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SYCE1遺伝子とは|シナプトネマ複合体中央要素の開始因子と早発卵巣不全・非閉塞性無精子症を遺伝専門医が解説

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。国際医療誌『Medical Care Review APAC』『Global Woman Leader』の2誌で表紙を飾り、「Top Prenatal Testing Service in APAC 2025」に選出されるなど、世界基準の遺伝医療を提供。

卵子と精子がつくられるとき、父親由来と母親由来の染色体が2本ずつぴったり並んで、ジッパーのような装置で綴じ合わされます。この装置を「シナプトネマ複合体」といい、そのジッパーの中央部分を最初に組み立てる部品をつくるのが SYCE1遺伝子です。両親から1つずつ受け継いだSYCE1の変化が重なると、ジッパーが閉まらず、卵子や精子はその手前で作られるのをやめてしまいます。女性では早発卵巣不全(POI/POF12)、男性では非閉塞性無精子症(NOA/SPGF15)という形で現れます。本記事では、この遺伝子が不妊の診療でどんな意味を持つのか、そして遺伝子検査の結果が手術の判断をどう変えうるのかを、遺伝専門医がやさしく解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約18分
🧬 減数分裂・早発卵巣不全・無精子症
臨床遺伝専門医監修

Q. SYCE1遺伝子とは何をする遺伝子ですか?まず結論だけ知りたいです

A. SYCE1は、卵子・精子をつくる細胞分裂(減数分裂)で、相同染色体を綴じ合わせる「シナプトネマ複合体」の中央要素を最初に組み立てる部品の設計図です。この遺伝子の働きが両方の染色体で失われると、染色体を綴じる作業がその場で止まり、生殖細胞は死んでしまいます。女性では早発卵巣不全(POI/POF12)、男性では非閉塞性無精子症(NOA/SPGF15)を起こします。遺伝形式は常染色体潜性(劣性)で、片方だけの変化では症状は出ません。

  • 基本の働き → 染色体を綴じるジッパーの「中央要素」を最初に立ち上げる開始因子。相棒のSIX6OS1と2か所でがっちり組み合う
  • 女性側の病気 → 早発卵巣不全(POI/POF12)。血族婚の家系で姉妹2名から世界で初めて報告された
  • 男性側の病気 → 非閉塞性無精子症(NOA/SPGF15)。精子形成がパキテン期で完全に停止する
  • 変化の起き方がちがうと結果もちがう → 変異の位置によって、SIX6OS1との2つの結合面のうちどちらが壊れるかが分かれる
  • 臨床での意味 → 手術(micro-TESE)の前に遺伝子を調べることで、見通しの説明がより正確になる可能性がある

🧬 SYCE1遺伝子の基本情報

項目 内容
遺伝子名 SYCE1(Synaptonemal Complex Central Element Protein 1)/別名 C10orf94、CT76、POF12、SPGF15
タンパク質 SYCE1/351アミノ酸。25〜179番目の領域が構造コアとなり、逆平行のコイルドコイル二量体を形成
染色体上の位置 10番染色体長腕 10q26
OMIM番号 611486
主なはたらき 減数分裂で相同染色体を綴じるシナプトネマ複合体の中央要素(CE)を立ち上げる開始因子。SIX6OS1・SYCE3と結合する
主な発現部位 精巣・卵巣の生殖細胞(減数分裂期の精母細胞・卵母細胞)
生殖細胞系列変異と関連疾患 常染色体潜性(劣性)。早発卵巣不全(POF12)非閉塞性無精子症(SPGF15)。報告例:c.613C>T(現行表記 c.721C>T、p.Gln241*)、c.689_690del(p.F230fs)、c.375-2A>G、c.197-2A>G、遺伝子領域の欠失(CNV)
体細胞変異 腫瘍のドライバー変異としての確立した報告はありません
よく見かける多型 rs10857748、rs10857749、rs10857750 など。インドの集団で無精子症との関連が報告されていますが、単独で発症を予測できるものではありません
検査上の注意 1塩基の変化だけでなく遺伝子まるごとの欠失(CNV)の報告があるため、通常の配列解析だけでは見落とす可能性があります

各項目の根拠と詳しい解説は、本文の該当セクションをご覧ください。

1. SYCE1遺伝子とは ─ 染色体を綴じる「ジッパーの芯」をつくる設計図

SYCE1は、Synaptonemal Complex Central Element Protein 1 の頭文字をとった遺伝子名です。日本語にすると「シナプトネマ複合体・中央要素タンパク質1」となります。名前が長くて身構えてしまいますが、意味を分解すればとても具体的です。シナプトネマ複合体は、卵子や精子をつくるときにだけ現れる、染色体を綴じ合わせるジッパーのような装置。中央要素はそのジッパーのちょうど真ん中の芯にあたる部分。SYCE1はその芯を最初に組み立てる部品、というわけです。

