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NIPT(新型出生前診断)とは?臨床遺伝専門医が解説

NIPT(新型出生前診断)とは、妊娠9週〜10週以降の妊婦さんの血液を採取し、お腹の赤ちゃんの染色体異常を調べる検査です。この染色体に異常があると、おなかの赤ちゃんが先天異常を持って生まれる可能性があります。

約30人に1人の赤ちゃんが先天性疾患を持っていると言われており、 そのうち35%が染色体異常、20%が単一遺伝子異常が原因と言われています。
※単一遺伝子異常とは、ある1つの染色体が欠損していたり、切れた染色体の一部が挿入されていたりする、数的な異常ではなく構造上の問題をいいます。

NIPTはこれらの異常を検出できる非確定的検査ですが、その検査精度は非常に高いことが特徴です。

今回は臨床遺伝専門医が、NIPTの概要や受検の対象となる方、NIPTを受けるにあたり注意したいポイントを解説します。

NIPT(新型出生前診断)とは

NIPTは6つある出生前診断のうちの1つで、非確定検査と呼ばれます。日本では2013年から実施されるようになりました。
検査数の推移
NIPT受検者のアンケート調査の結果について 日本産科婦人科学会

少し古いデータにはなりますが、日本産婦人科学会の調査によれば、NIPTを受ける妊婦さんは増加傾向にあります。

基本検査と呼ばれる3つの染色体疾患(21トリソミー、18トリソミー、13トリソミー)、その他の染色体疾患(ターナー症候群、トリプルX症候群、クラインフェルター症候群、ヤコブ症候群)、性染色体(XXおよびXY)、微小欠失症などを調べて正常かどうかを検査できます。
従来の非確定検査よりも精度が高く、妊娠初期から受けられるのが大きな特徴です。

トリソミとは、通常2本であるはずの染色体が3本になって起こる染色体異常を指します。21番染色体、18番染色体、13番染色体に多くみられることからNIPTでもこれら3つのトリソミーを検査しています。2本あるはずの染色体が1本しかない場合をモノソミーと呼んでいます。

>>トリソミー以外の染色体異常についてはこちら

NIPTの位置付け

出生前診断には形態異常を調べる検査と染色体異常を調べる検査があります。
染色体異常を調べる出生前診断は、診断内容を確定できない非確定検査と、胎児の異常を確定できる確定検査の2種類です。NIPTは出生前診断のうち、非確定検査に該当します。

つまり、NIPTは医学的に「確定検査」ではなく、あくまで「スクリーニング検査」と捉えられています。妊娠中に行える確定検査には羊水検査や絨毛検査がありますが、NIPTはこれらの確定検査に取って代わるものではありません。確定検査は母体のお腹に針を刺す必要があり、わずかですが流産のリスクがあります。
まずは妊娠9週の早い段階でリスクの少ないNIPTを受けて、陽性だったら確定検査を受けるという流れが一般的です。

NIPTの基本検査でわかる3つのトリソミー

日本医学会と日本産婦人科学会では、NIPTで分かる先天異常として以下の3つの疾患を検査できると定めています。

  • ダウン症候群(21トリソミー)
  • エドワーズ症候群(18トリソミー)
  • パトウ症候群(13トリソミー)

これらはいずれも染色体異常で、通常2本ある染色体が何らかの理由で3本になる疾患です。

ダウン症候群(21トリソミー)

ダウン症候群は、21番目の染色体が3本になることで引き起こされる染色体異常で、1,000人に1人の割合で発生します。
ダウン症候群の子どもの特徴は、発育や精神発達の遅れ、つりあがった目や低い鼻、しばしばみられる低身長などです。

また、ダウン症候群の子どもは病気にかかりやすい傾向にあります。心臓や内臓の疾患を合併する可能性も高く、ダウン症候群の子どもの約半数に、出生時から心臓の異常がみられます。
しかし、予後はエドワーズ症候群やパトウ症候群に比べ良好で、平均寿命は55歳です。

ダウン症候群には根本的な治療法はありませんが、合併症として起こる心臓病などは手術などで治療できます。甲状腺機能低下症がみられる場合は、甲状腺ホルモン補充療法を行います。

エドワーズ症候群(18トリソミー)

エドワーズ症候群は、18番目の染色体が3本になることで引き起こされる染色体異常です。
6,000人に1人の割合で発症し、そのほとんどが自然流産になります。男女比は1:3で、割合としては女児に起こりやすいといえます。

