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妊娠検査薬はいつから使用できる?妊娠初期に現れる12の症状とは

妊娠検査薬は、尿の中に含まれるhCGホルモンという妊娠すると分泌されるホルモンの濃度を測り、妊娠の有無を確認する試薬です。

とくに妊娠を待ち望んでいる方は「妊娠検査薬はいつから使用できるのだろう……?」という疑問をもっている方も少なくありません。

一般的には妊娠していると妊娠初期症状と呼ばれる何かしらの症状が現れますが、生理の症状と似ていることからそれだけでは判断できないことも。

この記事では、妊娠検査薬をいつから使用できるかをお伝えした後に、妊娠初期に現れる12の症状をご紹介します。

妊娠しているかもしれないと考えていて、妊娠検査薬の使用はいつからできるのかと疑問に思っている方は、ぜひ参考にしてみてください。

妊娠検査薬はいつから使用できる?

判定結果が出た妊娠検査薬

妊娠検査薬に反応するhCGホルモンは、受精卵が着床することで分泌されるホルモンですが、具体的にはいつから使用できるのでしょうか?

まずは、妊娠検査薬はいつから使用できるかをご紹介します。

妊娠検査薬は最短でいつから使用できるか

妊娠検査薬は、生理予定日の1週間後から使用できるタイプと、生理予定日から検査ができる早期妊娠検査薬と呼ばれるタイプが存在します。

そのため、最短で妊娠しているかを確認したいと考えている方は、早期妊娠検査薬で検査をすれば、生理予定日から検査が可能です。

しかし、hCGホルモンの分泌量には個人差があるため、妊娠検査薬の結果だけを信じるのではなく、心配なことがあれば産婦人科を受診するようにしましょう。

妊娠検査薬にいつから反応が現れるか

妊娠検査薬に反応が現れるのは、尿中のhCGホルモンの量が関係しています。一般的な妊娠検査薬は、hCGホルモンが50IU/L感知されると陽性反応が出るという仕組みになっています。

また、早期妊娠検査薬の場合はhCGホルモンが25IU/L感知されると反応するため、生理予定日からの使用が可能となります。

生理不順の方はどう判断する?

生理周期がわかっている方は、生理予定日か生理予定日の1週間後に妊娠検査薬を使用することができますが、生理不順の方は、前々回の生理と前回の生理が何日周期だったかを計算し、生理日を予測してみましょう。

生理周期や前回の生理開始日などもわからないという方は、性交日から3週間後を目安として妊娠検査薬を使用するようにしましょう。

妊娠初期に現れる12の症状

お腹が痛くなった女性

妊娠中には、以下のホルモンが大量に分泌されることで、さまざまな症状が現れます。

  • hCGホルモン(ヒト絨毛ゴナドトロピン)…妊娠を維持するホルモン
  • 卵胞ホルモン(エストロゲン)…女性らしい身体をつくり、子宮内膜を厚くする
  • 黄体ホルモンプロゲステロン)子宮内膜を厚くしてその状態を保つ

妊娠検査薬で陰性だったとしても、妊娠初期症状が現れていたら産婦人科を受診するようにしましょう。

ここからは、妊娠初期に現れる12の症状をご紹介します。

おりものの量や色の変化

妊娠初期は、卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌が増えることによって、おりものの量や色が変化します。

サラサラと水っぽいおりものから、透明や乳白色、白っぽいおりものになっていき、においも徐々に強くなっていきます。

おりものに関しては、白くてポロポロのおりものやにおいがキツいおりものは感染症の疑いもあるため、変化を感じたら早めに病院を受診するようにしましょう。

微熱が続く

妊娠初期はホルモンの影響で37度前後の微熱が続きます。基礎体温をつけている方はわかりやすく、高温期が3週間以上続いている方は妊娠している可能性が高いといえます。

風邪と勘違いしてしまう方もいらっしゃいますが、風邪のような諸症状はなく、身体が熱っぽい、ほてりを感じるという程度です。

着床出血

着床出血とは、受精卵が子宮内に着床するときに起こる出血で、生理よりも少ない量の出血が1~3日続く場合があります。

しかし、着床出血はすべての妊婦さんに出る症状ではなく、4人に1人程度の確率となっているため、着床出血がないからといって妊娠していないとも言い切れません。

着床出血であれば出血の量は少ないため、大量に出血している場合は子宮内で異常が起こっている可能性が考えられます。生理よりも大量の出血があった場合は、すぐに病院を受診するようにしましょう。

