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インフルエンザワクチン接種後のNIPT検査は可能?当日・翌日の注意点を解説【医師監修】| ミネルバクリニック

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医・総合内科専門医・がん薬物療法専門医。1995年に医師免許を取得し、遺伝医療と出生前診断に携わっています。

「昨日インフルエンザの予防接種を受けたけれど、明日NIPTの採血がある。結果に影響しない?」。予防接種と採血の日が近いと、不安になる方は少なくありません。最初にお伝えしたいのは、インフルエンザワクチンを打った当日・翌日でも、NIPTの結果に影響するという根拠はないということです。NIPTが調べているのは、胎盤から血液中に出てくる赤ちゃん由来のDNAの断片で、ワクチンはそのDNAの量や、検査の仕組みに関わらないからです。一方で、発熱がある日は体調を優先して日程をずらす、採血はワクチンと別の日にしたほうが腕の痛みや体調の変化と区別しやすい、といった注意点はあります。この記事では、NIPT以外の血液検査や献血との関係も含めて、臨床遺伝専門医の立場から整理します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約10分
💉 予防接種・採血・NIPT
★ 臨床遺伝専門医監修
  • ➤インフルエンザ予防接種と採血が同じ日・翌日でも、NIPTの結果に影響しないと考えられる理由
  • ➤NIPT以外の血液検査(健診・妊婦健診)で、接種後の数日に動くことがある項目と献血の目安
  • ➤発熱・副反応があるとき、インフルエンザにかかったときのNIPTの日程の考え方
  • ➤ヘパリンなど、NIPTとの関係が報告されている薬
  • ➤妊娠中のインフルエンザワクチンがすすめられている理由

⏱️ 30秒でわかる要約

💉 Q. インフルエンザ予防接種と採血は同じ日でも大丈夫?

NIPTについては、同じ日・翌日でも結果に影響するという根拠はありません。ただし、接種後の数日はCRP(炎症の数値)が一時的に上がることがあると報告されているため、健診などの一般の血液検査は日をずらしたほうが結果を読みやすくなります。NIPTも、腕の痛みや発熱と区別しやすいよう、別の日にするのがおすすめです。

🧬 Q. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

出生前に調べられる病気は、ダウン症候群だけではありません。22q11.2欠失症候群などの微小欠失や、一つの遺伝子の変化による病気(単一遺伝子疾患)は、三大トリソミーだけを調べる検査では分かりません。何を調べたいかで、プランを選んでください。

🌡️ Q. 接種後に熱が出たら、NIPTはどうする?

熱がある日は、無理をせず日程をずらしてください。当院のNIPTは妊娠9週から受けられ、週数が進んでも検査の精度は下がらないので、体調が戻ってからの受検で問題ありません。

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結論:インフルエンザワクチン接種後もNIPT検査は可能です

インフルエンザワクチンを接種した後でも、NIPTは受けられます。接種した当日や翌日に採血しても、ワクチンがNIPTの結果を変えるという報告は見当たりません。日本で使われている注射のインフルエンザワクチンは、ウイルスを不活化した成分から作る「不活化ワクチン」で、体の中でウイルスが増えることはありません[7]。

NIPTは、お母さんの血液に含まれる赤ちゃん(胎盤)由来のDNAの断片を数えたり、配列を読んだりして、染色体や遺伝子の変化を推定する検査です[1]。ワクチンが働きかけるのは免疫のしくみで、胎盤から出てくるDNAの量や、その配列を変えるものではありません。この点から、「同じ日でも結果に影響しない」と考えてよいのです。

ただし、「影響しない」のはNIPTの判定についての話です。熱が出ている日の外出や採血は体の負担になりますし、健康診断などで測るCRPのような炎症の数値は、接種後の数日に動くことがあります(後の章で説明します)。結果ではなく、体調と「区別のしやすさ」の面から、採血とワクチンは別の日にするのがおすすめです。

💡 用語解説:不活化ワクチン(ふかつかワクチン)

