InstagramInstagram

NIPTはいつから受けられる?出生前診断の特徴や条件を比較

NIPTはいつから受けられるのでしょうか?実はいつから受けられるのかは医療機関により違うのですが、一番はやいミネルバクリニックでは9週からとなります。あとの医療機関は10週以降です。妊婦さんなら誰でも、お腹にいる胎児が何か健康に異常を持っていないか気になってしまうものです。
赤ちゃんが生まれる前に妊婦さんに推奨される「NIPT」を始めとした出生前診断は、受けられる年齢に施設により制限があったり、いつから受けられるかなどの条件が異なり、今の自分(週数)にとって最適なものを選ぶ必要があります。
複数ある出生前診断の中でも、NIPTは安全性が高い新型出生前診断として注目されていますが、皆さんはその特徴をどこまでご存知ですか?
この記事では、NIPTがどのような理由で安全な検査とされているのかをご説明した上で、現在病院や施設で行っている出生前診断はいつから受けられるか、その特徴や条件を詳しくご紹介していきます。

新型出生前診断のNIPTとは

「Noninvasive prenatal genetic testing」を略したNIPTという出生前診断は、これまでの出生前診断とは区別されて「新型出生前診断」とも呼ばれています。
まずは、NIPTに関して知っておきたい知識を皆さんにご紹介します。

NIPTは安全性の高い非確定検査

NIPTは母体血清マーカ―テストなどと同じ非確定検査に分類されますが、感度特異度から導く検査結果の精度が極めて高い検査になります。
NIPTは、お腹にいる胎児に由来するcell-free DNA(略してcfDNA)を調べるというもので、母体から採血した血液を用いる安全性の高いものになっています。侵襲的検査にあるような流産や死産のリスクはNIPTにはありません。
cfDNAが母体血漿中に現れるのは妊娠7週目くらいからで、10週目になると母体血中に存在するDNA断片の10%程度の割合を占めるといわれています。
このDNA断片を集めてそれぞれ何番染色体のどの部分にあたるのかを調べ、正常値と比べて差があった場合に染色体異常による疾患のリスクがあるという結果に結びつきます。
特定できる疾患はダウン症候群21トリソミー)・13・18トリソミーの3種類で、陽性的中率は年齢が若いほど低くなります。一方、陰性的中率はどの年齢でも99.99%と100%に限りなく近く、陰性反応が出た場合に疾患を持っている可能性はほぼありません。
非常に高い精度で結果が出るため、妊婦さんはリスクが伴う検査を無理に行う必要がないというメリットがあります。

NIPTはいつから日本で普及し始めたのか?

NIPTは2011年に海外で誕生した出生前検査技術で、2012年8月に日本のメディアが一斉報道したことで国内に広く知れ渡りました。
その後、日本医学会・日本医師会・日産婦・日本産婦人科医会・日本人類遺伝学会が手を組む形で2013年4月に臨床研究として導入されています。
今日までにNIPTの技術は大幅な進歩を遂げ、ミネルバクリニックは2020年1月より国内で唯一の第3世代NIPT「スーパーNIPT」の取り扱いを開始しています
今後もNIPTは進化し続ける見込みで、より精度の高い検査をたくさんの妊婦さんが受けられる環境になることが望まれています。

NIPTはいつから受けられる?出生前診断を比較

出生前診断はご紹介したNIPTの他に6種類の検査があります。それぞれの検査はいつから受けられるのか、皆さんが気になる情報をまとめてご紹介していきます。

NIPTはいつから受けられる?

先述の「NIPT」は、従来の非確定検査より高い精度で染色体異常による疾患の可能性を探ることができ、確定検査をする前の妊婦さんにおすすめしたい出生前診断となっています。
NIPTは、認可施設と無認可施設で検査をいつから受けられるのかなどの条件が異なります。

【認可施設の場合】

いつから:10週目0日〜

  1. 年齢制限:35歳以上
  2. いつから:10週目0日〜
  3. 母体血清マーカー検査によって染色体数的異常の胎児が生まれる可能性があるとされた人
  4. 過去の出産で染色体数的異常のある子を生んだ人
  5. 両親のどちらかが均衡型ロバートソン転座で、なおかつ胎児が13・21トリソミーになる可能性がある人

基本的に年齢は35歳以上とされていますが、個別相談を経た上で35歳未満でも対象になる可能性があります。認可施設の場合は、年齢制限と妊娠時期の両方の条件を満たした上で、他の3つの条件の何れか1つを満たしている必要があります。

【無認可施設の場合】

  1. 年齢制限:なし
  2. いつから:10週目0日〜(ミネルバクリニックの場合は9週目0日〜)

無認可は年齢制限なしで妊娠10週目0日から検査が可能になります。
とてもハードルが低い条件から最寄りの施設に駆け込みがちですが、環境がどれだけ整っているか、NIPTに対する知識や経験が豊富な医師がいるかどうかをしっかり調べた上で、NIPTを受けることをおすすめします。

超音波検査はいつから受けられる?