この遺伝子はヒトの10番染色体の長腕、10q26という場所にあり、351個のアミノ酸からなるタンパク質をつくります[1]。別名として C10orf94、CT76、POF12、SPGF15 といった呼び名を持ちます。このうち POF12 と SPGF15 は、それぞれ「12番目に見つかった早発卵巣不全の型」「15番目に見つかった精子形成不全の型」を意味する疾患側の名前です。1つの遺伝子に、女性の病気の名前と男性の病気の名前が両方ついているという点に、この遺伝子の性格がよく表れています。卵子でも精子でも、同じ工程を担当しているからです。

💡 用語解説:減数分裂とシナプトネマ複合体

私たちの体の細胞には染色体が46本ありますが、卵子と精子には23本しかありません。受精して46本に戻るためです。この「半分にする」ための特別な細胞分裂が減数分裂です。半分にする前に、父由来と母由来の同じ番号の染色体(相同染色体)が正確にペアを組む必要があります。このとき2本の染色体を横から綴じ合わせて固定するのがシナプトネマ複合体で、両側のレール(側部要素)を横糸(横糸フィラメント)が渡し、その真ん中を中央要素が芯として支える三層構造をしています。SYCE1はこの芯の部分の部品です。

なぜ「綴じる」必要があるのでしょうか。減数分裂では、わざと染色体のDNAを何百か所も切断します。危険なようですが、これは意図的な操作です。切れた場所を相手の染色体を鋳型にして修復する過程で、父方と母方の遺伝情報が組み替えられ(相同組換え)、きょうだいでも顔立ちや体質が異なる多様性が生まれます。この作業を安全に行うには、2本の染色体が最後までずれずに密着している必要があります。シナプトネマ複合体は、いわば工事中の足場です。足場が組めなければ、切ったまま直せない状態で細胞が取り残されてしまいます。

シナプトネマ複合体を構成する遺伝子たちのなかでの位置づけ

シナプトネマ複合体は、8つほどの構造タンパク質が役割分担して組み立てます[2]。それぞれの遺伝子に変化が起きると、やはり不妊につながることが知られています。SYCE1の個性は、他の部品と並べてみるとはっきりします。

遺伝子 ジッパーのどの部分か 役割のイメージ
SYCP3SYCP2 側部要素(両側のレール) 染色体そのものに沿って走る土台。ここが無いとジッパー自体が置けない
SYCP1 横糸フィラメント 左右のレールを渡す横棒。これが先にないとSYCE1は配置できない
SYCE1(本記事) 中央要素の開始因子 芯を最初に立ち上げる起点。SIX6OS1・SYCE3と組んで足場をつくる
SIX6OS1/SYCE3 中央要素の開始因子 SYCE1の直接の相棒。SIX6OS1は2か所でSYCE1と結合する
SYCE2/TEX12 中央要素の延伸因子 立ち上がった起点から、染色体の端まで芯を伸ばしていく
STAG3 減数分裂特異的コヒーシン 姉妹染色分体を束ねる輪。ジッパーを敷く前の下準備

この表で注目していただきたいのは、SYCE1が「開始因子」に分類されている点です。工事にたとえるなら、SYCE1は基礎を打つ役で、SYCE2とTEX12が壁を伸ばしていく役です。基礎が打てなければ壁は伸ばしようがありません。だからSYCE1の欠損は、部分的な不具合ではなく工事そのものの中止という形で現れます。ここが、後半で説明する「精子回収の見通し」の話につながる重要な性質です。

2. ジッパーが閉まるまで ─ 減数分裂前期に起きていること

SYCE1がいつ登場するのかを知るには、減数分裂の第一前期という時期を順番に追うのがいちばん分かりやすいと思います。この時期は、顕微鏡で見える染色体の姿から4つの段階に分けられています。名前は覚えなくてかまいませんが、「並ぶ → 綴じ始める → 綴じ終わる → ほどく」という流れだけつかんでいただければ十分です。

減数分裂第一前期:ジッパーが閉じるまでの4段階 レプトテン期 (細糸期) レールが敷かれる SYCP2・SYCP3 ザイゴテン期 (合糸期) SYCE1が働く時期 綴じ始める パキテン期 (太糸期) 全長が綴じ終わる 組換えが完成 ディプロテン期 (複糸期) ジッパーがほどける 交叉点だけ残る ▲ SYCE1が働かないと、ここで止まる