エドワーズ症候群の傾向として、以下が挙げられます。

・胎児の段階で胎動が微弱
・羊水が多くなる
・胎盤の矮小
・単一臍動脈

また、出生後の特徴として、やつれたような顔つき、小頭症、後頭部突出、出生時の低身長、知的障害などがあります。
エドワーズ症候群も、ダウン症候群と同様に根本的な治療法はありません。
患児の半数以上は生後1週間以内に亡くなることが多く、1年後まで生存する割合は10%未満です。

パトウ症候群(13トリソミー)

パトウ症候群は、13番目の染色体が3本になることで引き起こされる染色体異常です。米国では10,000人に1人の割合で発症しています。

パトウ症候群の胎児は、羊水の量が多すぎたり少なすぎたりすることが原因で子宮内での動きが活発ではないのが特徴です。
また、出生時の体格が小さい傾向にあり、脳の発育が悪いという特徴があります。口唇裂・口蓋裂、目の発育不良など、顔に多くの異常がみられるのもパトウ症候群の特徴です。

パトウ症候群にも根本的な治療はありません。小児の80%は生後1ヶ月を迎える前に亡くなることが多く、1年後まで生存する割合は10%未満です。

NIPT(新型出生前診断)を受けるメリット

NIPTはどんな検査

ここまででNIPTの基本情報を解説してきました。では、NIPTを受けるメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

妊娠9週と早い時期に検査が受けられる

NIPTは、多くの施設で妊娠9週〜10週目に受けられる検査です。
NIPTと同じ非確定的検査で、従来行われていた「母体血清マーカー」や「コンバインド検査」などは妊娠11週〜でした。
赤ちゃんの状態を妊娠初期の段階で知ることができるので、出産までにパートナーと相談したり、出産後の生活の準備をしたりできます。

>>ミネルバクリニックでは妊娠6週からNIPTを受けられます>

流産や死産のリスクがない

確定診断である羊水検査は約0.2〜0.3%、絨毛検査で約1%の確率で流産・死産のリスクが存在します。

一方NIPTは、妊婦さんから採血するだけで済む検査です。羊水検査や絨毛検査のように子宮に針を刺したりすることはないので、お腹にいる赤ちゃんへの影響はありません。そのため、妊婦さんが安心して受けられる検査です。

精度が高い

非確定検査でありながら精度が高いのもNIPTの特徴でしょう。
これまでの非確定的検査では、コンバインド検査や母体血清マーカー検査が主流でした。

検査の種類 NIPT コンバインド検査 母体血清マーカー
感度 99% 83% 80%

たとえば40歳の妊婦でダウン症の検査を受けた場合、母体血清マーカー検査の感度が80%、コンバインド検査では83%の感度でした。対して、NIPTの感度は99%と、その精度の高さがうかがえます。

従来の検査と比べると、赤ちゃんの染色体異常をより正確に発見することができる点は大きな特徴でしょう。低リスクかつ精度の高い検査であれば、妊娠中にも安心して受けられます。

NIPTを受ける際の注意点

注意点

NIPTで陽性が出た場合でも、偽陽性の疑いがあるため必ずその後確定検査を受けなければなりません。まずは、胎児ドックという超音波を使用した赤ちゃんの様子を3Dで観察する検査を受け、その後、確定検査である絨毛検査を受けるとよいでしょう。

NIPTで陽性、胎児ドックで陰性が出たときには、16週を待って羊水検査を受けるという方法もあります。
いずれの場合でも、検査の方法や内容は医師と細かく話し合った上で決めていくことが大切です。ここではNIPTを受検するうえでの注意点を解説します。

検査内容が確定的ではない

上述したように、NIPTはあくまでスクリーニング検査で、疾患の診断には追加の確定検査が必要です。NIPTの感度は99%と非常に高いですが、この数値は標準値を基準にした確率に過ぎません。
より正確な診断のためには、絨毛検査や羊水検査のように、胎児に近い部位から検体を取る必要があります。感度が高いからといって、染色体異常を決定的なものにする検査ではない点は理解しておきましょう。
また、非常にわずかではありますが検査結果が出ないケースもあります。

検査結果が出ないケースを判定留保と呼んでいます。
日本では1~10%の検査を受けた妊婦さんに結果が出ない場合があるようです。判定留保になる理由は様々ですが、胎児のDNAの割合が少なかったり、トリソミーの確率が陰性であるには高すぎるが、陽性であるには低すぎる場合などが主のようです。詳しくはこちらをご覧ください。

>>NIPTで判定保留とはどういうことでしょうか?

