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妊娠11週(目)の赤ちゃんの大きさとお腹・つわりの変化|NIPTは11週で早い?受けられる検査と時期を臨床遺伝専門医が解説

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

妊娠11週のアイキャッチ画像

妊娠11週は、妊娠3か月の最後の週です。赤ちゃんは「胎芽」から「胎児」と呼ばれるようになったばかりで、エコーでは頭・体・手足がはっきり見えるようになります。つわりが軽くなってくる方もいれば、まだつらい方もいる時期です。そして、NIPT(新型出生前診断)も確定検査の絨毛検査も受けられる時期でもあります。この記事では、妊娠11週の赤ちゃんの大きさ・心拍数・お腹とつわりの変化を国際的な指針と文献で確かめた数字で説明し、「NIPTは11週で早い?遅い?」という疑問に、臨床遺伝専門医として答えます。

⏱️ 30秒でわかる要約

👶 Q. 妊娠11週の赤ちゃんはどのくらいの大きさ?

妊娠11週は妊娠3か月の最後の週です。日本人の基準値では、頭殿長(頭からお尻までの長さ)の中央値は11週0日で約4.4cm、11週6日で約5.5cmです。

🗓️ Q. NIPTは妊娠11週で早い?遅い?

どちらでもありません。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ(6〜8週は臨床研究)、時期の上限はありません。11週で受けると、基本10〜14日で結果が出る項目なら、陽性のときに絨毛検査(11〜13週)か羊水検査(15週以降)を選べます(3〜4週間かかる項目は羊水検査に)。

🤔 Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

大丈夫とは言えません。子育ての負担を最も大きく左右するのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷、睡眠の問題といった行動の問題です。それを伴いやすいのは、ダウン症候群よりも微小欠失症候群や単一遺伝子疾患で、三大トリソミーだけの検査では調べられません。当院のNIPTはこれらの病気まで調べられます。

🧩 Q. NIPTで自閉症や発達障害はわかりますか?

一部はわかります。当院のNIPTは、自閉症・発達障害・知的障害の原因になる染色体や遺伝子の変化の一部(22q11.2欠失症候群など)を調べられます。陰性でも、これらがないとは言えません。

🌱 Q. 11週で流産やつわりが心配です

心拍が確認できたあとの流産は週数が進むほど少なく、10週で心拍が確認できた方では0.7%だった研究があります。つわりは9週ごろが最も強く、16〜18週ごろまでにおさまることが多いとされます。出血や強い腹痛があれば、かかりつけの産婦人科へ。

\ ダウン症候群だけで大丈夫?11週はNIPTも絨毛検査も受けられる時期です /

📅NIPTを予約する

当院のNIPTは、子育ての負担につながりやすい微小欠失症候群や単一遺伝子疾患まで調べられます。どこまで調べるかは、90分の受診枠の中で臨床遺伝専門医と一緒に決められます。
まだ決めていない方は:プランごとの調べられる範囲と費用

東京・北青山の当院で受けられる検査の範囲と料金は、東京のNIPT(新型出生前診断)のページにまとめています。この記事では、まず妊娠11週の赤ちゃんとお母さんの体に何が起きているかを説明し、そのあとでこの週に受けられる検査を説明します。

妊娠11週は妊娠何か月?どんな時期?

妊娠11週とは、妊娠3か月(妊娠8〜11週)の最後の週です。妊娠週数は最終月経が始まった日を0週0日として数えるため、実際に受精してからはおよそ9週がたった時期にあたります。受精は典型的には最終月経の約2週間後に起こるからです[3]。

この時期の大きな節目は2つあります。1つは、赤ちゃんの呼び名が「胎芽」から「胎児」に変わったばかりであること。受精から8週間(妊娠10週)がたつと、胎芽は胎児とみなされます[3]。もう1つは、体の主な器官のつくりがほぼできあがる時期であること。ほぼすべての器官は、妊娠12週ごろまでに形成されます[3]。

