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cfDNA以前の出生前スクリーニング:母体年齢・母体血清マーカー・超音波

目次

仲田洋美 医師

この記事の監修:仲田洋美(臨床遺伝専門医)

ミネルバクリニック院長。臨床遺伝専門医として遺伝医療に携わっています。

cfDNA(母体血中の胎盤由来DNA)を調べるNIPTが登場する前、21・18・13トリソミーの出生前スクリーニングは、母体年齢から始まり、母体血清マーカー、NT(胎児後頸部透亮像)の超音波計測を組み合わせる方向へ進んできました。偽陽性率を5%にそろえて比べると、ダウン症候群(21トリソミー)の検出率は、年齢だけで約30%、第2三半期の母体血清マーカー4項目で65〜70%、NTと妊娠初期の血清マーカーを組み合わせたコンバインド検査で85〜90%です[1]。この「検出率と偽陽性率」という物差しで歴史をたどると、NIPTが何を変え、何を変えなかったのかが見えてきます。このページはNIPT教科書シリーズ第4章の1節目です。Sacco & Pandya(2018)を主要参考文献の一つとし、その後の研究と日本の状況も含めて解説します。

この記事でわかること
📖 読了時間:約15分
🧬 母体年齢・母体血清マーカー・NT・確定検査
★ 臨床遺伝専門医監修

Q. 母体血清マーカー検査で、ダウン症候群はどのくらい見つかりますか?

A. 偽陽性率5%の設定で、第2三半期のクアトロ検査は検出率65〜70%(大規模な前向き研究では81%)、妊娠初期のコンバインド検査は85〜90%です。どちらも「可能性の高さ」を確率で示すスクリーニング検査で、診断はできません。確定には羊水検査か絨毛検査が必要です。

  • ➤母体年齢 → 年齢だけで選ぶ方法の検出率は約30%。日本ではいま、ダウン症候群の子の約7割が35歳以上の母親から生まれていると推計されています
  • ➤母体血清マーカー → AFP・hCG・uE3・インヒビンA、妊娠初期はPAPP-Aとfree β-hCG。値は妊娠週数ごとの中央値の倍数(MoM)で比べます
  • ➤NT・コンバインド検査 → 年齢+NTで約77%、コンバインド検査で85〜90%。18・13トリソミーには専用の計算式を使います
  • ➤確定検査の流産率 → 1986年の試験に由来する「約1%」から、2019年のメタ解析では羊水検査0.30%・絨毛検査0.20%へ見直されています

⏱️ 30秒でわかる要約

🧪 Q. 母体血清マーカー検査で何がわかる?

妊婦さんの血液中のAFPやhCGなどの濃度から、赤ちゃんがダウン症候群や18トリソミーである可能性の高さを確率で示す検査です。病気があるかどうかを決める検査ではありません。

📊 Q. 「陽性」になる割合は?

多くの検査は偽陽性率が5%前後になるように線を引くため、受けた人のおよそ20人に1人がスクリーニング陽性になり、その大半は赤ちゃんに染色体の病気がありません。

🩺 Q. 羊水検査の流産率は本当に1%?

「約1%」は1986年の試験に由来する数字です。2019年のメタ解析では、検査による上乗せは羊水検査0.30%、絨毛検査0.20%と推計されています。

母体年齢・母体血清マーカー・NT・コンバインド検査によるダウン症候群の検出率の推移を示すインフォグラフィック

1. 異数性:スクリーニングの対象になる3つのトリソミー

出生前スクリーニングが主な対象としてきたのは、生まれてくる赤ちゃんに比較的多い21・18・13トリソミーの3つです。染色体の数的異常(異数性)は出生のおよそ160人に1人にみられ、自然流産や妊娠中の診断後の妊娠終結があるため、受精の段階ではさらに多いと考えられています[1]。トリソミーの多くは、卵子ができるときの減数分裂で染色体が正しく分かれない染色体不分離によって起こります[1]。

一方、ターナー症候群(45,X)やクラインフェルター症候群(47,XXY)などの性染色体の異数性は、従来、超音波で形態異常がない場合、性染色体異数性は一般的な出生前スクリーニングの主対象とはされていませんでした。症状の幅が広く、スクリーニングの条件を満たさないと考えられていたためです[1]。このページでも3つのトリソミーを中心に扱います。

🧬 スクリーニングの対象になる3つのトリソミー

項目 21トリソミー 18トリソミー 13トリソミー
出生頻度 出生1,000あたり1.08(英国) 6,000〜8,000人に1人 8,000〜12,000人に1人
12週時点の頻度(母体35歳) 約250人に1人 約600人に1人 約1,800人に1人
妊娠中の経過 多くが出生に至る 12〜40週で約80%が胎内死亡 12〜40週で約80%が胎内死亡
生後の経過 合併症の治療で長期生存が一般的 1年を超えて生存するのは5〜10% 1年を超えて生存するのは5〜10%

