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破門された医師が切り拓く”未来の遺伝医療” – よくある質問にお答えします | ミネルバクリニック

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。2025年国際誌『Global Woman Leader』表紙抜擢など、世界基準の出生前診断と遺伝カウンセリングを提供。

📍 クイックナビゲーション

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、遺伝性乳がん・胃がんの患者さんとの出会いをきっかけに遺伝医療の世界へ踏み込み、「患者さんが本当に望むことを叶えたい」という信念のもとに2014年クリニックを開院しました。「破門」「白紙FAX」「家庭裁判所への直談判」——数々の逆境を乗り越えてきた院長が、よくいただくご質問にお答えします。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15〜20分
📊 約8,000文字
臨床遺伝専門医監修

  • 院長・仲田洋美が遺伝医療の世界へ踏み出したきっかけと開院の経緯
  • 「破門」から始まった医師としての歩みと、19歳の患者さんへの誓い
  • 人生全体を見据えた「一貫した遺伝医療」の具体的な内容
  • NIPTから確定検査まで院内完結できる体制整備の背景にある後悔と使命
  • 「遺伝子検査は運命を決めつけるものではなく、安心のための道具」という院長の想い

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ミネルバクリニックは、妊娠前から妊娠中、小児期、成人期、がんの予防まで、人生のあらゆるステージで遺伝子検査を活かし、患者さんと共に”最善”を探し、その先の選択肢を切り拓いていくクリニックです。院長の仲田洋美がよくお受けするご質問にお答えいたします。

クリニックについて

Q. なぜミネルバクリニックを開院されたのですか?

私が遺伝の世界に足を踏み入れる最初のきっかけは、香川大学大学院時代に出会った遺伝性乳がん卵巣がんの患者さんでした。

🔬 用語解説:遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC:Hereditary Breast and Ovarian Cancer syndrome)は、BRCA1またはBRCA2遺伝子の変異によって生じる遺伝性腫瘍症候群です。乳がんや卵巣がんを高い確率で発症するリスクがあり、家族歴のある方への遺伝子検査・遺伝カウンセリングが重要です。本人が発症していなくても、遺伝子変異の有無を調べる「未発症者への遺伝学的検査」が予防・早期発見につながります。

その方は外国籍の女性で、お父さまが肺がん、お姉さまが乳がんを患っていました。彼女は「自分の子どもたちに伝わっているのかを知りたい」と強く望んでいました。しかし当時の日本は遺伝診療が大きく遅れており、大学に遺伝診療部門はあったものの小児科が細々と運営する程度。しかも「医師が遺伝性を疑って紹介してはいけない。患者本人が自ら希望して予約を取らなければならない」という不可解なルールが存在していました。

——患者さんが望んでいるのに、なぜできないのか?

私は強い違和感と憤りを覚えました。

その思いを抱えながらも、私は遺伝診療の研修に挑むことを決意しました。ところが、大学院の指導医は「勝手なことをするな」と怒り、私を破門にしました。しかし、その”破門”がむしろ私の背中を押すことになりました。

さらに、破門された後、四国がんセンターで研修していたとき、19歳の末期胃がんの患者さんと出会いました。父・叔父・祖父が30代で胃がんを発症し亡くなっている家系でしたが、上級医たちは「リンチ症候群」と決めつけていました。私には「遺伝性びまん性胃がん」が疑われました。本人は「なぜ自分が病気になったのか知りたい」と望んでいたのに、その声は無視されました。

💡 用語解説:リンチ症候群と遺伝性びまん性胃がん(HDGC)

リンチ症候群:DNA修復遺伝子(MLH1・MSH2など)の変異による遺伝性腫瘍症候群。大腸がん・子宮体がんなどの発症リスクが高まります。

遺伝性びまん性胃がん(HDGC:Hereditary Diffuse Gastric Cancer)CDH1遺伝子変異による遺伝性胃がんで、若年発症・家族集積が特徴。スキルス型(びまん性)胃がんを生じやすく、進行が速い。正確な遺伝子検査による鑑別診断が予防・早期発見の鍵となります。