そのため妊娠11週は、エコーで赤ちゃんの体のつくりを確かめたり、出生前検査を考えたりする時期とも重なります。一方で、お母さんの体はまだ「妊娠初期」で、つわりや眠気、気持ちの揺れが続いている方も少なくありません。

📅 妊娠初期の週と月の対応

妊娠月数 妊娠週数 この記事との関係
妊娠3か月 妊娠8週〜11週 11週はこの月の最後の週
妊娠4か月 妊娠12週〜15週 次の週(12週)から

前の週は妊娠10週の赤ちゃんと母体の様子、次の週は妊娠12週(12週の壁)で解説しています。

妊娠11週の赤ちゃんの大きさ・心拍数・様子

赤ちゃんの大きさは?頭からお尻まで約4.4〜5.5cm

妊娠11週の赤ちゃんは、頭のてっぺんからお尻まで(頭殿長、とうでんちょう)が、中央値で11週0日に約4.4cm、11週6日に約5.5cmです。日本の多施設で、体外受精などで妊娠した日が正確にわかる妊娠を3Dエコーで測った基準値では、11週の1週間で頭殿長が約1cm伸びることがわかります[10]。

📏 妊娠11週の頭殿長(日本人の基準値・mm)

妊娠週数 10パーセンタイル 50パーセンタイル(中央値) 90パーセンタイル
妊娠11週0日 40.8 44.2 47.7
妊娠11週1日 42.4 46.0 49.6
妊娠11週2日 44.1 47.8 51.5
妊娠11週3日 45.7 49.6 53.4
妊娠11週4日 47.4 51.4 55.3
妊娠11週5日 49.1 53.3 57.2
妊娠11週6日 50.8 55.2 59.2

日本の多施設で、体外受精などで妊娠した日が正確にわかる妊娠を3Dエコーで測った基準値(Pooh RK ほか, 2026)[10]。週数は最終月経から数えた週数。小数第2位を四捨五入しています。

中央値は、50%の赤ちゃんがこれより小さく、50%が大きい真ん中の値です。10〜90パーセンタイルの範囲には、10人中8人の赤ちゃんが入ります。この範囲から外れても、それだけで異常とは言えません。とくに妊娠初期は、排卵の時期がずれて、最終月経から数えた週数そのものがずれていることもあります。

国際的な見方としては、国際超音波産婦人科学会(ISUOG)の指針が、妊娠11週0日〜14週0日の超音波検査を、頭殿長が45〜84mmにあたる時期として扱っています[1]。同じ指針は、体外受精の妊娠を除き、頭殿長の測定で妊娠週数を見積もることを勧めています[1]。この時期は、まだ体重ではなく頭殿長で大きさをみます。月経の周期が長い・短い方では、最終月経から数えた週数と、エコーで測った大きさが合わないことがあり、そのときはかかりつけの産婦人科がエコーの値をもとに週数(出産予定日)を見直すことがあります。詳しくは妊娠週数の数え方とエコー(頭殿長)をご覧ください。

💡 用語解説:頭殿長(とうでんちょう・CRL)

頭殿長は、赤ちゃんの頭のてっぺんからお尻までの長さです。英語の crown-rump length を略して「CRL」とも書きます。足は曲がっていて測りにくいため、妊娠初期は頭殿長で大きさと週数をみます。

心拍数は?10週ごろが最も速く、その後ゆっくりに

妊娠11週の赤ちゃんの心拍数は、1分間に150〜170回前後です。ISUOGの指針によると、赤ちゃんの心拍数は妊娠10週ごろまで上がり続けて平均171回/分になり、その後は少しずつ下がって、14週0日ごろには平均156回/分になります[1]。大人の倍ほどの速さですが、この時期としては正常な速さです。

同じ指針は、心拍が極端に速い・遅いときには、染色体の病気や心臓のつくりの異常と関係することがあるので、検査の中でもう一度確かめるとしています[1]。1回のエコーで心拍数が少し違っただけで、すぐに異常というわけではありません。気になる値を言われたときは、かかりつけの産婦人科で説明を受けてください。

