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2度の辛い経験を乗り越えて|ミネルバクリニック

仲田洋美 医師

この記事の監修・執筆:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

記事の作り方(編集方針)

事務スタッフから「Aさんがいらっしゃいました」と伝えられた瞬間、私は診察室に入る前から胸が熱くなりました。これまで2度、想像を絶するほど辛い経験を重ねてこられたAさんのことを思うと、嬉しさと安堵が一気にこみあげてきたのです。

⏱️ 30秒でわかる要約

🌸 Q. 「2度の辛い経験を乗り越えて」はどんなお話?

1回目の妊娠では赤ちゃんにターナー症候群が見つかって流産に、2回目の妊娠では遺伝子の異常が分かり妊娠の継続を断念されたAさんが、3度目の妊娠で再び来院されたときのことを、院長が綴った実際の出来事です。

🤰 Q. 流産や中絶のあと、次の妊娠でNIPTは受けられる?

受けられます。当院のNIPTは妊娠9週から(妊娠6〜8週は臨床研究として)受けられます。陽性なら確定検査で確かめる必要があり、当院では羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。

🧬 Q. ターナー症候群は流産の原因になる?

染色体の数の変化は、流産のいちばん多い遺伝的な原因です[1]。ターナー症候群(45,X)の赤ちゃんでも、首のむくみ(嚢胞性ヒグローマ)や胎児水腫を伴う場合は流産になることが多いとされています[2]。

\ 次の妊娠で受けるNIPTは、妊娠9週から /

📅NIPTを予約する

陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料、羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。
次の妊娠が怖い方へ | NIPTを受けるべきか迷う方へ

2度の辛い経験を乗り越えてきたAさん

Aさんがこれまで経験されてきたことは、言葉で言い表せないほど辛いものでした。

1

1回目の妊娠:ターナー症候群による流産

最初の妊娠では、胎児にターナー症候群が見つかり、流産という結果になりました。妊娠の喜びから一転、深い悲しみの中に突き落とされる経験です。どれほどのお気持ちだったか、言葉にならないものがあります。

2

2回目の妊娠:遺伝子の異常が判明し、妊娠継続を断念

2度目の妊娠では遺伝子の異常が判明し、苦渋の決断として妊娠継続を断念されました。「産みたい」という気持ちと、生まれてくる命のことを考えての葛藤の中でされた決断は、ご夫婦にとって想像を絶するほど辛いものだったはずです。

どちらの経験も、ご夫婦にとって深く傷つくものだったはずです。それでもAさんは、また新たな命を授かろうと前を向いてくださいました。

🧬 用語解説:ターナー症候群とは

ターナー症候群(45,X)は、女性の性染色体が通常の「XX」ではなく「X」が1本のみ(または1本が部分的に欠けている)状態をいいます。国際的な診療ガイドラインでは、女性10万人あたり25〜50人(約2,000〜4,000人に1人)とされています[2]。

染色体の数の変化は、妊娠中に流産となることが多く、流産のいちばん多い遺伝的な原因です[1]。ターナー症候群の赤ちゃんでも、首のむくみ(嚢胞性ヒグローマ)や胎児水腫を伴う場合は流産になることが多い一方で、元気に生まれてくる赤ちゃんもいます[2]。ターナー症候群は性染色体の数の異常の一つで、当院のNIPTではスタンダードプランで調べる対象に含まれます。

医師として、一人の人間として感じること

医師として、私はこれまで多くの患者様の人生の重要な局面に立ち会ってきました。しかし、Aさんのケースは特別でした。

診察が終わった後も、

「Aさんはどうしていらっしゃるだろうか」

「お元気でいらっしゃるだろうか」

と、時折思いを馳せることがありました。

妊娠や出産をめぐる選択は、正解のない道のりです。どのような決断をされても、私たちはその選択を全力で支えたいと考えています。しかし同時に、医師も一人の人間として、患者様の幸せを心から願わずにはいられません。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【診察室の外でも、患者様のことを想い続けること】

医師という仕事をしていると、一日に多くの患者様とお会いします。しかし、だからといって一人ひとりの患者様のことが心から消えるわけではありません。特に辛い経験をされた方、難しい決断をされた方は、診察が終わった後も、「今どうしていらっしゃるだろうか」と頭の片隅にいらっしゃることがあります。