妊婦健診で行う「超音波検査」は、お腹に超音波を当てて、その反射を利用して胎児の断面を映像化してその状態を確認するものです。
一般的に行われているのは通常超音波検査で、胎児の性別や体の形の異常の発見に繋げることができるため、出生前診断の1つとされています。2D・3D・4Dとそれぞれ精度の異なる検査があり、3Dや4Dでは胎児の体を立体的に見ることができます。
超音波検査は妊娠初期から妊娠確認も超音波で行う通り、いつからということはなく、いつでも行うことができ、早くて妊娠20週目以前に性別が分かることもあります
あくまで胎児の体に異常がないかを調べるものとなるため、医師が積極的に性別を教えているわけではありません。
お腹の中の赤ちゃんの位置や向き、発育状態、胎盤の位置などを知りたい場合に行うものというより、いつでも行うものが超音波検査だと覚えておきましょう。

母体血清マーカー検査はいつから受けられる?

「母体血清マーカー検査」は、母体に流れる血液から胎児の胎盤由来となるタンパク質を分析し、染色体異常による疾患の可能性を調べるものとなっています。
ダウン症候群(21トリソミー)や18トリソミーなどの疾患の早期発見に繋がり、主に妊娠15週目〜18週目に行うことができます。
結果が出るまで2週間程度の時間がかかるため、いつ一番はやく結果を知ることができるのかというと17週となります。早く胎児の状態を確認したい方はNIPTの方が推奨されます。
非確定検査であるため陽性反応が出た場合は、その後、確定検査で染色体異常があるかどうかを特定する必要がありますから、いつ羊水検査をすることになるのかにもよるのですが、一番はやい17週で羊水検査をしても結果が出るのにさらに1週間(FISH法)~3週間かかるので、その間やきもきすることになります。

コンバインド検査はいつから受けられる?

先述の超音波検査とあわせて妊婦の血液を用いて行うものが「コンバインド検査」です。
赤ちゃんの首の後ろにあるむくみ(これは全員にあります)を超音波検査で測定し、胎盤由来の2種類のタンパク質を用いてその値を測定し、ダウン症候群(21トリソミー)と18トリソミー、二分脊椎といった疾患のリスクをより高い精度で調べることができます。
妊娠11週目〜13種目から行うことができ、結果を受け取るまで2週間かかります。

羊水検査はいつから受けられる?

羊水検査は、染色体異常による疾患の有無を確実に判定することができます。
母体に細い針を刺して羊水を採取して、ダウン症候群(21トリソミー)、13・18トリソミーなどの疾患を特定できますが、0.3%〜0.5%の確率で流産が起こるリスクがあります。
また、お腹の中の胎児が突然動くことで胎児を傷つけてしまうことも稀にあるため、しっかり医師の説明を受けた上で行う必要があります。
一般的に妊娠15週目〜17週目から検査を行えますが、非確定検査で陽性反応が出た場合に行うことが推奨されます。
いきなり羊水検査から始めることはそのリスクを考えるとおすすめできないため、家族や医師と必ず相談した上で今の自分にとって最適な選択をするようにしましょう。

絨毛検査はいつから受けられる?

絨毛検査は、胎盤にある絨毛を採取して染色体異常による疾患があるかを調べるものです。
超音波検査のガイドをもとに行い、母体に腹壁から針を刺して胎盤にある絨毛を採取する方法、膣内に鉗子(カテーテル)を入れて絨毛を採取する方法の2種類があります。
ダウン症候群(21トリソミー)、13・18トリソミーの可能性を調べることができ、一般的に妊娠11週目〜14週目から検査できるようになりますが、流産のリスクが約1%あるということを必ず理解しておかなければなりません。
対象の染色体異常による疾患を確実に調べることができますが、NIPTなどで陽性が出た後の最終手段として考えておきましょう。

まとめ

NIPTはいつから検査を受けられるのか、その他の出生前診断とあわせてその特徴や条件をご紹介しましたが参考になりましたか?
NIPTは流産や死産のリスクがなく、無認可施設なら年齢制限なしで妊娠初期の10週目0日(ミネルバクリニックの場合は9週目0日)から受けられるようになっています。
とても高い精度で染色体異常による疾患の可能性を調べられることができ、お腹にいる子が心配で仕方ない妊婦さんの不安を解消に導くことができるため、確定検査よりも先にまずはNIPTを受けることが推奨されます。
これからNIPTを受けることを検討されている方は、国内でも最新鋭の検査を提供している遺伝子専門のクリニック「ミネルバクリニック」をご利用することをおすすめします。
ミネルバクリニックは無認可施設でありながら、大学病院レベルの遺伝専門医(院長)による安心の検査やカウンセリングができる環境が整っています。
出生前診断を受ける際は、ミネルバクリニックまでお気軽にご相談ください。

遺伝専門医による出生前診断

出生前診断スクリーニング検査関連記事

NIPT関連記事|赤ちゃんの首の後ろのむくみ NT
NIPT関連記事|超音波胎児スクリーニング検査
NIPT関連記事|妊娠中の逐次型(シーケンシャル)胎児スクリーニング検査
NIPT関連記事|妊娠中の統合型胎児スクリーニング
クワトロテスト・母体血清マーカーテスト

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

関連記事