病原体(ウイルスや細菌)を処理して、感染する力をなくした成分から作るワクチンです。生きた病原体を含まないため、接種によってその感染症にかかることはありません。妊娠中の接種について、国立成育医療研究センターの妊娠と薬情報センターは「問題ないと考えられています」と説明しています[7]。なお、鼻にスプレーする生ワクチン(経鼻インフルエンザワクチン)は、妊娠中は使いません。

妊娠超初期(妊娠4〜6週)のインフルエンザワクチン接種とNIPT検査

妊娠に気づく前、妊娠4〜6週ごろにインフルエンザワクチンを打っていた、という方も少なくありません。妊娠と薬情報センターは、妊娠初期にインフルエンザワクチンを接種した妊婦さんの研究でも、先天異常の増加はみられなかったとしています[7]。日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の診療ガイドラインも、妊娠中のインフルエンザワクチン接種を認めています[8]。妊娠に気づく前に接種していても、それだけで心配する必要はありません。

妊娠超初期にNIPTとワクチンが重なった場合

ミネルバクリニックのNIPTは妊娠9週から受けられ、妊娠6〜8週は臨床研究として受けることができます。インフルエンザの流行期(おおむね12月〜3月)と妊娠初期が重なることは珍しくありません。状況ごとの考え方は次のとおりです。

💉 妊娠初期にワクチンとNIPTが重なったとき

状況 考え方
妊娠初期にワクチン接種済み、これからNIPT そのまま受けられます。ワクチンがNIPTの結果を変えるという報告はありません
妊娠に気づく前にワクチンを接種していた NIPTの受検には影響しません。問診のときに接種日を伝えてください
NIPTの採血と同じ日にワクチンも打ちたい 結果への影響はないと考えられますが、腕の痛みや発熱と区別しやすいよう、別の日にするのがおすすめです

早い時期にNIPTを受けるときに大切なのは、ワクチンとの順番よりも、超音波で赤ちゃんの心拍を確認してから採血することです。理由はNIPTにおいて胎児の心拍を確認してから検査をすることの重要性で、受ける週数の選び方はNIPTは何週がベスト?で解説しています。

インフルエンザワクチンがNIPT検査に影響しない理由

NIPTが調べているもの:胎盤から出てくるDNAの断片

お母さんの血液の中には、細胞の外に出たDNAの短い断片(細胞フリーDNA、cfDNA)が流れています。妊娠すると、その中に赤ちゃん由来のDNAが含まれることが1997年に報告され[1]、これがNIPTの土台になりました。赤ちゃん由来とされるDNAの多くは、実際には胎盤の細胞(絨毛のトロホブラスト)から出てきたものです。胎児の育たない妊娠(枯死卵)でも母体血中に検出されることから、出どころが胎盤であることが確かめられています[2]。

NIPTは、このDNA断片を大量に読み取り、どの染色体に由来する断片がどれだけあるかを比べたり、特定の遺伝子の配列を調べたりして判定します。つまり、結果を左右するのは「胎盤由来のDNAがどれだけ含まれているか(胎児分画)」と「その配列」です。

💡 用語解説:細胞フリーDNA(cfDNA)と胎児分画

細胞フリーDNAは、細胞が入れ替わるときに血液中に出てくるDNAの断片です。妊娠中は、お母さん自身の細胞由来のものに、胎盤由来のものが混ざります。その中で胎盤由来が占める割合を胎児分画(たいじぶんかく)といい、当院のプランでは3〜3.5%以上あることを、正確な判定の条件にしています。

ワクチンが働きかけるのは「免疫」で、DNAではない

不活化ワクチンは、ウイルスの成分を免疫に覚えさせ、抗体を作らせるためのものです。ワクチンの成分が赤ちゃんや胎盤のDNAの配列を書き換えることはなく、胎盤からDNAが出てくる量を変えるという報告もありません。不活化ワクチン接種がNIPTの感度・特異度を変えたという報告も見当たりません。

