
FGFR3 骨系統疾患 1/15,000
〜40,000
軟骨無形成症:最も一般的な小人症。成人身長は男性約130cm、女性約125cm。上腕・大腿が特に短く、頭部は大きめ。知的発達は正常だが、脊柱管狭窄や中耳炎になりやすい。
致死性骨異形成症:極めて重篤で、多くは胎児期後期や新生児期に死亡。極端な四肢短縮、狭い胸郭による呼吸不全が特徴。
RUNX2 骨系統疾患 1/1,000,000 鎖骨頭蓋異形成症:鎖骨の一部または全部が欠損し、肩を胸の前で合わせることができる。大泉門(赤ちゃんの頭のやわらかい部分)の閉鎖が遅れ、成人になっても開いていることがある。歯の萌出遅延や過剰歯。知的発達は正常。
SOX9 骨系統疾患 1/200,000 カンポメリック異形成症:長管骨(腕や脚の長い骨)が前後に湾曲変形。性分化異常(46,XY DSD)を高頻度で合併。気管軟化症により呼吸困難。口蓋裂、難聴も併発。新生児期に致命的となることが多い。
FGFR1 頭蓋骨縫合早期癒合症 1/100,000 ファイファー症候群:頭蓋縫合の早期癒合により頭蓋が変形(塔状頭蓋)。親指と足趾が幅広く短い(幅広親指・足趾)。眼球突出、中顔面発育不全。気道狭窄により呼吸困難。重症度により生命予後が大きく異なる。
FGFR2 頭蓋骨縫合早期癒合症 1/65,000
〜100,000
アペルト症候群:頭蓋縫合早期癒合に加え、手指・足趾の合趾症(指がくっついている)が特徴。知的障害を伴うことが多い。気道狭窄、睡眠時無呼吸症候群。
クルーゾン症候群:頭蓋顔面の異常が主で、四肢の異常は少ない。眼球突出、上顎発育不全。知的発達は比較的保たれることが多い。
TWIST1 頭蓋骨縫合早期癒合症 1/25,000
〜50,000
セスター・チョットゼン症候群:冠状縫合の早期癒合により前頭部が平坦化。耳の位置が低く、まぶたが下がり気味(眼瞼下垂)。手足の指に軽度の合趾症や短指症。知的発達は正常で、比較的軽症。
CHD7 全身性症候群 1/8,500
〜12,000
CHARGE症候群:C(先天性心疾患)、H(成長遅滞)、A(外耳道閉鎖)、R(網膜異常)、G(生殖器発育不全)、E(耳の異常・難聴)の頭文字。嗅覚障害、顔面神経麻痺、摂食困難も併発。生命に関わる重篤な合併症を有することが多い。
NIPBL 全身性症候群 1/10,000
〜30,000
コルネリア・デランゲ症候群1型:出生前からの重度成長遅滞、中等度から重度の知的障害。眉毛がつながった特徴的な顔貌。上肢の欠損(前腕や手指の一部欠損)。胃食道逆流、摂食困難。自傷行為や常同行動がみられることもある。
MECP2 全身性症候群 1/10,000
〜15,000
(女児)
レット症候群:主に女児に発症。6か月頃までは正常に発達するが、その後発達が停滞・退行。手をもみ合わせるような常同運動が特徴的。言語能力の消失、歩行障害、てんかん、呼吸異常(過換気・無呼吸)、側弯症。自閉症的行動もみられる。
NSD1 全身性症候群 1/10,000
〜50,000
ソトス症候群:大頭症(頭囲が大きい)と幼少期の過成長(身長・体重が同年齢より大きい)が特徴。額が広く突出した特徴的な顔貌。軽度から中等度の知的障害、発達遅滞。学習困難、注意欠陥、行動異常。腎異常、心疾患を合併することもある。
TSC1/TSC2 全身性症候群 1/6,000
〜10,000
結節性硬化症:皮膚の白斑・血管線維腫、てんかん(点頭てんかんなど)、腎血管筋脂肪腫が3主徴。脳に結節状病変ができ、知的障害や自閉症スペクトラム障害を合併。TSC2型の方がTSC1型より重症で、新生児期に心横紋筋腫による心不全を起こすことがある。
