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SOX8遺伝子とは?SOX9を補完する精巣支持細胞(セルトリ細胞)の転写因子

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。国際医療誌『Medical Care Review APAC』『Global Woman Leader』の2誌で表紙を飾り、「Top Prenatal Testing Service in APAC 2025」に選出されるなど、世界基準の遺伝医療を提供。

精巣は、一度つくられたら永久にそのままでいられる臓器ではありません。「精巣であり続ける」ための遺伝子が働き続けていることで、はじめて精巣という状態が保たれています。その働き手のひとりがSOX8遺伝子です。SOX8は、精巣決定のマスター遺伝子として有名なSOX9とよく似た構造をもち、ふだんは控えに回っていながら、いざというときに代役を務め、そして生涯にわたって精子形成の現場を支えます。この記事では、SOX8がセルトリ細胞という支持細胞で果たす役割と、ヒトの性分化疾患・男性不妊・早発卵巣不全との関係を、原著データの限界まで含めて遺伝専門医が解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約18分
🧬 セルトリ細胞・性の維持・POI
臨床遺伝専門医監修

Q. SOX8遺伝子とは何をする遺伝子ですか?まず結論だけ知りたいです

A. SOX8は、SOX9・SOX10と同じ「SOXEグループ」に属する転写因子の設計図で、精巣の支持細胞であるセルトリ細胞を生涯にわたって維持する遺伝子です。胎児期の性決定ではSOX9の控えに回っていますが、SOX9が働けない状況では代役として精巣化を進めることができます。ヒトでは46,XY性分化疾患・乏精子症・早発卵巣不全(POI)との関連が報告されていますが、変異があっても発症しない人が大多数で、単独で診断が確定する疾患は確立していません。

  • 最大の特徴 → 単独で欠損させてもすぐには異常が出ず、加齢とともに進行性の不妊が現れる「余力」の遺伝子
  • 性の維持 → 成体の精巣でSOX9とともに失われると、セルトリ細胞が顆粒膜様細胞へ転換してしまう
  • ヒトでの頻度 → 乏精子症の3.5%、POIの5.06%(対照群0.74%)にSOX8バリアントが報告されている
  • ATR-16症候群 → 16p13.3欠失に含まれる遺伝子のひとつ。知的障害の候補ではあるが確定していない
  • 検査上の要点 → 当院の性分化疾患200遺伝子パネルにSOX8は含まれておらず、結果の多くは意義不明変異になる

🧬 SOX8遺伝子の基本情報

項目 内容
遺伝子名 SOX8(SRY-box transcription factor 8)/別名 SRY-related HMG-box gene 8
タンパク質 転写因子SOX-8(UniProt P57073)/HMGボックス型DNA結合ドメインをもつ
染色体上の位置 16番染色体短腕 16p13.3(テロメアからおよそ1メガベースの位置)/3エキソン構成
主なはたらき セルトリ細胞の維持と血液精巣関門の構成因子の転写制御/髄鞘の維持/腸管M細胞の成熟/骨・骨格筋の分化タイミングの調節
主な発現部位 精巣(セルトリ細胞)/中枢神経系のグリア系細胞・オリゴデンドロサイト/軟骨・骨/骨格筋衛星細胞/腸管上皮のM細胞
生殖細胞系列変異と関連疾患 46,XY性分化疾患(DSD)/男性不妊(乏精子症)/46,XX早発卵巣不全(POI)との関連が報告。16p13.3欠失(ATR-16症候群)では欠失領域に含まれる遺伝子のひとつ
体細胞変異 大腸がん・肝細胞がんなどで発現の上昇と予後不良との関連が報告(点変異よりも発現異常が主体)。遺伝性腫瘍の原因遺伝子としては確立した報告はありません
検査上の注意 単独で診断が確定する疾患は確立しておらず、当院の性分化疾患200遺伝子パネルの対象には含まれていません。結果の多くは意義不明変異(VUS)となります

各項目の根拠と詳しい解説は、本文の該当セクションをご覧ください。

1. SOX8遺伝子とSOXEグループ ─ よく似た三兄弟の末っ子

SOX8は、16番染色体の短腕の先端に近い16p13.3という領域にある、3つのエキソンから構成される比較的小さな遺伝子です[2]。この遺伝子がつくるSOX8タンパク質は、SOXファミリーと呼ばれる転写因子の一員です。SOXという名前は、Y染色体上の精巣決定遺伝子であるSRYと共通の「HMGボックス」というDNA結合部分をもつことに由来しており、SRY関連(SRY-related)HMGボックス遺伝子群という意味です[3]

