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2人目を妊娠。病院に行くタイミングや気をつけること・注意点とは?

2人目妊娠初期は上の子の育児もあり、余裕がなくなることが多いです。そんなときは家族に協力を頼んで、体と心を休める工夫が大切です。今回は、どんな点に気をつけるべきなのか、初産とは異なる点に触れながら解説していきます。2人目だからといって安心せずに、注意点などをしっかりと認識するようにしましょう。

2人目を妊娠したら病院に行くタイミングは?

2人目妊娠の初診は、生理が始まる予定日の10日〜14日後くらいを目安にしておきましょう。早すぎると胎のうがまだ見えず、遅すぎると異常妊娠であった場合は赤ちゃんの命に関わってしまいます。

2人目妊娠の初診時期は、上の子のお世話や幼稚園・学校の用事などの都合で遅くなってしまうことがあります。とくに上の子が幼いと、なかなか外出する時間もとれないかもしれません。そんなときは家族の力も借りて、できるだけ期間内に初診を受けるようにしましょう。くれぐれも無理はしないことが大切です。
また、2人目妊娠の初診時に、上の子を病院に連れて行くことは問題ありません。キッズルームがある産婦人科も多くあり、処置中はスタッフがみてくれることもあります。

初診に行く当日は、着脱しやすい服装で内診時の着替えがスムーズにできる準備をしておくことがポイントです。

予約をしていても待ち時間が発生することもあります。上の子を病院に連れて行く場合は、おやつやおもちゃを準備するなど、飽きさせない工夫も大切です。

2人目を妊娠したら気をつけること

2人目の妊娠は上の子の育児もある中で妊婦生活を過ごさなければならないこともあり、気をつけていただきたいことがいくつかあります。1人目のときよりも不安は少ないかもしれませんが、初産とは違う部分も多いことを知っておきましょう。

体や心が疲れやすくなる

上の子の育児をしながら、自分の体とお腹の赤ちゃんのことも管理しないといけない2人目妊娠初期は、とても疲れやすくなります。
つわりや体調不良を感じていても、育児で休めないことも多いでしょう。とくに上の子が幼稚園や保育園に入る前だと、ほとんど休む時間がないという妊婦さんが多くいます。
そのため、2人目妊娠初期は体に加えて心も疲れてしまい、バランスを崩して体調不良になってしまう可能性も高いです。

妊婦さんは元気に過ごすことがなによりも大切です。パートナーと育児の分担をしっかりと話し合って、辛いと感じることがあれば伝えるようにしましょう。

上の子との接し方に工夫が必要になる

2人目妊娠初期は、疲れやすいこともあって体調不良になりやすく、今までと同じ生活を送れなくなる人もいます。その結果、上の子とコミュニケーションを取る時間が減り、赤ちゃん返りに悩まされることもあるでしょう。

反対に、上の子に構いすぎて体力を奪われてしまったり、遊ぶ中でお腹に乗られて危険なことになったりするケースもあります。
上の子の年齢にもよりますが、赤ちゃんがいることを伝え、理解を促した上で接し方を工夫しましょう。

体重管理が難しくなる

2人目の妊娠時は、初産のときはできていた体重管理が難しくなることがあります。
夫婦だけで過ごしていた1人目妊娠中は、食事のカロリー計算や間食の制限などがしやすかったかもしれません。しかし、上の子がいる状態では朝昼晩の三食に加えておやつも準備するため、子どもと一緒に過ごしながら、食べ残しを食べる機会なども増えてしまいます。

加えて、前述したように心も疲れやすく、ストレスによる食べ過ぎも発生しやすいです。
こうした理由で体重が増えることが多いので、十分に注意しましょう。

2人目の妊娠で注意したいこと

ここでは2人目だからこそ注意してほしいことを紹介します。初産とはちがった注意点やリスクがあるため、しっかりと意識して過ごすようにしましょう。

つわりが1人目と同じとは限らない

個人差はあるものの、1人目の妊娠経験がある分、2人目の妊娠中は心のゆとりを持ちやすいという人もいます。しかし、つわりは必ずしも1人目と同じとは限りません。1人目は軽かったつわりが2人目では重くなることもあります。

つわりに関しては「来るもの」として構えておいた方が安心です。夫にも正しく理解してもらい、つわりが重くなったら無理しないようにしてください。

年齢による変化に注意する

2人目の妊娠では、初産よりも年齢が上がっている点に必ず注意が必要です。体力の低下や体質の変化に加えて、年齢にともなう出産リスクの上昇も考慮してください。

  • ・妊娠高血圧症候群
  • ・妊娠糖尿病
  • ・軟産道強靭(難産)
  • ・早産
  • ・赤ちゃんの染色体異常

2人目の出産が30歳を超える場合は、これらのリスクが少しずつ高まるため、第一子のときよりも健康維持に注意が必要です。高血圧症と糖尿病は、生活習慣を整えればリスクを下げられます。