体の様子は?性器が発達し始め、手足やあごを動かす

妊娠10週ごろから性器が発達し始めますが、超音波で性別を判定できるようになるのは妊娠14週ごろとされています[3]。妊娠11週のエコーでは、頭・体・手足の区別がはっきりしてきます。

赤ちゃんは妊娠7〜8週ごろから動き始め、15週ごろまでに、さまざまな動きがすべて見られるようになります。初めての妊娠の健康な妊婦さん11人を、妊娠7〜15週は毎週、超音波で観察した研究では、最初の動きが見られたのは妊娠7.5週でした[9]。15週までに、びくっとする動き、しゃっくり、呼吸のような動き、手足を別々に動かす、あごの動き、口を動かして吸う・飲み込む、手を顔に当てる、伸び、あくび、体の向きを変えるといった16種類の動きが、すべて見られました[9]。よく見られる動きでも、初めて見える時期には2週ほどのばらつきがありました[9]。

妊娠11週は、こうした動きがそろっていく途中の時期で、エコーで手足やあごの動きが見えることがあります。同じ研究では、体の向きを変える回数は10週ごろから増え、13〜15週がいちばん多く、17週を過ぎると減っていました[9]。この時期の動きは小さいので、お母さんが胎動として感じるのは、もう少し先です。

エコーで「指しゃぶり」が見えたら、ダウン症候群?

指を口に運ぶような動きが見えただけで、ダウン症候群かどうかはわかりません。この時期のトリソミー21(ダウン症候群)のスクリーニングの手がかりとして、ISUOGの指針が挙げているのは、首の後ろのむくみ(NT)の測定や鼻の骨(鼻骨)の見え方などです。鼻骨は、トリソミー21の赤ちゃんの約50〜60%で見えないか小さいとされ、スクリーニングの精度を上げる追加の目印として使われます[1]。

ただし、NTや鼻骨も「可能性が高いか低いか」をみるスクリーニングで、エコーの所見だけでダウン症候群と診断することはできません。同じ指針は、検査の前に「スクリーニング検査と確定検査の違い」を説明することを求めています[1]。NTについては胎児の首のむくみ(NT)とは、エコーでわかることとわからないことはダウン症はエコーでわかる?わかる時期と特徴で詳しく説明しています。

妊娠11週のお母さんの体:お腹の大きさとつわり

お腹の大きさは?まだ目立たないことが多い

妊娠11週のお腹は、外から見てまだ目立たないことが多い時期です。子宮は大きくなり続けていて、妊娠12週までに赤ちゃんが子宮全体を占めるようになります[3]。ただ、子宮はまだ骨盤の中にあるので、「お腹が出てきた」と感じる場合は、腸のガスや便秘による張りが重なっていることもあります。お腹のふくらみ方には個人差が大きく、初めての妊娠か2人目以降かでも感じ方が違います。ふくらみの大小だけで赤ちゃんの育ち方は判断できません。

つわりはいつまで?9週ごろがピーク、16〜18週ごろまでにおさまることが多い

つわりは、11週で軽くなり始める方もいれば、まだ続く方もいます。妊娠中の吐き気や嘔吐は、一般に妊娠5週ごろに始まり、9週ごろに最も強くなり、16〜18週ごろまでに消えることが多いとされています[2]。吐き気や嘔吐を経験する妊婦さんは最大で80%にのぼり、妊娠初期に最も多く、最も強く出ます[4]。

11週でつわりが急に軽くなると、「赤ちゃんに何かあったのでは」と心配になる方がいます。つわりの山を越えて軽くなるのは、上に書いたよくある経過の一つです。一方で、水分もとれない、体重が減る、血の混じった嘔吐、強い腹痛、発熱などがあるときは、早めにかかりつけの産婦人科を受診してください。MSDマニュアルでも、これらは注意すべきサインとして挙げられています[4]。

