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NIPTクリニックの選び方!遺伝専門医が教える認証・非認証の違いとおすすめ施設

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

のべ10万人以上の意思決定に伴走。2025年国際誌『Global Woman Leader』表紙抜擢など、世界基準の出生前診断と遺伝カウンセリングを提供。

📍 クイックナビゲーション

NIPT(新型出生前診断)をどこで受けるべきか、多くの方が悩まれます。ネット上の情報だけでは、本当に安心できる施設を見分けるのは困難です。大切なのは、検査の正確性と、陽性だった場合の心理的・医学的なサポート体制です。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🤰 NIPT・出生前診断・施設選び
臨床遺伝専門医監修

Q. 認証施設と非認証施設、結局どちらのクリニックが良いのでしょうか?

A. どちらが絶対的に良いということはありません。
認証施設は検査できる染色体が限定され、年齢などの条件がありますが、非認証施設はより幅広い検査が可能です。大切なのは「非認証=質が低い」という誤解を解き、遺伝の専門医が在籍して検査前後のサポートがしっかりしているかで選ぶことです。

  • どこで受ける? → かかりつけの産婦人科以外でも専門クリニックで可能です
  • 認証と非認証の違い → 検査項目や年齢制限の有無が異なります
  • 検査精度と費用 → COATE法など、高精度な手法を選ぶことが無用な不安を防ぎます
  • 陽性が出た場合 → 羊水検査などの確定診断と、専門医の心理的ケアが不可欠です

1. NIPT(新型出生前診断)とは?検査が受けられる時期と対象となる妊婦さん

妊娠が分かり、新しい命が宿った喜びに包まれる一方で、「お腹の赤ちゃんは元気だろうか」「もし何か病気があったらどうしよう」という漠然とした不安が押し寄せるのは、ごく自然なことです。多くのお母様が同じように悩まれています。

NIPT(新型出生前診断)は、お母様の腕から少量の血液を採取し、血液中に溶け出している胎児のDNA(セルフリーDNA)を調べる検査です。流産のリスクがなく、安全性が非常に高いスクリーニング検査として、近年多くの方に選ばれています。

💡 NIPTが受けられる時期について

一般的には、妊娠10週0日目から受検が可能です。早く結果を知りたいと焦るお気持ちは痛いほど分かりますが、胎児のDNA濃度(胎児分画)が十分になる時期を待つ必要があります。なお、上限の週数については施設によって異なりますが、当院では妊娠期間中であればいつでもお受けしています。「もう遅いかも」と諦めず、いつでもご相談ください。

日々の診療の中で、「年齢的に不安だけれど、お腹に針を刺すようなリスクのある検査は怖い」とご相談に来られる30代、40代の妊婦さんがたくさんいらっしゃいます。年齢が上がるにつれて染色体異常の確率は上がりますが、それは決してご自身のせいではありません。安全な採血のみで結果の目安がわかるNIPTは、そうした不安を和らげるための一つの手段です。

2. NIPTはどこで受ける?かかりつけの産婦人科以外でも検査は可能

「通院中の産院でNIPTをやっていない」「主治医の先生に『検査を受けたい』と言い出しにくい」と、一人で悩みを抱え込んでしまう妊婦さんは少なくありません。産婦人科の先生のお考えも様々であり、切り出しにくい雰囲気を感じてしまうこともあるでしょう。

結論からお伝えしますと、NIPTはかかりつけの産科でなくても、NIPTを提供している専門のクリニックや医療機関で受けることが可能です。

  • 紹介状がなくても受検可能な施設が多く存在します。
  • 里帰り出産を予定している方でも、お住まいの近くのクリニックで受けられます。
  • 当院のように、全国どこからでも受けられるオンラインNIPTを提供する機関もあります。

実際に当院にも、里帰り出産予定で産院の先生には内緒でご夫婦で相談に来られる方が大勢いらっしゃいます。かかりつけの先生との関係性を過度に気に病む必要はありません。ご自身とご家族が一番納得して、安心して検査と向き合える場所を選ぶことが何よりも大切です。