SOXファミリーは配列の似かたによってグループ分けされていて、SOX8はSOX9・SOX10とともにSOXEグループを構成しています[1]。この三つはHMGドメインのアミノ酸配列がきわめてよく似ており、結合できるDNA配列もほぼ共通しています。分子としては「同じ鍵穴に入る、よく似た三本の鍵」のような関係にあると考えるとイメージしやすいと思います。この構造的な近さが、あとで説明する機能的冗長性、つまり一方が欠けても他方が代わりを務められる性質の分子的な土台になっています。

三兄弟にはそれぞれ得意分野があります。SOX9は精巣決定と骨格形成のマスター遺伝子で、機能を失うとカンポメリック異形成症という重い骨系統疾患を起こします。SOX10は神経堤細胞やシュワン細胞の分化に必須で、ワールデンブルグ症候群の原因になります。では末っ子のSOX8は何をしているのか。この問いには長らく明確な答えがありませんでした。SOX8を欠損させたマウスが、生まれた直後にはほとんど異常を示さなかったからです[1]。SOX8が「地味だが決定的に重要な遺伝子」として再評価されたのは、時間をかけた詳細な観察が行われてからでした。

💡 用語解説:転写因子とは何をするタンパク質か

転写因子とは、DNA上の特定の配列に結合して、その近くにある遺伝子のスイッチをオンまたはオフにするタンパク質のことです。設計図であるDNAそのものは全身どの細胞でも同じ内容ですが、どのページを読むかを決めているのが転写因子です。細胞が「自分は精巣の細胞である」というアイデンティティを保ち続けられるのは、その細胞にふさわしい転写因子が働き続けているからです。逆に言えば、その働きが止まったとき、細胞は別の顔つきに変わってしまう可能性があります。この記事の後半で出てくる「性の維持」という考え方は、まさにここから来ています。

2. DNAを曲げる転写因子 ─ SOX8タンパク質のしくみ

SOX8タンパク質は、79個のアミノ酸からなるHMGドメインという部分を使ってDNAに結合します。多くの転写因子はDNA二重らせんの「主溝」側から接近しますが、SOXファミリーは「副溝(マイナーグルーブ)」側にもぐりこむという珍しい結合様式をとります[3]。そしてSOX8が結合すると、DNA鎖はおよそ70度から85度も折れ曲がります[1]

この「折り曲げる」性質には、はっきりした意味があります。DNAが屈曲すると、配列上は遠く離れた位置にある調節配列どうしが立体的に近づき、別の転写因子や補助因子が同じ場所に集まりやすくなるのです。SOX8のようなタンパク質が建築的転写因子(アーキテクチュラル転写因子)と呼ばれるのはこのためで、自分ひとりの力で遺伝子を強くオンにするというより、周囲を組み立てて反応が起きる「場」をつくる棟梁のような役回りをしています。

転写を活性化する能力そのものは、分子の中央付近にある領域と、C末端側にある領域の二つが協調して発揮されます。SOXEグループの三つは、この二部構成の転写活性化機構を共有していることが構造機能解析で示されています[4]。C末端側の領域はヒストンをアセチル化する酵素を呼び込み、DNAが巻き付いているクロマチンをゆるめて転写装置が入れるようにします。一方で、SOX8とSOX10には、SOX9がもつプロリン・グルタミン・アラニンに富む領域がありません。同じ鍵穴に入る三本の鍵が、それでも少しずつ違う扉を開けられるのは、こうした細部の差によると考えられています[1]

🧬 SOXEグループ三兄弟の分担

SOX8

セルトリ細胞の維持/髄鞘の維持/M細胞の成熟/骨・筋の分化タイミング

SOX9

精巣決定(SRYの直下)/軟骨・骨格形成のマスター因子

SOX10

神経堤細胞/シュワン細胞・メラノサイトの分化

HMGドメインがほぼ共通のため同じ標的配列に結合できる。だから互いの代役になれる

3. 「いなくても困らない」ように見える理由 ─ 冗長性と多臓器での役割

マウスの胚では、SOX8は発生のかなり早い段階から、外胚葉・中胚葉・内胚葉のいずれに由来する組織でも発現しています[1]。神経堤細胞の移動、内耳のもとになる耳胞の形成、脳神経節の分化、軟骨の発達など、関与する場面は多岐にわたります。それにもかかわらず、SOX8だけを欠損させたマウスは死にません。生まれた直後にはっきりした発生異常も示しません。