腹痛や下腹部痛

ホルモンバランスが乱れることによって、腸の動きが弱くなりおなかが引っ張られるように感じたり、鈍痛を感じたりすることがあります。

痛みは1日だけで治まったという方もいれば、継続的に続くという方もいて個人差があります。

生理前におなかが痛くなるという方は、生理と間違えてしまうことも多いのですが、妊娠の可能性があるときは鎮痛剤の使用は避けた方がよいため慎重に判断するようにしましょう。

むくみ

妊娠中は、黄体ホルモンの分泌量が増加することによって、妊娠の状態を安定させるために水分を体の中にため込む作用があります。

そのため、妊娠中はむくみがひどくなりやすい傾向にあります。とくに現れやすいのは足のむくみで、ひどいときは足がパンパンになってしまうこともあるため、おかしいなと感じたら病院を受診するようにしましょう。

動悸や息切れが起こる

妊娠中は、胎児に酸素や栄養を運ぶために大量の血液を全身に送ることになります。そのため心臓の負担が増え、動悸や息切れが起こりやすくなるのです。

強い眠気

妊娠すると黄体ホルモンによって強い眠気が引き起こされます。これは、妊娠を維持するために母体を休ませようとする力が働くためだとされています。

いくら眠っても眠い、身体がだるいなどの症状が出ることもありますが、眠気を覚ますためにコーヒーなどのカフェインをとりすぎるのは胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため注意しましょう。

胸が張る

卵胞ホルモンと黄体ホルモンが増える影響で、乳腺や乳管が発達して母乳をあげる準備をはじめます。

そのため、生理前に胸が張るのと似た症状が出る場合がありますが、生理予定日を過ぎても胸の張りが続くようなら、妊娠している可能性があるかもしれません。

ホルモンの変化に身体が慣れることで改善する症状ですが、妊娠初期は胸の張りを感じる方が多いようです。

イライラや情緒不安定

妊娠に必要な黄体ホルモンですが、ホルモンバランスが乱れることで精神面にも大きな影響を及ぼします。

とくによく感じられるのが、イライラや不安感といった情緒不安定になってしまう症状。

気持ちのコントロールが難しい状態だということを理解し、自分なりのリラックス方法を見つけたり、気分転換になるようなことを見つけたりして、イライラや不安感と向き合ってみましょう。

食欲の変化

妊娠初期は、hCGホルモンや黄体ホルモンの影響で胃腸の働きが弱くなります。そのために、食欲がいつもよりなくなると感じることもあるのです。

また、自律神経が乱れることで今まで好きだったものが食べられなくなる、特定のものばかり食べたくなるといったように、味覚が変わることもあり、これはつわりの一種とされています。

食欲がないときは、水分と栄養のあるものをできる限り食べるよう心掛けましょう。

めまいや立ち眩み

ホルモンバランスが変化すると、自律神経が乱れてめまいや立ち眩みが起こりやすくなります。また、食欲がないからといって水分もとらずに生活していることで、脱水症状によってめまいを引き起こすことも。

妊娠初期はめまいや立ち眩みが起こりやすいため、すぐに座り込むか横になって休むようにしましょう。

トイレが近くなる

妊娠初期は、黄体ホルモンによって膀胱周りの筋肉がゆるみます。これは、出産時に産道を開きやすくするためですが、膀胱周りの筋肉がゆるむことで頻尿になってしまうことも。

トイレに行く回数を減らそうと、水分を我慢したり、トイレに行くのを我慢したりすると、膀胱炎になってしまうこともあるため注意が必要です。

まとめ

妊娠検査薬をいつから使用できるか、妊娠初期に現れる12の症状をご紹介しましたが、参考になりましたか?

妊娠検査薬は、hCGホルモンの量が増える生理予定日の1週間後から使用することができますが、早期妊娠検査薬を使用すれば、生理予定日から検査も可能です。

とくに妊娠を心待ちにしている方は、早期妊娠検査薬を使用して早く妊娠しているかを確認したいと考えることも多いのですが、検査時期より早く検査をしてしまうと、偽陰性となる可能性もあるため、購入した妊娠検査薬の説明書をよく読み、検査時期を判断するようにしましょう。

また、本文内の妊娠初期に現れる症状も参考にしながら、少しでも妊娠の可能性がある場合ははやめに病院へ連絡し、受診するようにしましょう。

プロフィール

この記事の筆者:仲田洋美(医師)

ミネルバクリニック院長・仲田洋美は、日本内科学会内科専門医、日本臨床腫瘍学会がん薬物療法専門医 (がん薬物療法専門医認定者名簿)、日本人類遺伝学会臨床遺伝専門医(臨床遺伝専門医名簿:東京都)として従事し、患者様の心に寄り添った診療を心がけています。

仲田洋美のプロフィールはこちら

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