3. 認証施設と非認証施設の違いとは?それぞれのメリット・デメリット

クリニックを探し始めると、必ず「認証施設」と「非認証施設(認可外施設)」という言葉に行き当たります。ネット上には様々な情報が溢れており、「結局どちらを選べばいいの?」と疲れ果ててしまう方も多いでしょう。

認証施設の特徴

日本医学会のガイドラインに沿って認定された施設です。小児科医や産婦人科医がおり、一定の基準を満たしていますが、検査できるのは13番、18番、21番染色体の3つのトリソミーのみに限定されています。また、施設によっては年齢制限や「その病院で出産予定であること」などの厳しい条件が設けられている場合があります。

非認証施設の特徴

独自の基準で検査を提供する医療機関です。年齢制限がなく、全染色体の異常や微細欠失など、より幅広い検査オプションを選択できるメリットがあります。ただし、施設によってサポート体制の質に大きなばらつきがあるため、見極めが必要です。

ここで知っておいていただきたいのは、「非認証=質が低い、危険」という誤解です。当院も非認証施設に該当しますが、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングから判定、陽性後のケア、さらには院内での確定検査(羊水・絨毛検査:2025年6月開始)までを一貫して行う、極めて稀有な医療機関です。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【認証・非認証の枠を超えた「責任」】

認証施設の厳しい条件に合わず、途方に暮れて当院にいらっしゃる妊婦さんは後を絶ちません。「認証だから絶対安心」「非認証だからダメ」という単純なものではありません。

一番大切なのは、「誰が検査の内容と結果を正しく説明し、あなたの心に寄り添ってくれるか」です。生涯に関わる検査だからこそ、短期間で結果を出すことよりも、正確性とトラウマを防ぐための心のケアが最優先であると私は考えています。

施設選びで後悔しないためには、単に認証・非認証の枠組みだけでなく、そのクリニックに遺伝の専門家がいるか、万が一の際のフォロー体制が整っているかを確認してください。

4. NIPTにかかる費用相場と検査精度の比較

「決して安くない費用を払うのだから、絶対に間違いない結果が欲しい」というのは、全てのご家族の切実な願いです。費用は検査のカバー範囲(調べる疾患の数や深さ)と、検査の「精度(手法)」によって異なります。

当院のプランとカバー範囲

当院では、お一人おひとりのご希望に合わせた検査を提供しています。

  • スーパーNIPT:従来の基本検査に相当する第3世代NIPTです。
  • NEWプレミアムプラン(COATE法):常染色体トリソミー(6種)、性染色体異数性(4種)、微細欠失(12領域)を網羅します。
  • ダイヤモンドプラン(COATE法):プレミアムの全範囲に加え、単一遺伝子(56遺伝子)まで詳しく調べます。
💡 重要な事実:検査手法による精度の違い

費用だけでなく、「どのように調べるか」という手法に着目してください。一部の施設で行われている「ワイドゲノム法」は、広く浅く読み取るため、胎盤モザイク(CPM)の影響を受けやすく、7番染色体などに偽陽性(本当は陰性なのに陽性と出ること)が多くなる傾向があります。

他院のワイドゲノム法で偽陽性となり、パニック状態で駆け込んでこられたご夫婦が、当院のターゲット法による再検査とカウンセリングで落ち着きを取り戻されたケースもありました。当院では、本当に必要なものを「ターゲット法」で精度よく検査することを重視しています。

最新の「COATE法」による圧倒的な精度

当院のNEWプレミアムプランやダイヤモンドプランで採用している「COATE法」は、SNP法とターゲット法を融合させた最先端の手法です。これにより、従来は70%台にとどまっていた微細欠失の陽性的中率(実際に赤ちゃんがその疾患である確率)が「>99.9%」へと飛躍的に向上しています。

