目次
NIPT検査来院時に稽留流産が判明 – 体外受精後の患者様への丁寧なケア
- ➤ 体外受精後の念願の妊娠でのNIPT検査来院時の体験
- ➤ エコー検査で判明した稽留流産への医師の対応
- ➤ 稽留流産の原因と患者様へのサポート体制
- ➤ 今後の妊娠への希望とメッセージ
- ➤ ミネルバクリニックの特徴と24時間サポート
投稿日: 2025年6月2日
カテゴリ: NIPT体験談・稽留流産・体外受精
読了時間: 約8分
長期間の不妊治療を経て、体外受精により念願の妊娠を果たした患者様。NIPT検査を受けるためにミネルバクリニックにお越しいただいた際に、思いもよらない診断が下されることがあります。今回は、そのような患者様に対する当院の対応についてお伝えします。
体外受精による待望の妊娠とNIPT検査への想い
体外受精(IVF)を経て妊娠された患者様にとって、その妊娠は特別な意味を持ちます。長い治療期間、身体的・精神的な負担、経済的な負担を乗り越えてようやく授かった命です。
そのような貴重な妊娠だからこそ、赤ちゃんの健康について詳しく知りたいというお気持ちは自然なことです。患者様は、ミネルバクリニックのダイヤモンドプランを選択され、包括的なNIPT検査を希望されました。
遠方にお住まいにも関わらず、新幹線を利用してわざわざお越しいただいたのは、当院の検査内容と専門的なサポート体制を信頼していただいたからこそと思われます。
NIPT検査前のエコー検査で判明した現実
NIPT検査は、妊娠10週以降に実施できる血液検査ですが、検査前には必ず胎児の状態を確認するためのエコー検査を行います。
1. 経腹エコー検査 → 心拍確認困難
2. 患者様希望により経腟エコー実施 → より詳細な観察
3. 経腟エコー検査 → 心拍確認できず
4. 稽留流産の診断確定
来院時の経腹エコー検査において、残念ながら胎児心拍を確認することができませんでした。この時点で、医学的には稽留流産の可能性が高いことが予想されました。
しかし、患者様は経腟エコーでの再確認を希望されました。確かに、経腟エコーの方がより詳細に観察できる可能性があります。医師としては、週数と胎児の発育状況から判断して、経腟エコーでも心拍確認は困難であることが予想されましたが、患者様ご自身が納得していただくことを最優先に考え、丁寧に経腟エコーでの確認も実施いたしました。
患者様の心に寄り添った対応
残念ながら、経腟エコーでも胎児心拍は確認できず、稽留流産の診断となりました。
稽留流産とは、胎児が子宮内で亡くなった状態でありながら、腹痛や出血などの自覚症状がない流産のことです。そのため、患者様ご自身では気づくことができず、医療機関での検査で初めて判明することがほとんどです。
特に不妊治療を経て授かった妊娠での稽留流産は、患者様とそのご家族にとって計り知れないショックとなります。このような状況で大切なのは、医学的に正確な情報をお伝えするとともに、患者様の心情に寄り添った対応を行うことです。
患者様からのお言葉
検査から3日後、元々通院されていたIVFクリニックでも同様の診断が確定し、手術の予定が決まったとのご連絡をいただきました。
「来院時は、先生の明るく親しみやすいカウンセリングを受け、お会いすることができてよかったです。また、ご縁がありましたらよろしくお願いいたします。」
このお言葉からは、辛い診断を受けた中でも、当院での対応に対してご理解をいただけたことが伝わってきます。
稽留流産について正しく理解する
稽留流産の原因
稽留流産を含む妊娠12週未満の早期流産の原因で最も多いのが、受精卵の染色体異常によるものです。これは偶然起こる現象であり、以下の点を理解していただくことが重要です:
- 1 普段の生活や運動、仕事などが原因ではありません
- 2 体外受精の技術的な問題が原因ではありません
- 3 患者様やパートナーに原因があるわけではありません
- 4 妊娠した方の10~15%の頻度で起こる、誰にでも起こりうることです
体外受精後の稽留流産