理由は、同じ組織でSOX9やSOX10が一緒に働いているからです。SOX8がいなくなっても、よく似た構造をもつ兄弟分がその穴を埋めてしまいます。これが機能的冗長性です。生物にとっては保険であり、研究者にとっては厄介な性質でした。単独ノックアウトで何も起きないと、その遺伝子は「重要ではない」と誤解されてしまうからです。

冗長性の限界は、二つ以上を同時に欠損させたときに姿を現します。SOX10が片方だけしか働かない状態のマウスに、さらにSOX8欠損を加えると、腸管の神経堤幹細胞の移動障害とアポトーシスが悪化し、ヒルシュスプルング病に似た重い腸管神経系の欠損が生じます[1]。SOX9のヘテロ接合変異にともなう性決定の障害も、SOX8を同時に失うと大きく悪化します。つまりSOX8は、単独では見えないけれども、系全体の余力(バッファ)として常に働いている遺伝子だと言えます。

そして個体が成長するにつれて、SOX8は冗長性の陰から出て、代わりのきかない役割を担うようになります。中枢神経系では、SOX8は神経上皮の前駆細胞から、発達期の小脳のグリア系細胞、オリゴデンドロサイト前駆細胞へと発現の場を移していきます。成熟したオリゴデンドロサイトでは、SOX8とSOX10が協調して髄鞘(ミエリン)の維持プログラムを支えています[1]。脱髄を人工的に起こす実験では、SOX8を欠損したマウスは前駆細胞の増殖と分化が滞り、再髄鞘化が明らかに遅れることが示されています。

腸の免疫でも、SOX8は代わりのきかない役割を担っています。腸管関連リンパ組織にあるM細胞(マイクロフォールド細胞)は、腸の内容物から抗原を取り込んでパイエル板の免疫細胞へ受け渡す「見張り役」の細胞です。SOX8はその成熟マーカーであるGP2遺伝子のプロモーター領域に直接結合して発現を上げます[5]。SOX8を欠損したマウスでは成熟M細胞が著しく減り、パイエル板での抗原取り込みが低下して、離乳直後の抗原特異的IgA応答が弱まりました[5]。腸の免疫が離乳というタイミングで立ち上がるために、SOX8があらかじめ用意されているわけです。

骨と筋肉では、SOX8はむしろブレーキとして働きます。骨芽細胞では分化を抑える方向に作用し、未熟な段階で早まって分化してしまうことを防ぎます。骨格筋では筋分化を進めるタンパク質の働きを直接妨げ、筋衛星細胞(サテライト細胞)という予備の細胞集団が使い果たされないよう、未分化なプールを保ちます[1]。分化を進める因子ばかりが注目されがちですが、適切なタイミングまで待たせる因子がなければ、組織は早々に尽きてしまいます。

4. 性決定におけるSOX8 ─ 控え選手か、それとも二重の安全装置か

哺乳類の性決定では、男女どちらにもなれる「双能性生殖腺」が、Y染色体上のSRYの発現をきっかけに精巣へと運命づけられます。SRYがSOX9を立ち上げ、SOX9が支持細胞の前駆体をセルトリ細胞へ分化させる。これが教科書的な筋書きです。

では、SOX8はこの筋書きのどこにいるのでしょうか。実験で確かめられているのは、次の二つの事実です。ひとつは、通常のXY個体の性決定にSOX8は必須ではないということ。SOX8を単独で欠損させても精巣はできあがります[6]。もうひとつは、条件を変えると話がまったく変わるということです。

卵巣化を進めるR-spondin1(RSPO1)を欠損したXXのマウスでは、卵巣が精巣化する「性転換」が起こります。この現象はSRYにもSOX9にも依存していません。ではいったい何が精巣化を進めているのか。その答えがSOX8でした。RSPO1欠損という背景のもとでSOX8とSOX9の両方を失わせると、はじめて卵巣から精巣への再プログラミングが起こらなくなり、生殖腺は萎縮した卵巣として発生します[6]。逆に言えば、どちらか一方が残っていれば精巣化は進むということです。

💡 ここは誤解されやすい:SOX8は「性を決める遺伝子」ではありません

上の実験結果は、しばしば「SOX8には独立した性決定能力がある」と紹介されます。しかしこれは言い過ぎです。正確には、SOX9が不在という異常事態に限って、SOX8がその代役を務められるという意味であり、通常のXY胚の性決定でSOX8は必須ではありません[6]。SOX8は精巣化プログラムの主役ではなく、二重化された安全装置と理解するのが実態に合っています。

