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妊娠9か月の胎児と母体の特徴と気をつけるべき3つのこと
嬉しさや楽しみも多い反面、心配事や今までとは違う身体の様子に不安を感じていたという妊娠生活も残り少なくなってきました。
妊娠9か月を乗り切ればほぼ正産期に入ります。お腹の赤ちゃんに会えるまであと少し。無事に出産できるように、少しずつ心と身体を整えていきましょう。
里帰り出産をする場合、出産予定日を含めて28日以内の方は医師の診断書が必要となるため、遅くとも妊娠32週頃までには実家への移動を済ませておくなどの注意点があります。
母体に関しても、おなかが大きくて動きにくかったり、疲れやすいためにイライラしたりすることもあるので、そういうときは家族に協力してもらい、上手に乗り切りたいところです。
この記事では、妊娠9か月の胎児と母体の特徴と妊娠9か月に気をつけるべき3つのことをご紹介します。
妊娠9か月の胎児
妊娠9か月の胎児は、個人差はあるものの身長は約40~45cm程度、体重は1,700~2,500g程度にまで成長しています。
母体の外でも自力で呼吸ができるなど、ほとんどの臓器が完成してくる頃です。ただ、体温調節などはまだ未熟なため、もう少しお腹の中で成長する必要があります。
ここでは、妊娠9か月の胎児の特徴をご紹介します。
体がふっくらとする
妊娠9か月の胎児は、皮下脂肪が厚くなって顔や体の皮膚のシワが減り、ふっくらとしてきます。髪の毛も生え、爪も伸びてくるなど、外見がどんどん新生児に近づき、妊娠初期は2頭身だった体も、今では4頭身になっています。
また、胎児の顔に表情が見られるようになり、起きているときは目を開け、寝ているときは目を閉じるようになります。眠りの質も発達するため、胎児の頃から朝明るくなると目覚め、夜暗くなると眠るという概日リズムの土台が出来上がってきています。
さらに、自律神経も発達し、交感神経と副交感神経のバランスも整い、心拍や呼吸、消化、体温調節機能も充実してきます。
羊水の量がピークになる
妊娠9ヶ月に入ると、羊水の量はピークを迎え、800~1,000ml程度にまで増加します。このピークは妊娠36週頃まで続き、その後少しずつ減少していきます。
羊水は水分のほかに、胎児が成長するために必要な電解質、アミノ酸、脂質などを含んでおり、胎児は羊水を飲むことでこれらの成分を肺や腸で吸収し生まれたあとの呼吸や栄養吸収の準備をしています。
また、羊水は胎児が外からの圧迫による影響を受けることを防止し、へその緒が擦れて傷がつかないように体を守っています。
妊娠9か月の母体
お腹がさらに大きくなり、少し歩くだけでも肩で息をするようになる妊娠9か月は、気分が優れないことが増え、なかなか落ち着けないママもいますが、その反対に出産が近づくにつれ、元気が出てくるママもいます。
妊娠9か月はもうすぐ出産の時期になるため、身体のなかではさまざまな変化が起こっています。
ここでは、妊娠9か月の母体の特徴をご紹介します。
尿漏れや頻尿に注意
妊娠9か月になると、大きくなった子宮が膀胱や胃を圧迫し、尿漏れや頻尿の症状が出ることがあります。
また、排尿後に残尿感を覚える方もいます。尿意を感じたのに頻繁にトイレに行きたくないからと我慢していると、膀胱炎などの原因にもなるので、外出先でも我慢しないようにしましょう。
尿漏れも妊娠9か月の妊婦さんによく起こる症状ですが、これはホルモンや大きくなった子宮の影響により、内臓を支えている骨盤の底の骨盤底筋群がゆるむことや、膀胱の収縮力自体が落ちていることが原因です。心配なときは尿漏れパットなどで対策を行いましょう。
妊娠中の尿漏れを予防するには、普段からいきまず自然に排尿する必要があります。骨盤底筋群のゆるみに関しては、骨盤底筋体操などを行うと出産後まで尿漏れの症状が長引かないように予防できます。
動悸息切れが起こりやすい
どんどん大きくなる子宮に心臓や肺が押されることによって、動悸や息切れが起こりやすいのも妊娠9か月の母体の特徴です。
体内を巡る血液量も増加し、1分間に心臓から全身に送り出す血液の量も増えるため、心臓の負担も増え動悸を感じるようになります。
また、胎児が成長したことで子宮も大きくなり、横隔膜を押し上げます。すると呼吸は自然に胸式呼吸という浅い呼吸になるため、息切れすることも多くなるのです。
しかも、妊娠後期は母体の心拍数が最大になり、血液循環量が最大となって貧血状態に陥ることが多いため、妊娠9か月は動悸や息切れがしやすい時期でもあります。基本的には治療などは行われないので、なるべく楽に過ごせるよう注意して生活しましょう。