体外受精で妊娠された場合でも、自然妊娠と同様に稽留流産のリスクは存在します。高度な生殖医療技術によって妊娠が成立しても、その後の胎児の発育は自然の経過に委ねられるためです。
特に、卵子は排卵するのは通常1つで、この卵子に異常があると受精卵となっても流産することがあります。これは、体外受精においても変わらない生物学的な現象です。
当院の対応方針
ミネルバクリニックでは、このような困難な状況に直面された患者様に対して、以下の方針で対応しています:
NIPTと稽留流産の早期発見
今回のケースでは、NIPT検査を受けるために来院されたことで、稽留流産の早期発見につながりました。
NIPT検査前のエコー検査は、以下の意味で重要です:
- 1 胎児の生存確認
- 2 正確な妊娠週数の確認
- 3 多胎妊娠の確認
- 4 その他の異常の早期発見
このような確認を行うことで、適切なタイミングでの医療介入が可能となり、患者様の身体的・精神的負担を最小限に抑えることができます。
今後への希望とメッセージ
稽留流産は非常に辛い経験ですが、以下の点をお伝えしたいと思います:
- 1 稽留流産自体がその後の妊娠に悪影響を与えることはありません
- 2 体外受精による妊娠も、その後の妊娠も可能です
- 3 適切な期間をおいた後、再び妊娠を目指すことができます
- 4 流産を経験された方の多くが、その後に健康な赤ちゃんを出産されています
患者様からのお言葉にもありましたように、「また、ご縁がありましたら」という前向きな気持ちを大切に、当院としても今後も患者様とそのご家族に寄り添ったサポートを続けてまいります。
最新の次世代NIPT技術により自院採用検査のなかで最高精度を実現(微細欠失症候群従来検査の陽性的中率70%台➡>99.9%)
専門医による遺伝カウンセリングで安心のサポート体制
全国どこからでも受検可能なオンライン診療システム
陽性時の手厚いフォロー体制で患者様をサポート
2025年6月より産婦人科併設により、確定検査(羊水・絨毛検査)を自院で実施可能
NIPT検査から陽性時の確定検査までワンストップで対応
よくある質問
稽留流産の最も多い原因は受精卵の染色体異常です。これは偶然起こる現象であり、普段の生活や運動、仕事などが原因ではありません。体外受精の技術的な問題が原因でもなく、患者様やパートナーに原因があるわけでもありません。妊娠した方の10~15%の頻度で起こる、誰にでも起こりうることです。
NIPT検査前のエコー検査は、胎児の生存確認、正確な妊娠週数の確認、多胎妊娠の確認、その他の異常の早期発見のために重要です。これにより適切なタイミングでの医療介入が可能となり、患者様の身体的・精神的負担を最小限に抑えることができます。
稽留流産自体がその後の妊娠に悪影響を与えることはありません。体外受精による妊娠も、その後の妊娠も可能です。適切な期間をおいた後、再び妊娠を目指すことができます。流産を経験された方の多くが、その後に健康な赤ちゃんを出産されています。
ミネルバクリニックは非認証施設で唯一、2025年6月より産婦人科を併設し、確定検査(羊水・絨毛検査)を自院で行えるようになりました。COATE法による最高精度のNIPT検査、臨床遺伝専門医常駐、オンライン対応、24時間サポートを提供しています。
まとめ
NIPT検査を希望して来院された患者様に稽留流産の診断をお伝えすることは、医師にとっても非常に辛いことです。しかし、このような困難な状況だからこそ、患者様の心情に寄り添い、医学的に正確な情報とともに温かいケアを提供することが重要だと考えています。
ミネルバクリニックでは、検査結果をお伝えするだけでなく、患者様が今後も前向きに治療を続けていけるよう、継続的なサポートを提供することを使命としています。
不妊治療を経て妊娠された方も、そうでない方も、どのような状況でも患者様お一人おひとりに最適なケアを提供できるよう努めてまいります。
検査についてご不明な点やご不安なことがございましたら、いつでもお気軽にご相談ください。専門医が丁寧にお答えいたします。