InstagramInstagram

自閉症はエコーでわかる?特徴や「父親の年齢」との意外な関係を専門医が解説

自閉症はエコーでわかる?特徴や「父親の年齢」との意外な関係を専門医が解説

Q. NIPTやエコー検査で自閉症はわかりますか?

A. 通常のエコー検査や一般的なNIPTではわかりません。しかし、ミネルバクリニックの「ダイヤモンドプラン」であれば、自閉症のリスクを高める遺伝子変異を検出可能です。

  • エコーの限界:自閉症は「脳の機能障害」であり、エコーで見る「形態(形)」には現れないため、エコーでの診断は不可能です。
  • 一般的なNIPTの限界:ダウン症(21トリソミー)などの染色体数異常しか調べないため、自閉症リスクはわかりません。
  • ダイヤモンドプランの強み:自閉症に関連する「微細欠失症候群」や、父親の加齢に伴いリスクが増える「56種類の単一遺伝子疾患(FGFR3, RASopathiesなど)」を、COATE法という最新技術を用いて陽性的中率99.9%以上の精度で検出します。
この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
📊 臨床遺伝専門医監修
⭐ 日本初の遺伝子検査専門クリニック
  • 「エコーで自閉症がわかる」という噂の医学的真偽
  • ダウン症検査だけではわからない「症候性自閉症」とは?
  • 「症候性自閉症」はなぜ重症化しやすいのか?医学的根拠
  • 意外な事実:自閉症リスクを高めるのは「母体年齢」より「父親の年齢」
  • 陽性的中率99.9%超を実現した最新技術「COATE法」とダイヤモンドプラン
  • なぜミネルバクリニックは妊娠6週からの早期NIPTを行うのか?

「エコーで赤ちゃんが指しゃぶりをしないと自閉症?」「表情が乏しい気がする…」
インターネット上には、妊婦さんの不安を煽るような根拠のない噂があふれています。しかし、結論から申し上げますと、一般的な超音波検査(エコー)で自閉症を見分けることは医学的に不可能です。

なぜなら、自閉症スペクトラム障害(ASD)は脳の機能(働き)の問題であり、エコーで見える形態(形)の問題ではないからです。

では、生まれるまで何もわからないのでしょうか?
いいえ、そうではありません。現代の遺伝医学では、エコーでは見えない「自閉症リスクに関わる遺伝子の変化」を調べることが可能です。それが、ミネルバクリニックが提供する最も包括的なNIPT、「ダイヤモンドプラン」です。

「エコーで自閉症の特徴が見える」という噂について

妊娠中のエコー検査を見て、「表情が乏しい気がする」「あまり動かないのは何かのサインでは?」と不安を感じる方は少なくありません。目に見えないお腹の中の赤ちゃんのことを詳しく知りたい、安心したいと願うのは、親としてとても自然なことです。

しかし、インターネット上の体験談などで見かける「エコーの特徴」の多くは、医学的な根拠に基づかないものです。

🔍 誤解1:4Dエコーの表情

「4Dエコーで笑わない」「目が合わない気がする」といった話を耳にすることがありますが、胎児期に「社会性」や「コミュニケーション能力」を評価することは不可能です。これらは医学的根拠のない迷信です。

🔍 誤解2:特徴的な動作

「指しゃぶりをしない」「胎動が激しすぎる」なども自閉症のサインではありません。胎児の動きには個人差があり、これらをもって発達障害を予測することはできません。

⚠️ 医学的限界

エコーは心臓の部屋の数や手足の長さなど「構造」を見る検査です。脳の配線トラブルである自閉症は、構造上の異常を伴わないことが大半であるため、原理的に見えません。

エコーでは見えない「症候性自閉症」とは?

自閉症(ASD)には、原因が不明な「特発性自閉症」と、遺伝子の変化が原因であると特定できる「症候性自閉症(Syndromic Autism)」があります。自閉症全体の約10〜20%がこの症候性自閉症であるとされています。

この「症候性自閉症」の原因となる遺伝子の変化こそが、NIPT(出生前診断)で検出可能なターゲットとなります。

⚠️ ここが重要:エコーの死角

症候性自閉症の原因となる疾患(例:ヌーナン症候群やソトス症候群など)の多くは、胎児期にはエコーでわかるような特徴が出現しません

  • × ヌーナン症候群:心疾患が見られることもありますが、軽症例ではエコー所見がなく見逃されます。
  • × レット症候群:出生時まで全くの正常に見え、生後半年以降に症状が出ます。
  • × ソトス症候群:特徴である過成長(体の大きさ)は妊娠後期(28週以降)にならないと顕在化しないことが多いです。

つまり、「エコーで異常なし=自閉症リスクなし」とは言えないのです。形を見るエコーの限界を超えてリスクを知るためには、遺伝子そのものを調べる必要があります。

「症候性自閉症」の方が重い?医学的な真実

自閉症(ASD)には、原因が不明な「特発性自閉症」と、遺伝子の変化が原因であると特定できる「症候性自閉症(Syndromic Autism)」があります。自閉症全体の約10〜20%がこの症候性自閉症であるとされています。