妊娠9か月に気をつけるべき3つのこと
妊娠9か月に入り、ママの身体も徐々に出産に向けて変化してくる時期です。以前よりお腹が張っていると感じる回数も増えてきているのではないでしょうか。
ここでは、妊娠9か月に気をつけるべき3つのことをご紹介します。
性行為について
妊娠中の性行為に関しては、なかなか人には相談しにくいことなので、いつまでしていいのか、どんなことに注意すればよいのかがわからないという方もたくさんいます。
基本的には妊娠中でも性行為は可能ですが、通常の身体とはだいぶ違うため、気をつけたいことがいくつかあります。
以下は妊娠9か月の性行為で気をつけるべきことです。
- 挿入する際は浅くが基本
- 乳首はできるだけ触らない
- お腹を圧迫するような体位は避ける
- コンドームを使用する
- 腟内では射精しない
- 激しく動かない
妊娠9か月になると、胎児は頭を下に向けて骨盤にはまっているため、挿入する際は浅く、激しい動きは避けるようにしましょう。また、乳首は子宮と密接に関係しています。乳首を触られると子宮が収縮してしまうこともあるので注意が必要です。
性行為が可能な期間に関してはいつからいつまでという決まりはありませんが、自分の身体と相談しながら決して無理をしないようにしましょう。
無理をしない
妊娠9か月は赤ちゃんを迎えるための準備が忙しくなってくる時期です。そのうえお腹が大きいため、日常の動きも辛くなってくる時期でもあります。
身体の不調を感じやすくなる方もいるので、辛いと感じたら無理をせずに身体を休め、布団の上げ下ろしやお風呂掃除など、家族に頼めることはやってもらうようにしましょう。
お腹を圧迫しないよう、寝るときは抱き枕を使って横向きで寝るなど、息苦しさを感じないように対策を行うことも大切です。
体重の急増に注意
妊娠9か月になると、子宮が急激に大きくなり母体にかなりの負担がかかるようになります。そのため、身体が辛くて安静に過ごしている方も多いのですが、体重の急増には十分気をつけなくてはいけません。
妊娠9か月の妊婦さんの体重が急増すると以下のようなリスクがあります。
- 妊娠高血圧症候群
- むくみ
- 高血圧
- タンパク尿
- 難産
- 微弱陣痛になりやすい
- 低出生体重児になりやすい
- 常位胎盤早期剥離
- 子宮内胎児死亡
- 帝王切開の可能性
- 巨大児になりやすい
妊娠9か月はお腹がせり出し、動くのも一苦労ですが、適度な運動や外出はリフレッシュにもつながるため体重増加を避けるためにも、無理のない程度で行うようにしましょう。
妊娠9か月におすすめの過ごし方
妊娠9か月の妊婦さんの日常は意外と知られておらず、家でずっと安勢に過ごしているという方も多いようです。しかし、病院では1日に2時間程度は歩くように指導される場合もあり、周りの妊婦さんはどのように過ごしているのか気になるのではないでしょうか。
体調が安定しているママには、以下のような過ごし方がオススメです。
- ウインドウショッピング
- 部屋の掃除や出産後の生活準備
- カフェや焼肉屋など子どもを連れて行きにくいお店へ行っておく
体調がよいママは、運動不足にならないよう適度に体を動かして元気に過ごしましょう。ただし、無理せずに疲れたりお腹の張りを感じたりしたら必ず休むことを忘れずに。
一方、病院から自宅で安静にするようにいわれているママは、残り少ない妊娠生活をどのように過ごすと安静にしながらも楽しめるのでしょうか。
安静にする必要があるママには、以下のような過ごし方がオススメです。
- 手芸でベビー用のアイテムを作る
- 読書をする
- 友人を自宅に呼ぶ
手芸や読書など、赤ちゃんが産まれてからではできないことをして、積極的に妊娠生活を楽しむとよいでしょう。
育児本を読んだり、赤ちゃんの帽子を編んだりすると、ますます赤ちゃんに会えるのが楽しみになるはずです。
また、出産後は子どもの話題が中心になるため、子どもがいない友人や結婚していない友人と会う機会は自然と減ってしまうものです。そのため、妊娠中に会っておくことをオススメします。
まとめ
妊娠9か月の胎児と母体の特徴と妊娠9か月に気をつけるべき3つのことをご紹介しました。
いよいよ出産が近づいてきた妊娠9か月は、胎児がお腹を蹴る強さも強くなり、ときにはお腹に胎児の手や足の形が浮き出ることもあるでしょう。
ママも身体が重たくて大変な時期でもありますが、無理をしないように休みながら、赤ちゃんを迎える準備を進めていってください。
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