※出生頻度は21トリソミーがIrvingら[2]、18トリソミーがCeredaら[3]、13トリソミーと12週時点の頻度・胎内死亡率はSacco & Pandya[1]、1年生存はRasmussenら[4]による。

21トリソミー(ダウン症候群)

ダウン症候群(21トリソミー)は、生まれてくることのできるトリソミーの中で最も多いものです。英国北部の20年間の登録では、生産児1,000人あたり1.08人で、妊娠終結や死産を含めた全出生では1,000あたり1.72人でした[2]。2つの数字の差は、出生前に診断された妊娠の一部が出生に至らなかったことを反映しています。

主な特徴として、先天性心疾患、十二指腸閉鎖、軽度から中等度の学習の困難、甲状腺機能低下症、聴覚・視覚の障害、けいれん、白血病などのがんのリスク上昇、早期のアルツハイマー病を挙げています[1]。知的な発達や合併症の程度には個人差が大きく、心疾患の手術などの医療の進歩で生存率は大きく改善しています[2]。

日本では、出生前検査の普及と母親の年齢の上昇がちょうど釣り合い、2010〜2016年のダウン症候群の出生数は年間約2,200人(出生1万あたり22人)で横ばいだったと推計されています[5]。この研究では、2016年にダウン症候群全体の20%が出生前に診断されていました。

18トリソミー(エドワーズ症候群)

エドワーズ症候群(18トリソミー)は、生まれる赤ちゃんの6,000〜8,000人に1人にみられます。胎内死亡や妊娠終結が多いため、妊娠全体での頻度はこれより高く、2,500〜2,600人に1人と推計されています[3]。

妊娠12週の時点の頻度は35歳の母親で約600人に1人ですが、12週から40週までの間に約80%が胎内で亡くなります。主な所見は、心疾患、腎臓の形態異常、重い学習の困難、臍帯ヘルニア、中枢神経の異常、呼吸や哺乳の障害で、船底のような足の裏(rocker-bottom foot)、指を重ねて握り込んだ手、小さなあご、低い位置の耳などの外見の特徴を伴います[1]。

米国の集団研究では、生存期間の中央値は14.5日で、91%が1年以内に亡くなっていました[4]。ただし近年は、心臓の手術を含む治療の方針によって経過が変わることが知られており、診断名だけで予後を決めつけない考え方が広がっています。

13トリソミー(パトウ症候群)

パトウ症候群(13トリソミー)は、出生の8,000〜12,000人に1人にみられます。妊娠12週の時点の頻度は35歳の母親で約1,800人に1人で、18トリソミーと同じく12〜40週の間に約80%が胎内で亡くなります[1]。

主な所見は、心疾患、腎臓の形態異常、重い学習の困難、臍帯ヘルニア、小頭症、全前脳胞症(左右の大脳が分かれない形態異常)、難聴、けいれん、口唇口蓋裂です[1]。全前脳胞症や臍帯ヘルニアのように、妊娠初期の超音波で見える形態異常を伴うことが多いのが、スクリーニングの上での特徴です。

米国の集団研究では、生存期間の中央値は7日で、91%が1年以内に亡くなっていましたが、5〜10%は1年を超えて生存していました[4]。18・13トリソミーは胎内での自然な淘汰が強いため、検査を受ける週数が遅いほど、見つかる頻度は低くなります。

2. 母体年齢によるスクリーニング:検出率約30%の限界

最も古いスクリーニングは、母親の年齢だけで「高リスク」を決め、その人たちに羊水検査をすすめる方法でした。しかし1970〜80年代の母体年齢スクリーニングの検出率は約30%と推計されています[1]。年齢は誰にでもわかる簡単な指標ですが、スクリーニングの物差しとしては精度が低いものでした。

母体年齢とトリソミーのリスク

妊娠12週の時点でダウン症候群である頻度は、20歳で約1,000人に1人、35歳で約250人に1人と、年齢とともに上がります。18トリソミーは約2,500人に1人から約600人に1人、13トリソミーは約8,000人に1人から約1,800人に1人に上がります[1]。

📈 妊娠12週の時点のトリソミーの頻度(20歳と35歳)

21トリソミー・20歳:約1/1,000(0.1%)

21トリソミー・35歳:約1/250(0.4%)

18トリソミー・20歳:約1/2,500(0.04%)

18トリソミー・35歳:約1/600(0.17%)

13トリソミー・20歳:約1/8,000(0.0125%)

13トリソミー・35歳:約1/1,800(0.056%)

※数値はSacco & Pandya[1]による。棒の長さは35歳の21トリソミー(0.4%)を100とした相対値。母体年齢による上がり方は直線ではなく、高年齢ほど急になります。