まずレプトテン期(細糸期)で、染色体の背骨にあたるレールが敷かれます。SYCP2やSYCP3、そして減数分裂専用のコヒーシンがここで並びます。次のザイゴテン期(合糸期)で、相同染色体どうしが近づき、SYCP1が横棒として左右のレールを渡し始めます。SYCE1が舞台に上がるのはこの瞬間です。ここで芯が立ち上がると、綴じる作業はパキテン期にかけて染色体の端から端まで一気に進みます。パキテン期には全長が綴じ終わり、組換えの仕上げが行われます。最後のディプロテン期でジッパーはほどけ、組換えが起きた交叉点だけが物理的な連結として残ります。

重要なのは、SYCE1が中央要素に組み込まれるには、先にSYCP1が置かれている必要があるという順序です[2]。横棒がない場所に芯だけ置くことはできないからです。逆に言えば、SYCE1が欠けているとき、レールも横棒も一応そこにはあるのに、真ん中が固まらないまま作業が空回りします。マウスでSyce1を働かなくすると、三層構造そのものが完全に失われることが確かめられています[3]

3. 2つの結合面 ─ なぜ変異の場所で結果が変わるのか

SYCE1という分子の形は、かなり詳しく分かっています。25番目から179番目のアミノ酸でできた領域が構造コアと呼ばれ、この部分どうしが向かい合わせに絡み合って、コイルドコイルという縄をなうような二量体をつくります[1]。細長い棒のような分子で、シナプトネマ複合体の中央でつっかえ棒のような役を果たします。

この分子が働くうえで決定的に重要なのが、相棒であるSIX6OS1(別名 C14orf39)というタンパク質との結合です。両者は2か所の別々の面でくっつくことが明らかにされています[2]。1つ目の面では、SIX6OS1のN末端側がSYCE1の構造コアに割り込み、もともと2つで組んでいたSYCE1の構造をほどいて1対1のペアに組み替えます。2つ目の面では、SYCE1の177〜305番目の領域が、SIX6OS1の下流側の配列と結合します。

💡 用語解説:ナンセンス変異とフレームシフト変異

遺伝子は3文字ずつの暗号でアミノ酸を指定しています。ナンセンス変異は、1文字が置き換わった結果、本来アミノ酸を指定していた暗号が「ここで終わり」という停止の合図に変わってしまうものです。文章の途中に句点が打たれるようなもので、タンパク質が途中で切れた短いものになります。

フレームシフト変異は、文字が抜けたり増えたりして、3文字ずつの区切り位置がずれてしまう変化です。そこから先は意味をなさない別の文章になり、たいてい少し先で停止の合図に行き当たります。どちらもタンパク質を途中で打ち切る変化で、SYCE1ではこの両方のタイプが報告されています。

ここからが、この遺伝子のいちばん面白いところです。ヒトで見つかっている病的な変化のうち、早発卵巣不全に関係する c.613C>T は2つ目の結合面を壊し、無精子症に関係する c.375-2A>G は1つ目の結合面を壊すことが実験で示されました[2]。同じ遺伝子でも、2つある結合面のどちらが壊れるかが変異ごとに分かれるのです。さらにSYCE1は、C末端側でSYCE3というもう1つの中央要素タンパク質とも接触します[4]

ただし、「1つ目の面が壊れたら男性の病気、2つ目なら女性の病気」と単純に対応するわけではありません。実際には、女性で報告された変異と男性で報告された変異がたまたまそれぞれの面を壊していた、というのが現時点の正確な理解です。同じ変異を持つ人が男性であれば無精子症に、女性であれば卵巣機能の低下として現れると考えるほうが自然です。実際、c.197-2A>G は男性の無精子症の報告として出発しましたが、SYCE1の機能が完全に失われるタイプの変化であるため、女性側でも卵巣機能に影響しうると考えられています。

4. 早発卵巣不全(POI)とSYCE1 ─ 世界で最初の報告

早発卵巣不全(Primary Ovarian Insufficiency:POI)は、40歳より前に卵巣の働きが止まってしまう状態です。月経が来なくなる、あるいは不規則になり、卵巣に指令を送るホルモンであるFSHが高い値を示します。ヨーロッパの学会(ESHRE)が2024年に改訂したガイドラインでは、FSHが25 IUを超える上昇が1回確認されれば診断できるとされ、2015年版から基準が変更されました[5]。判断に迷う場合にはAMHの測定やFSHの再検査が推奨されています。頻度としては、女性のおよそ1%とされています[5]