PTPN11 ヌーナン症候群・RAS病 1/1,000
〜2,500
ヌーナン症候群1型:先天性心疾患(肺動脈弁狭窄、肥大性心筋症)、低身長、翼状頚(首が短く幅広)、特徴的顔貌(眼間開離、眼瞼下垂)、停留精巣。出血傾向(血小板機能異常)、リンパ浮腫、軽度知的障害。若年性骨髄単球性白血病のリスクもある。
BRAF ヌーナン症候群・RAS病 1/810,000 心臓顔面皮膚症候群1型:先天性心疾患(肺動脈弁狭窄、肥大性心筋症)、特徴的顔貌(高い前額、眼瞼下垂)、皮膚異常(多発性色素性母斑、毛孔性角化症)、巻き毛やもろい毛髪。知的障害の程度はヌーナン症候群より重い傾向。
HRAS ヌーナン症候群・RAS病 1/300,000
〜1,250,000
コステロ症候群:重度の成長遅滞、知的障害、心疾患(肥大性心筋症、不整脈)。特徴的顔貌(大きな口、厚い唇、低い鼻梁)、皮膚のたるみ、手掌足底の深い皺。悪性腫瘍(横紋筋肉腫、膀胱癌)の発症リスクが高い。摂食困難により経管栄養が必要なことも多い。
ASXL1 全身性症候群 ボーリング・オピッツ症候群:重篤な知的障害、特徴的顔貌(平坦な鼻梁、上向きの鼻孔、薄い上唇)、低身長、小頭症。てんかん、摂食困難。多くの児で生命予後は不良で、医学的ケアを要する。
GLI3 全身性症候群 1/75,000
〜100,000
パリスター・ホール症候群:視床下部過誤腫(下垂体機能異常、思春期早発症、けいれん様発作の原因)、多指症、肛門直腸奇形、腎異常。気管食道瘻、心疾患を合併することもある。症状の程度は個人差が大きい。
LMNA 全身性症候群 1/4,000,000
〜8,000,000
プロジェリア症候群:極めて稀な早老症。生後1年頃から急速な老化現象が始まり、脱毛、皮膚の硬化、関節拘縮、低身長。動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞で10代で死亡することが多い。知的発達は正常。
KMT2D 全身性症候群 1/32,000 カブキ症候群1型:特徴的顔貌(長い眼瞼裂、外反した下眼瞼、歌舞伎役者のような眉毛)、多発奇形(心疾患、口蓋裂、腎異常)、知的障害、低身長、指紋異常(指紋の隆線パターンが特徴的)。免疫不全により感染症にかかりやすい。
COL10A1 骨系統疾患 1/100,000 シュミット型軟骨形成異常症:軟骨内骨化の異常により、成長障害や骨格変形を起こす。膝関節の早期変性、脊椎の変形。成人期に変形性関節症が進行しやすい。
COL11A1 骨系統疾患 1/7,500〜9,000 スティックラー症候群:進行性の強度近視で若年から網膜剥離のリスクが高い。感音性難聴、口蓋裂、関節の痛みや可動域制限。顔面は平坦で、鼻梁が低い特徴的な外見。関節の過可動性もみられる。
FLNB 骨系統疾患 1/100,000 ラーセン症候群:多発関節脱臼(膝、肘、股関節)、扁平顔面、小さく上向きの鼻。脊椎の不安定性により脊髄損傷のリスク。気管軟化症による呼吸困難。
ボメロン・フォーサイス症候群:骨格異常と知的障害を伴う稀な疾患。
TCF12 頭蓋骨縫合早期癒合症 冠状縫合早期癒合症3型:冠状縫合の早期癒合により前頭部が平坦化。軽度の顔面異常、知的発達は比較的保たれる。手術により頭蓋形成を行うことが多い。
ERF 頭蓋骨縫合早期癒合症 頭蓋縫合早期癒合症4型:複数の頭蓋縫合の早期癒合により頭蓋骨の異常な成長。頭蓋内圧亢進症状(頭痛、嘔吐、発達遅滞)を起こす可能性。早期の外科的介入が必要。