年齢による上がり方は一定ではありません。羊水検査を受けた5万6,094例の胎児を調べた研究では、47,+21の頻度は49歳まで母体年齢とともに指数関数的に上がり続け、18トリソミーは43歳まで上がったあと横ばいになっていました[6]。上がり方が急になる年齢帯が、昔から「35歳」という線が引かれてきた背景にあります。年齢でリスクが上がる仕組みは、卵子の中で染色体をつなぎとめるタンパク質(コヒーシン)の劣化などで説明されており、母体の加齢で卵子の異数性が増える仕組みで詳しく解説しています。

なぜ年齢だけでは不十分なのか

年齢だけで選ぶ方法の弱点は、トリソミーの子の多くが「高リスクではない」とされる年齢層から生まれていたことです。当時は、35歳未満の妊娠の数が圧倒的に多いため、1人あたりのリスクは低くても、ダウン症候群の子の多数は35歳未満の母親から生まれていました[1]。

さらに、年齢で高リスクとされた人に示せる選択肢は羊水検査だけでした。1980年代の羊水検査には約1%の流産の上乗せがあると考えられていたため、実際に受けたのは半数に満たなかったとされます[1]。35歳以上の妊娠のほとんどは赤ちゃんに染色体の病気がないため、年齢だけで羊水検査をすすめると、病気のない妊娠を失う一方で見つかる数は少ない、という釣り合いの悪い方法になります。現在、年齢だけを基準とするこの方法は推奨されていません[1]。

日本では状況が変わりつつあります。35歳以上で出産する母親の割合は、2003年の14.0%から2023年には30.4%に増えました[7]。2016年の推計では、ダウン症候群の子の約70%が35歳以上の母親から生まれていました[5]。年齢のスクリーニングとしての効率は、その集団の年齢構成によって変わるということです。それでも、35歳以上の妊娠の大半は赤ちゃんに染色体の病気がなく、35歳未満からも一定の割合で生まれることは変わりません。米国産科婦人科学会(ACOG)は2020年の指針で、スクリーニングと確定検査の選択肢を、母体年齢やリスクにかかわらずすべての妊婦に示すべきだとしています[8]。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「35歳」は医学の境界線ではありません】

35歳という線は、羊水検査の流産のリスクと、赤ちゃんが染色体の病気をもつ確率がほぼ同じくらいになる年齢として、かつて実務上引かれたものです。体の中で35歳を境に何かが急に切り替わるわけではありません。

年齢はリスクの目安にはなりますが、一人ひとりの赤ちゃんの状態を教えてくれる指標ではありません。年齢だけで「受ける・受けない」を決めるのではなく、検査ごとの検出率と偽陽性率を知ったうえで選ぶことが大切だと考えています。

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3. 母体血清マーカー:ダブル・トリプル・クアトロと第1三半期マーカー

母体血清マーカー検査は、妊婦さんの血液中のタンパク質やホルモンの濃度から、赤ちゃんが21・18トリソミーなどである可能性の高さを確率で示すスクリーニング検査です。もとは神経管閉鎖障害(二分脊椎や無脳症)を見つけるためにAFPを測っていたところ、ダウン症候群の妊娠ではAFPが低いことがわかり、染色体のスクリーニングに使われるようになりました[1]。当初は35歳未満の妊婦向けでしたが、年齢だけで選ぶより感度が高いことがわかり、35歳以上にも広がりました[1]。

MoM(中央値の倍数)という物差し

母体血清マーカーの値は、そのまま比べるのではなく、同じ妊娠週数の妊婦さんの中央値で割った「MoM(multiple of the median、中央値の倍数)」に直して評価します。AFPやhCGなどの濃度は妊娠週数とともに大きく変わるため、生の値では「その週数として高いのか低いのか」がわからないからです[1]。

たとえばAFPが0.7 MoMなら、同じ週数の妊婦さんの中央値の7割の値という意味です。各マーカーのMoMを、トリソミーの妊娠と、そうでない妊娠のそれぞれの分布と照らし合わせ、どちらの集団にどのくらい当てはまりやすいか(尤度比)を出します。これを年齢から決まる元のリスクに掛け合わせて、「1/300」のような確率が出されます。週数がずれているとMoMそのものがずれるため、正確な妊娠週数を決めるための超音波の利用は、母体血清マーカー検査の精度向上にも重要な役割を果たしました[1]。

💡 用語解説:検出率と偽陽性率

検出率は、トリソミーの赤ちゃんのうち、スクリーニングで「陽性(高リスク)」と判定される割合です。偽陽性率は、トリソミーではない赤ちゃんのうち、陽性と判定されてしまう割合です。区切りの線(カットオフ)を下げれば検出率は上がりますが、偽陽性率も上がります。そのため検査どうしを比べるときは、偽陽性率を5%などにそろえたうえで検出率を比べます。詳しくはスクリーニング検査とはで解説しています。