眠気・だるさ・気持ちの揺れ

妊娠初期は、眠気やだるさ、便秘、気持ちの揺れを感じやすい時期です。体調に合わせて休み、つらいときは家族や職場に早めに伝えておくと、無理をしないで済みます。出生前検査のことで迷っているときも、ひとりで調べ続けるより、検査の前に専門家から説明を受けてから考えるほうが、気持ちの整理がつきやすいと考えています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「11週は早い?」と迷う方に伝えたいこと】

妊娠11週は、つわりが落ち着いて「そろそろ検査のことを考えよう」と思える方が増える時期です。一方で、「まだ早いのでは」「12週を過ぎてからでいいのでは」と迷う方もいます。臨床遺伝専門医として大切だと考えているのは、検査を受けるかどうかより先に、「結果が出たあと、どんな選択肢があり、どれだけ考える時間があるか」を知っておくことです。

私自身も3人の子どもを出産した母親です。妊娠中に赤ちゃんのことを心配するのは、当たり前の気持ちだと考えています。だからこそ、検査の時期は「なんとなく」ではなく、確定検査の時期から逆算して決めていただきたいと考えています。

妊娠11週の過ごし方と、受診の目安

妊娠11週は、体調に合わせて無理をせず、妊婦健診でエコーと週数を確かめていく時期です。妊婦健診・つわり・出血・腹痛についての相談先は、かかりつけの産婦人科です(当院は分娩を行っていません)。

  • ➤出産予定日を確かめる:エコーで測った頭殿長と、最終月経から数えた週数が合っているかを、妊婦健診で確かめます[1]。
  • ➤つわりの時期は食べられるものを:においのきつくないもの、少量ずつ食べられるものを選び、水分をこまめにとります。
  • ➤出生前検査を受けるか考える:NIPT・確定検査の時期は限られているので、11週は情報を集めて決めるのにちょうどよい時期です。

妊娠11週の流産の確率は?

エコーで赤ちゃんの心拍が確認できたあとの流産は、週数が進むほど少なくなります。オーストラリアの産科の診療施設で、症状のない妊婦さん697人を追いかけた研究では、心拍が確認できた週ごとのその後の流産は、6週で9.4%、7週で4.2%、8週で1.5%、9週で0.5%、10週で0.7%でした[5]。研究全体の流産は1.6%で、そのうち5件は妊娠中期に入ってから流産と診断されました[5]。

この数字は、出血や腹痛などの症状がない方を対象にした研究のものです。症状がある方や、年齢・持病などの条件が違う方には、そのまま当てはまりません。「妊娠11週で心拍が止まっていると言われた」など、すでに医師から説明を受けている方は、かかりつけの産婦人科で今後のことを相談してください。

⚠️ かかりつけの産婦人科に連絡したほうがよいとき

出血が続く・量が多い、強い腹痛がある、発熱がある、水分がとれない・吐き続けている、といったときは、次の健診を待たずにかかりつけの産婦人科に連絡してください。

妊娠11週のNIPTは早い?遅い?受けられる出生前検査

妊娠11週のNIPTは、早すぎることも遅すぎることもありません。当院のNIPTは妊娠9週から受けられます。さらに、できるだけ早い時期に結果を知りたい方のために、妊娠6〜8週から臨床研究として受けられる体制を整えています。受けられる時期の上限は設けていません。

NIPT(新型出生前診断)とは、お母さんの血液に含まれる赤ちゃん由来のDNAを調べて、赤ちゃんの染色体の数の異常などの可能性をみるスクリーニング検査です。結果が出るまでは基本10〜14日(インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間)です。11週で受けた場合、基本10〜14日の項目の結果はおよそ12〜13週に、3〜4週間かかる項目の結果はおよそ14〜15週に出ます。

11週で受けた場合の結果の時期と、選べる確定検査

NIPTはスクリーニング検査なので、陽性なら確定検査で本当にそうかを確かめる必要があります。確定検査には、絨毛検査と羊水検査があります。当院では、絨毛検査は妊娠11〜13週、羊水検査は妊娠15週以降に行っています。陽性の場合も、確定検査(絨毛検査・羊水検査)まで院内で受けられます。主要な検査項目は3日以内に、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます。