SYCE1とPOIの関係が明らかになったのは2014年のことでした。イスラエルのアラブ系の家系で、いとこ同士の両親から生まれた姉妹2名がともにPOIと診断され、その原因を探るために全エクソーム解析が行われました[6]。その結果、SYCE1に c.613C>T というナンセンス変異が両方の染色体に見つかりました。これがヒトのSYCE1で報告された最初の病的変異です。

この家系の解析結果は、遺伝形式を理解するうえで非常に分かりやすいものでした。両親と兄弟3名はこの変異を片方の染色体にだけ持っていましたが、まったく症状はありませんでした。また変異を受け継がなかった姉妹1名も健康でした。さらに、同じ民族的背景を持つ対照者90名からはこの変異は検出されませんでした[6]。片方だけでは何も起こらず、両方そろってはじめて症状が出る。これが常染色体潜性(劣性)遺伝の典型的な姿です。

⚠️ 表記についての注意:c.613C>T と c.721C>T

この変異は最初に c.613C>T として報告されましたが、その後の参照配列の更新にともない、現在は c.721C>T と表記されることがあります。同じ1か所の変化を指しており、別々の変異ではありません。タンパク質レベルではどちらも p.Gln241* です。検査報告書や論文で番号が違っていても慌てず、どの参照配列にもとづく表記かを確認していただければと思います。遺伝子の番地は、地図が更新されると振り直されることがあるのです。

では、この変異は分子のレベルで何を壊しているのでしょうか。241番目に停止の合図が入るため、351アミノ酸あるはずのタンパク質が240アミノ酸で打ち切られます。ここで注目すべきは、25〜179番目の構造コアは無傷で残るという点です。つまり、SYCE1どうしが組み合う能力そのものは保たれています。失われるのは、177〜305番目の領域を使ったSIX6OS1との2つ目の結合面です[2]。分子全体が消えるのではなく、相棒とつなぐ2本のうち1本だけが切れる。それだけで、ジッパーの芯は組み上がらなくなります。

この仕組みは、動物実験でも裏づけられています。SYCE1のPOF変異を持たせたマウスと、SIX6OS1のN末端側を狙って削ったマウスは、いずれも染色体を綴じることができず不妊になりました[2]。2つの結合面はどちらも欠かせない、ということです。卵巣で起きていることを言葉にすれば、卵母細胞が減数分裂の途中で立ち往生し、そのまま失われていく、という過程になります。女性の卵子のもとは胎児期にすべてつくり終えていて、後から補充できません。だから、この時期のつまずきは生まれた時点ですでに卵子の蓄えが乏しいという結果として現れます。

仲田洋美 医師

🩺 院長コラム【「原因が分かる」ことの意味】

早発卵巣不全と診断された方の多くが、最初に口にされるのは「どうして自分なのか」という問いです。POIの原因は今も多くが特定できておらず、その問いに答えられないまま診療が進むことは少なくありません。私自身、そこがいちばん心苦しいところです。

SYCE1のような遺伝子が特定できた場合、治療そのものが変わるわけではありません。それでも「自分の生活習慣のせいではなかった」と分かることには、確かな意味があると感じています。原因が分かることは、必ずしも解決を意味しません。けれども、自分を責める理由が1つ減ることは、その後の人生の歩き方を変えることがあります。遺伝カウンセリングでお伝えしたいのは、そういう種類の情報です。

5. 非閉塞性無精子症(NOA)とSYCE1 ─ 精子形成が止まる場所

無精子症は、射出された精液のなかに精子がまったく見つからない状態です。このうち、精子の通り道がふさがっているのではなく、精巣で精子がつくられていないタイプを非閉塞性無精子症(NOA)と呼びます。男性のおよそ1%に見られ、精巣の組織を調べると、生殖細胞がほとんど見当たらないタイプ(セルトリ細胞のみ症候群)と、途中まではつくられるのにある段階で止まってしまうタイプ(成熟停止)などに分かれます。SYCE1が関わるのは後者の成熟停止です。ジッパーを綴じる工程が動かないので、その手前まではきちんと進むのです。

エクソン10のフレームシフト変異 c.689_690del

2022年、中国の施設から興味深い症例が報告されました。micro-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)を受けたものの成熟した精子が1つも見つからず、手術後の病理検査で精子形成の停止が確認された患者さんです[7]。遺伝子を調べたところ、SYCE1の10番目のエクソンに c.689_690del(p.F230fs) というフレームシフト変異が両方の染色体に見つかりました。