NIPTの結果が出ない(再検査になる)理由として知られているのは、胎児分画の不足や、お母さん側の要因です。胎児分画についてはNIPTは何週がベスト?で詳しく説明しています。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「何に影響しないのか」を分けて考える】

「ワクチンの後にNIPTを受けても大丈夫か」という問いには、二つの意味が含まれていると考えています。一つは「検査の結果が変わらないか」、もう一つは「体に負担がないか」です。前者については、NIPTが見ているのは胎盤由来のDNAであり、不活化ワクチンがその量や配列を変えることはないので、心配はいらないと考えています。

後者は別の話です。熱がある日の採血は体に負担がかかりますし、腕の痛みが接種のせいなのか採血のせいなのか分からなくなることもあります。結果のためではなく、ご自身の体調のために、採血とワクチンの日を分けておくのが良いと考えています。ワクチンもNIPTも、お母さんと赤ちゃんのためのものです。どちらかをあきらめる必要はありません。

ワクチン接種当日・翌日のNIPT検査について

NIPTの採血は当日・翌日でも可能

ワクチンを打った当日や翌日にNIPTの採血をしても、判定への影響はないと考えられます。そのうえで、採血の日はワクチンと別にするのがおすすめです。接種した腕の腫れや痛み、だるさ、微熱は接種後1〜2日に出やすく、同じ日に採血すると、どちらによる症状なのか区別しにくくなるためです。すでに予約が重なっている場合は、次の目安で考えてください。

🩸 接種後の体調とNIPTの採血

状況 NIPT 考え方
接種した腕の腫れ・痛み 受けられます 接種していない側の腕から採血すれば、痛みが重なりません
平熱で、だるさも軽い 受けられます 結果への影響は考えにくく、体調に問題がなければ予定どおりで構いません
発熱がある 日程をずらす 体調を優先し、熱が下がって体が楽になってから受けてください
強いだるさ・寒気 日程をずらす 無理に来院する必要はありません。予約の変更をご相談ください

インフルエンザ予防接種と採血は同じ日でいい?(NIPT以外の血液検査)

「インフルエンザの予防接種と、健康診断や妊婦健診の採血が同じ日になった」という場合はどうでしょうか。NIPTとは違い、一般の血液検査には、体の中の炎症を反映する項目があります。妊婦さんを対象にした研究では、インフルエンザワクチンの接種1日後と2日後に、CRP(炎症の程度を表す数値)が有意に上がったと報告されています[3]。ワクチンに免疫が反応しているしるしで、体に害があるという意味ではありません。

ただ、健診でCRPなどの炎症の数値を見るときに、接種による一時的な変化が重なると、結果の読み方が難しくなることがあります。一般の血液検査は、接種の前日までに済ませるか、接種から数日あけて受けると、結果を読みやすくなります。同じ日になる場合は、採血を先に済ませてから接種するか、検査を受けるときに接種日を伝えてください。

採血の後にインフルエンザ予防接種を受けてもいい?

採血の後に予防接種を受けることに、特別な制限はありません。NIPTの採血を済ませたその日に、別の医療機関で接種を受けても、すでに採った血液の結果が変わることはありません。採血した腕と反対側に接種すると、腕の痛みが重ならずに済みます。

献血は接種から24時間あける

献血については、厚生労働省の問診票の解説で、インフルエンザワクチン(不活化)の接種後24時間は献血しないことになっています。ワクチンから病気がうつる心配のためではなく、献血する人の体調を守るための決まりです[4]。なお、同じ解説で、妊娠中と、出産・流産後6か月以内、授乳中(分娩後1年まで)の女性は献血できないとされています[4]。妊娠中の方が気にするのは、献血ではなく、NIPTや妊婦健診の採血と考えてよいでしょう。

🌡️ 接種後に熱が出たとき

ワクチンの後の発熱は多くは1〜2日でおさまります。熱がある日はNIPTの日程をずらし、熱が下がって体が楽になってから受けてください。高い熱が続く、2日以上下がらない、ほかの症状があるときは、ワクチン以外の原因も考えられるので、かかりつけの産婦人科に相談してください。妊娠初期の発熱が赤ちゃんに与える影響は妊娠初期に高熱…赤ちゃんへの影響は?で解説しています。

