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2度の辛い経験を乗り越えて|ミネルバクリニック

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。2025年国際誌『Global Woman Leader』表紙抜擢など、世界基準の出生前診断と遺伝カウンセリングを提供。

📍 クイックナビゲーション

事務スタッフから「Aさんがいらっしゃいました」と伝えられた瞬間、私は診察室に入る前から胸が熱くなりました。これまで2度、想像を絶するほど辛い経験を重ねてこられたAさんのことを思うと、嬉しさと安堵が一気にこみあげてきたのです。

この記事でわかること
📖 読了時間:約3〜5分
✍️ 感動的な実話
院長執筆コラム

  • ターナー症候群による流産など、Aさんが乗り越えてきた2度の辛い経験
  • 患者様のことを診察室の外でも思い続ける、医師としての気持ち
  • 3度目の妊娠での来院——嬉しさで思わず泣いてしまった院長の本音
  • 「寄り添う」という言葉の本当の意味とミネルバクリニックの診療方針
  • Aさんご夫婦の無事な出産への祈り

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※NIPTのご相談も受け付けています:NIPT詳細ページ

2度の辛い経験を乗り越えてきたAさん

Aさんがこれまで経験されてきたことは、言葉で言い表せないほど辛いものでした。

1

1回目の妊娠:ターナー症候群による流産

最初の妊娠では、胎児にターナー症候群が見つかり、流産という結果になりました。妊娠の喜びから一転、深い悲しみの中に突き落とされる経験です。どれほどのお気持ちだったか、言葉にならないものがあります。

2

2回目の妊娠:遺伝子の異常が判明し、妊娠継続を断念

2度目の妊娠では遺伝子の異常が判明し、苦渋の決断として妊娠継続を断念されました。「産みたい」という気持ちと、生まれてくる命のことを考えての葛藤の中でされた決断は、ご夫婦にとって想像を絶するほど辛いものだったはずです。

どちらの経験も、ご夫婦にとって深く傷つくものだったはずです。それでもAさんは、また新たな命を授かろうと前を向いてくださいました。

🧬 用語解説:ターナー症候群とは

ターナー症候群(45,X)は、女性の性染色体が通常の「XX」ではなく「X」が1本のみ(または1本が部分的に欠けている)状態をいいます。約2,500人に1人の女性に見られる染色体疾患です。

ターナー症候群の受精卵は自然流産しやすく、妊娠初期の流産原因の一つとして知られています。NIPTの検査対象にも含まれており、性染色体の数的異常として検出することができます。

医師として、一人の人間として感じること

医師として、私はこれまで多くの患者様の人生の重要な局面に立ち会ってきました。しかし、Aさんのケースは特別でした。

診察が終わった後も、

「Aさんはどうしていらっしゃるだろうか」

「お元気でいらっしゃるだろうか」

と、時折思いを馳せることがありました。

妊娠や出産をめぐる選択は、正解のない道のりです。どのような決断をされても、私たちはその選択を全力で支えたいと考えています。しかし同時に、医師も一人の人間として、患者様の幸せを心から願わずにはいられません。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【診察室の外でも、患者様のことを想い続けること】

医師という仕事をしていると、一日に多くの患者様とお会いします。しかし、だからといって一人ひとりの患者様のことが心から消えるわけではありません。特に辛い経験をされた方、難しい決断をされた方は、診察が終わった後も、「今どうしていらっしゃるだろうか」と頭の片隅にいらっしゃることがあります。

Aさんもそのお一人でした。2度の辛い経験の後、ご夫婦がどのようにお過ごしになっているか、どうか笑顔でいてほしいと、折に触れて思っていました。これは医師として特別なことではなく、人と人として関わる中で自然に生まれる感情だと思っています。

3度目の妊娠での来院——感動の再会

そして最近、Aさんが3回目の妊娠で来院されました。

「Aさんがいらっしゃいました」と事務スタッフから聞いた瞬間、もう診察室に入る前から嬉しくて、思わず抱き合って喜んで泣いちゃいました。変な医師ですよね(笑)。

🌸

診察室に入ったとき、
めちゃめちゃ元気なAさんご夫妻の笑顔に救われました。

こんなに元気にいてくれてありがとう、また会えて嬉しい

問診表を書いて待っていてくださるAさんのことを思うと、胸が熱くなりました。不安もあるでしょう。でも、それ以上に前向きな気持ちが感じられました。

その瞬間、私は込み上げてくる感情を抑えることができませんでした。嬉しさと安堵、そして「今度こそ」という強い願いでいっぱいでした。

妊娠・出産における選択と、私たちの役割

当院では、遺伝子検査や出生前診断を通じて、患者様が最善の選択をするためのお手伝いをしています。しかし、それは単なる検査結果の提供ではありません。

🔬 検査・診断

最新の遺伝子検査・出生前診断技術で、高精度かつ丁寧な診断を提供します。

💗 寄り添い

一人ひとりのライフステージや背景に心を込めて向き合います。

🤝 サポート

どのような選択をされても、その判断を全力で支援します。

Aさんのように、困難を乗り越えながらも希望を持ち続けてくださる患者様がいることが、私たち医療者にとって何よりの励みです。

💬 用語解説:遺伝カウンセリングとは

遺伝カウンセリングとは、遺伝性疾患や染色体異常に関する情報を提供し、患者様・ご家族が適切な意思決定を行えるよう専門家が支援するプロセスです。

ミネルバクリニックでは臨床遺伝専門医が検査前・検査後の両方でカウンセリングを実施しています。「結果が出たらどうすればいいか」という不安も、丁寧にお話しします。カウンセリング料はNIPT検査費用に含まれており、別途費用はかかりません。