不安が解決しないこともある

NIPTは採血のみで検査できるというメリットがある一方、NIPTでは赤ちゃんの姿を見ることなく行われることから、妊婦さんや家族の不安や混乱を煽ってしまうというリスクも考えられます。
また、検査結果で陽性が出た場合、現実を受け止めきれずに非常に大きな精神的なダメージを受けてしまう妊婦さんもいます。

NIPT(新型出生前診断)を受けられる施設の違いとは

施設の違い
多くのメリットのあるNIPTですが、検査はどのような場所で受けられるのでしょうか。
NIPTには「認証施設」と「非認証施設」があり、それぞれ対象となる妊婦さんの条件や費用、受けられる検査の内容も異なるため、事前によく確認しておきましょう。

NIPTの認証施設とは

日本医師会の中に作られた「出生前検査認証制度等運営委員会>」に認証された医院のことです。
認証施設の中でも「基幹施設」と「連携施設」に分かれており、それぞれの施設で求められる条件を満たす必要があります。

認証施設では臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーが在籍しており、NIPTを受ける前、結果の告知時は必ず遺伝カウンセリングを行なっています。
そのため、NIPTを受ける前、NIPTの検査(採血)、結果の告知時の3回医院へ行く必要があります。ほとんどの場合、パートナーと一緒に行くことが条件となってます。

また、認証施設では2022年まで医学的リスクのない35歳未満の妊婦さんはNIPTを受けることができませんでした。(*2)
*2 NIPTを受けた10万人の妊婦さんの追跡調査 | 出生前検査認証制度等運営委員会 

現在は何歳でも受けられるようになりましたが、認証施設でNIPTを受けようとすると、下記のいずれかに当てはまる方が対象、と記載されていることが多い傾向にあります。

1.胎児超音波検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された者。
2.母体血清マーカー検査で、胎児が染色体数的異常を有する可能性が示唆された者。
3.染色体数的異常を有する児を妊娠した既往のある者。
4.高年齢の妊婦。
5.両親のいずれかが均衡型ロバートソン転座を有していて、胎児が13トリソミーまたは21トリソミーとなる可能性が示唆される者。
母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針 | 公益社団法人日本産科婦人科学会倫理委員会

このほか、かかりつけの方のみ、分娩予定の方のみ、などの指定があるケースもあり、認証施設でNIPTを受けるのはハードルが高い状況が続いています。

認証施設の「基幹施設」とは

認証施設の基幹施設には、下記の基準が設けられています。

①基幹施設には産婦人科専門医と小児科専門医が常勤(どちらかは臨床遺伝専門医の資格が必要)
②遺伝に関する専門外来を設置し、①が協力して診療を行う
③確定的検査(絨毛検査、羊水検査)を実施できる設備がある

基幹施設は、大きな病院や大学病院などがほとんどです。時には連携施設から紹介された患者さんのNIPTや、確定的検査を実施することもあります。

認証施設の「連携施設」とは

認証施設の連携施設には、下記の基準が設けられています。

・臨床遺伝専門医または出生前検査に関する研修を修了している産婦人科医師が在籍
・NIPTの結果が陽性だったら、基幹施設へ対象の妊婦さんを紹介し、遺伝カウンセリングを実施

連携施設では、基幹施設よりもやや条件が緩和されていますが、NIPTを受けて陽性だった場合のケアができるようにしっかり体制を作っています。

NIPTの非認証施設とは

非認証施設は、「出生前検査認証制度等運営委員会」に認証されていない施設です。
非認証と聞くと、違法なのでは?と不安に思う方もいらっしゃるかもしれませんが、もちろん違法ということはなく検査精度は認証施設と変わりありません。

非認証施設では、NIPTを受けられる妊婦さんの制限がありません。どなたでもお受けいただけます。

また、認証施設では21、13、18トリソミーの基本検査しか受けられませんが、非認証施設では1番〜22番全ての染色体を調べることができます。また、性別の告知を行なっている医院もあります。

認証施設と被認証施設の違い

まず大きな違いとして、遺伝カウンセリング実施の有無が挙げられます。
認証施設では、検査を行う前に必ず「遺伝カウンセリング」を実施していますが、非認証施設では行っていないことが大きな違いです。

遺伝カウンセリングとは、臨床遺伝専門医や遺伝カウンセラーなどの専門家から遺伝子疾患などについて科学的根拠に基づいた医学的情報を提供してもらうことです。カウンセリングでは遺伝子疾患の悩みや疑問を相談し、自らで問題を解決できるように社会的・心理的サポートをしてもらいます。