分子レベルでは、SOX8はSOX9と同じ標的群に働きかけます。ステロイド産生因子1(NR5A1/SF-1)と協調して抗ミュラー管ホルモン(AMH)遺伝子のプロモーターを活性化し、女性側の内性器のもとになるミュラー管を退縮させます[1]。またSOX8は男性化シグナルであるDMRT1の発現を保ち、卵巣化因子であるFOXL2の側を抑え込む向きに働きます。WNT4/RSPO1やESR2が押し返す卵巣側の力と、SOXE群とDMRT1が押し返す精巣側の力は、発生が終わったあとも綱引きを続けています。

5. セルトリ細胞と精子形成 ─ 精巣を生涯支える仕事

SOX8の本領は、性が決まったあとの維持にあります。それをはっきりさせたのが、SOX8欠損マウスを時間をかけて観察した研究でした。

SOX8を欠損したオスのマウスは、若いうちは散発的に少数の産仔を得ることがあります。ところが加齢とともに精子形成が乱れ、最終的に不妊に至ります[7]。この進行性の破綻は、三つの現象として現れます。

第一に、精子の放出(スペルミエーション)の失敗です。成熟した精子はセルトリ細胞の抱擁からほどけて精細管の内腔へ放たれなければなりませんが、SOX8欠損下ではこの離脱がうまくいかず、伸長した精細胞の多くが管腔に出られないまま残ってしまいます[7]

第二に、未熟な生殖細胞の脱落(スラフィング)です。精母細胞や円形精細胞が精上皮から早い段階で剥がれ落ち、精巣上体の管腔にまで流れ出てしまいます。SOX8欠損マウスでは生後1か月の時点ですでにこの現象がみられ、9か月を超えても続きます[7]。精上皮のサイクルそのものが乱れ、本来なら別の段階にあるはずの細胞が隣り合って並ぶようになります。

第三に、精巣上体まで到達したわずかな精子も運動能が低下しています。数だけでなく質も落ちるため、妊よう性への影響は、数の減少から予想されるよりも大きくなります。

なぜこうしたことが起きるのでしょうか。手がかりのひとつが血液精巣関門(BTB)です。セルトリ細胞どうしは密着結合で強固に結ばれ、精子形成の場を免疫システムから隔離しています。SOX8欠損精巣では、この密着結合の構成因子であるクローディン3の発現が変化し、関門の透過性が損なわれることが報告されています[8]。またセルトリ細胞どうしをつなぐギャップ結合分子であるコネキシン43(GJA1)の発現制御にも、SOXE群が関わっています。セルトリ細胞が精子形成の「建物」だとすれば、SOX8はその建材の発注書を書き続けている存在だと考えると分かりやすいと思います。

💡 用語解説:血液精巣関門(BTB)

精子は思春期になってから新しくつくられる細胞なので、体の免疫システムにとっては「見たことのない他人」に映ります。そのままでは自己免疫的に攻撃されかねません。そこでセルトリ細胞どうしが強固に手をつなぎ、精細管の内側を血液から隔てる壁をつくっています。これが血液精巣関門です。壁の中は、精子形成に必要な特殊な環境が保たれた閉じた空間になっています。壁が緩むと、精子形成に必要な微小環境が保てなくなるだけでなく、免疫からの隔離も揺らぎます。SOX8は、この壁の材料となるタンパク質の遺伝子を制御する側にいます。

さらに踏み込んだ実験があります。すでに成体となり、生殖能をもっているSOX8欠損マウスのセルトリ細胞から、あとからSOX9を追加で除去すると、精巣から卵巣への遺伝子発現の再プログラミングが起こり、セルトリ細胞が顆粒膜様細胞へと転換(トランスディファレンシエーション)しました[9]。精細管はやがて細胞を失い、ライディッヒ細胞のあいだに空洞が残るまで退縮します。このときDMRT1タンパク質は変異を免れた細胞にしか残っておらず、SOX9とSOX8がDMRT1の発現を支えていることも同時に示されました[9]

ここで強調しておきたいのは、この実験が胚ではなく成体で行われたという点です。性は生まれた時点で固定される「済んだ話」ではなく、担当する遺伝子が働き続けることによって能動的に維持されている状態である。一連の研究が示したのは、そういう見方の転換でした。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【控えの選手がいなくなるとき】

SOX8という遺伝子の物語で私がいちばん面白いと思うのは、「単独で壊してもすぐには何も起きない」という点です。研究の世界では長らく、これは「重要ではない遺伝子」の証拠のように扱われてきました。ところが時間軸を延ばして観察すると、加齢とともに精子形成が崩れていきます。若いうちは兄弟遺伝子が肩代わりしてくれるけれど、その余力が尽きたときに、はじめて欠損が表に出てくるわけです。