未知のものに向き合わず、責任を回避する姿勢を目の当たりにし、私は心の底から思ったのです。

「これでは患者のための医療などと言えない。」

内部で説得しようとしたら、臨床部長からアスペルガー症候群だと診断されてしまう始末でした。それ診断基準満たさないだろ~、とか思いながら黙ってましたが。でも当時の私は四国がんセンターの研修生。できることはほとんどありませんでした。そして私は、上級医や指導医や臨床部長に阻まれて、何もしてあげられなかった19歳の胃がん患者さんにこっそり心の中で誓ったんです。「あなたにしてあげられなかったことを、当たり前にしてあげられるようにするからね。」と。

遺伝カウンセリング学会の研修セミナーに応募したときのことは今でも忘れられません。医局と距離を置いていた私は、生まれて初めて自分でFAXを送ることになり、申込開始の午前0時ぴったりに送信しました。ところが、紙を逆さに入れてしまい、先方に届いたのは白紙FAX。しばらくしても受諾の連絡が来ず、慌ててセミナーの3日前に電話をしたところ、白紙だったことが判明しました。急いで参加費を振り込み、なんとか事なきを得ました。

そんなドタバタで逆に目立ってしまったおかげで、会場では後に私の指導医となるT先生から「あなたがあの白紙FAXの方ですね」と声をかけていただくことになりました。今思えば、この”失敗”が、臨床遺伝専門医として本格的に歩み始める転機になったのです。

その後も「患者さんが本当に望むことを叶えたい」という思いは強まる一方でした。しかし、日本の旧態依然とした医療の仕組みの中では、それを実現するのは難しい。だからこそ、自分で道を切り拓くしかありませんでした。

そして2014年、ミネルバクリニックを開院しました。

Q. 院長の専門分野について教えてください

私は「内科」「がん」「臨床遺伝」という三つの領域を専門としてきましたが、実際に取り組んでいることは、従来の治療中心の医療とは少し異なります。

がん領域では、薬物療法そのものを行うのではなく、がんを発症する前にリスクを知り、予防や早期発見につなげることに力を入れています。例えば、遺伝性腫瘍の未発症の方に対して遺伝子検査を行い、発症リスクを早期に把握してサーベイランス(定期的な経過観察)につなげることができます。当院では包括的な検査で153種類のがん関連遺伝子を調べることが可能です(包括的がん遺伝子検査)。

さらに、リキッドバイオプシーと呼ばれる、血液中のわずかながん由来DNAを解析する検査も提供しています。これにより「がんがすでに発症しているかどうか」「術後に再発していないか」「治療が効いているか」といったことを、低侵襲かつ定量的にモニターできます(リキッドバイオプシー)。

🔬 用語解説:リキッドバイオプシー

リキッドバイオプシー(Liquid Biopsy)は、血液・尿などの体液中に漂う微量のがん由来DNA断片(ctDNA:循環腫瘍DNA)を解析する検査法です。従来の組織生検(外科的にがん組織を採取する方法)と異なり、採血のみで実施できます。がんの早期発見・治療効果のモニタリング・再発の検出などに活用されます。

臨床遺伝の領域では、全国から多種多様なお悩みが寄せられています。特に近年は、YouTuberの関根理沙さんがご自身の経験を公表されたことをきっかけに、保因者検査(キャリアスクリーニング)を希望される方がじわじわと増えています(エクスパンドキャリアスクリーニング)。

💡 用語解説:エクスパンドキャリアスクリーニング(保因者検査)

エクスパンドキャリアスクリーニング(Expanded Carrier Screening)は、本人は健康でも、特定の遺伝性疾患の原因遺伝子を1コピー持つ「保因者(キャリア)」かどうかを調べる検査です。常染色体劣性遺伝疾患(SMA・ポンペ病など)の場合、両親がともにキャリアであると子どもに発症するリスクが生じます。妊娠前にキャリア状態を把握することで、リスクを考慮した選択肢を検討できます。

そして、そうした検査で保因者であることがわかり、お子さんに遺伝的な影響があるかもしれない場合には、実際におなかの赤ちゃんがどうかを調べることができる体制も整えています。

さらに近年は、お子さんが診断もつかないまま幼くして亡くなってしまったご夫妻から「原因を探してほしい。そうでなければ次の子どもを持つことが怖すぎて考えられない」という切実なお声をいただくこともあります。そうした場合には、残された臍帯や保存検体からDNAを抽出し、疾患の原因を特定して再発リスクを検討するという取り組みも行っています。

日本では「差別につながる」という理由から、このような検査が制度として十分に認められていない現状があります。しかし私は、そうした制約の先を見据え、「患者さんが本当に必要とする医療を実現するために、現状の枠を超えていくこと」が大切だと考えています。