4つのマーカーと、21トリソミーで動く向き

第2三半期(妊娠15週前後)の母体血清マーカーは、AFP、hCG、uE3(非抱合型エストリオール)、インヒビンAの4つです。21トリソミーの妊娠では、AFPとuE3が低く、hCGとインヒビンAが高くなる傾向があります[1]。

🧪 母体血清マーカーと、トリソミーで動く向き

時期 マーカー 21トリソミー 18・13トリソミー
第2三半期 AFP(αフェトプロテイン) 低い ―
第2三半期 uE3(非抱合型エストリオール) 低い ―
第2三半期 hCG(ヒト絨毛性ゴナドトロピン) 高い ―
第2三半期 インヒビンA 高い ―
第1三半期 free β-hCG 高い 低い
第1三半期 PAPP-A(妊娠関連血漿タンパクA) 低い 低い

※Sacco & Pandya[1]の記載をもとに作成。「―」は同文献で数値を示していない項目。18・13トリソミーでは、21トリソミーと逆にhCGも低くなる点が重要です。

4つのマーカーは、どれも胎盤や胎児の肝臓などでつくられ、母体の血液に移ってきます。トリソミーの妊娠では胎盤の働きや発育が変わるため、それぞれの濃度が少しずつずれます。1つひとつのずれは小さく、正常の妊娠と重なり合う部分が大きいため、単独では見分けられません。複数のマーカーを組み合わせることで、重なりを少しずつ減らしていくのが母体血清マーカー検査の考え方です。

マーカーを足すごとに上がる検出率

偽陽性率を5%にそろえると、21トリソミーの検出率は、年齢だけの30%から、ダブル検査で55〜60%、トリプル検査で60〜65%、クアトロ検査で65〜70%へと、マーカーを1つ足すごとに上がっていきます。代表的な報告値を、大規模研究の結果と並べて示します。

📊 21トリソミーのスクリーニング法と検出率

方法 組み合わせ 検出率(Sacco & Pandya 2018) 大規模研究の値
母体年齢のみ 年齢 30% ―
ダブル検査 年齢+AFP+hCG 55〜60% ―
トリプル検査 年齢+AFP+hCG+uE3 60〜65% ―
クアトロ検査 トリプル+インヒビンA 65〜70% 81%(FASTER試験)
年齢+NT 年齢+NT 75〜80% 76.8%(偽陽性率4.2%)
コンバインド検査 年齢+NT+free β-hCG+PAPP-A 85〜90% 11週87%・12週85%・13週82%
参考:cfDNA NIPT 母体血中のcfDNA 99.7%(偽陽性率0.04%) ―

※偽陽性率はとくに記載のない限り5%。Sacco & Pandya[1]の値、FASTER試験[9]、年齢+NTはNicolaides 2004[10]、NIPTはGil 2017のメタ解析[11]による。トリプル検査は一般にAFP+hCG+uE3の3項目で構成されるため、この組み合わせで記載しています。

表で目を引くのは、クアトロ検査の値の差です。代表的な報告では65〜70%ですが、米国の大規模な前向き研究であるFASTER試験では、偽陽性率5%でのクアトロ検査の検出率は81%でした[9]。英国で実地に運用した報告でも、検出率81%(ただし偽陽性率7%)とされています[12]。検出率は、対象集団の年齢構成、週数を超音波で決めたかどうか、どの研究の分布を計算に使うかで変わるため、1つの数字を検査の固有の性能と考えず、どの条件での値かを確かめる必要があります。

また、hCGの代わりにfree β-hCG(hCGのβ鎖の遊離型)を用いると、組み合わせによって検出率が最大で約5%上がると報告されています[1]。

よく尋ねられる「母体血清マーカー検査の問題点」は、ここから整理できます。第一に、結果は「可能性の高さ」で、診断ではありません。第二に、偽陽性率を5%前後に設定するため、受けた人の約20人に1人が陽性になり、その大半は赤ちゃんに病気がありません。第三に、検出率は65〜81%程度で、陰性でも一部のトリソミーは見つかりません。一般向けの解説はクアトロテストの結果の見方やクアトロ陰性でもダウン症が生まれる理由で扱っています。

第1三半期マーカー:PAPP-Aとfree β-hCG

妊娠初期(第1三半期)の母体血清マーカーは、PAPP-A(妊娠関連血漿タンパクA)とhCG(free β-hCG)の2つで、21トリソミーではhCGが高く、PAPP-Aが低くなります。年齢とこの2つを組み合わせると、偽陽性率5%で検出率は約65%です[1]。

PAPP-Aは胎盤でつくられるタンパク質で、トリソミーの妊娠では胎盤が小さかったり働きが弱かったりするため低くなります。PAPP-Aは妊娠週数が早いほど識別力が高く、第1三半期の後半になるほどその識別力は低下します[1]。そのため、血液検査は9〜10週、超音波は12週というように、時期をずらして測る工夫も提案されています[13]。PAPP-Aは胎盤の働きを映す指標でもあり、低い値は胎児発育不全や妊娠高血圧症候群とも関係します。この点は4-3で扱います。