🗓️ 妊娠11週前後に受けられる出生前検査

検査 種類 受けられる時期(当院) わかること・特徴
NIPT スクリーニング検査(採血) 妊娠9週から(6〜8週は臨床研究)・上限なし 染色体の数の異常などの可能性。プランにより微小欠失・単一遺伝子まで
絨毛検査 確定検査 妊娠11〜13週 胎盤の一部(絨毛)の細胞で染色体を調べる
羊水検査 確定検査 妊娠15週以降 羊水の中の赤ちゃんの細胞で染色体を調べる

NTなどを見る初期の超音波検査は、ISUOGの指針では妊娠11週0日〜14週0日に行うとされています[1]。

確定検査で流産が増えるのではと心配される方もいます。英国の医療施設で行われた研究(1施設のコホート研究)では、絨毛検査・羊水検査を受けた人と受けなかった人で、流産の割合に統計的な差は見られませんでした(検査を受けなかった人との流産率の差は、絨毛検査で0.29%、羊水検査で−0.36%で、どちらも統計的な差なし)[6]。2つの検査の違いは絨毛検査と羊水検査の違いで詳しく説明しています。NIPTの時期全体の考え方はNIPTはいつからいつまで受けられる?にまとめています。

ダウン症候群だけで大丈夫?

ダウン症候群だけを調べれば大丈夫、とは言えません。知的障害を伴う病気のお子さんのご家族を比べた研究では、スミス・マゲニス症候群、ウィリアムズ症候群、プラダー・ウィリー症候群のご家族は、ダウン症候群のご家族より子育てのストレスが高いと報告されています[7]。ストレスを最も強く左右していたのは、知的障害の程度よりも、攻撃的な行動や自傷などの行動の問題、睡眠の問題でした[7]。アンジェルマン症候群やスミス・マゲニス症候群では他人への攻撃的な行動が、コルネリア・デ・ランゲ症候群やスミス・マゲニス症候群、プラダー・ウィリー症候群では自傷が多いことが分かっています[8]。当院では、スミス・マゲニス・プラダー・ウィリー・アンジェルマン症候群は全プランで、コルネリア・デ・ランゲ症候群はダイヤモンド・インペリアルプランで、ウィリアムズ症候群はインペリアル・双子マックスプランで調べられます。

一部の自閉症・発達障害の原因もNIPTでわかる

自閉症・発達障害・知的障害の原因はさまざまですが、その一部は染色体の微細な欠失・重複や、1つの遺伝子の変化だとわかっています。当院のNIPTは、22q11.2欠失症候群・プラダー・ウィリー症候群・アンジェルマン症候群(全プラン)、レット症候群・コルネリア・デ・ランゲ症候群(ダイヤモンド・インペリアル)、16p11.2欠失・重複やフェラン・マクダーミッド症候群(インペリアル)など、自閉症・発達障害・知的障害を伴うことがある病気の一部を調べられます。ただし、陰性でも自閉症・発達障害・知的障害がないとは言えません。詳しくは一部の自閉症・発達障害の原因はNIPTでわかるをご覧ください。

\ 陽性なら確定検査まで院内で受けられるNIPTを /

📅NIPTを予約する

陽性でも、確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で受けられ、主要項目は3日以内に結果が出ます。
まだ決めていない方は:NIPTの施設選びで確かめたいこと

当院で受ける場合の流れと費用の備え

90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医がNIPTの遺伝カウンセリングを行います。2022年11月に導入した産婦人科用の超音波装置で4Dエコーを行ってから採血に進みます。結果は、陰性ならマイページでお知らせし、陽性なら陽性後の遺伝カウンセリングを何度でも無料で受けられます。