ダイヤモンドプランでは、以下のような広範な項目を正確に調べます。

  • 常染色体トリソミー(6種):13, 15, 16, 18, 21, 22
  • 性染色体異数性(4種):45,X / 47,XXX / 47,XXY / 47,XYY
  • 微細欠失(12領域):1p36, 2q33, 4p16, 5p15, 8q23q24, 9p, 11q23q25, 15q11.2-q13, 17p11.2, 18p, 18q22q23, 22q11.2
    ※同じ領域でコピー数が増える「重複」も検出されることがあり、その結果の意味づけは遺伝カウンセリングで詳しく説明します。
  • 単一遺伝子(56遺伝子):ASXL1, BRAF, CBL, CD96など、30以上の疾患に関連する遺伝子

重要:ダイヤモンドプランで検査できる微細欠失や56遺伝子には、行動・知的発達に重い影響を及ぼし、重度の合併症を伴う「症候性(重症)自閉症」の原因となるものが多数含まれています。

また、56遺伝子の変異の多くは、父親由来の精子の新生突然変異(de novo変異)によるものです。加齢とともに精子のDNAにも変異が蓄積しやすくなるため、パートナーの年齢も無関係ではありません。

(父親由来の遺伝子変異が子へ伝わるイメージ)

5. NIPTで陽性判定が出たら?遺伝カウンセリングと羊水検査の重要性

「もし陽性だったらどうしよう」――採血の針を刺す前から、底知れぬ恐怖心を抱えるのは皆様同じです。

必ず覚えておいていただきたいのは、NIPTはあくまで「非確定検査(スクリーニング)」であり、陽性=疾患が確定したわけではないということです。陽性判定が出た場合は、必ず羊水検査や絨毛検査といった「確定診断」を受けて、実際のお腹の赤ちゃんの状態を確認する必要があります。(※出生後の確定診断は血液によるCMAを用いますが、Gバンド法では微細欠失は検出困難です。羊水検査+CMAにより、Gバンド法では検出できない微細欠失を確定診断可能です。)

当院のトリプルリスクヘッジ体制

当院では、万が一陽性だった場合でも、ご家族が経済的・時間的・心理的な負担に押しつぶされないよう、徹底したサポート体制を敷いています。

  • 金銭的サポート:当院では受検者全員に互助会(8,000円)への加入を必須としており、これにより羊水検査費用が全額補助されます。また、安心結果保証制度(6,000円・強制加入)により、再検査が必要になったにもかかわらず流産等で検体を提出できなかった場合も保証されます。
  • 時間的サポート:2025年6月より、院内で羊水・絨毛検査を実施いたします。結果が出るまでの不安な待機時間を最小限に抑えます。
  • 心理的サポート:他院へ転院することなく、院内で検査からカウンセリング、確定診断までを一貫して行います。

陽性の知らせに頭が真っ白になったご夫婦に対し、遺伝カウンセリングでじっくりと疾患への理解を深め、羊水検査の手配をし、結果が出るまでの眠れない夜を共に乗り越えてきました。陽性=絶望ではありません。正しい情報を得て、ご家族でどう向き合うかを考えるための時間を、私たちが全力でサポートします。

6. 安心してNIPTを受けるなら臨床遺伝専門医のいるクリニックへ

「結局、誰を信じて命を預ければいいの?」
クリニック選びの最後に、この迷いに直面する方は多いでしょう。

NIPTは、単に血液を採って結果の紙を渡せば終わる検査ではありません。当院の遺伝カウンセリング料金(33,000円)は検査費用に内包されており、当日の説明だけでなく、陽性時や妊娠中の様々な不安に対し「何度でも」相談可能です。お金を気にせず安心して過ごしていただくための配慮です。

私たちは、本気で受検を検討する患者様へ責任ある医療を提供し続けるため、お一人1.5時間の十分な枠を確保し、極めて高性能な産婦人科エコーで胎児の状態をしっかり確認してから検査に進みます。単なる「検査キットを売る場所」ではなく、検査後も何かあればいつでも相談できる「心の拠り所」でありたいと願っています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【ネットの情報に振り回されず、あなたの心に耳を澄ましてください】