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4. 超音波によるスクリーニング:NTとコンバインド検査

超音波は、最初は母体血清マーカーのために妊娠週数を正確に決める道具として導入されましたが、1990年代にNTの厚みそのものがトリソミーの指標になることがわかり、スクリーニングの主役の1つになりました。NTと妊娠初期の血清マーカーを組み合わせたコンバインド検査は、第2三半期のクアトロ検査より成績がよく、多くの国で標準になっています[1]。

NT(胎児後頸部透亮像)とトリソミー

NT(nuchal translucency)は、妊娠11〜13週の胎児の首の後ろに超音波で見える、液体のたまった透き通った層の厚みです。1992年に、NTが厚い胎児では染色体異常が多いことが報告されました[14]。NTの厚みは、心臓の異常や、リンパの流れの発達の遅れなどで増えると考えられており、染色体以外の形態異常の手がかりにもなります。一般向けの解説はNT(首のむくみ)とはで扱っています。

年齢とNTを組み合わせると、21トリソミーの76.8%を偽陽性率4.2%で見つけられたと報告されています[10]。NTは測り方で値が変わりやすいため、決められた断面と計測方法で、訓練を受けた検査者が測ることが前提になります。

💡 用語解説:NT(胎児後頸部透亮像)

NTは、妊娠11〜13週の胎児の首の後ろの皮膚の下に見える、透き通った部分の厚みです。どの胎児にもあり、厚いこと自体は病気ではありません。厚いほど染色体異常や心疾患などの可能性が統計的に上がるため、スクリーニングの指標として使われます。測る週数や胎児の頭殿長(頭からおしりまでの長さ)によって基準が変わるため、値はその週数の分布と比べて評価します。

コンバインド検査:検出率85〜90%

コンバインド検査は、母体年齢、NT、妊娠初期の血清マーカー(free β-hCGとPAPP-A)を組み合わせて21トリソミーの確率を出す検査で、偽陽性率5%での検出率は85〜90%です。NTとマーカーは互いにほとんど独立して動くため、組み合わせると見分ける力が大きく上がります[1][10]。

FASTER試験では、コンバインド検査の検出率は11週で87%、12週で85%、13週で82%と、早い週数ほど高い結果でした[9]。PAPP-Aが早い週数ほど強いマーカーであることが、この差に表れています。検査の流れ、費用、結果の読み方はコンバインド検査とはで詳しく解説しています。

18・13トリソミーではhCGも下がる

18・13トリソミーもNTが厚く、PAPP-Aが低くなりますが、21トリソミーと違ってhCGも低くなります。そのため21トリソミー用の計算式のまま使うと、18・13トリソミーの検出は約75%にとどまり、18・13トリソミー専用の計算式を使うと90%を超えます[1]。

さらに、18・13トリソミーの3分の2以上は、全前脳胞症や臍帯ヘルニアのように妊娠初期の超音波で見つけられる形態異常を伴います[1]。そのため、妊娠初期に胎児超音波検査で形態をていねいに見ることで、全体の検出率はさらに上がります。マーカーの数値だけでなく、形を見ることがスクリーニングの一部になっているのは、この2つのトリソミーの特徴です。

逐次スクリーニングが広まらなかった理由

妊娠初期と第2三半期の検査を組み合わせると、検出率は90〜95%まで上がります。FASTER試験では、初期の結果で高リスクの人にはすぐ確定検査を示し、それ以外の人には第2三半期にも検査をする段階的な方法で95%、両方の結果をまとめて判定する完全統合法で96%でした[9]。

一方、この方法は妊婦さんにも医療者にも広く普及するには至りませんでした[1]。理由は、2回目の採血が必要なこと、最終的な結果が第2三半期まで遅れることです。統合法では初期の結果を伏せたまま待つことになり、早く知りたいという希望と合いませんでした。検出率が高いことと、実際に使われることは別だという例で、のちにNIPTが急速に広まった背景を考えるうえでも参考になります。

英国のスクリーニングの流れ(1/150)と日本の運用

英国では、妊娠初期にコンバインド検査、間に合わなければ第2三半期にクアトロ検査を行い、確率が150分の1以上なら「高い確率」として次の検査を示します。従来、高い確率の人に示す次の検査は羊水検査や絨毛検査で、全員に18週〜20週6日の胎児形態超音波も提供されていました[1]。英国では2021年6月1日から、コンバインド検査またはクアトロ検査で高い確率とされた人に、NIPTを2段目のスクリーニングとして示す運用が始まっています[15][16]。