仮にNIPTで陽性判定が出た場合、確定的検査を受けなければ検査結果を診断することはできませんが、認証施設の場合は確定的検査を受けるための手筈が整っています。

一方で非認証施設では、陽性判定が出ると場合によっては病院の紹介さえもなく、自身で確定的検査をできる病院を探すことになってしまいます。
非認証施設で受ける場合は、アフターケアの内容について事前によく調べておきましょう。

なぜ遺伝カウンセリングが重要なのか

認証施設では必ず実施されている遺伝カウンセリング。NIPT(新型出生前診断)では、なぜ遺伝カウンセリングが必要なのでしょうか。

新しい技術であるNIPTの導入により、胎児の遺伝的異常に対する出生前スクリーニングおよび検査は劇的に変化しました。
これまでに異数性異常や単一遺伝子異常、最近では、染色体異常のための拡大したキャリアスクリーニングパネルやNIPTといったスクリーニング検査が出生前医療に導入されてきています。
これらの検査にはいずれも利点と限界があり、患者の意思決定を導く責任を負う医療提供者にとって、遺伝カウンセリングはますます複雑になってきています。

正しく検査の意味を理解して受けないと、妊婦さんが陽性になったときに混乱してしまい、実は染色体に問題のないお子さんを中絶してしまう可能性も考えられます。

また、「どうせ陰性だから」と軽い気持ちで受けて陽性となり、確定検査の結果中絶となった場合、順番に考えて選択していくことができないため、心的外傷後ストレス障害に陥る患者さんたちもいます。そうしたことを防ぐために遺伝カウンセリングがNIPTの前に必要とされるのです。

NIPT(新型出生前検査)は、妊娠10週以上で、第1期と第2期のスクリーニングと診断検査の選択肢、利点、限界について十分なカウンセリングを受けている女性に推奨されます。主治医または遺伝専門医とNIPTがあなたに有益であるかどうか、またその結果をどのように解釈するかについてしっかり説明を受けましょう。
>>遺伝カウンセリングがNIPT(新型出生前診断)で重要な理由とは?

NIPTの費用は保険適応外

施設によって受けられる内容が異なるNIPTですが、検査費用についても医療機関によって異なります。認証施設では約10万円〜25万円、非認証施設の場合、5万円〜20万円ほどで検査をしています。検査項目が多い場合、費用は20〜30万円ほどになることもあります。

例えば、安いところは約5万円から検査が可能ですが、調べられる染色体に制限があります。一番安い検査費用だと、21トリソミーの結果告知のみとなります。

一方、高額な検査は23本(46対)あるすべての染色体の本数と欠失、性染色体異数性、微小欠失症、胎児の性別判定も教えてもらえます。費用はその分高額となり30万円前後になる場合もあります。しっかりとご検討いただいたうえで、検査の種類をお選びください。

>>ミネルバクリニックのNIPTの検査費用について
>>NIPT(新型出生前診断)に補助金はある?妊娠中に受給できる補助金も紹介

ミネルバクリニックのNIPTの考え方

ミネルバクリニックでは、臨床遺伝専門医の院長自ら患者様の遺伝カウンセリングを実施しています。臨床遺伝専門医は、決して簡単ではない遺伝子検査のトレーニングを積んだエキスパートです。

しかし遺伝子を理解して遺伝専門医をとなっている人はわずか約1500人で、そのほとんどが大病院にいます。過去、別の医療機関で受けた陽性の結果に対し「説明に応じません」と記載があったためお困りになられた方がご相談にこられたこともありました。

ミネルバでは、判定不能などが起こる原因を、臨床遺伝専門医が一例一例説明しております。臨床研究としてデーターを解析し、積み重ねた研修を皆様の診療に反映しています。日本で一番多い症例をこなしてきた専門医ならではの知見で、皆さまをサポートいたします。

ミネルバクリニックのNIPTでわかること

わかること

ミネルバクリニックは非認証施設なので、調べられる染色体異常の数に制限はありません。全ての染色体異常を検査することができます。
ここでは、ミネルバクリニックのNIPTでわかることをそれぞれ解説していきます。

全染色体の数的異常(トリソミー、モノソミー)

ミネルバクリニックのNIPT全染色体検査は、基本検査が21トリソミー、18トリソミー、13トリソミーを3つを検査するのに対して、細胞の中に含まれる1~22番のすべての常染色体とXY染色体(性染色体)を検査する、つまり全部の染色体のトリソミー、モノソミーといった数の異常があるかどうか調べることを言います。

NIPTの全染色体検査では、普通のNIPT検査ではわからない染色体番号の染色体のトリソミー、モノソミーといった数の異常(染色体疾患)を知ることができます。染色体は遺伝情報そのものですので、遺伝情報の増減がお子さんに病気をもたらします。