ヒトの生殖能力にも、似た構造があります。20代では何の問題もなかった方が、30代後半になって初めて壁にぶつかる。そのとき「昔は大丈夫だったのに」と感じられるのは自然なことですが、生物学的には、余力があった時期に隠れていたものが見えるようになった、という側面があります。ですから私は、気になることがあるうちに調べておくことをお勧めしています。余力があるうちにしか取れない選択肢が、確かに存在するからです。

6. 減数分裂のスイッチ ─ 長鎖ノンコーディングRNAによる制御

ここまでは、精巣の体細胞であるセルトリ細胞の話でした。近年の研究では、SOX8が生殖細胞そのものの側でも役割をもつ可能性が示されています。舞台は、精子のもとになる細胞のうちB型精原細胞と呼ばれる段階です。ここで細胞は、体細胞分裂を続けるか、減数分裂へ踏み出すかという分岐点に立ちます。

マウスの解析によれば、この分岐を制御しているのがMrhlという長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)です。Wntシグナルが入っていない未分化な状態では、Mrhlが核内で高く発現し、SOX8遺伝子のプロモーター領域に結合して、その転写を抑え込んでいます[10]。ここにMycファミリーの転写因子や共抑制因子が集まり、SOX8のスイッチはオフに保たれます。

その後の研究で、この抑制のしくみがさらに詳しく分かってきました。MrhlはRNAとDNAが三本鎖を形成する形でSOX8の遺伝子座に結合し、CTCFやコヒーシンといったクロマチンの立体構造をつくるタンパク質を巻き込んで、プロモーターと抑制配列を物理的に近づける「ループ」を形成していました[11]。折りたたむことで、読ませないようにしているわけです。

Wntシグナルが入るとMrhlの発現が下がり、このループがほどけてSOX8の転写が立ち上がります。そして増えたSOX8が、減数分裂への移行を進める遺伝子群の発現を後押しします[10]。ただし、これらは主に培養細胞株を用いた解析にもとづく知見であり、生体内でどこまで同じことが起きているのか、ヒトでも同様なのかについては、現時点では明確なデータが十分に示されていません。記事としても、確立した事実ではなく有力な作業仮説として扱うのが妥当だと考えています。

7. ヒトでの意味 ─ 46,XY DSD・男性不妊・早発卵巣不全

ここまではマウスの話でした。ヒトではどうなのか。この問いに正面から答えたのが、2018年に報告された国際共同研究です[12]

この研究はまず、ヒトの発生初期の生殖腺の体細胞でSOX8が発現していることを確認しました。そのうえで、SOX8の遺伝子座を含む染色体再構成をもつ46,XY性分化疾患(DSD)の2例と、SOX8のHMGボックス内にミスセンス変異をもつ46,XY DSDの1例を同定しています。培養細胞を用いた機能解析でも、この変異がSOX8タンパク質の生物活性を変化させることが示されました[12]

さらに研究チームは、性分化疾患と不妊が病因を共有しうるという考えから、不妊男性274名のコホートと、早発卵巣不全(POI)女性の独立した二つのコホート(153名と104名)でSOX8を解析しました。その結果が次の表です[12]

対象 SOX8変異の頻度 統計
乏精子症の男性(n=274のコホート内) 3.5% P<0.05
46,XX 早発卵巣不全(POI) 5.06% P=4.5×10⁻⁵
妊よう性のある/精液所見が正常な対照群 0.74%

同定された変異タンパク質は、いずれも野生型と比べて生物活性が変化していました。研究者らは、SOX8がヒトの生殖に重要な役割を果たしており、その変異が46,XY DSD・男性不妊・46,XX POIというスペクトラムに寄与すると結論づけています[12]

この結果の読み方には、注意が必要です。頻度が数パーセントということは、裏を返せばSOX8にバリアントがあってもDSDや不妊にならない方が大多数いるということでもあります。対照群にも0.74%という一定の割合で見つかっている点も見落とせません。単一の変異で発症が決まる古典的なメンデル型疾患というより、リスクを押し上げる要因のひとつとして位置づけるのが、現時点では妥当な理解です。