Aさんもそのお一人でした。2度の辛い経験の後、ご夫婦がどのようにお過ごしになっているか、どうか笑顔でいてほしいと、折に触れて思っていました。これは医師として特別なことではなく、人と人として関わる中で自然に生まれる感情だと思っています。

3度目の妊娠での来院——感動の再会

そして最近、Aさんが3回目の妊娠で来院されました。

「Aさんがいらっしゃいました」と事務スタッフから聞いた瞬間、もう診察室に入る前から嬉しくて、思わず抱き合って喜んで泣いちゃいました。変な医師ですよね(笑)。

🌸

診察室に入ったとき、
めちゃめちゃ元気なAさんご夫妻の笑顔に救われました。

こんなに元気にいてくれてありがとう、また会えて嬉しい

問診表を書いて待っていてくださるAさんのことを思うと、胸が熱くなりました。不安もあるでしょう。でも、それ以上に前向きな気持ちが感じられました。

その瞬間、私は込み上げてくる感情を抑えることができませんでした。嬉しさと安堵、そして「今度こそ」という強い願いでいっぱいでした。

妊娠・出産における選択と、私たちの役割

当院では、遺伝子検査や出生前診断を通じて、患者様が最善の選択をするためのお手伝いをしています。しかし、それは単なる検査結果の提供ではありません。

🔬 検査・診断

最新の遺伝子検査・出生前診断技術で、高精度かつ丁寧な診断を提供します。

💗 寄り添い

一人ひとりのライフステージや背景に心を込めて向き合います。

🤝 サポート

どのような選択をされても、その判断を全力で支援します。

Aさんのように、困難を乗り越えながらも希望を持ち続けてくださる患者様がいることが、私たち医療者にとって何よりの励みです。

💬 用語解説:遺伝カウンセリングとは

遺伝カウンセリングとは、遺伝性疾患や染色体異常に関する情報を提供し、患者様・ご家族が適切な意思決定を行えるよう専門家が支援するプロセスです。

ミネルバクリニックでは臨床遺伝専門医が検査前・検査後の両方で遺伝カウンセリングを行っています。検査前の遺伝カウンセリングはNIPTの料金に含まれ、陽性だったときの遺伝カウンセリングは何度でも無料です。詳しくは遺伝カウンセリングとはをご覧ください。

医師としての本音

時々、初回の検査で来院された方から「本当に寄り添ってくれるんですか?」と問われることがあります。まだ何も結果が出ていない段階で「どう寄り添ってくれるんだ」と言われると、正直なところ、少しムッとしてしまうこともあります。

それは、私たちが日々、Aさんのように辛い経験を重ねてこられた患者様と真剣に向き合っているからです。

寄り添うということは、言葉だけではありません。実際の経験と積み重ねがあってこそ、患者様に安心していただけるのだと思います。

一人ひとりの人生の重要な局面に立ち会い、どのような結果であっても患者様を支えてきた実績があるからこそ、そう言えるのです。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「寄り添う」という言葉の重み】

「寄り添ってくれますか?」という問いに、私は正直、内心複雑な気持ちになることがあります。それは冷たいからではありません。むしろ逆で、Aさんのように何度も傷つきながら前を向いてこられた方々と、今この瞬間も真剣に向き合っているからです。

「寄り添う」とは、優しい言葉をかけることではなく、どんな結果が出ても患者様の隣に立ち続けることだと思っています。それができるのは、数え切れないほどの患者様と深く関わってきた経験があるから。Aさんのような患者様が、私にそれを教えてくれました。

無事な出産への祈り

🌸

今回こそ、Aさんご夫婦に健やかな赤ちゃんが授かりますように

✨

妊娠期間中のすべてが順調に進みますように

🎀

ご家族に幸せな笑顔があふれますように

私たちは最後まで、全力でサポートし続けます。

流産や中絶のあと、次の妊娠を考える方へ

流産や妊娠の継続を断念したあとの妊娠では、「また同じことになるのではないか」という不安を抱えながら過ごす方が少なくありません。ここでは、次の妊娠で受けられる当院のNIPTについて、事実だけをまとめます。

いつから受けられる?