実は1番多いトリソミーは16番ですが、ほとんどが流産死産となります。ただし、稀にモザイクで生まれる赤ちゃんがいますので、こうした異常を検出できることは全染色体検査ならではのメリットでしょう。

また、9番のトリソミーも多くあります。
ミネルバクリニックの患者さんには、実際に9番トリソミーの赤ちゃんをご出産されて、2日で亡くなった例があります。
生まれてから亡くなると、たった2日であってもご両親は大変な思いをします。こういった長期生存が見込めないお子さんを早く見つけることは、ご夫婦のケアにとって大変有意義ではないかと考えています。

全染色体の数的異常の例

・21トリソミー(ダウン症候群)
・18トリソミー(エドワーズ症候群)
・13トリソミー(パトウ症候群)
・ターナー症候群
・トリプルX症候群
・クラインフェルター症候群(XXY)
・ヤコブ症候群(XYY)

微小欠失症候群

通常、人間が持つ染色体の1つが部分的に欠失している状態を指します。

この症候群は、染色体の欠失が非常に小さく、通常の染色体数があるため、「微小」と呼ばれています。

微小欠失症候群の例

・1p36欠失症候群
 1番染色体短腕末端1p36領域の欠失
・4p16.3欠失症候群
 4番染色体短腕に位置する遺伝子群の欠失
・5p-症候群
 5番染色体短腕の部分欠失
・15q11.2欠失症候群(Prader-Willi症候群/Angelman症候群
 15番染色体15q11-13領域の欠失
・22p11.2欠失症候群
 22番染色体11.2領域の欠失
・Smith-Magenis症候群(17p11.2)
 17番染色体p11.2領域中間部の欠失
・Jacobsen症候群(11q22.3-q24.2欠失症候群
 11 番染色体長腕の部分欠失
・Langer-Giedion症候群(8q21.11-q21.13症候群)
 8番染色体長腕の部分欠失

上記の症候群は、それぞれ症状が異なりますのでご注意ください。
また、微小欠失症候群は上記以外にも多岐にわたりますので、詳細は「微小欠失症候群|NIPTでできる微小欠失検査」をご覧ください。

赤ちゃんの性別

NIPTの本来の目的ではありませんが、99.9%の確率で性別も確認できます。
ただし、性別の告知が受けられるのは非認証施設のみです。(2023年現在)
認証施設では性別の告知をしていません。

ミネルバクリニックでは、全てのプランで性別の告知が可能です。

ミネルバクリニックのNIPTで陽性判定が出たら…

ミネルバクリニックでは、患者様のお気持ちに寄り添うことを大切にしています。
万が一陽性で羊水検査をお受けになる場合、互助会が検査費用を全額負担いたします。そして羊水検査を安心して実施できる信頼できる総合病院を紹介しますので、ご安心ください。

また、NIPT検査を受けた患者様には院長の携帯電話番号をお渡ししています。
陽性になってしまって不安で仕方ないという方は、24時間いつでもお気軽にご連絡ください。>>NIPTのアフターサポートについて

まとめ

NIPT(新型出生前診断)とはどんな検査なのかご紹介しました。

先述したようにNIPTは非確定的検査(スクリーニング検査)です。結果が陽性だったとしても、生まれてくる赤ちゃんが疾患を持っていると決まったわけでありません。そしてエコー検査のように必ずしも受けなくてはいけない検査でもありません。

しかしながら、検査自体は出生前診断の中でも高い精度を誇っており、たくさんの妊婦さんのお役に立ってきました。検査をご希望されるご夫婦やカップルは、お互いにご納得された上で受検されるのをおすすめします。

東京の「ミネルバクリニック」は臨床遺伝専門医が在籍するNIPT実施施設であり、たくさんの妊婦さんの悩みや不安と真摯に向き合い、笑顔になれる出産に導いてきました。

妊娠9週から(ご希望の方は妊娠6週から)受けられる赤ちゃんの健康診断「NIPT」を業界最新の技術と業界随一の対象疾患の広さで行っております。遺伝のエキスパートである臨床遺伝専門医が出生前診断を提供しておりますので、お気軽にご相談ください。

院長アイコン

ミネルバクリニックでは、以下のNIPT検査を提供しています。少子化の時代、より健康なお子さんを持ちたいという思いが高まるのは当然のことと考えています。そのため、当院では世界の先進的特許技術に支えられた高精度な検査を提供してくれる検査会社を遺伝専門医の目で選りすぐりご提供しています。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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