コンバインド検査10〜14週(間に合わなければ14〜20週にクアトロ)
▶
150分の1で区切る1/150以上を「高い確率」とする
▶
高い確率の人に選択肢追加検査なし/NIPT/確定検査
▶
胎児形態超音波18〜20週台に全員へ

日本には、英国のような国としての一律のスクリーニングの仕組みはありません。コンバインド検査や母体血清マーカー検査は、それぞれの医療機関が希望する人に提供する形で行われてきました。後で述べるように、国の方針も長いあいだ「医師から積極的に知らせる必要はない」という立場でしたが、2021年以降、情報提供を行う方向に変わっています[17][18]。

5. スクリーニングの受検率

出生前スクリーニングを受ける人の割合は、国によって30%未満から90%以上まで大きく異なります。英国では、受検するかどうかは本人が選択するものであり、受検率そのものをスクリーニングの成績指標とはしない考え方が採られています[1]。受検率の差は、検査の性能ではなく、提供のしかた、費用、社会の受け止め方の違いを映しています。

各国の受検率

欧州では、オランダの30%未満からデンマークの90%超まで幅があり、英国のイングランドは74%でした。オランダで低かった要因として、標準の妊婦健診とは別に自己負担がかかること、「知らないでいる権利」が強調されてきたことが挙げられています[19]。

🌍 ダウン症候群のスクリーニングの受検率(Sacco & Pandya 2018)

国・地域 受検率 出典
デンマーク 90%超 Crombag 2014
イングランド 74%(質問紙調査では65%) Crombag 2014/Rowe 2008
米国 約70%(州法で全員への提示を求める地域は80%) Sacco & Pandya 2018
カナダ・オンタリオ州 62.2%(地域により27.8〜80.3%) Hayeems 2015
オーストラリア(ビクトリア州) スクリーニング44.9% Jaques 2010
オランダ 30%未満 Crombag 2014

※Crombagら[19]、Roweら[20]、Sacco & Pandya[1]、Hayeemsら[21]、Jaquesら[22]による。調査の年や方法がそれぞれ異なります。

同じ国の中でも差があります。カナダのオンタリオ州では、地方に住んでいること、家庭医や助産師が妊婦健診を担当していること、所得が低いことが、受検率の低さと関係していました[21]。英国の質問紙調査では、89%が検査を提示されたと答え、そのうち69%が受けていました[20]。オーストラリアの研究では、スクリーニングで高リスクとされた人の71.4%が確定検査を受けており、確定検査を受けるかどうかの違いによって、スクリーニングの効果は11.2%下がっていました[22]。

受検率を「成績」にしないという考え方と、日本の状況

英国では受検率を国として集計しておらず、総検査数と総出生数から推計して60〜74%とされています。受けない選択も正当な選択であるため、受検率を上げること自体を目標にしない、という立場です[1]。

日本では、1999年に国の専門委員会が、母体血清マーカー検査について「医師が妊婦に対して、本検査の情報を積極的に知らせる必要はない」「医師は本検査を勧めるべきではなく」とする見解をまとめました[17]。この方針のもとでも検査は少しずつ広がり、母体血清マーカー検査(妊娠初期のコンバインド検査を含む)の推定件数は、2010年の2万600件から2016年には3万5,900件に増えています。同じ2016年の羊水検査は1万8,600件、絨毛検査は1,950件と推定されていますが、出生前の遺伝学的検査を受けた人は、なお出生数の10%に届いていませんでした[23]。

その後、日本の検査実施状況も変化しています。主要な検査機関の件数を集めた2026年の報告では、母体血清マーカー検査は2018年の3万4,887件から2023年には2万5,553件に減り、羊水検査は2014年の1万6,454件から2023年の5,620件に、絨毛検査は2015年の2,149件から2023年の1,167件に減っています。一方、羊水検査で染色体異常が見つかる割合は、2006〜2014年の8%から2023年には20.0%に上がりました[7]。NIPTの普及や検査前のリスク評価の改善によって、確定検査を受ける人が可能性の高い人に絞られてきたためと考えられています。数字の集め方が2018年の報告とは異なるため、2つの報告の値を直接つなげて比べることはできません。

制度の面では、2021年の国の専門委員会報告書が、妊娠の初期に、誘導とならない形で出生前検査についての情報提供を行うことが適当であるとし、1999年の方針から転換しました[18]。これを受けて、2022年には日本医学会が「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針」を公表しています[24]。

仲田洋美院長

🩺 院長コラム【「知らせない」から「誘導せずに知らせる」へ】

1999年の見解は、検査が十分な説明のないまま広がることへの懸念から出されたものでした。けれども「積極的に知らせない」方針は、情報にたどり着ける人とそうでない人の差を生んできた面もあると考えています。

受けるかどうかは妊婦さんとご家族が決めることで、受けない選択も同じように尊重されるべきです。そのためにはまず、検査があること、何がわかり何がわからないかを、すべての人が知っている状態が出発点になると考えています。