実際、POIの遺伝学的検索で確立した位置を占めているのは、FMR1のリピート伸長(FXPOI)や、BMP15GDF9STAG3SYCE1MCM8といった遺伝子群です。男性側でも、非閉塞性無精子症の原因として確立しているのはY染色体微小欠失TEX11などであり、SOX8はその隣に並ぶ候補という位置づけになります。関連する遺伝子群の全体像は低AMH・早発卵巣不全の遺伝子検査のページで整理しています。

なお、原著が有意差を示したのは乏精子症(精子の数が少ない状態)であって、精子がまったく見られない非閉塞性無精子症ではありません。この区別は、検査を検討するときに意外と重要になります。

8. ATR-16症候群と16p13.3欠失 ─ 「原因遺伝子」と言えない理由

SOX8の話をすると、しばしばATR-16症候群が引き合いに出されます。これは16番染色体短腕の先端側が欠失することで起こる連続遺伝子欠失症候群で、αサラセミアと知的障害の合併を特徴とします[13]

貧血の説明は明快です。この領域にはαグロビン遺伝子(HBA1・HBA2)があり、その欠失によって小球性低色素性の貧血が生じます。αサラセミアとして現れる部分は、遺伝子と症状が一対一で結びついています。

問題は知的障害のほうです。責任領域はテロメアからおよそ0.9〜1.5メガベースの範囲に絞り込まれており、およそ0.97メガベースの位置にあるSOX8はこの範囲に含まれます[14][15]。SOX8が脳で高く発現していることから、そのハプロ不全が知的障害に寄与しうるという仮説が2000年に提唱され、以来「有力な候補遺伝子」として語られてきました[13]

💡 ここは誤解されやすい:候補と原因は違います

この仮説は確定していません。SOX8の欠失をもちながら知的障害を伴わなかった家系の報告があり、SOX8だけでは説明がつかないことが示されています[15]。ATR-16症候群を「SOX8欠失による疾患」と説明するのは、現時点では踏み込みすぎです。

この点は臨床的にも重要です。マイクロアレイ染色体検査などで16p13.3の欠失が見つかったとき、そこに含まれる遺伝子を一つひとつ拾い上げて「この症状はこの遺伝子のせい」と割り付けたくなります。けれども連続遺伝子欠失症候群では、その割り付け自体が仮説にとどまることが少なくありません。ATR-16症候群では欠失の範囲が症例ごとに大きく異なり、表現型の幅もきわめて広いことが知られています[13]コピー数変化(CNV)の解釈では、欠失範囲の全体像と実際の臨床像を突き合わせる姿勢が求められます。

9. 側弯症・多発性硬化症・がん ─ エビデンスの強さを見分ける

近年、SOX8は生殖以外の領域でも名前が挙がるようになりました。ただし報告ごとにエビデンスの強さがかなり違います。ここは正直に整理しておきます。

思春期特発性側弯症(AIS)については、コブ角40度を超える重症例の台湾人患者を対象とした全エキソーム解析で、SOX8上の病的と予測されたバリアントが患者の35%以上に共有されていたと報告されました[16]。SOX8が骨格筋の衛星細胞を介して筋の恒常性を支えていることを考えると、生物学的にも筋の通る話です。ただしこの研究の対象は11例であり、病原性の判定はデータベースと予測ツールによる計算上の評価にもとづいています[16]。機能実験による裏づけや大規模な追試はまだなく、有望な仮説ではあっても確立した感受性遺伝子と呼べる段階ではありません。

多発性硬化症については、ゲノムワイド関連解析でSOX8を含む領域がリスク座位のひとつとして報告されています[1]。成熟オリゴデンドロサイトでの髄鞘維持というSOX8の機能とは整合的ですが、これは集団レベルでのわずかなリスク差を示すものであり、個人の発症を予測するものではありません。家族性の本態性振戦との関連を示唆する報告もありますが、追試は限られています[1]

がんの領域では、発生の場面で細胞の生存や移動を高めるSOX8が、腫瘍細胞ではしばしば高発現し、悪性度を押し上げる方向に働くことが報告されています[1]。大腸がんでは、SOX8がWnt受容体の一種であるFZD6の転写を上げ、その下流でβ-カテニン経路が活性化して増殖や浸潤が進むことが示されました[17]

💡 用語解説:体細胞変異と生殖細胞系列変異

がんで報告されているSOX8の異常は、腫瘍の細胞で後天的に生じた体細胞レベルの変化が中心で、しかも点変異よりも発現量の上昇が主体です。生まれつきもっている変化(生殖細胞系列変異)が遺伝性腫瘍を起こす、という話ではありません。生殖細胞系列でSOX8のバリアントが見つかった方が、がんになりやすいと考える根拠は現時点でありません。この二つを混同すると、必要のない不安が生まれてしまいます。