不安で押しつぶされそうな妊婦さんの痛いほどの思い。私は臨床遺伝専門医として、のべ10万人以上のご家族単位での切実な意思決定に伴走してきました。

命に向き合う選択に、誰にでも当てはまる正解はありません。特定の検査を無理に勧めることも、恐怖を煽ることもいたしません。だからこそ、あなたとご家族にとっての「正解」を見つけるお手伝いをさせてください。不安なときは、どうか一人で抱え込まないでください。いつでも、ここでお待ちしています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 認証施設と非認証施設、結局どちらが良いのでしょうか?

どちらが絶対的に良いということはありません。認証施設は特定の染色体のみの検査で年齢制限などの条件がありますが、非認証施設はより幅広い検査が可能です。大切なのは「遺伝の専門医が在籍し、検査前後のサポートがしっかりしているか」で選ぶことです。

Q2. NIPTで陰性が出たら、お腹の赤ちゃんは絶対に安心ですか?

NIPTは非常に精度の高い検査ですが、すべての病気がわかるわけではありません。しかし、調べた染色体について「陰性」であれば、その疾患を持つ確率は極めて低くなります。残りの妊娠期間を少しでも穏やかに過ごすための大きな安心材料になるはずです。

Q3. 検査の精度を重視したいのですが、注意点はありますか?

検査の手法に注目してください。広く浅く調べる「ワイドゲノム法」は偽陽性(本当は陰性なのに陽性と出ること)が多くなる傾向があります。当院では、本当に必要なものを正確に調べる「ターゲット法」を融合したCOATE法を採用し、精度の高さを重視しています。

Q4. もし陽性判定が出た場合、どうすればいいか不安です。

陽性=確定ではありません。必ず羊水検査などの確定検査が必要です。当院では、陽性判定で頭が真っ白になってしまったご夫婦に臨床遺伝専門医が寄り添い、羊水検査の手配からその後の意思決定まで、決して一人にはせず最後まで伴走いたします。

Q5. 夫と一緒に行かなくても検査は受けられますか?

当院を含め、多くの施設でお一人での受診が可能です。「夫の仕事が休めない」と悩む必要はありません。結果についてご夫婦で話し合う際にも、私たちが専門医としてしっかりサポートさせていただきます。

Q6. 何週目から検査を受けられますか?遅すぎると受けられませんか?

一般的には妊娠10週0日目から検査が可能です。上限については施設によって異なりますが、当院では妊娠期間中であればいつでもお受けしています。「もう遅いかも」と諦めず、不安な気持ちがあればいつでもご相談ください。

🏥 不安を、ひとりで抱えないために

お腹の赤ちゃんの健康を願い、悩むのは親として自然な姿です。
私たちは正確性心の安全を最優先に、あなたの心に寄り添います。

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参考文献

  • [1] 厚生労働省「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書」 [公式サイト]
  • [2] 日本産科婦人科学会「母体血を用いた出生前遺伝学的検査(NIPT)に関する指針(改訂)」 [PDF]
  • [3] ACMG. cfDNA screening(NIPT)に関するガイダンス・立場表明。 [ACMG]
  • [4] ISPD. cfDNA Screening Position Statement. [ISPD]

プロフィール

仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、
臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。
のべ10万人以上のご家族の意思決定と向き合ってきた臨床遺伝専門医です。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、
検査結果の数値そのものだけでなく、
「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、
一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、
日本人として異文化の中で生活した経験があります。
価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。
この経験は現在の診療においても、
「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、
36週6日で一人を死産した経験があります。
その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、
そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。
現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、
出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、
家族の未来に関わる重要な意思決定です。
年齢や統計だけで判断するのではなく、
医学的根拠と心理的支援の両面から、
ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/
日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。
2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け
複数の海外メディア・専門誌で特集掲載
されました。

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