当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。当院のおすすめは8週で、妊娠8週で受けた場合の再検査率は約5%です(当院のデータ)。週数が早いほど赤ちゃん由来のDNAが少なく、再検査になることがあります。10週を過ぎても、16週でも受けられますが、陽性だったときの確定検査や、その後を考える時間を確保するためにも、早めに受けることをおすすめしています。

何が調べられる?

調べられる範囲はプランによって違います。ターナー症候群のような性染色体の数の異常はスタンダードプランで調べられます。微小欠失や単一遺伝子の変化まで調べたい方は、プレミアムプラン・ダイヤモンドプラン・双子マックスプラン・インペリアルプランの内容をご覧ください。なお、NIPTは流産の原因をすべて調べる検査ではありません。流産をくり返している方は、不育症の検査についても主治医とご相談ください。

陽性だったら?

NIPTはスクリーニング検査なので、陽性なら確定検査で確かめます。当院では2025年6月から産婦人科を併設し、羊水検査・絨毛検査とも院内で行っています。結果は、主要な項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどでお返しします。精度についてはNIPTの精度のページで解説しています。

NIPTを受ける方は全員、2つの互助会に加入します。羊水検査互助会(カトレア会)は1回のNIPTにつき8,000円で、陽性のときの確定検査の費用を補助します(補助の上限なし)。安心検査結果保障制度は1回6,000円で、再検査が必要になったのに流産して再検査ができず結果が出なかったときに、検査代金(諸費用を除く)を返金します。料金はNIPTの費用・料金のページでご確認ください。

🏥 次の妊娠で、NIPTを考えている方へ

臨床遺伝専門医が常駐し、陽性なら羊水検査・絨毛検査まで院内で受けられます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。

まだ決めていない方は:NIPTを受けるべきか迷う方へ(3つの判断基準) | 遠方の方はオンラインNIPT

よくある質問(FAQ)

Q1. ターナー症候群はNIPTで検出できますか?

ターナー症候群(45,X)は性染色体の数の異常の一つで、当院のNIPTではスタンダードプランで調べる対象に含まれます。NIPTはスクリーニング検査なので、陽性なら羊水検査などの確定検査で確かめる必要があります。詳しくは遺伝カウンセリングでご説明します。

Q2. ターナー症候群と診断された場合、どのような対応になりますか?

NIPTでターナー症候群の可能性が示された場合、まず確定検査(羊水検査または絨毛検査)で染色体を詳しく調べます。診断が確定した後は、臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングで、ターナー症候群の特徴や今後の選択肢をご説明します。当院では2025年6月から羊水検査・絨毛検査とも院内で行っています。

Q3. 過去に流産を経験しています。次の妊娠でNIPTを受けた方がよいですか?

NIPTは、妊娠中の赤ちゃんの染色体の数の変化などを採血で調べるスクリーニング検査で、受けるかどうかはご本人が決めることです。NIPTはすべての流産の原因を調べるものではありません。流産の原因をより詳しく調べたい場合は、流産組織の染色体検査や不育症の検査なども、主治医とあわせてご相談ください。

Q4. 遺伝カウンセリングとはどのようなものですか?費用はかかりますか?

遺伝カウンセリングとは、遺伝性疾患や染色体異常に関する情報を提供し、患者様・ご家族が納得のいく意思決定ができるよう専門家が支援するプロセスです。当院では臨床遺伝専門医が検査前・検査後の両方で行っており、検査前の遺伝カウンセリングはNIPTの料金に含まれます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。

Q5. 辛い経験(流産・妊娠継続断念)の後、精神的なサポートはありますか?

当院では、検査結果の説明だけでなく、次の妊娠に向けた不安についても、臨床遺伝専門医の遺伝カウンセリングでご相談いただけます。陽性後の遺伝カウンセリングは何度でも無料です。「また同じことになるのではないか」という不安も、一人で抱え込まずにお話しください。

Q6. NIPTはいつから受けられますか?

当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けられます。当院のおすすめは8週で、妊娠8週で受けた場合の再検査率は約5%です(当院のデータ)。10週を過ぎても、16週でも受けられます。陽性だったときの確定検査や、その後を考える時間を確保するためにも、早めに受けることをおすすめしています。

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参考文献

※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・検査の選択を示すものではありません。検査については臨床遺伝専門医にご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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