10. 遺伝子検査と遺伝カウンセリングの実際

まず、率直にお伝えしておきたいことがあります。当院で行っている性分化疾患(DSD)遺伝子検査パネルは200の遺伝子を対象としていますが、現在のところSOX8はその対象に含まれていません。同じSOXEグループのSOX9・SOX10は、この200遺伝子パネルには収載されています。また、対象を10遺伝子にしぼった46,XY性分化疾患のNGSパネルには、SOX8もSOX9・SOX10も含まれていません。ですから「SOX8が気になるのでパネル検査を受ける」という組み立ては、現時点では成り立ちません。

では意味がないのかというと、そうではありません。臨床の現場でSOX8が登場するのは、多くの場合、全エキソーム解析などの網羅的な検査の結果としてです。原因不明のPOIや乏精子症、46,XY DSDで、確立した遺伝子に説明がつかなかったときに、SOX8のバリアントが病態を理解する手がかりとして浮かび上がることがあります。

そのとき最も多い結果は、実は意義不明変異(VUS)です。前述のとおり対照群でも0.74%にバリアントが見つかるため、「珍しい変化がある」というだけでは病的と判断できません[12]。VUSは治療方針を変える根拠にはならず、知見が蓄積して将来的に再分類されることもあります。結果の数だけを見て一喜一憂しない構えが要ります。

それでも遺伝学的な評価が役に立つ場面は、確かにあります。原因の方向性が見えれば、卵巣機能の低下がこれから進むことを前提に妊よう性温存を検討する、あるいは男性側であれば精巣内精子採取の適応を早めに相談する、といった時間軸のある意思決定に情報を使えるからです。卵巣予備能の評価と組み合わせて考える意味は、ここにあります。

また、SOX8のような遺伝子は遺伝形式の説明が難しい部類に入ります。報告されているバリアントの多くはヘテロ接合であり、常染色体顕性(優性)遺伝の形をとりますが、浸透率は高くありません。つまり同じ変化をもつご家族が無症状であることが普通にあります。「親から受け継いだのに親は元気」という状況をどう理解するかは、検査前に共有しておきたい論点です。当院では臨床遺伝専門医が、検査の前後を通じてこうした整理を行っています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「候補遺伝子」と「原因遺伝子」を分けて話すこと】

遺伝子検査の結果をお伝えするとき、私がいちばん気をつけているのは、「候補遺伝子」と「原因遺伝子」を混ぜないことです。SOX8はまさに、その線引きが試される遺伝子です。マウスの実験は説得力がありますし、ヒトのコホートでも対照群より明らかに高い頻度が出ています。それでも、変異をもちながら何事もなく妊娠・出産を経験される方がいることは、同じデータが同時に語っている事実です。

「見つかった=原因が判明した」と短絡すると、その先の説明がすべて歪んでしまいます。分からない部分を「異常がない」と言い換えないことと、分かった部分を過大に語らないこと。この二つは同じ姿勢の裏表だと思っています。検査は答えを出す道具であると同時に、答えの出ない範囲を正確に知るための道具でもあります。

11. よくある誤解

誤解①「SOX8に変化があると不妊になる」

妊よう性のある対照群でも0.74%にバリアントが見つかっています。乏精子症で3.5%、POIで5.06%という数字は、確かに有意に高い一方で、大多数の保有者は問題なく経過することも示しています。SOX8の変化はリスクを押し上げる要因のひとつであって、それだけで結果が決まるわけではありません。

誤解②「ATR-16症候群はSOX8の欠失で起こる」

ATR-16症候群は複数の遺伝子が同時に失われる連続遺伝子欠失症候群です。知的障害へのSOX8の寄与は候補にとどまり、SOX8の欠失があっても知的障害を伴わなかった報告もあります。ひとつの遺伝子に症状を割り付ける説明には慎重であるべきです。

誤解③「性は生まれた時点で決まって、あとは変わらない」

成体マウスの実験では、セルトリ細胞からSOX9とSOX8を失わせると、細胞が顆粒膜様細胞へ転換しました。性の状態は完成品として固定されているのではなく、担当する遺伝子が働き続けることで能動的に維持されています。

誤解④「がんで話題の遺伝子だから、変異があるとがんになりやすい」

がんで報告されているのは、腫瘍の細胞で後天的に起きた発現の上昇が中心です。生まれつきのSOX8バリアントが遺伝性腫瘍を起こすという確立した知見はありません。体細胞の変化と生殖細胞系列の変化は、分けて考える必要があります。

よくある質問(FAQ)

Q1. SOX8遺伝子はどこにあって、何をつくる遺伝子ですか?