重要なのは、この「症候性自閉症」は、一般的な自閉症よりも症状が重くなる傾向があるという事実です。

⚠️ 症候性自閉症の重篤性について

医学論文『Behavioral and Psychiatric Disorders in Syndromic Autism』などによると、遺伝子異常に起因する「症候性自閉症」は、原因不明の自閉症と比較して、以下のリスクが有意に高いことが示されています。

  • 重度の知的障害(Intellectual Disability)を伴う確率が高い
  • てんかん発作などの神経学的合併症が多い
  • 身体的な奇形や疾患(心疾患など)を合併しやすい

(出典:Behavioral and Psychiatric Disorders in Syndromic Autism 他)

これらの「症候性自閉症」の原因となる遺伝子の変化(微細欠失や点変異)は、一般的なNIPTやエコーでは見逃されてしまいますが、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランであれば検出が可能です。

自閉症リスクの意外な真実:「父親の年齢」の影響

ダウン症のリスクが「母親の年齢」に依存することは有名ですが、自閉症のリスクに関しては「父親の年齢」が非常に大きな要因であることをご存知でしょうか?

📊 父親の年齢と自閉症リスク(JAMA Psychiatry研究)

大規模研究によると、父親が40歳以上の場合、20代の父親に比べて自閉症スペクトラム(ASD)の子どもが生まれるリスクが約5.75倍になることが報告されています。

なぜ父親の年齢が関係するのか?(デノボ変異)

男性の精子は生涯作られ続けますが、年齢とともに細胞分裂の回数が増え、DNAのコピーミス(突然変異)が蓄積していきます。これを「新生突然変異(デノボ変異)」と呼びます。

父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ

(図:父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)

このデノボ変異は、両親に遺伝的特徴がなくても突然発生します。そして、デノボ変異が起こりやすい特定の遺伝子(FGFR3やRASopathies関連遺伝子など)の多くが、神経発達や自閉症に関連していることがわかっています。

この「父親由来の自閉症リスク」は、通常のNIPT(ダウン症検査)や、全染色体検査では決して見つけることができません。

エコーで見えないリスクを可視化する「ダイヤモンドプラン」

ミネルバクリニックの「ダイヤモンドプラン」は、世界的な遺伝子検査会社による最新技術「COATE法」を採用し、従来は見えなかった自閉症リスクにアプローチする、現在最も包括的なNIPTプランです。

💎 ダイヤモンドプランの検査範囲
  • 基本のトリソミー(13/18/21番)+ 15/16/22番染色体のトリソミー
  • 微細欠失症候群(12部位13疾患):22q11.2欠失症候群など、自閉症や発達障害に関連する微細な染色体欠失。
  • 父親由来の56種類の遺伝子疾患:ここが最大の特徴です。父方の加齢リスク(デノボ変異)で生じる疾患を網羅しています。

ダイヤモンドプランが捉える「症候性自閉症」の原因

ダイヤモンドプランで調べる56遺伝子には、自閉症スペクトラム(ASD)を高率で合併する以下のような疾患が含まれています。

疾患名 関連遺伝子 ASD合併・特徴
結節性硬化症 TSC1, TSC2 患者の40〜50%がASDと診断される。多くが親からの遺伝ではなく突然変異(デノボ)で発生。
ヌーナン症候群 PTPN11など 15〜30%がASD基準を満たす。エコーでは見逃されやすい代表的な疾患。
ソトス症候群 NSD1 80%以上にASD様の行動特徴が見られる。胎児期には特徴が出にくい。

技術革命:「陽性的中率>99.9%」のCOATE法とは?

「NIPTで細かいことまでわかると言っても、結果が間違っていたら意味がない」と思われるかもしれません。確かに従来の技術(Counting法)では、微細欠失の検査精度は低く、偽陽性(本当は陰性なのに陽性と出る)が多いことが課題でした。

しかし、ダイヤモンドプランで採用されている「COATE法」は、その常識を覆しました。

Before(従来法)

染色体全体を「浅く広く」読むため、微細な欠失は見逃したり、ノイズを拾ったりしやすい。陽性的中率は70%台程度にとどまることも。

After(COATE法)

ターゲットとなる遺伝子領域を絞り込み、通常の数十倍〜数百倍の深さで徹底的に読み込む(Deep Sequencing)。これにより微細欠失や点変異の陽性的中率>99.9%を実現。

COATE法により、偽陽性で不要な羊水検査を受けるリスクを極限まで減らし、確定診断に迫る精度で赤ちゃんのリスクを知ることができます。

なぜ「妊娠6週からの早期NIPT」が重要なのか?