NIPT検査に影響を与える可能性のある薬剤

インフルエンザワクチンはNIPTに影響しないと考えられますが、ヘパリンについては、NIPTとの関係を調べた報告があります。

ヘパリン(不育症などで使う注射)

ヘパリンは血液を固まりにくくする薬で、不育症の治療などで妊娠中に使われることがあります。日本の研究では、ヘパリンを使っていた妊婦さん23人のうち判定できなかった割合が8.70%で、使っていない方の0.15%より高く、血液中の短いDNA断片の割合が増えていたと報告されています[10]。一方で、判定できない原因はヘパリンではなく自己免疫の病気のほうだった、とする報告もあり[11]、結論は一つにまとまっていません。

大切なのは、NIPTのためにヘパリンを自己判断でやめないことです。ヘパリンは赤ちゃんと胎盤を守るために処方されている薬です。採血の時間を注射の前にするなどの工夫や、休薬が必要かどうかは、処方している医師と相談して決めます。詳しくはヘパリン注射とNIPTで、アスピリンを飲んでいる方はバイアスピリンを朝飲む理由|不育症治療とNIPTの両立で解説しています。

その他の薬について

葉酸のサプリメント、鉄剤、ビタミン剤、甲状腺ホルモン薬、妊娠中に使う降圧薬などについて、NIPTの結果に影響したという報告は見当たりません。ただし、飲んでいる薬やサプリメントは、すべて問診のときに伝えてください。臨床遺伝専門医が一つひとつ確認します。

妊娠中のインフルエンザワクチン接種の重要性

なぜ妊婦さんにワクチン接種がすすめられるのか

妊娠中は、心臓や肺への負担が大きくなることなどから、インフルエンザにかかると重くなりやすいことが分かっています。米国の研究では、インフルエンザの流行期に心臓や肺の病気で入院する妊婦さんは、妊娠の後期ほど多く、産後の女性に比べて数倍にのぼりました[5]。また、妊娠中はインフルエンザの治療で使える薬を慎重に選ぶ必要があります。

こうした理由から、妊娠と薬情報センターは、母体のインフルエンザを防ぐために妊娠中の予防接種をすすめています[7]。日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の診療ガイドラインも、妊娠中のどの時期でも接種できるとしています[8]。

ワクチン接種で期待できること

✨ 妊娠中にワクチンを打つ意味

守られる人 期待できること
お母さん インフルエンザにかかりにくくなり、かかったときの重症化を防ぐ
生まれた赤ちゃん お母さんの抗体が胎盤を通して赤ちゃんに移り、ワクチンを打てない生後6か月までの赤ちゃんを守る。バングラデシュの研究では、検査で確かめられたインフルエンザが63%少なかった[6]

接種時期について

ワクチンの効果が出るまでには、接種から2週間ほどかかるとされています[9]。流行が始まる前の10〜12月ごろに接種しておくと安心です。流行が始まってからでも、接種する意味はあります。NIPTの予定と重なりそうなときは、採血とワクチンを別の日に組むだけで十分で、どちらを先にしてもかまいません。妊娠中のほかのワクチン(RSウイルスなど)は妊婦はRSウイルス予防接種受けたほうが良いの?でまとめています。

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妊婦がインフルエンザにかかった場合とNIPT検査のタイミング

ワクチンではなく、インフルエンザそのものにかかってしまった場合は、NIPTの採血は延期してください。高い熱やだるさがある中での外出と採血は、お母さんの体に負担がかかります。周りの妊婦さんにうつさないためにも、熱が下がり、体調が戻ってから受けましょう。

延期しても精度は下がらない

胎盤由来のDNAの割合(胎児分画)は、妊娠週数が進むにつれて増えていきます。そのため、1〜2週間延期しても、NIPTの精度が下がることはありません。当院のNIPTの結果は基本10〜14日でお返しします(インペリアルプランの単一遺伝子の結果だけは3〜4週間)。陽性だった場合の確定検査までの日程も含めて、延期後のスケジュールを一緒に考えますので、予約の変更はご遠慮なくご連絡ください。