この研究チームは、変異型のSYCE1を細胞に導入して何が起きるかを確かめました。すると、タンパク質の量そのものが減っているうえに、本来は核のなかにあるはずのSYCE1が、細胞質にとどまってしまうことが分かりました[7]。染色体は核のなかにあります。芯となる部品が核に入れないのですから、ジッパーが組み上がらないのは当然です。「部品はあるのに現場に届かない」という壊れ方だと考えると分かりやすいかもしれません。

遺伝子まるごとの欠失(CNV)という見落としやすい変化

同じ2022年に報告された別の2症例は、検査の実務を考えるうえで特に重要です[8]。1人目の患者さんは、父親から先ほどのp.F230fs変異を受け継ぎ、母親からはSYCE1を含む広い領域の欠失を受け継いでいました。父方の1文字レベルの変化と、母方の大きな欠失。両方が重なったことで、この方は機能するSYCE1を1つも持たない状態になっていたのです。これを複合ヘテロ接合といいます。2人目の患者さんでは、両方の染色体で同じ領域が欠けていました。

この2名では、精巣の組織を染色して調べた結果、精子形成がパキテン期で止まっていることが確認されました[8]。興味深いことに、精祖細胞(精子のもとになる幹細胞)やセルトリ細胞は正常に存在しており、ホルモンの値も基準範囲内、精巣の大きさも15mLと12mLで極端に小さいわけではありませんでした。外側から見える情報だけでは、この病態を予測することは難しいのです。

💡 用語解説:CNV(コピー数の変化)を見落とさないために

遺伝子検査には、DNAの文字列を1文字ずつ読む方法と、その領域が何個あるかを数える方法があります。前者だけでは、遺伝子がまるごと消えている変化(欠失)を見逃すことがあります。文章の誤字は探せても、ページごと抜け落ちていることには気づきにくい、というイメージです。SYCE1では領域ごとの欠失が複数報告されているため、配列を読む検査とコピー数を調べる検査の両方を組み合わせる意義があります。

スプライス部位の変異と、報告されている変化の一覧

遺伝子は、必要な部分(エクソン)と不要な部分(イントロン)が交互に並んでいて、読み取ったあとで不要な部分を切り取ってつなぎ合わせます。この切り貼りの目印の位置に変化が起きると、切る場所を間違えて、まったく別のタンパク質ができてしまうことがあります。SYCE1では c.197-2A>G [9]と c.375-2A>G [10]という2つのスプライス部位変異が、いずれも常染色体潜性の無精子症として報告されています。後者はイランの近親婚の家系から見出されたものです。

変化(cDNA表記) 報告された表現型 分子レベルで起きること
c.613C>T
(現行表記 c.721C>T)
p.Gln241*
早発卵巣不全
(POI/POF12)
240アミノ酸で打ち切られる。構造コアは保たれるが、SIX6OS1との2つ目の結合面が失われる
c.689_690del
p.F230fs
非閉塞性無精子症
(NOA/SPGF15)
タンパク質の量が減少し、核に入れず細胞質にとどまる
c.375-2A>G 非閉塞性無精子症 切り貼りの目印が壊れる。SIX6OS1との1つ目の結合面が失われる
c.197-2A>G 非閉塞性無精子症 切り貼りの目印が壊れる
領域の欠失(CNV) 非閉塞性無精子症 遺伝子そのものが失われる。配列を読むだけの検査では見落としうる

なお、SYCE1の周辺には、これらとは性質の異なるよく見かけるタイプの多型も報告されています。インドの西ベンガル地方の男性を対象とした研究では、rs10857748、rs10857749、rs10857750といった多型やBOLL遺伝子の多型が、精巣におけるこれらの遺伝子の発現量の低下と関連していたと報告されました[11]。ただし、これは特定の集団での関連の報告であり、こうした多型が1つ見つかったからといって、無精子症になると予測できるものではありません。前述の変異とは、まったく重みの違う情報として受け止める必要があります。

6. 動物モデルが教えてくれること ─ マウスとゼブラフィッシュの違い

ヒトの生殖細胞を直接観察することはできません。そこで動物モデルが手がかりになります。マウスでSyce1を働かなくすると、シナプトネマ複合体の三層構造が完全に失われ、染色体を綴じることができなくなります[3]。同時に、意図的につくられたDNAの切断が修復されないまま残ってしまうことも示されました。綴じる装置と、DNAを直す仕組みは、切り離せない関係にあるということです。ヒトで見られる不妊の表現型は、このマウスの姿とよく一致しています。