Q. ミネルバクリニックならではの診療スタイルはありますか?

ミネルバクリニックの診療スタイルの最大の特徴は、「人生のあらゆるステージに寄り添う一貫した遺伝医療」です。

遺伝子検査は妊娠や病気のときだけのものではなく、妊娠前・妊娠中・小児期・成人期と、その人のライフステージごとに意味が変わります。

  • 妊娠前には保因者検査を通じてリスクを把握する
  • 妊娠中にはNIPTや確定検査でおなかの赤ちゃんの健康を確認する
  • 小児期には診断がつかない疾患の原因を探し、将来の医療やご家族の再発リスクの検討につなげる
  • 成人期にはがんのリスクや治療選択のための検査を行い、予防や早期発見につなげる

つまり、「一時点で終わる検査」ではなく、人生全体を見据えて患者さんと伴走することが、当院の基本姿勢です。

さらに私は、患者さんにとって最大のアウトカムを追求することを信条としています。たとえば、遺伝疾患をもつきょうだいを持つ方が結婚や出産の場面で差別や不安に直面したときには、遺伝的に問題がないことを証明する書類を発行して支えたこともあります。本当は「そんなことを言う相手と結婚して大丈夫?」と思う気持ちもありますが(笑)、それでも患者さんの希望を叶えるために最大限の支援をするのが私の流儀です。

私はおせっかいな性格なので、ときに医師の立場を超えて人として踏み込むこともあります。在宅診療をしていた頃には、家庭裁判所が選任した保佐人が認知症患者さんの財産を不正に使っているケースを発見しました。「これは見過ごせない」と強い使命感に駆られて家庭裁判所に直接出向き、問題を訴えました。家裁に乗り込んできた医師は初めてだと驚かれました。

「なぜ自分たちが選任した保佐人の職務をチェックしないのか。これは明らかに制度の欠陥だ」と。

その後、厚生労働省・法務省・最高裁判所・日弁連などにも働きかけを行い、数年後には「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」が策定され、後見人や保佐人の職務に対する監督や本人中心の支援を強化する流れが整えられました。

私はこう考えています。

目の前の一人の状況をよくすることは大事だが、将来の何千人、何万人の状況をよくすることはもっと大切かもしれない。だから、目の前の一人にも持てる最大を尽くすし、制度改革にも決死の覚悟で臨む。それが仲田洋美の流儀です。

もっとも、「寄り添う」という言葉を「何でも言うことを聞いてくれる」と誤解される方もいらっしゃいます。中には初診でいきなり「ネットの口コミを見たけど、本当に寄り添ってくれるんですか?」と尋ねる方もいます。ですが、実際には信頼関係があって初めて本当の寄り添いは成立するものです。人間関係は一方通行ではなく「お互い様」であり、二人以上の人間の間で築かれるものです。

ですから、ネットの書き込みだけを見て、出会った瞬間から「本当に寄り添ってくれるんですか」と疑いの目で入ってこられる方とは、残念ながら価値観が合いません。私は、全員に迎合する必要はないと思っていますし、むしろ専門家として「迎合はすべきではない」と考えています。大切なのは、相互に信頼関係を築ける方に対して、最大限の力を尽くすことだと思っています。

ここで重要なのは、寄り添いとは単なる感情的な迎合ではなく、「患者の権利を守ること」に直結しているということです。

私は、患者の権利がどこから発生しているのかを根本から理解するために、医師歴8年目に法学部通信課程に学士入学しました。さらに司法試験予備校の講座も取り、6法のうち商法以外の5法(憲法・民法・刑法・行政法・民訴)を重点的に学びました。

医師として臨床を続けながら法律を学んだことで、患者さんの「医療を受ける権利」「説明を受ける権利」「自己決定権」が、医学的にも社会的にもどう位置づけられているのかを理解できました。だからこそ私は、寄り添うとは「甘やかす」ことではなく、患者さんの権利を守るために専門家として尽くすことだと確信しています。

もちろん、信頼関係があればより深く伴走できますが、だからといって信頼が築きにくい状況の方を見捨てるわけではありません。認知症で判断能力を失ってしまった患者さんのように、私を「信じる」ということ自体ができない方に対しても、私は全力で行動してきました。信頼の有無にかかわらず、その人の尊厳を守るために最大限を尽くす——それが私の変わらぬ姿勢です。

