目次
NIPT無料カウンセリングの罠
無資格者の営業と美容医療の闇を専門医が解説
Q. NIPTの「無料カウンセリング」は本当にお得で安心ですか?
A. 注意が必要です。「無料」の多くは医療ではなく「営業」の場だからです。
厚生労働省でも問題視されている「無資格者による医療契約の誘導」と同じ構図が、NIPT業界でも起きています。医師ではないスタッフが医学的根拠の薄い高額プランを勧める事例が増えており、専門医として警鐘を鳴らします。
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国の動き → 厚生労働省も問題視する「無資格カウンセラー」による実質的な医療判断のリスク -
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恐怖の実態 → 「一般人のスタッフが出てきて怖かった」という患者様のリアルな声 -
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ミネルバの決断 → 1人1.5時間の真剣診療。無料にすると「本当に必要な人」が予約できなくなる現実 -
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本来の医療 → 臨床遺伝専門医(院長)が最初から最後まで担当する「責任あるカウンセリング」
1. 厚労省も問題視する「無資格カウンセリング」
【結論】 美容医療などで問題となっている「無資格カウンセラーによる施術内容の決定」は、NIPT業界でも全く同じ構造で起きています。厚生労働省や消費者庁も、医師の診察前に事務スタッフが契約を迫る行為に対し、監視と指導を強めています。
最近のニュースで、美容クリニックにおける「無料カウンセリング」の問題をご覧になったことはありませんか?
「医師は挨拶するだけで、実際には無資格のカウンセラー(エステティシャンや営業担当)が施術内容を決め、高額なローンを組ませる」という実態が報道され、行政も動き出しています。
実は、NIPT(新型出生前診断)の世界でもこれと全く同じことが起きています。
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本来の姿:医師が診察・診断し、検査の必要性を判断する
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危険な実態:無資格スタッフが「この全染色体プランがお得です」と誘導・決定する
これは実質的な医療判断を無資格者が行っていることになり、非常に危険な状態です。
2. なぜ「無料」なのか?その裏側
【結論】 カウンセリングが無料なのは、それが「医療行為」ではなく「営業活動」だからです。専門医の時間は有限で高価ですが、無資格の営業スタッフならコストを抑えられます。つまり、「無料」=「専門医が出てこない」という証左なのです。
「タダより高いものはない」という言葉がありますが、命に関わる医療において、これは特に当てはまります。なぜクリニックは無料でカウンセリングを行うのでしょうか?
コストのカラクリ
本来、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングは、高度な専門知識と経験を要する医療行為です。一人ひとりの家系図や背景を分析し、最適な検査を提案するには時間がかかります。
一方で、チェーン展開するNIPTクリニックでは、アルバイト医師や無資格のスタッフを配置することで人件費を抑えています。
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①
専門医を雇うとコストが高いし、説明に時間がかかる
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②
マニュアル通りの営業スタッフ(無資格)なら安く雇える
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③
「無料カウンセリング」で集客し、個室で高単価プランを契約させれば利益が出る
3. 無資格者対応のリスクと患者様の声
【結論】 「一般人のカウンセラーが出てきて怖かった」という声は少なくありません。彼らは遺伝医学のプロではなく「契約のプロ」です。誤った知識での説明や、不安を煽って不要な検査を追加させる行為が横行しており、結果として患者様が不利益を被るケースが増えています。
実際に寄せられる相談例
当院に転院されてきた患者様や、SNSなどで見られる口コミには、以下のような切実な声があります。
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「ネットでよく見るクリニックに行きましたが…」「医師ではなく、一般人のようなスタッフが出てきてカウンセリングされました。医学的な質問をしても曖昧で、『みんなこれを受けてます』と高いプランばかり勧められて、なんだか怖くなって帰ってきました。」
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「美容クリニックと同じ?」「無料相談につられて行ったら、個室で『陽性だったらどうするんですか?』と不安を煽られ、冷静な判断ができないまま契約してしまいました。後で調べたら、必要のない検査まで含まれていました。」
無資格のスタッフは「陽性になった時の医学的な詳細」や「倫理的な問題」には答えられません。彼らのゴールは「契約」であり、「あなたの安心」ではないからです。
4. 1人1.5時間。ミネルバが「無料」を廃止した理由
【結論】 ミネルバクリニックでは、院長が患者様一人ひとりに対し、1.5時間という十分な枠を取って真剣に向き合っています。専門医の時間と労力には限りがあるため、「無料だからとりあえず」という方を受け入れると、本当に悩んでいる患者様が診察を受けられなくなってしまいます。
当院でも一時期、無料カウンセリングを試験的に導入しましたが、現在は廃止し、正規の料金体系に戻しています。これは「質の高い医療」を守り抜くための、必然的な決断でした。
🛑 なぜ「無料」ではいけないのか?