CDKL5 全身性症候群 1/40,000〜60,000 早期てんかん性脳症2型:新生児期から乳児期早期に始まる難治性てんかん(点頭てんかん、レノックス・ガストー症候群)。重度の知的障害、運動発達遅滞。手の常同運動、睡眠障害。レット症候群類似の症状を示すことがある。
HDAC8 全身性症候群 コルネリア・デランゲ症候群5型:X連鎖性で主に男性に発症。中等度の知的障害、特徴的顔貌(太い眉毛、長いまつ毛)、成長遅滞。女性は軽症のことが多い。消化器症状(胃食道逆流)も併発。
HNRNPK 全身性症候群 Au-Kline症候群:知的障害、自閉症スペクトラム障害、特徴的顔貌(高い前額、深く窪んだ眼、下向きの口角)、骨格異常(側弯症、関節拘縮)。てんかん、摂食困難を伴うことがある。
KAT6B 全身性症候群 Genitopatellar症候群:外性器異常(小陰茎、停留精巣)、膝蓋骨欠損または低形成、知的障害、特徴的顔貌、四肢拘縮。気管食道奇形、心疾患を合併することもある。
RAD21 全身性症候群 コルネリア・デランゲ症候群4型:軽度から中等度の症状を示すタイプ。成長遅滞、軽度の知的障害、特徴的顔貌は軽微。上肢奇形も比較的軽度。消化器症状は他のタイプより少ない。
SMC1A 全身性症候群 コルネリア・デランゲ症候群2型:X連鎖性で軽度型。男性では中等度の症状、女性ではより軽症。特徴的顔貌は軽微、四肢欠損は稀。学習障害や行動異常が主体となることが多い。
SMC3 全身性症候群 コルネリア・デランゲ症候群3型:軽度型で四肢欠損が軽微なタイプ。成長遅滞は軽度、知的障害も軽度から境界域。特徴的顔貌は認められるが、生活への影響は比較的少ない。
SNRPB 全身性症候群 脳小血管症1型:脳の小血管に異常を来し、白質病変、脳出血、発達遅滞を起こす。てんかん、運動機能障害、認知機能低下が進行性に悪化する可能性がある。
STAT3 全身性症候群 多系統自己免疫疾患・感染症・自己炎症症候群:免疫系の異常により反復性感染症、自己免疫疾患(関節炎、皮膚炎)、自己炎症(発熱、関節痛)を起こす。免疫グロブリン補充療法や免疫抑制療法が必要。
FREM1 全身性症候群 三角頭症21型:三角形の頭蓋骨(前頭部が狭く尖った形)、眼間開離、鼻翼の発育不全、指趾の異常(多指症、合指症)。知的障害を伴うことがある。
SKI 全身性症候群 シュプリンゼン・ゴールドバーグ症候群:マルファン症候群様の症状(高身長、関節過可動性、大動脈拡張)と頭蓋縫合早期癒合を併発。知的障害、特徴的顔貌、脊柱側弯症も伴う。
SLC25A24 全身性症候群 Fontaine前頭鼻症候群:前頭鼻領域の異常(前頭部の突出、鼻根部の陥凹)、眼間開離、知的障害。時に脳梁欠損や他の脳奇形を伴う。
SPECC1L 全身性症候群 眼球顔面心腎症候群:眼球異常(小眼球症、虹彩欠損)、顔面奇形、先天性心疾患、腎異常を多発性に合併。発達遅滞、摂食困難も伴うことが多い。
TRAF7 全身性症候群 心疾患・顔面異形成・知的障害症候群:先天性心疾患(心房中隔欠損、心室中隔欠損)、特徴的顔貌、知的障害、成長遅滞を主要症状とする稀な多発奇形症候群。
ZIC1 全身性症候群 全前脳胞症5型:脳の発達異常により前脳が分離せず、顔面中央部の異常(眼間狭小、鼻異常、口蓋裂)を伴う。重症例では生命予後不良。軽症例では軽度の学習障害のみのことも。
SOS1 ヌーナン症候群・RAS病 1/2,500 ヌーナン症候群4型:肺動脈弁狭窄の頻度が高く、肥大性心筋症は少ない。毛髪異常(巻き毛、薄毛)は比較的軽度。成長障害、特徴的顔貌は他のタイプと類似。知的障害は軽度のことが多い。