ミネルバクリニックでは、臨床研究として妊娠6週〜8週という早期段階でのNIPTを実施しています。これには、女性の心と体を守るための重要な理由があります。

⚠️ 12週の壁:中期中絶の負担

もし万が一、赤ちゃんに重篤な疾患が見つかり、中絶を選択せざるを得なくなった場合、妊娠12週を過ぎると「中期中絶」となります。

  • 身体的負担:薬剤等で陣痛を起こし、出産と同じ形式で処置を行うため、母体への負担が大きくなります。
  • 社会的負担:死産届の提出や埋葬許可証の手続きが必要となり、労働基準法上も「産後6週間の休業」が義務付けられます。
  • 精神的負担:これらの一連の流れは、女性にとって生涯消えない大きなトラウマ(心の傷)となり得ます。

ミネルバクリニックでは、「少しでも早く結果を知り、中期中絶という過酷な選択を避けたい」と願う女性たちを受け入れ、守るために、早期NIPTの実施体制を整えています。

🏥 ミネルバクリニックの「トリプルリスクヘッジ」

ミネルバクリニックは、日本で唯一の臨床遺伝専門医が遺伝子検査を行うクリニックとして開業した日本初のクリニックであり、その高い専門性に基づいて、世界中から信頼できる検査を厳選して提供しています。

さらに、患者様が安心して検査を受けられるよう、万全の「トリプルリスクヘッジ」体制を整えています。

① 金銭的リスクヘッジ

互助会費8,000円(非課税)で、陽性時の羊水検査費用(約15〜20万円)を全額カバーします。経済的な不安なく確定検査へ進めます。

② 時間的リスクヘッジ

2024年から産婦人科を併設し、院内での確定検査(羊水検査・絨毛検査)が可能になりました。他院を探し回る時間のロスを防ぎます。

③ 心理的リスクヘッジ

NIPTから確定検査まで転院不要でワンストップ対応。見知らぬ病院へ行くストレスを軽減し、専門医が一貫してサポートします。

よくある質問(FAQ)

Q1. NIPTですべての自閉症がわかりますか?

いいえ、すべてではありません。自閉症全体の約80%を占める「原因不明(多因子遺伝)」のものはわかりません。しかし、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランでは原因が特定できる「症候性自閉症」の原因となる遺伝子変異や微細欠失を高精度に検出できます。

Q2. スーパーNIPTとダイヤモンドプランの違いは?

スーパーNIPT(第3世代)は現在のライト・スタンダードプランにあたります。ダイヤモンドプランはさらに進化した次世代NIPT(COATE法)で、スーパーNIPTには含まれない「父親由来の56遺伝子(デノボ変異)」や、より高精度な微細欠失検査が含まれます。自閉症リスクを詳しく調べたい場合はダイヤモンドプランが推奨されます。

Q3. 妊娠何週から検査を受けられますか?

通常のNIPTは妊娠9週からですが、ミネルバクリニックでは臨床研究として妊娠6週〜8週の早期NIPTも実施しています。万が一の際の中期中絶を回避し、女性の負担を軽減するための対応です。

Q4. 4Dエコーで表情が乏しいと言われました。自閉症でしょうか?

心配ありません。胎児期のエコーで表情や仕草から自閉症を診断することは医学的に不可能です。エコーはあくまで形態を見るもので、脳の機能を見ることはできません。

Q5. もし陽性だった場合、どうすれば良いですか?

ご安心ください。ミネルバクリニックは産婦人科を併設しており、陽性時の確定検査(羊水検査・絨毛検査)を院内で実施可能です。互助会に加入していれば検査費用も全額カバーされ、遺伝専門医が一貫してサポートいたします。

Q6. 遠方に住んでいても受けられますか?

はい、可能です。ミネルバクリニックではオンライン診療によるNIPT(オンラインNIPT)を実施しており、全国どこからでも遺伝カウンセリングと検査を受けていただけます。採血は最寄りの提携医療機関で行えます。

エコーでは見えない不安を、遺伝子の安心へ

「エコーで異常なし」と言われても消えない不安があるなら、それは遺伝子レベルのリスクかもしれません。臨床遺伝専門医が、あなたに最適な検査をご提案します。

参考文献



プロフィール
仲田洋美医師

この記事の筆者:仲田 洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、1995年に医師免許を取得して以来、のべ10万人以上のご家族を支え、「科学的根拠と温かなケア」を両立させる診療で信頼を得てきました。『医療は科学であると同時に、深い人間理解のアートである』という信念のもと、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医としての専門性を活かし、科学的エビデンスを重視したうえで、患者様の不安に寄り添い、希望の灯をともす医療を目指しています。特に遺伝カウンセリング分野では15年以上の経験を持ち、全国初のオンライン遺伝カウンセリングを確立して、地方在住の方々にも質の高い遺伝医療を提供しています。


仲田洋美の詳細プロフィールはこちら

   

関連記事