Q. 「患者さんにとっての”最善”を一緒に探す」とは具体的にどのような取り組みですか?

「患者さんにとっての”最善”を一緒に探す」というのは、検査や治療の選択肢を提示して終わり、ではありません。その方の人生観や価値観を尊重しながら、一緒に考え、行動を選んでいくという姿勢です。

たとえば、NIPTで陽性結果が出た方がいらっしゃいます。そのときに「検査結果がこうだからこうしなさい」と押し付けるのではなく、確定診断の方法、リスク、ご家族の将来設計まで含めて患者さんと共に考えることを大切にしています。結論を急がせず、「患者さんご自身が納得できる答え」にたどり着けるよう伴走するのが私の役割です。

また、がん領域でも同じです。ある方に遺伝性のがんリスクが見つかったとき、その情報は単に「リスクがあります」で終わりではありません。どのようにサーベイランスを組み立てるのか、生活の質を保ちながら予防・早期発見をどう実現するのか——一緒に最善の道を模索していきます。

患者さんの”最善”は一人ひとり異なります。ある方にとっては「リスクを徹底的に管理すること」が最善かもしれませんし、別の方にとっては「余計な不安を抱えず自然に過ごすこと」が最善かもしれません。私は、医師としての専門性を提供しつつ、その方の人生観を尊重して”最善”を共に探すことを実践しています。

Q. 一般の方々に対してもっと伝えたいことはありますか?

私が社会に向けて一番伝えたいのは、「遺伝子検査は運命を決めつけるものではない」ということです。

多くの方は「遺伝子検査=怖い結果を突きつけられるもの」と思い込んでいます。しかし本当は逆で、遺伝子検査は自分の未来をより主体的に選ぶための道具です。病気のリスクを知ることは「どうせなるんだ」と諦めるためではなく、「ではどうすれば予防できるか、どうすれば安心して生きていけるか」を考えるためにあるのです。

また、遺伝や病気について社会にはまだまだ誤解や偏見があります。たとえば、遺伝的な背景を持つご家族を差別したり、結婚や出産において不必要な不安や偏見にさらされる方もいます。でも、本来遺伝学は人を排除するための学問ではなく、誰もが自分らしく生きるための「安心の基盤」をつくる学問だと私は思っています。

だからこそ私は、「遺伝子検査=不安の種」ではなく、「遺伝子検査=安心と納得のための道具」であることを社会にもっと広く伝えていきたいのです。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「白紙FAX」が教えてくれたこと——失敗は新たな出発点になる】

遺伝カウンセリング学会の研修セミナーに初めてFAXを送ったとき、紙を逆さに入れてしまい、先方には白紙が届いていました。当時は恥ずかしいやら焦るやらでしたが、今振り返ればあの失敗のおかげでT先生との出会いが生まれ、私の臨床遺伝専門医としての道が開けました。

「破門」も「白紙FAX」も、当時は本当に辛い経験でした。でも逆境や失敗というのは不思議なもので、後から振り返るとすべてが今の自分を形作る礎になっていることが多い。「失敗=終わり」ではなく「失敗=新たなスタート」——これは若い先生方にも、患者さんにも、同じように伝えたいことです。

検査・診療について

Q. どのような遺伝子検査を行っていますか?

ミネルバクリニックでは、人生のあらゆるステージで必要となる幅広い遺伝子検査を提供しています。

妊娠前・妊娠中の検査

  • エクスパンドキャリアスクリーニング(保因者検査)
  • NIPT(新型出生前診断)
  • 確定検査(絨毛検査・羊水検査)
  • NIPD(新型出生前診断)

がん関連検査

  • 包括的がん遺伝子検査(153種類)
  • リキッドバイオプシー
  • 遺伝性腫瘍症候群の検査
  • がん治療薬感受性検査

小児・希少疾患検査

  • エクソーム解析
  • 全ゲノム解析
  • 単一遺伝子疾患の検査
  • 保存検体からの原因検索
🔬 用語解説:エクソーム解析・全ゲノム解析

エクソーム解析:ヒトゲノムのうちタンパク質をコードする部分(エクソン;全体の約1〜2%)を集中的に解析する検査。

全ゲノム解析:ゲノム全体を網羅的に解析する検査。原因不明の希少疾患・先天性疾患の診断に威力を発揮し、従来の検査で診断がつかなかった疾患の原因を特定できることがあります。