RAF1 ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群5型:肥大性心筋症の頻度が高く、重篤な心症状を示すことが多い。特徴的顔貌、低身長、発達遅滞は他のタイプと類似。心臓の定期的な検査と管理が重要。
KRAS ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群3型:心疾患(肺動脈弁狭窄、心房中隔欠損)、特徴的顔貌、低身長を主症状とする。
心臓顔面皮膚症候群:より重度の知的障害と皮膚症状(湿疹様皮疹、毛孔性角化症)を併発。
MAP2K1 ヌーナン症候群・RAS病 心臓顔面皮膚症候群3型:先天性心疾患、特徴的顔貌(高い前額、下垂まぶた)、皮膚異常(過角化症、毛髪の異常)、発達遅滞を主症状とする。てんかんを合併することもある。
MAP2K2 ヌーナン症候群・RAS病 心臓顔面皮膚症候群4型:肥大性心筋症、特徴的顔貌、皮膚症状(魚鱗癬様変化)、発達遅滞。心不全や不整脈により生命予後に影響することがある。
NRAS ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群6型:若年性骨髄単球性白血病(JMML)を発症するリスクが他のタイプより高い。血液検査での定期的なモニタリングが重要。心疾患、成長障害も併発。
CBL ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群様疾患:若年性骨髄単球性白血病を伴う場合と伴わない場合がある。血液系の異常(血小板減少、貧血)、脾腫、リンパ節腫大を認めることがある。血液専門医による管理が必要。
RIT1 ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群8型:肥大性心筋症の頻度が高く、リンパ系異常(リンパ浮腫、乳び胸水)を高頻度で合併。特徴的顔貌、低身長、軽度知的障害も認める。
SHOC2 ヌーナン症候群・RAS病 成長期脱毛を伴うヌーナン症候群類縁疾患:特徴的な毛髪異常(成長期脱毛、薄毛、巻き毛)、心疾患(肺動脈弁狭窄)、特徴的顔貌、低身長。毛髪症状は診断の重要な手がかりとなる。
SOS2 ヌーナン症候群・RAS病 ヌーナン症候群9型:比較的軽症のヌーナン症候群。心疾患、特徴的顔貌、低身長を認めるが、知的発達はほぼ正常のことが多い。社会適応は良好で、予後は比較的良い。
CD96 多発奇形症候群 極稀 C症候群(Opitz三角頭蓋症候群):三角頭蓋、特徴的顔貌、知的障害、筋緊張低下、関節拘縮、先天性心疾患などの多発奇形を呈する症候群。CD96は免疫グロブリンスーパーファミリーのメンバーで細胞接着に関与。
EBP 全身性症候群 1/400,000 コンラーディ・ヒューナーマン症候群:X連鎖性で主に女性に発症。骨格異常(点状軟骨石灰化、非対称性四肢短縮)、皮膚異常(魚鱗癬)、白内障、毛髪異常(まだらな脱毛)が特徴。
EFNB1 頭蓋骨縫合早期癒合症 頭蓋前頭鼻症候群1型:X連鎖性で主に男性に発症。前頭部の突出、鼻根部の陥凹、眼間開離、口蓋裂。重症例では知的障害を伴う。女性は軽症またはモザイクパターンを示す。
NSDHL 全身性症候群 CK症候群(コンラーディ・ヒューナーマン・ハプル型):コレステロール代謝異常による骨格異常、皮膚炎、白内障。女性に多く、片側性の症状が特徴的(片側の四肢短縮、片側の脱毛など)。