ここで、種による違いを見ておくと理解が深まります。ゼブラフィッシュという小型の魚で、シナプトネマ複合体の部品であるsyce2やsycp1を壊した研究が2025年に報告されました[12]。哺乳類なら生殖細胞が死んでしまうはずの状況で、この魚は減数分裂をそのまま進めてしまうのです。syce2を欠いた個体は雌雄とも妊性を保ち、sycp1を欠いた個体では雄は第一中期で止まって不妊になる一方、雌は産卵できました。

ただし、これは「壊れていても大丈夫」という話ではありません。むしろ逆です。syce2・sycp1いずれの変異体でも、雌から生まれた胚には広範な染色体数の異常(体細胞モザイク異数性)が見られました[12]。綴じ損ねた染色体が正しく分配されず、その結果が次の世代に持ち越されたのです。哺乳類は減数分裂前期の監視機構が厳しく、異常な細胞をその場で処分します。魚ではこの監視が緩く、異常を抱えたまま先に進んでしまう。哺乳類の「厳しさ」は、不妊という代償と引き換えに、次世代の染色体を守るための仕組みだと読み取ることができます。

⚠️ 動物モデルを読むときの注意

ゼブラフィッシュで調べられているのは syce2 と sycp1 であって、syce1そのものの魚のモデルではありません。また、魚で妊性が保たれたからといって、ヒトでも同じことが起きると考えることはできません。動物モデルは「仕組みを理解するための道具」であり、そのまま人にあてはめるものではない、という点は押さえておいていただければと思います。

7. 遺伝形式とご家族への影響 ─ 常染色体潜性という考え方

SYCE1に関連する不妊は、報告されているかぎりすべて常染色体潜性(劣性)遺伝の形をとります。私たちは同じ遺伝子を父から1つ、母から1つ、合わせて2つ持っています。潜性遺伝では、片方に変化があってももう片方が正常なら、症状は現れません。この状態の方を保因者と呼びます。保因者であること自体は病気ではなく、健康上の問題もありません。実際、最初に報告された家系でも、両親と兄弟3名は保因者でありながら健康でした[6]

保因者どうしのご夫婦から子どもが生まれるとき 父(保因者) 正常 / 変化あり 母(保因者) 正常 / 変化あり 25% 両方とも正常 症状なし 保因者でもない 50% 片方だけ変化あり 保因者 症状は現れません 25% 両方とも変化あり 女性は早発卵巣不全 男性は非閉塞性無精子症 ※この確率は妊娠ごとに毎回あてはまります(前回の結果に影響されません)

お二人とも同じ遺伝子の保因者だった場合、お子さんが両方の変化を受け継ぐ確率は1回の妊娠ごとに25%です。ここで誤解が生じやすいのですが、これは「4人産めば1人」という意味ではありません。サイコロを振るのと同じで、毎回リセットされます。上のお子さんに変化がなかったからといって、次のお子さんの確率が上がるわけでも下がるわけでもありません。

SYCE1の報告例で近い血縁のご夫婦が目立つのには理由があります[6][10]。血縁関係のあるお二人は、共通の祖先から同じ変化を受け継いでいる可能性が高くなるため、めずらしい潜性遺伝の病気が現れやすくなるのです。これは血族婚そのものを否定する話ではなく、まれな遺伝子変化を見つけやすい条件がそろっているという研究上の事情でもあります。実際、SYCE1の病的変異が最初に発見できたのも、この条件があったからでした。

もう1点、この遺伝子ならではの特徴があります。SYCE1の変化は生殖細胞をつくる工程だけに影響し、それ以外の健康状態には影響しません。知的発達や寿命、他の臓器の働きに関わるという報告はありません。ですから、この変化が見つかったとしても、心配していただく範囲は妊娠・出産に関することに限られます。この点は、遺伝カウンセリングの場で必ずお伝えしている内容です。

8. 遺伝子検査とmicro-TESE ─ 調べる意味はどこにあるのか

非閉塞性無精子症の方が挙児をご希望される場合、現在の標準的な選択肢はmicro-TESEという手術です。精巣を開いて顕微鏡で観察し、精子がつくられていそうな太い精細管を探して採取する方法です。見つかった精子は顕微授精に用いることができます。

💡 用語解説:micro-TESE(顕微鏡下精巣内精子回収術)