6. 確定検査:羊水検査と絨毛検査

羊水検査と絨毛検査は、赤ちゃん(または胎盤)の細胞の染色体を直接調べる確定検査で、スクリーニングとは役割が違います。超音波で異常が見つかったとき、両親のどちらかが均衡型転座をもっているとき、以前の妊娠で染色体異常があったとき、本人が希望するときなどには、スクリーニングを経ずに確定検査が示されることもあります[1]。

「流産率1%」の根拠:1986年のランダム化比較試験

羊水検査の流産率として長く使われてきた「約1%」は、1986年にデンマークで行われたランダム化比較試験に由来します。リスクの低い妊婦さん4,606人を、羊水検査を受ける群と超音波だけの群に分けたところ、自然流産は羊水検査群で1.7%、対照群で0.7%で、その差の約1%が羊水検査による上乗せと考えられました[25]。

この試験は、羊水検査の流産のリスクを無作為化で調べた数少ない研究として重要です。ただし当時の超音波の解像度や手技は今とは大きく異なります。リスクが約1%と考えられていたことが、年齢で羊水検査をすすめる方法の釣り合いの悪さにつながっていたことは、前の節で見たとおりです。

見直された流産率

その後の研究では、手技による流産の上乗せは1%よりずっと小さいことがわかってきました。デンマークの11年間の全国登録では、検査後の流産率(自然な流産を含む)は羊水検査1.4%、絨毛検査1.9%でした[26]。2015年のメタ解析では、検査を受けた人と受けなかった人を比べた手技による上乗せは、羊水検査で0.11%、絨毛検査で0.22%と推計されています[27]。コンバインド検査を受けたデンマークの14万7,987人の単胎妊娠を調べた研究でも、羊水検査や絨毛検査を受けた人で流産や死産が増えることは確認されませんでした[28]。

2019年の更新されたメタ解析では、羊水検査の手技による上乗せは0.30%(95%信頼区間0.11〜0.49%)、絨毛検査は0.20%(−0.13〜0.52%)と推計されました。背景のリスクがそろった対照群に限ると、羊水検査0.12%、絨毛検査−0.11%で、はっきりした上乗せは見られませんでした[29]。日本では、こども家庭庁の情報サイトが「絨毛検査で0.2%、羊水検査で0.1~0.3%程」と説明しています[30]。

これらは多くの施設をまとめた平均の数字で、個々の検査のリスクを保証するものではありません。検査を受ける理由そのもの(超音波の異常など)が流産のリスクと関係していることも多く、比べ方によって値が変わる点に注意が必要です。一般向けの解説は羊水検査のリスクで扱っています。

💉 羊水検査・絨毛検査の流産のリスクの変遷

研究 羊水検査 絨毛検査
Tabor 1986(ランダム化比較試験) 1.7%(対照0.7%) ―
Tabor 2009(全国登録・流産率) 1.4% 1.9%
Akolekar 2015(メタ解析・上乗せ) 0.11% 0.22%
Salomon 2019(メタ解析・上乗せ) 0.30% 0.20%

※Tabor 1986[25]、Tabor 2009[26]、Akolekar 2015[27]、Salomon 2019[29]による。「流産率」は自然な流産を含む値、「上乗せ」は検査を受けなかった人との差です。

早すぎる時期の検査を避ける理由

15週未満の羊水検査と10週未満の絨毛検査は推奨されません。どちらも、早すぎる時期に行うと胎児への影響が出ることが研究でわかったためです[1]。

早期の羊水検査と絨毛検査を比べたランダム化試験では、流産は早期羊水検査群5.4%、絨毛検査群4.8%で差はありませんでしたが、早期羊水検査群で内反足(足首が内側に曲がった形態異常)が有意に多くみられました。リスクは、とくに早い週数での穿刺と、一時的な羊水の漏れと関係していました[31]。絨毛検査では、妊娠56〜66日(8〜9週台)に行った例で重い四肢の形態異常が報告されています[32]。こうした経験から、羊水検査は15週以降、絨毛検査は10週以降に行うのが標準になっています。

よくある質問(FAQ)

Q1. 母体血清マーカー検査で何がわかりますか?

妊婦さんの血液中のAFP、hCG、uE3、インヒビンA(妊娠初期はPAPP-Aとfree β-hCG)の濃度から、赤ちゃんがダウン症候群や18トリソミーである可能性の高さを確率で示します。AFPは神経管閉鎖障害の手がかりにもなります。病気があるかどうかを決める検査ではなく、確定には羊水検査や絨毛検査が必要です。

Q2. 母体血清マーカー検査で「陽性」になる割合は?

多くの検査は偽陽性率が5%前後になるように区切りの線を設定するため、受けた人のおよそ20人に1人がスクリーニング陽性になります。陽性になった人の大半は、赤ちゃんに染色体の病気がありません。

Q3. 母体血清マーカー検査の問題点は?