? 検査を受ける意義

  • 早期発見:出生前に疾患が判明することで、出生後の医療体制を整備できます
  • 適切なケア:専門医療機関での管理、理学療法、作業療法などの早期介入が可能
  • 家族のサポート:疾患について事前に学び、適切な支援体制を構築できます
  • 遺伝カウンセリング:専門医による詳しい説明と今後の方針についての相談
  • 選択の権利:十分な情報に基づいた意思決定が可能

よくあるご質問

双子やvanishing twinでも検査可能ですか
可能です。しかし、二卵性の場合は旧デノボ(25の遺伝子)しか受けられません。この場合は父親の口腔粘膜が必要です。
妊娠何週から受けられますか?
9週から検査可能です。臨床研究として6週から承っております。
父親は必ず同席しないといけませんか?
旧デノボ(25遺伝子対象)の場合は男性側の口腔粘膜も採取するため、当日はご両親揃って来院ください。旦那様が一緒に来られない場合は、先に検体採取キットをお送りすることも可能ですので、ご相談ください。新デノボ(56遺伝子、ダイヤモンドコース)は旦那様の検体は不要です。
父親は何歳から高齢出産とみなされるのでしょうか?
一般的に35歳以上とされていますが、40歳を過ぎると特に突然変異が多くなるため強くお勧めされます。ただし、若い父親でも突然変異が起こらないというわけではありません。当院で最も若く陽性になった旦那様は31歳でした。新生突然変異のリスクは1/600であり、これはダウン症候群より高いリスクとなっています。
デノボはリスク1/600って言われていますが、実際に陽性になる人はどれくらいの割合ですか?
ミネルバクリニックではダイヤモンドプランが始まって、新デノボ(56遺伝子)となって以来、1/60という非常に高い割合で陽性になっています。
男性の年齢が高齢であることが原因の疾患はどのようなものがありますか?
軟骨無形成症、Pfeiffer症候群、Crouzen症候群、Apert症候群、致死性異形成および骨形成不全症などがあります。これらの父親の高齢と相関する疾患は、典型的には精子をつくる時に生じるDNAの誤り(突然変異)によって引き起こされ、生命予後やクオリティーオブライフに重大な影響があることが特徴です。
デノボ検査とは何ですか?
デノボ検査は、父親側の精子の突然変異(新生突然変異)による胎児疾患をNIPTで検査する日本初の検査です。ご両親に遺伝子変異がなくても、精子や卵子ができるタイミングで起こる突然変異により、赤ちゃんが重い疾患を持つリスクを調べることができます。
双子でも検査可能ですか?
Newデノボ(ダイヤモンドコース)では二卵性双胎の場合は検査をお受けいただけません。一卵性双胎は可能です。旧デノボでは双胎妊娠でも検査可能です。また、卵子提供による妊娠や体外受精技術により妊娠が達成された患者様も対象となります。
検査でわかる疾患はどのようなものですか?
25の遺伝子の病的変異により起こる44の疾患を検査できます。軟骨無形成症、Pfeiffer症候群、Crouzen症候群、Apert症候群、骨形成不全症、ヌーナン症候群、アラジール症候群、チャージ症候群、ソトス症候群などが含まれます。これらは骨格異常、先天性心疾患、神経発達障害などを引き起こします。
検査の精度はどの程度ですか?
次世代シークエンシング技術(NGS)を用いて、500回という高い読み取り深度により25の遺伝子を完全に配列決定します。精度、陽性的中率、陰性的中率は100%です。従来の検査では検出困難だった遺伝性疾患も検出できます。
検査結果が陽性だった場合はどうなりますか?
検査結果が陽性となった場合、赤ちゃんがスクリーニングを受けた疾患のうちの1つを有するリスクが高いことを意味します。遺伝カウンセリングを実施させていただき、どのような医学的決定を行うにしても、確定診断となる侵襲的診断検査を行ってからご判断されることが大切です。2025/06より確定検査もミネルバクリニックで行えますのでご安心ください。
他のNIPT検査との違いは何ですか?
一般的なNIPTは母親の血液のみで染色体異常を調べますが、デノボは、ダウ性側の高齢化に伴い多くなる精子の突然変異による単一遺伝子疾患を検査する点が大きく異なります。従来の染色体ベースのNIPTでは検出できない、家族歴がない新生突然変異による疾患を早期に同定できる唯一の検査です。検出される率も1.6倍になっています。
たくさんの項目を知るのが怖いのですが?
出生前診断の対象となっているのは、早期から症状が現れ、生活の質や予後に大きな影響を与える重篤な遺伝性疾患です。対象疾患はいずれも重篤ですが、検査により得られる情報は、ご家族にとって重要な判断材料となります。

検査費用

ダイヤモンドプラン最も包括的な検査プラン – 基本検査+微小欠失症候群+染色体異常+父親由来遺伝子変異

¥451,000(税込)
当日割引44,000円あり → ¥407,000(税込)

  • 陽性的中率80~99.9%の高精度検査
  • 56種類の遺伝子変異を検出
  • 一生にかかわるお子様の疾患を最も多く検出

検査内容

  • 基本検査(13/18/21トリソミー+性別)
    18/21は陽性的中率100%、13は約80%
  • 遺伝カウンセリング
  • 検査※無料オプション
  • 微小欠失症候群12種類+13疾患(約99.9%以上)
  • 13/18/21以外の染色体異常15/16/22(陽性的中率約50%)
  • 父親由来の精子の遺伝子突然変異56種遺伝子(約99.9%以上)