インフルエンザの治療薬とNIPT

妊娠中のインフルエンザでは、医師の判断で抗インフルエンザ薬が使われることがあります。主な薬とNIPTの関係は次のとおりです。

💊 インフルエンザの治療で使う薬とNIPT

薬の名前 NIPTとの関係 受けるタイミング
タミフル(オセルタミビル) 結果に影響したという報告は見当たりません 熱が下がり、体調が戻ってから
イナビル(ラニナミビル) 結果に影響したという報告は見当たりません 熱が下がり、体調が戻ってから
アセトアミノフェン(解熱鎮痛薬) 結果に影響したという報告は見当たりません 体調が戻っていれば、服用中でも受けられます

薬そのものより、体調の回復を優先して日程を決めてください。服用中の薬は問診のときにお伝えください。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【焦らず、体を治してから】

インフルエンザにかかって「NIPTの予約に間に合わない」と焦る気持ちは、よく分かります。けれども、NIPTは週数が進んでも精度が落ちる検査ではありません。熱がある中で無理に来院するより、しっかり治してから受けるほうが、お母さんにとっても、待合室で一緒になる妊婦さんにとっても良いと考えています。

早い時期に受けたい理由があることも承知しています。だからこそ、延期した場合でも、結果が出る日や、陽性だったときの確定検査の日程まで見通しを立てることが大切だと考えています。

NIPT検査前の準備と注意事項まとめ

検査前の準備で必要なこと

✅ NIPTの前のチェックリスト

食事 制限はありません。いつもどおりで大丈夫です
ワクチン 採血と別の日にするのがおすすめ。接種日は問診で伝える
薬 ヘパリンを使っている方は事前に相談。ほかの薬・サプリメントも伝える
体調 発熱や強いだるさがあれば日程をずらす
持ち物 母子健康手帳(お持ちの方)。妊娠週数の確認に使います

検査当日の流れ

ミネルバクリニックでは、90分の受診枠の中で、臨床遺伝専門医が遺伝カウンセリングを行います。4Dエコーで赤ちゃんの心拍と発育を確認してから、腕から採血します。遺伝カウンセリング・4Dエコー・性別判定はNIPTの料金に含まれています。結果は基本10〜14日でお知らせします。

ミネルバクリニックの特徴とサポート体制

🏥 当院のNIPTの体制

臨床遺伝専門医が常駐 検査前の遺伝カウンセリングから、陽性時の説明まで臨床遺伝専門医が担当します。陽性のときのカウンセリングは何度でも無料です
確定検査まで院内で 2025年6月から羊水検査・絨毛検査を院内で行っています。主要な検査項目は3日以内、マイクロアレイ検査は2週間ほどで結果が出ます
4Dエコー込み 採血の前に赤ちゃんの心拍と発育を確認します(料金に含まれます)
オンラインNIPT 東京以外の46道府県にある全国110か所の提携施設で採血できます(採血料は施設ごとに別)
互助会(全員加入) カトレア会(8,000円)で羊水検査の費用を補助。安心検査結果保障制度(6,000円)は、再検査が必要なのに流産して再検査ができず結果が出ない場合に備える互助会です

ダウン症候群だけで大丈夫? ― 「値段」ではなく「調べられる範囲」で選ぶ

NIPTというと、ダウン症候群(21トリソミー)を調べる検査という印象が強いかもしれません。けれども、出生前に見つかる病気はダウン症候群だけではありません。22q11.2欠失症候群などの微小欠失や、一つの遺伝子の変化で起こる単一遺伝子疾患は、三大トリソミーだけを調べる検査では分かりません。単一遺伝子疾患は一つひとつはまれですが、合わせるとダウン症候群と同じくらいの頻度になると報告されています。