結果が確率でしか示されないこと、偽陽性率が5%前後あること、21トリソミーの検出率がクアトロ検査で65〜81%程度にとどまり、陰性でも一部のトリソミーは見つからないことです。また、妊娠週数がずれていると結果もずれます。

Q4. 35歳以上なら、年齢だけで確定検査を受けるべきですか?

年齢だけで選ぶ方法は検出率が約30%と低く、現在は推奨されていません。35歳以上の妊娠でも大半は赤ちゃんに染色体の病気がなく、35歳未満からも一定の割合で生まれます。米国産科婦人科学会は、年齢にかかわらずすべての妊婦にスクリーニングと確定検査の選択肢を示すべきだとしています。

Q5. 羊水検査の流産率は今も1%ですか?

「約1%」は1986年のランダム化比較試験に由来する数字です。その後の研究で見直され、2019年のメタ解析では検査による上乗せは羊水検査0.30%、絨毛検査0.20%と推計されています。ただしこれは多くの施設の平均で、個々の検査のリスクを保証するものではありません。

まとめ:cfDNA以前のスクリーニングが残したもの

cfDNA以前の出生前スクリーニングは、母体年齢だけの約30%から、母体血清マーカーで65〜70%、コンバインド検査で85〜90%へと、検出率を少しずつ上げてきました[1]。その過程で、MoMで値を比べること、尤度比で年齢のリスクを補正すること、偽陽性率をそろえて検査を比べることといった、今のスクリーニングの基本的な考え方が形づくられました。確定検査の流産のリスクも、「約1%」から0.1〜0.3%程度へと見直されています[27][29]。

そこに登場したのが、母体血中のcfDNAを調べるNIPTです。2017年のメタ解析では、21トリソミーの検出率99.7%、偽陽性率0.04%と報告されています[11]。ただし偽陽性率が下がっても、結果が陽性の人のうち本当にトリソミーである割合(陽性的中率)は、受ける集団のリスクによって変わり、NIPTもスクリーニング検査であることに変わりはありません(理由は第5章の診断的検査とスクリーニング検査で扱います)。次の4-2では、NIPTを高リスクの集団と低リスクの集団に使った臨床研究で、何が起きたかを見ていきます。

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ミネルバクリニックでは、NIPT(新型出生前診断)を実施しています。NIPTをご検討の方は、検査内容をご確認のうえご予約いただけます。

参考文献

  • [1] Sacco A, Pandya P. Prenatal Screening for Common Aneuploidies Before and After the Introduction of Cell-Free DNA-Based Prenatal Testing. In: Page-Christiaens L, Klein HG, eds. Noninvasive Prenatal Testing (NIPT): Applied Genomics in Prenatal Screening and Diagnosis. Academic Press (Elsevier); 2018:51-66. ISBN 978-0-12-814189-2.
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仲田洋美 医師(臨床遺伝専門医)

この記事の監修・執筆者:仲田 洋美

(臨床遺伝専門医/がん薬物療法専門医/総合内科専門医)

ミネルバクリニック院長。1995年に医師免許を取得後、 臨床遺伝学・内科学・腫瘍学を軸に診療を続けてきました。 当サイトの記事は、院長が自ら執筆し、医学的な内容を確認してから公開しています。

出生前診断(NIPT・確定検査・遺伝カウンセリング)においては、 検査結果の数値そのものだけでなく、 「結果をどう受け止め、どう生きるか」までを医療の責任と捉え、 一貫した遺伝カウンセリングと医学的支援を行っています。

ハイティーンの時期にベルギーで過ごし、 日本人として異文化の中で生活した経験があります。 価値観や宗教観、医療への向き合い方が国や文化によって異なることを体感しました。 この経験は現在の診療においても、 「医学的に正しいこと」と「その人にとって受け止められること」の両立を考える姿勢の基盤となっています。

また、初めての妊娠・出産で一卵性双生児を妊娠し、 36週6日で一人を死産した経験があります。 その出来事は、妊娠・出産が女性の心身に与える影響の大きさ、 そして「トラウマ」となり得る体験の重みを深く考える契機となりました。 現在は、女性を妊娠・出産のトラウマから守る医療を使命の一つとし、 出生前診断や遺伝カウンセリングに取り組んでいます。

出生前診断は単なる検査ではなく、 家族の未来に関わる重要な意思決定です。 年齢や統計だけで判断するのではなく、 医学的根拠と心理的支援の両面から、 ご家族が後悔の少ない選択をできるよう伴走することを大切にしています。

日本人類遺伝学会認定 臨床遺伝専門医/日本内科学会認定 総合内科専門医/ 日本臨床腫瘍学会認定 がん薬物療法専門医。 2025年には APAC地域における出生前検査分野のリーダーとして国際的評価を受け、 複数の海外メディア・専門誌で特集掲載されました。

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