SOX8は16番染色体の短腕、16p13.3という領域にある3エキソン構成の遺伝子で、SOX-8という転写因子をつくります。SOX9・SOX10とともにSOXEグループに属し、HMGボックスという共通のDNA結合ドメインをもちます。精巣ではセルトリ細胞に発現して精子形成の場を支え、中枢神経系ではオリゴデンドロサイトによる髄鞘の維持に関わり、腸管ではM細胞の成熟を進めます。

Q2. SOX8とSOX9はどう違うのですか?

どちらもSOXEグループに属し、HMGドメインの構造がよく似ているため、同じDNA配列に結合できます。SOX9は精巣決定と骨格形成のマスター因子で、機能を失うとカンポメリック異形成症を起こします。一方SOX8は、性が決まったあとのセルトリ細胞の維持や、髄鞘・M細胞・骨格筋の調節に関わります。通常のXY胚の性決定にSOX8は必須ではありませんが、SOX9が働けない状況では代役を務められる点が大きな特徴です。

Q3. SOX8に変異があると早発卵巣不全(POI)になりますか?

POIの女性コホートでは5.06%にSOX8変異が見つかり、対照群の0.74%より有意に高い頻度でした。ただし変異があっても発症しない方が多数を占めます。SOX8はPOIのリスクを高める遺伝子のひとつであり、単独で発症を決定づけるものではありません。POIの遺伝学的検索では、FMR1のリピート伸長など確立した項目から評価するのが一般的です。

Q4. 男性不妊との関係はどうなっていますか?

不妊男性274名を対象としたコホート解析で、乏精子症の男性の3.5%にSOX8変異が見つかりました(対照0.74%)。有意差が示されたのは精子の数が少ない乏精子症であり、精子がまったく見られない非閉塞性無精子症ではない点にご注意ください。マウスの研究では、SOX8欠損によって精子の放出不全、未熟な生殖細胞の脱落、精子運動能の低下が起こり、加齢とともに不妊が進行することが示されています。

Q5. SOX8は当院の遺伝子パネル検査に含まれていますか?

当院の性分化疾患(DSD)遺伝子検査パネルは200遺伝子を対象としていますが、現在のところSOX8は対象に含まれていません。同じグループのSOX9・SOX10は、この200遺伝子パネルには収載されています。一方、対象を10遺伝子にしぼった46,XY性分化疾患のNGSパネルには、SOX8もSOX9・SOX10も含まれていません。SOX8を含めた評価をご希望の場合は、全エキソーム解析など網羅的な検査を含めて、臨床像に応じた検査計画を個別にご相談ください。

Q6. 検査で「意義不明変異(VUS)」と言われました。どう考えればよいですか?

VUSは「病的とも良性とも判断できない」という中間の評価です。SOX8では妊よう性のある対照群にもバリアントが見つかるため、VUSと判定される可能性は決して低くありません。VUSは治療方針を変える根拠にはならず、将来的に知見が蓄積して再分類されることがあります。結果だけを見て判断せず、臨床像やご家族の状況と合わせて解釈することが大切です。

Q7. ATR-16症候群と言われました。SOX8が原因なのでしょうか?

ATR-16症候群は16p13.3の欠失によって複数の遺伝子が同時に失われる連続遺伝子欠失症候群です。貧血はαグロビン遺伝子の欠失で説明できますが、知的障害についてはSOX8が有力な候補とされてきた一方で、SOX8の欠失があっても知的障害を伴わなかった報告もあり、確定していません。欠失の範囲は症例ごとに異なりますので、実際の欠失領域と臨床像を照らし合わせた評価が必要になります。

Q8. SOX8のバリアントがあると、がんになりやすいのでしょうか?

いいえ。がんで報告されているSOX8の異常は、腫瘍細胞で後天的に生じた発現の上昇が中心であり、体細胞レベルの変化です。生まれつきもっているSOX8のバリアントが遺伝性腫瘍を起こすという確立した知見はありません。体細胞変異と生殖細胞系列変異は性質がまったく異なりますので、分けて理解していただくことが大切です。

🏥 性分化疾患・不妊の遺伝子診断のご相談

早発卵巣不全(POI)・男性不妊・性分化疾患に関する
遺伝子検査と遺伝カウンセリングは
臨床遺伝専門医が在籍するミネルバクリニックにご相談ください。

参考文献

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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