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①
1日数組限定の真剣診療
当院はベルトコンベア式の診療ではありません。院長が全身全霊で向き合うため、1日に診られる患者様は数組に限られます。 -
②
本当に必要な人が予約できなくなる
「無料だから行ってみよう」という軽い気持ちの方で予約が埋まってしまうと、高齢出産や遺伝的リスクを抱え、真剣に専門医を求めている方が予約できなくなってしまいます。 -
③
確定検査(羊水検査)の枠を確保できない
陽性が出た患者様のために、院内で羊水検査を行うための緊急枠も確保しておく必要があります。無料相談でスケジュールが埋まると、この「命綱」となる枠も確保できなくなってしまいます。
ミネルバクリニックは、「安さ」や「手軽さ」ではなく、「正確さ」と「生涯の安心」を求める患者様のために存在します。私たちがお代をいただくのは、それだけの責任と時間を、あなたのためだけに捧げている証なのです。
5. 本来の「遺伝カウンセリング」とは
【結論】 本来の遺伝カウンセリングは、営業トークではありません。臨床遺伝専門医が、遺伝医学のエビデンスに基づき、患者様が自律的に意思決定できるよう心理的・医学的に支援する医療行為です。
ミネルバクリニックのカウンセリング
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臨床遺伝専門医である院長が直接担当
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「売る」ためではなく「支える」ための対話
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スーパーNIPTなど、世界基準の正確な情報提供
一般的な無料カウンセリング
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無資格スタッフやアルバイト医師が対応
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契約獲得ノルマに基づいた営業トーク
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不安を煽り、不要なオプションを勧める
6. ミネルバクリニックのサポート体制
ミネルバクリニックは、日本で唯一、臨床遺伝専門医が遺伝子検査を行うために開業した、稀有なクリニックです。非認証施設でありながら、認証施設以上の専門性と手厚いフォロー体制を整えています。
🏥 院内で確定検査まで完結
2025年6月より産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査も院内で実施可能に。陽性時の転院の必要がなく、心理的・時間的負担を最小限に抑えます。
👩⚕️ 専門医が最後まで担当
臨床遺伝専門医である仲田院長が、検査前から結果説明、陽性時のケアまで一貫して担当。無資格スタッフ任せには絶対にしません。
💰 互助会で費用の心配なく
互助会(8,000円)に加入いただくと、陽性時の確定検査(羊水検査)費用を全額カバー。上限なしで安心です。
よくある質問(FAQ)
🏥 迷っているなら、専門医にお任せください
「無料」という言葉の裏にあるリスクを知っていただき、ありがとうございます。
あなたと赤ちゃんの未来を守るため、私たちは誠実な医療を提供し続けます。
まずは一度、専門医の話を聞きに来ませんか?
参考文献
- [1] 厚生労働省. “美容医療サービスに関する消費者トラブルの防止について.” [厚生労働省公式サイト]
- [2] 消費者庁. “美容医療契約のトラブルに関する注意喚起.” [消費者庁公式サイト]
- [3] ACMG. “Noninvasive Prenatal Screening (NIPS) for Fetal Chromosome Abnormalities in a General-Risk Population.” [ACMG公式サイト]
- [4] ISPD. “Position Statement on Cell Free DNA Screening.” [ISPD公式サイト]