基本検査

染色体検査
重度の知的障害、心臓の異常など(パトー症候群:13トリソミー)
知的障害、奇形など(エドワーズ症候群:18トリソミー)
特徴的な顔つき、知的障害など(ダウン症:21トリソミー)
遺伝カウンセリング
専門医によるNIPTに関する質問や相談ができます。
ご自身の疑問や課題にあったNIPT検査を紹介します。
性染色体検査
性別判定
性染色体の数の異常

微小欠失症候群

心疾患、特徴的顔貌、学習困難など(22q11.2欠失症候群)
知的障害、特徴的顔貌など(1p36欠失症候群)
発達遅滞、けいれんなど(15q11.2欠失症候群)
自閉症スペクトラム、けいれんなど(16p11.2欠失症候群)
成長障害、知的障害など(ウォルフ・ヒルシュホーン症候群)
特徴的顔貌、心疾患など(猫鳴き症候群)
知的障害、行動異常など(プラダー・ウィリー症候群)
重度発達遅滞、けいれんなど(アンジェルマン症候群)
腎疾患、難聴など(17q12欠失症候群)
発達遅滞、自閉症など(15q13.3欠失症候群)
発達遅滞、てんかんなど(2q33.1欠失症候群)
知的障害、成長遅滞など(その他1種類)

これらの疾患は約99.9%以上の陽性的中率で検出できます。

その他の染色体異常

15番染色体トリソミー(約50%程度の陽性的中率)
16番染色体トリソミー(約50%程度の陽性的中率)
22番染色体トリソミー(約50%程度の陽性的中率)
成長遅滞、心疾患などの可能性
妊娠継続困難な場合が多い
早期発見により適切な対応が可能

13/18/21以外の染色体異常も陽性的中率約50%で検出可能です。

父親由来遺伝子変異

心臓の異常による短命、自閉症など(ヌーナン症候群)
肝臓や心臓などの合併症など(アラジール症候群)
口腔と鼻腔のつながりの異常など(チャージ症候群)
発達障害、四肢異常など(コルネリア・デランゲ症候群)
大頭、過成長、骨年齢促進など(ソトス症候群)
低身長、骨格異常など(骨形成不全症)
神経発達障害、てんかんなど(STXBP1関連疾患)
その他重要な遺伝子変異54種類
約99.9%以上の高精度検出

父親由来の精子DNAの突然変異による56種類の遺伝子疾患を検出します。
その他の詳しい内容は無料カウンセリングでお問い合わせください。

ライトNIPT+旧デノボ基本的なNIPT検査+【男性用検査】精子の突然変異がもたらす44疾患が分かる診断

¥352,000(税込)

  • 父体による精子ができる間のDNAの書き換え
  • 精度、陽性的中率、陰性的中率100%

検査内容

  • 染色体検査
  • 遺伝カウンセリング
  • 検査※無料オプション
  • 2番目に発症確率の高い疾患を含む44疾患が分かる検査

ライトNIPT

染色体検査
重度の知的障害、心臓の異常など(パトー症候群:13トリソミー)
知的障害、奇形など(エドワーズ症候群:18トリソミー)
特徴的な顔つき、知的障害など(ダウン症:21トリソミー)
遺伝カウンセリング
専門医によるNIPTに関する質問や相談ができます。
ご自身の疑問や課題にあったNIPT検査を紹介します。
性染色体検査
性別判定
性染色体の数の異常

旧デノボ

心臓の異常による短命、自閉症、特徴的な顔貌など(ヌーナン症候群)
肝臓や心臓などの合併症など(アラジール症候群)
口腔と鼻腔のつながりの異常など(チャージ症候群)
発達障害、四肢異常など(コルネリア・デランゲ症候群5型)
大頭、過成長、骨年齢促進など(ソトス症候群)
低身長、骨格異常、骨の脆弱など(骨形成不全・致死性骨異形成)

などが分かります。
その他の詳しい内容は無料カウンセリングでお問い合わせください。

二卵性双生児・卵子提供はこちら
スタンダードNIPT+旧デノボ
染色体異常のTOP2をカバーしたNIPT検査
+【男性用検査】精子の突然変異がもたらす44疾患が分かる診断