三大トリソミーは、出生前検査で広く調べられている基本の項目です。当院では、スタンダードプランでも22q11.2欠失症候群を含む微小欠失を調べます。調べる範囲が広いプランは総額が上がりますが、1つの病気あたりで考えると、次のようになります。

🧮 1つの病気あたりで考える

検査 料金(税込) 調べられる病気の数 1つの病気あたり
三大トリソミーだけを調べる検査(仮の例) 100,000円 3 約33,333円
スタンダード 220,000円 14 約15,714円
プレミアム 264,000円 23 約11,478円
ダイヤモンド 407,000円 79 約5,152円
双子マックス 440,000円 114+α 約3,860円
インペリアル 550,000円 320+α 約1,719円

※料金は、事前学習動画を見て来院した場合の当日割引後の金額です。数の異常・微小欠失(重複)・単一遺伝子疾患を1つずつ数え、性染色体の数の変化は4種類(ターナー・クラインフェルター・トリプルX・XYY)として数えています(双子マックスは性染色体を調べません)。双子マックスとインペリアルは5Mbを超える構造異常も調べるため「+α」としています。三大トリソミーの行は計算のための仮の例で、特定の施設の価格ではありません。1つの病気あたりの金額は料金を病気の数で割っただけの数字で、病気ごとの頻度や重さは考慮していません。陰性は、すべての病気がないことを保証するものではありません。

調べる範囲が広いほど、陽性になって確定検査が必要になる場面も増えます。どこまで調べるかは、検査前の遺伝カウンセリングで一緒に考えます。各プランの対象は、スタンダード・プレミアム・ダイヤモンド・双子マックス・インペリアルの各ページでご確認ください。

まとめ:安心してNIPT検査とワクチン接種を両立しましょう

📝 この記事のポイント

・インフルエンザワクチンを打った当日・翌日でも、NIPTの結果に影響するという根拠はありません
・NIPTが調べるのは胎盤由来のDNAで、不活化ワクチンはその量や配列に関わりません
・一般の血液検査では接種後1〜2日にCRPが上がることがあるため、日をずらすと結果を読みやすくなります
・献血は接種後24時間あけます(妊娠中・産後6か月以内・授乳中は献血できません)
・発熱や強いだるさがある日は、NIPTの日程をずらしてください。延期しても精度は下がりません
・ヘパリンを使っている方は、自己判断でやめずに事前にご相談ください
・妊娠中のインフルエンザワクチンは、お母さんと生まれた赤ちゃんの両方を守るためにすすめられています

🏥 ワクチンとNIPT、日程も含めてご相談ください

ミネルバクリニックは臨床遺伝専門医が常駐し、NIPTの遺伝カウンセリングから、陽性のときの確定検査(羊水検査・絨毛検査)まで院内で対応します。NIPT専用ダイヤル:03-3408-3768

よくある質問(FAQ)

Q1. インフルエンザ予防接種と採血は同じ日でも大丈夫ですか?

NIPTの採血については、同じ日でも結果に影響するという根拠はありません。ただし、健康診断などの一般の血液検査では、接種の1〜2日後にCRP(炎症の数値)が一時的に上がることがあると報告されています。結果を読みやすくするため、一般の血液検査は接種前に済ませるか数日あけるのがおすすめです。NIPTも、腕の痛みや発熱と区別しやすいよう、できれば別の日にしてください。

Q2. ダウン症候群だけ調べれば大丈夫ですか?

出生前に調べられる病気はダウン症候群だけではありません。22q11.2欠失症候群などの微小欠失や単一遺伝子疾患は、三大トリソミーだけを調べる検査では分かりません。当院ではスタンダードプランでも微小欠失を調べ、ダイヤモンドプランは56遺伝子、インペリアルプランは最大155遺伝子の単一遺伝子疾患も対象にしています。何を調べたいかを遺伝カウンセリングで確かめてから選んでください。

Q3. インフルエンザワクチンは血液検査の結果に影響しますか?

NIPTの結果に影響したという報告はありません。一般の血液検査では、接種後の数日にCRPなど炎症の数値が一時的に動くことがあります。体に害があるという意味ではありませんが、検査を受けるときは接種した日を伝えてください。

Q4. 採血の後にインフルエンザ予防接種を受けてもいいですか?