2人目の妊娠で注意が必要なリスク

ここでは1人目の出産時よりも年齢の上がる2人目の妊娠で注意が必要な「ダウン症」と「流産」について詳しく紹介します。

2人目の妊娠が高齢だとダウン症のリスクが高まる

2019年の論文*1で、2016年に生まれたダウン症児の70%が高齢出産であることが推定されています。高齢出産に当たるのは、一般的に初産の場合が35歳以上で、出産を経験している場合が40歳以上です。

この論文*1では、2016年のダウン症の約20%が出生前診断されていることも示されています。出生前診断とは、赤ちゃんがお腹の中にいる状態で、染色体異常のリスクを判定する検査のことをいいます。近年、注目を集めているのは新型出生前診断の「NIPT」です。NIPTについては、このあと詳しく紹介します。

*1 Sasaki A, Sago H. Equipoise of recent estimated Down syndrome live births in Japan. Am J Med Genet Part A. 2019;1–5. doi.org/10.1002/ajmg.a.61298

2人目の妊娠が高齢だと流産リスクが高まる

もう1つの高齢出産のリスクとして流産リスクが高まることも挙げられます。

高齢出産となる35~39歳の流産率は20.9%です。22歳前後の流産率が8.7%、25~29歳では9.7%、30~34歳では12.4%であるため、35歳を超えると流産率が高くなっていることがわかります。
40代ではさらに流産率が高くなります。40~44歳では43.6%、45歳以上では80%を超えます。すべての年齢で起こる流産の15%は染色体異常によるものですが、40歳以上になると、それ以外の要因での流産が増えることがわかります。

>>高齢出産の流産リスクについて詳しく

NIPTなら赤ちゃんのリスクを母胎ともに安全に検査

ここでは新型出生前診断のNIPTを紹介します。2人目の妊娠は、妊婦の年齢が上がるため染色体異常のリスクや流産リスクが高まります。
NIPTは、母胎への影響はほとんどなく、高い精度で赤ちゃんの染色体異常のリスクを検査することが可能です。基本検査では、ダウン症候群(21トリソミー)、 エドワーズ症候群(18トリソミー) 、パトウ症候群(13トリソミー)のリスクを高精度に調べることができます。

NIPTは検査による流産リスクがない

NIPTは母親の血液を採取して行う検査であり、流産のリスクはありません。しかし、NIPTは流産などの合併症のリスクの低さから、スクリーニング検査として確定検査の前に行われる検査です。そのため、NIPTは他の非確定的検査に比べて精度が高いですが、検査結果を確定するものではありません。

確定的検査の流産リスクは、絨毛検査で1%程度、羊水検査で0.2〜0.3%程度です。流産のリスクは確定的検査でも少ないものの、流産リスクがゼロではないことを認識して検査を受ける必要があります。

採血のみで安全に検査可能

NIPTは、母体の血液から胎児のDNAを採取し、染色体疾患等の先天疾患がないかを調べます。羊水検査などは母親の子宮に針を刺して羊水を取る必要があるため、NIPTは安全で受けやすい検査であることがわかるでしょう。

NIPTを提供しているミネルバクリニックでは、NIPTの採血のみで検査可能な点を活かしてオンラインNIPTも提供しています。
つわりがひどくて外出するのが辛い方や、小さな子供がいるため遠出して病院に行くのは難しい方におすすめです。オンラインNIPTでは、ミネルバクリニックのオンラインNIPTの実績がある全国94箇所の採血機関を紹介させていただき、採血を受けていただく形になります。詳しくは、ミネルバクリニックにご相談ください。

まとめ

2人目の妊娠は、上の子の育児も重なり、体を無理に動かしてしまう妊婦さんも多いです。初産ではないからと安心せずに無理をしないようにしましょう。体と心のバランスを崩してしまう恐れもあるため、パートナーや家族に協力してもらい、ストレスを抱えないようにしてください。また、2人目の妊娠は、年齢が上がることもあり、赤ちゃんの染色体異常のリスクや流産リスクが高まってしまいます。心配な方は出生前診断を受けて、不安を抱えないようにしましょう。ミネルバクリニックではオンラインNIPTを提供しています。上の子の世話もあり外出が難しい妊婦さんはぜひ検討してみてください。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会認定総合内科専門医、日本臨床腫瘍学会認定がん薬物療法専門医 、日本人類遺伝学会認定臨床遺伝専門医として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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