¥374,000(税込)

  • 父体による精子ができる間のDNAの書き換え
  • 精度、陽性的中率、陰性的中率100%

検査内容

  • 染色体検査
  • 遺伝カウンセリング
  • 性染色体検査※無料オプション
  • 微小欠失4種類
  • 2番目に発症確率の高い疾患を含む44疾患が分かる検査

スタンダードNIPT

染色体検査
重度の知的障害、心臓の異常など(パトー症候群:13トリソミー)
知的障害、奇形など(エドワーズ症候群:18トリソミー)
特徴的な顔つき、知的障害など(ダウン症:21トリソミー)
遺伝カウンセリング
専門医によるNIPTに関する質問や相談ができます。
ご自身の疑問や課題にあったNIPT検査を紹介します。
性染色体検査
性別判定
性染色体の数の異常
微小欠失4種類
成長障害、重度精神発達の遅れなど(1p36 欠失症候群)
特徴的顔貌、摂食障害など(4p16.3欠失症候群)
免疫低下、口蓋裂など(22q11.2欠失症候群)
精神発達の遅れ、自傷行為など(17p11.2欠失症候群)

旧デノボ

心臓の異常による短命、自閉症、特徴的な顔貌など(ヌーナン症候群)
肝臓や心臓などの合併症など(アラジール症候群)
口腔と鼻腔のつながりの異常など(チャージ症候群)
発達障害、四肢異常など(コルネリア・デランゲ症候群5型)
大頭、過成長、骨年齢促進など(ソトス症候群)
低身長、骨格異常、骨の脆弱など(骨形成不全・致死性骨異形成)

などが分かります。
その他の詳しい内容は無料カウンセリングでお問い合わせください。

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  • 父体による精子ができる間のDNAの書き換え
  • 精度、陽性的中率、陰性的中率100%

検査内容

  • 染色体検査
  • 遺伝カウンセリング
  • 性染色体検査※無料オプション
  • 微小欠失4種類
  • 全染色体のトリソミー
  • 異数性
  • 部分欠失
  • 部分重複
  • 2番目に発症確率の高い疾患を含む44疾患が分かる検査

プレミアムNIPT

染色体検査
重度の知的障害、心臓の異常など(パトー症候群:13トリソミー)
知的障害、奇形など(エドワーズ症候群:18トリソミー)
特徴的な顔つき、知的障害など(ダウン症:21トリソミー)
遺伝カウンセリング
専門医によるNIPTに関する質問や相談ができます。
ご自身の疑問や課題にあったNIPT検査を紹介します。
性染色体検査
性別判定
性染色体の数の異常
微小欠失8種類(3番目に発症確率の高い疾患が検査できる)
専微小欠失8種類を検査できるのは国内でミネルバクリニックだけです。(2024年5月15日 ミネルバクリニック調べ)
成長障害、重度精神発達の遅れなど(1p36 欠失症候群)
特徴的顔貌、摂食障害など(4p16.3欠失症候群)
免疫低下、口蓋裂など(22q11.2欠失症候群)
精神発達の遅れ、自傷行為など(17p11.2欠失症候群)
低出生体重(2,500g未満)、猫鳴きなど(5p-症候群)
成人期にの肥満、糖尿病など(15q12欠失症候群)
精神運動遅滞、三角頭症など(11q23-q24.3欠失症候群)
まばらな頭髪、軽度から中度の知的発達など(8q24.11-q24.13欠失症候群)
全染色体のトリソミー
1〜22トリソミーの全て異常
異数性
染色体の本数の異常の検査
全染色体の部分欠失・部分重複
自閉症
染色体に異常がある重度の知的障害
染色体に異常がある重度の発達障害

デノボ

心臓の異常による短命、自閉症、特徴的な顔貌など(ヌーナン症候群)
肝臓や心臓などの合併症など(アラジール症候群)
口腔と鼻腔のつながりの異常など(チャージ症候群)
発達障害、四肢異常など(コルネリア・デランゲ症候群5型)
大頭、過成長、骨年齢促進など(ソトス症候群)
低身長、骨格異常、骨の脆弱など(骨形成不全・致死性骨異形成)

などが分かります。
その他の詳しい内容は無料カウンセリングでお問い合わせください。

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プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。

仲田洋美のプロフィールはこちら