Q. 遺伝カウンセリングとはどのようなものですか?

遺伝カウンセリングは、遺伝に関する情報を正確にお伝えし、患者さんやご家族が十分に理解した上で、ご自身の価値観に基づいた選択ができるようサポートするプロセスです。

当院では、臨床遺伝専門医である私が直接カウンセリングを行います。遺伝子検査を受けるかどうか迷っている方、検査結果の解釈にお困りの方、ご家族の遺伝的リスクを知りたい方など、様々なご相談に応じています。

遺伝カウンセリングで大切にしていること

  • 押し付けではなく、患者さん自身の意思決定を尊重
  • 分かりやすい言葉での説明
  • 十分な時間をかけた丁寧な対話
  • 継続的なサポート体制

「正解」を教えるのではなく、患者さんが納得できる選択をするためのお手伝いをすることが、私たちの役割だと考えています。

Q. 他のクリニックとの違いは何ですか?

ミネルバクリニックの特徴は、「現状の限界を超えて未来の医療を提供する」ことです。多くの医療機関が制度や慣習に縛られる中、患者さんが本当に必要とする医療を実現するために、常に一歩先を目指しています。

当院の特徴

  • 臨床遺伝専門医による直接診療
  • NIPTから確定検査まで院内完結
  • 最新の遺伝子検査技術の導入
  • 人生全体を見据えた継続的なサポート
  • 患者さんの権利を守る姿勢

また、私自身が法学も学んでいることで、患者さんの医療を受ける権利、説明を受ける権利、自己決定権を法的観点からもしっかりと理解し、守ることができます。

「制度の壁があるから無理」ではなく、「患者さんのためにどうしたらできるか」を常に考え、実行に移すのが当院の姿勢です。

Q. 2025年6月から産婦人科を併設されましたが、変化はありましたか?

2025年6月から産婦人科を併設し、NIPT陽性時のCVSや羊水検査まで自院で完結できる体制を整えました。来院される方の数に大きな変化があったわけではありませんが、患者さんからは「安心してNIPTを受けられるようになった」とご好評をいただいています。

実は、以前に私が強く後悔した経験があります。

NIPTで陽性となり羊水検査を受けた患者さんがいました。羊水検査では異常が見つからなかったのですが、同時に心臓の奇形が発見されました。その後、小児心臓外科医が関わる中で「染色体異常がないなら、手術ができるから産みましょう」という流れになっていました。私が関与した時点では週数が進みすぎており、患者さんにはもう何の選択肢も残されていませんでした。

NIPTは胎盤のDNAを見ていますし、羊水検査も外胚葉の異常は拾えても、中胚葉や内胚葉のモザイク異常まではわからないことがあります。つまり、羊水検査を「絶対的に安心できる検査」とは言えないのです。その子は結局、胎盤に何らかの問題があったと疑われ、経過中に発育不全をきたし早産となりました。発達もなかなか定型には進まず、結果的に「もっと全方向からの情報を与えて患者さんが判断できる環境を作るべきだった」と深く後悔しました。

だからこそ、「NIPTで陽性が出たときに、絨毛検査や羊水検査まで含めて一貫して当院で対応できる体制」を整えることが、私にとっての大きな使命になりました。その経験が私の背中を強く押し、現在の体制整備につながっています。

そして何よりも、こうした取り組みはよい医師たちとの出会いがあったからこそ実現できたことです。出会いは神様が与えてくださるもの。本当に恵まれていると感じています。

Q. 遺伝子検査の費用はどのくらいかかりますか?

遺伝子検査の費用は検査の種類や内容によって異なります。保険適用となる検査もあれば、自費診療となる検査もございます。

費用について

  • 検査の種類により数万円から数十万円まで幅があります
  • 一部の検査は保険適用となる場合があります
  • 詳細な費用は初診時にご説明いたします
  • 分割払いなどのご相談も承っています

私は「お金がないから検査を受けられない」という状況をできるだけ作りたくないと考えています。検査費用についてもお気軽にご相談ください。患者さんの状況に応じて、最適な検査プランをご提案いたします。

費用のことで遺伝子検査を諦める必要はありません。まずはお気軽にご相談ください。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【医師が法律を学ぶ理由——患者の権利は、知識で守られる】