精巣を切開し、手術用顕微鏡で拡大しながら精子がつくられている可能性の高い部分を選んで採取する手術です。やみくもに組織を取る従来の方法にくらべ、精子が見つかる確率が高く、精巣へのダメージが少ないとされています。ただし全身麻酔または腰椎麻酔を要する手術であり、身体的にも経済的にも小さくない負担をともないます。

micro-TESEで精子が回収できる割合は、報告によって幅がありますが、全体としては半数弱という数字が知られています。ある報告では全体の回収率は48.8%で、精巣の組織像ごとに見ると、精子形成が部分的に保たれているタイプでは89.74%と高い一方、成熟停止のタイプでは32.43%、セルトリ細胞のみ症候群では30.35%にとどまっていました[13]。つまり、同じ「無精子症」でも、精巣のなかで何が起きているかによって見通しは大きく異なります。

ここでSYCE1の話が生きてきます。この遺伝子の働きが両方の染色体で失われている場合、一部の精細管だけ運よく精子ができている、という状況が原理的に考えにくいのです。ジッパーの芯を立ち上げる部品が存在しないのですから、すべての精母細胞が同じ場所で足止めされます。実際、報告されている症例では、micro-TESEを行っても成熟精子は見つかりませんでした[7]。組織を調べると、精子形成はパキテン期で一様に止まっていました[8]

この知見から導かれる考え方は、手術の前に遺伝子を調べておくことで、見通しの説明がより正確になる可能性がある、ということです。染色体検査やY染色体の微小欠失の検査に加えて、次世代シーケンサーを用いた遺伝子パネル検査や全エクソーム検査を組み合わせる方法が研究されています。ただし、これは「遺伝子検査で陰性だから手術がうまくいく」という話ではありません。SYCE1が原因となるのはNOA全体のごく一部であり、原因が特定できない方が今も大多数です。

⚠️ 検査結果の解釈で気をつけたいこと

遺伝子検査では、病的と判断できるほどの根拠がそろわない変化が見つかることがよくあります。これを意義不明変異(VUS)といいます。SYCE1のようにまだ報告例の少ない遺伝子では、VUSと判定される割合が高くなります。VUSは「異常」でも「正常」でもなく、判断を保留している状態です。この結果をもとに手術の可否を決めることはできません。検査を受ける前に、こうした結果が出る可能性についてもご説明しています。

仲田洋美 医師

🩺 院長コラム【検査は「決めるため」ではなく「知ったうえで決めるため」に】

遺伝子検査の結果が手術の見通しに関わりうる、という話をすると、「では検査で決めればいいのですね」と受け取られることがあります。けれども私は、そうは考えていません。検査はあくまで、判断材料を1つ増やすものです。

たとえ精子が見つかる可能性が低いと分かっても、それでも手術を選ばれるご夫婦がいらっしゃいます。その選択は決して不合理ではありません。人には、確率だけでは割り切れない事情や気持ちがあります。私たちの役割は、選択肢を狭めることではなく、何を知ったうえで選ぶのかをご一緒に整理することだと思っています。ご夫婦の答えが違っていても、それでいいのです。

9. よくある誤解

この分野には、情報が断片的に伝わることで生まれやすい誤解がいくつかあります。診療の場でよくお聞きするものを整理しました。

よくある受け止め方 実際のところ
「保因者だと分かったら、自分も将来不妊になる」 片方だけの変化では症状は現れません。最初の報告家系でも保因者の兄弟は健康でした
「SYCE1を調べれば不妊の原因が分かる」 SYCE1が原因となるのはごく一部です。原因が特定できない方が今も大多数です
「c.613C>Tとc.721C>Tは別の変異」 同じ変異です。参照配列の更新で番号が振り直されました
「配列を読む検査をすれば漏れはない」 SYCE1では遺伝子まるごとの欠失が報告されており、コピー数を調べる検査も必要になりえます
「この遺伝子に変化があると他の病気も心配」 影響は生殖細胞をつくる工程に限られます。他の臓器や発達への影響は報告されていません
「多型が見つかった=不妊になる」 rs10857748などの多型は、特定集団での関連の報告であり、個人の発症を予測するものではありません

よくある質問(FAQ)

Q1. SYCE1遺伝子はどこにあって、何をつくる遺伝子ですか?

SYCE1は10番染色体の長腕(10q26)にある遺伝子で、351個のアミノ酸からなるSYCE1というタンパク質をつくります。このタンパク質は、卵子や精子をつくる減数分裂のときにだけ現れるシナプトネマ複合体という装置の、中央要素と呼ばれる部分を最初に組み立てる役割を担っています。25番目から179番目の領域が構造コアとなり、逆平行のコイルドコイル構造をとって二量体を形成します。別名として C10orf94、CT76、POF12、SPGF15 という呼び名があります。

Q2. SYCE1に変化があると、必ず不妊になりますか?