医師としての本音

時々、初回の検査で来院された方から「本当に寄り添ってくれるんですか?」と問われることがあります。まだ何も結果が出ていない段階で「どう寄り添ってくれるんだ」と言われると、正直なところ、少しムッとしてしまうこともあります。

それは、私たちが日々、Aさんのように辛い経験を重ねてこられた患者様と真剣に向き合っているからです。

寄り添うということは、言葉だけではありません。実際の経験と積み重ねがあってこそ、患者様に安心していただけるのだと思います。

一人ひとりの人生の重要な局面に立ち会い、どのような結果であっても患者様を支えてきた実績があるからこそ、そう言えるのです。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「寄り添う」という言葉の重み】

「寄り添ってくれますか?」という問いに、私は正直、内心複雑な気持ちになることがあります。それは冷たいからではありません。むしろ逆で、Aさんのように何度も傷つきながら前を向いてこられた方々と、今この瞬間も真剣に向き合っているからです。

「寄り添う」とは、優しい言葉をかけることではなく、どんな結果が出ても患者様の隣に立ち続けることだと思っています。それができるのは、数え切れないほどの患者様と深く関わってきた経験があるから。Aさんのような患者様が、私にそれを教えてくれました。

無事な出産への祈り

🌸

今回こそ、Aさんご夫婦に健やかな赤ちゃんが授かりますように

妊娠期間中のすべてが順調に進みますように

🎀

ご家族に幸せな笑顔があふれますように

私たちは最後まで、全力でサポートし続けます。

よくある質問(FAQ)

Q1. ターナー症候群はNIPTで検出できますか?

はい、ターナー症候群(45,X)はNIPTの検査対象に含まれており、性染色体の数的異常として検出することができます。ただし、NIPTはスクリーニング検査であり、陽性の場合は羊水検査などの確定検査が必要です。詳しくは遺伝カウンセリングにてご説明いたします。

Q2. ターナー症候群と診断された場合、どのような対応になりますか?

NIPTでターナー症候群の可能性が示唆された場合、まず確定検査(羊水検査または絨毛検査)により染色体を詳しく調べます。診断が確定した後は、臨床遺伝専門医による遺伝カウンセリングを通じて、ターナー症候群の特徴や今後の選択肢について丁寧にご説明します。ミネルバクリニックでは2025年6月より確定検査も自院で実施できるようになり、ワンストップで対応できます。

Q3. 過去に流産を経験しています。次の妊娠でNIPTを受けた方がよいですか?

過去に流産を経験された方、特に原因不明の流産を繰り返されている方にとって、NIPTは胎児の染色体状態を早期に確認できる有用な手段です。ただし、NIPTはすべての流産原因を調べるものではありません。流産の原因をより詳しく調べたい場合は、流産組織の染色体検査や不育症の精密検査なども合わせてご相談されることをお勧めします。

Q4. 遺伝カウンセリングとはどのようなものですか?費用はかかりますか?

遺伝カウンセリングとは、遺伝性疾患や染色体異常に関する情報を提供し、患者様・ご家族が納得のいく意思決定ができるよう専門家が支援するプロセスです。ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医が検査前・検査後の双方でカウンセリングを実施しており、その費用はNIPT検査費用に含まれています。別途カウンセリング料を請求することはありません。

Q5. 辛い経験(流産・妊娠継続断念)の後、精神的なサポートはありますか?

はい、当院では検査結果の説明だけでなく、患者様の気持ちに寄り添ったサポートを大切にしています。辛い結果が出た後も、次の妊娠に向けた準備や不安について、遺伝カウンセリングを通じてご相談いただけます。「また同じことになるのではないか」という不安も、一人で抱え込まずにお話しください。

Q6. NIPTはいつから受けられますか?

ミネルバクリニックでは、妊娠8週から(推奨)NIPTを臨床研究として実施しており、妊娠9週からは標準的な検査として受けていただけます。早めに検査を受けることで、もし異常が見つかった場合にも、選択肢と向き合う時間的余裕が生まれます。詳しくはNIPTの詳細ページをご覧いただくか、お気軽にご相談ください。

🏥 ミネルバクリニックでのご相談

出生前診断・遺伝カウンセリングについてのご相談は、臨床遺伝専門医が常駐するミネルバクリニックへお気軽にお問い合わせください。

🏥 ミネルバクリニックの特徴
✓ 臨床遺伝専門医が常駐する非認証施設
✓ 2022年11月より4Dエコーを導入し、NIPT前に当日の胎児の状態を確認
✓ 2025年6月から確定検査(絨毛検査・羊水検査)を自院で実施
✓ 検査費用に遺伝カウンセリング料が含まれ、別途費用なし

「患者のための医療を実現することを貫いています」

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参考文献

  1. 日本産科婦人科学会「不育症の診療に関する指針」[公式サイト]
  2. 日本医学会「出生前に行われる遺伝学的検査および診断に関するガイドライン」[PDF]
  3. 出生前検査認証制度等運営委員会「NIPT(非侵襲性出生前遺伝学的検査)とは」[公式サイト]
  4. 厚生労働省「不育症について」[公式サイト]
  5. Hassold T, Hunt P. “To err (meiotically) is human: the genesis of human aneuploidy.” Nat Rev Genet. 2001;2(4):280-291. [PubMed]
  6. 日本遺伝カウンセリング学会「遺伝カウンセリングとは」[公式サイト]

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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