NIPTを受ける方は全員、2つの互助会に加入します。羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、陽性のときの確定検査の費用を補助します(補助の上限なし)。安心検査結果保障制度は1回6,000円で、再検査が必要になったのに流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金します。料金はNIPTの費用・料金のページでご確認ください。来院が難しい方は、Zoomでのカウンセリングと全国110か所の提携施設での採血を組み合わせたオンラインNIPTもご利用いただけます。オンラインの場合は、遺伝カウンセリングの料金を事前にお支払いいただきます。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【検査の時期は「確定検査」から逆算して考える】

NIPTは、可能性のある赤ちゃんを見逃さずに拾い上げるための検査です。ただし、まれですが見逃し(偽陰性)の可能性はあります。陽性になったときに大切なのは、確定検査で本当にそうかを確かめてから考えることだと考えています。だからこそ、NIPTの時期は、確定検査をいつ受けられるかとセットで考えていただきたいのです。

妊娠11週でNIPTを受けた場合も、結果が出る時期によって、陽性のあとに受けられる確定検査が変わります。結果が出るまでの日数と確定検査の時期を先に確かめておくことで、ご家族で話し合う時間も見通せると考えています。当院では、その確定検査まで院内で受けられる体制をとっています。何を調べるかも含めて、ご自身に合った選択を考えるための材料にしていただければと思います。

妊娠11週の前後の週・月もあわせて読む

妊娠カレンダーでは、週ごと・月ごとの赤ちゃんとお母さんの変化をまとめています。前の週は妊娠10週、次の週は妊娠12週(12週の壁)、その先は妊娠13週・妊娠14週で解説しています。妊娠初期全体の注意点は妊娠初期(1〜4か月)に気をつけること、ほかの週は妊娠カレンダーの一覧からご覧ください。

🏥 妊娠11週は、NIPTも絨毛検査も受けられる時期です

ダウン症候群だけでなく、18・13トリソミーや微小欠失症候群、一部の自閉症・発達障害・知的障害の原因まで、当院のNIPTでわかります。臨床遺伝専門医が常駐し、陽性なら羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。

まだ決めていない方は:プランごとの調べられる範囲と費用 | NIPTは何週がベスト?

よくある質問(FAQ)

Q1. 妊娠11週は妊娠何か月ですか?

妊娠11週は妊娠3か月(妊娠8〜11週)の最後の週です。次の妊娠12週から妊娠4か月に入ります。妊娠週数は最終月経の初日を0週0日として数えるので、受精からはおよそ9週がたった時期にあたります。

Q2. 妊娠11週の赤ちゃんの大きさはどのくらいですか?

日本の多施設で妊娠した日が正確にわかる妊娠を測った基準値では、赤ちゃんの頭からお尻までの長さ(頭殿長)の中央値は、妊娠11週0日で44.2mm、11週6日で55.2mmです。11週のあいだに約4.4cmから約5.5cmへ育つ計算です。大きさには個人差があり、妊婦健診のエコーで測った値で確かめます。

Q3. NIPTを妊娠11週で受けるのは早いですか?遅いですか?

早すぎることも、遅すぎることもありません。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。受けられる時期の上限は設けていません。11週で受けた場合、基本10〜14日で結果が出る項目なら、陽性のときに絨毛検査(妊娠11〜13週)か羊水検査(妊娠15週以降)を選べる時期に結果が出ます。インペリアルプランの単一遺伝子の結果は3〜4週間かかるため、その結果を受けての確定検査は羊水検査になります。

Q4. エコーで指しゃぶりのような動きが見えたら、ダウン症候群ですか?

指を口に運ぶような動きが見えただけで、ダウン症候群かどうかはわかりません。国際超音波産婦人科学会の指針で、この時期のトリソミー21(ダウン症候群)のスクリーニングの手がかりとして挙げられているのは、首の後ろのむくみ(NT)や鼻の骨などです。それでも超音波は可能性を見るスクリーニングで、確かめるには絨毛検査・羊水検査などの確定検査が必要です。

Q5. 妊娠11週で流産する確率はどのくらいですか?