はい。採血の後に接種することに特別な制限はなく、すでに採った血液の結果が変わることもありません。採血した腕と反対側に接種すると、腕の痛みが重なりません。

Q5. インフルエンザ予防接種の後、献血はいつからできますか?

注射の不活化ワクチンの場合、接種後24時間は献血しない決まりになっています。なお、妊娠中、出産・流産後6か月以内、授乳中(分娩後1年まで)の女性は献血できません。

Q6. ワクチン接種後に副反応が出ている場合は検査を延期すべきですか?

腕の腫れや痛みだけで、平熱で体調に問題がなければ受けられます。接種していない側の腕から採血します。発熱や強いだるさ、寒気がある場合は、日程をずらしてください。週数が進んでもNIPTの精度は下がりません。

Q7. 妊娠初期にワクチンを打っても赤ちゃんに影響はありませんか?

インフルエンザワクチン(注射)は不活化ワクチンで、妊娠初期に接種した妊婦さんの研究でも先天異常の増加はみられなかったと報告されています。日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会の診療ガイドラインも、妊娠中の接種を認めています。妊娠に気づく前に接種していた場合も、それだけで心配する必要はありません。

Q8. 妊婦がインフルエンザにかかった場合、NIPTの日程はどうすれば良いですか?

NIPTは延期してください。熱が下がり、体調が戻ってから受けましょう。胎盤由来のDNAの割合は週数とともに増えるため、1〜2週間延期しても精度は下がりません。タミフルやイナビルがNIPTの結果に影響したという報告は見当たりませんが、薬より体調の回復を優先して日程を決めてください。

関連記事

参考文献

  • [1] Lo YM, Corbetta N, Chamberlain PF, et al. Presence of fetal DNA in maternal plasma and serum. Lancet. 1997;350(9076):485-487. [PubMed 9274585]
  • [2] Alberry M, Maddocks D, Jones M, et al. Free fetal DNA in maternal plasma in anembryonic pregnancies: confirmation that the origin is the trophoblast. Prenat Diagn. 2007;27(5):415-418. [PubMed 17286310]
  • [3] Christian LM, Iams JD, Porter K, Glaser R. Inflammatory responses to trivalent influenza virus vaccine among pregnant women. Vaccine. 2011;29(48):8982-8987. [PubMed 21945263]
  • [4] 厚生労働省. 問診票についての解説(献血). [厚生労働省]
  • [5] Neuzil KM, Reed GW, Mitchel EF, Simonsen L, Griffin MR. Impact of influenza on acute cardiopulmonary hospitalizations in pregnant women. Am J Epidemiol. 1998;148(11):1094-1102. [PubMed 9850132]
  • [6] Zaman K, Roy E, Arifeen SE, et al. Effectiveness of maternal influenza immunization in mothers and infants. N Engl J Med. 2008;359(15):1555-1564. [PubMed 18799552]
  • [7] 国立成育医療研究センター 妊娠と薬情報センター. 妊娠中のお薬Q&A. [国立成育医療研究センター]
  • [8] 日本産科婦人科学会・日本産婦人科医会. 産婦人科診療ガイドライン 産科編2023. [日本産科婦人科学会]
  • [9] 厚生労働省. インフルエンザQ&A. [厚生労働省]
  • [10] Nonreportable rates and cell-free DNA profiles in noninvasive prenatal testing among women with heparin treatment. Prenat Diagn. 2020;40(7):838-845. [DOI 10.1002/pd.5695]
  • [11] Dabi Y, Guterman S, Jani JC, et al. Autoimmune disorders but not heparin are associated with cell-free fetal DNA test failure. J Transl Med. 2018;16(1):335. [DOI 10.1186/s12967-018-1705-2]

※本記事は一般の方に向けた情報提供を目的とするもので、個別の診断・治療方針を示すものではありません。ワクチンの接種や薬の使用については、主治医にご相談ください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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