医師歴8年目に法学部通信課程に入学したとき、周囲は「なぜ今さら?」と首を傾げました。しかし私には明確な理由がありました。「患者の権利」という言葉は誰もが口にしますが、それがどこから発生し、どう法的に保護されているのかを理解している医師は、実は少ないのです。

憲法・民法・刑法・行政法・民訴の5法を学んで気づいたのは、「寄り添う医療」と「患者の権利を守る医療」は表裏一体だということ。遺伝子検査をめぐる自己決定権、説明を受ける権利、差別からの保護——これらは単なる倫理的な配慮ではなく、法的に裏打ちされた権利です。その理解なしに、本当の意味での遺伝カウンセリングはできないと、私は確信しています。

ミネルバクリニックについて

Q. ミネルバクリニックを一言で表すと?

「現状の限界を超えて”未来の医療”を切り拓くクリニック」です。

私は「その先を超えていく」という言葉が好きです。医療の現場には、技術や制度、倫理の壁が数多くありますが、その制約をただ受け入れるのではなく、患者さんのために一歩先へ進むことが必要だと思っています。

ミネルバクリニックは、妊娠前から妊娠中、小児期、成人期、がんの予防やリスク管理まで、人生のあらゆるステージで遺伝子検査を活かし、患者さんと共に”最善”を探し、その先の選択肢を切り拓いていく場でありたいと考えています。

Q. 若い世代へ伝えたいメッセージはありますか?

逆境に直面しても、決してあきらめないでください。

私自身、大学院で破門され、上級医や指導医から理解されず、制度の壁に阻まれる経験をしました。白紙FAXを送ってしまうような失敗もありました。しかし、そうした逆境や失敗こそが、今の私を形作る大切な経験となったのです。

若い皆さんには、困難な状況に直面したときこそ、自分が本当に大切だと思うことを見失わないでいただきたいのです。19歳の胃がん患者さんとの出会いで私が心に誓った「あなたにしてあげられなかったことを、当たり前にしてあげられるようにする」という想い——そんな純粋な気持ちを持ち続けることが、どんな壁をも乗り越える力になります。

若い世代の皆さんへ

  • 失敗や挫折は終わりではなく、新しい始まりの合図です
  • 周囲に理解されなくても、自分の信念を貫く勇気を持ってください
  • 制度や常識の壁があっても、諦めずに道を切り拓いてください
  • 誰かのために何かをしたいという純粋な想いを大切にしてください

今の社会には様々な課題があります。医療だけでなく、どの分野でも「これまでのやり方」に縛られ、本当に必要なことができていない現状があるかもしれません。そんな時こそ、若い皆さんの新しい視点と行動力が必要なのです。

「その先を超えていく」——私の好きなこの言葉を、若い世代の皆さんにも贈りたいと思います。現状に満足せず、常により良い未来を目指して歩み続けてください。

皆さんが持つ可能性は無限大です。どんな困難があっても、あきらめない勇気を持ち続けてください。

Q. 遺伝子検査を受けることに不安があります

どうか一人で不安を抱え込まないでください。

遺伝子検査は「怖い結果を知るためのもの」ではなく、未来を自分の手で選ぶための道具です。

ミネルバクリニックは、妊娠前から妊娠中、小児期、成人期、がんの予防まで、人生のあらゆるステージで「その方にとっての最善」を一緒に探し、伴走していきます。

私の好きな言葉に「その先を超えていく」があります。

検査を通じて不安を超え、迷いを超え、その先の人生を安心して歩んでいけるように、私たちは全力でサポートいたします。

🏥 ご相談・ご予約はこちら

経験豊富な臨床遺伝専門医による相談を承っております。2025年6月より確定検査(絨毛検査・羊水検査)も自院で実施可能となり、NIPTから確定検査まで一貫したサポートを提供しています。

関連記事

参考文献

  1. 日本遺伝カウンセリング学会「遺伝カウンセリングについて」[公式サイト]
  2. 日本人類遺伝学会「臨床遺伝専門医制度」[公式サイト]
  3. 出生前検査認証制度等運営委員会「NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)とは」[公式サイト]
  4. 日本遺伝性腫瘍学会「遺伝性腫瘍に関する情報」[公式サイト]
  5. 厚生労働省「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書」[PDF]
  6. 最高裁判所「成年後見制度について」[公式サイト]

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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