いいえ。SYCE1に関連する不妊は常染色体潜性(劣性)遺伝の形をとるため、両親から受け継いだ2つのSYCE1の両方に病的な変化がそろってはじめて症状が現れます。片方だけに変化がある保因者の方には症状は現れません。実際、2014年に最初に報告された家系でも、変異を片方だけ持っていた両親と兄弟3名はいずれも健康でした。片方だけの変化が見つかった場合、それが直接あなたの妊娠のしやすさを左右するものではありません。

Q3. 検査結果に c.613C>T と書いてある論文と c.721C>T と書いてある論文があります。違う変異ですか?

同じ変異です。これは2014年に早発卵巣不全の家系で最初に報告された変化で、当初は c.613C>T と表記されていました。その後、基準となる参照配列が更新されたことにより、現在は c.721C>T と表記されることがあります。タンパク質レベルではどちらも p.Gln241* で、241番目に停止の合図が入るという同じ変化を指しています。遺伝子の位置を示す番号は、基準となる配列が変わると振り直されることがあるため、報告書や論文でどの参照配列にもとづく表記かをご確認ください。

Q4. 同じ遺伝子なのに、なぜ女性と男性で違う病名がつくのですか?

起きていることは同じで、現れ方が違うだけです。SYCE1は卵子でも精子でも、染色体を綴じ合わせる同じ工程を担当しています。この工程が動かないと生殖細胞は減数分裂の途中で失われますが、女性では卵子の蓄えが早く尽きることから早発卵巣不全(POI/POF12)と呼ばれ、男性では精子がつくられないことから非閉塞性無精子症(NOA/SPGF15)と呼ばれます。病名が2つあるのは、女性の診療と男性の診療で別々に名前がつけられてきた歴史的な事情によるものです。

Q5. 無精子症です。手術の前に遺伝子検査を受ける意味はありますか?

見通しを考える材料の1つにはなりえます。micro-TESEで精子が回収できる割合は全体で半数弱ですが、精巣の組織像によって差があり、成熟停止のタイプでは32.43%という報告があります。SYCE1のように機能が完全に失われている場合、すべての精細管で同じ段階での停止が起こると考えられ、報告例でも精子は見つかっていません。ただしSYCE1が原因となるのはごく一部であり、検査で何も見つからないことのほうが多いのが実情です。検査を受けるかどうかは、何のために調べるのかを整理したうえでお決めいただくのがよいと思います。

Q6. きょうだいや子どもへの影響はどう考えればよいですか?

ご本人に両方の変化が見つかった場合、ご両親はそれぞれ保因者と考えられます。ごきょうだいは2分の1の確率で保因者ですが、保因者であっても症状は現れません。ご本人にお子さんが生まれる場合、お子さんは必ず片方の変化を受け継ぎますが、パートナーの方が同じ遺伝子の保因者でなければ、お子さんに症状が現れることはありません。SYCE1の変化は生殖細胞をつくる工程だけに影響し、知的発達や他の臓器の働きに関わるという報告はありません。

Q7. 遺伝子検査で「意義不明変異(VUS)」と言われました。どう受け止めればよいですか?

VUSは「異常」でも「正常」でもなく、現時点では判断を保留している状態を指します。SYCE1のようにまだ報告例の少ない遺伝子では、VUSと判定される割合が高くなります。この結果をもとに治療方針や手術の可否を決めることはできません。一方で、将来的に同じ変化を持つ方の報告が増えることで、判定が病的または良性へと更新されることがあります。結果の意味づけは時間とともに変わりうるものですので、気になる場合は数年後に再評価を検討していただくのも1つの方法です。

Q8. SYCE1とSYCP1、SYCP3は何が違うのですか?

同じシナプトネマ複合体をつくる部品ですが、担当する場所が違います。SYCP2とSYCP3は染色体に沿って走る両側のレール(側部要素)を、SYCP1はそのレールを渡す横棒(横糸フィラメント)をつくります。SYCE1はその中央にできる芯(中央要素)を最初に立ち上げる部品です。組み立ての順番も決まっており、SYCP1が先に置かれていないとSYCE1は中央要素に組み込まれません。どの部品が欠けても綴じる作業は完成しないため、いずれの遺伝子の変化も不妊につながることが知られています。

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早発卵巣不全(POI)・非閉塞性無精子症(NOA)など
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臨床遺伝専門医が在籍するミネルバクリニックにご相談ください。

参考文献

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  • [13] Microdissection testicular sperm extraction: Overall results and impact of preoperative testosterone level on sperm retrieval rate in patients with nonobstructive azoospermia. [PubMed 31413508]

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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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