症状のない妊婦さんで、エコーで赤ちゃんの心拍が確認できたあとの流産は、週数が進むほど少なくなります。オーストラリアの研究では、妊娠10週で心拍が確認できた方のその後の流産は0.7%でした。出血や強い腹痛があるときは、かかりつけの産婦人科に連絡してください。

Q6. 妊娠11週でつわりが急に軽くなりました。大丈夫ですか?

つわりは一般に妊娠5週ごろに始まり、9週ごろに最も強くなり、16〜18週ごろまでにおさまることが多いとされています。11週で軽くなるのは、よくある経過の一つです。ただし、出血や腹痛を伴うとき、心配なときは、かかりつけの産婦人科に相談してください。

Q7. 妊娠11週で赤ちゃんの性別はわかりますか?

超音波で性別がわかるようになるのは、妊娠14週ごろからとされています。当院のNIPTの料金には性別判定が含まれていますが、性別を知ることだけを目的にした検査ではありません。

Q8. 妊娠11週で受けられる出生前検査には何がありますか?

NIPT(母体の血液で赤ちゃんの染色体などを調べるスクリーニング検査)、NT(首の後ろのむくみ)などを見る初期の超音波検査、確定検査の絨毛検査(当院では妊娠11〜13週)があります。羊水検査は妊娠15週以降です。当院では、NIPTが陽性だった場合、絨毛検査・羊水検査まで院内で受けられます。

関連記事

参考文献

  • [1] Bilardo CM, Chaoui R, Hyett JA, et al. ISUOG Practice Guidelines (updated): performance of 11–14-week ultrasound scan. Ultrasound Obstet Gynecol. 2023;61(1):127-143. [DOI 10.1002/uog.26106]
  • [2] MSDマニュアル家庭版「妊娠前半にみられる吐き気と嘔吐」(2023年7月レビュー). [MSDマニュアル家庭版]
  • [3] MSDマニュアル家庭版「胎児の発育段階」(2024年9月レビュー). [MSDマニュアル家庭版]
  • [4] MSDマニュアル プロフェッショナル版「妊娠初期における悪心および嘔吐」(2023年7月レビュー). [MSDマニュアル プロフェッショナル版]
  • [5] Tong S, Kaur A, Walker SP, Bryant V, Onwude JL, Permezel M. Miscarriage risk for asymptomatic women after a normal first-trimester prenatal visit. Obstet Gynecol. 2008;111(3):710-714. [DOI 10.1097/AOG.0b013e318163747c]
  • [6] Beta J, Zhang W, Geris S, Kostiv V, Akolekar R. Procedure-related risk of miscarriage following chorionic villus sampling and amniocentesis. Ultrasound Obstet Gynecol. 2019;54(4):452-457. [DOI 10.1002/uog.20293]
  • [7] Fitzgerald J, Gallagher L. Parental stress and adjustment in the context of rare genetic syndromes: A scoping review. J Intellect Disabil. 2022;26(2). [DOI 10.1177/1744629521995378]
  • [8] Arron K, Oliver C, Moss J, Berg K, Burbidge C. The prevalence and phenomenology of self-injurious and aggressive behaviour in genetic syndromes. J Intellect Disabil Res. 2011;55(2):109-120. [DOI 10.1111/j.1365-2788.2010.01337.x]
  • [9] de Vries JIP, Visser GHA, Prechtl HFR. The emergence of fetal behaviour. I. Qualitative aspects. Early Hum Dev. 1982;7(4):301-322. [DOI 10.1016/0378-3782(82)90033-0]
  • [10] Pooh RK, et al. Multicenter study of fetal crown-rump length measurement using 3D ultrasound in assisted reproductive technology pregnancies. J Med Ultrason. 2026;53(4):459-470. [DOI 10.1007/s10396-026-01626-8]

※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・検査の選択を示すものではありません。妊婦健診・体調のご相談はかかりつけの産婦人科に、出生前検査については臨床遺伝専門医にご相談ください。

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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